なぜか「支援する側」が「支援を受ける気マンマン」のCMIMとは?
日本銀行は昨日、「チェンマイ・イニシアティブ・マルチ化協定」(CMIM)と呼ばれる多国間の通貨スワップに関する契約書の改訂が発効したと発表しました。CMIM自体は今から24年前のアジア通貨危機を契機に発足したチェンマイ・イニシアティブが発展的に解消して発足した仕組みですが、結論的にいえば、今回の改訂は「焼け石に水」という類いのものだと考えて良いでしょう。金額の増額は実現しなかったからです。
目次
通貨危機を考える
アジア通貨危機の記憶
今から24年前の1997年の「アジア通貨危機」は、タイから始まりました。
当時「ドルペッグ制」を採用していたタイの通貨・バーツをヘッジファンド勢が大量に売り浴びせ、タイの中央銀行が通貨の買い支え(通貨防衛)をしようとしたものの、外貨準備が枯渇したことで、結局タイは通貨防衛を諦め、7月2日に変動相場制への移行を余儀なくされたのです。
しかも、危機はタイで終わらず、マレーシアやインドネシア、韓国や香港などにも波及。結果的に、タイやインドネシア、韓国が国際通貨基金(IMF)や世銀、さらには日本を含めた周辺国などの支援を受けることとなり、その対価として緊縮財政・高金利政策などを採用せざるを得ませんでした。
当時のメディアの報道で調べると、IMFなどが主体となり、タイに対しては1997年8月に172億ドル、インドネシアに対しては同年11月に330億ドル、韓国に対しては同年12月に570億ドルという、それぞれ破格の支援が決定されています。
その一方で、同年7月1日に英国から中国に返還されたばかりの香港では、投機筋からの香港ドルに対する攻撃に対し、通貨・香港ドルの米ドルペッグ制度を死守するために、10月23日には銀行間翌日物金利が10.5%から280%(!)にまで上昇したそうです(財務省の報告書・P225参照)。
つまり、同じ危機であっても、通貨防衛に失敗した国と成功した国があったということでもあります。個人的には、このあたりの「通貨を防衛し切る力」の違いには、非常に興味を感じている次第です。
国際収支のトリレンマ
さて、この通貨危機、似たような事件は世界各国で繰り返されているのですが、ここで注意すべき鉄則が「国際収支のトリレンマ」と呼ばれるものです。
どの国であっても、自国通貨の使い勝手を高めるためには国境をまたいだ資金の移動を自由にする必要がありますし、また、金融政策(金利や通貨供給量など)を自国の都合で決定したいと思います。さらには、為替相場についても自国にとって都合が良い水準に決定したいという希望を抱いています。
つまり、通貨当局にとっては、達成すべき目標は3つあるのです。
- ①資金移動の自由
- ②金融政策の独立
- ③為替相場の安定
現代の国際的な金融・通貨の仕組みを前提とすれば、この3つの目標を、「同時に」達成することは、絶対にできません。つまり、達成すべき3つの目標のうち1つを捨てなければならない、というわけです。これを「トリ(=3)レンマ」、と呼ぶのです。
パターンとしては、3つあります。
国際収支のトリレンマ・3つのパターン
- (1)①と②を重視し、③を捨てる→日米英欧瑞加などの先進国
- (2)①と③を重視し、②を捨てる→香港、デンマークなど
- (3)②と③を重視し、①を捨てる→多くの発展途上国に加え、中国など
まずは、「(1)①、②を重視して③を捨てる」、というパターンです。
この(1)のパターンは、日本を含めた先進国が採用しているものであり、国境をまたいだ通貨の移動の自由については保障されており、また、各国は独自の金融政策を採用しています。
そうなると、たとえばどこかの国の金融政策が変更された(あるいなそのような観測が生じた)ただけで、投機資金などが移動し、それにより為替相場は大きく動きます。たとえば米FRBのFOMCや雇用統計などにより、EUR/USDやUSD/JPYなどの相場が大きく動くのはその典型例でしょう。
トリレンマに逆らったスイスの末路
これに対し、(2)のパターンは、先進国などであっても、比較的小国の場合に採用されているケースが多いように思えます。つまり、国際的な資金移動の自由を認めつつも、為替相場の安定を重視するため、自国の経済事情と無関係に金融政策を決めなければならない、というわけです。
つまり、①資本移動の自由を認めたままで、②自国の金融政策の自由と③為替相場の安定を同時に達成する、という事は、「絶対に」できないのです。「絶対に」、という断言は良くないのではないか、と呼ばれるのですが、ここでは「絶対に」と断言しておきます。
