鈴置論考「韓国が岸田チャンスを使わないはずがない」
大変うれしいことに、昨日は優れた韓国観察者である鈴置高史氏の最新論考が『デイリー新潮』に掲載されました。今回の論考ではずばり、「日本を騙そうとしてキシダを舐める尹錫悦政権」です。ことに、日本にとっての「キシダ・リスク」は韓国から見たら「キシダ・チャンス」ということでもあり、その「キシダ・チャンス」を「韓国が使わなかったら、その方がおかしい」と鈴置氏は指摘するのです。
2022/06/24 8:45追記
誤植を修正しております。
目次
宣伝:鈴置氏の最新刊を読みましょう!
ここ数日、韓国観察者である鈴置高史氏が先週出版した新刊書『韓国民主政治の自壊』を、(鈴置氏に無断で)宣伝しています。
本書のなかで、とくに重要な記述をいくつか抜き出しておくと、こんな具合です。
- 「韓国の『離米従中』の背景には、朝鮮半島の歴代王朝が中国大陸の王朝に朝貢していたという古代からの歴史によるところが大きい。同時に近代に至り、自らと同様に西洋の衝撃をきっかけに落ちぶれた中国への共感も大いにあずかっている。幾重もの歴史で培われた中韓両国の密やかな連帯感を欧米人はもちろん、西洋型の近代化にいち早く成功し、植民地帝国の隊列に加わった日本人は見落としがちである」(P26)。
- 「正義は対立する双方にある。だからこそ話し合って妥協点を見つけ、それを守ろうと約束する。これが条約だ。『正義は韓国にある』と言い出して条約を破るのなら今後、韓国とは一切、約束できないことになる」(P118)。
- 「韓国を相手にしなくなったのは日本だけではない。米国も北朝鮮も、そして中国からもまともに扱われなくなった。自らの力を過信した傲慢な外交で、孤立の一途をたどったのだ。日韓関係が悪化したのも『日韓関係の特殊性』からではない。『韓国の特殊性』が原因なのだ」(P165)。
- 「分配とは基本的に持てる者の資産を取り上げ、持たざる者に与える作業である。党争を続ける韓国の正解が、極めて困難な社会的合意を作り上げることができるのだろうか」(P262)。
…。
どれも正論ばかりであり、頷きながら読むしかありません。
鈴置氏は早い時期から、韓国が米国の同盟国でありながら中国と深くつながっていること(というよりも対中恐怖症)、「儒教がいまだに根強く支配している社会である」といった特徴などを見抜き、「韓国の特殊性」を提唱してきた、日本における韓国観察の第一人者です。
その鈴置氏の最新の知見が凝縮された、あとがきを含めて266ページの書籍が、税込みたった946円で手に入るというのは、これはじつに驚異的な話でもあります。
ちなみに発売から1週間がたちましたが、当ウェブサイトからのアマゾン・リンク(Kindle版ないし書籍版)を経由して販売された冊数は、Kindle版も含め130冊ほどに達しています。「新宿会計士」自身も過去に書籍を刊行していますが、自著でこんなに短期間に100冊以上の売上という経験はありません。
いずれにせよ、大変に貴重な書籍でもありますので、ぜひ、1人でも多くの日本人の方に読んでいただきたいと思う次第です。
鈴置氏の最新論考
岸田文雄首相を舐める尹錫悦政権
さて、その鈴置氏が昨日、ウェブ評論サイト『デイリー新潮』に、最新論考を寄稿しています。
尹錫悦はなぜ「キシダ・フミオ」を舐めるのか 「宏池会なら騙せる」と小躍りする中韓
見え透いた罠を相次ぎ日本に仕掛ける尹錫悦(ユン・ソンニョル)政権。サル芝居で騙せると韓国人が信じるのはなぜか。『韓国民主政治の自壊』(新潮新書)を上梓した鈴置高史氏の答は簡単だ。岸田文雄首相を舐めまくっているから――である。<<…続きを読む>>
―――2022/06/23付 デイリー新潮『鈴置高史 半島を読む』より
「尹錫悦(いん・しゃくえつ)政権が、宏池会出身の岸田文雄首相のことを舐めまくっている」。
じつに刺激的なタイトルです。そして、ときどき存在する(らしい)「岸田文雄ラバー」の皆さんが読んだら、激怒のあまり、タイトルだけで卒倒してしまうかもしれません。しかも、本文中には「カモが首相になった」だの、「中国も『岸田はチャンス』」だの、じつに刺激的な表現が散りばめられています。
ついに鈴置氏も岸田首相の悪口を述べるという「タイトル詐欺」で読者を釣るようになってしまったということでしょうか(※どうでも良いことですが、個人的には「岸田首相をカモに例えるとは、カモに対してじつに失礼ではないか」、などと思ってしまうのはここだけの話です)。
