ここらで日韓スワップ再開論を牽制しておく
今月10日に韓国では中国からのスワップラインの期限を迎えます。こうした中、韓国のメディアには、またぞろ「日韓通貨スワップ待望論」が掲載され始めたようです。
目次
またしても韓国で「スワップ待望論」
日本は現在、報道機関は総選挙一色となってしまっていますが、「意地悪な金融規制の専門家」である私がいま、一番注目しているのは、「10月10日(火)」という日付です。
この日は衆議院議員総選挙の公示日であると同時に、某隣国が「大騒ぎする」であろうことが予想される日付でもあるからです。
そのことについて説明する前に、まずは次のニュースを紹介しておきましょう。
【コラム】また危機がくれば日米は通貨スワップに応じるのか(1)(2017年10月02日08時03分付 中央日報日本語版より)
【コラム】また危機がくれば日米は通貨スワップに応じるのか(2)(2017年10月02日08時04分付 中央日報日本語版より)
リンク先の2つの記事は、韓国メディア『中央日報』の日本語版が今週月曜日に掲載したコラムです(どうでも良いですが、中央日報は内容が薄い記事を上下2~3本に仕立ててPVを稼ぐのは卑怯だと思います)。
リンク先記事の書き出しは、次の通りです。
「朝鮮戦争(韓国戦争)後の最大の国難という通貨危機から20年が経過した。当時、我々はドルのような基軸通貨を持たない国がどれほど脆弱かを痛感した。外国人資金は一気に流出し、外債は満期が延長されなかった。当時、我々は日本や米国に支援を求めた。しかし米国のクリントン政権は金泳三政権に「国際通貨基金(IMF)で解決策を見いだすべき」として一線を画した。日本系の金融機関は韓国から真っ先に資金を引き上げた。林昌烈副首相は玄海灘を渡って三塚大蔵相に支援を頼んだが、門前払いされた。」(※原文に含まれている日本語文法の誤りについては引用者の文責により修正済み)
この文章は、1998年のアジア通貨危機のことを指しているものと思われますが、それにしても酷い書きぶりです。
なぜ韓国が外貨不足により国家破綻寸前になったのか、その根本的な原因が書かれていないだけでなく、「日本系の金融機関は真っ先に資金を引き上げた」など、日本があたかも危機の引き金を引いたかのような言いぐさです。
不勉強も甚だしいといえるでしょう。
韓国通貨危機は再来する!
韓国はなぜ、通貨危機に陥ったのか?
韓国が通貨危機に陥った最大の原因は、大蔵省(※現・財務省)が設置した「外国為替等審議会」が取りまとめた報告書『アジア通貨危機に学ぶ-短期資金移動のリスクと21世紀型通貨危機-』に詳しく記されています。
たとえば、「(アジア通貨危機の)韓国への波及」という下りには、当時の韓国がさまざまな問題を抱えていたことが指摘されています。少々長いですが、この冒頭の部分を抽出しておきましょう。
「アジアにおける通貨混乱により不安定性を増した市場の動向が、韓国における通貨危機の要因となったことは間違いないが、韓国においては、既に国内において、産業構造及び金融セクターを巡る諸問題が通貨市場の混乱が発生する以前に噴出していた。すなわち、マクロの経済状況自体は、97年第2四半期以降それまでの景気停滞を徐々に脱却し回復傾向にあったが、財閥主導の過剰な投資、それを支えた銀行融資の不良債権化、といった問題が表面化していた。97年1月の韓宝グループの破たんに始まり、財閥の経営行き詰まりが続々と表面化し、7月には財閥8位の起亜グループの破たんにまで発展した。そしてこれら財閥を資金面で支えてきた金融機関の資産内容の悪化が懸念されるようになってきた。更に、総合金融会社(ノンバンク)の短期外貨調達に基づく積極的な国内外での資金運用が行き詰まりをきたしていた。」