その典型例が、以前の『「国際収支のトリレンマ」に逆らった国・スイスの末路』でも指摘した、スイスの事例です。
欧州債務危機の後遺症により、通貨高に悩まされていたスイスは、2011年9月に入り、「1ユーロ=1.20フラン」という上限相場を設定しました。つまり、この水準を超えたら通貨当局が自国通貨を売り、ユーロを買い入れるというオペレーションで、上限を守ろうとしたのです。
しかし、もともとGDPも通貨供給量もユーロ圏と比べて極めて少ないスイスのことですから、通貨供給量の激増に耐えられるはずもありません。結局、2015年1月になり、スイス国民銀行(SNB)は突如として上限目標を放棄し、瞬間的に前日比30%(!)も通貨高となったのです(図表1)。
図表1 スイスフランの為替相場(米国時間終値ベース)
(【出所】WSJデータ等を参考に著者作成)
つまり、このスイスの教訓でもわかるとおり、①と②と③のすべてを追求するという政策は、いずれ破綻します。個人的には、アジア通貨危機で香港が自国通貨の防衛に成功したのも、結局は徹底的に③を捨てきったからだと考えているのです。
そして、①の「資本移動の自由」を認めることができる国は、結局、現状では金融基盤が安定している先進国に限られます(著者私見)。だからこそ、発展途上国・新興市場諸国には(3)、つまり①を捨てて②、③を重視するという国が多いのでしょう。
もっとも、中国のように自国通貨・人民元が国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)に組み込まれているにも関わらず、いまだに自国資本市場を開放しないという「ご都合主義的」な国もあります。余談ですが、IMFはそろそろ人民元をSDRから追放すべきではないでしょうか。
(※なお、人民元のSDR入りの背景については、『いったいなぜ、IMFは人民元をSDRに加えたのか』で、「田中泰輔リサーチ」代表の田中泰輔氏が『週刊金融財政事情・2021年1月13日号』(P22~25)に寄稿した記事を紹介していますので、ぜひご参照ください。)
アジアにおけるCMIM
アジア通貨危機後のCMIの発足
さて、アジア通貨危機をいかに防ぐかについては、日本の財務省などを中心に、「アジア通貨基金」(AMF)構想なども議論されたようですが、このあたりは国際通貨体制の独占を狙う米国の妨害で実現しなかった、といった話もよく聞きます。
ただ、結論的にいえば、このアジア通貨危機を教訓として、アジアにおける通貨安定の仕組が発足しました。2000年5月の「ASEANプラス3」で、「外貨準備を使って短期的な外貨資金の相互融通を行う」という、いわゆる「二国間通貨スワップ」網を発足させることが合意されたのです。
これが、「チェンマイ・イニシアティブ」(CMI)です。
CMIの当初の仕組は、シンプルでした。
たとえば、CMIに日本(日)、インドネシア(尼)、フィリピン(比)、マレーシア(馬)、タイ(泰)、シンガポール(星)という6ヵ国が参加していたとします(現実にはもう少し多くの国が参加していますが、ここでは単純化しています)。この6ヵ国が、お互いに通貨スワップを結んだとしましょう。
この場合、たとえば日本は次の5本の通貨スワップの当事者となります。
- 日尼通貨スワップ
- 日比通貨スワップ
- 日馬通貨スワップ
- 日泰通貨スワップ
- 日星通貨スワップ
次に、インドネシアからすれば、この日尼通貨スワップ以外にも、次の4本の通貨スワップの当事者となります。
- 尼比通貨スワップ
- 尼馬通貨スワップ
- 尼泰通貨スワップ
- 尼星通貨スワップ
以下、フィリピンがほかに3本、マレーシアがほかに2本、タイ・シンガポール間で1本、という具合に、合計15本の通貨スワップが発足する、というわけです(※参加国のすべてが相互に二国間通貨スワップを結べば、という話ですが…)。
CMIMの発足は実務上の必然
つまり、CMIに基づく通貨スワップの本数は、組み合わせ計算「nCr=n!÷r!(n-r)!」のnに参加国数、rに2を代入すれば求まりますが、nが増えれば大変な本数に膨れ上がります。
たとえば、現在、ASEANの参加国は10ヵ国であり、これに日中韓と香港を加えた4ヵ国がCMIに参加していたとしたら、nの数は14ですので、通貨スワップの本数は最大で91本(!)にも増えてしまいます。
