政治とカネ…立憲民主党・安住氏は追及される側では?
「政治とカネ」を巡る問題で、自民党に対して不信感を覚える有権者が増えていることは間違いないにせよ、個人的には、現在、自民党が政権を失うような状況ではないと考えています。その理由は簡単で、インターネットがさらに普及するなかで、自党の不祥事は棚に上げて自民党をやたら舌鋒鋭く追及する野党、そんな野党の行状を「報道しない自由」で守るメディアに呆れる人が、増えることはあっても減ることはないからです。
不起訴でステージは変わった
「政治とカネの問題」は、国民の政治不信にもつながりかねないため、たしかに深刻です。とりわけ最近、一部メディアを賑わしている政治資金収支報告書の不記載の問題は、ハンドリングを間違えれば自民党にとっても致命的な打撃となる可能性もあります。
だからこそ、多くの国民は自民党内の議論を見守ろうと思っているのではないでしょうか。
ただ、清和政策研究会(いわゆる安倍派)の重鎮ら7人がパーティー券の収入の収支報告書不記載の件で(予想通り)不起訴となったことで、事実上、この問題はステージが変わりました。
もちろん、告発者には今後、たとえば検察審査会に審査を申し立てるなどの手段も残されているため、この問題はもう少し尾を引く可能性はありますが、やはり検察が「不起訴」と判断した事例でむりやり起訴するのは難しいでしょう。
なにより、それが特定の政治家を印象操作で貶める目的でなされているなら、もはやそれは健全な民主主義国の姿とはいえません。かつての「もりかけ・さくら」と同様、本件で自民党を舌鋒鋭く追及するのは、少し無理がありそうです。
本件で立憲民主党は「追及する側」ではない!
ただ、この「政治とカネ」の問題を巡って、個人的に強く抱く違和感があるとしたら、やはりこの問題を舌鋒鋭く追及している側の政党である、とりわけ最大野党・立憲民主党の態度でしょう。
立憲民主党の「公式Twitter」(※原文ママ)アカウントが2日、Xにこんな内容をポストしました。
安住国対委員長「想像していた以上に関わっている議員が多いのと、額が大きいことがはっきりした。刑事責任で検察当局はとりあえずひと区切りつけたということですけれども、政治責任はこれからですから」https://t.co/y8kEoG5Ujq
— 立憲民主党 (@CDP2017) February 2, 2024
TBSの記事のリンクを読むと、「自民党・安倍派が政治資金収支報告書を訂正したことを受け、立憲民主党の立憲民主党の安住淳・国対委員長が裏金に関与した議員の政治責任を追及していく考えを重ねて示した」、などとする記述が確認できます。
大変失礼ですが、どうして立憲民主党は、自分たちが「追及する側」だと勘違いなさっているのでしょうか。
安住淳氏は「訂正してお終い」のつもりか?
もしパーティー券収入の不記載を「裏金」と呼んでいるのならば、安住氏自身もその「裏金疑惑」を持たれている側だからです。
朝日新聞などの報道によると、安住氏は昨年11月29日、自身の資金管理団体の2022年分の政治資金収支報告書に、30万円分のパーティー券収入を購入した団体名と金額を記載していなかったことを明らかにしています。
立憲・安住氏もパーティー券収入を不記載 政治資金収支報告書を訂正
―――2023年11月29日 18時00分付 朝日新聞デジタル日本語版より
正直、こうしたダブル・スタンダード自体、かなり理解に苦しみます。
ご自身は「収支報告書を訂正してお終い」、自民党に対しては「裏金問題を徹底的に追及する」、では、どうも説明がつきません。
報道しない自由で野党を守る本邦マスメディア
ただ、野党におけるこうした酷い「ダブル・スタンダード」の原因のひとつは、同じような問題でも、与党がやれば舌鋒鋭く追及するくせに、野党がやればウヤムヤに終わらせてしまうという、本邦のマスメディアの報道姿勢にもあります。
多くのメディアが(なぜか)与党、とりわけ自民党に厳しく、野党(とくに立憲民主党や日本共産党)にはやたらと甘いからこそ、野党が増長し、こうしたダブル・スタンダードが生じてしまっているのではないでしょうか。
この点、マスメディアが「報道しない自由」を謳歌して、野党の行状をあまり報じなかったとしても、インターネット上では豊富な証拠付きで、特定野党、あるいはマスメディア自身の酷いダブル・スタンダードぶりが取りまとめられ、拡散していくことで、ますます野党とマスメディアが社会の支持を失っていくというのは、インターネット環境が急激に普及し始めたこの15~20年の間に、幾度となく繰り返されてきたパターンでしょう。
ちなみに少し古い話題ですが、自由党(現・立憲民主党)の玉城デニー衆議院議員(※現・沖縄県知事)が2014年に受け取った寄付金を政治資金収支報告書に記載していなかった、という件が報じられたことがあります。
玉城デニー氏、寄付金120万円を不記載 政治資金規正法違反か 選挙区内に花代も
―――2018/09/12 05:00付 産経ニュースより
このときも、メディアや野党が玉城氏を舌鋒鋭く追及し、批判した、などとする話題は、正直、記憶にありません。
いずれにせよ、「新聞、テレビを中心としたオールドメディアが野党議員の不祥事を積極的に報じようとしない」、「野党議員も自分たちを棚に上げて舌鋒鋭く与党を批判する」という構図は、いつまでも続けられるものではありません。
