韓国の自滅外交を警告 ビクター・チャ氏の議論と限界
米戦略国際問題研究所(CSIS)の上級副所長で韓国部長のビクター・チャ氏によるインタビュー記事が、韓国の「保守メディア」とされる『朝鮮日報』(日本語版)に昨日掲載されました。記事タイトルは「クアッド入を拒んだ韓国が民主主義国家で自ら孤立」、という刺激的なものですが、本稿ではビクター・チャ氏の議論の概要とその限界について検討しておきたいと思います。
目次
朝鮮日報の「韓国孤立論」
読み辛さの一因は「たかが4000文字少々の記事を6分割」!
「何を今さら…」。
これが、タイトルを読んだ際の第一印象でした。
何の話をしているのかといえば、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に昨日掲載された、米戦略国際問題研究所(CSIS)のビクター・チャ副所長のインタビュー記事です。
「中国をけん制するクアッド入りを拒んだ韓国…民主主義国家の間で自ら孤立」(上)
―――2021/04/12 10:31付 朝鮮日報日本語版より
「中国をけん制するクアッド入りを拒んだ韓国…民主主義国家の間で自ら孤立」(中)
―――2021/04/12 10:32付 朝鮮日報日本語版より
「中国をけん制するクアッド入りを拒んだ韓国…民主主義国家の間で自ら孤立」(下)
―――2021/04/12 10:33付 朝鮮日報日本語版より
(※朝鮮日報の場合、記事自体は公表されて数日経過すると読めなくなるようですので、もし読みたいという方がいらっしゃれば、早めにどうぞ。)
インタビュー全体の文字数は4000文字少々に過ぎませんが、記事が上、中、下と3つに分割されているうえ、呆れたことに各記事も2ページに分割されているため、これが6ページにわたって延々続くという代物です(無駄にページを分割しているのは、PV稼ぎが狙いでしょうか?)。
こうした細切れぶりもさることながら、私たち日本人読者の目から見て、あまり目新しい内容はありません。記事タイトルでもわかるとおり、「韓国のクアッド入り拒絶の問題点ととともに、現在の米国の政権が韓国を「人権尊重」という点で問題視している、というのがビクター・チャ氏の主張の要点です。
これらは、米国のドナルド・J・トランプ政権関係者ジョー・バイデン政権関係者、米国を代表する各シンクタンク関係者が述べてきたことの焼き直しに過ぎません(そもそも記事が細切れ過ぎ、内容がなかなか頭に入って来ないという問題点は脇に置くとしましょう)。
正直、論点としては、日本を代表する優れた韓国観察者である鈴置高史氏などの論考でもすでに出てきたものが多く、これらを読み慣れた日本の読者からすれば、このビクター・チャ氏のインタビュー記事に対しては、「やや物足りない」という印象すら抱くのではないでしょうか。
ポイントは、「なぜこのタイミングでこの論考が出てきたのか?」
ただ、ここでポイントとなるのは、「いま、このタイミングで、韓国を代表する保守メディアである朝鮮日報にこの記事が掲載された」、ということだと思います。「何とか文在寅(ぶん・ざいいん)政権の暴走を止めたい」という、韓国の保守派なりの悲痛な思いが伝わってくるからです。
ちなみにこの論考の原文が韓国語版サイトに掲載されたのは4月5日だそうですが、ということは、北朝鮮の東京五輪不参加表明、ソウル市長選など主要地方補選・再選挙における与党候補惨敗、といった「事件」が発生する前の記事、というわけでもあります。
逆にいえば、この記事は間接的に、ソウル市長選に向けて保守系候補を勝たせなければならない、というバイアスでも入っていたのかもしれません(※もっとも、こんな記事などなくても、文在寅政権の自滅によりソウル市長選における与党候補の惨敗は不可避だったとは思いますが…)
いずれにせよ、CSISだけに、米国の現政権とはそれなりのコネクションがあるでしょうし、リンク先記事に収録されているビクター・チャ氏の発言自体、米韓同盟を巡るこれまでの米国の政権関係者、シンクタンク関係者らのメッセージを統合したもの、ということでもあります。