鈴置氏「韓国が言ってくることはすべて罠」
ただ、結論からいえば、タイトル詐欺でも何でもありません。
これは6月14日付の前稿『尹錫悦は「シャングリラ」で従中の馬脚を現した 後は「キシダ」を騙すだけ』の続編という位置付けとみるべきであり、5000文字少々の文章のなかには、安倍政権下で外相だったころを含めた岸田首相の具体的な動きが示されているからです。
本稿でも鈴置氏は、尹錫悦政権が出してきた自称元徴用工問題をめぐる代位弁済案については「日本に植民地支配の不当性を認めさせるための罠」、「1998年の日韓共同宣言の精神に立ち返ろう」との呼びかけも「日本政府に再び植民地支配を謝罪させるための罠」と指摘します。
この基本認識は、大変に重要です。というのも、この認識を「補助線」として持っておけば、韓国側の行動の多くが「日本を騙す」という一点に向けて集約されていることに気付けるからです。
たとえば自称元徴用工問題をめぐる「一括妥結方式」をめぐって、鈴置氏はこう指摘します。
「要は、韓国が条約違反を是正する代わりに日本は譲歩せよ、というのですから。韓国が言ってくることは全てが罠なのです」。
では、なぜそのようなことがいえるのか。
岸田文雄首相が「危うく騙されるところ」だったという実例が、いくつか出てくるからです。その典型例が、佐渡金山遺跡の世界文化遺産登録の件でしょう。
「『登録に動けば米国との関係が悪化する』『韓国が拒否権を発動すれば登録できない』を理由に、岸田首相はユネスコへの推薦を見送りかけていました。韓国の威嚇に怯えた日本の外務省から、そう吹き込まれたのです」。
岸田首相の「聞く力」の問題点とは?
もちろん、「登録に動けば米国との関係が悪化する」、「韓国が拒否権を発動すれば登録できない」、は、ウソです。ただ、この記述から見えてくるのは、岸田首相の「話を聞く『能力』(?)」の問題点なのでしょう。
このあたりを読んでいて個人的に真っ先に思いつくのは、岸田政権が「ステルス安倍政権」のようになっていて、原発再稼働を粛々と進めていること(『じつは岸田政権下でひそかに進み始めている原発再稼働』等参照)でしょう。
これは、良い方向のステルスといえるでしょう。
しかし、それと同時に『電力会社「節電に協力したら毎月数十円差し上げます」』でも指摘したとおり、再生可能エネルギー賦課金制度を維持したまま、「節電ポイント還元」の子供だましで国民に節電を強いようとしているという話題については、どうにも理解に苦しむところです。
すなわち、岸田首相自身に芯がないのだとしたら、外務省に「日韓関係改善の必要性」というウソを吹き込まれたら、コロッと騙されてしまうかもしれませんし、財務省に「消費税の税率を引き下げたら消費が委縮する」というウソを吹き込まれたら、コロッと騙されるのでしょう。
危うく騙されるところだった佐渡金山
ちなみに鈴置氏は、世界遺産登録の件については、次のように述べます。
「安倍晋三元首相らが説得することで、騙されかけていた岸田首相は1月28日、ようやく翻意しました。推薦決定により米国との関係が悪化したわけではありません。そもそも投票で3分の2の賛成票を得れば韓国が反対しても登録できるのです」。
世界遺産登録をめぐっては、やはり安倍晋三総理の影響が大変に大きかったのです。逆にいえば、安倍総理の説得がなければ、佐渡金山の世界遺産登録は頓挫していた可能性が濃厚でしょう。
そして、鈴置論考には岸田首相が安倍政権下の外相だった時代に韓国に2回騙された話や、韓国メディアに掲載された論説などに加え、「『友好万能主義』の日韓議員連盟や外務省」が暗躍している話などが、これでもかというほど出てきます。
さらには、鈴置氏は「日米韓3ヵ国協力強化」という視点から、「日本が韓国に冷たいままだと、日本が米国から怒られるぞ」、といった「プロパガンダ」を、「外務省のコリア・スクールや一部の韓国専門家」などが展開した、と指摘するのです(その具体的な証拠も鈴置論考に掲載されています)。
この記述を読んでいてハッと気づくのは、たしかにそのような主張をする人たちがいた、という事実です。これについては当ウェブサイトでも『「尹錫悦新大統領で日韓関係が改善へ」、本当ですか?』や『韓国の約束破り無視する「関係改善論」=日経編集委員』などで取り上げた記憶があります。
