あのマリオさんが遂にLAに進出

今度はマリオがLAに進出したそうです。ユニバーサル・スタジオ・ハリウッドに「日本国外で初めての」任天堂テーマパークが出現したとして、話題になっています。マリオさんもドラえもんさんに代表されるアニメ、マンガ、ゲームのキャラクターの皆さんは日本のコンテンツビジネスを支えており、かつ、日本語学習需要を押し上げるなど、日本にさまざまな効果をもたらしているのかもしれません。

子供のころ、ゲームやマンガ、アニメが大好きだったという人は多いのではないでしょうか。

誰しもが認めるとおり、わが国はマンガ大国であるとともにアニメ大国であり、また、ゲーム大国でもあります。

著者自身、大学生時代にはフランス語を勉強していたのですが、その「成果」を試すためにパリを訪れ、駅員さんに「じゅぶどれ・あれ・あ・ら・とぅーる・でふぇる」などと尋ねたところ、フランス語の発音が通じず、相手から “Do you speak English?” と聞き返されてしまったという輝かしい経歴を有しています。

そんなフランスでは、こちらが日本人であるとわかると、ごくまれに日本語で話しかけてくる人がいたのには驚きました。どうもフランスを含めた欧州では、日本のマンガが大人気で、日本語を勉強している人も少なくなかったようだからです。

実際、パリの大型書店に行くと、「マンガ」コーナーが設けてあって、日本のマンガが仏語訳され、あるいは「原書」(=日本語)が平積みで販売されていました。また、そのコーナーでは宮崎駿監督のアニメが日本語のままで流されており、マンガ本コーナーのすぐ近くにフランス人向けの日本語教材が置いてあったことも印象的です。

なんだかとっても奇妙な体験だったと思います。

また、別の機会に訪れたニューヨークの書店で販売されていたゲーム雑誌を購入してみると、「今週の人気ゲームランキング」コーナーに「米国のトップ10」に加えて「日本のトップ10」が掲載されており、日本で先行販売されているゲームの特集が組んであったりもしました。

そういえば、日本の企業が発売したゲームが英訳されて外国で販売されていますが、たとえばゲーム中の説明文などはすべて英語であるにも関わらず、音声については日本語版と英語版を選択することができる、というものもあるようです。

登場人物の会話が英語で表示されているのに、音声はすべて日本語なのです。 “Did you trick us?” という表示のときに「だ、騙しやがったのか?」という音声が流れてくると、なんだかとっても不思議です。

アニメ、マンガ、ゲーム産業に代表される現代的な日本のコンテンツ・ビジネスは、日本にさまざまなコンテンツ収益をもたらしながら、日本語学習という需要を掘り起こしつつ、日本のイメージを上昇させるのに寄与しているのは興味深いところです。

こうしたなか、コンテンツビジネスといえば、個人的には故・安倍晋三総理大臣の「安倍マリオ」を思い出してしまいます。

2016年リオ五輪の閉会式に国会から駆け付けようとした安倍総理が時計をのぞき込み、「このままでは間に合わない」とマリオさんに変身し、渋谷スクランブル交差点でドラえもんさんが出した土管に飛び込み、そのまま地球の真裏のリオの五輪会場から登場する、という演出です。

ちなみに動画ではキティさんや翼さん、パックマンさんも登場するなど、華やかさもありましたが、肝心の東京五輪自体はコロナ禍で開催が1年延期されたうえ、開会式も微妙でした(著者主観)。任天堂キャラクターや任天堂ミュージックが登場しなかったためでしょうか。

ただ、こうしたなかで重要な話題があるとしたら、ロイターが先週金曜日に報じた、こんな記事ではないかと思います。

米ロサンゼルスに「スーパー・ニンテンドー・ワールド」開業

―――2023/02/17 16:05付 Yahoo!ニュースより【ロイター配信】

ロイターによると、米LAのユニバーサル・スタジオ・ハリウッド内に17日、任天堂のテーマパーク「スーパー・ニンテンドー・ワールド」が開業したそうです。マリオカートで遊ぶこともできるほか、園内にはコインブロックやワープ土管などが設置されているのだとか。

じつは任天堂のテーマパークは大阪のUSJにもあるのだそうですが、ロイターによると、同テーマパークが「日本国外で開園したのは初めてのこと」。記事の動画を見ると、たしかに楽しそうです。

ロイターはユニバーサルクリエイティブ ジョン・コーフィーノ副社長の「5歳の子供も50歳の大人も、ただただ叫んでしまう」という発言を報じているのですが、これだとテンションが上がってしまうのも無理はないでしょう。

このあたり、子育てをしている立場にあれば、千葉県にある某遊園地やその地から発せられるさまざまなグッズ(おむつ、食器、衣類など)を手にしたことがないという人はいないと思いますが、日本のキャラクターも全世界の子供を虜にするだけのポテンシャルはありそうです。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 農民 より:

     千葉県の某ネズミを抑えての全米トップ人気だったこともあるそうで。
     ギネスに載る日本を代表するキャラクターがイタリア人で、国民食はカレーやラーメン、ウィスキーも世界レベル、しかし自国風のコンテンツも全く消えない(紫禁清州城はどうかと思うけども)。こんな度量が広い国の首相がナショナリストだーとかちゃんちゃらおかしいですね。

  2. 川崎の匿名 より:

    いつも楽しく拝見しています

    本来オリンピックの開会式も任天堂やらジャパンコミック、サンリオなどで華やかにやってほしかった
    リオの閉会式で安倍マリオのPVを見たときはワクワクしました

    蓋を開けてみればコロナ禍とはいえ余りにも残念な開会式でした
    ワカメのような気持ち悪いダンス、あんな広い会場でのルームランナー、どこが日本を代表しているか分からないものばかり、、、
    ピクトグラムの演出が楽しかったのがせめてもの救い

    あれ無かったことにできないかなぁー

  3. がみ より:

    富士額のねずみ

    そう言って奥方に殴られた知人がおります。

  4. オタク歴40年の会社員です、よろしくお願いいたします より:

    日本SF漫画家の大家、
    松本零士さん今月13日に死去、
    85歳、

    直撃世代だけに本当に残念です、
    お世話になりました、
    先生の絵を見るだけでわくわくしたあの頃、

    私以外にもたくさんおられるはず、
    ネズミー
    マウスより
    心と脳裏に刻まれた、先生の描いたヒーロー、ヒロイン、メカの数々

    戦場まんがシリーズで、カッコいいカットと数字データで
    日本にもこんなすごい航空機や船があったんだと気づかせてくれた

    現在世界中を席巻している日本のアニメ漫画ゲームの数々は、
    松本零士先生らのまいた種が見事に開花した結果と信じます、

    先生の御冥福をお祈りいたします。

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