あらためてビクター・チャ氏が「韓国の保守派に対して何を述べているか」というメッセージ性の観点から、その概要を確認しておく価値はあるかもしれません。いや、ビクター・チャ氏が現在の文在寅政権の問題点を、韓国人に言い含めるように伝えている、と述べた方が正確でしょうか。
とくに、インタビュアーの金真明(きん・しんめい)ワシントン特派員の質問と、これに対するビクター・チャ氏の回答を並べていくと、韓国人読者が「米国が韓国に対し、どう怒っているのか」を理解することができる、という仕組みでしょう。
ビクター・チャ氏の警告
韓国人に言い含めるように…
では、具体的にはどのようなことが書かれているのでしょうか。
まずは、「米国と韓国は人権問題を巡って対立しかねない」、という指摘です。朝鮮日報の記事の冒頭部分を要約すると、こんな具合です。
「ビクター・チャ氏がディレクターとして取りまとめたCSISの先月22日付の『米韓同盟のための提言』という報告書によると、米韓両国が協力を進めるべき分野として、『▼安全なサプライチェーン、▼強固な民主主義、▼人権問題』などが明記された。」
あきらかに、韓国に対する当てつけでしょう。
米国が人権報告書で韓国の与党政治家らの不祥事を取り上げた、という話題は、すでに当ウェブサイトでも『鈴置論考、米国が韓国の政権を人権で潰す可能性に言及』などで取り上げたとおりですが、要するに「現在の文在寅政権は人権に及び腰」、と公然と批判するようなものでしょう。
具体的には、次のような点に言及されています。
- ビクター・チャ氏は今年1月、朝鮮日報に寄稿したコラムで、文在寅政権が北朝鮮へのビラ散布禁止や北朝鮮人権団体に対する事務検査を行ったことなどを「積極的な表現の自由弾圧」、「自滅政策」などと批判した
- ビクター・チャ氏は「米国政府は北朝鮮、香港、新疆ウイグル自治区、ミャンマーなどの人権問題を重く受け止めているが、韓国政府はミャンマーに対して多少声を上げたものの、ほかの人権問題についてはそうしていない」と述べた
このあたり、文在寅氏を名指しこそしていないものの、明らかに北朝鮮のことで頭がいっぱいの文在寅氏に対する批判でしょう。
では、米国は具体的に、文在寅氏にどのような姿勢を取るのでしょうか。
これに対するビクター・チャ氏の回答が不気味です。
「バイデン政権は対北ビラ禁止法などを巡って、現在のところは韓国を公然と批判するようなことはしていないが、おそらく公開の場で問題提起を行うというよりも、非公開での対話を進める方向で最善を尽くすだろう」。
要するに、「水面下で圧力を加える」、あるいは、「間接的に韓国経済を痛めつけることで米国の言うことを聞かせる」、ということでしょうか。
「韓国は自ら孤立を招いている」
そのうえで金真明氏は、文在寅氏が中国共産党創立100周年を祝ったことについて、米議会上院のメネンデス外交委員長が今年2月、朝鮮日報とのインタビューで「失望した」と述べたことを「どう考えるか」と水を向けたところ、ビクター・チャ氏はこう答えたのだそうです。
「中国に対抗するため各国による連合体が組織されている。豪州、日本、米国、英国などは結集を始めた。これに参加しない国のひとつがすなわち韓国だ。韓国は同じような考えを持つ民主主義国家の間で自ら孤立を招いていると懸念している」。
そもそも「同じような考えを持つ民主主義国家群」に韓国が入っていないのではないかというツッコミは、ここでは敢えてしないことにしましょう。
ビクター・チャ氏はここで1枚、興味深い図表を示します。
これは、日米豪印4ヵ国のいわゆる「クアッド」と韓国の関係を示すもので、実際にプロジェクトに参加した国々を実線で示す一方、参加を検討している国などを点線で示したもので、ビクター・チャ氏はこう会悦します。
「日米豪印は実線や点線など複数の形で互いにつながっている(が)韓国は他国とつながった実線が1つもなく点線だけだ」。
ここでいう実線には、おそらくはアジアインフラ投資銀行(AIIB)などに対抗すべき「ブルー・ドット・ネットワーク」などのインフラ金融プロジェクトなどがあるのだと思いますが、韓国はこれらのネットワークから除外されている、というのがここでの指摘です。
まさに、「みずから孤立する」という状況が当てはまります。