(※余談ですが、米国自身が韓国に対し、冷たい態度をとっているという事実については、日本における一部の自称コリア・ウォッチャーの皆さま方の認識が完全に欠落している部分でもあります。)
これに加えて岸田首相の「不用意さ」についても、たとえば日中友好議連会長だった林芳正衆議院議員を外相に任命したこと、北京五輪をめぐる米国政府によるいわゆる「外交ボイコット」に日本がすぐに同調しなかったことなど、豊富に示されています。
(※そういえば鈴置論考にいう「岸田首相の不用意さ」の一部については、当ウェブサイトでも過去に取り上げています。しかし、これらに対しては2~3名の読者の方が、「岸田首相の悪口を書くな」という趣旨のコメントを、ハンドルネームを変えて日々、読者コメント欄にせっせと投稿なさっていたのも印象的です。)
韓国にとっては「チャンスを生かさない手はない」
すなわち、岸田首相が「米国からも嫌われている」ような外観を作ったこと自体が、韓国側が日本に対して「罠」をしかけるインセンティブを生み出したのであり、実際に岸田首相はこれらの罠のうちいくつかに嵌っています。
「韓国側の姿勢に具体的な変化がないのに、岸田首相は米国に怒られまいと譲歩してしまった。4月26日、尹錫悦氏が派遣した政策協議代表団と面談した岸田首相は『日韓関係の改善は待ったなし』と発言。尹錫悦大統領の就任式に林外相を送り、親書まで持たせるという、前のめりぶりを発揮しました」。
本当に、あたまが痛いところです。
ちなみに韓国側で大統領就任式典が行われた5月9日を含め、竹島周辺の日本の排他的経済水域(EEZ)内で韓国側が無許可の海洋調査を実施していたことに関しても、鈴置氏は次のように指摘します。
「韓国は『少々強引なことをしてもキシダは後戻りできない。何せ、日韓関係改善を公約したのだから』と考えた」。
「『韓日関係の改善』を模索しているはずの韓国が、竹島近海で違法な調査を実施する」という不合理な行動に対する説明としては、おそらくこれがパーフェクトでしょう。
ちなみにこれに関しては産経がリークし、自民党の外交部会が問題視したことで、外務省が「もみ消しを図ったのではないか」とつるし上げられ、今月のNATO首脳会合での日韓首脳会談見送りにつながったという経緯がある点については、当ウェブサイトでも最近、ときどき触れている論点です。
いずれにせよ、岸田首相が韓国側から徹底的に舐められていることは間違いありません。安倍総理、あるいは自民党外交部会の議員らが、折に触れて岸田首相をちゃんと「説得」していることで、辛うじて大失敗をしていないだけなのかもしれません。
こうしたなか、いつもの「鈴置節」が炸裂するのが、こんなくだりです。
「――『キシダはチャンス』ですか。
鈴置:日本にとっては『岸田リスク』ですが。外交の基本は相手の弱みにつけ込むこと。『キシダ・チャンス』を韓国が使わなかったら、その方がおかしい」。
思わず100%、同意してしまう記述です。
国際会議で宏池会の名前を出す程度の政治的センス
ちなみに、当ウェブサイトではこれまで、岸田首相がシンガポールのシャングリラ会合の基調講演で、いきなり自身の出身派閥である「宏池会」の名前を出したという「事件」について、しばしば取り上げてきました(『岸田首相にお灸据えたいなら自民でなく宏池会へどうぞ』等参照)。
該当する発言は、次のとおりです。
「私の故郷、広島の先輩であり、私の属する政治集団『宏池会』の先輩リーダーである、宮澤喜一元総理は、『冷(※以下略)」
国際会合の場で派閥の名前を出すというのには、本当に驚きます。しかも、慰安婦問題を解決するどころか、「事なかれ主義」でめちゃくちゃにしたうえ、日本経済に「失われた30年」をもたらす原因のひとつを作った消費税の導入でも実績がある宮澤喜一の名前を出すというのも、大変に面黒いところです。
これについて鈴置論考では、こんなふうに取り上げられています。
「――宏池会はアジアで評判がいいのですね。
鈴置:ええ、日本を潜在敵国と見なす国では。不思議なことに6月10日、シンガポールで開かれたアジア安全保障会議(シャングリラ)での演説で、岸田首相は「宏池会」を強調したのです。<中略>自民党の派閥の話をされても、外国人は面食らうだけでしょう。それも、海外からは『与し易い』と見なされている『宏池会』を持ち出したのですから……」。
宏池会にお灸を据えてみては?
