イランのウォン資金凍結問題巡り「国益守れ」=韓国紙
まるで自分たちが被害者だとでもいうのでしょうか。一説には70億ドルともいわれるイランの資金が韓国国内に凍結されている問題で、イラン当局が国際仲裁手続の開始を決定したとの報道もありましたが、これに関連し、韓国紙に掲載されたコラム記事の内容が、なかなかに印象的です。韓国当局によるイランの資金凍結に関連し、まるで自分たちの国も被害者であるかのような言及があるからです。
イランと韓国、浅からぬ因縁
かなり以前の『イランによる韓国船拿捕の裏にある両国の浅からぬ因縁』などでも触れてきたとおり、イランと韓国には金融面で「浅からぬ因縁」があります。
その中核を占めるのが、「イランの資金を韓国が凍結している問題」、です。
改めて事実関係を振り返っておくと、両国関係のカギとなるのは、米国の対イラン制裁を回避するための仕組み作りにあり、なかでもその中核を占めていたのが「韓国ウォンを使った貿易決済」と「物々交換スキーム」の2つの仕組みです。
このうち韓国ウォンを使った貿易決済では、イラン中央銀行が韓国国内の銀行に保有するウォン資金口座を使用して韓国との貿易代金を決済する仕組みのことであり、また、物々交換とは、イランが輸出した原油の代金を韓国から輸入される製品との物々交換方式で決済する、といった方式のことです。
いずれも、非常に不透明かつ非現実的なやりかたであり、とくに「物々交換」に関しては貨幣経済そのものの否定のようなもので、ほぼ「論外」でしょう。実際、この物々交換スキームはかなり早い段階で破綻したようであり、現在ではほぼ使われていません。
ウォン資金決済の仕組み
ただ、前者に関してはある程度の期間、スキームとしては使われていたようです。
たとえば、イランのメラト銀行(Bank Mellat)が2001年に韓国・ソウルに開設した支店を使って、ウォン資金貿易が行われていた、という話題が挙げられます。これについて参考になるのが、韓国紙『中央日報』(日本語版)に2016年1月に掲載されていた、次の記事です。
政府「韓国ウォン口座維持協議を」…イランは返答せず(1)
―――2016.01.28 09:08付 中央日報日本語版より
中央日報によると、取引の概要は、こうです。
- イランの石油会社が韓国に石油を輸出した場合、韓国の輸入業者はイランの銀行のソウル支店に代金をウォンで振込み、イラン中央銀行はその振込通知を受けて、その石油会社の銀行口座にイランの通貨(イランリヤル)で輸入代金を振り込む
- 韓国の会社がイランに商品・製品を輸出した場合は、イラン中央銀行はイラン国内の輸入業者が保有する銀行口座からイランリヤルを引き落とし、イランの銀行のソウル支店はウォン資金口座から韓国ウォンを韓国の輸出業者の銀行口座に振り込む
どちらもごく基本的なコルレスの仕組みです。
ウォン自体は国際的な通貨ではない!
ただ、問題は、韓国ウォン自体が厳しく規制されていて、基本的に韓国国外に持ち出すことができない、という点にあります。韓国では外国為替規制が厳しく、日本や香港、米国や欧州諸国、英国などと異なり、韓国国内にあるウォン資金を国外にそのまま移すことができません。
ちなみに、たとえば日本円だと、円のまま日本国外の銀行(たとえば香港のHSBCなど)に送金することができますし、円自体が国際的に広く取引されている通貨ですので、円を円のままで保有していても良いでしょうし、香港市場やロンドン市場などでドルやユーロに両替することも自由自在です。
しかし、韓国の場合はそもそも海外の銀行が韓国ウォン自体を取り扱っていないことも多く、大口送金が難しいのが実情です。また、韓国国内でドルに両替して海外送金するということもできなくはありませんが、両替自体が韓国当局に監視されているため、好きなタイミングでドル転することも難しいでしょう。
したがって、イランにとってはせっかく韓国への輸出で「儲けた」カネを、自国に持って帰ることができないのです。
無理やり持って帰りたければ、韓国国内で金塊や米ドルの現金などに両替し、それらの紙幣を少しずつ航空便で物理的に送るくらいしか手段はないのかもしれません(冗談みたいですが、冗談抜きで、本当にそうだと思います)。
制裁逃れ?迂回路?
