中国「日本は対米追随せず客観・公正な立場の維持を」
米軍の発表によると、中国のスパイ気球から「情報収集に使われたとみられる電子部品」の残骸などが回収されたそうです。このことは、中国が組織的に偵察活動を常態化させているという状況証拠のひとつではありますが、問題はそれだけではありません。中国外交部報道官は日本に対し、「客観的で公正な立場を維持し、米国の誇大宣伝に追随しないことを望む」と要求したのだとか。
中国の逆ギレ、まるで「低空威嚇飛行」事件とソックリ
昨日の『中国外交部「米国こそ無許可で中国に気球を飛ばした」』では、例の「ゼロ対100」理論を実践する国からの、典型的な「逆ギレ」に関する話題を紹介してみました。
改めて読み返すと、なかなかに壮絶です。
中国外交部の汪文斌(おう・ぶんひん)報道官が13日の定例会見で、欧米メディアからの「気球関連」の質問に対し、「米国こそ中国の領空に無許可で10回以上、気球を飛ばした」などと「逆ギレ」して見せたからです。
無法国家といえば中国、北朝鮮、ロシアなど日本の周辺4ヵ国が有名ですが、思うに、これらの無法国家だと、このくらいでなければ上の地位に行くことはできないということなのかもしれません。ある意味で、大変参考になる振る舞いです。
あれだけ証拠が揃っていて、いまだに「あれは民間の飛行船だった」、「むしろ米国側も中国領空に飛行船を飛ばした」などと言い張る神経は、並大抵のものではありません。
「日本の自衛隊機に火器管制レーダーを照射した」という証拠を突き付けられ、「むしろ日本の側が低空威嚇飛行を仕掛けてきた」などとウソをついて開き直る某国とも、その態度はソックリです。
汪文斌氏、日本に対し「客観的で公正な立場を維持せよ」
こうしたなか、この汪文斌氏は14日の会見でも、なかなかに面黒いことを述べたのだそうです。
2023年2月14日外交部发言人汪文斌主持例行记者会
―――2023-02-14 22:05付 中国外交部HPより
記事冒頭には「日本富士电视台」の記者がこんなことを尋ねました。
「据报道,日本政府分析,2022年1月在日本上空飞行的气球来自中国。中方能否确认?对此有何评论?」
「日本富士电视台」とは、おそらく、「日本のフジテレビ」でしょう。
記者の質問の内容は、「報道に基づけば、日本政府は2022年1月に日本上空で中国から気球が飛来したと分析したが、これに関連してコメントが欲しい」、といったものだと思いますが、これに対する汪文斌の回答が、また壮絶です。
「我们注意到相关报道。我们要强调的是,希望日方秉持客观公正立场,不追随美方进行炒作」。
日本風に意訳しておけば、こんな具合でしょうか。
「その報道自体は承知している。我々として強調しておくが、日本側は客観的で公正な立場を維持し、米国の誇大宣伝に追随しないことを望む」。
本来「客観的で公正な立場を維持し、冷静に対処しなければならない」のは、中国の側ではないか、などと突っ込むのは無粋なのかもしれませんが、それにしても驚きます。
米軍、「スパイ気球」から電子部品を回収
こうしたなか、問題の気球を巡っては、その後も関連報道がいくつか出ています。
ロイターによると、米軍は4日に撃墜した「中国のスパイ気球」を巡って13日、「情報収集に使われたとみられる重要な電子機器」を回収したと発表したのだそうです。
U.S. military says it recovers key sensors from downed Chinese spy balloon
―――2023/02/15 01:24 GMT+9付 ロイターより
