ネタの棚卸:国際的金融支援、国債論など

本日は「寝不足と戦う新宿会計士」が、現在抱いている問題意識やテーマについて、つれづれなるままに「棚卸」を行うという、一風変わったコンテンツをお届けします。

近況は「寝不足」!

本日も当ウェブサイトをご訪問下さり、大変ありがとうございます。

近況を報告申し上げますと、「寝不足」のヒトコトに尽きます(笑)。とある事情により、夜も眠れず、日中、仕事に割く時間も取れないという状況が続いているからです。

しかし、これは決して「愚痴」ではありません。自分でも不思議なほど、日々が充実しており、また、日々を過ごしていると、次から次へと着想が沸くのです。不思議なものですね。

ただ、残念ながら、私が仕事をこなす速度は、「着想が沸く速度」ほどは速くありません。このため、本日は深刻な問題が生じました。それは、「ネタはあるが記事が書けない」(笑)という問題です。

本日は「話題の棚卸」

という訳で、当ウェブサイトで取り上げたい話題もたくさんあるのですが、現在の私は「寝不足」(笑)と戦っている状況にあります。そして、特に週末は、どうしても腰を落ち着けて記事を執筆する時間が取り辛いのですが、ただ、このウェブサイトについては、更新できる時にできるだけ更新しておかねばならないと考えています。

そこで、本日は自分自身のメモ書きも兼ねて、「話題の棚卸」を行っておきたいと思います。

「国益」を守らない日本政府と途上国金融支援の仕組み

まず、私が近いうちに執筆したいと思っている話題は、「途上国金融支援の仕組み」です。

2015年に中国が主導する「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)が設立されたことで、最近、一般紙(日経や朝日などの全国紙、あるいは地方紙など)で「日本はAIIBに参加すべきだ!」とする主張を多く見掛けるようになりました。

ただ、これらの報道はAIIB「だけ」にフォーカスが当たっていますが、新聞記者らが、そもそも「国際開発銀行」を初めとする途上国金融支援の仕組みについて無知すぎるためか、読んでいてもどかしい思いがするのです。

こうした報道の責任は、新聞社やテレビ局だけにあるのではありません。日本政府(というよりも官僚機構、とくに外務省)にもその責任の一端はあります。

たとえば、中国の場合、習近平(しゅう・きんぺい)国家主席が提唱した「AIIB」、「一帯一路構想(RBI)」、「シルクロード基金」の三者を中心に、「中国を中心とするユーラシア大陸経済圏を設立しよう」とする大きな目標に向けて動いています(※資金難からこれらの構想が難航している点は置いておくとしましょう)。

それだけではありません。中国は現在、「人民元の国際化戦略」を進めており、たとえば人民元は2015年10月に国際通貨基金(IMF)の特別引出権(SDR)の構成通貨となったことや、中国が世界中の発展途上国との間で通貨スワップ協定(BSA)を締結していることも、全ては戦略として一貫しているのです(ただし、人民元の国際化については順調とはいえませんが…)。

これに対し、日本は安倍晋三総理大臣などが「自由と繁栄の弧」「真珠の首飾り構想」(欧州から南アジア、東南アジアを結ぶ交易路と日米豪印のダイヤモンド同盟)や「価値観外交」を提唱しています。この構想自体はいずれも素晴らしいものですが、せっかくの理念と実際の金融戦略が合致していないのです。

たとえば、AIIBの設立以前から、アジアには日本が主導するアジア開発銀行(ADB)が存在し、巨額の融資実績を有していますし、日本国内には政府開発援助(ODA)の仕組みや、それらを担う政府機関(JICAなど)の組織もあり、さらには民間金融機関が保有する巨額の資金が、ADBを初めとする国際開発銀行に流れる仕組みも出来上がっています。ただ、こうした豊富なマネーフローも、必ずしも「途上国支援を通じて日本企業に独占的な恩恵が生じる仕組み」ではありません。

また、日本政府・財務省は日本円換算で100兆円を超える巨額の外貨準備を保有していますし、日本円という通貨自体も世界では米ドル、ユーロ、英ポンドと並ぶ「ハード・カレンシー」です。それなのに、日本は「日本円建て通貨スワップ協定」を推進しておらず、「米ドル建ての通貨スワップ」についてもアジアの5カ国と締結・協議しているに過ぎません。