「韓国はクアッド参加要請を断った」
ただ、米国は繰り返し、韓国に対しては孤立しないよう、「クアッドに参加」(※)することを求めています。
(※余談ですが、この「クアッドに参加」という表現自体、個人的には大いに違和感を持っています。「クアッド」が「4ヵ国連携」の俗語である以上、「クアッド」に1ヵ国が加われば、それは「クアッド」ではなくなるはずだからです。ただし、この点は本論と関係がないので、とりあえず脇に置くことにします。)
こうしたなか、ビクター・チャ氏はいつものとおり、中国に対抗するためには、韓国もこの「クアッドに参加」することが必要だと力説。そのうえで、次のように述べます。
「誰もが韓国のクアッド参加は必要と考えているのだ」。
正直、このCSISのカビの生えた議論には辟易します。
そもそも無能な味方は有能な敵を遥かに上回る脅威です。そのことも理解せず、地形図を見ただけで「韓国は米国にとって必要」などと述べている限りは、米国は依然として、本当の意味でのインテリジェンスと無縁であるように思えてなりません。
しかも、金真明氏が「韓国のクアッド加入に日本が反対しているのではないか」と尋ねると、ビクター・チャ氏は「バイデン政権関係者から直接話を聞いた」として、次のように言い放ちます。
「韓国がクアッドへの参加を希望するなら何の問題もないということだ。日本を含む全ての参加国も問題提起はしないということだった」。
相変わらず、じつに身勝手で傲慢ですね。
日本政府には、「約束を守らぬウソツキ国家」である韓国が日米豪印などの価値連合に入ることを、むしろ裏で阻止してほしいという個人的希望すらあるほどです。
ただ、それと同時にビクター・チャ氏は、ここで「爆弾発言」をします。
「ところが私の理解では、韓国はクアッドへの参加要請を受けたにもかかわらずこれを断った」
つまり、私たち日本人があまり深く心配しなくても、韓国は「クアッド」には参加しない、ということです。
このあたり、昨日の『日本政府は最近、韓国との一対一会談を実施していない』で、徐薫(じょ・くん)国家安全保障室長がジェイク・サリバン米国家安全保障担当大統領補佐官らと会談した際、韓国側は「我々の立場もわかってほしい」などと訴えた、という読売新聞の「独自記事」とも整合します。
米中二股外交は「韓国の利益にならない」
こうしたなか、わが国では韓国が米中双方に良い顔をするという「米中二股外交」を繰り広げているという点について、なかば常識となりつつあります(やはりこれは鈴置高史氏の功績も非常に大きかったのだと思います)。
この「米中二股外交」、今回のインタビュー記事では「ヘッジング」という表現が使われていますが、ビクター・チャ氏は次のように断言します。
「『ヘッジング』は韓国にとって長期的な戦略にはなり得ない。そんな戦略は使えない環境にあるからだ」。
つまり、強大化する中国に対抗するためには、主要国と手を携えなければならない、という牽制です。
そのうえでビクター・チャ氏は、バイデン政権が韓国政府に対し、敢えて「クアッドに参加すべき」と圧力を掛けるつもりはないとしつつも、次のように述べます。
「米国と協議し、協力する習慣を徐々に築き上げ、少しずつソフトに(韓国という)船をこれまでと違う方向に向けようとしている」。
要するに、かつてのように韓国を強引に導くのではなく、米国と協力することが長期的に見て韓国の利益に寄与するよ、と伝えようとしているのだ、ということでしょう。
「よせば良いのに」という気がしないでもありませんが、実際、米国はそのように韓国を導くのだと思いますし、そんな米国の意図を見抜き、中国やロシアなどの「無法国家」陣営が「そうはさせまい」としている、というのが、一連の露韓外相会談、中韓外相会談だったのでしょう。
スッキリしない読後感
ビクター・チャ氏の見解の限界
以上、鈴置論考などの優れた分析を読みなれた私たち日本人にとっては、ビクター・チャ氏の見解は「良くまとまっているけれども、ところどころおかしい」という代物ではないかとする見解に、当ウェブサイトの読者の皆さまの多くはご賛同いただけると思います。
