改めて強調する、「立憲民主党・吉田統彦疑惑」の怪しさ

先日、当ウェブサイトでは『「知見がない」を繰り返す立憲民主党・枝野代表の不誠実さ』のなかで、枝野幸男・立憲民主党代表が都合の悪い質問に「知見がない」「論評に値しない」と繰り返した、という話題を紹介しました。本日はその「続報」で、産経新聞の阿比留氏が執筆したコラムに「吉田(統彦)」という実名が出てくる、という点を取り上げたいと思います。

続・「知見がない」枝野氏

枝野氏の不誠実な記者会見録

数日前、当ウェブサイトでは『「知見がない」を繰り返す立憲民主党・枝野代表の不誠実さ』のなかで、動画サイト『YouTube』にアップロードされた立憲民主党の枝野幸男代表の記者会見を紹介したうえで、この人物が「知見がない」、「論評に値しない」などと繰り返した、という話題を紹介しました。

「知見がない」を繰り返す立憲民主党・枝野代表の不誠実さ

といっても、私が紹介した動画では記者からの質問の声が小さすぎて、正直、記者が何について質問しているのか、聞き取ることは不可能です。

記者の質問に対し、枝野氏が答えた内容の一部を私が文字起こししたものが、次のとおりです(便宜上、番号を振っています。)。

  • ①(動画の11:04)まぁあの今、ご指摘をされたことの中にはまぁあの判決文など、あのー、確定されている事実もございますが、あのぉー、現時点で、私どもはその政治的な問題として、えー、今のことについてコメントするだけの知見を持っておりません。
  • ②(動画の12:21)あのー、今我々野党ですので、アメリカ側に提案をしても日本政府の見解と揃わなければ、あの、何というか責任ある提案なりませんので、提案をするっていうのはちょっと意味が違うんじゃないかと思いますけども。
  • ③(動画の13:52)まぁ論評にも値しません。
  • ④(動画の16:26)え、先ほどの、えーとあのー、安倍総理の、えー、質問に対するのと同じように、あのここでお答えするような知見は持っておりません。
  • ⑤(動画の16:46)あの先ほどの、安倍総理の、まぁいわゆる、えーと暴力団とのかかわりとの話と同様に、えー、ここでコメントできるような知見は持っておりません。

この枝野氏の回答を見れば、「枝野氏にとって、何か答え辛い、あるいは都合が悪いことが尋ねられたのかな?」という想像が何となく働くのですが、それでもいったい何について尋ねられたのかがわからないのは困ったものです。

このため、私の記事を読んで下さった方のなかでも、「何となくもやもやとした読後感が残ってしまった」という方は多いのではないでしょうか?

産経・阿比留氏の解説、やっぱり吉田議員だった!

ただ、このうち、先ほど示した④(動画の16:26~)や⑤(動画の16:46~)の下りで、枝野氏が「知見がない」と繰り返していた点に関する質問が何だったのかについては、本日、産経ニュースの阿比留瑠比氏が記事にしてくれています。

【阿比留瑠比の極言御免】/知見がない立憲民主党(2018.9.7 01:00付 産経ニュースより)

阿比留氏によれば、やっぱりこのやりとりは吉田統彦(よしだ・つねひこ)衆議院議員の文科省汚職事件に絡むものだったようです。阿比留氏の記事から記者と枝野代表のやり取りを確認してみると、次のとおりです(ここでも便宜上、番号を付しておきます)。

  • ⑥※記者「吉田さんのことは耳にしているか」
  • ⑦枝野氏「お答えするような知見は持っていない」
  • ⑧※記者「社会部、司法記者会が動いている。それでも何もやらないのか」
  • ⑨枝野氏「コメントできる知見は持っていない」
  • ⑩※記者「党所属議員についてのことだが」
  • ⑪枝野氏「知見がないので知見がないと言っている。知見があるないは、どういう立場だろうが関係ない」
  • ⑫※記者「政党の代表としての責務として聞きたい」
  • ⑬枝野氏「それにお答えする知見がない」

おそらく、ここで「※」で示した文章(⑥、⑧、⑩、⑫)が、私自身が聞き取れなかった部分でしょう。そして、枝野氏が答えた内容のうち、⑦が④に、⑨が⑤に、それぞれ対応しているのだと思います。

質問を発した記者の名前、所属会社についてはよくわかりませんが、枝野氏が自身にとって都合の悪い質問に対し、徹底的に「知見がない」と言って逃げていることだけはよくわかります。

また、当ウェブサイトでは『立憲民主党・福山幹事長、「吉田統彦議員」発言に目が泳ぐ』のなかでも取り上げたとおり、8月21日に立憲民主党の福山幹事長が「堀田記者」と名乗る人物に吉田議員のことを尋ねられ、明らかに目が泳いでしまった話題についても取り上げました。

立憲民主党・福山幹事長、「吉田統彦議員」発言に目が泳ぐ

福山氏は

あのぉ、大手のメディア、報道(※)実名が挙がってもいない状況で、えぇ、出所不明の、おー、いろんなところに、いー、まぁ、あ、議論されていることについて、私がここで、えー、今の、堀田さんの、おー、ご質問にお答えするのは、適切ではないと考えています。」(※部分は聞き取れなかった箇所)

と、完全にしどろもどろで答えていたのですが、このやりとりとあわせて考えるならば、立憲民主党が「吉田統彦」という個人名を出されることを極端に嫌がっている、ということだけはよくわかるでしょう。

「吉田統彦疑惑」と立憲民主党

「吉田統彦疑惑」とはいったい何か?

