「総務省接待問題」がマスコミ自身に特大ブーメランへ
メディアや野党が連日のように「総務省高額接待疑惑」を追及するなかで、これが逆にメディアにとっての「特大ブーメラン」ではないか、といった指摘が出て来ました。また、昨日の『総務省官僚らの「高額接待疑惑」はNHKなどに飛び火』に続き、現職の国会議員から「テレビ局の幹部は(総務省幹部と)会食をずっとしている」、とする発言も飛び出したようです。菅政権を追及しようと思って「総務省高額接待疑惑」の火をつけたら、自身に火が燃え移ったようなものですね。
目次
総務省接待疑惑と「もりかけ問題」
メディアが連日のように「総務省高額接待」疑惑を報じるなか、昨日の『総務省官僚らの「高額接待疑惑」はNHKなどに飛び火』では、調査対象となった総務省幹部ら12人のうちの1人がNHK役員とも会食していた可能性がある、とする話題を取り上げました。
もちろん、現時点において、これらはあくまでも「可能性」の議論であり、何らかの不正が確定したというわけではありませんが、常識的に考えて、何らかの許認可権を握る官庁の役人が、その官庁から許認可を受ける立場にある者から饗宴を受けること自体、かなりの問題があります。
官庁が事実関係をきちんと調査し、国民に報告しなければならないことは当然のことですが、なぜか今回、メディアの追及の矛先が鈍いように思えます。「もりかけ問題」のとき、メディアはあれほど舌鋒鋭く政権を追及していたはずなのに、です。
「もりかけ問題」を当ウェブサイトなりに定義しておきましょう。
「安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用し、個人的な友人が経営する学校法人に対し、何らかの便宜を図っていた疑いのこと」。
このように定義すると、問題の本質がスッキリと見えてきます。
森友学園問題は辻元議員に「ブーメラン」?
安倍総理が第二次政権を発足させたのは2012年12月26日のことであり、内閣総理大臣だったのは2020年9月16日に辞任するまでの2822日間です。この間に、安倍総理が「内閣総理大臣としての地位を悪用して何らかの違法行為を行った」のだとしたら、それは立派な汚職でしょう。
ことに、森友学園問題については、「小学校を開設するための国有地を不当に安く払下げてもらった」ことが大きな問題とされました。隣接する野田中央公園の用地が約14億円で豊中市に払い下げられているというのに、森友学園については用地を約1億円少々で手にしたからです。
ただ、どんなに叩いてもこの値引に安倍総理(や昭恵夫人)が関わっていたという証拠はまったく出て来なかったわけですが、マスメディアの報道は過熱し、本来の「国有地を不当に安く払下げたことに安倍総理(や昭恵夫人)が関わっていたか」からどんどんと論点が派生。
たとえば該当する学園が「安倍晋三記念小学校」という校名で開校する予定だっただの(※これはのちのフェイクニューズと判明)、安倍総理側から森友学園側に寄付金が渡されていただの(事実だったとして何も問題はない)、と、次々と論点がズレていきました。
要するに、マスメディアは次々と論点をずらし、ゴールポストを動かして、疑惑の追及を続けたのです。
こうしたなか、事実関係を突き詰めていけば、そもそも「14億円で払い下げられた」はずの野田中央公園の用地は、さまざまな補助金制度を活用し、実質的に豊中市が2000万円少々しか負担しなかったことが判明しています。
(※ちなみに2010年といえば、地元選出の辻元清美衆議院議員(現・立憲民主党)が国土交通副大臣を務めていた時期でもあります。)
加計学園は「問題」ですらない
こうしたなか、「森友学園問題」では政権を倒せなかったマスメディアが次に手を染めたのが「加計学園『問題』」です。
これは、「安倍総理の友人が経営する学校法人が獣医学部を開設する際、総理の意向で許認可が歪められた」などとする疑惑ですが、こちらについてはそもそも「問題」ですらありません。加計学園による獣医学部開設のプロセスに、何ら不正はないからです。
そして、加計学園の件では、むしろ文部科学省が告示で特定の学部の新設を認めていなかったという問題が判明しました。要するに、行政を捻じ曲げていたのは、文部科学省の側だった、というわけです。
いずれにせよ、この「もりかけ問題」には、その後の「桜を見る会問題」などと共通する特徴がいくつかありますが、その最たるものは、「問題をちゃんと定義しないこと」です。
