対韓輸出が急減しているのは「低価格フッ化水素」か?
昨日の『韓国が欲しがったのはフッ酸よりも「容器」だった?』では、化学薬品などの取扱いにも詳しい読者の方のふとしたコメントから、韓国が日本からフッ化水素を輸入する目的がいったい何だったのかという点についての仮説を綴ってみました。ただ、当ウェブサイトが参照している『普通貿易統計』だと、議論の基本となる統計データの部分において、区分が若干不正確であるという難点がありました。そこで、本稿では改めて、ピンポイントで『普通貿易統計』(品別国別表)上の「品番2811.11-000」の2011年1月以降の対韓輸出データを抽出し、このデータをもとに仮説を提示してみたいと思います。
目次
フッ化水素の輸出高
貿易統計の問題点
本稿の議論は、昨日の『韓国が欲しがったのはフッ酸よりも「容器」だった?』の続きです。いや、もう少し正確に言うと、昨日の議論で不足していたデータを補足するものです(その意味で、昨日の議論と本稿が必ずしもきれいにつながるとは限りませんが、この点についてはご了承ください)。
以前から当ウェブサイトでは『普通貿易統計』を入手して、DBソフトで展開したうえで、「日本経済の姿」を貿易面から説き明かす、という試みを続けています(『貿易統計に見る「意外と貿易依存度が低い日本」の現状』等参照)。
また、貿易統計を分析した「副産物」として、昨年7月1日に日本政府が発表した対韓輸出管理の適正化措置に関連し、日韓貿易については巷間言われているほどの打撃が生じていないことなどを報告してきたところです(『韓国向けビール輸出が急減しても日本経済に影響はない』等参照)。
ところで、昨日の『韓国が欲しがったのはフッ酸よりも「容器」だった?』では、『普通貿易統計』のうち『概況品別国別表』に基づき、「無機化合物」というカテゴリーに絞って、韓国に対する輸出高を金額で示したグラフを提示しました(図表1)。
図表1 無機化合物の対韓輸出高(金額)
ただ、これについては昨日の時点で、自分でグラフを示しておきながら、
「『金額』で示したものであり、『数量』で示したものではないし、『無機化合物』という非常に大雑把な括りであるため、『実際の需要よりも輸出量が膨らんでいた』という証拠だと決めつけるには弱いという欠点もある」
などとツッコミを入れてしまいましたが、確かにこれだと「フッ化水素」「フッ化水素酸」だけの統計ではないし、また、できれば「数量」ベースの数値も欲しいところです。
「品別国別表」を確認してみた
こうした問題意識から、今度は『普通貿易統計』のなかで、『品別国別表』という、さらに詳細なデータを読みに行くことにしました。
といっても、『品別国別表』には大きな問題点があります。それは、元データがコード番号でしか表示されておらず、かつ、コード番号と品名の対応表を一括ダウンロードすることができないのです。
いちおう、財務省税関のウェブサイトに行けば、『輸出統計品目表』ページがあるのですが、こちらの品目表の分類が『概況品別国別表』とはまったく異なっていることにくわえ、品目を探すためにはいちいち97個のリンクをクリックしなければならないという、極めて使い勝手が悪い仕組みです。
このため、本来は全品目、全相手先について調べてみたいところですが、データの量も膨大になり過ぎるため、正直、当社にて使用しているMicrosoft Accessだと計算し切れないという事情もあります。
そこで、今回は『第28類 無機化学品及び貴金属、希土類金属、放射性元素又は同位元素の無機又は有機の化合物』のページにある「2811.11-000」に限定してデータをダウンロードしてみることにしました(ちなみにこの「2811.11-000」には「ふつ化水素(ふつ化水素酸)」という説明が付されています)。
その結果が、このグラフです(図表2)。
図表2 品番2811.11-000の対韓輸出(金額+数量)
※余談ですが、本来であればレジストやフッ化ポリイミドなどについても同じ分析をやってみたいところですが、本稿では「2811.11-000」に限定しています。
また、経産省の昨年9月27日付けの『8月の大韓民国向けフッ化水素輸出量について』によると、フッ酸は「2811.11-000」だけでなく再輸出品(0000.00-190)などに計上されることもあるようですので、「2811.11-000」が「フッ酸のすべて」ではない点には注意が必要でしょう。
品番2811.11-000の対韓輸出は激減
さて、図表2を眺めると、次のことがわかります。
- 2011年から2016年末ごろまでは、品番2811.11-000の対韓輸出は金額で2~4億円、数量で1500~2500トン程度で推移していた
- 2017年に入り、金額、数量ともに急増し、金額では7.7億円(2019年3月)、数量では3583トン(2018年11月)に達した
- 2019年7月以降、品番2811.11-000の対韓輸出は急減し、2019年8月に0円/0トンを記録したほか、金額ベースで4000万円前後、数量ベースで1トン未満で推移している