つまり、アジア通貨危機は、単なる「きっかけ」に過ぎず、韓国経済の構造的要因に問題があった、ということであり、要因を簡単に列挙すれば、つぎの3点に集約されます。
- 財閥が支配する経済のもとで過剰な投資がなされたこと
- 銀行の財閥向けの融資が不良債権化したこと
- 短期外貨調達の借り換えに失敗したこと
これをもっと一般化すれば、「国を挙げて、あとさき考えずに投資し、失敗した」ということでしょう。
そして、韓国が「国を挙げて、あとさき考えずにリスクを取って投資するという経済構造」の問題点は、現在でも全く変わっていません。
韓国の資金循環構造を見ている限り、金融セクターがリスクを取り過ぎている構造は現在でも続いているからです。
外貨に依存した資金調達構造の問題点
ここで、少し古いデータですが、2017年3月末時点における、韓国の「資金循環統計」から判明する、同国の資金調達構造について眺めておきましょう(図表1)
図表1 韓国国内と外国との取引関係(2017年3月末)
図表1は、韓国の資金循環統計をベースに、同国が外国とどのような取引を行っているのかを一覧にしたものです。「金融資産」は、外国が韓国に対して保有している金融資産、「金融負債」は、外国が韓国から借りている金融負債(つまり韓国が外国に対して保有している金融資産)のことです。
これによれば、韓国から外国への投資残高は1450兆5970億ウォン(1円≒10ウォンとして約145兆円)ですが、「その他の外国債権債務」という正体不明の勘定科目が、そのうち3分の1以上(576兆5770億ウォン)を占めています。「その他の外国債権債務」という項目、「その他」にしては金額が大きすぎますが、この金額には韓国銀行が資産として保有する金額(358兆8170億ウォン、おそらく外貨準備)が含まれています。
これに対し、韓国が外国から借りている金額は1192兆0280億ウォンですが、その主要な内訳は
- 対外直接投資…227兆9430億ウォン…①
- 株式・投信等…511兆3050億ウォン…②
- 債券等…229兆5290億ウォン…③
となっています。
このうち、対外直接投資①の部分については、企業などが直接、韓国に投資している金額であり、通貨危機などが起きてもすぐには逃げない資金です。しかし、これに対して②と③で示した項目(株式・投資信託、債券等)については、一般に投機資金もかなり入って来ており、韓国が通貨危機だとなれば、一気に売り逃げてしまう資金です。
これらのうち、②株式・投資信託等の場合は、外国人投資家が叩き売り、得られたウォン貨をドルや円に両替して国外に持ち出すという形で資金が逃げていきます。ただし、株式や投資信託は原則として償還される金融商品ではないため、株価、投信基準価格が暴落するものの、企業の倒産にはつながりません。
これに対して、同じ投機資金項目であっても、③債券等の場合、影響は深刻です。というのも、債券は満期が到来したら償還しなければならず、もし償還できなければ、即、デフォルトとなってしまうからです。
外貨準備はこう使う!
ところで、外貨の世界で重要な概念は「外貨準備」です。
この外貨準備とは、「その国の政府や中央銀行が、いざというときに使えるお金(外貨)をどれだけたくさん持っているか」という指標であり、たとえば通貨が暴落し始めた時に外貨準備を売って、自国通貨を買い支える(自国通貨買い・外国通貨売り介入、俗にいう「通貨防衛」)などの操作が有名です。
また、外貨準備の使い方は、「通貨防衛」だけではありません。
国内の銀行が外国から外貨で借りている債券の借換を、外貨準備から用立てるようなことにも使われます。つまり、外貨準備高は、
- 通貨当局による通貨防衛
- 国内金融機関に対する外貨供給
という、大きく分けて2つの使い道があるのです。
では、具体的にこの2つのオペレーションを発動しなければならない事態とは、いったい、どういう場合でしょうか?
