ハリス司令官の発言の裏にある米朝の意図
朝鮮半島情勢が急激に動くなか、ここ数日、「米韓同盟破棄」「在韓米軍撤退」という単語が、大手メディアに堂々と掲載され始めました。これは非常に重要な変化です。
目次
見え隠れする意図
ハリス司令官「北朝鮮が最も差し迫った脅威だ」
米軍の「太平洋司令部」(Pacom)のトップを務めるハリー・ハリス司令官が、米上院軍事委員会で、「北朝鮮は安全保障上、最も差し迫った脅威だ」と述べました。
North Korea Poses ‘Most Urgent Security Threat,’ Pacom Chief Says(米国時間2018/03/15付 米国防総省HPより)
米国防総省のウェブサイトによると、ハリス司令官は現在のインド・太平洋地域が置かれている状況について、記憶にある限り現在が最も「複雑で不安定(complex and volatile)」だと指摘。北朝鮮、中国、ロシア、「極端な過激派」らを列挙したうえで、そのトップに来るのが北朝鮮だと指摘したのです。
この発言は、とくに北朝鮮に対する「宥和ムード」が極めて高まっている韓国政府に対する牽制としては、非常に大きな意味があります。ハリス司令官は軍の司令官として、韓国が北朝鮮に取り込まれつつあることを、肌身に感じているのではないでしょうか?
おりしも今月、ドナルド・トランプ米大統領は北朝鮮の独裁者・金正恩(きん・しょうおん)と首脳会談を行うと発表したばかりですが、ハリス氏はこうした動きに「鼓舞された(being encouraged)」としつつも、トランプ政権が北朝鮮に対する最大限の圧力を加え続けるという姿勢を「完全に支持する」と表明。
さらに、日韓に迫っているのと同様の北朝鮮の脅威がグアムなど「米国の国土」に及びそうになっていることにも言及するなど、北朝鮮に対して警戒を緩めてはならないと強調した格好です。
(※なお、ハリス氏が中国やロシアについても懸念を示している点についても、非常に重要な意味があると考えられます。ただし、本日は北朝鮮問題に焦点を当てようと思うので、中国、ロシアなどの論点については別稿に譲りたいと思います。)
中央日報「金正恩は勝利のダンスを踊る」
どうして私が唐突に、米国防総省のウェブサイトの文章を引用したのかといえば、次の韓国メディア『中央日報』(日本語版)の記事を見て、違和感を覚えたからです。
米太平洋司令官「在韓米軍を撤収すれば金正恩氏は勝利のダンスを踊るだろう」(2018年03月16日14時39分付 中央日報日本語版より)
中央日報が報じているのは、おそらく、この米国防総省のウェブサイトに掲載されている、ハリス司令官の発言でしょう。ただ、ワシントン・ポスト(WP)やウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)などの米国メディアを見ても、ハリス司令官の発言は、現時点で報じられていません。
中央日報は、次のように報じています。
「在韓米軍が韓国から撤収する場合に対しては「彼(金正恩)が勝利のダンスを踊ると信じている」と話した。また、「金正恩氏は核兵器保有を通じて尊敬と地位・安全を望んでおり、自身の統治の下で韓半島を統一することを願うと見られる」として「我々が韓国・日本との同盟を破棄すれば、彼(金正恩)は幸せな人になるだろう」と付け加えた。」
ただ、国防総省のウェブサイトを見ても、これに相当する下りはありません。このため、本当にハリス氏がこのように述べたのかについては確認が取れません。ただ、それでもハリス氏が北朝鮮に関して、しばしば強い口調で警鐘を鳴らしてきたことも事実です。
ここでは、この中央日報の報道が事実だったと仮定して議論を進めたいと思います。
在韓米軍撤退で喜ぶのは誰だ?