いちおう、2019年3月以降の正確な数量と金額についても示しておきましょう(図表3)。
図表3 2019年3月以降の品番2811.11-000の対韓輸出
2019年 | 金額(千円) | 数量(kg) |
---|---|---|
3月 | 770,964 | 3,518,522 |
4月 | 630,564 | 2,874,918 |
5月 | 552,368 | 2,628,656 |
6月 | 594,687 | 2,932,736 |
7月 | 400,978 | 479,064 |
8月 | 0 | 0 |
9月 | 3,723 | 100 |
10月 | 40,636 | 896 |
11月 | 46,932 | 947 |
これで見ると、それまで2~3千トンに達していた「品番2811.11-000」の対韓輸出高は、9月に100キログラム、10月に896キログラム、11月にキログラムと、数千分の1というレベルで激減していることが確認できます。
ただ、金額的には4~7億円だったものが4000~5000万円と、10分の1くらいの減り方であり、なんだか不自然です。
「邪悪な国」仮説
高価格品ではなく低価格品の輸出が激減した?
つまり、たしかに統計上、「品番2811.11-000」の対韓輸出が激減していることが確認できるのですが、その金額と数量のバランスが取れていないのです。
ためしに、「韓国に輸出された品番2811.11-000」を巡って、金額を数量で割ってみると、興味深いことが判明します。それは、今回入手したデータ(2011年1月以降)に限定していえば、2019年9月以降、「韓国に輸出された品番2811.11-000」の単価が急激に上昇しているのです。
1キログラム当たり単価
- 2011年1月~2019年6月…1キログラム当たり170円
- 2019年7月…1キログラム当たり837円
- 2019年8月…データなし
- 2019年9月…1キログラム当たり37,230円
- 2019年10月…1キログラム当たり45,353円
- 2019年11月…1キログラム当たり49,559円
いかがでしょうか。
私たちはどうしても、「7月以降の輸出管理強化に伴い、韓国に対して(半導体製造などに使う)高級品の輸出が急減したに違いない」という先入観を持ってしまいがちですが、実際のデータを眺めてみると、韓国に対する「品番2811.11-000」の輸出単価は急上昇しているのです。
このことは、同じフッ化水素でも、「単価が低い製品の輸出がストップし、単価が高い製品の輸出のみ行われるようになった」、という可能性を示唆しています。
物資横流しとの関連性
もちろん、この限られたデータですべてのことを早急に結論付けるのは適切ではありません。
ただ、あくまでも憶測ベースですが、次のような考え方は成り立つかもしれません。
- 韓国は2019年7月まで、日本の輸出管理上の「ホワイト国」という地位にあり、「一般包括許可」さえ得られれば、フッ化水素など、軍事転用可能なさまざまな物資であっても無制限に輸入することができていた
- フッ化水素のうち低純度のものは韓国にも製造できるが、「何らかの目的」により、低純度品についても、自国で生産したものだけでなく、わざわざ日本産のフッ化水素を輸入していた
- しかし、2019年7月1日に日本政府が韓国に対する輸出管理適正化措置を発動して以降、フッ化水素については一般包括許可の対象から外され、個別許可の対象となったため、「用途の確認」をクリアすることができなくなり、日本からの低純度品の輸入がストップした
そして、韓国が『秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定』(俗称「日韓GSOMIA」)の破棄という「瀬戸際外交」をチラつかせてまで、「(旧)ホワイト国」待遇に戻せ、と日本に要求して来たことを照らし合わせれば、ひとつの仮説が成り立ちます。
それは、ここでいう「何らかの目的」が、「日本から低純度なフッ化水素を輸入し、そのまま第三国に横流しして儲けるため」だった、という仮説です。いや、「横流しがバレた場合に、日本に全責任を押し付けるためだった」、と言い換えた方が良いでしょうか。
この点、「韓国がどこか第三国にフッ酸などを横流ししていた」とする疑惑は、日本政府関係者の公式発言ではありませんが、それと同時に世耕弘成経産相(当時)の8月8日付の記者会見の内容を思い出す必要があります。(『韓国政府「経済報復だ」、世耕経産相の反論が面白い』参照)
具体的には、世耕氏は次のように述べています。
「あわせて、輸出許可申請についても引き続き厳格な審査を行って、迂回貿易ですとか目的外使用といった事例が出ることがないように、厳正に対処をしていきたいというふうに思っています。」
この発言は、日本から輸出された品目を巡り、「迂回貿易や目的外使用」といった「不適切な事例」が出ていたのではないか、という仮説を裏付けるものでもあります。
邪悪な国なのか?