さて、鈴置氏の議論に「タダ乗り」するようで申し訳なのですが、やはり個人的には、「宏池会政権」というものに対しては不安感を抱くのも事実です。
この点、当ウェブサイトで数日前からしばしば指摘しているとおり、宏池会自体は自民党内の5大派閥のなかで、現在のところは議員数で4番手、衆院では5番手です。
自民党の主要5大派閥の勢力(衆参両院)
- 安倍派…94議員(衆60/参34)
- 茂木派…54議員(衆33/参21)
- 麻生派…50議員(衆38/参12)
- 岸田派…44議員(衆32/参12)
- 二階派…43議員(衆35/参8)
- その他…88議員(衆65/参23)
- 合計…373議員(衆263/参110)
(【出所】著者調べ)
また、スキャンダルで吉川赳・衆議院議員が自民党を離党したことにともない、宏池会の「衆議院比例ゾンビ率」は若干低下していますが、吉川議員を含めれば、「比例ゾンビ議員」は宏池会所属衆議院議員の4分の1に達します。
もしも「自民党支持者だけれども岸田政権の支持者ではない」という方がいらっしゃれば、宏池会議員を減らすべく、「宏池会以外の候補者を勝たせる」というのは、ひとつの手ではないでしょうか。
とりあえず比例代表に出馬している候補者のうち、現・元職議員の所属派閥については『岸田首相にお灸据えたいなら自民でなく宏池会へどうぞ』などでも詳しくまとめていますし、また、ニーズがあるようなら、選挙区における宏池会候補者リストについても掲載してみても良いと思っている次第です。
(ただし、選挙区、とくに1人区の場合は比例代表と異なり、自民党支持者にとっては「その候補者が宏池会所属だ」という理由で落選させることは難しいため、当該リストについてはまだ作成していません。ですが、もしそのようなリストが欲しいということであれば、読者コメント欄にその旨書き込んでください。)
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
おはようございます。選挙区における宏池会および2F派候補者リストを是非お願いします。こいつらは絶対に避けたいですので。残念ながら我らが選挙区、良く調べたら維新は新人でお花畑っぽいし、国民新党は立憲と相乗りでした。
>選挙区における宏池会候補者リスト
是非ともお願いしたいです。
日本(だけではないと思いたいですが)は野党がボロボロなので自民一択しかないのですが、その中には切り捨てたい派閥もあるので…。
以前のように強い外交をして欲しいものです。
舐められてるってことに
自覚がないのが一番の問題点だ
同意
彼は「巧くやってる」と自認している様にさえ見える
>ス臓器
酷い誤変換だ
匿名のコメント主様
ご指摘大変ありがとうございます。さっそく修正します。
引き続きのご愛読並びにお気軽なコメントを何卒よろしくお願い申し上げます。
前も投稿しましたが改めて替え歌を出します。誰の事とは言いませんが。
ザ・ピーナッツ「恋のバカンス」の曲に乗せてどうぞ。
ため息の出るような あなたの口だけの
甘い考え見える 愚かな人よ
ユネスコに慰安婦 全て棚の上で
共に協力しよう 昔のように
にやけたエラよせて ささやいた約束は
一時だけの決め事 ため息出ちゃう
ああ 韓の裏切りに だまされた月日よ
初めてあなた思った これはバカです
にやけたエラよせて ささやいた約束は
一時だけの決め事 ため息出ちゃう
ああ 韓の裏切りに だまされた月日よ
初めてあなた思った これはバカです
個人的には、岸田政権というのは、中韓から見ればチャンスなのでしょうが、同時に罠でもあるように思えますけどね。
割と知られている話だと思いますが、防衛陣地を築くとき、わざと防御の薄い箇所を作り、そこを弱点と見て群がってきた敵を集中砲火で潰していくという。
そんな具合に、中韓は嬉々として日本に譲歩を迫るチャンスとして群がるでしょうが、日本はそこだけは誰だろうと譲ることは不可能です。
結果、空回った要求を繰り返すだけで、日本とはますます溝を深めていくということになると見ていますが。
実際、日米NZ韓の四ヶ国首脳会談といった、韓国側としてはちょっとやりにくい。ここから押したいけれど押せないというやり方で日本は動いています。
釣りですね。今後もこの釣りは続くと思われます。
中韓が群がってくることに危機感を感じる方達には気が気で無いかも知れませんが。中韓とより速く、より深く鮮明に溝を作り距離を置く展開という意味では、今の形が最速になるような気がしています。
ムシロムロンそうであってほしい
しかしながら貴殿の論から「だってウチの選挙区ガチガチの宏池会地盤なんだよ~」とう諦観から”箱の底の希望”を幻視しているのかもしれない感を得てしまうほど、宏池会への絶望は深い…かもしれない
「実際、日米NZ韓の四ヶ国首脳会談といった、韓国側としてはちょっとやりにくい。」
日米ではなくて、日豪NZ韓の四か国ですよ。あと、日米豪NZ韓の五か国案も報道されています。
ですね。
スマホの予測変換によるミスを見落としてしまっていたようです。
>中韓は嬉々として日本に譲歩を迫るチャンスとして群がるでしょうが、日本はそこだけは誰だろうと譲ることは不可能です。
よくもまあ何の根拠もなく「誰だろうと不可能です」と断定できるものですね.