ではどうしてこんな不透明な仕組みをわざわざ導入したのでしょうか。
先ほどの中央日報の記事には、こんな趣旨の記述があります。
「イランと韓国の貿易額も2011年の174億ドルから昨年(※2015年)は61億ドルと、3分の1に減少した。イランと金融取引が厳格に制限された状況でもそれなりに貿易が維持されたのは、ウリィ銀行と企業銀行に開設された韓国ウォン口座のおかげだった。韓・イラン当局が苦心の末に開いた『う回路』であり『抜け道』だった」。
金融規制専門家のひとりとして、大手メディアが堂々と「迂回路」だ、「抜け道」だといった用語を使うことにも単純に驚いてしまいますが、話はそこに留まりません。
イランの貿易黒字(輸出超過)が続く限り、イランの銀行のソウル支店が保有するウォン資金(正確には同銀名義で韓国国内の銀行のウォン資金口座に保有する資金)は、米ドルなどに両替したうえで本国に送金するなどしない限り、溜まり続けます。
中央日報によると、メラト銀行ソウル支店に溜まっていた金額は、2016年1月時点で3~4兆ウォン程度で、原油価格高騰の影響もあり、一時は5兆ウォン(当時の相場で約5000億円)に達していたこともあったそうです。
しかも、メラト銀行ソウル支店は、実際にウォン資金を「ウリィ銀行」や「企業銀行」などの韓国国内の銀行に開設した金利0.1%の口座に置いていたのですが、その預金を利率の高い定期預金に移し替えようとしたところ、その銀行から拒絶された、というのです。
韓国がイランの資金を自国に拘束しているにも関わらず、低い金利しか支払っていないというのも驚きですが、衝撃はそれにとどまりません。
2018年5月に当時のドナルド・J・トランプ米大統領がイラン核合意(JCPOA)を破棄し、翌年5月にイラン制裁の例外をすべて拒絶したことで、韓国側も同年5月、イランのウォン資金口座を突如として凍結したのです。
その正確な金額はよくわかりません。当時の報道等によれば、約65~90億ドルと幅があるからですが、ただ、その後の報道等によれば、少なく見積もってもだいたい70億ドル、現在の為替相場で円換算すれば約1兆円前後、といったところでしょうか。
2021年1月に発生した、ホルムズ海峡通過中の韓国の船舶をイランが拘束する事件も、おそらくはこれと無関係ではないのでしょう。
韓国は「被害者」なのか?
ただし、イランは韓国の銀行に凍結されている資産の返還を繰り返し要求しているものの、韓国側は「イラン核合意の再建と米国の対イラン制裁解除が必要だ」としてこれを拒絶しており、この資金はいまだに返還されていないようです。
そして、これに関連し、先週はこんな報道もありました。
イラン「韓国が凍結した70億ドル返還を」訴訟…韓国外交部「綿密に対応」
―――2023.08.01 17:01付 中央日報日本語版より
韓国政府「イランが仲裁提起すれば綿密に対応」 凍結資産巡り
―――2023.08.01 15:22付 聯合ニュース日本語版より
これは、イラン当局が韓国に対し、投資紛争解決国際センター(ICSID)を通じ、凍結された資金を返還するよう国際仲裁手続を開始した、などとする報道です。この報道に続き、中央日報には7日付で、こんな「コラム」も掲載されていました。
【コラム】韓国内のイラン凍結口座に8兆ウォン…国益守る方法を考慮すべき(1)
―――2023.08.07 13:35付 中央日報日本語版より
【コラム】韓国内のイラン凍結口座に8兆ウォン…国益守る方法を考慮すべき(2)
―――2023.08.07 13:35付 中央日報日本語版より
記事タイトルに「国益を守る方法を考慮すべき」、とありますが、コラムの記事を読んでさらに印象に残るのは、その記載内容でしょう。コラムではこんな記述が出て来るからです。
「韓国-イラン間の韓国ウォン決済口座が2019年5月に突然閉鎖したことで、多くの韓国企業もイラン側のバイヤーなどから受けるべき物品代金などを受けられないケースが多かった。未収金を回収する場合、米国のイラン制裁対象に挙がるのではという不安もある」。
このあたり、あたかも韓国側も被害者であるかのごとき記載に見えてしまいます。
しかし、どこかの国が好きな「被害者・加害者」フレームワークに照らし、「資金凍結されたこと」を「被害」と定義するならば、この場合の「被害者」(?)はあくまでもイランの側であり、決して韓国の側ではないでしょう。
もちろん、原因を作ったのはイランの核開発であり、また、今回のウォン資金凍結も米国による制裁の流れ弾に当たったようなものだ、という言い方もできますが、じっさいにトランプ政権当時の制裁には時間的猶予があり、イランは日本との間では、現在の韓国のようなトラブルは生じていません。
ついでに、もうひとつ印象的なのは、こんな記述です。
「イランから受ける未収金の規模は数年前に政府がKOTRAを通じて調査したことがあったが、状況が急激に変わり、その間の延滞利子も発生しているため、政府が正確な規模を再調査する必要がある」
…。
あれでしょうか。
韓国では企画財政部も韓国銀行も外交部も、その正確な金額を誰も把握していないということでしょうか?