くどいようですが、以上の議論は、あくまでも限られたデータを計算するなどして考察したものであり、事情に詳しい政策当局者(政治家や官僚、フッ化水素のメーカー関係者など)から直接リークしてもらったものではありませんし、何か具体的な証拠を掴んでいるものでもありません。
(※というよりも、政治家や官僚、業者などからリークしてもらった内容を当ウェブサイトに書くのはおかしな話です。もっとも、当ウェブサイトではときどき、読者コメント欄に「それらしき方々」の書き込みもあるようですが…。)
ただし、
「(旧)ホワイト国の地位を悪用して、日本からほぼ無制限に軍事転用可能な戦略物資を手に入れ、それらを第三国に横流しして儲ける」
というビジネスモデルが事実だったのだとすれば、これは本当にとんでもない話ですし、韓国という国は本当に邪悪な国です。
もしこの仮説が正しければ、経済制裁を喰らうのは、韓国ではなく、日本です。なぜなら、韓国という「邪悪な国」に対して軍事転用可能な物資を無制限に輸出し続けていたのだとすれば、日本が世界の平和と安全に脅威をもたらしている「韓国の共犯者」になりかねないからです。
ちなみに、現在の世界には、化学薬品だけでなく、ミサイル、ドローン、原子力用品や技術、武器などの拡散を防止するための輸出管理の仕組みが、大きく4つ存在しています。
図表4 4つの国際輸出管理レジーム
レジーム名称 | 規制対象品目 | 発足と参加国数 |
---|---|---|
原子力供給国グループ(NSG) | ①原子力専用品・技術、②原子力関連汎用品・技術 | 1978年発足、48ヵ国が参加 |
オーストラリア・グループ(AG) | ①化学兵器(化学剤、化学兵器汎用製造設備)、②生物兵器(生物剤、生物兵器汎用製造設備) | 1985年発足、42ヵ国+EUが参加 |
ミサイル技術管理レジーム(MTCR) | ①大型のミサイル・無人航空機、②小型のミサイル・無人航空機、関連機材・技術 | 1987年発足、35ヵ国が参加 |
ワッセナーアレンジメント(WA) | ①武器、②汎用品(先端材料、材料加工、エレクトロニクス、コンピュータ、通信関連 等) | 1996年発足、42ヵ国が参加 |
(【出所】経産省『リスト規制とキャッチオール規制の概要』を参考に著者作成)
このすべてに参加している国は、日本を含めて30ヵ国あります(※いずれも日本は発足年から参加)が、諸外国は「この4つの仕組みすべてに参加していれば、自動的にホワイト国にする」、という扱いをしていません。
日本は韓国を2004年に「(旧)ホワイト国」に指定しましたが、欧州連合(EU)や米国は、韓国に対し、日本でいう「ホワイト国」の優遇措置を取っていません。また、4つの仕組みすべてに参加しているトルコやウクライナについても、日本は「(旧)ホワイト国」に指定していません。
このように考えていくと、「輸出管理の国際的な仕組み」に参加するだけではなく、やはり、ちゃんと「諸外国から信頼されるような行動」をとることが大事なのだと思う次第です。
信頼はカネで買えない
