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国民の敵・NHK「受信料2.5%引き下げ」の欺瞞を許すな

NHKが受信料を2.5%引き下げる、という記事が、昨日、『産経ニュース』に出ていました。ただ、冷静に考えると、NHKは職員1人あたり1700万円という非常識に高額の人件費を負担し、しかも、本体と子会社あわせて1兆円を超える金融資産を抱え込んでいます。要するに、NHKの受信料は高すぎるのです。どうして国会議員の皆さんは、このNHKという組織が抱えている問題点について、きちんと対応しようとしないのでしょうか?

NHKの財務諸表分析

私はときどき、自分でも設定を忘れそうになるのですが、いちおう、公認会計士です(笑)。

ただ、公認会計士といっても、公認会計士としての本業である「会計監査」に従事しているわけではありません。現在はもっぱら中小企業経営とウェブ評論活動に特化している格好です。

そんな私ですが、ときどきは公認会計士っぽい分析を掲載することがあります。たとえば、数日前にはカルロス・ゴーン氏の逮捕事件をめぐって、日本経済新聞などの報道が不正確だという事実を、『カルロス・ゴーン氏の逮捕容疑「有報の虚偽記載」とは?』で指摘したりしています。

こうしたなか、「いかにも公認会計士っぽい仕事」といえば、NHKの財務諸表分析でしょう。

詳しい話については『決算書から見える、NHKの呆れた実態 NHKこそ国民の敵』や『「国民の敵」としてのNHK いったい何が問題なのか?』で述べたのですが、ごくかいつまんでいえば、NHKは連結集団内に1兆円を超す巨額の金融資産を溜め込んでいる、という事実を批判したものです。

現在の日本では、テレビを買っただけでNHKを受信することができてしまうため、放送法の規定に基づけば、NHKと受信契約を結ばなければなりません。そして、NHKと受信契約を結べば、受信料という名目の、実質的なNHK税を負担することになるのです。

NHK税…じゃなかった、受信料の目的とは?

当然、この受信料は、NHKの番組制作料等の対価として支払われているものです。

そのロジックは、「NHKを受信することができる設備(テレビ)を設置したことによって、いつでもNHKを視聴することができるようになったから、NHKの運営費用を負担しろ」、というものなのでしょう。

ただ、冷静に考えてみたら、本当におかしな話です。

テレビを買っただけでNHKに受信料を支払え、というのであれば、郵便ポストを設置しただけで朝日新聞社に購読料を支払え、と言っているのと、非常に似たような話だからです。

視聴者としては、NHKの番組運営が気に食わなくても、NHKの番組を一切視聴していなかったとしても、有無を言わさずおカネを払わねばならないのです。

しかし、冷静に考えれば、地上波デジタル放送が始まったのであれば、極端な話、受信端末ごとに「この端末の持ち主は契約をしている/契約をしていない」という情報を吸い上げることは、技術的には可能であるはずです。

本来であれば、NHK側がスクランブル放送を実施し、受信料を支払った契約者の端末のみ、スクランブルを解除するのが筋であるはずです。どうしてこれを実施しないのでしょうか?

集金マシーン・NHK

その理由は非常に簡単で、NHKが単なる「集金マシーン」と化しているからです。

そして、NHKが受信料に見合うサービスを提供していない証拠なら、いくらでもあります。

その1つは、NHKが連結集団内に1兆円を超える金融資産を抱え込んでいる点にあります(NHK本体、子会社、NHK職員のための年金資産の残高をあわせれば1兆円を超えます)。

また、放送設備のための、都心の一等地にある莫大な土地・建物、NHK職員のための豪奢な社宅、さらには格安で使わせてやっている国民の共有財産・電波利用権などを時価評価すれば、下手したら数兆円レベルの資産をNHKは抱え込んでいる計算です。

それだけでは足りません。

NHKは職員1人あたり1700万円を超える人件費を負担しています。この「人件費」には、給与・賞与に加え、法定福利費、福利厚生費、退職給付費用なども含まれますが、上場会社であっても人件費が1000万円を超えているケースはそれほど多くないと思います。