日本は法治国家ですので、何をやれば犯罪となるかについては、ちゃんとした要件があります。
「安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用し、行政を歪め、本来ならば法律で禁止されている獣医学部の新設をゴリ押しした」とでもいうのであれば、ケースによってはそれはれっきとした犯罪となるかもしれません。
しかし、そもそも「獣医学部の新設を禁止する法律」などありません(※もう少しいえば、特定の学部の新設申請を受け付けない文部科学省の行政こそ、本来ならばむしろ法律違反ではないかという可能性もあります)。
また、ほかにも「疑われた側に無実であることを証明しろと要求する」という特徴もあります。
新聞が社説で「首相はしっかりと説明せよ」などと要求したことはその典型例ですが、これもムチャクチャな話です。「やっていないこと」の証明など不可能だからです。
ちなみに法治国家において「犯罪者だ」と決めるためには、「その者が犯罪をした」と主張する側(捜査当局)がその証拠を揃えなければなりません。「お前が犯罪者じゃない証拠を示せ」と要求するのは、中世の魔女裁判のようなものでしょう。
確たる証拠もなしに安倍総理を「怪しい」「怪しい」と決めつけて追及するのは、まさに中世レベルのレッテル張りであり、こんなことを容認すれば、近代民主主義社会が崩壊しかねません。
(※余談ですが、自分自身でこれを書いていて、ふと気づいたのですが、「確たる証拠もなしに追及する」という意味では、韓国が主張する「いわゆる慰安婦問題」も同じなのかもしれませんね。)
ジャーナリストの窪田氏「メディアに特大ブーメラン」
こうしたなか、昨日は『ダイヤモンドオンライン』に、ノンフィクションライターの窪田順生氏がこんな記事を寄稿しています。
総務省接待問題でなぜかおとなしいマスコミ各社が恐れる「特大ブーメラン」
―――2021.3.4 4:25付 ダイヤモンドオンラインより
記事タイトルでも何となく想像がつきますが、この総務省接待問題、下手に追及したら、マスコミ・マスメディア各社に「特大ブーメラン」が突き刺さるのではないか、とするのが窪田氏の見立てです。ことに、窪田氏は「もりかけ問題」を例に、マスコミ各社の追及のしつこさを、次のように述べます。
「疑惑をかけられた人たちがどんなに釈明をしても、『疑惑は深まった』『納得のいく説明を』などという感じで一切取り合わずネチネチと追及し続ける、ということをこれまでマスコミは当たり前のようにやってきたではないか」。
まったく同感です。
ところが、窪田氏によると、「どういうわけか今回の『菅首相の長男による総務省幹部高額接待』は、わずか1ヵ月ぽっちで大人しくなっている」というのです(※ちなみにこのあたりの窪田氏の記述ぶり、次のとおり、皮肉が効いていてなかなか面白いので、ご興味があれば是非全文を読んでみてください)。
「モリカケで不確定な情報であれほど大騒ぎをしたマスコミは、なぜか今回は『静観』している」。
「皆さん、モリカケ問題のときに見せた『疑惑を追及する正義のジャーナリスト』とはまるで別人のようで、借りてきた猫のように大人しいのだ」。
これはいったいどういうことでしょうか。
その理由は、マスメディア各社がこの問題を厳しく追及すればするほど、その追及が「ブーメランのようにきれいな放物線を描いて、マスコミ各社の後頭部に突き刺さってしまう」からなのだそうです。
「ご存じのように、放送免許が必要なテレビは総務省の監督下にある。それは裏を返せば、総務省の電波・放送行政のお陰で、新規参入に脅かされることなく、電波を独占して商売ができているわけなので、総務省幹部へのロビイングが極めて重要なミッションになるということだ」。
要するに、権力の監視とやらを掲げているテレビ局が、口では偉そうなことを言いながら、「既得権益」を守るロビー活動をしている、というわけです。
立憲民主党・杉尾秀哉氏「私も会食に立ち会った」
こうしたなか、例の「NHK会食疑惑」に関連し、こんな報道も出ています。
TBS出身の立民・杉尾氏「テレビ局も総務省と会食」「私も立ち会った」
―――2021.3.4 16:23付 産経ニュースより
産経ニュースによると、野党が4日に開いた「野党合同ヒアリング」で、TBS出身の杉尾秀哉・立憲民主党副幹事長が次のように述べたのだそうです。
「テレビ局の幹部は(総務省幹部と)会食をずっとしている。私も実際に会食に立ち会ったこともある」。
もしかすると、うっかり口を滑らせたのでしょうか?