さて、ここから先は本論の「フッ化水素の対韓輸出」というテーマと直接関係するとは限りませんが、個人的にどうしても主張しておきたいのが、「信頼はカネで買えない」という格言です。
信頼とは、普段の行動で少しずつ蓄積されるものであり、他人や他国からの信頼を蓄えるためには、それこそ何日、何ヵ月、何年、いや、何十年という、途方もない年月が必要です。
日本の場合は一時期より落ちぶれたとはいえ、依然として世界に冠たる経済大国・技術大国ですし、かつて毎年のように実施されていた「世界に良い影響を与えている国」ランキング(『BBC世界影響度調査を読む』参照)では、上位の常連国でもありました。
ひるがえって韓国の場合、「歴史問題」「旭日旗騒動」「慰安婦像」などに代表されるとおり、ありもしない歴史を捏造して他国の名誉と尊厳を傷つけるようなウソツキ大国ですし、また、条約や約束は平気で反故にするという国でもあります。
そんな国を信頼しろという方が無理でしょう。実際、2015年12月に、当時の外相として韓国くんだりにでかけ、日韓慰安婦合意を結んできた岸田文雄・自民党政調会長でさえ、「韓国は約束をひっくり返す国だ」と苦言を呈するほどです(『岸田氏に「韓国は約束ひっくり返す」と言う資格はない』参照)。
こうした普段からの韓国の態度を見る限りは、本稿で示した、「韓国が『ホワイト国』の地位を悪用して、一般包括許可のもとに安価なフッ化水素を日本からたくさん買い、その日本産のフッ化水素を第三国に横流しして大儲けしてきた」という仮説についても、単なる与太話ではないと思わざるを得ないのです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
数量と金額で斬り込み、お見事。
ど悪党政権の正体露わですね。
近年の中国の産業力向上に、韓国という底抜けバケツがすくならず貢献しているのは間違いの出はないでしょうか。もちろん「国を挙げて」中国進出を私企業もけしかけてきた日本がいいお得意先=お人好しのカモであったきた事実は誰も否定できるのではありません。レッドチーム入りは目的でなく生存空間確保のための手段に過ぎないと、きっと禍の国現政権は「胸を張って」強弁するに違いありませんが、すでにあの国は投機=草刈り場に他ならず、気が付くと会社のボスが中国人にすり変わっている企業がこれから続出するのではないかと、当方はひとごとながら心配でなりません。サムスン中国工場なんて理解不能です。きっと巻き上げられるでしょう。産業と経済が宗主国どのに乗っ取られる過程を、目を見開いてヌルく見守っているところです。
その国も、その種族が「邪悪」。🐧
更新ありがとうございます。
会計士さん、とうとう本ボシを当てましたね(笑)。いや、笑いじゃなく凄い理詰めの理論立てだと思います。仕事の片手間とはいえ、本職以上じゃないですかぁ!
貿易統計から始まり概況品別国別表。無機化合物の対韓輸出高と行きつくなんて、読んでいてゾクゾクします。
更に『第28類 無機化学品及び貴金属、希土類金属、放射性元素又は同位元素の無機又は有機の化合物の「2811.11-000」に限定してデータをダウンロードした』。そしたら
低純度品の輸出が激減している!