岸田ー林ー茂木の3バカ売国トリオが,韓国に対してはまだしも共産チャイナに対して重要なことで譲らない保証がどこにあるのかな?
売国性向と言って悪ければ従中性向が強い人間を政府や外交さらには与党実務のトップに置いた状況を許したままにするほど我が国の将来にとって危険なことはないのです.
しかも岸田首相と林外相は鈴置氏が指摘しているように韓国に対してまで前のめりで甘い顔をしようとするとあっては論外中の論外.
こいつらをトップに据えたままあと3年も放置するなど以ての外.
(岸田の内政面での無能さに関しては論わずに無視しておくとしても)日本にとっての外交面での危険性を最小限に抑えるためには,こいつら従中政治家を権力の座から引きずり降ろして速やかにゴミ箱に放り込み,対中・対韓・対北・対露に関して十分な警戒心を持ちファイティングポーズをちゃんととる(そして必要ならば実際に相手にとって損害が生じるペナルティを与える)だけの胆力のある政治家に日本の舵取りを任せるようにチェンジしなければならないのです.
無理無理。どうあっても、譲歩するのは無理です。
国民の世論の壁。
戦後秩序の維持などといった、外交の一貫性の壁。
更には、岸田政権の場合は、政治基盤の弱さも追加されちゃいます。
外交一つをとっても、壁が分厚すぎます。
それも、20年くらい昔ならまだともかく、今の時代、今の国際情勢ではとてもとても。
岸田総理達にそんな真似をする力があって、またそんな意思があるなら、とっくに大規模な訪中団とか送ってますって。
逆に、これからやるというのなら、そんな相手に信用されない真似しても意味ありません。遅すぎる。
だから事実として、彼らが就任してからそんな事例が無いわけですし。
譲歩しちゃうのは可能ですよ.その後,政権を喪うかも知れませんがね.
譲歩不可能なのと愚かにも譲歩しちゃって政権の座から降ろされるのとは違います.
特に対中でのトンデモ譲歩は十分に行い得る.岸田ー林ー茂木の従中トリオならね.
流石に対韓に関しては現在の国民世論が維持されている限りはトンデモ譲歩は岸田政権と言えどやらないとは思いますが.これも醒めやすい日本国民の国民性からして今の韓国に対して厳しい世論が維持され続ける保証はない.参院選を乗り越えて次の選挙までの3年間に韓国に対して厳しい世論が維持される保証はない.(日本国民の常として,いい加減に厳しい態度や考えを続けることに飽きてしまい,3年間もあれば「もう面倒だから韓国にも適当で良いじゃないの」というモードに世論が切り替わる恐れが強い)
事前に何の打ち合わせも無く、まるで韓国が希望する一括解決みたいなやり方でスピーディに譲歩をする?
それも、どんな話を想定されているのか分かりませんが、重要な話で?
いつ、話し合いをするのかという情報も発表せず? 情報を漏らしもせず?
誰にも、どういうつもりで行くのか確認されず? 邪魔されず?
まるで、その場でいきなり書面を作るかの如く約束の証明書を作り上げるかのように? あるいは、口で言えばもう譲歩の約束が出来上がり?
引きずり下ろされる可能性も考えず、後先考えずに、その一回のためだけに健気にも中国に尽くすかのような強い信念を持って?
岸田総理がそんな、普通の外交でやらないような真似を出来るくらいに権力(政治力)、工作力、運、(悪い意味での)知力、中国への忠誠心を兼ね備えた、実に都合のいい存在でもなければ、そんな動きしないのでは?