真っ先に想定されるのは、国際的な金融危機、あるいは地政学的な有事(例:米軍の北朝鮮に対する攻撃など)です。
日本の場合だと、国際的な金融危機が発生すれば、たいていの場合、「有事の円買い」として、自国通貨が上昇します。1990年代後半から2000年代初めにかけて、自国通貨(日本円)が上昇し過ぎ(=円高)、それを防ぐために「自国通貨売り・外国通貨買い介入」を行った結果、150兆円近くにも達する巨額の外貨準備を抱えています(その大部分は米ドルと想定されます)。
しかし、韓国を含めた新興市場(EM)諸国の場合、通貨危機が発生した場合には、日本とは逆に自国通貨が暴落します。具体的には、株式・債券が一斉に売り飛ばされ、また、NDF市場などで自国の通貨が売り浴びせを受けることになります。
そして、自国通貨の価値が暴落すれば、外貨で借りている債券の「借換」ができなくなってしまいます。
韓国が外国から「債券」という形で借りているお金は229億5290億ウォン(つまり約23兆円≒2090億ドル)と、韓国が公表する外貨準備額(4000億ドル弱)の範囲内に収まっていることは事実です。
しかし、私の過去の試算では、韓国の外貨準備のうち、75~80%程度は「緊急時にすぐに使うことができない資産」であり、韓国が自由に使える外貨準備額は、せいぜい1000億ドルか、下手をすると500億ドルくらいしかないと考えています。
高すぎる預貸率、家計債務負担
韓国経済の問題点は、それだけではありません。
私が見たところ、少なくとも3つの問題点を抱えています。
1つ目は、預金取扱機関(銀行、ノンバンク)セクターの預金量に対する貸出金量が多すぎる、という問題点です。
1998年の通貨危機は、財閥が過大な借入を行い、金融機関が財閥に貸し込んでいたことが引き金となりましたが、金融機関が巨額の資金を貸し込んでいるという構造は、現在でも変わりません(図表2)。
図表2 韓国の預金取扱機関の資産負債構造(2017年3月末)
これを見ると、韓国の預金取扱機関のバランスシートは約3575兆ウォン(約358兆円)であり、日本の金融システム(約1800兆円)と比べて約20%程度です。経済規模から比較すれば、日韓両国は「間接金融主体」という意味で、だいたい似たような経済構造を取っていることがわかります。
問題は、その内訳にあります。
韓国の場合、預金量は2262兆7380億ウォン(約226兆円)であるのに対し、貸出金量が2043兆1610億ウォンに達しています。金融機関間の預金の預け合いなどを考慮すれば、事実上、預金量と貸出金量が見合っている格好です。
これは、非常に危険な状態です。なぜなら、金融機関が貸しているお金が不良債権化すれば、金融機関は預金者にお金を返すことができなくなり、金融システム全体がパニックに陥りかねないからです。
この資産負債構造化で、中国のように不良債権比率が10%以上に達してしまえば、実質的に韓国経済は「ゾンビ」と化します(そのようなことになっていないと信じたいところですが…)。
では、現在の韓国の金融機関は、いったい誰に対してそれほど巨額のお金を貸し込んでいるのでしょうか?実は、これが2つ目の問題点である、家計の過大債務問題につながります(図表3)。
図表3 韓国の家計の資産負債構造(2017年3月末)
韓国の家計は、1517兆1630億ウォン(約152兆円)の負債を抱えています。これは国民1人当たり約300万円(!)というもので、計算方法にもよりますが、韓国の1人当たり名目GDP規模を上回っています。
要するに、韓国の金融機関は1998年のアジア通貨危機の際には財閥に貸し込んでいたのが、現在は家計に貸し込んでいるだけの話であり、本質的には「危機的状況」は何ら変わらないのです。
国を挙げた壮大な粉飾
3番目の、そして韓国最大の問題点とは、国を挙げた粉飾にあります。
先ほど、図表1で韓国が外国に貸し出しているお金、韓国が外国から借りているお金について議論しました。その中で、「その他の外国債権債務」という項目があったことを思い出してください。
「その他の外国債権債務」残高
- (資産側)152兆9820億ウォン…④
- (負債側)576兆5770億ウォン…⑤
このうちの「資産側」、すなわち韓国が外国から借りている金額152兆9820億ウォン(④、つまり約15兆円)は、おそらく、日本の都市銀行などが韓国に貸しているお金です。
私がそう判断する理由は、それ以外に該当する項目がないからです。
ということは、韓国が外国から借り入れている外貨建の「借金」(債券、貸出金)の合計は、先ほど指摘した③229兆5290億ウォンではありません。これに④152兆9820億ウォンを足した、382兆5110億ウォン(約38兆円)です。
韓国が外国から借りている本当の額とは?