日本をトンネルにして、第3国に輸出し、巨富を得て最悪見つかったら、日本のせいにすると。責任問われるのは日本です。
汚いやり方だ!韓国は!ホワイト国には未来永劫なれないどこれか、「潰す」ことを考えた方が良い。
他のサイトでは、丼勘定の所が、このサイトで少しずつ実像に近づいていると思います。
本質的な疑問は、まだ解決されていないと思います。
1、半導体製造工程で必要な、高純度フッ化水素の輸出量の推移。
2、韓国が半導体製造工程に必要な、高純度フッ化水素の量。
1-2が、横流しされていた疑いの有る量。
が知りたいですね。
何処に横流ししたか分かりませんが、儲かっていたから、しつこく言って来るんだと思います。
品目もフッ化水素だけでは、無いんじゃないかなと思います。
やっぱり日本だけが身の潔白を証明しようとしても他国から見れば韓国の共謀に見えるよなぁ。
韓国は日本に言い掛かりをつけるとして、その応酬は見苦しいものだろう。
そう考えると事が明るみになる前にホワイト国解除できてよかったな。
どなたか言ってましたが、新しい視点がどんどん出てきて、まるで推理小説のようで面白いですね。
日本に責任を擦り付けるため、という目的があったとしたら非常に不穏であり、面白いでは済まされないことになりますが。
フッ化水素の韓国向けの輸出というと、半導体製造向けの超高純度フッ化水素酸だろうと思い込んでいましたが、それだとつじつまが合わない部分が色々ありました。横流しするにしてもウラン濃縮には(ほぼ)使えない材料ですし、現実にメモリー生産に支障が出ているという確たるデータはありません。
今回提示された統計データを見ての発見は、韓国向けの輸出総量の内訳として、単価の高いだろう半導体製造向けの製品、それも代替のきかないののは分量としてそれほど多くなかった可能性についてです。
もしそうだとすれば、使途の説明できない材料の輸出が止まり、半導体生産への影響がほとんど無い事の説明がつき、そしてウラン濃縮用に中身も含めて横流ししていた可能性が高くなってきます。
こうなってくると日米の韓国の扱いは意図的に生かさず殺さずという方針でしばらく放置、ということなのかもしれないですね。
もうすこし整理してみました。
半導体製造向けの超高純度フッ化水素酸は中国向けに流用していた可能性はあるが、これは単なる手続き上の問題なので、輸出できなくなるほどではないと思われる。
輸出管理の適正化前は日本の低価格フッ化水素をそのまま国外へ横流ししていた可能性がある。理由は、日本を巻き込むため、単に低価格で都合が良かった、の二つ思いつく。
輸出管理の適正化後に日本の低価格フッ化水素を横流しできなくなった。ただし、その時使用した海外輸出に適した容器を返却したかどうかは不明。
現状、韓国は超高品質で代替のきかない半導体製造用のフッ化水素酸のみ輸入し、それ以外は自国産か日本以外からの輸入品へ切り替えた可能性がある。これは輸出量の激減や、不良品の大量流出などの唐突な不具合が状況証拠になるかもしれない。
もし国外への不正輸出を続けてるとしたら、過去に横流しした時の日本の容器だけそのまま使用している可能性がある。
更新ありがとうございます。
見事な推理と感服しました。またリアルに近づいたと感じます。
ただ画竜点睛を欠くという観点で云うと、前回の容器の問題との関連が薄いと感じます。
素人考えで申し訳ありませんが容器の問題とのキーワードは水増しでは無いかと思ってます。
世耕氏の発言:迂回貿易ですとか目的外使用といった事例
から、インシデントは2件あると確信しております。
即ち、高純度フッ酸を中国に迂回貿易、通い容器を中国から回収。帰ってきた容器に水増しで中純度化させたフッ酸をイラン、北朝鮮に通い容器で輸出。余った分を国内消費ではないかと思います。
フッ酸管理施設すら満足に存在しないイラン・北朝鮮では簡易管理用に高純度フッ酸の容器を欲したのではないかと愚考いたします。
ここら辺の事実は、韓国政権が瓦解し、保守党が政権を取ったら恰好の従北派叩きとして使われると思いますので、この時まで噂の域ではあります。
なるほど、素晴らしいですね。小生も高純度フッ化水素にばかり気を取られていて、低価格品に対しては全く考えていませんでした。
となると、韓国が発表している、フッ化水素の国産化はあながち間違いではないということになります。
それにしても、2019年6月までのキログラム単価が妙に安いですね。小生の感覚からは、これは試薬級ではなく工業製品レベルですね。小生が思うに55%フッ化水素酸の工業用薬品と思います。