ことに、ビクター・チャ氏は「トランプ政権と文在寅政権の4年間で米韓同盟が傷ついた」という認識をお持ちのようですが、この見解自体が大いに間違っています。そもそも米中二股外交を始めたのは、文在寅政権ではないからです。
中国が主導するAIIBに「いの一番」で参加を決定したのも、2015年9月3日に並み居る独裁者とともに天安門に登ったのも、朴正煕(ぼく・せいき)の長女で「保守派」を自称する朴槿恵(ぼく・きんけい)前大統領でした。
そのことを、バラク・オバマ政権時代に副大統領だった、ジョー・バイデン現米国大統領自身を含め、バイデン政権関係者の多くは目の前で眺めていたはずです。トランプ政権に全責任を押し付けようとするのはいただけません。
その意味では、部分的に共感・納得できる一方、全体としてはどうもスッキリしない議論だと考えざるを得ないのです。
余談ですが、今後の日本にとっての「韓国リスク」とは、「韓国が日本に対し、どういう不法行為を仕掛けてくるか」ではなく、むしろ「懲りない米国が米韓同盟というカビの生えた概念を持ち出してくるリスク」、と定義づけた方が良いかもしれません。
待望の鈴置論考:別稿に続く
ところで、ビクター・チャ氏の論考を長々読んだのには理由があります。『デイリー新潮』に昨日、鈴置氏の最新論考が掲載され、そのなかでこのビクター・チャ氏の論考(の原文)が紹介されているからです。
文在寅の弱みにつけ込む中国 「韓国が米側に戻る橋」を壊す
「米中は予想外に早く朝鮮半島で全面衝突する」と韓国観察者の鈴置高史氏は読む。<<…続きを読む>>
―――2021/04/12付 デイリー新潮『鈴置高史 半島を読む』より
端的にいえば、いつものことではありますが、非常に鋭く、的を射た議論と言わざるを得ません。ことに、「半導体素材の韓国への供給を絞る」という攻撃に、「米国と日本が予想外に早く乗り出すことになる」のかもしれない、とする指摘には、本当に考えさせられます。
ただ、本稿では朝鮮日報の記事を通読することに力点を置いたので、鈴置論考の詳細については(できれば本日中に)別稿にて改めて詳しく取り上げたいと思います。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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♪ よせば良いのに いつまで経ってもダメな私ねー ♪ 昭和54年
(出来心で Youtube を検索したところ、「林俊彥」日文演唱が掛かってしまい見入ってしまいました。作詞がなかにし礼だったとは)
>そもそも無能な味方は有能な敵を遥かに上回る脅威です。
とのご指摘、もっともだと思うのです♪
現在進行形で米中間を右往左往している、というか同盟にあぐらをかいて米国に後ろ足で砂をかける一方で、中国に対しては尻尾を振って恭順してるってのが韓国の現状だと思うのです♪
だから、クワッドに参加するしないの前に、韓国が本当に
>同じような考えを持つ民主主義国家
であることを示すのが先だと思うのです♪
そうじゃないと、中国にとって狙いやすい弱い環を抱えてるだけで、米国にとっても良い事ではないと思うのです♪
ところで、いずれ朝鮮半島全体は中国に呑み込まれるんだろうと思うのです♪で、その順番なんかを妄想してみたのです♪
パターンは下のみっつと思うのです♪
①南北統一→統一朝鮮が中国に吸収・属国化
②北朝鮮が中国に吸収・属国化→さらに韓国を吸収・属国化
③韓国が中国に吸収・属国化→上下から挟撃して北朝鮮を吸収・属国化
このうち、なんとなくだけど、③が1番時間もかかりそうだし、混乱も大きくて中国が得られる果実が少ないんじゃないかと思うのです♪
だからこそ韓国が、米中二股で双方に殴られつつ、中国に徐々に取り込まれていく現状って、そんなに悪いものじゃないって思ったりするのです♪
米国のマジョリティの希望的観測を代弁するという意味はあるんでしょうけど。この人は自身が主導した六者会合の失敗から全く学んでいないというか、その失敗を糊塗するためにあれこれ言い訳しているだけですね。世界食い逃げ選手権のトップとそのおこぼれを狙う強豪国で、食い逃げすることしか考えていない人たちに骨身を削って何かやらせようとすること自体危険な考えなのに。