ただ、公益のための事業であれば、こんなに巨額の人件費を負担し、巨額の資産を抱え込むのはおかしな話です。普通に考えてみれば、受信料の水準が高すぎるか、NHKの人件費が高すぎるか、番組制作費用が低すぎるか、それともそれらすべての要因が発生しているか、でしょう。

産経ニュースの報道に「?」

以上を踏まえて、次の記事を読んでみましょう。

NHK、受信料2・5%値下げ検討 平成32年度(2018.11.22 05:00付 産経ニュースより)

記事のタイトルにあるとおり、NHKは受信料を「2.5%」引き下げることを検討しているのだそうです。

「25%」ではありません。「2.5%」です。

しかし、NHKのようにクオリティの低い番組を垂れ流しつつ、職員1人あたり1700万円という非常識に高額の人件費を負担しつつ、かつ、1兆円を超える金融資産を抱え込んでいる組織が、受信料をわずか2.5%引き下げてごまかすというのも、意味が分かりません。

この狙いは単純で、NHKが必要以上に受信料を取り過ぎているという事実を踏まえた「NHK改革」という論点から、国民の目をそらすためにあるのでしょう。

国民は絶対にごまかされてはなりません。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

もちろん、インターネットが出現する以前であれば、「採算を度外視して、クオリティの高い番組を作る組織があっても良い」、という考え方が存在したことは事実でしょう。教育番組を中心に、それなりのクオリティの番組が作られていたという点は、否定できません。

しかし、私の考えでは、このインターネットの世の中、NHK自体、存在意義を徐々に失ってきていることは事実です。

そして、NHKは、たとえば人件費を1人当たり1700万円から1000万円に引き下げるだけでも、700億円のコスト削減につながりますし、これまでに溜め込んだ1兆円の金融資産を踏まえると、受信料を20年間、ゼロにするくらいのことをしても良いと思います。

というよりも、NHKが抱え込んでいる財産を国庫に返納させる立法措置を講じるのが、国会議員の仕事ではないでしょうか?

それをやれば、少なくとも来年、消費税・地方消費税の合計税率を10%に引き上げる必要はなくなると思うのですが、当ウェブサイトを読んでいる国会議員の方がいらっしゃれば、是非、前向きに検討して頂きたいと思います。

新宿会計士:

View Comments (21)

  • 8月あたりの官房長官による携帯電話料金についての発言(以下抜粋)のように、NHK税じゃなかった・・・受信料についても何か言ってくれないもんか。。。
     「あまりにも不透明で、他国と比較して高すぎるのではという懸念がある。4割程度下げる余地はあると思っている」
     「(携帯電話事業者は)国民の財産である公共の電波を提供されて事業している」
     利益率が他の業種と比べて高いことから、「競争が働いていないといわざるを得ない」と切り捨てた

  • < 更新ありがとうございます。

    < 平成32年度(無いでしょ。その時にその元号は!下げるのは嘘か!と突っ込みたくなります)から2.5%の値下げ、、、。もし仮に月額3,000円払っていたら75円。1年で900円。バカにしてるんか(笑)NHKは。

    < 25%でも低すぎるというか、本来NHKが視聴料を独占的に取ること自体、気に入らない(間違っているかどうかは、私には分かりません)。NHKを見なくても、集合住宅に住み、ケーブルテレビが各戸に来ているから払えとか、インターネット・パソコン使っているなら払えとか、最近のNHKは強行(凶行)です。

    < 以前、次男が大学に進学してアパートを借り、引っ越しした翌日にガラの悪そうな若い兄ちゃんが押し掛け、『入居したならNHK視聴料払え。ここのアパートの大学生には全員払って貰っている。すぐ契約しろ』と凄んだそうです。私にSOSを言ってきた次男に、『絶対払うなッ。テレビ無いやろ?パソコンも無いよな』と言い聞かせましたが、『NHKのほうから来た』というスレた兄ちゃんが帰りません。当時家を出たばかりの次男は世間知らず。その時、私は携帯にかけなおしました。