- 債券等…229兆5290億ウォン…③
- その他の外国債権債務…152兆9820億ウォン…④
- ③+④=382兆5110億ウォン
韓国の統計の問題点は、それだけではありません。
負債側に計上されている576兆5770億ウォン(⑤)は、韓国側からみれば資産ですが、その大部分は中央銀行の資産側に計上されています(図表4)。
図表4 韓国の中央銀行の資産負債バランス(2017年3月末)
韓国の中央銀行(つまり韓国銀行)のバランスシートを見ると、金融資産側に「その他の外国債権債務」が358兆8170億ウォン(約36兆円)計上されており、この金額は韓国が主張する外貨準備の額とほぼ一致しています。
しかし、外貨準備は通常であれば、「外債」「外貨預金」「金・SDR」などの項目に計上されます。
韓国の中央銀行が、なぜ、この「その他の外国債権債務」という勘定科目を使っているのは定かではありませんが、おそらく、韓国が主張する「外貨準備」のうち、大部分は不良資産化してしまっていて、資産性がなく、やむなく「その他の外国債権債務」という勘定科目にぶち込んでいるというのが実情に近いのでしょう。
韓国通貨危機の「要因」とは?
IMFショック時と全く変わらない脆弱さ
いずれにせよ、客観的な分析をする限り、韓国経済には、大きく4つの問題点があることがわかります。
- 預貸率が高すぎる問題
- 家計債務残高が多すぎる問題
- 外貨調達が多すぎる問題
- 外貨準備でウソをついているという問題
この脆弱な構造は、「財閥の過大投資を銀行融資が支える」という、1998年当時の韓国経済の構造と、本質的な意味では何ら変わりません。
いや、むしろ、その当時よりも酷いといえます。
家計債務残高が多すぎるのは、おそらく、韓国では雇用環境が悪すぎ、労働者がすぐにリストラされてしまうなどの問題があるためでしょう。
1998年からの20年弱で見ると、そのうち10年以上は左派政権が執政している割には、労働者に厳しい経済構造となってしまっているようです。
なにより、各種問題点のうち、外貨準備高でウソをついている点については、シャレにならないほど深刻です。再び韓国の通貨が売り浴びせに遭った時に、韓国が単独で生き延びるのが難しいという意味があるからです。
半島有事だけが原因ではない!
アジア通貨危機のレポートを思い出してみましょう。
1998年に韓国を通貨危機が襲った理由は、直接的にはタイで始まったバーツ危機が、インドネシア、次いで韓国に「飛び火」した、というものでした。しかし、それはあくまでもきっかけに過ぎません。
当時も韓国は、財閥向けの過大融資が不良債権化しつつあるという経済構造上の問題を抱えていましたし、外貨準備高についてもウソをついていたからです。
また、2008年にも韓国ウォンが暴落したことがありましたが、これも直接的なきっかけはリーマン・ブラザーズの経営破綻に端を発する国際的な金融危機でしたが、やはり脆弱な韓国経済が投機筋に狙われたという側面の方が強いといえます。
こうした中、早ければ今年11月にも、米軍が北朝鮮に対する軍事的オプションの行使に踏み切るのではないかとの観測があります。そうなれば、北朝鮮攻撃を1つの契機として、韓国の株式・債券市場は大暴落し、通貨ウォンが今度こそ本当に大暴落する可能性もあります。
ただし、そうなったとしても、その理由は「半島有事」だけが原因なのではありません。
上で列挙した韓国の4つの問題点(過大融資問題、家計債務問題、外貨調達問題、外貨準備問題)が火を噴くだけの話です。これらの問題点は、遅かれ早かれ、韓国経済に壊滅的な打撃を与えかねない、一種の「時限爆弾」なのです。
通貨スワップを通じ、危機はマレーとインドネシアに波及する!?
