韓国の「対日飽和攻撃」を完全無効化する防衛省の衝撃発表
先ほどの『「公開議論」の重要性 「威嚇飛行動画」は公表されるのか?』で予想したとおり、韓国政府・国防部が公開した「日本の哨戒機が低空威嚇飛行した証拠」は、やはり「証拠にならない代物」でした。ただ、こんな低レベルな写真であっても、公表された以上は、「日本の哨戒機が低空威嚇飛行したこと」が「事実」として全世界に喧伝されないようにするために、日本としても何らかの対抗措置を取らねばなりません。ところが、韓国政府の低レベルな写真の公表のタイミングに合わせて、日本の防衛省はとんでもない衝撃的な写真を公表しました。「相手の土俵に乗らない」。これこそ韓国に対する正しい対処法です。
証拠にならない「証拠」写真
韓国政府・国防部が「日本の哨戒機が低空威嚇飛行した証拠」とやらを公表したそうです。
ただ、先ほどの『「公開議論」の重要性 「威嚇飛行動画」は公表されるのか?』で「公表されたとしても日本が低空威嚇飛行をした証拠になるとは思えない」と予想したとおりの結果になりました。
韓国政府が公表した写真は、複数の韓国メディアに掲載されています(たとえば次の『聯合ニュース』(日本語版)や『中央日報』(日本語版)の記事参照。なお、私の探し方が悪いのでしょうか、韓国政府・国防部のホームページ上、それらしきものを発見することはできませんでした)。
- 韓国軍 日本哨戒機の威嚇飛行写真を公開=映像は出さず(2019.01.24 18:51付 聯合ニュース日本語版より)
- 韓国軍、日本哨戒機の近接威嚇飛行写真を公開…「機械は嘘をつかない」(2019年01月24日17時54分付 中央日報日本語版より)
写真については直接、リンク先の記事でご確認ください。
感想をヒトコトだけ申し上げておきますと、「これは酷い」に尽きます。というのも、いずれの写真も、海面はおろか、艦船から哨戒機までの距離を目視できるようなもの(たとえば船影など)はほとんど写り込んでおらず、これだと、客観的に高度や距離が確認できる代物ではないからです。
これをもとに「機械はウソをつかない」などとドヤ顔で言われても、正直、苦笑しか出て来ません。
形を変えた飽和攻撃
ただ、ここで1つ、困ったことがあります。
それは、韓国側がこの「証拠」にすらならない代物をベースに、「日本が脅威となる威嚇飛行を行った」と言い張った場合、それが国際社会では「韓国がこういうことを言っている」とばかりに注目されるきっかけにもなりかねません。
もちろん、自衛隊側は飛行記録を持っている可能性もありますし、韓国側の主張が国際社会で注目されないようにするためには、その都度、莫大なコストを掛けて反論することが必要なのだとしたら、実に割が合わない労力です。
おそらく残念ながら、世界中の人は忙しいので、「韓国が日本の自衛隊機による威嚇飛行の被害を受けたと主張していて、その証拠写真も出してきた」という事実だけを聞くと、いつの間にか、「証拠もあるのならやっぱり日本が威嚇飛行をした証拠だ」とされかねない危険性もあるのです。
つまり、韓国政府・国防部は、今回、クズのような写真を生産してばら撒くことで、「日本が威嚇飛行を行った」とばかりに国際社会で日本を攻撃し始めたのです。いわば、これは韓国側からの「宣戦布告を伴わない飽和攻撃」のようなものだといえるかもしれません。
このように考えていくと、私は韓国政府側の狙いが、日本の防衛省を自分たちの土俵に引きずり込むことで、日本の防衛省を疲弊させ、あわせて日本の哨戒・監視活動を妨害することにあるのではないかと疑ってしまうのです。
自衛隊補給艦が「瀬取り現場」を撮影
ただ、ここで1つ、日本側が韓国のペースに巻き込まれないようにするためには、韓国側の報道発表をうまく塗り替えるようなネタを出して来ればよい、という話でもあります。
防衛省は本日、こんな話題を発表しました。
北朝鮮船籍タンカー「AN SAN 1号」と船籍不明の小型船舶による洋上での物資の積替えの疑い(2019/01/24付 防衛省HPより)
リンク先を見ると、北朝鮮船籍のタンカーAN SAN1号(※昨年3月に国連安保理北朝鮮制裁委員会から資産凍結・入港禁止の対象に指定された船舶)と国籍不明の小型船舶が並び、なにやらホースで繋がれているのが確認できます。
防衛省が公表した写真
(【出所】防衛省HP)
撮影したのは海自補給艦「おうみ」で、現場の写真は1月18日午後3時以降に撮影されたものが数枚公表されています。
つまり、韓国側が「威嚇飛行」だのなんだのとわけのわからないことをわめいている間に、自衛隊はちゃんと仕事をしていて、この海域で北朝鮮に対する「瀬取り」が頻繁に行われているという事実を全世界に向けて公表しているのです(※リンク先記事には英語版もあります)。
自衛隊の仕事はとても頼もしい話だと思う次第です。
相手の土俵に乗らないことが大事
