サッカーW杯:日本のフェアプレイの精神はビジネスに通じる
本日2本目の記事は、サッカーW杯に関するものです。ある情報源によると、今回のW杯では、2試合が終わった時点で日本は反則が少ない方から2番目に位置しているのだとか。私は日本代表が試合で勝ってくれたら嬉しいと思いますが、「フェアプレイ」そのものを大切にする風土こそ、誇りに感じているのです。(※なお、本日は所要により、おそらくこれ以降の記事の配信はありません。)
目次
サッカーW杯に思う
祝・フェアプレイによる日本勢の活躍
ロシアでのサッカーワールドカップを巡り、日本勢が意外と活躍している、というもっぱらの評判です。
1次リーグ・H組の中で、日本は強豪のコロンビアを下し、さらにセネガルには引き分けたため、現在1勝1分け、「勝ち点」は4点だそうです。一方、ポーランドはセネガル、コロンビアの双方に負けたため、現時点で1次リーグ敗退が確定しています。
現在、「勝ち点」では同じ4点のセネガルと並んでおり、3点のコロンビアがこれに続いています。このため、日本時間の6月28日(木)夜11時に始まるポーランド戦で勝つか引き分ければ、セネガル・コロンビア戦の結果に関わらず、決勝リーグ進出が確定します。
私自身、残念ながらサッカーを含めたスポーツ全般についてはルールにも疎く、また、選手の顔と名前も一致していません。野球の大谷翔平選手やラグビーの五郎丸歩選手のように覚えやすい顔の人(失礼!)ならば覚えているのですが…(笑)
「日の丸」を背負った選手団が活躍するのは、日本国民の1人として、素直に嬉しいと思います。ただ、正直、あまりスポーツに興味はないので、周りの人の会話についていけないこともあります。
「勝てば良い」という発想は嫌いだ
ただ、今回のW杯では、いくつか嬉しい話もあります。それは、次の『レコードチャイナ』の記事によると、「日本は反則が少ない方から2位」という、フェアプレイという面でも非常に素晴らしい実績を挙げていることです。
<W杯>韓国代表の反則は本当に多いのか、トップ&ワースト3は?日本もランクイン(2018年6月25日(月) 17時20分付 レコードチャイナより)
レコードチャイナによれば、今回会においてファウル(反則)の回数で最も少ないのはウルグアイ(第1戦で6回、第2戦で10回、合計16回)。2位が日本(第1戦で9回、第2戦で8回、合計17回)、3位がイングランドの21回だそうです。
その一方、最もファウルが多いのは韓国(第1戦で22回、第2戦で24回、合計46回!)であり、2位はモロッコ(45回)、3位がクロアチア(42回)です。とくに、メキシコ戦で韓国が記録したファウル回数は、現時点で今大会最多という不名誉な記録となっています。
別にサッカーがその国を代表しているとは申し上げません。しかし、反則回数の少なさではウルグアイと日本、イングランドが群を抜いてフェア・プレイに徹しているという点については、私たち日本人としては誇って良いと思います。
もちろん、日本国民の1人としては、日本代表には試合で負けるよりも勝ってくれた方が嬉しいに決まっていますが、それと同時に、仮に日本代表が1試合で24回もファウルをしていたとすれば、私はそんな恥ずかしい勝ち方をしたことを恥ずかしく思うはずです。
極端な話、同じ実力であれば、「ファウルをやりまくって勝つ」のではなく、「ファウルをやらないで負ける」方が良いと思います。正々堂々と真剣に勝負して勝った試合にこそ、大きな価値があるのです。少なくとも私はそう思います。
リオ五輪と日本勢
五輪でのメダル数が急増した理由の謎
ところで、フェアプレイという意味では、今から2年前のリオデジャネイロ五輪で日本が大活躍したことを思い出します。
日本が獲得したメダルは41個(金12・銀8・銅21)で、国別で見れば6位だったそうです。しかし、その前回の2012年ロンドン五輪では38個(金7・銀14・銅17)で11位、2008年北京五輪では順位こそ8位でしたが、獲得メダル数は25個(金9・銀7・銅9)に留まっていました。
日本選手の獲得メダル数は、2004年アテネ五輪では37個(金16・銀9・銅12)で第5位につけたこともあるものの、1988年のソウル五輪以降は、基本的に金メダルの獲得数が10個を超えたことはほとんどありませんでした。
もちろん、私自身は、スポーツに参加する目的が金メダルを初めとした「メダル獲得」にある、という考え方には同意しません。あくまでも私の理解ですが、スポーツは決められたルールのなかで最善を尽くして公正に戦う過程を楽しむものだからです。
リオ五輪でメダル数が41個と、北京五輪と比べて16個も増えた理由は、正直、よくわかりません。しかし、リオ五輪ではドーピング検査がかなり強化されるとともに、客観的な勝ち負けを判定するためにビデオ判定も広範囲な種目で導入された、という事情があります。
【リオ五輪】/ドーピング検査3千件超 「量より質重視」とIOC(2016.8.16 10:33付 産経ニュースより)
映像技術で判定をサポートする「スポーツ映像判定システム」(Panasonic ウェブサイトより)
つまり、リオ五輪とは、ドーピング検査・ビデオ判定の強化がなされた五輪であるとともに、(なぜか)日本勢の獲得メダル数が増加した五輪でもあるのです。
なぜかメダルが減少した国
そして、日本のメダル数が増える一方、メダル数が減少した国の例が、中国、ロシア、韓国です。
中国の場合
- 2008年:金51・銀21・銅28、計100個、世界1位
- 2012年:金38・銀27・銅23、計88個、世界2位
- 2016年:金26・銀18・銅26、計70個、世界3位
ロシアの場合
- 2008年:金23・銀21・銅28、計72個、世界3位
- 2012年:金24・銀36・銅32、計82個、世界4位
- 2016年:金19・銀18・銅19、計56個、世界4位
韓国の場合
- 2008年:金13・銀10・銅8、計31個、世界7位
- 2012年:金13・銀8・銅7、計28個、世界5位
- 2016年:金9・銀3・銅9、計21個、世界8位
- ドーピング強化、ビデオ判定で弱くなる国って…?