ところで、すでにわが国でもいくつかのメディアが報じている、「トランプ氏が在韓米軍の撤退を示唆した」という話題には注意が必要です。
トランプ氏、在韓米軍撤退示唆?=貿易赤字と防衛負担に不満(2018/03/16-09:16付 時事通信より)
時事通信は昨日、トランプ大統領が14日にミズーリ州で開いた支援者との集会で、「在韓米軍の撤退を示唆したとも受け取れる発言」を行ったと報じています。ただ、これをもってただちに、「さぁ、米韓同盟が終わるぞ!」と短絡的に考えるべきではありません。
時事通信の記事にもあるとおり、この発言は、トランプ氏がいつものとおり、米国の韓国に対する貿易赤字や防衛負担に不満を示したという文脈で捉えるべきものであり、米国が韓国に対し、対米黒字を削減する努力を迫る一環としての発言と見るべきでしょう。
おそらく、現在のところ、トランプ氏自身が本気で在韓米軍撤退を考えているわけではないでしょうし、「ハリス司令官が米上院で米韓同盟を維持すべきだと強く示唆した」という中央日報報道を踏まえるなら、今のところは米韓同盟を米国から破棄することはないと見るべきです(※ただし、「中央日報の報道を信じるならば」、ですが…)。
ただ、最近の韓国が、米国の神経を逆なでするような行動を繰り返していることも事実です。たとえば、今年初めには平昌(へいしょう)冬季五輪の期間中の米韓合同軍事演習を「延期」するように米国に申し出ましたし、また、1月9日には南北高官級協議を実施。
さらに、2月9日の平昌五輪開会式と関連セレモニーではマイク・ペンス米副大統領を金正恩の実妹である金与正(きん・よしょう)らと、2月25日の閉会式ではイヴァンカ・トランプ大統領補佐官を金英哲(きん・えいてつ)らと、無理やり引き合わせようとするなどして、徹底的に米国の不興を買いました。
ちなみに金英哲は、2010年に起きた、韓国の哨戒艦「天安」撃沈事件や、坪島砲撃事件などを主導した人物であるとされます(余談ですが、このような人間を不用意にも韓国に入国させたのは文在寅政権ですが、その意味でも私は文在寅氏の正気を疑うのです)。
このような流れを見る限りは、すでに米国は韓国に対して深刻な不信感を抱いていると見て間違いなさそうです。
当ウェブサイトの「大人気コンテンツ」でもある「朝鮮半島の6つのシナリオ」(※)などでも繰り返し申し上げて来ましたが、私は韓国が近い将来、米国との同盟を失う可能性が極めて高いと見ています(※「6つのシナリオ」の最新版は『朝鮮半島の将来シナリオ・2018年3月版』をご参照ください)。
もっとも、米韓同盟の「失い方」にも注意が必要です。北朝鮮が米軍を追い出すことに成功すれば、それに続く未来は「北朝鮮による韓国併合」であり、中国が米軍を追い出すうことに成功すれば、それに続く未来は「韓国または南北朝鮮の中華属国化」です。
しかし、私の見立てだと、どのみち米韓同盟は長続きしません。なぜなら、韓国は北朝鮮に擦り寄るか、中国に擦り寄るかという違いこそあれ、米国から離れていくという方向を向いている点では変わらないからです。確かに現在の「極左・親北派」である文在寅氏は北朝鮮に擦り寄ろうとしていますが、前任の朴槿恵(ぼく・きんけい)政権では、中国に擦り寄ろうとしていたことを忘れてはなりません。
北朝鮮は最初から在韓米軍撤退を狙っている?