ロイターは該当する気球を「スパイ気球」と報じていますが、米軍の発表が事実なら、該当する気球がやはり偵察目的だった可能性は極めて濃厚と考えて良いでしょう。
米軍は4日の撃墜以降も、ほかにも3機の「UFO」を撃墜していますが、これに関連しロイターによれば、ロイド・オースティン米国防長官はNATO会合で訪問しているブリュッセルで、「情報が収集されるリスク」があるほか、「民間航空の妨げとなり得る」などと述べたそうです。
その一方で、もうひとつ興味深いのは、こんな記事でしょう。
中国気球は海南島で打ち上げ 米側、ずっと追跡していた… 米紙報道
―――2023/2/15 10:31付 産経ニュースより【共同通信配信】
共同通信によると米紙ワシントンポスト(電子版)は14日、この偵察気球は太平洋上の米軍施設を監視する狙いで海南島の地上から打ち上げられたものの、東に向かうルートが予想外に北に変わり、「中国の誤算で」米領空を侵犯したものだと報じたそうです。
おそらくすでに多数飛来している
ちなみにWPによると、この気球は打ち上げ後、「米側が当初から追跡していた」と報じたのだそうですが、裏を返せば、この手の偵察デバイスは、中国から多数、米国や日本などに向けて飛ばされている可能性が高い、ということでしょう。
当然、日米に加え、中国があと数年以内に侵攻する可能性が指摘されている台湾に関しても同様に、気球だけでなく、さまざまな手段を用いて、すでにかなり詳細なスパイ活動が行われていると考えておいて間違いありません。
いずれにせよ、「客観的で公正な状況証拠」を突き付けられると逆ギレするのが中国らしいところです。
そして、私たち日本国民は、わが国がこうした無法国家群に接していることを認識し、防衛力を強化するとともに、米国、豪州、台湾、英国、フランスなど「基本的価値を共有する友邦」と緊密に連携しなければならないことに関しては、改めて指摘するまでもないでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
「日本の自衛隊機に火器管制レーダーを照射した」という証拠を突き付けられ、「むしろ日本の側が低空威嚇飛行を仕掛けてきた」などとウソをついて開き直る某国とも、その態度はソックリです >
ダテに、それぞれ「大中華」とか「小中華」と呼ばれているワケではないという典型例のようなお話で、思わずにんまりしてしまいそうです。
嘘も何百回繰り返せば、他国のメディアや国民はいざ知らず、自国内の愚民はコロリと騙されてしまうのでしょう。
支那朝鮮ニ接スルノ法モ隣國ナルガ故ニトテ特別ノ會釋ニ及バズ正ニ西洋人ガ之ニ接スルノ風ニ從テ處分ス可キノミ惡友ヲ親シム者ハ共ニ惡名ヲ免カル可ラズ我レハ心ニ於テ亞細亞東方ノ惡友ヲ謝絶スルモノナリ
>太平洋上の米軍施設を監視する狙いで海南島の地上から打ち上げられたものの、東に向かうルートが予想外に北に変わり、「中国の誤算で」米領空を侵犯したもの
情報の出所は多分国防省筋でしょうから、真相を漏らしたものかどうかは分からないですね。情報戦のまっただ中のことですから。
「中国の誤算」が本当であれば、米国のICBM発射基地など国防上の重要施設群の上空を、わざわざ選んだかのようなコースを辿って飛行したというのは、余りに偶然が過ぎるような気がします。
海南島で浮揚してから北米大陸に到達するまでには相当な時間があったでしょうから、米軍がその間に電波傍受と解析を十分に済ませていて、偵察気球はすでに米軍のコントロール下にあったなんて可能性はないでしょうか?