こうした中、私が懸念しているのは、韓国を通貨危機が襲った際、韓国が諸外国から支援を要請し、結果的に危機がアジア全体に再び波及することです。
ここで、韓国が保有している二ヵ国間通貨スワップ協定(BSA)について、確認しておきましょう(図表5)。
図表5 韓国が保有しているスワップ一覧
相手国 | 失効日 | 金額 | ドル換算額 |
---|---|---|---|
オーストラリア | 2020/02/22 | 100億豪ドル/9兆ウォン | 79億ドル |
マレーシア | 2020/01/24 | 150億リンギット/5兆ウォン | 35億ドル |
インドネシア | 2020/03/05 | 115兆ルピア/11兆ウォン | 86億ドル |
中国 | 2017/10/10 | 366億ドル/64兆ウォン | 540億ドル |
CMIM | ― | 384億ドル | 384億ドル |
合計 | ― | ― | 1124億ドル |
(【出所】各国中央銀行ウェブサイト等より著者作成)
これで見ると、韓国が外国と保有している通貨スワップの金額は、米ドルに換算すれば1124億ドルと、韓国が公式に主張する外貨準備(約4000億ドル)の25%程度に相当します。
ただ、実際には中国との人民元建てスワップがそのうちの半額を占めており、また、CMIM(チェンマイ・イニシアティブ・マルチ化協定)のように、実務上は引き出すのが困難なスワップも含まれています。
このため、正味で利用可能なスワップといえば、オーストラリアとの100億「豪ドル」(※「米ドル」、ではありません!念のため)しか存在せず、これだけだと、実に心もとない状況です。
現在の情勢だと、中国はこのスワップの更新(ロール)をしてくれない可能性が高そうです。また、仮に中国がスワップの更新に応じてくれたとしても、中国とのスワップは米ドルではなく、人民元建てのスワップであり、いざというときには使い物になりません。
そこで、韓国が通貨危機に陥った場合、マレーシアやインドネシアから通貨を引き出す可能性があります。しかし、マレーシア・リンギットにせよ、インドネシア・ルピアにせよ、為替市場の厚みは薄く、35億ドル、86億ドルという巨額の資金を両替すれば、両通貨の価値は暴落してしまいます。
日本は間接的に韓国を支援する?冗談じゃない!
いわば、韓国の危機がマレーシアとインドネシアに波及するのです。そうなれば、両国ともに外貨不足に陥り、日本に対して支援を要請して来る可能性も皆無ではありません。
つまり、日本はマレーシアとインドネシアを通じて、韓国を支援するという、実にバカらしいことに応じなければならないのです。
そのことを避けるためにも、日本の財務省は、インドネシアとマレーシアに対する通貨スワップ協定の発動要件を変更しても良いと思います。具体的には、インドネシア、マレーシアの両国が韓国との通貨スワップに応じたことで通貨暴落に直面した場合には、日本は両国を助けないと明言しておくべきでしょう。
妬み深い国とのお付き合いを再考すべき
半島有事が避けられないのではないかとの観測の中で、私たちの国・日本は、これから衆議院議員総選挙を迎えます。
これからの総選挙は、私たちの未来を決める大事なものであり、このタイミングでの総選挙には、半島有事に日本が国としてどう対処するかという意味合いがあります。
そして、総選挙直後の11月初旬には、ドナルド・トランプ米大統領が訪日しますが、下手をすると、この時のトランプ大統領との日米首脳会談は、「第2のヤルタ会談」となるかもしれません。要するに、米国が北朝鮮を攻め滅ぼしたあとの「戦後処理」を協議する場になる可能性がある、ということです。
当然、半島有事の際には、韓国は地政学的な問題から、真っ先に売り浴びせに遭うことは間違いありません。そうなった場合に、「日本からの支援が遅すぎ、少なすぎる」などと逆恨みする韓国を、果たして日本は再三、助けるのかという判断を迫られることになるでしょう。
日本が韓国を支援しなければ、韓国は再び国家破綻に追い込まれ、韓国と取引をしている日本企業にも連鎖倒産が生じるかもしれません(※もっとも、そうなったとしても、私は「自業自得」だと思いますが…)。
あるいは、経済難民が日本に押し寄せる事態も生じかねません。
その意味で、金融面で「韓国とどうおつきあいするか」という議論は、日本の針路決定そのものであり、非常に大切なものであると申し上げておきたいと思います。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
ツイート @新宿会計士をフォロー
読者コメント一覧
※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。
やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。
※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。
※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。
当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。
コメントを残す
【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
朝日や毎日だけでなく、こういう戯けた新聞も、撲滅する必要があるでしょう。
【韓国】 「柔軟なゴムひも」の様な韓日関係に戻るのは難しいのか/西日本新聞・竹次稔記者[10/02]
https://lavender.5ch.net/test/read.cgi/news4plus/1506939087/
>韓国と交流しながら過去とずっと向かい合うことができる「強力で柔軟なゴムひも」関係をまた作ることは難しいのか?