もし台湾や豪州、ニュージーランドなどがこの仕組みに入ってくれば、さらに膨れ上がります(nが15なら105本、nが16なら120本、nが17なら136本)。そうなると、各通貨スワップ協定の期日管理も大変ですし、契約条項に変更を加えた場合、それぞれの契約書を書き換える必要があります。
CMIMが発足(2010年)
こうしたなかで2010年に発足したのが、CMIを多国契約化した「チェンマイ・イニシアティブ・マルチ化契約」、つまり「CMIM」です。
これは、一本の多国間取極ですので、参加国が増えても契約書の本数は増えないというメリットがあるほか、契約書は一本なので、その後の社会情勢の変化に応じた条項の追加も容易です。
実際、財務省の説明によると、2000年5月に合意されたCMIでは、二国間通貨スワップが8ヵ国、合計16本存在したそうです(ちなみに先ほどのnCrの公式によれば、8ヵ国がすべて相互に通貨スワップを結んでいれば、契約本数は28本になるはずですが、実際にはこれより少なかったのでしょう)。
その意味では、CMIMの発足は実務上の必然だった、というわけです。
CMIMは2014年に規模が倍増している
さて、2010年3月に発足したCMIMの規模は総額1200億ドルだったのですが、これが2014年7月の改訂に基づき、規模が2400億ドルに倍増されました。
そのうえで、通貨スワップ発動のための当局間の意思決定手続も共通化され、CMIのネットワークにASEANに新規加盟した5ヵ国(ブルネイ、カンボジア、ラオス、ミャンマー、ベトナム)が参加し、現在のCMIMの参加国は14ヵ国・地域だそうです(図表2)。
図表2 CMIMにおける各国の拠出額と引出可能額
国 | 拠出額 | 引出可能額 |
---|---|---|
日本 | 768億ドル | 384億ドル |
中国(※) | 768億ドル | 405億ドル |
韓国 | 384億ドル | 384億ドル |
インドネシア、タイ、マレーシア、シンガポール、フィリピン | 各 91.04億ドル | 各 227.6億ドル |
ベトナム | 20億ドル | 100億ドル |
カンボジア | 2.4億ドル | 12億ドル |
ミャンマー | 1.2億ドル | 6億ドル |
ブルネイ、ラオス | 各0.6億ドル | 各3億ドル |
合計 | 2400億ドル | 2400億ドル |
(【出所】財務省『CMIMにおける各国の貢献額等』より著者作成。ただし、中国については香港との合算値。中国以外のIMFとの「デリンク」割合は30%。また、香港はIMFに加盟していないため、中国の引出可能額に占める「IMFデリンク」割合は他の国と異なる)
また、各国はこれらの多国間通貨スワップ資金を引き出すうえで、IMFプログラムとのリンクが必要ですが、当初は20%までIMFとリンクしないで引き出すことが可能でした(いわゆるデリンク割合)。その後、このデリンク割合は2014年7月に30%にまで引き上げられています。
CMIM改訂をどう見るか
CMIM改訂は「焼け石に水」
さて、このCMIMを巡り、日銀は昨日、こんなプレス・リリースを公表しています。
チェンマイ・イ二シアティブ(CMIM)契約書の改訂の発効について【※PDFファイル】
―――2021/03/31付 日本銀行HPより
日本銀行によると、CMIMについては次のように条件が改訂されたそうです。
- ①IMFデリンク割合の引き上げ(30%→40%)
- ②CMIMに対する現地通貨の使用の制度化
- ③技術的論点への対応(LIBOR改革を踏まえた修正や為替レートの取得方法など)
(※なお、「LIBOR改革」については、当ウェブサイトではあえて触れないようにしているのですが、もしもLIBOR改革に伴うヘッジ会計の適用の継続等に関してご興味があれば、業務依頼という形であればお受けしますので、別途メールにてご連絡ください。)
さて、これをどう見るべきでしょうか。
結論的にいえば、現時点でただちに大きな影響が生じるというものではありません。というのも、そもそも論として、CMIMの枠が2400億ドルから増額されたわけではないからです。というよりも、話としてはすでに昨年の時点から出ていたものです(『多国間通貨スワップ「CMIM」増額などは見送られた』参照)。
敢えていえば、IMFデリンク割合が30%から40%に引き上げられたことで、よりCMIMからの資金の引出がしやすくなったという長所はあるかもしれませんが、それでもインドネシアを筆頭に、しばしば通貨不安にさいなまされている国にとっては、正直「焼け石に水」でしょう。
現地通貨の使用促進