ところで、少し視点を変えてみましょう。
北朝鮮が「最も嫌っている国」とは、日本ではありません。米国です。
私たちはどうしても、日々、韓国のあのどうしようもない反日を見せつけられているので、「きっと北朝鮮でも日本は蛇蝎のごとく嫌われているに違いない」と感じてしまいがちです。しかし、朝鮮中央通信などの北朝鮮メディアの宣伝を見ていると、「米帝」という単語がトップに出てくることがよくあります。
これは、非常に象徴的です。韓国が、自国にまったく脅威を与えない日本を、ことあるごとに糾弾し、批判するのに対し、北朝鮮は自国に一番脅威を与えている国である米国を、まっさきに批判しているからです。南北朝鮮を比べると、北朝鮮の方がはるかに現実対応力があるのかもしれません。
そして、金日成(きん・にっせい)の時代から、北朝鮮は「わが民族の統一」を旗印に掲げて来ました。その際の最大の武器とは、「正統性」です。北朝鮮では、「金日成首領様が日帝を追い払った」というウソを信じ込まされているのですが、それと同時に「南朝鮮は米帝の傀儡(かいらい)だ」とも言われています。
「わが民族が主体的に朝鮮半島を統治すべきだ」とする思想を「主体(しゅたい)思想」と呼ぶそうですが、思想的な基盤で見る限り、北朝鮮の方が韓国(南朝鮮)よりも、はるかに盤石です。
ということは、北朝鮮にとっては米軍を朝鮮半島から追い出すことこそが最大の目的であり、北朝鮮が核兵器・化学兵器・ミサイル等の開発をやめないのも、この目的を達成する手段の1つと位置付けているためであると見るべきなのです。
可能性の検討
米国が北朝鮮攻撃を行わず、米韓同盟を破棄?
裏を返せば、何らかの理由で米軍が韓国から撤退すれば、北朝鮮としては国際的な経済制裁を受けてまで、コストが掛かる大量破壊兵器を開発する目的が、1つ、失われます。そこで、可能性は決して高くないにせよ、「米朝和解シナリオ」についても検討しておく価値があります。
私が常々主張している「朝鮮半島の6つのシナリオ」の中で、「クロス承認」というシナリオがあります。これは、
「韓国が中国の属国となり、北朝鮮を日米などが国家承認する」
というシナリオであり、今のところ私はこのシナリオの実現可能性を20%と予測しています。これは、表現を変えれば、日本と米国が、中国(やロシア)の朝鮮半島における影響力を中立化するための手法である、ということです。
私は、日本人を拉致した北朝鮮という悪しき体制を、日本が国家承認するようなことがあってはならないと考えていますが、それと同時に、外交では、常に現実を見据えなければならないことも事実です。仮に韓国が中国の属国となってしまうようであれば、それに対するカウンターとして、日米が北朝鮮を国家承認するという決断を下すことは、あり得ない話ではありません。
この場合は、朝鮮半島の分断が恒久化されることになります。しかし、日米が北朝鮮を国家承認するということは、北朝鮮が非核化に応じ、かつ、拉致されたすべての日本人を日本に帰国させるということがその前提条件であり、それらが達成されるならば、日本としては悪い話ではありません。
当然、この場合、北朝鮮は国際原子力機関(IAEA)による厳しい核査察を受け入れなければなりませんし、拉致事件の全容をあらためて日本に説明させるとともに、場合によっては日本の捜査当局による事情聴取と、実行犯の日本への移送も実現しなければなりません。
もちろん、このシナリオについて、「北朝鮮がこれらに応じるとも思えない」というお叱りを受けるであろうことは、重々承知しています。ただ、「100%絶対にあり得ない」というものではありません。たとえば、金正恩が死亡し、金正恩の後任に、もう少し穏健な人物が就任すれば、話は変わってきます。
極端な話、北朝鮮の脅威が消滅すれば、米国としては韓国に米軍を置いておくことの合理的な説明がつかなくなります。本来、在韓米軍は北朝鮮の脅威から韓国を守るために設置されているという体裁だからです(もっとも、米国にとっては中国やロシアへの牽制という裏の目的もありますが…)。
このため、「米朝和解」があるならば、米国は北朝鮮を攻撃しないどころか、韓国から手を引き、米韓同盟を消滅させてしまうこととセットとなる可能性が高いのです。
そうなれば、韓国に残された道は、中国の属国として取り込まれてしまうか(いわゆる「クロス承認シナリオ」)、北朝鮮に赤化統一されてしまうか(いわゆる「赤化統一シナリオ」)のいずれかなのです。
「クロス承認」だと北朝鮮がもたない
ただし、この「クロス承認」シナリオについては、注意点があります。それは、金一味が北朝鮮の独裁者として君臨し続けられるのは、「主体思想」のもと、「金日成の子孫である」という正統性に裏付けられている、という点を忘れてはならない、ということです。
「米朝和解」や「日朝和解」の前提条件は、北朝鮮が核・大量破壊兵器を破棄することと、日本人拉致問題を完全に解決することです。しかし、このうち核兵器の放棄については、北朝鮮の国内的な事情もあり、やはり難しいのではないでしょうか?