つまり中国という国は、国際法や慣例などは歯牙にも掛けず、他国の領空に土足で踏み込んで、安全保障上の機密情報を盗み取ろうとするような、とんでもない無法国家であるというイメージを、世界に喧伝すること。また、米国空軍は高高度を飛行する偵察気球を一発で仕留めるほどの、高い防空能力をもつことを、同時にアピールする。そんな思惑の下に、今回の事案が発生したという気がしないではないんですね、所詮素人考えですが。
もしそうならば、のはなしですが、中国の報道官が、自国の非を差し置いて、「強烈な不満と断固たる抗議」の意を表明したというのも、あながち無理とも言えないのかな?なんて、思ったりもします。
ルーズベルト大統領は、日本軍の真珠湾攻撃を知っていたですね。
日本の騙し討ち(外務省の出先機関の業務遅滞が原因)のお陰で、米国世論は参戦に変わり、欧州戦線に参戦して連合国を助けることができた。
当時の日本の暗号は筒抜け(今もか)だったように、中国の暗号・情報もアメリカに筒抜けかも。
詰将棋でしょうか?チェスでしょうか?手を出させるため、いろいろ追い詰めていますね。核兵器に代わる、例えばレーザー兵器などとっくに完成しているのでは。
先の大戦、日本の敗戦の原因の一つに、アメリカ・イギリスから離れたことだと思います。海洋国家同士結束しましょう(いまはクアッドですかね)
これ最初に撃墜した方は塩化ビニル製だったみたいだし、無茶苦茶安価だから日本も内緒で作って置けばいいのに。
垂直投下指向性弾とか搭載できるようにして。
アメリカだっていつ日本を裏切るかわからないんだし…
普段使いとしては、成層圏の中継局として有望。
衛星と違って自分で浮いてるから数上げればいいとも思う。
有人じゃないから水素で良いし。
元は日本発案の兵器だけど平和利用も出来るんじゃないかと。
成層圏プラットフォーム構想にしてもアメリカさんのイエスが無いと出来ないって事なのでしょうか。
まあ、安倍政権で国防は労力の割に選挙ではローリターンって思っちゃってるのかもしれません。
この手の成層圏滞在型通信システムではHAPSというのが検討されてますが、なんかそっちの開発動向にも影響がでそうな気がします。
あと、中国報道官の応答を見て、あの左遷されてしまった目つきの悪い趙立堅元報道官だったらどんな感じで応対したのかなぁ?って思いました。
私、趙立堅報道官 好きでした (^^);
なんせ、舞台でも演じる以上は
悪役は悪役らしく憎々しく
振る舞うのが芸の道というものです。
なんせ、同じ芸風の日本の
辻元、蓮舫が一目置くような演技に
超立憲民主党と呼ばれ、
三顧の礼で名誉当主にお迎えしては?
と思うぐらいに演技が光ってました。
戦狼外交を体現するあの姿は、
発展途上国を震撼させたでしょうが
日本にとっては、格好の鑑賞ネタでした。
中国の言う「客観?)」なるものは
「きゃっ!菅 直人」的なしょもない
ものなのでは?と感じます。
おぉ、貴兄もですか!?
私もです。
なんか、異動後は炭酸が抜けたコーラみたいで。
名前もなんか卑猥な響きがあって良かったです。
ググってみたらイケメンとか検索ワードに出てきてびっくりしました。
中国も山東省沖合を飛行しているアメリカの偵察気球を撃墜するそうです。ならば日本もアメリカでなく中国に追随して、アメリカ(かもしれない)の偵察気球を撃墜しましょう。(撃墜後に調べてみれば、たまたま中国だったかもしれませんが)
法律等がどうなっているのか、詳しい方が居られれば教えて欲しいのですが、現状の日本の法の建付けで、明確に攻撃して来ない相手を撃墜できるのですか?
何となく、気球どころか、戦闘機が飛来しても撃墜できない様な気がしないでもない。スクランブルかけて、退去、または、着陸を御願いするのが精一杯で、相手がそれに従わない場合は、お手上げ・見逃しになるのでは?
奥の手として、「在日米軍に撃墜を御願いする」というのかあるかな?
米軍から、「それ位自分でやれ」と言われそうな気が。
>客観的で公正な立場を維持(する)ことを望む
そっかー、じゃあ公正に考えて質問に客観的に答えない中国の味方はとてもできませんねw
それに2月13日の王報道官
「中国の民間無人飛行船が米国領空に誤侵入したのは、純粋に不可抗力による偶発的な出来事であること」(DeepL翻訳)
裁判なら「過失」確定なんだが?
制御する「義務」を果たせていないんだが?
制御を外れても追跡できているなら米国侵入前に連絡すべきなんだが?
行方不明だったのなら発見した米国に感謝すべきなんだが?
かかる事態を未然に防ぐべくADS-Bを積むとかの「努力」を怠っているんだが?
電波を受信して、あるいは電波が途切れたら緊急着陸できてしかるべきなんだが?
ある意味「暴走」無人航空機を追跡処分してやったのだから中国は謝罪と賠償すべき事件なんだが?
ええ、日本は客観的で公正な立場を維持しますとも。
中国さんが言っている
「アメリカから中国に『気球』を飛ばす」って…。
本当なら、ヨーロッパで多数目撃されているのでは、と思いますが。
お笑いを言ってませんか?