正直、かなり無理があると思います。
私は「岸田文雄ラバー」では決してありませんが、今回の鈴置論文には、少なからず違和感を覚えます。
1.どうしてカタカナの「キシダ」なのか、レッテル貼りの手法ではないのか
2.慰安婦合意で騙されたのは、事務局では谷内正太郎・国家安全保障局長(氏は後日安倍氏より「だから言ったではないか」という趣旨の言葉を浴びた)であり、岸田氏に当然外相としての責任はあるものの、最終責任は当時の安倍首相にある(さらにいえば騙されたのは事実だが、結果的には国際世論上韓国の方が、”約束を破った”ダメージがきつい)
3.「米国・バイデンに嫌われているキシダ」とのことですが、先のクアッド時の日米会談の結果からみても、そのような兆候はうかがえないように見えます。
何らかの意図があるのですかね。因みに私は安倍元首相の在任時代の功績を高く評価し(但しカケ・桜は評価しない)、健康が許せば、安倍氏の再々登板を念願しております。
1.3. の”キシダ”は先方の見方、特に3.は先方の(勝手な)観測内容を表現しているに過ぎないのでは? と愚察いたしまする
キシダと表記されてるのは外国からの目線のときです。
私も少し違和感を覚えましたが、今回の鈴置氏の説明は全般的に「中韓はこう考えている」「だから、岸田総理を舐めている」という内容です。
だから、事実というよりも、彼らの歪んだ現実認識だとこうなっていると理解した方がよろしいかと思われます。
taku 様へ
2 キシダなら「何度でも」騙せるという意味だと思います。
安倍晋三氏や菅義偉氏は「何度でも」騙すことはできないと思います。
要するに、人が好過ぎといいましょうか、学習能力が無いと言いましょうか。決して悪い人ではないのですが。
鈴置氏がそう思っている、ではなく、支那や南鮮がそう思っているよ、だから「キシダ」と外人感表記していると思いますが・・。
ハト派はタカ派の、タカ派はハト派の政策をやりやすいとよく言われる。
安倍さんは、確固たる思想ゆえに、徹底的に野党やメディアなどに叩かれ足を引っ張られた。
岸田さんは、確固たる思想がないから、叩かれにくい。ゆえに、タカ派的な政策をやりやすいとも言える。
周りに影響を受けやすいようだから、党内力学によっては、岸田さんは使える。
今回の選挙で、自民党が大勝するのは間違いない。
問題は、当選議員の内容だ。誰が当選するかで、自民党内の力学が変わる。
大事な大事なキシダ・チャ~ンス!
鳥頭の私は先日の青山繁晴氏提言時の、岸田氏の発言を思い出します。
>韓国は(日本の頭越しに)アメリカとの防衛大臣会談で、日韓GSOMIA(軍事情報に関する包括的保全協定)の復活を依頼したが、レーダー照射事件を韓国が解決しないと、GSOMIAへの復帰もあり得ない
これが実は、日米の要人間で通用している理解かもしれませんが、
私には、日韓用日派の与太話を、悪く捉えて話して見せているように見えました。
GSOMIAは法的には問題なく機能していて、「復活」するようなものでは無いです。実態として現場で機能していないなら、それは協定をサボタージュしていると米国に宣言するようなものでしょう。
前提なしに話せば「は?」と捉えられることを最初に語るのです。
岸田氏は、こういう与太話ストーリーが頭にすんなり入っちゃう人なんだと思いました。
「米国が怒る」なんて与太話でも、効くかも知れないと思います。
>岸田政権が「ステルス安倍政権」のようになっていて、
顕在化した問題は自民党やメディアやネットで修正されるでしょうが、顕在化しないものは多くあるはずで、本人に目利きの能力が無いことで、大なり小なり、日々爆弾が仕込まれていくのだろうと思います。
彼に近い人ほど、うまくやると思います。
>ハンドルネームを変えて日々、読者コメント欄にせっせと投稿なさっていた
最近は日本語の怪しいのもありますね。五毛頭にも岸田応援のバイト代が出ているんでしょうかね。層の厚さを感じることがあります。
報道産業をリタイアしたかつての前線級新聞記者たちが、人民網や中央日報、聯合通信なんかに再雇用を申し出て、中韓の利益のためにせっせと国内諜報活動や情宣工作にいそしんでいる構図があると理解しています。当サイトは監視対象です。
現役世代たちによる新聞社およびNHKを始めとするTV局ラジオ局工作のありようは、みさなん肌感覚として理解できていると思います。
参考になれば幸いです。
https://data-cafe.com/election/faction.htm