人民元に比べて日本円は比較にならないほど通用度が高く、中国の外貨準備よりも日本の外貨準備の方が遥かに信頼されているにも関わらず、どうも日本の途上国支援の仕組みは不十分なのです。

これについては、できるだけ早く記事にまとめて公表したいと考えています。

「国債のデフォルト」について

私がもうひとつ、取り組みたいと考えているテーマは、「国債のデフォルト」です。

日本の財務省やマス・メディアは、よく、「日本は国の借金がGDPの2倍以上ある!」「これは健全な水準ではない!」などと喧伝(けんでん)していますが、これは明らかに経済学的な誤りであり、全く根拠はありません。

ただ、欧米などでも市場参加者を中心に、「GDPと比べて巨額の借金を負ったら返せなくなる」といった与太話を信じている人は多いのが実情です(もっとも、こうした人たちが「いつか日本国債は暴落するに違いない!」などと勘違いして日本の債券先物を売り浴びせてくれるおかげで、日本の機関投資家や証券会社が儲かっているという側面もあるため、一概に悪いことではありませんが…)。

しかし、実際に欧州ではギリシャを初めとする南欧諸国で国債のデフォルト(あるいはその危機)が生じているため、「やっぱりGDPと比べて借金が多ければ財政破綻するのではないか?」といった珍説を、まことしやかに議論する人も多いです(余談ですが、大手メディアに寄稿しているような某著名エコノミストらも、「日本のギリシャ化」なる珍説を唱えています)。

実は、「国債のデフォルト」、ないしは「財政破綻」が発生するためには、一つの重要な前提条件があります。それは、「通貨に対するコントロールを失っていること」です。ユーロ圏の場合は共通通貨であるため、各国政府はユーロを発行する権限を持っていません。また、かつて債務不履行をおこしたアルゼンチンやロシアは、自国通貨ではなく外国通貨(ハード・カレンシーである米ドルや円など)で起債していたことを忘れてはなりません。

そして、この「国債のデフォルト」ないしは「国家財政破綻」については、きちんと議論する必要があります。とくに日本の場合、日銀によるQQE(量的質的緩和)の影響により、市中に流通する国債の大部分を日銀が買い占めてしまっているため、いわば、国債が通貨(マネタリーベース)に変化してしまっている状況にあります。専門用語で「政府紙幣を発行したのと同じ状況」と言っても良いかもしれません。

私は、このあたりについて、財政法5条との関係を含めて深く議論したいと考えています。

「既得権益」と「不当利得」

さて、私の中では生涯のテーマがあります。それは、「他人よりも多くお金を稼ぐ方法」です。

他の人と比べて沢山のお金を稼ぐ方法は、究極的には次の3つしかありません。

  • 他人よりも努力をすること
  • 幸運を掴むこと
  • ズル(不正)をすること

たとえば、給料が「時間給×労働時間」で定義されるなら、他人よりも沢山の給料をもらうためには、

  • 時間給を高める(資格を取る、勉強するなど)
  • 労働時間を増やす(残業する、など)

のいずれかの手段が必要です。ここで、「資格を取る」「勉強する」「遅くまで残業する」などの対応を取れば、確かに他人よりも沢山の給料をもらうことができます(これは「他人よりも努力をすること」の事例です)。しかし、「深夜に働いていないのに深夜残業したことにする」「カラ出張してウソの出張手当を貰う」などの手段をとっても、他人と比べて沢山の給料をもらうことができます(これは「不正をすること」の典型例です)。あるいは、たまたま買った宝くじで一等賞を当てれば、働かなくても沢山のお金を手にすることができるでしょう(これは「幸運を掴むこと」の例です)。

私は、人間である以上、向上する努力を忘れてはならないと考えます。自分自身、「嘘をつかない」「ルールや約束を守る」「勉強をする」「困っている人を助ける」ことに努めてきたつもりですし、自分の子供にもそう教えるつもりですが、中には「他人よりも努力をするのは嫌だが他人よりも沢山のお金を貰いたい」と思っている人がいることも事実でしょう。

その典型的な事例とは、新聞社やテレビ局ではないかと思うのです。

大阪府豊中市の「辻元清美・生コン疑惑」(「森友学園問題」から発展したスキャンダル)を追及していた際、国有地を格安で払い下げていた事例が問題となりましたが、その払下げ先には朝日新聞社や読売新聞社、朝鮮学校などが含まれていたとかで、なぜか新聞社もテレビ局も、この問題を一切追及しようとしません。