全力を挙げてゴメンするニダ。
会計士様
お疲れ様です。
今回迫っている韓国通貨危機について日本は一切援助する必要はないと個人的には思います。
2度の通貨危機に陥っていながら改善が見られないことから援助してもまた同じことが繰り返されると
容易に予想がつくためと日本のスワップは必要ないと以前言っていませんでしたか韓国は、
約束ごとを守ることのできない国は必要ありません。マレーシアとインドネシアについては会計士様がおっしゃっているとおり契約条件に記載すればよいかと思います。
そもそも自浄作用がないに等しい国ですから口は出しても手は出さないほうがいいと思います。
毎日拝読させていただいております。
10月10日の中国とのSWAP期限が迫ってきて、願望記事が続々とでてきましたね!
選挙中で良かったです。 ここでアジアの経済安定のためとかいって、お花畑の北の工作員“男福島瑞穂”大統領にSWAP締結などとしたら、国民感情的にも赦されず、自民票が減るだけですから、すり寄りを振り払う調度よい口実になりました。 冗談抜きにSWAPで融通したドルが北の援助になり、ミサイルと水爆の製造目的に使われて日本に向かって撃ち込まれてしまいます。
>③債券等の場合、影響は深刻です。というのも、債券は満期が到来したら償還しなければならず、
>もし償還できなければ、即、デフォルトとなってしまうからです。
償還以外に売り浴びのせリスクもあります。 米ドル金利が上がれば、ドルリンクのウォンの金利も上げざるを得ず既発行のウォン建債は値下がります。 下記記事は終わりの始まりでしょうか?
韓国市場で外国人が債券売り、地政学的リスク嫌気か
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/09/27/2017092700818.html
会計士様の下記指摘の韓国経済金融問題に加えて
預貸率が高すぎる問題
家計債務残高が多すぎる問題
外貨調達が多すぎる問題
外貨準備でウソをついているという問題
“株価でもウソをついているという問題”があるのではないかと考えます。
下記が日経の韓国総合(有料会員版なので見られない方はご容赦ください)
KOSPI5年
https://www.nikkei.com/markets/marketdata/chart/kospi/?type=5year
KOSPI1年
https://www.nikkei.com/markets/marketdata/chart/kospi/?type=year
2016年まで2000のBOX(管理)相場 2017年6月から2400のBOX(管理)相場であまりにも不自然です。
ミサイル発射や水爆実験 現代の中国工場の生産ストップがロッテ中国店舗閉鎖が起きても、あまり変化しません。財閥グループの持ち合いと国民年金基金のPKOかと推測します。外資の買い越しがレベルがあがったのは豚を太らせてから売り浴びせるのか
日本語での国民年金基金のポートフォリオは少し古いですが下記しかみつかりませんでした。
韓国における国民年金基金の運用の現状や今後の課題
http://www.nli-research.co.jp/report/detail/id=42428?site=nli
大宇で投資実態が垣間見えた記事
3ヵ月で金額5倍に増加 国民年金の社債訴訟積極的に検討
http://kankokukeizai.net/2017/03/28/dsme-18/
このあたりでいい公開データがありましたら会計士様に分析をお願いしたいです。
またミクロな嘘としては、個別企業の財務諸表の嘘も厚かましいお願いですが検証してもらいたいと思います。
ネットではサムソンの粉飾決算はおなじみのネタですが、
http://www.kjclub.com/jp/board/exc_board_9/view/id/2433259
小職もIR一読してみましたが、ちょっと歯が立ちませんでした。
サムソン
http://www.samsung.com/global/ir/financial-information/audited-financial-statements/
ヒュンダイ
https://www.hyundai.com/worldwide/en/about-hyundai/ir/financial-information/financial-statements
毎日勉強させて頂いております。
国家財政関係が危ういのはよく分かるんですが、
どうもよくわからないのが、輸出関係なのです。
9月の輸出額、551億3千万ドルで史上最高を記録
10/4(水) 11:17配信 ハンギョレ新聞
これって海外子会社向けが増えているってこと
なのでしょうか?