因みに試薬級とは工業製品を分析し、その不純物レベルを表示したもので、中身は工業製品と変わりません。試薬会社が販売している○○級試薬は殆どが自社で製造しているのではなく、工業製品を買ってきて、分析したデータを張り付けて、小分けまたは詰め替えて出荷しています。
これなら、韓国内で詰め替える必要なく横流しができます。
駄文にて失礼します。
お疲れ様です。
こうやってデータの収集と整理
それに対する不審点から仮説を立て、詰めていくのは流石ですねぇ。
そして今まで出てきた仮説に共通するのは
いずれにしろ、何かあった時には日本へ責任転換できるような動きをしている
というところですか(苦笑)
いや、笑い事ではないですけどね
最初のうちはおそるおそるやってたフッ化水素酸転売が軌道に乗りはじめて、際限なく増えていったので緊急で規制したのが去年の7月1日という風に見えますね。
それまでの急増過程で単価が上がってる(価格の上昇率が数量の上昇率より高い)ので、高価格のものまで構わずかっさらっていった感あります。
非合法な横流しならその価格は高くても売れますから、仕入れ価格が少々上がろうが利益は出ます。
規制強化後は横流し不可能で、もし横流ししても利益の出ない超高級品のみの取引になったと。
これ、もしかしたら韓国の超やばい国際犯罪を察知してしまっているのかも。
低純度品なら国産で良いじゃないかという気もしますが、そのために工場作ったら怪しいですし、そもそも韓国は度々フッ化水素がらみで事故起こしてますからそんな大量生産能力ない。
これ、例の規制強化しなかったら日本も同罪になりますね。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
もし、韓国が横流ししたフッ化水素が、国際的な問題になった場合、韓
国や日本マスゴミ村のATM、またはその代理人が、「日本は韓国の代わりに
罪を被って、安倍総理は辞任すべきだ(意訳)」と、言い出しかねないの
ではないでしょうか。
駄文にて失礼しました。
新宿会計士様、更新有難うございます。
私自身は貿易統計の所在も見方も知らないので、昨日のコメントでは他の人が出していたフッ化水素の対韓輸出量の6ヶ月移動平均したグラフを引用するしかできませんでしたが、早速、ソースデータに基づいてフッ化水素の対韓輸出の重量と金額とを提示して下さり本当に有難うございます。
なるほど、輸出重量当たりの単価に着目された分析は輸出されたフッ化水素の品質を反映している筈(半導体用の超高純度のフッ化水素ガスと恐らく判子さえ押せば誰でも買える…確かフッ酸は毒薬指定でなく劇薬指定のはず…試薬1級のフッ酸とでは値段が天と地ほども違う筈)ですから、それの時間変化を見るというのはコロンブスの卵のような言われてみれば誰でも当たり前に思うが中々凡人は気づかない実に正鵠を射た分析だと思います。
輸出管理強化以降、フッ化水素の単価が高騰していて輸出が止まったのは低品質のものであるという分析結果は、正に「ウラン濃縮の為の六フッ化ウラン生産には半導体用などでなく試薬級で十分だ」という事実および「韓国は日本から輸入したフッ化水素をイランや北朝鮮などの核兵器開発を闇で進めようとしている国々に密輸出しているのではないか」という推測にピッタリと整合するので非常に興味深いです。
市井の我々には当然ながら真実を突き止める手段はありませんが、今回の新宿会計士様の分析結果から導かれる推論結果が真実あるいはそれに近いところを突いている可能性が極めて高いと私は思います。
非常に興味深い分析結果を拝見させて頂けて本当に有難うございました。
変わらず高価格帯のフッ化水素を輸入していたという事は今まで何度も韓国が主張してきた開発した!宣言も嘘という事。安価なフッ化水素をわざわざ日本から輸入するためにGSOMIAの破棄まで持ち出すのは普通に考えて有り得ない。やはり不正輸出だったんですね。もう敵国じゃないですか。
ここ数年異常に増えた品目の資料をなんで出さないのか?
元々韓国にホワイト国の資格与えた日本の経緯が知りたい。
北朝鮮の仲介で貸ができたとか、危ない関係とか空想したくなる。
高純度フッ化水素ができたとメディアに言わせる青瓦台は、いつものやり方。自分たちは口を開かず他人任せの情報操作。
日本の民放なんか酷くて見ない。ジャーナリストにジャーナリズムはあるの?垂れ流し報道。記者として聞きに行かないの?
北は日本から金を取ることしか考えてない。
日本は足元見られている。
北に拉致された人間がいないと言ってるなら、信じてあげて話は終わり。いなければ用事ないと言えば良い。拉致するような国に金なんか払うわけないとなぜ言えない?払う必要のない金は誰から集める?