    < 『NHK帰ったか?まだ居る?ヨシ、そいつと電話代われ』、、で『父親です。今息子の部屋に入ってないでしょうね?入って話をしているなら最寄の警察呼ぶでッ』『テレビもパソコンも無い!引っ越し手伝った私が見て確認している。だから払わないし契約もしない。とっとと帰れッ。車飛ばしたら1時間で行くで!待っとけッ』と言うと捨てゼリフ吐いて帰ったそうです(笑)。

    < 褒められたやり方ではないですが、何も持ってない18歳の世間知らずの若者は、その後何人も屁理屈をこねられて、契約しているのが分かりました。

    < NHKよ、やり方が汚いゾ。「NHKの方から来ました」と言うと、ドア開けるよ(今は誰も開けないだろうが 笑)。そんなガラの悪い集金部隊を使うことも腹立たしい。結局、この件は学生の親らが仲介不動産業者に依頼し、その集金人グループを締め出す事が出来ました。

    < 高い給料貰い、福利厚生も十分で、高品質でも安い社宅費、、こんなんでしょうもない低級番組作っているんです。NHKは不要だ。解散しろ。でもあまり非難すると、NHKの教育番組は良質だ、ニュースとドラマ、ドキュメンタリー等と一緒にして、何でも悪いと言うなという方もいらっしゃるので、この辺にしておきます。以上。

    • あのー、そのガラの悪いお兄ちゃん関連の受信料(と言う名のNHK税)取り立てなどの費用に、受信料の10%もの金額・費用が使われているってご存じですか? おかしいを通り越して詐欺みたいな話です。
      1.NHK民営化、資産国有化、2.国費削減のため財務省を縮小解体し総理府の外局にする、3.反日国家対処法(反日、および反日を助長する国家に対して交易・交通権の制限、支援援助の禁止、当該国民のうち犯罪者、社会保険の不正受給者の居留権剥奪等)の3件を目指す新政党を創設しませんか。

      • < 匿名様

        < おっしゃる通りです。詐欺みたいなもの。貴方の言われる3項目の主張、同意します。

  •  タイトルとは直接関係ないのですが、韓国の番組を見ていいて頭に来たのでコメントさせていただきます。
     本日昼食時に韓国のTVを見ていたら、ラオスで子供に野球を指導する韓国人が出演してました。「ラオスの野球はあーだーこーだ」、「まだまだ基本がねー」、「この私に発している言葉は現地語で先生という意味だ」等々。小生は「ふざけるな! まだラオスでは韓国がしでかしたことで苦しんでる人が大勢いるのに韓国人を美化する内容はなんだ!!」と、さすがに声に出す訳にはいかなかったのですが、不味い飯がさらに不味くなりました。小生が視聴した時間内ではもちろんダム関連の話はお悔やみも含めてありませんでした。こういう時は韓国語を知らないほうが精神的に楽に暮らせると切実に感じました。

    駄文にて失礼します

  • 今日のエントリは日韓関係に前のめりになりすぎた方向修正と思われますが、もしよければMUFG vs NYの訴訟に関しての解説をキボンヌ。
    報道は朝日新聞・Japan times・ハフィントンポストといろいろありましたが、火元はすべてNY timesと言うのがくさい感じです。

    https://www.nytimes.com/2018/11/21/business/mitsubishi-ufj-north-korea.html
    U.S. Prosecutors Are Said to Be Investigating Japan’s Largest Bank

    英語自体は読めても、NY州の金融規制の話など背景が素人には理解しにくいものがあります。
    どうもNY州の金融規制を嫌ったMUFGが連邦の管轄になる様に組織を変えてガチ喧嘩だとか複雑な背景があるようです。
    ただ、この記事一本をネタにソースロンダリングして「日本最大の銀行が北朝鮮に支援」みたいなストーリーに仕上げていく手口だけはおなじみですw