まあ、CSISはマイケル・グリーンとこいつを追い出して変わりにエドワード・ルトワックを入れるぐらいやらないと東アジアで失敗を繰り返すでしょうね。ってか、ジョージタウン大学と手を切れ。
>同じような考えを持つ民主主義国家群
自由民主主義国家群だろうに。民主主義なら朝鮮民主主義人民共和国だって民主主義国じゃん。韓国が「自由」という言葉を使うことに恐怖を感じているということを指摘すらしないという。なんのための民主主義かを見失った米国の「民主主義教条主義」が色濃く現れてるなあと。
というか、この程度しか考えられないのがSCISの限界、ひいてはアメリカ合衆国のインテリジェンスの限界なのです。
日本としては、そんなダメリカの改心に期待するよりも、ダメを前提にして、とばっちりや後始末を押し付けられない準備をしておくべきかと。
そもそもCSISは、日米韓の連携を重視する国務省官僚OBを中心とした組織なので、CSISの一員であるビクター・チャ氏はその路線に沿った発言をせざるを得ません。
もはや米韓同盟は事実上機能せず、日韓関係は破綻、従って日米韓の連携などは不可能であるという認識はアメリカの専門家でも広がりつつあるかと思います。
しかし軍産利権等との絡みで日米韓の連携を諦めきれないCSIS等の一派は韓国に対してアメリカの陣営、もっと言うならば軍産利権陣営に留まってくれ!、と必死の勧誘をしているのでしょう。
その勧誘には、同盟国日本の国益は一切配慮しない、徹底したアメリカ第一主義があります。
CSIS一派は、軍産利権を無視して独自の外交を行おうとしたトランプ元大統領を毛嫌いし、また徐々に自主独立外交の動きを見せだした安倍元首相に対しても距離を置き、最後には政権を投げ出すよう裏で諸所の圧力(不利な情報リーク等)をかけたのではないか、と私は勘ぐっています。
バイデン政権成立後、CSISは復権を狙ってバイデン政権に色々働きかけているようですが、同盟国日本が想像以上に韓国に対して拒否感が強く、日本の協力を取り付けない限り日米韓の連携はありえないので、韓国に対して日本への批判や中傷、徴用工判決等の不法行為を避けるよう、圧力をかけているものと思われます。
狙いは、韓国に対して保守政権を成立させ、日韓の間に横たわる問題を解決させることで日米韓の連携を復活させることですが、そのためには日本に対して事実上の譲歩を促す必要があり、日本の韓国への反感をいかにして下げるのか、マスコミを通した韓国のイメージアップ作戦等を実行しつつあるのでしょう。
昨今、日テレ等の保守よりのメディアが韓流押しなのは、その表れと見ています。
日本政府はアメリカ政府が何を言おうと、絶対に韓国に一歩たりとも譲歩してはなりません。
ここが踏ん張りどころです、踏ん張れば、アメリカ国内の専門家の意見がCSIS寄りのものから変わっていくでしょう。
対中国で日本の重要性が世界的に再認識されていると思います。
日本はFOIPを主導しアメリカに対しその趣旨を説得すべき立場にあります。
特にFOIPが人権外交を目的にしたものではない事を。
バイデン政権が対韓国で日本に譲歩を迫る弊害は大きいと思います。
韓国が日本に対して仕掛ける様々な言い掛かりに対して更なる譲歩をアメリカから要求される事態になれば、日本人はアメリカに対して大きな不信感を持つ事になるでしょう。
この様な事態はFOIPの弱体化という中国を利する結果になる事をCSISは理解していないのでしょうか?
菅総理、茂木外務大臣は、アメリカからの圧力があっても、絶対に韓国に譲歩してはいけません。
ここが踏ん張りどころです。
はるちゃん様
同感です。
日本は同盟国としてFOIPを主導し、アメリカに対しその趣旨とアメリカに対して利益があることを納得させる責務があると思います。
その際、あくまで前面に押し出すのは「法に依る支配」と「航行の自由」「制度的な民主主義」であり、恣意的な解釈を許しがちで各国の歴史文化、思想の琴線に振りかねない「アメリカ左派的な人権」は狡猾かつ最小限に抑えるべきでしょう。
>この様な事態はFOIPの弱体化という中国を利する結果になる事をCSISは理解していないのでしょうか?