もちろん、私は中国、ロシア、韓国が何らかの不正の常連国だ、などと申し上げるつもりはありません。これらの国にも優れた選手はたくさんいますし、正当な努力でメダルを獲得している選手もいるはずだからです。いや、私はスポーツをやる人のスポーツマンシップを信じたいと思います。
しかし、ロシアの場合は今年行われた平昌(へいしょう)冬季五輪でドーピングにより出場資格を剥奪されていますし、中国でも「国ぐるみでドーピングが行われていた」という疑惑が浮上しています。さらに、韓国の場合も、「国ぐるみ」とは言わないまでも、ドーピングがときどき摘発される国でもあります。
WADA、中国ドーピング疑惑調査へ 医師の告発受け(2017/10/23 22:43付 日本経済新聞電子版より)
中国ドーピング疑惑調査へ WADA、84年ロス五輪など担当した医師の告発受け(2017.10.23 22:57付 産経ニュースより)
【スポーツ異聞】/韓国の水泳界英雄が世界水泳で惨敗 30歳目前で「希望と限界を確かめた舞台」だったのか(2017.8.10 17:00付 産経ニュースより)
繰り返しになりますが、私はスポーツの世界大会で、日本勢が金メダルを初めとするメダルを獲得するなど、大活躍してくれれば、それはそれで自分のことのように嬉しいという気持ちがあります。しかし、メダルは「フェアプレイの結果」であって、「目的」ではありません。
そのことを、しつこいくらいに強調しておきたいと思います。
手段と目的を一緒にするな
「ノーベル症」(笑)に思う
さて、物理学、化学、生理学・医学、文学、平和という5つの分野で「顕著な功績」を残した人物に授与される賞が「ノーベル賞」です。ノーベル賞を受賞した日本人(または受賞時点で日本国籍を持っていた人)は23人だそうですが、日本人ノーベル賞受賞者が出ると、私は素直に嬉しいと思います。
ただし、だからといって「日本人が優れている証拠だ」だのと言い出したら、それはまったく話が違います。あくまでもノーベル賞を受賞したのは本人の努力と業績が優れていたからであり、別に日本人全体が優れている、という話ではありません。この点については勘違いしてはなりません。
しかし、私が見たところ、日本人がノーベル賞を取ったからといって、日本社会は有頂天になることもなく、現在の研究について、ひたすらまじめに考える人が多いことは、心強い限りです。
よく考えてみると、ノーベル賞というものも、「顕著な業績を残したことに対して授与される」という意味では五輪の金メダルと同じ様なものだといえます。そして、ノーベル賞自体を目的にするのではなく、研究で良い成果を出すことを目的とする、という考え方に、私は心の底から同意するのです。
これと対極にある考え方が、「ノーベル賞自体を目的にする」、という思考です。「わが国のノーベル賞はまだか、ノーベル賞はまだか」と毎年のように言い出す某国の事例を、私がひそかに「ノーベル症」と呼んでいるのは公然の秘密です。
また、ノーベル賞が欲しいという気持ちが行き過ぎ、「本校出身者のノーベル賞受賞者の銅像」の台座を先に作ってしまったという事例を聞いたこともあります。あくまでも私の記憶ベースですが、その学校が設置した台座の数は、その時点における日本人ノーベル賞受賞者の数+1個だったとか。
仕事とフェアプレイの精神は相通じる
ところで、この「金メダルやノーベル賞は顕著な業績に対する褒章である」とする考え方は、「仕事で顕著な功績を残した結果、カネは後から付いてくる」という考え方にも通じるものがあると思います。
ビジネスの世界でも、ただひたすら既得権益にしがみつき、大した仕事をしていないのに巨額の給与を得ている人たちがいます。たとえば、NHKの役職員は1人当たり1700万円という超高給取り(『超高給取りのNHK職員は「正当な努力」をしているのか?』)、ここまで来ると不当利得も良いところです。
しかし、NHKの役職員が2000万円近い年俸を得ていることに納得するという国民は、皆無に近いと思います。なぜなら、彼らの仕事は日本社会にそこまでの貢献をしているといえるレベルではありませんし、むしろ偏向報道により日本社会に害を与えているからです。
一方で、同じ高額所得者であっても、自分でリスクを取って起業した人が高額の年俸を得ているとしたら、これには多くの人が納得するでしょう。要するに、「正当な努力」で高い所得を得る分には、誰も文句は言わないのです。
サッカーW杯の日本選手のフェアプレイを見ていると、この「フェアプレイ」という考え方は、ビジネスにも通じる部分があるに違いないと思うのです。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
さて、当ウェブサイトでは最近、1日に2~5本の記事を更新していたのですが、本日と明日は所要のため、記事の掲載数が減少すると思います。あらかじめお含みおきください。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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><W杯>韓国代表の反則は本当に多いのか、トップ&ワースト3は?日本もランクイン(2018年6月25日(月) 17時20分付 レコードチャイナより)
なにげに、まるで日本の反則も実は多かったとかミスリードを狙ったかの様な文章ですね。
さすがに本文では嘘はついていませんが。
ノーベル症台座でしらべたら
http://hosyusokuhou.jp/archives/48582273.html