「あの米国に核兵器で立ち向かおうとする偉大なる将軍様」ということで独裁を確立している金正恩や、その後継者が、核兵器を手放して米国や日本と和解でもしようものなら、金王朝の「正統性」が1つ、失われることにもなりかねません。
もちろん、北朝鮮のことですから、国内的には情報統制をしつつ、対外的には日米両国と和解するという曲芸をやらかす可能性はあります。しかし、どれほど強い情報統制を敷いていたとしても、いつまでも人民を騙し続けることなどできません。
このため、仮にこの「クロス承認シナリオ」が実現した場合、そこからさらに派生して、北朝鮮が崩壊して、なし崩し的にアジア・太平洋地域が不安定化するというシナリオを懸念する必要がありそうです。
現状維持の睨み合いを続けると…?
ところで、先日、「朝鮮半島の6つのシナリオ」を更新した際、シナリオに織り込むべきかどうかで悩んだ論点があります。それは、現状維持のままで睨み合いを続けた結果、北朝鮮が突如、国家崩壊するという可能性です。
北朝鮮が、韓国経由であるとはいえ、米朝会談を持ちかけてきた理由を考えると、本気で北朝鮮が困窮しているからである、という仮説が成立します。つまり、国連安保理制裁が、じわじわと、しかし確実に、北朝鮮経済を蝕んでいる証拠だ、ということです。
「サラミ・スライス」という言葉があります。これは、サラミをスライスするように、少しずつ、少しずつ、相手の領土を侵食するという考え方で、もともとは中国が南シナ海を侵略した際に採用したことで人口に膾炙したものです。
しかし、国連安保理制裁や日米両国による「セカンダリー・サンクション」も、ある意味でこの「サラミ・スライス」と似ています。一気に締め上げるのではなく、「北朝鮮や中国の関連団体の資産凍結」、「石油輸出制限」、「北朝鮮の労働者の締め出し」、と、本当に少しずつ、しかし着実に、資金源や資源などを1つずつ潰して行くやり方です。
当然、北朝鮮では一般庶民、労働党幹部を問わず、生活が苦しくなり、人民の間でじわじわと、金正恩に対する不満が溜まって行きます。そして、朝鮮人民軍が革命を起こして金正恩が排除され、革命政府が政権を握るというシナリオも、あり得なくはないからです。
もっとも、この場合はおそらく、ただちに中国(かロシア)が北朝鮮に介入するでしょうが…。
続報がない「米朝首脳会談」
ところで、先週金曜日にトランプ大統領が金正恩との会談を受け入れたと報じられましたが(『【速報】トランプ氏「金正恩と会談」』参照)、大きく報じられた割には続報がありません。いったいどうなっているのでしょうか?
この理由の1つには、米国内における混乱という要因が挙げられるでしょう。
米国ではティラーソン国務長官が3月31日をもって更迭される見通しとなりましたが(『【速報】ティラーソン国務長官更迭の影響を読む』参照)、人事上の混乱はこれに留まりません。昨日、マクマスター補佐官も更迭されるとの見方を、ワシントン・ポスト(WP)が報じています。
Trump decides to remove national security adviser, and others may follow(米国夏時間2018/03/15(木) 20:51付=日本時間2018/03/16(金) 09:51付 WPより)
WPは急な辞任で事態が混乱することを避けるために、後任者を決めてからマクマスター氏を更迭するのではないかとしているものの、これが事実ならば、トランプ政権の混乱が続くことは避けられません。
ただ、続報がないもう1つの理由として考えられるのは、今回の米朝首脳会談における、事実上の「仲人口(なこうどぐち)」となった韓国が、情報を捻じ曲げて双方に伝えている可能性です。いわば、北朝鮮が提示した米朝首脳会談の条件を、韓国が正しくホワイトハウスに伝えていない、ということです。
おそらく、米国の情報収集力を考えるなら、米国は水面下で北朝鮮と頻繁に接触しているはずであり、韓国「ごとき」に仲介してもらわなくても、その気になれば米朝首脳会談に踏み切れるのではないでしょうか?