ところで、「吉田統彦疑惑」とは、いったい何のことでしょうか?

分かりやすくいえば、文部科学省の一連の汚職事件に、立憲民主党の吉田統彦議員が深く関与していたのではないかとの疑いのことです。そして、「文科省汚職事件」は、文部科学省の高官らが東京医科大から贈賄などを受けた容疑のことです。

現時点までに逮捕・起訴されているのは、文科省の元高官の佐野太被告、川端和明被告の2名と、この両名を東京医科大に紹介したとされる谷口浩司被告の3名です。

佐野太被告(文部科学省学術政策局長=当時)

逮捕日は7月3日、逮捕容疑は自身の息子を東京医科大に不正合格させることと引き換えに、「私立大学研究ブランディング事業」の対象に東京医科大を選定することに関わった、いわゆる「斡旋収賄」

川端和明被告(文部科学省国際統括官=当時)

逮捕日は7月26日、逮捕容疑は2015年8月から17年3月までの間、宇宙航空研究開発機構(JAXA)の業務に関連し、総額140万円相当の飲食などの接待を受けたという「収賄」

谷口浩司被告(47、コンサルタント会社役員)

佐野被告の逮捕にあわせて、東京地検特捜部が受託収賄幇助容疑で逮捕。また、川端被告の逮捕にあわせて、同じく東京地検特捜部が贈賄容疑で再逮捕

ところが、東京医科大の臼井正彦前理事長(77)や鈴木衛(まもる)前学長(69)の2人は、なぜか逮捕されず、在宅起訴されたそうです。これについては、なぜ「民間コンサルタント会社」の人間が、文科省の高官と知り合いになったのかが非常に不透明です。

しかし、マス・メディアが徹底的に隠している点が、1つあります。

「ブローカー」とされる谷口浩司氏自身が、実は、羽田雄一郎参議院議員(旧民進党所属、現・国民民主党所属)の「政策顧問」という名刺を持っていたという疑いです。ということは、旧民進党つながりで、現在は立憲民主党に所属している吉田議員とも接点があったとしても不思議ではありません。

このように考えると、1つ浮かぶ仮説は、次のとおりです。

羽田雄一郎参議院議員の事実上の秘書だった谷口浩司氏が、旧民進党つながりで吉田統彦衆議院議員とも接点をもち、この文科省汚職事件に何らかの関与を行った。

もちろん、現時点では報道されている情報も極端に少なく、また、主な情報源を提供している『谷口浩司を信じる妻の疑問 谷口浩司のホームページ』というホームページにしても、正直、ホームページ運営者が本当に谷口浩司氏の妻なのかどうかも含め、正直、出所不明です。

このため、吉田統彦衆議院議員が何らかの汚職に関わっているのかどうか、現時点では断定できません。し、「何らかの関与」が具体的に何を指しているのかについても、現段階で詳しく特定することは非常に難しいでしょう。

「疑惑があるなら疑われた方が説明すべき」

当ウェブサイトでは何度も繰り返していますが、日本は法治国家であり、「何らかの疑惑が浮上した場合、疑われている側が無実だと証明する義務を負っているのではなく、疑う側が合理的な証拠を入手して、疑われている側を追及する」、というのが鉄則です。

この観点から見ると、吉田統彦衆議院議員が何らかの汚職事件に関わっていると「断言」すべきではありません。なぜなら、吉田統彦氏が汚職事件に関わっているという決定的な証拠が、現段階では存在していないからです(いや、存在しているのかもしれませんが、公表されているわけではありません)。

ただ、それと同時に、この1年半、立憲民主党や朝日新聞が安倍晋三総理大臣をしつこく追及し続けている「もりかけ問題」を思い出してください。「もりかけ問題」をめぐってはさまざまな論点がありますが、究極的には、

安倍晋三(氏)が内閣総理大臣としての地位を悪用し、個人的な友人が経営する学校法人に対し、違法な便宜を提供していた疑い

のことだと整理できます。

では、安倍晋三氏が具体的に収賄などの犯罪を行っていたという、「決定的証拠」は、果たしてあるのでしょうか?