発足間もないFOIPの実効性に懐疑的、かつ日米韓連携のように長い歴史が生み出した利権&人間関係があるため、踏み切れない、あるいは確信犯的に反対しているメンバーもいるのでしょうね。
日本がアメリカを説得して韓国を諦めさせ、FOIP主導の安全保障に舵を切らせるためには、インドの態度にかかっているように思います。
さらには、インドがFOIPに完全参加することでの影響、例えばパキスタンやイラン等との関係についても日本は積極的に調整する必要があるかと思います。
インドは昨今イスラエルとの関係の強化に走っているようなので、アメリカも好感を持っているはずです。
日本を切り捨てるためには、日本の腹をくくった外交力が必要でしょう。
厄介なのは、日本は友好国イランをどう扱うかですね。。
PONPON様
米韓同盟は日本の譲歩という弥縫策では最早機能しないことをアメリカにはっきりと認識させる必要がありますね。
仰るようにアメリカに対しては韓国よりもインドさらにはパキスタンの参加を促すことのほうがより重要であることを説得すべきです。
幸いインドとパキスタンは歩み寄りの機運もあるようですし。
イランはどこまで中国に接近するのでしょうかね?
ペルシャ人と中国人はうまく行かないような気もするのですが。
安倍さんの出番かも知れませんね。
ビクター・チャ氏のインタビュー記事より鈴置論考のほうに重点があるコメントです。文在寅政権のうちに、中国が韓国を縛り付けておこう、という姿はその通りです。アメリカの「文在寅政権の次の政権まで待つ」という作戦の裏をかいているのでしょう。台湾危機が北京五輪後にあるかもしれない、という分析する人も増えてきました。その、北京五輪もどうなるかわからないのですが。東京五輪とも関連がないわけではないです。それから、金融不安に際してウオン危機を仕掛ける話ですが、遠からず、世界で金融危機が起きる可能性が高い、というところも、一致した認識なのでしょうか。
仕事の都合で、早朝・夜間の投稿が多くてすいません。
P.S. 絶対忘れてほしくないことは、朝鮮半島西岸に米軍に巡航ミサイルを配備されたら、それを使うことがなくても、中国は「蛇に睨まれた蛙」の状態になってします。中国は、それだけは全力で阻止してきます。ロシアも極東戦略の障害になるので、断固反対してきます。日本への配備も裏では交渉中だと思います。なお、THAADの現状を、もう一度思い出して下さい。
韓国新聞社の日本語版は明らかに彼らの収益源になっているということでしょう。PVによって得られる広告料収入が膨大なものになっている可能性があります。
なるべく日本の読者が怒るような刺激的な表題を書いて読ませてコメントさせて、そうやって姑息に収入を得ていくのです。
我々も少し考え方を変えねばならないと思います。彼らのビジネスにつきあってはいけません。
韓国は、ちょっとバブルで膨らんだだけの小国にすぎません。日本と対等に渡り合うような国では無いのです。もちろん国交の基本としてどんな国とも対等の儀礼を尽くすのは当たり前ですが、それはあくまで建前です。
日本の政府も韓国には無視戦略に移行しました。私もそれが最善策だと思います。我々庶民も無視戦略に切り替えなきゃいけないように思います。まあ、なんだかんだで「韓国叩きエンターテイメント」で楽しんでいるところはあるので移行しがたいですが。
今の一番の話題は「原発処理水」の問題と私は考えます。韓国が無視戦略を続ける日本に対して「話し合い」を要求できる糸口をやっと見つけました。だから官民一体になって騒いでいるのです。
まあ、日本は日本で完全無視して予定通りことを進めるでしょう。我々もアシストする必要あります。「原発処理水」関連記事でPVを稼がせない。あの記事を読まないコメントしない。徹底しましょう。
G 様
同意です。
少々のノイズは情報に対する感度を上げるとは思っていても、嘘を平気で混ぜた記事を読むのもばかばかしくなって、韓国系の日本語版は読むのを止めました。ここで皆さんのコメントを読むだけで十分な気がします。
半導体制裁に関しては、ダイキンの韓国投資が回収できるのか興味を持ってみています。
G様
>韓国新聞社の日本語版は明らかに彼らの収益源になっているということでしょう。PVによって得られる広告料収入が膨大なものになっている可能性があります。
本当にそうかも知れませんね。
本業の方は今やこの有様(笑)