ウッディ大尉様
> 元々韓国にホワイト国の資格与えた日本の経緯が知りたい
私が読んだ記事の話でよろしいでしょうか?
2000年頃は日本の電機メーカーが日本国内で生産した半導体製品が市場で大きなシェアを占めてました。アメリカは情報通信の機密に関わる半導体を日本に握られる事を嫌い、日本のメーカーに圧力をかけてインテルやマイクロンにシェアを回復させようとします。今、アメリカが中国や韓国に圧力をかけてますが、かつては日本も受けていたのです。
情けない事に日本政府はアメリカに逆らえません。日本の電機メーカーは外国の企業と提携し、そこに技術を教えて委託生産させる事にします。選ばれたのがサムソン電子等の韓国メーカーでした。
韓国を選んだのは人件費と電気料金が日本より安い事、商法等の法律が日本の丸写しなので活動しやすそうに見えた事、アメリカの同盟国なのでアメリカの理解を得やすい事が理由に挙げられます。ただ、フッ化水素のように核兵器の製造に関わる物資を日本から輸出する必要がありますので、韓国をホワイト国にする必要がありました。だから経済産業省の職員を韓国に出向させ、産業通商部の職員に輸出管理のやり方を手取り足取り指導したのです。
こうして、日本は韓国をホワイト国に入れる世界唯一の変な国となりました。
果たして、日本側はシェアを大きく落とし、サムソン、LG、SKが世界シェアの2/3に達する程に成長します。そのかわり、日本側は韓国メーカーに素材を輸出したり、株式の配当や特許料を得たりする事で利益をある程度確保する事を狙いました。実際に前者は達成され、日本メーカーがリーマンショックと東日本大震災、そして民主党の無為無策による円高不況に苦しむ一方で、半導体の素材メーカーは韓国メーカーの成長に伴って利益を上げています。
一方、後者の目論見は外れました。まさか提携した韓国メーカーに核心技術を丸ごと盗まれ、訴訟を起こされて賠償金や特許料を支払わされるとは思ってもみなかったでしょう。法律が日本の丸写しであっても、韓国の裁判所がそれをねじ曲げて韓国メーカーに有利な判決ばかり出す事も想定外でした。韓国側の無法行為に対して日本メーカーは泣き寝入りするしかなく、ついには世界シェアを失って凋落します。
韓国をホワイト国に入れていたのは2000年代のやむを得ない事情があったようです。しかし今から振り返ると非常に愚かでしたね。提携先を台湾にするか、自動車メーカーのようにアメリカ国内に工場を作ってアメリカ人を雇用していた方がましだったかもしれません。
まして韓国の輸出管理がずさんである事がわかり、それどころかホワイト国の地位を悪用して密輸を行なった疑いが生じた以上、韓国をホワイト国に入れる意義は完全に消滅したと言えます。
静かに申し上げますね。
韓国をホワイト国に戻してはなりません。それとは別にフッ化水素などの3品目については、これからも厳格に管理しなくてはなりません。
再三、再三、申し上げているのですが、半島人の犯罪に対するハードルはとても低いのです。
国交そのものを厳重に管理しなくてはならないと思います。韓国に対しては。
データを基にした興味深い論考をありがとうございます。韓国絡みの記事では過去分を含めてこの記事が一番おもしろかったです。
その前に「韓国のフッ化水素輸入量が10倍以上に伸びている」は撤回します。経済産業省関係者の暴露証言でフッ化水素の輸出量が増えていた話を読んだので、その話から10倍以上と解釈しましたが、数字が誇張だったか私の解釈間違いのようです。公開された資料では2倍ちょっとですから、再輸出分含めてもせいぜい3〜4倍でしょうね。
>「何らかの目的」により、低純度品についても、自国で生産したものだけでなく、わざわざ日本産のフッ化水素を輸入していた
なるほど!これは考えつきませんでした。自国で生産できる物を輸入するはずがないと思い込んでましたが、日本に責任をなすりつけるつもりならこの位はするでしょう。韓国内で中身を詰め替える手間も省けます。