そして、韓国が提案してきた内容を、米国なりのルートで北朝鮮に確認した結果、韓国の提供した情報に大きな矛盾があったがために、米国が激怒している、というシナリオです。
もちろん、ここに示した2つの可能性は、いずれも私が勝手に考えたものであり、どこかから内部情報のリークを受けたわけではありません。しかし、この問題を巡る「続報のなさ」については、非常に気になるところなのです。
平昌後の合同軍事演習
さて、「史上最悪」ともいわれた、平昌五輪・パラリンピックが、明日、3月18日に閉幕します。これにより、「五輪期間中」を名目にした合同軍事演習の中断期間が終了することになります。それでは、この合同軍事演習、すんなりと再開されるのでしょうか?
米韓合同軍事演習が実施されるのかどうか、実施されるなら規模が縮小されるのかどうか、という2点については、今後の朝鮮半島情勢を読むうえで非常に重要です。こうした中、昨日は少し気になる報道も出て来ました。
米韓軍事演習が北に「配慮」、規模縮小・期間短縮へ(2018年3月16日 15:17付 AFPBBニュースより)
AFPは韓国・聯合ニュースの報道を引用するかたちで、「軍関係筋の情報として」、米韓両国は北朝鮮との外交関係の雪解けに配慮し、毎年恒例の合同軍事演習の規模を縮小し、期間も例年の2か月から1か月に短縮する意向であると伝えています。
いったいどこが「雪解け」なのか、私にはさっぱりわからないのですが、それはさておき、AFPによれば、聯合ニュースが報じた内容の要点は、次のとおりです。
- コンピューターベースのシミュレーションを使った指揮所演習キーリゾルブは来週から開始される
- 兵士数万人が参加し、例年2ヵ月行われる野外機動訓練フォールイーグルは、4月上旬に開始されるものの、期間は1ヵ月に短縮される
- 米軍のB1B「ランサー(Lancer)」戦略爆撃機や空母打撃群は、今回の演習には参加しない
これについては、頻繁にウソをつくことで知られる韓国政府、韓国メディア発表だけではなく、米国側からの発表を見てみないと何とも判断できません。
いずれにせよ、本件についても続報を待ちたいと思います。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
どうしても米朝関係に目が行きがちですが、中朝関係も見落としてはならないと思います。
中国人民解放軍のうち、北部戦区(江沢民派)が北朝鮮の後ろ盾ですが、北京政府(習近平)は北部戦区と敵対関係にあり、金正恩とも関係が非常に悪い。
金正恩は、アメリカを恐れているのと同じくらい、もしかするとそれ以上に習近平による体制転覆や軍事行動を恐れていると思います。元々北朝鮮の核開発は、中国に命運を握られたくない、という先代からの願望によるところもありますし。
一方、トランプは、次々に人事をいじって対中強硬派で政権を固め、中国に貿易戦争を仕掛けています。
つまり、北京政府を恐れる金正恩と手を組んで中国に対峙させる、という可能性もあり得るということです。
まさに新宿会計士さんのおっしゃる「クロス承認」というシナリオも、日本は想定しておかなければならないでしょうね。
もう一つ気になるのが、文在寅と金正恩の目標が、根本的なところでズレがあるという可能性です。
文在寅が北朝鮮の傀儡であるのは確かですが、文在寅が中国を宗主国とする統一朝鮮を目指しているのに対し、金正恩は半島統一を目指す点では同じですが、中国(習近平)の支配下に入ることは望んでいないと思われます。
この辺りのズレも半島の未来に影響してくるのではないでしょうか。
こうした変動の時代に、日本が国際政治において、主要プレイヤーでない現状が歯がゆい限りです。