つまり、自衛隊の今回の対応は、韓国政府による「低レベルな飽和攻撃」をかわし、無効化するうえで非常に有効なものです。
思い起こせば、慰安婦問題にせよ徴用工問題にせよ、日本は相手の土俵に乗ってしまったことが大きな敗因だったのではないかと思いますし、河野洋平や佐藤地(さとう・くに)らのような無責任な政治家、役人らが韓国に配慮するあまり、日本の国益を韓国に売り渡してきたと断言して良いでしょう。
しかし、そもそも相手の言い分自体が無理筋であるわけであり、そんなものを相手にしてはなりません。
つまり、韓国側が今回のように、わけのわからない言い掛かりを日本に対してふっかけてきたときには、日本は黙って「韓国が瀬取りに関与していた(かもしれない)」という証拠を公表し、韓国を脅せば良いのです。
「日米韓3ヵ国連携を日本が壊した」と言われないことだけ気を付けていれば、もう日本はこれ以上、韓国に遠慮することはありません。
今後の日本政府の活躍に期待したいと思います。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
ロイターも韓国が北朝鮮にコッソリ石油を輸出していた、と報道しましたね。
https://www.reuters.com/article/us-northkorea-southkorea-sanctions/south-korea-selective-in-implementing-sanctions-on-north-group-idUSKCN1PH0D4
これが韓国船なら面白いんだが不明か。
日本に威嚇飛行されたって言い出したら北朝鮮に協力してた写真公開されて、最早コントかギャグ漫画の世界なんですけど……取り敢えず韓国の背骨をへし折るような制裁が行われるまで政府の対応を注視していきたいです。
ここで手を抜いたら何の意味もないのですからね。
更新ありがとうございます。
海自、よくやった!発表もベストタイミングだ。あのシロウトのピンボケ写真みたいなの見せられて『威嚇飛行だ』『日本は何度も低空飛行やってる』と言われても、オタクのは画像が特定出来ないんよ、下手すぎて(笑)。
これで南北が何度も懲りずに物資、油を瀬渡ししてたのは、確定。もう隠さなくなったな。北と統一して、二匹とも日干しに会ってくれよ。
私は船籍不明の小型船舶と言った事を評価します。
韓国と名指ししない限り突っ込みを入れたら怪しいですものね。
世界には瀬取り行為の監視をしていた哨戒機のイメージが強く広まるのではと思います。
こういう不審船って、無人機なり衛星なりで追いかける分けには行かないものでしょうか。
韓国に逃げるまで追いかけ回してほしい。
この瀬取り1/18の写真だそうですね
どこかの国が1/18に威嚇飛行したと叫んでいた気がしますが…
客観的には自白してるようにしか見えません
このタイミングで出すということは、、、ですね。文在寅さんの処理は朴槿恵さんにやってもらうんでしょうね。
韓国語訳もしても良いと思います。南が逆ギレしたら、北への警告です、とかわせますし。防衛省に進言してみようかな。
これが自衛隊哨戒機から撮った画像なら詰みでしたね。
たぶんそういうのもあるんでしょう。防衛省は決定的なカードを温存してるだけで。
これでレーダー照射事件に関しては、韓国が何を言おうが「だから日本は監視体制を強化するのである。むしろ韓国主導で監視すべきであるのに反発する理由は何か」と切り返すカードを持った。
そのカードを切るまでもなく、また反論と称するなにがしかのエラーをするのでしょう。反論したら自白同然なのだけれど。
何と言うか、日本が当然対抗策を用意している状況で、度重なる威嚇飛行と称する画像を公開するぞするぞと予告してしまったら、こういうことになるとわかっていたはずなのに。
この件に限らず、慰安婦問題や徴用工問題にしても、これらの問題に対応させることで、日本が北朝鮮と韓国の協力関係を暴くのを妨害しているのではないか。
韓国政府の本旨はあくまで北朝鮮の援助であり、それを追尾されないように撒いたチャフに過ぎず、そのための投資コストなのだろうと。
そう考えると、日本政府の最終見解による打ち切りに動揺したのも筋が通ります。
筆者氏も書いておられるとおり、いちいち粘着してくる相手を正面から取り合う必要はないでしょう。
今となっては、日本は別に韓国に絡みたいわけではないので、見当はずれな攻撃は受け流しつつ、北朝鮮の核放棄と韓国の国際法違反という要点に絞って堅実な手を打っていけばよい。
ちょっと別の話かもしれませんが、イギリスとフランスって、歴史的に見て韓国というか朝鮮にとっては歴史的にかなりの恐怖ではないのですかね。
だいたい南シナ海は韓国のシマであるはずなのに、韓国軍が瀬取を捉えた証拠を捉えた発表ってなぜかないですよねえ。
韓国もP3-Cを運用して、海抜60mまで低空飛行してまで艦船を確認していると広報しているのにw
おかしいなあ(コナン風)?