放っておけば、野党・メディアに対する支持は減っていく一方だからです。
非常にみもふたもない言い方ですが、自民党政権の安泰を作っているのは、じつは野党とメディア自身なのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
ツイート @新宿会計士をフォロー
読者コメント一覧
※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。
やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。
※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。
※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。
当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。
コメントを残す
【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
自民党が議員調査を始めたそうです。https://news.yahoo.co.jp/articles/07b51fa050204df83fe1e4c1f7696f1b6147b3d6
法務大臣が、検察庁に再調査命令したらいいのですが、なぜやらないのでしょうか。
野党がこれまでの与党の不記載を追求なんて方向に走らず、
①与野党問わず全ての政治資金収支報告を
②過去ではなく今後行われる分について
③不正をできなくする法制度を提案
していくのであれば、支持してやらんでもないですが。というかそうでもなければ、単に攻撃材料になるから食いついているだけで”政治腐敗の是正”自体には興味はありませんと自白しているようなものでしょう。少なくとも「現行法制度を守れば十分」という認識ということになりますから。それにしたところですら、もっと他にやることあんだろ、という感想。
まぁ個人的には「穴だらけの今の体制を変えちゃったら僕も不正で儲けられなくなるじゃないか」くらいの事を思っているだろうなと邪推していますが。
印象報道ここに極めり
組織内のお金の還流をキャッシュバックと称したり
収支報告書不記載を裏金と称す
ネガティブな言葉に置き換え読者や視聴者の勘違いを誘う悪質商法です。
多くの国民はキャッシュバックによる裏金と聞けば公金をキャッシュバックした金や、便宜を図って得たリベートだと思っていることでしょう。
民主政治の健全な発展に寄与することを目的とする「政治資金規正法」の以下の条文を音読することをお勧めしますよ。
政治資金の収支の公開はすなわちオモテガネとしてその移動を国民に見せること、虚偽又は不記載でそれを隠せばすなわち国民に見えないウラガネ。
その虚偽・不記載に禁固刑を儲けたのは国会議員ですよ政治資金規正法は議員立法なんだから。
国民に対してあってはならんことだから禁固・罰金という刑事罰まで設けたんでしょう、民主政治の健全な発展のために。
支持者なら下らない擁護をする前に自分たちで決めたルールくらい守れと言うべきでは。
(目的)
第一条 この法律は、議会制民主政治の下における政党その他の政治団体の機能の重要性及び公職の候補者の責務の重要性にかんがみ、政治団体及び公職の候補者により行われる政治活動が国民の不断の監視と批判の下に行われるようにするため、政治団体の届出、政治団体に係る政治資金の収支の公開並びに政治団体及び公職の候補者に係る政治資金の授受の規正その他の措置を講ずることにより、政治活動の公明と公正を確保し、もつて民主政治の健全な発達に寄与することを目的とする。
(基本理念)
第二条 この法律は、政治資金が民主政治の健全な発達を希求して拠出される国民の浄財であることにかんがみ、その収支の状況を明らかにすることを旨とし、これに対する判断は国民にゆだね、いやしくも政治資金の拠出に関する国民の自発的意思を抑制することのないように、適切に運用されなければならない。
2 政治団体は、その責任を自覚し、その政治資金の収受に当たつては、いやしくも国民の疑惑を招くことのないように、この法律に基づいて公明正大に行わなければならない。
>だからこそ、多くの国民は自民党内の議論を見守ろうと思っているのではないでしょうか。
前向きに考えたらそうなるかもですが、
「自民党は変われる」と理解している人より特にアクションを起こさない無関心な人が多そうだし、
議員報酬の自主返納など見えるかたちで自らを罰する議員は居ないだろうし、
問題の対策を出すより景気浮揚を進めてウヤムヤにするんじゃないかなぁって。
「政治とカネの問題」は有権者も無関係ではないのですが、それを自覚せずに政治家だけを批判している今の風潮では問題は解決しないでしょうな。
「民主党こそ自民政権の最大の応援団」とは良く言ったもの。
立憲民主党や共産党に本気で与党を目指す気はさらさら見られないので、
良くも悪くも今後数年間は自民政権は脅かされないでしょうね。
この件で、検察は本当にフェアにガサ入れしてるのか?