その一方で、「現地通貨の使用の制度化」については、日本の密かな努力でもあると考えています。
現在、アジアにおいては、「国際的に広く通用する通貨」というのは、日本円くらいしかなく、あとはせいぜい、香港ドルなどが補完的に使用されているくらいです。「世界第2の経済大国」である中国の通貨・人民元は、資本取引・金融取引などの通貨としては、あまりにも使い勝手が悪すぎるのです。
ただ、「鶏と卵」の関係ではありませんが、通貨の使い勝手を良くするためには、まずはその通貨をみんなが使うようになる、という必要があることもたしかでしょう。
現状、たとえばタイの通貨危機に際して、マレーシアが米ドルではなくマレーシア・リンギットを供給する、といった使い方をしたとしても、あまり実効性はありませんが、いちおう「制度としてやろうと思えばできる」という状態を作っておくことは有意義です。
ちなみに、現在の日本は、現地通貨の使用促進という意味も兼ねてでしょうか、多くの国との間で通貨スワップと為替スワップを締結しています。
日銀ウェブサイトの『海外中銀との協力』というページや、財務省が公表する『アジア諸国との⼆国間通貨スワップ取極(2020.9.18現在)』などの資料によると、現在の日本は12ヵ国・銀行との間で、延べ15本のスワップ協定を結んでいます。
なかでも、米英欧瑞加5中銀との常設型為替スワップは非常に強力で、これは期間も金額も無制限のスワップですし、ほかにも豪州、中国、シンガポール、タイの4ヵ国との間で為替スワップ、インド、インドネシア、フィリピン、シンガポール、タイ、マレーシアの6ヵ国との間で通貨スワップを結んでいます。
このうちの「為替スワップ」について、日本円の国際化という役割を果たすうえでの将来的には役に立つ可能性もありますが、ただ、個人的には米英欧瑞加5ヵ国とのものを除き、この為替スワップが発動されたという事例は存じ上げません。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
なお、本稿を上記で締めておいてもよかったのですが、最後にひとつだけ、こんな記事を発見しましたので紹介しておきたいと思います。
韓国、金融危機時に384億ドル通貨スワップ…円でも支援可能に
―――2021.03.31 11:17付 中央日報日本語版より
韓国メディア『中央日報』(日本語版)がこのCMIM改訂契約書の発効を華々しく「円でも(韓国の)支援が可能になった」、などと報じているのですが、あながち間違いではないにせよ、じつにミスリーディングです。
上述したとおり、CMIMにおけるIMFデリンク割合引き上げや現地通貨の使用は、昨年の段階ですでに合意されていたものに過ぎず、べつに目新しい話題ではありません。
だいいち、韓国はCMIMで支援を受ける側に立っているつもりなのかもしれませんが、むしろアジア通貨危機が再発した場合、韓国は「支援に回る側」ではないでしょうか(わりとどうでも良い話かもしれませんが…)。
View Comments (12)
これに関しては書きたくてうずうずしてました。
今回のCMIMの改定で、日本は貴重な米ドルをスワップで出さなくても良くなりました。日本円でも支援できるは、貴重な米ドルを出すことを強制されない の意味です。
この変更は中国が人民元でCMIMの義務を果たせるようにすべく主張していたと記憶しています。(かなり前に中央日報の記事で見た記憶です)
日本はCMIMを作った側なので、これからもCMIMが発動されるときは基本ドルで支援するつもりだと思われます。中国は結構自分勝手に人民元を出して支援を受ける国を困らせそうです。
ただ、韓国が要支援国になったときは日本も考えるでしょう。彼らにドルを出してあげても日本にとってなんのメリットもありません。他の国とは違って恩義に感じたりしてくれませんから。多分韓国相手ならしれっと日本円を出すでしょう。
日本円は信認のある通貨ですが、日本自身にとっては「いくらでも刷れる」ものです。米ドルの貴重さに比べたら天と地ほどの違いがあります。
改定後のCMIMは韓国の立場では実質崩壊、中国の立場では負担の少ない制度、日本にとっては相手を見ていろいろ調整出来る便利な仕組み。ASEAN諸国にとっては実質中国が抜けて弱い協定に。そんな感じじゃないでしょうか。
教えてください。
>Gさん
>ASEAN諸国にとっては
『実質中国が抜けて』弱い協定に。
中国が抜けて とは
中国の出す通貨がドルではなく『元』になることでしょうか?
また、中国が抜けると
何故ASEANにとって弱い協定になるのでしょうか?
