訪日外国人旅行支出、台湾が1位
2023年4月から6月の期間、日本を訪れた台湾人は983,864人で、2番目に多かったのですが、その台湾人は1人あたり176,801円を支出し、その支出額のトータルは1739億円に達したそうです。もちろんトップです。日台関係はさまざまな意味で重要になりつつあることは間違いありません。
インバウンド大国の日本、台湾人は100万人近くが入国
先日の『月間訪日外国人200万人突破も…観光振興の落とし穴』などでも指摘したとおり、日本には現在、毎月200万人前後という外国人が入国しています。人数「だけ」で見れば、もう立派なインバウンド大国といえるかもしれません。
ちなみに2023年4月から6月までの3ヵ月間に関して、入国外国人総数は5,921,436人で、そのトップは韓国人の1,527,787人で全体の25.8%を占め、これに台湾人(983,864人)、米国人(594,093人)などが続きます(図表1)。
図表1 訪日外国人(2023年4月~6月)
国 | 人数 | 割合 |
1位:韓国 | 1,527,787 | 25.80% |
2位:台湾 | 983,864 | 16.62% |
3位:米国 | 594,093 | 10.03% |
4位:香港 | 493,519 | 8.33% |
5位:中国 | 451,195 | 7.62% |
6位:タイ | 253,022 | 4.27% |
7位:フィリピン | 166,894 | 2.82% |
8位:シンガポール | 146,282 | 2.47% |
9位:ベトナム | 139,893 | 2.36% |
10位:豪州 | 139,323 | 2.35% |
その他 | 1,025,564 | 17.32% |
総数 | 5,921,436 | 100.00% |
(【出所】日本政府観光局(JNTO)データをもとに著者作成)
台湾からたった3ヵ月で100万人近くが入国したというのは、日台関係の結びつき強化という意味では重要な兆候でしょう。
台湾人が日本で1739億円支出:もちろんトップ
こうしたなか、日本政府・観光庁が7月19日付で公表した『訪日外国人消費動向調査』を確認していくと、さまざまな示唆に富んでいます。
2023年4月から6月までの3ヵ月間、外国人が日本で消費した金額は1兆2052億円ですが、このペースでいけば年間5兆円前後に達することでしょう。そして、消費額の「トップ」を占めたのも台湾でした(図表2)。
図表2 国籍・地域別にみる訪日外国人費目別旅行消費額(2023年4-6月期)
国・地域 | 金額 | %表示 |
全国籍・地域 | 1兆2052億円 | 100.00% |
1位:台湾 | 1739億円 | 14.43% |
2位:米国 | 1733億円 | 14.38% |
3位:中国 | 1515億円 | 12.57% |
4位:韓国 | 1429億円 | 11.86% |
5位:その他 | 1085億円 | 9.00% |
6位:香港 | 916億円 | 7.60% |
7位:タイ | 480億円 | 3.98% |
8位:オーストラリア | 469億円 | 3.89% |
9位:シンガポール | 403億円 | 3.34% |
10位:英国 | 304億円 | 2.52% |
(【出所】観光庁『訪日外国人消費動向調査』をもとに著者作成)
台湾といえば日本に近く、また、入国者数で上位2番目ですが、支出額では堂々トップでした。
1人あたり支出額は17位だが…
ただ、1人あたりの支出額に関しては、図表3のとおりです。
図表3 国籍・地域別にみる一般客1人当たり旅行支出と訪日外国人旅行消費額(2023年4-6月期)
国・地域 | 金額 |
1位:英国 | 358,888 |
2位:中国 | 338,238 |
3位:オーストラリア | 337,070 |
4位:フランス | 327,897 |
5位:ドイツ | 326,781 |
6位:イタリア | 318,401 |
7位:その他 | 308,463 |
8位:米国 | 291,946 |
9位:シンガポール | 275,807 |
10位:スペイン | 269,635 |
11位:カナダ | 268,089 |
12位:マレーシア | 204,210 |
13位:インド | 202,738 |
14位:タイ | 189,901 |
15位:インドネシア | 188,852 |
16位:香港 | 185,593 |
17位:台湾 | 176,801 |
18位:ベトナム | 173,485 |
19位:フィリピン | 166,459 |
20位:韓国 | 94,205 |
(【出所】観光庁『訪日外国人消費動向調査』をもとに著者作成)
これによると台湾の旅行支出額は1人あたり176,801円で、香港の185,593円よりも少ないのですが、人数が多いため、結果的に台湾が日本に最も多くのおカネを落としている国となっているようです。支出額トップの英国は358,888円で、台湾の約2倍、といったところでしょう。
いずれにせよ、外務省は外交青書のなかで、台湾について、次のように述べています。
「台湾は、日本にとって、自由、民主主義、基本的人権、法の支配といった基本的価値や原則を共有し、緊密な経済関係と人的往来を有する極めて重要なパートナーであり、大切な友人である」(令和5年版外交青書P51)。