  • 色々な問題をわかりやすく解説していただき、本当にありがたく思っています。
    前々から報道機関(日本国内だけでなく)を信用していませんでしたが、
    ネット上で調べたり図書館で本を借りたりすることが増えました。
    そして出版社も多かれ少なかれ偏向していることがわかってきました。
    今まで「おかしい」と思いながらも「fact」を知るために努力しなかった自分が情けなく感じます。

    よく行く飲み屋のアルバイトの留学生(ベトナム人)が、昨晩に激しく怒っていました。
    「政治に無関心な日本人は、世界的に影響力のある大国の国民として、あまりにも無責任だ!」と・・・
    日本の事なかれ主義の外交は、日本が主導するTPPの参加国の青年からも、失望されて批難されています。
    留学生の言うとおりだと思いますし、日本人が変わらなくてはいけないと思います。

  • 南京大虐殺の捏造に加担した朝日の故本多勝一記者も受信料拒否派でした。彼の拒否の理由もNHKが偏向報道ばかりでけしからんということでした。もっとも、彼の苦言は「NHKは政府の言いなりで御用報道を垂れ流してばかりだ」というものでしたが。、

  • 実際にBSでは受信契約をしていないテレビには左下1/4に契約を促すテロップが表示されます。地上波デジタルでも同様な事はかなり簡単に実施できそうですね。

    このテロップは視聴するにはかなり邪魔な面積で、普通に視聴したい人は契約するでしょう。
    ただ、一度HDDに録画するとテロップは表示されなくなり、追っかけ再生すれば問題なく視聴できてしまうというアラがあるのですが。

    NHK職員の平均年収が1700万円。世間では悪者扱いの土木作業員は350万円。
    NHK職員一人は土木作業員約5人分の、介護職ならば4人分の社会的価値があるのでしょうか。とてもそうは思えません。

  • NHKは、もう、国営放送にすれば、よいのではないでしょうか?

    *****

    「政治と報道の分離」なんて建前があるのかもしれませんが、
    公共放送局との立ち位置でありながら、「国益に関することで、報道をしない自由を行使することがあってはならない」と思うからです。

    国営化されても、従来通り放送技術の開発・普及・インフラ整備、質の高い教育番組の制作等は継続できるはずです。

    国営化されると、国益に則した報道が着実に報道されます。(政府批判は、民法にお任せしましょう)

    国営化されると、給与報酬が、公務員待遇になります。

    国営化されると、運営費が税金からの負担となります。(本来、受信料は、「富める者への贅沢税」的なものだったと思います。それならば、今の時代にはそぐわないです)

    *****

    教育放送のみ、国営化する方法もあります。(受信料は、当然、ディスカウントでお願いします)

    • 自己返信です。訂正です。

      >国営化されると、国益に則した 報道 が着実に報道されます。

       国営化されると、国益に則した 内容 が着実に報道されます。

      (ほうどうが、ないようでした)

      • 民法も民放です。自爆です。(恥ずかしいです。きちんと見直ししないとダメですね。)

  • 放送法に手を出そうとする政治家はマスコミが総攻撃をしかけ政治生命を絶たれますから、議員立法は絶望的。
    閣法は法案作成を官僚が担うため既得権益を温存する方向に動き、NHKを抜本改革するような法案になる見込みなし。

    最後の頼みはテレビジョン受信機メーカーからの業界圧力かも。

    NHKも民法もコンテンツが劣化の一途 → 消費者のTV離れが進む → TV受信機が売れなくなる → 家電メーカーが困る → コンテンツの質を上げろ、とスポンサーとして放送局に圧力を掛ける → イデオロギー(中韓押し)と既得権益(高給維持)のため質を改善できず → ますます消費者のTV離れが進む → 家電メーカーが業を煮やし自民党に放送法改正の業界圧力を掛ける → マスコミが反発する → 家電メーカーがマスコミにスポンサーを降りると圧力を掛ける → マスコミが萎縮する → 議員立法で放送法改正が審議・可決 → 我々ハッピー!

    いや… 自分でも書きながら無理っぽいと思いました。

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