この点は、仕組みとしてなんにも担保されていませんから、なんだかなぁ。
司法行政立法(三権分立)は勢力の均衡を導く仕組みですが、検察がまじめにまともに仕事をするって、どういう仕組みだと説明できるのやら。
よくNEWSのコメントでしばしば書かれている例え話を引用するなら、
・これまで平均60kmhで流れてる道で、60kmhで走ってたら20kmh超過で捕まった。
・祝儀や香典を計上していなかったら、確定申告で申告漏れと追徴をくらった。
こういうの、絶対値で評価するならば「悪いものは悪い」としか評価できなくなります。
そうじゃなくて、相対値で連続した流れの中で「だから懲罰が必要だ」と説明できるのか?
こういう青臭い視点は、本来リベラルが背骨にしているべきなんだけどなぁ。
建前やきれいごとに、黙り込んで異議を唱えないのは、赤狩りや禁酒法時代のアメリカみたいで、なんだか生理的に気持ち悪いですわ。
私は自民党の脇の甘さには呆れてはいますが、
かと言って、記事にある
労組利権に安住の安住さんのような
自分を棚に挙げての浅ましさには
呆れています。
そしてCRUSHさんおっしゃるように
同じ事案の矛先を与党にだけ向ける
検察のありようにも不自然と感じています。
まあ、政情不安国で
武装ゲリラがまず占拠目指すのは
政府機関と司法と放送局ですが
平和な日本においての言論ゲリラの人たちが
目指すのもやはり同じものかと感じます。
すでに偏向メディアのみならず
多くの政府機関でも、なんせ
本来アカデミズムであるべき日本学術会議まで
潜り込みそこねた6人の顔ぶれと松宮氏の暴れようで
赤で水ムシ のような赤黒い腐敗に汚染されていたことが
露見しています。
反日本社会のどぶサヨな勢力が
あろうことか検察の中で赤黒い腐敗を進めてきて
検察ゲリラと化してしまった動きでは?という
疑念を持つのも当然の見方だと感じます。
刑法の謙抑主義くらい勉強してはいかが。
起訴対象(公訴権行使の線引き)については特捜部検事OBの高井康行弁護士や若狭勝弁護士らがワイドショーなどで分かりやすく繰り返しコメントされてますよ。
あ、テレビはご覧にならないんでしたっけ?笑
匿名(2024/02/03 13:45 13:45)さん。
>刑法の謙抑主義くらい勉強 ??(笑)
などと言って見えますが、
それって刑法以前に 意味をなしてませんなあ。(笑)
やむを得ない行為にのみ適用されたならば
いまは与党と呼ばれる政党ともに
特定野党にも適用されるべきであるし
また、特定野党はどぶサヨだからと適用されないのなら
今は与党と呼ばれる政党にもそうあるべきで、
意味をなしてませんわ。
まあ、日本のメディアで大きな顔をして
レベルの高い国民に通用しないお説を流しているのは
若狭とかいうへたれ弁護士さんや、
誓約破って国外逃亡犯カルロスゴーンの肩を持つ
コンプライアンスの裏街道の第一人者と呼ばれる
郷原さんとやらとか、そんなたぐいの顔ぶればっかりなので
日本という国にそぐわない不思議とレベルが低い偏向メディア
と位置づけられてしまっているのでしょう。
CRUSHさん、と、世相マンボウさんのコメントは、至極当然で誰でも思うことだと思います。
一方、匿名氏は、謙抑主義、最近TVで知ったらしいが、TVの受け売りで言葉を知っただけのようですね。
検察が、謙抑主義を発揮する時、それは、どの段階で発揮するべきものなのか?
捜査段階か?、起訴段階か?
この意味、匿名氏に分かリますか?
法の下の平等の原則に基づけば、起訴段階であるべきなのだが。
法の下の平等に基づく原則に従うつもりが検察にあるならば、検察は、今回、野党も捜査するべき。不正が疑われる両方を捜査した上で、与党も野党も不起訴にするなら、それは、謙抑主義。
よって、野党もガサ入れはするべき。捜査段階での、捜査機関の「恣意」は許されるべきでは無い。これは、法治国家の根幹に関わる事です。同じ事案に対しては、同じ法的扱いをするべきです。
法律の言葉を知ったからと言って、法とは何か?、法の執行とは何か?、にまで深く考えた事が無ければ、何故法律にその規定があるかの意味付けは理解の遥か外でしようね。
所で、TVで話しているヤメ検が、こんな本質論、話す訳がないですよ。
TVは、大学の講義ではないのだから。
要は、自分の頭で考えられるようになるまで、その知識の意味を考え尽くせるほどの思考をする知力があるか?という事です。
俺がやればロマン!
しかし、お前がやったら不倫!
左巻き系の云うことは、どの国でも共通しておりますなぁ。(笑)
まあ、それもそのはず、
声を出してる場所は国が違う?
というだけで、
他国の捏造加担までして
日本の道を左に西に踏み外した
どぶサヨ と呼ばれる 日本の特定野党
の人たちはその本来の足場は
地図のちょっと西で、左にあって、しかも
中の人の多くが被ってますからねえ。 (^^);