そんな台湾が、日本にとって、さまざまな意味で重要な相手国であることは間違いないでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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考えようでは、韓国人は25%ものリソースを食いつぶす割に金額が低く、英国はじめ欧州勢はさほどリソースを食わずに高額を叩き出していると。もっとも、同じリソースを食い合っているわけでなく、ホテルと貧乏宿、レストランとコンビニ飯など、ある意味リソースの棲み分けで最適化しているのかもしれませんが……高額に属するオーストラリアなど、北海道や長野あたりに偏っていそうですし。
鉄道の話などで、「ゲームのような一朝一夕の改造などできない」と口を酸っぱくする新宿会計士様にお叱りをうけそうですが、単純に考えて質の高い客を呼び込む方を優先した方がよほど良く思えますね。中韓のお客様方は、周囲への”影響”も無視できませんし……
そして中間にあたり太い客となった台湾はやはりありがたい存在のようです。
農民様
ポイントをついておられますね。
>>韓国人は25%ものリソースを食いつぶす割に金額が低く、
ここで、言われるリソースを食いつぶすですが、彼らは、そのマナーの悪さで、観光客を相手にする従業員の心のリソースも食いつぶしているのではないかと思います。
以下の動画は、信州の馬込宿の観光客の動画です。殆どの客が欧州人ですが、彼らはみんな知的でマナーもいいので、相手をする日本の従業員達も楽しそうではありませんか?
これでは、疲れも余り感じませんし、従業員達も働き甲斐を感じると思います。
●地元から“嬉しい悲鳴”…岐阜・中津川の観光地『馬籠宿』に外国人観光客が殺到 欧米を中心に人気の理由とは
https://www.youtube.com/watch?v=8Pl-jLYYweA
>>中韓のお客様方は、周囲への”影響”も無視できませんし……
日本は観光地として、ハイレベルなのですから、地元の環境や働く観光従業員に悪い影響を与える客は、旅行代理店の方で呼び込まないようにして、ハイレベル観光地へシフトして行くのがいいと思いますね。
訪日客全体の25%以上を占める韓国人が、11%余りの支出しかしない。単純に考えれば、彼らが日本に落とす金は他の国の訪日客の金額の半分以下ということでしょうか。彼らの中には年に何度も訪れるような日本好きもいるようなので、一回あたりに金を掛けられないというのもあるでしょうが、中にはいかに安く済ませたかを自慢するような風潮もあるようです。
最近有名観光地の混雑によるごみ問題や、観光環境の悪化、いわゆるオーバーツーリズムが問題になってきています。そこには金は使わないが、数だけは多いという韓国人観光客がかなり寄与しているのではないでしょうか。
観光客の支払う金額と迷惑をかけられた被害額の対比があれば面白そいですね。
新宿会計士さんが紹介された訪日外国人消費動向調査調査結果のうち、
概要2023年7月19日の5ページに
一般客1人1泊当たり費目別旅行支出(観光・レジャー目的のみ)が記載されています。
2023年4-6月期(1次速報)によると、
全国籍・地域が28,172円、
韓国28,200円、台湾31,097円、
香港28,407円、中国42,787円、米国29,571円
となっています。
この調査から言えるのは韓国人の支出が少ないというよりは
韓国人は旅行期間が短く、そのため支出が少ないということでしょう。
一泊当たりの支出では中国は別格としてあまり変わりはありません。
(ヨーロッパ、カナダは計算していません)
観光庁のWEBにある集計表を見てもわかるように平均泊数が韓国(平均3.3泊)は少ないです。
台湾(平均5.5泊)と経済状況や地理的な位置はあまり変わらないと思うのですが。
なお、香港は6.7泊で、欧米はやはり長く約2週間です。
韓国人の旅行期間の短さには何か別に理由があるのでしょうか。
九州あたりに短期間旅行する人が多いのでしょうか。
以前、めがねのおやじさんが、投稿されていましたが。
アラ探しに来ている。
もう一つ、考えられるのは、海外旅行したと言う、アリバイ作りだと思います。
旅行のアリバイ作りは、韓国人だけではない(韓国人の擁護はしたくないのですが)。
あまり日本人には、ピントこないのですが、多くの方がご存知のように、パリの会社員がバカンス明け出社した時に、日焼けしていないとバカにされるので、南フランスに日焼けに行く、南フランスに行けない人は、セーヌ川で日焼けする。
ちなみに、ニースの海外は砂浜ではなく、砂利(2から3cmの石)です、ガッカリ。海岸通りはきれいですけど。
スェーデンは、夏のバカンスはセカンドハウスで、2週間過ごす、ないにもやらず、ただ料理して。添乗員の方いわく「日本人にはできない」。海岸沿いに無数のセカンドハウスが続いている。
セカンドハウスをハウスを持ってない人は、キャンピングカー。キャンピングカーの持ってない人は、キャンピングカーのレンタカー。
キャンピングカーが止められる場所は、寿司詰め状態でした。
これは、私もニースでバカンスしてましたよ、というアリバイコメントですか?