なんだかよくわかりません。
どうやってトラブルを解決するつもりなのか
ちなみに記事では「(米国やイランなどの)激しい国益競争が目立っている中、イランと取引をした韓国の企業と国民の権益を保護するための政府の積極的な関心と努力がより一層求められる」、などと結論付けられているのですが、具体的に何をどうするのかについてはよくわかりません。
ただ、日本に対する国際法違反問題である自称元徴用工問題にしろ、ラオスにおけるダム崩落事故にしろ、韓国が発生させた国際的なトラブルを見ていると、この韓国という国は、トラブルの解決には極めて後ろ向きであり、不誠実です。
とくに日韓関係に関して韓国がやって来たことといえば、「日本に非を認めさせる努力」ばかりでした(『「日本に非を認めさせる努力」しかしていない韓国政府』等参照)。自分たちが発生させた問題を解決しようと誠実に取り組んできたという事実はありません。
(※どうでも良い余談ですが、そんな韓国政府にコロッと騙され、自称元徴用工問題でも慰安婦合意破り問題でも譲歩し、韓国にスワップとホワイト国の地位を与え、FCレーダー照射問題を不問に付すなどの「盗人に追い銭」をした岸田文雄首相という男は、本当に愚かと言わざるを得ません。)
このように考えていくと、韓国がイランとのトラブルをどう解決させるのか(あるいは最後まで解決しないのか)については、興味深くウォッチする価値がある論点のひとつといえるかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
>韓国-イラン間の韓国ウォン決済口座が2019年5月に突然閉鎖したことで、多くの韓国企業もイラン側のバイヤーなどから受けるべき物品代金などを受けられないケースが多かった。
口座が凍結されたことを起因として売掛債権が未回収の韓国企業が存在するのであれば、
口座が凍結されたことを起因として買掛債務が未払いの韓国企業も存在するって事です。
貿易バランスを鑑みれば、後者の額が大きいとしたものであり、然るべき機関が金額を取りまとめ、国内的に債権・債務を「振替決済?」すればいいだけのように思えるんですけどね。
カズ様
言われる事は、多分、物心ついたばかりの子供でも直ぐに思い付く事ではないでしょうか?
でも、一方が訴えるというのだから、相手は未だ物心が付かない子供の如き者だという事ではないでしょうか?
一生懸命に理解しようとして結構まじめに読んだが、結局、「こじらせ屋」が又一つ「こじらせネタ」を増やしたってだけの話でした。
これ、この国と関わると延々とお付き合いというか、纏わりつかれて、その蟻地獄から抜け出せないってことかも。
何故なら、この国には「解決」という言葉が辞書にないようだから。契約とか約束とか組立とか、日本の熟語をそのまま使っているらしいが、「解決」という言葉は使ってないのか、使う必要がないのか、知らないのか。
「解決する」という意識がそもそもこの民族には有るのか?無いのか?
それにしてもこのまま、70億ドル=約1兆円、ネコババする気なのか?何とか基金もネコババしたみたいだし。ネコババが文化なのか?
やっぱり、あらゆる面から見て、付き合う相手では無いが、こんな相手に鴨葱するものがいるらしいから、親日国イランから、代わりに払ってなんて言われないか、余計な心配まで出て来る!
飯山陽というイスラム関連の研究者が、日本も30億ドルほどイランの凍結資産があり、イランからそれを返すように要求されているので、韓国と同類だそうです。
私のような市井の韓国ウォッチャーにとって、あの無法者の韓国と同類などと言われたことは屈辱的であり、衝撃を受けました。
イスラム側の思考では同じなんですかねえ?