つまり、新聞社やテレビ局などの「マス・メディア」の問題点とは、「既得権益」にあります。大して勉強もしていない記者らが、「記者クラブ」制度に守られて、大した努力をしていないにもかかわらず、様々な記事ネタを手に入れることができるのです。

言い換えれば、「その人が行っている仕事の社会的意義と比べて大きすぎる対価を得ている」ということであり、こうした不正常な状態は、いずれ是正されなければならないと思うのです。

ただ、このテーマについても非常に重いものであるため、執筆するならば、それなりに理論構築をしなければならないと考えています。

新宿会計士の「壮大な構想」

以上、本日は「現時点で抱えているネタ」を棚卸的に綴ってみたのですが、実は私には一つ、「壮大な構想」があります。

米国でドナルド・トランプ大統領の弾劾の可能性が高まっていること、フランスでマクロン氏が大統領に就任した意味、ドイツの移民政策とユーロの意味、そして中国の「一帯一路構想」―。これらはすべて、「グローバリゼーション」(に名を借りた既得権益を守る動き)という共通点がある、というのが私の持論です。私は、「グローバリゼーション」の正体について、遅くとも3年以内に、書籍という形にまとめてみたいという「野望」を持っています。

私が世間に対する「情報発信」を始めたのは、某大手企業に勤めていた2010年7月のことです。ただ、私は2015年9月にその会社を退職。同10月に独立開業し、さらに2016年7月にはこちらの独立系ビジネス評論サイトを開設しました。

当時は勤務先との関係もあり、実名を出すということは控えていましたが、その時の習慣で、今でも実名を出していません。ただ、私自身の考えを書籍化するのであれば、どこかの段階で実名の公表に踏み切ることも決断しなければならないと考えています。

ただ、その日が来るまでは、自分自身の仕事をきっちりとこなしつつ、当ウェブサイトでの情報発信も続けていこうと思います。どうか引き続き、当ウェブサイトをご愛読賜りますと幸いです。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

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読者コメント一覧

  1. 木葉 より:

    記者クラブという存在を、何か特別なものと考えていらっしゃるかたが多いようですのでひとこと。
    記者クラブは、官庁の広報課が場所を提供していますが、無料ではありません。
    新聞社・テレビ局は、所属する記者の数に応じて、費用を支払っています。
    財力のあるメディアは、記者の数も多いことから、多くの席を記者クラブに持ち、電話回線やファクスなどもたくさん持っています。そのぶん、会費も多額を支払っています。
    大した勉強もしていない記者がネタを拾えるのは確かです。でも、拾えるネタは、所詮報道発表資料、もしくは投げ込み資料です。そこからどのような報道を展開するかは、記者個人の技量と言って良いはずです。
    報道発表資料や投げ込み資料は、フリーのジャーナリストであっても、一般市民でも、広報に訊ねると、もらえる場合があります。
    上杉隆が記者クラブを断罪したのは、ネットメディアが記者クラブに所属できなかったからだと想像しています。上杉隆の言ったことを大手メディアが表立って否定しなかったため、なにか記者クラブは特別な組織のように思われているかもしれませんが、例えが正しいかどうかはともかく、ライオンズクラブと大差ないと私は思っています。

    1. やマスゴミ糞 より:

      【画像あり】小室圭さん、眞子様と婚約した結果wwwwwwwwwwww
      ttp://www.vsnp.net/archives/17362814.html
      【速報】小室さん(25)自宅を出発
      【速報】小室さん(25)勤務先に到着
      【速報】小室さん(25)勤務先を出る
      【速報】小室さん(25)電車で出社

      >マスゴミのことだしうけると思ってやってんだろ なにが速報だよ
      >スゲーな まるっきりストーカー 知恵遅れども並み
      >出退社を速報で打つなよゴミ
      >小室さん西友で半額のお惣菜を購入
      >もう少し内容ある報道してほしいな 誰に向けて発信してる情報なんだよ

      ホントマスゴミってゴミカスだはwwwww

      1. 木葉 より:

        何をおっしゃりたいのか不明です。
        申し訳ありませんが、論点を明確にしていただけませんか。

        1. porter より:

          マスゴミ関係者かな?マスゴミの報道がクソだってことが言いたいだけだと思うぜ。記者クラブにべったりだから仕方がないのかもしれんがね。

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