韓国経済自体がリセットされることは歓迎なのですが、
日本に及ぶ影響が怖くて、ヤキモキしています。
いつになっても韓国は大艦巨砲主義だね。「馬鹿だなぁ」といつも思う。
会計士様 追伸です。 韓国年金公団の英語版公開情報発見しました。
中国語とタイ語や蒙古語があっても、どういうわけか日本語版がありません。
よほどツッコミどころ満載なのでしょう。
http://fund.nps.or.kr/jsppage/fund/mcs_e/mcs_e_03_02.jsp
債権運用利回り 2014~2016が4.25% > 2016年1.81% 2017年1.85%なので
その凹み分を
国内株式運用益 2014~2016が0.66% > 2016年5.59% 2017年22.01%に激増してカバーしています。
こちらがKOSPI 2000 を 2400にする必然理由のようです。
金利値上がりでウォン建債は値下がりするので、ここで株価が下がれば、
韓国国民年金はポッケナイナイになります。 道理で株価が何があっても動かないわけです。
オルタナティブはすでに 2017年-1.02%とマイナス運用です。
相変わらずの寝ぼけコメントを申します
新宿会計士様が何度か指摘されているように、「その他の外国債権債務」という正体不明の勘定科目が、海外投資残高の3分の1以上(576兆5770億ウォン)を占めていることは、明らかに統計を粉飾している証です。このような粉飾をしてでも韓国の国家財政が良いことをアピールしなければ、外資に逃げられてしまいかねない。何よりも限界企業と言われる、営業利益では負債利子を賄うことのできない企業は年々増加傾向にあるのだが、これに歯止めをかける術のないのが実情だ。大宇造船などの巨額の債務を半官半民の銀行が延命しているのは、かつて日本がやっていた不良債権問題と同じ構造で、はるかに深刻な問題でもある。これを粉飾する以外手立てがなく、外貨準備高にもお飾りを施している。
日本がバブル崩壊の後、不良債権処理に巨額の金額と10年以上の時間をかけられたのは、世界最大の投資国だったからだ。しかし韓国には粉飾した海外資産しかなく、やれることは不良債権をいかに表面化させないようにごまかしていくことしかないのだろう。そのことに国民もメディアも気づかないのはある意味幸せなのかもしれない。もしこのことに気づけば韓国の国民性から、パニックになるのは必定だ。国家の統計に「その他外国債権債務」という意味不明な勘定項目があることを指摘した韓国メディアはない。
韓国がいつ通貨危機に陥っても不思議ではない状況だが、いまさら日本にとっては韓国とのスワップに応じる義務も付き合いもない。今は韓国とは財政担当者との交渉の場はなく、仮に韓国から呼びかけがあっても、日本大使館前の慰安婦像=売春婦像を撤去しない限り応じられない。韓国政府は国内事情から売春婦像を撤去できない状況になっており、日本との交渉開始のめどは全く立たない。韓国メディアは売春婦像がいかに百害あって一利もないことを、何一つ言及してないのもいつも通りだ。
韓国人は個人の借金にも国の借金にも極めて無頓着だ。韓国人が借金に不安を覚えないのは、何度かの徳政令の経験があって、いずれ政府が借金をチャラにしてくれると思っているからだ。誰も家計の負債が巨額なことについて真剣に考えようとはしない。それよりも売春婦像が撤去されることは血肉を裂かれることのように思っており、売春婦像の前で反日を叫ぶことで心の平安が保てるのです。
2度あることは3度ある、南朝鮮の通貨危機。麻生さん言う通りなので低調(丁重)にお断りいたしましょう。その前に習くんは中韓国交回復25周年記念に中韓スワップ延長してあげればいいと思います。さんざんイジメているのでこの辺で飴でもあげて恩を売って嬉しさに舞い上がった文ちゃんに大放言させてアメリカとの関係を悪化させる・・・習くん、簡単でしょう。通貨危機が起きたときは適当な理由でスワップ断ればいいのだからね! 文ちゃんにアドバイス:北の坊ちゃんに頼んで偽ドルをバンバン刷ってもらう、そしてビットコインでマネーロンダリングしてお金の洗濯をしてばらまく、これで経済復活の漢江の奇跡パートⅡです。すぐ足がつので5年の任期終了待たずに獄につながれ、朴おばさんの懲役45年を超える50年の実刑コースですね。急がなくっちゃパリパリ!! 失礼、単なる妄想でした。
毎日読まさせていただいてます。 大変興味深い話です。