当のイランの対応からしても日本と韓国ではだいぶ違うように見えるのですが。
でも、訴えられている訳ではないのでは?
凍結「資産」と、今回の貿易「代金」の違い、お金は「意味」付けによって扱いが変わりませんか?
世界中でコロナワクチンの供給が逼迫していた頃、日本が所有するワクチンをイランに提供することで相殺した、との記事を読んだ記憶が。
(新宿会計士注:このコメントは暴言、個人情報、名誉毀損、性的、わいせつ、低俗、公序良俗違反その他の事情に相当すると判断したため、削除しました。)
当ウェブサイトにおいては暴言は許可していません。控えてください。
イランは信じてはいけない国を信じたようだ。
多分今、いらんことしたと思っていますよ。
こういうことを続けていると遅かれ早から韓国は世界から相手にされなくなるのだと思います。その時になっていつものように日本が悪い‼なんとかしろと言って来るのが容易に想像できますね。で、またまた日本は岸田のような能天気で総理の資質の欠片もない政治家が、まるで林が中国へスパイ容疑で不当に拘束されている日本人を救出?に行って、ヘラヘラした笑顔で嬉しそうに中共と会談したように、韓国に手を差し伸べる?のでしょうかね?未来永劫二度とそのようなことが無いように、宏池会と公明党を選挙で叩き潰しておくことが国家を憂う善良な有権者としての自衛手段では無いでしょうか?と、自称元自民党岩盤支持者の私はつくづく思いますね。
毎度、ばかばかしいお話しを。
①韓国:「イランのウォン資金は、神が韓国に与えた贈り物である」
ありそうだな。
おまけとして、
②韓国:「イスラエルから、イランのウォン資金凍結を解除してはならないと命令が来たので、凍結解除できない(いい言い訳ができた)」
この場合、それぞれの神が違うのだから、宗教戦争になっちゃいそうで、怖い!
>それぞれの神が違うのだから、宗教戦争
イスラーム教とユダヤ教の神は同じです。
30年戦争はキリスト教国家同士の宗教戦争の側面があります。
主権国家の考えが出るほどの残虐行為が双方に出てますが。
神とは、信じる処、教義のこと。知識の葉っぱ(枝葉)では無く、根や幹(根幹)を理解する「知力」を鍛えましょう。
「韓国が加害者なんです!”敵”は被害者なんです!」
こんな事を韓国人が韓国内で言い出したら危険極まりない自殺行為ですからね。
そりゃ、韓国のマスコミだって無理やりな擁護をするしかない。
結局の所、韓国と商売する際は「韓国側が100%前払い、ノークレームノーリターン」を
条件とするのが一番安全なのでしょうが……当然、韓国側もそれは何としても
避けたいでしょうねえ。キャッシュを持っていない場合は特に。
既に使ってしまったものの代金支払うのはイラン制裁の範囲外で普通に支払うもの。
売買契約は米ドル支払いで締結されている。
輸入して使ってしまった物の代金を支払わない事は韓国の利益でもなんでもない契約違反で犯罪に匹敵する。
仮に韓国政府が韓国国内の銀行に支払い止めさせたとしても代金の米ドルはキープしなければならず、使い込んじゃったら金融犯罪。
これだけ明白なあほんだらな事のなにが複雑なのかが理解の範疇外です。
また日本もーとか言うだろうなとウンザリ。
被害者にならないと気が済まないんですね。キ●ガイですね。
触らぬ神に祟りなし
韓国には責任を取る意思も能力もないので 関係を持つ事事態がリスクです。
しかし、韓国自身が意思も能力もあると勘違いしているところがミソです。
意思も能力もあると思ってるので 何か問題があると全て相手のせいになります。
すると、こちらとの認識の齟齬が生じるので 問題解決がグチャグチャになるのです。
イランが解決するには、徹底的な実力行使しかないのです。
このニュースを読んだときに驚いたのは、「韓国政府はまだこの問題を放置していたの!?」ということでした。問題が表面化したのは、もうずいぶんと前のことでしたから。
記憶に従って書くので誤りがあったらご指摘いただきたいのですが、元はといえば、アメリカはイランに対して金融制裁を科すにあたり、各国が抱えていたイラン向け売買債権を処理してもらうための猶予期間を設けましたが、日本を含むほとんどの国はその猶予期間に処理を完了させ、イランに対する送金を実施しましたが、なぜか韓国だけはグズグズ言って送金しようとしませんでした。そしてその後、「窓」が閉じられたため、うかうかと送金できないという事態になりました。かくして、イランが韓国に輸出した原油代金は、韓国の銀行の口座に眠り続けているというわけです(ロクに利子も載せずに!)。