ポンペオが国務長官になったのは案外、米朝で話あっているからかも。あのトランプだからね、歴代の大統領とは違う。アメリカは「うちの親分は今までとは違うぜ。核問題で軍事基地をピンポイント攻撃なんてのは甘い。反撃をゆるさないために100発ほど北朝鮮に核の絨緞爆撃するぐらいの事は考えているぜ。ま、放射能で韓国は大迷惑だろうが、放射能はアメリカには届かないから大丈夫だ。しかも難民問題もない。みんなあの世行きだからね」こんな感じかな。実際、武力で解決しようとしたら北朝鮮は全く歯が立たないだろう。トランプはビジネスマン。だからTime is money。時間をかけて解決しようなんて考えはあまりない。それより老朽化した核ミサイルの在庫一掃セールを開催するかもしれない。それで中国とロシアにももちかけて「お互い30発づつ北朝鮮に撃ち込まないか?」なんてことを根回しすると、両国とも真っ青になってしまう。
< 本日も更新ありがとうございます。
< トランプ大統領は、ティラーソン長官に続き、マクマスター大統領補佐官の解任を考えているようですね。更にケリー大統領首席補佐官、セッションズ司法長官も名前が上がってます。既に娘イヴァンカ氏の婿、クシュナー氏も執務室への立ち入りを制限されているとか(これは別の理由で。不承不承かもしれません)。本来のトランプ大統領の好み、「攻撃型」の忠臣で固めようとしています。
< ハリス米太平洋司令長官は「北が一番不安定、極端な過激派」とのメッセージ、同盟のはずの韓国があまりに親北で宥和政策なので、厳しく指摘したつもりでしょう。米韓軍事演習を中止せよ、と北は言ってましたが、やっぱりと言うか、その通り縮小しての開催になりました(聯合ニュース経由AFPなので信憑性今一つ)。北の意を受けて、韓国が忖度したんでしょ。『雪解け』どころか『豪雪』ですよ。もう日数も半分の1か月、韓国軍は兵士も予定の半数、タダでさえ毎年米軍の方が人数も多いのに、これなら韓国はヤル気なしとみて、やらなくてもいいぐらい。時間と戦費の無駄だ。
< それを見越した訳ではないでしょうが、沖縄の東南海上で、米国原子力空母「カール・ビンソン」と米ミサイル駆逐艦「ウェイン・E・メイヤー」、海上自衛隊のヘリコプタ護衛艦「いせ」とが16日に共同訓練を実施しています。報道陣を入れるぐらいだから、いわばデモンストレーションですね。この訓練の方がよほど実戦形式で錬度が上がります。沖縄諸島のいずれかを北朝鮮に見立てて艦載機の発着やら砲撃、攻撃のシミュレーションは精度がUPしたでしょう。韓国、北朝鮮、中国への煽り行為かな。
< さて米朝会談ですが、「仲人口」があまりにも頼りない国で、多分過去成功カップルはゼロじゃないかな(笑)。韓国が嘘の情報も相手に伝えているので、米国は独自のルート(例えば中立国、旧東欧系国)で北に問いただしているのかもしれません。私は、このままの現状維持なら北朝鮮は真綿で首を絞められるように、持たないと思います。そこに手を差し伸べるのは、まず韓国。そうなれば米韓同盟破棄、日韓(友好関係)破棄、北とのクロス承認が見えてきます(国体維持がネックですが)。
< 韓国は文が北との統一を策略してますが、金正恩は統一したら文などシンパは邪魔なだけ。おいしい所を今のうちに取るとこだけ取って、南を中国に売るかもしれません。金は統一は窮乏民へのポーズだけで、案外北のみでの延命を考えているのではないですか(米にはICBMは破棄、3,000km短距離までは黙認せよと談判)。
< 以上、失礼します。
めがねのおやじ様
いつも管理人様共々の舌鋒鋭き論調のコメントを
楽しく読ませていただいております