この20年間で2度の通貨危機があったこと自体、呆れる話ですが、10月10日の中韓スワップ期限まであと6日、シナもロールならもう伝えてるでしょう。絶対絶命のピンチにまた「日本は韓国を助けて当たり前だ」「韓日は相互発展の互助国である」などと、なりふり構わず言ってきます。これまでは欲しくて仕方ないのに、つまらんプライドが邪魔して言えなかったけど、さすがにもう頼れる所ないし、水面下で打診をやってそうです。
護憲派や左派や中道、親韓派の方は、「隣国だし、東南アジアへの影響があるので、もう一度やってやろう」とか「これで日韓の接点ができれば」と言う。また「慰安婦像を撤去すれば考えてもいいと伝えろ」とかの意見もあります。しかし、私は、スワップには断固反対です。韓国が沈もうが破綻しようが、それは勝手。身から出た錆です。また、いまだに手を出してる日本企業は火の粉を被りなさい。私事ですが、私が勤めていた会社はアジア各国に拠点を置いてますが、韓国にだけは出さなかった。初代オーナーから連綿と絶対に出すなと厳命されてました。見る目あるな、と思ってます。慰安婦像はすべて韓国の不履行に問題があるし、スワップとは何ら関係ない。さらに像を増やすなど、愚民の行いを制御できていない。またインドネシア、マレーシアに悪影響を与えるという見方も、事前に両国に知らせておき、これまでの経緯を説明し、日本は韓国を助けることは一切しないと言うべきです。
①高すぎる預貸率②家計債務残高が多すぎる③外貨調達が多すぎる④外貨準備で嘘をついているーーこれだけでマトモに付き合える国ではないことは明白でしょう。おかしな科目を作って「その他の外国債券債務」いわゆる紙くずが38兆円分なら、国家あげての酷い粉飾ですね。今度こそ奈落の底に落ち、米北戦争では草刈場になって下さい。性根を叩き直さないと駄目。でも根性が曲がり切ってるから関わるだけ損しますね。
韓国ウォンの暴落はリーマンブラザーズの破綻で起きたということに関連して。
リーマンブラザーズの破綻の直接のきっかけは韓国政府系の韓国産業銀行が提案していたリーマンブラザーズの買収を突然引っ込めたことにあるそうです。
当時韓国は短期外債の償還期限が迫っていたのですが、リーマンブラザーズ買収を打ち出した韓国政府は米国の支持によりその危機を脱することが出来ました。外債償還期限を乗り切った韓国はさっさとリーマンブラザーズ買収を打ち切り、結果として世界的な恐慌とも言えるリーマンショックが起きて世界中が苦しむこととなりました。そもそもリーマンブラザーズ買収は韓国国債の格上げを狙って発表したということが定説になっているそうです、
世界中を混乱状態に叩き落とした韓国の自己中行為が世界から糺弾されないのは極めて不当だと思います。
http://koramu2.blog59.fc2.com/blog-entry-235.html
毎日楽しみに読ませてもらっています。
中国がスワップを更新しても、韓国が利用する場合の運用に制限を付けるのではないでしょうか。
人民元建てのスワップですので
・入金先は中国の国営銀行の韓国名義の口座
・ドルへの換金の上限:1日当たり1億ドルまで
・主な使い道は、中国企業への支払い用
こんなスワップなら韓国の役に立たないですね。
>【コラム】また危機がくれば日米は通貨スワップに応じるのか(1)
当時、我々は日本や米国に支援を求めた。
日本系の金融機関は韓国から真っ先に資金を引き上げた。林昌烈(イム・チャンヨル)副首相は玄海灘を渡って三塚大蔵相に支援を頼んだが、門前払いされた。
この記事の件を読んでいて、ふつふつと怒りがこみ上げてきました。
しらっとこんなこと書いて、これ真っ赤なうそですから、
最後の最後まで支えようとしていたのは日本の金融機関なのに、こうやって嘘をついて日本を貶めようとする。
「日本のせいで通貨危機がはじまり、IMF管理下になった」と日本の恩を逆恨みする。
こんなひどい嘘をつく国と日本は物好きにスワップ協定など結ぶべきではない。
どんなに日本が心配して支援しても、後になるとこうして支援などなかったことにされるだけでなく、危機に助けてくれなかったばかりか足を引っ張ることをしたと言い募るんですからね。
こんなひどい国とは関わらないに限ります。触らむ神に祟り無しです。
中国だって裏切られたと思ってるでしょうから、スワップ協定は交渉もせず自然消滅です。
いい塩梅に中秋節ですから、角が立たないでしょうよ(わらい