問題が表面化した頃、口さがない向きから、「実は韓国の銀行の口座にあるはずの資金はすでに使い込まれており、支払いたくても支払えないのだ」などといった心無い噂も飛び交いましたが、結局のところ、韓国はイランから輸入した原油の代金を支払ってないというのが事実として残っているわけで、イランが怒るのは当然です。韓国側に対して、同情の余地は微塵もありません。
あくまでも想像でしかありませんが、韓国が「窓」の空いているうちに処理しなかったのは、約70億ドル相当のウォンをドルに換えることをしたくなかった(当然、ウォンが暴落しますので)からなのではないかと思っています。
イスラム教はユダヤ教の流れを汲んでますので、「契約」には絶対的な重みがあります。さらにムハンマドが元々商人であったことから、イスラム教は商人の宗教とも言われます。従って、イスラム国家たるイランとしては、状況がどうあれ、売った品物の代金を支払わないなどということは神をも恐れぬ言語道断の所業であり、絶対に許しがたいことであると思われます。イランがいろいろな意味で「危険」な国家であることは否定できませんが、事この件に関しては、いくら被害者ぶってみても、韓国の肩を持ってくれる国はないでしょうね。
龍様
70億ドルもの米ドルがイランに流出してしまう…
じゃなくて韓国が支払い踏み倒してすっとぼけてるだけですよね?
その韓国国内で留保されているドルってイランのものですもん。
支払わなかった期間の利息をイランが放棄するって譲歩したあたりで手打ちにしておけば良かったのに、韓国さんは一つ譲歩されると更に要求する悪い癖がある。
単に韓国が代金踏み倒してるだけなんですけどね。
必ず繰り返す、更なる譲歩要求とどっちもどっち論の国。
>その韓国国内で留保されているドルってイランのものですもん。
留保されているのは、ウォンです。
韓国は、ドルの外貨準備資金が乏しいので、その準備資金を減らしたくなかったということです。
さより様
いやいやこの件では原油輸入当初はドル払いの契約だったんです。
経済制裁が始まってから韓国が支払い渋ってどの時点のレートかも示さずに当時の在韓イラン大使と交渉してウォンで分割払い利息無しで話をつけて例の「頭脳的勝利」をして騒いでました。
ここまでイランが譲歩したにも関わらずウォンでも更に支払わなかった。
その当時の在韓イラン大使が現在のイランの外務大臣になって挙動不審な韓国に至る。
韓国に頭脳的勝利されて負けると台湾の半導体企業の数々や元在韓イラン大使の様に出世・成功間違いなしの逆神国家が韓国だとの噂さえあります(身内的にですが)。
追記
なんとなく、その韓国とイランが交わしていた抜け道やらの支払い手段交渉の過程の時点で既に「経済行為」であって経済制裁違反なんじゃないかと当時思ってました。
経緯を知らなかったので、ご説明して頂きありがとうございます。何か詳しい話を聞けば聞くほど、頭が可笑しくなってくるのは、どうしてでしょうか?やはり、彼の国は、魔界のようですね。
>品物の代金を支払わない
イザベラ・バード等が記述する両班は「代金をチップを乗せて払いました。」という一文が無いのでこちらが平壌運転です。
危地田「スワップもあることだし、うちが代わりに払おう」
キチだ「こんなに代払いが遅くなり、道徳的上位の韓国様のメンツをイラン相手に潰してしまい誠に誠に申し訳ありません。お詫びの言葉と慰謝料700億ドルと対馬をお付けしますので韓国様、ぜひぜひお納め下さい」
が足りないと思いますよ。
>このあたり、あたかも韓国側も被害者であるかのごとき記載に見えてしまいます。
韓国的思考回路では、イランに0.000000000001%でも非があれば、韓国は“美しい被害者”であり、イランは“極悪非道な加害者”である、という結論になるかと考えますが。
マジでアタオカですけどね。
>ただ、日本に対する国際法違反問題である自称元徴用工問題にしろ、ラオスにおけるダム崩落事故にしろ、韓国が発生させた国際的なトラブルを見ていると、この韓国という国は、トラブルの解決には極めて後ろ向きであり、不誠実です。
だって、トラブルにちゃんと対処したら自分の懐に入るお金が減るじゃないですか。
韓国人の仕出かしたトラブルに韓国人を向き合わせるには、中国とか米国みたいにぶん殴って従わせるのが唯一にして確実な方法なんですよね。
>とくに「物々交換」に関しては貨幣経済そのものの否定のようなもので、ほぼ「論外」でしょう。
戦闘機などの高額兵器の輸入で購入代金の支払いを現金でなく物というケースはたまに見かけるので,物々交換が全くの論外とは思いませんが,問題は「二国間の商取引の決済において代金を現金でなく物で支払いたいと持ち掛ける国は,経済的に見てより低位にある(つまりより開発途上である)側の国だ」というのが常に観察されるという点です.