お教えくださるよう宜しくお願い致します。
コメントありがとうございます。
CMIMにおいては、被援助側の引き出し限度額、援助側の拠出割合が決まっています。もし中国がドルじゃなくて人民元を拠出することで義務を果たせてしまうと、単純に被援助側の受け取れるドルが少なくなってしまう。それをもって「弱くなった」と評価しました。
通貨防衛の現場で、ドル以外の通貨を持っていても、2段階の為替取引を強いられるので即応性はありません。
簡単に考えてみましょう。とある通貨が暴落しているとします。その時に、「その通貨、そんなに安いんだったらドルと交換しよう」という人が増えれば暴落していた通貨の価値も安定してきます。その申し出を国自身が行うのが介入です。
例えば「そんなに安いんだったらこの人民元と交換しよう」と言ったとして、「えー人民元なんて要らないよ」と言われたら終わりです。そういう場合は一旦人民元をドルに替えてくれる人を探して、その後に「ドルと交換」を申し出ることになります。2段階の手間で即応性がないというのはそういうことです。人民元じゃなくて日本円でも同じです。
中国にとって貴重なドルを出さなくて良くなった今回の改定は私自身の評価としては「骨抜き」レベルだと思っています。真面目に援助する国は日本くらいになっちゃいますね。(韓国相手には日本も不真面目になる)
ご教授ありがとうございます。
お陰さまで漸く分かりました。
今回の話題に感じていた違和感は、
チェンマイイニシアチブ(←マルチでなく)を
通貨スワップの集合体と勘違いしていたのが原因と。
>Gさん
>改定後のCMIMは韓国の立場では実質崩壊、
こ
れも今読み返した瞬間『ハッ』『そういうことか』と気付いた。
韓民国は欲しくてたまらないドル1ドルどころか1セントも手にはいらなくなったと、いうことと気付きました。
元々のCMIも通貨(&為替)スワップと同じく
助ける方(日本)がドルを貸し、
助けて貰う方(インドネシアなど)はルピアなどを担保に差し出すと
思い込んでいました。
実際は
CMIは、通貨危機のとき外貨準備金の融通であり、貸すのは日本だけでなく
マレーシアが通貨危機のときインドネシアがマレーシアにドルを貸す。
インドネシアが危機の時フィリピンがインドネシアにドルを貸す
と
いうものらしいが、まあ、不可能ですね!
東南アジアの一か国がソロスらに狙われ通貨危機になったとき
他のアジアの国々がドルを提供などしようものなら忽ちドル不足となり次の標的だ!
ドルを提供できるのは超大金持ち政府の日本だけ!
やはりCMIもCMIMも
日本『東南アジアを攻撃するなら俺が相手だ』
という形を作ったもの。
ローカル通貨の売り浴びせに対する通貨防衛は、日本が締結してあげているスワップ頼み...ですね。
団塊さま
>日本『東南アジアを攻撃するなら俺が相手だ』
なんかプロレスみたいですけど、まさにその表現通りなんですよ。弱った東南アジアの国とタッグをくんで、ヘッジファンドの必死の攻撃も全部受け切って勝つのです。
最強で人情の厚いメインを張るスターのレスラーに対して、悪口を言ったり裏切ったりするくせにいざとなったら仲間だろとか言って対等にタッグを組もうとか平然という。実力も中途半端。韓国はそんな感じ。
>なぜか「支援する側」が「支援を受ける気マンマン」
乞食は、貰う事しか考えないからでしょう、
韓国が、何処かの国を助けたという話は、聞いた事が無い。
援助するする詐欺の話は一杯あります
「自称先進国の韓国は、通貨危機発生時に助ける側であって、助けられる側になってはならない」
と、公言して欲しいものです。
(黙っていて、いざというとき「お前には貸さねえよ」と言えれば、それでも構いませんが)
多国間スワップの仕組みは、取引総数最小化の原理に沿ったものですね。
商取引の場での問屋にあたる感じですね。
韓国にしてみれば今回の改定で、ひとまずは拠出分からの1割、38億ドルの引出し枠を確保なのかな?
それにしても、韓国が居ても居なくても支援側と受惠側のパワーバランスが違わないこの不思議。〔貢献してる訳ではない〕
「米中がら選択を迫られたことがない」のを逆説的に捉えれば、なくてもいいってことなんですよね。
誰かに悪用されたくはないんだけど、手元で管理したくもないものは、使えないように壊してから放置されることになるのかと・・?
>韓国...拠出分からの1割、38億ドルの引出し枠を確保なのかな?
いやいや、
今回の改定で1ドルどころか1セントすら手に入らなくなったようですよ、韓民国は!
384、768。この数字にちょっとビビッと来ました。
でも普通、384の上はまず576じゃないのか。日本は標準の1152じゃなくていいのか。
そう感じてしまう私は何かのビョーキでしょうか。
で、中国の引出可能額が384でなく405となっている。
この21の誤差にちょっと違和感があります。
405も21もバイナリ的にスタンダードな数字ではない。奇数だし。きれいじゃない。
何か意図があると思うのだけれど。
これもまた職業病でしょうか。