いちおう、杉尾氏は、自身が会食に立ち会ったのが「TBS記者時代」、つまり国家公務員倫理法(平成11年)ができる前だと釘を刺してはいるようですが、それでも、これは非常に重要な証言です。
当ウェブサイトに言わせれば、野党議員はマスメディアに、マスメディアは官僚機構に、それぞれ恩恵を受けている立場にありますが、野党議員が官僚機構やマスメディアを攻撃してしまったことは、マスメディアからすれば「飼い犬に手を噛まれた」ようなものなのかもしれません。
あるいは、この総務省接待疑惑、マスメディアや野党は政権攻撃に使えると思って火をつけたのかもしれませんが、その火が自分たちに燃え移ったのだとしたら、それはそれで皮肉なものだと思う次第です(まったく同情しませんが)。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
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会食って「参加」するものかと思ってましたが、
「タチアウ」モノなんですかね?
警備()のヒト??
会食と称して袖の下の授受を行ったならば「タチアウ」ことが出来ます。つまりそういうことでしょう。
杉尾もたまには役立つんですね。これで、立憲民主党はマスゴミ業界から恨まれますな。反日同士の戦いが見ものです。
更新ありがとうございます。
杉尾氏は会食に「立ち会った」んですか?立食パーティー?(笑)。違いますよネ。
会食にご自身が参加して、呑み食いしたと。結構敷居の高い店でしょうなぁ〜。また帰りに茶封筒の「手土産」を頂戴したと(コレは言い過ぎました。でも可能性は否定出来ない)。何もやましい事が無ければ、それを証明して下さい(笑)。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(そう自分に言い聞かせないと、日本マスゴミ村と同じく、自分は間違えない存在と自惚れそうなので)
日本マスゴミ村にとって、何が違法かは法律ではなく、自分たちが騒ぐかどうかで決まると思っているのでしょう。(日本マスゴミ村が騒いでいるのに、騒がない日本人は、違法行為をしているという、日本マスゴミ村の掟があります)
これを笑い話と見るか、事実と見るかは、あなた次第です。
あの「半グレの悪役を演じる時のオダギリジョー」みたいなJr.の存在感は強烈でした。だがよくよく考えれば「東北新社の呆れたゴクツブシ」かも知れないが、国政に影響を与えるフィクサーや知恵者には到底見えませんでした(個人の印象です)。そして親が幾ら苦労人でも子育ては一筋縄では行かないし、トンビがたかを産む事もあるけれど、逆方向に益体もない遊び人がひょっこり育ってしまう事もあるのだなと言う感想。
そしてもっともっと有能な接待担当が他社には居て、そちらはなかなか尻尾を出さずに上手くコネ付けてやっているのだな、と。
それに付けても総務省の放送行政や免許に関わる官僚部署は魑魅魍魎のあらゆる接待の声が掛かる部署なんだなと言う感想。新宿会計士さまは確か「そんなに高い金額では無い」とJr.を庇う文脈で仰ったが、省内で茶でも出して定期的にブリーフィングすれば済む当たり前のことを、小出しに匂わせるだけで外で数万円の飲食ツケは相手持ち、は公務員倫理的にやはりダメだと思います。国家公務員として知り得た情報は個人の飲み食いに換金しては行けません。
これは凡ゆるマスコミ各社、放送に乗り出す展望を持って総務省に接待を掛けた全ての企業をあぶり出し、焼け野原にして、二度とこの部署に接待掛けられない所まで追い込む必要があると思います。
杉尾氏の発言は、野党得意のブーメランですかね。まあ今回は標的にしっかり当てたやつが戻ってきて自分の後頭部に刺さるやつなので、かなり腕を上げたみたいですね。大抵標的にかする位で後頭部に刺さるやつが多いので。
杉尾議員は坂本弁護士殺害事件時の関わりを 説明すべき。参考URL https://www.mutai-shunsuke.jp/policy254.html