つまりイランからの石油輸入代金を物で支払いたいと韓国が持ち掛けたということは,国際的に見れば,韓国はイランよりも開発途上である(経済的により未熟で弱く低位な国である)ように見えるということです.
面子や見栄が何よりも大事な韓国人は,自分達がイランよりも経済的に未熟な途上国だと世界中から見られてしまうことを理解しているのかな?
冥王星様
>>面子や見栄が何よりも大事な韓国人は,自分達がイランよりも経済的に未熟な途上国だと世界中から見られてしまうことを理解しているのかな?
これは、絶対にありません。彼らは、他人の外聞を気にするという高尚な念は持ってないでしょう。
彼らは、自分からの「強い思い込み」の目線は持っておりますが、他人からの客観的な目線は持っておりません。強い思い込みの目線とは、強烈な被害者意識のことです。
もし、彼らが他人目線を持っていれば、恥、内省、反省、感謝、恵みの認識、等々、の外から己を見る目線、つまり自分を客観的に見ることが出来る目線があれば、容易に生まれる感情の数々も持っているはずだからです。
今までの所、そのような高度な感情を彼らから感じたことはありませんね。
また、
>>面子や見栄が何よりも大事な
の内、見栄・見映えは大事にするでしょうが、面子という高尚な概念は無いでしょう。
人は、「面子があるからこそ、約束を守る」のではありませんか?
「面子があるからこそ、自分の発した言葉を覚えていて、前言を翻すことは極力しないようにする」のではないでしょうか?
所が、実際は、彼らに取って自分の前言は、散る花びらよりも軽い、というよりも、自分が発した途端に、空中のかなたに消え去る霧・霞のようなものではないのでしょうか?
> 「面子があるからこそ、約束を守る」
中国であればそれが通用します(少なくとも文革以前は”しました”)。かつて、広州などでの大商人たちは、契約書なんぞ交わさず、口約束だけで商売をおこなっていたそうです。それが可能だったのは、口約束であろうと、約束は必ず守られるという暗黙の了解があったからです。なので、約束を守らなかったら、面子を失うのみならず、信用を失うことで商売にも大きな差し障りがありました。
文革以降はちょっと怪しいのですが、このことから中国では商売における信義則が成立しており、「約束」が大きな意味を持っていたことがわかります。そして、文書化されたかどうかにかかわらず、「契約(約束の一種とも言えます)」が重いものであるという共通了解が存在していたと考えることができます。
しかし、韓国では決してそうではありません。李朝時代、朱子学的価値観が徹底されたため、およそ商業と呼べるものが発達しませんでした。さらに、序列意識ばかりが嵩じたため、「対等な関係」などは想定されず、必ず上下関係のみがあるように意識されました。従って、「対等な関係での約束」はせいぜいごくごく狭い身内の範囲(=ウリ)でしか成立しなかったのです。このような社会においては、「契約」という概念がマトモに理解されるはずがありません。
あくまでも私見ですが、上記のような精神構造を引きずる韓国人にとって、約束とは「守らされるもの」であって「守るもの」ではありません。位置関係や外部環境が変われば、いくらでも修正できる or 破れるものなのです。
そしてさらに悪いことに、韓国人は韓国をイランよりも”格上”の国だと見做しています。イランのことは、”貧しく遅れた国”で東南アジア諸国と同レベルな上に、イスラムとかいうわけのわからん危険な宗教に染まっている国というわけです。だからこそ、「格上たる韓国としては格下のイランの言うことなどまともに取り合う必要はない。(格上らしさを誇示するために)適当に宥めておいて、韓国の利益になる方向だけ考えればよい」という姿勢になるのですよ。
素晴しい、納得の解説です!