「不名誉な「K‐新聞ブーム」の到来?韓国の新聞紙が新品のまま世界各国へ大量流出」
https://news.infoseek.co.jp/topics/recordchina_RC_874683/?l-id=TopMainTopic_world_8
最近韓国新聞の日本語版は読まなくなりました。
支離滅裂の文章でこちらの頭もおかしくなりそうなので。
アメリカにはまだ朝鮮半島に未練を持っている人たちが居り、ビクター・チャ氏は未練派の代表的な論客だと思いますが、そんな未練派ですら、強いてまで韓国をこちら側に留めることを諦めたらしいという点がポイントでしょうか。大きな代償を払ってまで引き留めはしないよ、と未練派までもが発言するということは、つまりアメリカでは「朝鮮半島生命線説」が説得力を失ったということでもあると思います。
朴槿恵政権前半、韓国が国を挙げて二股外交にのめり込んでいた頃、韓国のネットでは、「地政学的に、アメリカは絶対に韓国を手放すことはできない(= だから、少々火遊びをしようが、アメリカから咎められることはない)」というコメントが飛び交い、疑いようのない「真実(!)」として広く信じられているようでした。現在ではそれほど声高には語られていないようですが、今でも漠然とそう思い込んでいる韓国人も少なくはないように見受けられます。
ビクター・チャ氏は言外に「アメリカが韓国を見捨てることもあり得るぞ」と匂わせることで、脳天気な韓国人たちに冷水を浴びせたという見方も可能だと思いますが、間接話法がとことん苦手な連中にどれだけ通じたかは疑問です。ますます思い込みが明後日の方向に進む可能性も否定できませんね。
更新ありがとうございます。
朝鮮日報の周回遅れ記事ですネ〜。もう、前にジョー・バイデン政権関係者、米国シンクタンク関係者が述べてきたことです。ビクター・チャ氏も繰り返しただけです。今更日報は、、(笑)。
その点、鈴置氏の「文在寅の弱みにつけ込む中国、韓国が米側に戻る橋を壊す」の方が内容も推理?も凄みがある。「もう戻る橋は無いぞ!」。
朝鮮戦争時初頭に李承晩が漢江にかかる鉄橋を爆破し、北朝鮮軍と中国義勇軍(主に朝鮮族)が攻めて来ないようにした。南朝鮮人同士で見殺しにしたのです。それでも破壊された鉄橋にぶら下がり泣き叫ぶ朝鮮愚民。ほとんどが水死。後ろからは北軍が来る!
今の文政権も退路が無く、自分だけは安全地帯を確保したいだろうが、それも出来ない。まったく反省しない朝鮮民族は71年前と何ら変わってません。あ、一千年前からか(笑)。
>「韓国は自ら孤立を招いている」
孤立というのは、先進自由主義国家の中での孤立という事だと思います。
南北統一して、中露とユーラシア大陸連合で国を支える発想は、真田先生が言ってました。
>米中二股外交は「韓国の利益にならない」
韓国の利益にならないというのは、将来的な話です。韓国人は目先の利益を最大化するのがポリシーですので、それに基づいて行動し、損をしていません。韓国が日本のような行動をした時に、中国から受ける圧力は、日本の比では済まなかったでしょう。
韓国の自滅外交と言いますが、これがこういう国際情勢になった時の韓国外交の限界です。
そして朝鮮は、滅びそうになった時に必ず周辺国を巻き込みます。
ムン2号の「超越的外交」という主張を見ると、韓国が米中の仲介をする勢力を纏めて、米中紛争の影響を少なくしようという考え方に思えます。
孤立状況の為、現実的に韓国はそんな事は出来ません。そこで日本を巻き込んで、盾とする一方、韓国は成果だけを取ろうとする動きが、想定されます。
米中対立が悪化するほど、韓国は日本を利用しようとして、擦り寄りたい。しかし国内情勢を見ると親日的行為は、政権の根幹を揺るがす事になるというジレンマに陥っているのではないでしょうか。
日本は、関わらない事が重要なのは変わりません。
経済焦土化が、早く始まる事を希望しますが、その時も韓国は日本に「助けさせてやるニダ」と言って来ると思います。
ちょっとおまけ。
韓国の二股外交を認めなければ、「アメリカが悪いニダ」って言うでしょう。
また、福島原発処理水に韓国がイチャモンをつけて来てます。
多分今日、日本政府も何らかのコメントをすると思います。
だんな様
>韓国人は目先の利益を最大化するのがポリシーですので、それに基づいて行動し、損をしていません。