よく言われる「高純度フッ化水素横流し説」の欠点は「濃縮ウラン製造に使用するフッ化水素に高純度は必要ない」事で、韓国びいきの識者はこれを根拠に横流しを否定してました。しかし低純度を横流ししていたのならすっきり説明できますし、経済産業省関係者の暴露ではフッ化水素の純度について言及してなかったのでこれとも矛盾しません。
それに加えて、がぶりえる様の「高純度フッ酸を中国に迂回貿易、通い容器を中国から回収。帰ってきた容器に水増しで中純度化させたフッ酸をイラン、北朝鮮に通い容器で輸出。余った分を国内消費」という仮説も素晴らしいですね。
韓国在住日本人様の「通い容器横流し説」ですと、中身の高純度フッ化水素の行方を説明できない欠点がありました。横流し先が中国だと主張する学者や記者の記事も多々ありますが、経済制裁を受けておらず、日本からのフッ化水素輸出実績のある中国に横流しする必要性に欠ける欠点がありました。
がぶりえる様の仮説はこの両方を矛盾なく説明できます。私はダミー会社経由でイランと北朝鮮に横流しした、と考えましたが、この仮説だとわざわざダミー会社を作らなくてもできますねwww
新宿会計士様とがぶりえる様の仮説の大きな違いは「詰め替えが必要かどうか」だと思いますが、意外と両方をやっていたのかもしれません。
どちらにせよ、韓国側のやり方が悪どいですね。日本のせいにされる前に手を打てて良かったです。
新宿会計士さんの考察は面白かったです。ありがとうございました。
ここからは、素人の与太話です。
300mmのシリコンウェーハとはいえ、フッ酸を用いた洗浄・ウェットエッチング用の装置に、大容量容器を用意するとは思えません。(専門の方、誤りがあったら訂正お願いします)
大型容器から、延々と長いチューブで薬液を送るのは、距離が長くなるだけ不純物が多くなるでしょうし、装置の近くに置くのなら、比較的小型の容器にしないとクリーンルーム(或いはその近傍)のスペースを無駄遣いすることになりますよね。
といったことで、超高純度フッ酸なら、人が移動できる大きさの容器ではないでしょうか。
低純度フッ酸なら、上記のことは無視して大型容器で何の問題も無さそうです。
素人の勝手な推測でした。(根拠ありません)
かなり遅れてコメント致します。
以前 だんな様からウラン濃縮に必要なのは無水フッ化水素という情報を頂きました。
https://www.chem-station.com/blog/2019/09/hf2.html
はぐれ鳥様の御指摘通りこれはガス(液化ガス)です。 搬送にはタンクローリー車のような大きなタンクを使用し大変目立ちます。
https://www.mmc-ec.co.jp/biz/hf/
日本製のこんな物がイラン国内にゴロゴロ転がっていたとしたら、日本は相当窮地に追い込まれてしまいます(笑) 今は対イラン経済制裁中なのでタンクの回収も困難なのかもしれません。
ちなみに 半導体製造に使われるものは はぐれ鳥様の御指摘通り水溶液です。
https://www.mmc-ec.co.jp/biz/hf/
よく ○○%とかの数字があり、私は勝手に純度と誤解していましたが、どうやら水溶液の濃度のようですね。
会計士さんの表から、ことは単純でしたね。
や
はりフッ化水素を容器ごと(何一ついじることなく)やたらめったら背任横領泥棒横流ししていただけ。
国
のものも会社のものも大統領・社長から末端までチャンスあらば一人残らず横領背任泥棒の朝鮮人、
そりゃあ我が国しか製造封入封印できないフッ化水素が目の前にありゃあ
我
先にと朝鮮人関係者一人残らずイラン支那北朝鮮等々誰彼かまわず横領背任泥棒横流世界中へ売っぱらって不正蓄財しほうだい。
と
韓民国政府が出した軍事転用物資の違法密輸報告書からの直感でした
(摘発日が156回、1日に2ヵ国3ヵ国20ヵ国30ヵ国とあり、これだけで何百回もの密輸密売。あ
きれたことに密輸転売先が日本とかアメリカとかその他多数というのもある)
そ
りゃあCIAにバレるわな。
あの国が 横流しの為だけに容器を必要としますかね。
ある考えが浮かんでしまい 頭から離れずにいます。
「韓国製低濃度フッ化水素を 日本産と偽って売っていた。」
※中身はスタッフがおいしく頂きました。