ニース行ったけどさ、ニースなんてこんなもんよ、みたいな。
まあ、ニースに行った自慢と言われれば、そうなります。
ただ行ったのは、真冬でツアー代が最も安い時期でした。
自由時間もなかったが、せっかくニースで一泊したので、夕食後に一人でホテルから海岸まで歩いて行きました。
その浜辺が、憧れのニースのイメージを崩すものでした。
ニースで1泊2日なんて、流石に日本人!
ニースは、滞在する所ですから、海岸にキャンピングカー並べている、スウェーデン人の方がバカンスとは何かを知っていますね。
向こうさんは、流石に日本人ね!って思っているかもです。
そして、本国に帰って、ねえねえ、ニースでこんな日本人見かけたわよ、と自分がニースに行った、アリバイ証明話の一つに加えているかもしれませんね。
せっかく、このようなデータを計算されたのであれば、そんな特徴の無いデータに注目するよりも、中国が飛びぬけて単価が高い理由を考える方が、データに注目した意味がありませんか?
多分、今の中国観光客は、富裕層しか来なくて日本で連泊して日本を楽しんでいるのです。
昔のように、社員旅行で団体で来る中国人観光客はいなくなったのです。
それは、何故か?
中国の景気が良くないからです。
せっかく、データを眺めたのなら、こういうふうに見てみるのもデータを、調べた苦労が報われるように思います。
景気は関係ありません。外交政策の一環です。日本のようにパスポートさえ持っていれば世界中のどこにも(北朝鮮でさえも)自由に行ける(=政府が阻止することができない)日本とは違います。
そうなんですか?
では、何故富裕層はやって来るのでしょうか?
>何故富裕層はやって来るのでしょうか?
富裕層だからです。
日本政府は富裕層には個人観光ビザを比較的簡単に発給します。日本政府は一般の訪日観光客については措定の旅行会社を通じて団体旅行ビザを申請することを求めています。中国政府は旅行会社に日本への団体旅行を取り扱わないよう指導しています。
良かった!
ついでに、富裕層も来ないようにしてくれれば万歳です。
十年程前の僅かな体験で、申し訳ないのですが。
台湾と聞いて思い出すには、美瑛で2回、台湾からの母子を車で送ったことです。
1回目は、四季彩の丘の近くの美馬牛小の写真を撮っている時に、台湾からの母子に美馬牛駅まで、乗せて欲しいと頼まれ。
翌日、今度は美馬牛駅の前を通ると、道端に座っていた母子が立ち上がって、手を上げて、四季彩の丘まで乗せて行ってくれ頼んできた。
1回目の母子には、非常に感謝されたが、2回目の母子は、ありがとうの一言で、さっさと中に入って行った。
当時、日本ではモーレツ社員が死語になっていましたが、台湾では男親は休みも十分取らず、モーレツに働き、母子だけで、日本旅行。言葉が分からないので、聞けないのですが、立て続けなので、そんな想像をしていました。
今は分からないのですが、当時は四季彩の丘は無料でした。
美瑛は、年ごとに植える物が違うので、毎年、風景が違うと、毎年写真撮影に来ている方が、教えてくれました。
一番の謎は、ヒッチハイク前提で日本に観光に来る親子、しかも母親と子供だけの、です。
日本は余程、安全でお人好しばかりだと思っているのでしょうか?
これじゃ、2番目に会った親子が、ありがとうとそっけなく言って立ち去って行ったのも、頷けます。
何しろ、それが、日本標準だと彼らは思っているのですから。