鈴置さんの前回の記事「尹錫悦は「シャングリラ」で従中の馬脚を現した、後は「キシダ」を騙すだけ」の最後が「米国は韓国には冷ややかに対応していくでしょう。日本もそれに合わせ、韓国に過剰な期待を抱かず、冷静に応じていけばいいだけなのですが……。」という、含みを持たせた終わり方でしたが、今回のがその回答ですね。
野党やマスコミが静かで邪魔しないのは、ある意味メリットではありますが、やはり脱輪や事故する危険のある運転手のクルマに乗車させられているのは嫌です。
背後にブレない参謀が居てほしい。
鈴置さんが内閣官房に入って下さればと心から願っています。
岸田の著書を読めばわかるが岸田の思想はリベラルそのものでむしろ枝野に近い。
左派から見れば岸田と宏池会は「枝野と立憲の下位互換」と映る。
だから批判は自分たちが没落しない程度にとどめる。
アベ、スガとやった引きずり下ろすような批判は控える。
こうやって宏池会、野党、メディアで心地よい共存を図ろうとしている。
近々出てくる次期首相候補ランキングでは林、河野、小泉が出てくる。
彼らとも同じ共存関係を築こうとするだろう。
もちろん高市が出てくればアベ、スガの再来となる。
何とかしてこのスクラムを破壊できないものか。
中韓が岸田総理を与しやすしと見ているに違いないという指摘についてはさもありなんと思いますが、特に韓国の外交当局に、そんなに狡猾で陰湿な策略を巡らせて実行するような能力があるかどうかはかなり疑問があります。実際、前政権の5年間で、組織として機能しうるかどうかすらも危ぶまれるような惨状を呈していた韓国外交部が、それほど素早く機能回復するとも思えません。
ただし、「揚げ足を取る」「弱みに付け込む」「陰湿な嫌がらせ」を大得意とする国民性なので、意図せずして結果的に「罠」として機能してしまう可能性は否定できません。確実なのは、つまらぬ言質を与えたら、すかさず付け込んでくるであろうということくらいです(これは韓国以外の相手でも同様ではありますが)。つまり、特に意図はなかったのに、応対を間違えて、わざわざ「罠」として活性化してしまうようなケースですね。
外交には他国の目というものもありますので、なんでもかんでも強硬な塩対応をすればそれで良いとは必ずしも思いませんが、わざわざ蹴躓きに行く必要などもちろんありません。岸田総理もよほどのアホでもなければ、自らに向けられている疑念の目は理解しているでしょうから(多分ね)、わざわざ蹴躓きに行くような真似はしないでもらいたいなと願ってます。
龍さま
私はこれまでの岸田政権の対韓外交を、それなりに評価しております。①”政策協議団”なるものに面談し宥和姿勢を見せた(この時は実は危惧していました)②日米会談で、バイデンに「あなたも副大統領の時、日韓合意に賛成したが、その後に何が起こったのか知っているではないか」と話し、米国の介入の可能性をシャットアウトした(産経しか報じていませんが)③NATO拡大会議での日韓首脳会談に応じず、韓国を徴用工問題の”官民協議体”の設立に追い込んだ④日豪NZ韓首脳会談、日米韓首脳会談をセットし、韓国に飴玉も与えようとしている。硬軟織り交ぜた対応だと思います。また青山繁晴議員も面談後「岸田総理は、予想をはるかに超えて、率直に韓国に厳しい姿勢を明言」と仰られております。
それだけに今回の鈴置論文には、別の意図があるのかな、と訝しむのです。ご存じのとおり、安倍氏の全面的なサポートを受けて誕生した岸田政権ですが、同氏の期待に反し、政策・人事とも、言うことを聞かない(全面的な対決はもちろん回避しています)。島田防衛事務次官の更迭などその典型かと思います。ハト派政権によるタカ派政策を期待していた安倍氏にとっては思惑違いも甚だしいかと推察します。
今回の参院選挙に勝てば、後2年は約束されるでしょうし、2年後の総裁選の前に、衆議院を解散して勝利すれば、その後3年も見えてきます。
安倍氏から見れば、ここで右派論客を使って、岸田政権に牽制球を投げておく価値は十分にあるのではないでしょうか。
ちなみに私は、安倍元首相の在任時代の功績を高く評価し、また同氏の政局的手腕(前回総裁選挙で高市氏を担ぎ出し、河野氏を封じ、岸田政権を誕生させた)にも敬服しております。同氏の健康さえ許せば、再々登板を念願しております。