残念ながら、そもそも「安倍総理が収賄を行った」という証拠は一切ありませんし、それどころか「違法な便宜を提供していた」という下りが、そもそも朝日新聞が「虚報を繰り返すことで、そういう印象を国民に植え付けようとしている」というものに過ぎません。それなのに、朝日新聞も立憲民主党も、

疑われているのならば安倍総理側が説明責任を果たせ

つまり「疑われている側が無実の証拠を出すべきだ」と迫っているのです。こんなむちゃくちゃなロジックが成り立つのであれば、日本は法治主義国家ではなくなってしまいます。ただ、立憲民主党側は証拠もないのにしつこく「もりかけ問題」で安倍総理を追及して来たのですから、同じことをされても文句はいえません。

よって、立憲民主党が「もりかけ問題」の追及を続けるつもりならば、私は謹んで、立憲民主党に対し、こう申し上げたいと思います。

吉田統彦(氏)は衆議院議員としての地位を悪用し、文部科学省などの汚職事件に広範囲に関与していたに違いない。もしそれが間違いで、吉田統彦が無実だというのならば、その決定的な証拠を出す義務は立憲民主党側にある

と。

立憲民主党と朝日新聞に鉄槌を下すのは?

ところで、先ほど紹介した阿比留瑠比氏の論説については、私個人的に言いたいことがいくつかあります。

それは、「産経ニュースという大手メディアでありながら、よくぞそこまで書いてくれた」という気持ちとともに、当ウェブサイトを含め、大手メディアではない評論サイト、ブログサイト等ではすでに議論が尽くされている論点しか書かれていない、という不満です。

もちろん、私のように政界にも官界にもしがらみがない人間と異なり、阿比留氏は産経新聞の論説委員という立場にあり、論説に当たっては言葉を選ばなければならないという制約があることは間違いありません。その意味では、阿比留氏は「書くべきことを最低限書いてくれている」という意味で、評価に値します。

それよりも、朝日新聞はいったい何をやっているのでしょうか?

自称600万部(※)という「大手メディア」でありながら、安倍政権を印象操作だけで非難・罵倒する一方、立憲民主党に対しては批判しないというのにも、かなりの無理があります。「公正、中立」という言葉は、少なくとも朝日新聞には該当しない表現であることは間違いありません。

また、枝野代表、福山幹事長などの発言を聞いていてもわかるとおり、立憲民主党とは他人の疑惑には厳しく、自身の疑惑にはきわめて甘い組織です。それだけではありません。マスコミが追及しないのを良いことに、自党所属の国会議員らの不祥事については、徹底的な隠蔽を図っています。

そして、立憲民主党と朝日新聞の両者に一番当てはまるのは、「腐敗」という言葉でしょう。

このように腐敗した組織には、鉄槌を下す必要があります。

といっても、ここでいう「鉄槌」とは、別に非合法な行為ではありません。あくまでも合法的な手段のことであり、具体的には、

  • 立憲民主党の場合、有権者が賢明に判断し、同党所属の国会議員を選挙で落選させること。
  • 朝日新聞の場合、読者が賢明に判断し、カネを出して買うことをやめること。広告主が賢明に判断し、朝日新聞に広告を出稿しなくなること。

だと思います。

最後に、いつものお願いをしておきたいと思います。何事も一足飛びに良くなることはありませんが、有権者がきちんと自覚すれば、物事は少しずつ良くなるのです。だからこそ、地味ではあっても、私はこれを呼びかけ続けたいと思います。

  • 変な報道を続ける新聞を読んでいる人は、その新聞を解約しましょう。
  • 変な報道を続けるテレビを見ている人は、そのテレビを見ないようにしましょう。
  • 選挙にはきちんといきましょう。

賛同できるならば、是非、これに協力してください。よろしくお願いします。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

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読者コメント一覧

  1. 匿名 より:

    『ニュース女子』 #179(次期自民党総裁・施策・ちょうどイイ数字)
    https://www.youtube.com/watch?v=GC1lHvjquxE

    関西生コンが問題となり、京都生コン発足会、京都府は認可を出し渋る、

    立憲民主党 近畿 国会議員 辻本の様な小物ではない 大物から圧力がかかり認可 

    1. 二日市保養所 より:

      関西生コンで重大なニュース
      https://ameblo.jp/yukibakda/entry-12405738107.html

      『ニュース女子』 #179(次期自民党総裁・施策・ちょうどイイ数字)
      https://www.youtube.com/watch?v=GC1lHvjquxE

      関西生コンが問題となり、京都生コン発足会、京都府は認可を出し渋る、

      立憲民主党 近畿 国会議員 辻本の様な小物ではない 大物から圧力がかかり認可 

      京都生コンから、立憲民主党 近畿 国会議員 辻本ではない 大物に組合費が流れる

      受託収賄罪で組織犯罪課(暴力団取締)が動いてる

      関西、京都生コンがメディアに圧力

      大物政治家は官僚に圧力
      大物政治家は福山哲郎か?
      受託収賄罪で組織犯罪課(暴力団取締)が動いてる

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