これは仰るとおりでしょうね。米中二股外交は「韓国の利益にならない」などと、ビクター・チャ氏が本気で言ってるとすれば、米国人特有の傲慢さと脳天気さのミックスでしたないと思います。
国の進路を図る際に、考慮すべき外国が米国と中国だけでいいのかと言えば、そんなこともないでしょうが、ともかくその二国に二股かけておくというのは、別に韓国に限ったことではない。世界中の国のどこもがそうでしょう。日本にしたって、米国のお先棒を担いで中国に喧嘩を売るなど愚の骨頂ですから。
それでも韓国の二股外交が侮りを受けるとしたら、戦略的観点を欠いた定見のなさと、なにより「品性」のなさだと思います。とくに後の方は、かの国民には決して理解できない点なんでしょうね。
伊江太 さま
モラルが無いので、同盟もへったくれも有りません。
それでも、多くの国が、韓国と付き合っていますので、下には下が居るのかも知れません。
いつも知的好奇心を刺激する記事の配信ありがとうございます。
日米も中国も直接自国と敵対的勢力の対峙を嫌がるからウリナラは緩衝地帯としてずっと存続させるにちがいない。民族自決の観点からウリナラは何をしても国家の存在が消える事はない。
韓国が上記の前提で”Cherry picking “することを双方が認める(ざるをえない)と言う論理で好き勝手にコウモリを演じていますが、双方が「覚悟」を持てば、そんな薄っぺらな前提はなくなってしまうということに気がつかないのでしょう(笑)。
以上です。駄文失礼しました。
パーヨクのエ作員 様
今までは、緩衝地帯と言うよりもショーウィンドウでした。
だから厚化粧をして、外見だけはそれなりに飾ることが出来た。
緩衝地帯とはサンドバッグです。そこに住まなくて済むならだれも住まない。
だけど、ダークマネーが少しは流れるようなところでしょう。
緩衝地帯となった韓国の将来は、金一味が支配するか否かは別として、北朝鮮領域が半島全体に及ぶようなものでしょう。
その時一番懸念されるのは、日本への密航者の増加。
其れに手を貸す、外務省、とダークマネーに群がる政治屋と思います。
似非人権団体も要注意。
農家の三男坊様
当方の駄文にコメントを賜りありがとうございました。
農家の三男坊様> 今までは、緩衝地帯と言うよりもショーウィンドウでした。
同意します。付け加えると日本の復興を抑制するための桃太郎電鉄でいう「貧乏神」の役割もあったと思います。
アメリカの誤算はこの貧乏神は日本だけでなく、日本以外も巻き込む「巻き込みキングボンビー」だったことです。
予期せず巻き込みされると痛いですよね(笑)。
以上です。駄文失礼しました。
漠然ともっと先と思っていた北京五輪は2022年2月ということは、あと10ヵ月後であり1年を切っていますよね。あと10ヵ月で新型コロナ禍が落ち着けばよいですが、ワクチン接種を行っている国でも年内に全国民の接種が終えられるかどうか分かりません。まして五輪に参加する世界中の国となると厳しいものがあります。ワクチン外交と揶揄されようとも中国が世界中にワクチンを配っているのも分からないではありません。
新型コロナよりもっと厳しいのがウイグル・香港はじめ中国国内の人権問題です。米国は今のところ含みを持たせるのにとどめていますが、ボイコットもあり得ます。
中国共産党が北京五輪の成功は難しいと諦めたら、来年2月を待たずに台湾紛争がもっと予想より早く起きる可能性もあります。その時、韓国などはどうでもよいですが、日本はFOIPだのクァッドとか言いながら何ができるんでしょうね。後方支援? 韓国と変わらないのと違いますか。それに1か月も経たずに物資が底を尽きませんか。
事が始まってから慌てて法整備を始めるようなことにならねばよいですが、今の自衛隊は手足を縛られた状態で有事には全力疾走を強いられる形になっていて、かえって危険に思えます。
来年こそはコロナ禍も収まり平穏に桜の花見できればと思っていたのですが、何だか怪しくなってきました。杞憂となることを祈っています。
常識的に考えてアメリカが言う民族浄化というジェノサイドや香港における民主化弾圧政策を強力に進める中国において「自由と平和の祭典」であるオリンピックを行うことは大きな矛盾があります。
JOCの判断が注目されますが少なくとも日本と西洋の自由主義諸国は参加すべきではありません。
近いうちに偽善者は誰なのかわかる時が来ると思います。
訂正:
JOCではなくIOCでした。
JOCもですが。