以前このサイトで名誉回復?してた「もえるあじあ」ってサイトで、証拠写真の哨戒機の解像度がおかしいって記事がありました。
本当なら面白くなりそう。
管理人さんへ
このブログはとても参考になりますよ。
是非読んでください、お願い致します。
韓国しじぷさり日記
ttps://ameblo.jp/edamamemame/
この方の韓国考察はピカ一です。
>世界中の人は忙しいので、「韓国が日本の自衛隊機による威嚇飛行の被害を受けたと主張していて、その証拠写真も出してきた」という事実だけを聞くと、いつの間にか、「証拠もあるのならやっぱり日本が威嚇飛行をした証拠だ」とされかねない危険性もあるのです。
これは悩ましい。いちいち反論するのは仰るように膨大なコストもかかります。
しかし、これが戦争だとするなら全力で反論せざるを得ないし、平時であっても外務省の仕事だと思います。
遡れば南京事件なんてのもこの手でやられたんです。
クズ写真と当事者(?)の証言だけが証拠と言うのに、いつの間にか30万人虐殺になってしまいました。慰安婦だって同じ構図です。
宣伝戦・情報戦は卑しい戦法だなんて、サムライスピリッツに刷り込まれているから、どうしても付け込まれるんです。
これも中国が米国の敵になれば、ひっくり返すチャンスです。
問題はそのタイミングが来た時、アメリカが日本を貶める
プロパガンダを必要としなくなった時、
日本が手順を追って、これは中国の策略だと、論証し歴史の
真実を明かせるよう定着したコンセンサスを転換する策を練って
準備を怠らないかが問われます。
この大戦略と戦術への取り組みが、短期にコロコロ変わる
官僚機構と選挙政治、戦後の平和体制の影響で、かなり薄弱に
なっていることです。
やはり、日本の情報機関と戦略策定・導入する機関を設置して
一貫性を持ち、目標達成型の政策を実施すべきだと考えます。
韓国は、反日には一貫して、北朝鮮問題を解決して、
日本をどう叩くかを考える政策を、戦略・戦術とも
まがりなりにも立てて実行しているように見えますから。
御説、興味深く拝見しました。
レーダー照射の協議打ち切りがやや唐突な印象がありましたが、
本丸の瀬取り支援を暴露していく作戦に移行ですかね。
防衛省訪米直後だし、ロイターの報道も出てきたから、日米英が
連携しているのかな。
これらを受けて当面韓国側がどう対応するのかに注目ですね。
1.空気を読んで鎮静化。当面瀬取り支援を自粛。
2.ますます哨戒活動妨害をエスカレート。
まあ2かな。日本以外の国の哨戒機にも何かしそうな気がします。
最終的に安保理で非難声明が出せるところまで行けば、ラッキー
ですね。
たぶん、当然のロジックなのを一応「友軍」だから、控えていたんだと思いますが、そもそもの「北朝鮮漁船」が日本のEEZ内で見つかったら、日本の管轄権なんですから、少なくとも連絡程度はするのが道理なんですよね。
もちろん「漁船」以外だと、立ち入り検査などをする根拠が無くなってしまいますが、あくまで「漁船」ですからw
万が一w、漁船に偽装した工作船なら、日本の海保が少なくとも調査する権限があります。
それを勝手にろくな取り調べもせずに北朝鮮に送還しただ?
海保や海自どころか、西側の主要国が参加している大キャンペーン中に、隠蔽工作・妨害行為をした韓国軍というフレームに追い込むべきなんですよ。
そこまでやるかというレベルに達してしまいました。
>自衛隊の仕事はとても頼もしい話だと思う次第です。
外務省とは異なり、防衛省は、なにもしないで省という訳には、いかない。日本のご近所は、物騒な国々が多いからです。
ロシア、中国、北朝鮮、そして韓国。
新宿会計士さんには、ここ最近の自衛隊(防衛省)の働きを評価されているように、お見受けします。
他のコーナーでも、ご紹介しましたが、ここでも、ご紹介しておきます。
一昨日(1月23日)の日本ビジネスプレスに載った記事で、「誰も指摘しない北方領土の軍事的価値」です。
北方領土4島の軍事的価値について、クリティカルな内容が展開されていて、機密部分は明らかではありませんが、今回の交渉に至るまでの防衛省の活動が示唆されています。
再び、繰り返しますが、外務省とは異なり、防衛省は、なにもしないで省という訳には、いかない。
今回の韓国に対する評価される対応は、今までの彼らがやってきた仕事の実力であると、私には思えます。
後5年もすれば北朝鮮からアメリカ本土に届く核ミサイルも北朝鮮で完成するんだから
韓国が北朝鮮と裏でつるんでいるという話を発信するのは大事
防衛省グッドジョブ
世界が疎だったころは、外交官を通じて、お話してたのでしょうが、関係が緊密になっていろんなルートでお話できるようになった今は、外交官の意味が薄れてきてるのでしょうね