< さて米朝会談ですが、「仲人口」があまりにも頼りない国で、多分過去成功カップルはゼロじゃないかな(笑)。韓国が嘘の情報も相手に伝えているので、米国は独自のルート(例えば中立国、旧東欧系国)で北に問いただしているのかもしれません。私は、このままの現状維持なら北朝鮮は真綿で首を絞められるように、持たないと思います。そこに手を差し伸べるのは、まず韓国。そうなれば米韓同盟破棄、日韓(友好関係)破棄、北とのクロス承認が見えてきます(国体維持がネックですが)。
< 韓国は文が北との統一を策略してますが、金正恩は統一したら文などシンパは邪魔なだけ。おいしい所を今のうちに取るとこだけ取って、南を中国に売るかもしれません。金は統一は窮乏民へのポーズだけで、案外北のみでの延命を考えているのではないですか(米にはICBMは破棄、3,000km短距離までは黙認せよと談判)。
”過去成功カップルはゼロ”のぶぶんは思わず笑いましたが、米朝の状況の分析はおやじ様の見解が正しいような気がします。「南を売るつもり」とか特にありそうですね。
その場合、北朝鮮の事大先はやはりアメリカでしょうか。中国と直接国境を接しているので迅速に決めないと、プラハの春の運命をたどりますので、どう転んでも米朝が静かになるので、今の状況は本当に読みにくいですね。
勿論韓国の偽りがばれて会談が自然流産の可能性も大ですが。
その場合、笑うのは南北朝鮮の連中だけというのが腹立ちますね。
日本に戻りますが色んな感触の積み重ねが判断に影響しますので、今の日本の国難を指導するのは安倍首相しかいないと思います。
その辺が見えていない状況把握能力皆無の野党は何様でしょうか。
内心どうあれ戦争指導をチャーチルに任せたイギリス人を大いに見習うべきですよね。
< 歴史好きの軍国主義者様
< 反応を記入していただき、ありがとうございます。
< 本当に『笑うのは南北朝鮮の連中だけ』という事態だけは、避けたいですね。腹が立って仕方ないです。南北とも同民族とはいえ、離れて65年、中年以下の人には、話は親から聞けど、さほど『同胞』という意識は低いのではないかと思います。ここらが決定的に民度の低さで、強大国に挟まれたとはいえ、過去65年間に渡り、統一をやり遂げる度量の人物が出なかった所以と思います。日本ならどうでしょう?もし敗戦時に北海道・東北がソ連(ロシア)、関東、中部、関西、四国、九州が米国に分割されていたら。私は少なくとも朝鮮動乱かベトナム戦争時に米国政府+日本政府主導で再統一できたと思います。勝手な妄想です。失礼します。
めがねのおやじ様
当方のコメントに反応いただき有難うございます。
>南北とも同民族とはいえ、離れて65年、中年以下の人には、話は親から聞けど、さほど『同胞』という意識は低いのではないかと思います。(中略)日本ならどうでしょう?
日本人なら分割されてもめがねのおやじ様の言われるとおり、再統一できたと思います。
ただ日本人の場合、「同胞」でなくても大儀のためなら動くのではないでしょうか。
仮に台湾と韓国が同日に侵攻される事態に陥り、日本人への義勇軍参加を募って日本発の片道の船を仕立てた場合、確信を持っていえますが、台湾行きの船の方が韓国行きの船よりも遥かに多くの人間であふれるでしょう。
何故なら台湾人は日本の良いところは「良い」、日本からの親切には「ありがとう」を言える人たちだからです。
そういった人たちを「本当に日本を思う人」ほど決して見捨てません。
もし台湾の地で彼らが命を落としても彼らの働きで、いつか本当に日本が困ったときに日本の外で誰かが日本の為に動いてくれるのならば、死は決して無駄にならないからです。
やっぱり半島の人々の民度の成熟性ではないかと思います。
以上です。駄文失礼しました。