私も、これまでの岸田政権による対中対韓政策については一定の評価をしています。「たまたまうまく行っているように見えているだけだ」とか「結果論に過ぎない」と言い出す方もおられるかと思いますが、政治家が問われるのは常に結果責任であり、たまたまだろうがなんだろうが、結果として良い方向に向かっているのであれば、それはそれで評価の対象でしょう。
さて、岸田総理は参院選の公約として、防衛費大幅増額の方針を示しました。おそらく、安倍元総理や菅前総理がそんなことを言い出したら、その時点でサヨクが大騒ぎとなり、集中砲火を浴びせていたことでしょう。某新聞あたりが一大キャンペーンを張ったとしても不思議ではありません。しかし、もちろん一部には反対意見もあるものの、今のところ大きな動きにはなっていません。安全保障環境がそれほど変わったことを国民が理解したというのもあるのでしょうが、ハト派(のはず)の岸田総理がそう言いだしたというのも、一つの要因ではあるのかもしれません。
なお、「どうせ実現などできるわけがない。口だけだ」などと腐す方もおられそうですが、公約として謳った以上、実現できなければマイナス評価になるのは当然です。でも、少なくとも現時点で「失敗の予告」をするというのはフェアではありません。
ちなみに、安倍元総理に関しては、特に外交・安保の分野で大きな実績を残され、戦略的グランドデザインを確固たるものとしたという意味で高く評価してますが、万能だったわけでもありません。アベノミクスにしても、失敗とまでは言えないものの、最終的な目標だったはずのデフレ脱却にまでは至ってません。また、外交分野でも、力を注いできた北方領土問題も、拉致被害者問題も、解決には至りませんでした。もちろん、外交には相手のあることなので、すべてが思い通りに行くはずもありませんが、結果として、第二次時安倍政権の6年間で、北方領土問題も拉致被害者問題もめぼしい前進が見られなかったことは事実です。
というわけで、安倍元総理の再々登板については、必ずしも積極的には賛成しません。ただ、トランプ氏が再びアメリカ大統領になるなどという事態になったら、真剣に検討する価値がありそうです。
おっしゃる通りだと思います。このコメント欄はいいね!ボタンがないのが残念です。
同感です。
「力を付けた」という事になっている中国は、力押しの恫喝一辺倒の路線から戻ることがもはや出来ない。
韓国も、その場凌ぎで精一杯。そんな印象を感じています。
岸田政権の対韓外交については、4月の訪日団に対する対応の仕方が、やはり一番の参考になるのではないかと思います。
甘い顔を見せつつ、釘を刺し、期待させながらも実利は与えない。
「日韓関係の改善に前のめり」と見なされながらも、それに結びつくものは何もありません。
結果として、韓国の日本に対する外交策(?)も、実に雑になっています。
「代位弁済」「一括解決」などという、無理に決まっているでしょという、日韓の溝の深さをかえって浮き彫りにする真似をしてくれています。
「日韓関係の改善に前のめり」と見せたことで、韓国の外交がより弱体化したように見えます。
こんな具合に、餌を撒きながら、日韓関係を「韓国側から離れさせていく」というのが、岸田政権のやり方に思えます。
自分は岸田総理個人についても、岸田政権にも評価は様子見ですが。
少なくとも岸田政権という構造については、これまでの結果と経緯を見て、そう悪くもないのではないかと思います。
あと、安倍元総理も朴槿恵大統領に韓国語で挨拶をしたり、「日韓関係の改善に前のめり」に見える態度を最初は取っていました。
そして、騙された後に「慰安婦合意」という毒餌を韓国に食らわせています。
この辺り、韓国というのは、約束を破る国なのだという実績を作り上げ、また岸田外相を次代の餌に仕立て上げていたようにも思えます。
昔の派閥争いに比べたら、今の自民党の派閥争いって本当にあるの? と、言いたくなるくらいに温いです。
ときどき、衝突しているかのような報道も出てきますが、ガチの対立にならないあたり、プロレスやっているようにも見えます。
なので、岸田政権は自民党内の各派閥と口裏を合わせて動いているのではないかと。
多分に空想の部分が多いとは自覚していますが。
自分には、岸田総理という餌が「美味しいですよ~」とせっせと踊って、それを安倍元総理達が糸を引きながら、餌に食い付こうと猪突猛進してくる中韓を釣り上げて高笑いしている。
そんなイメージが湧きますね。
安倍元総理達の糸付きなので、岸田総理が躓きに行く可能性も低いように思えています。
龍様
私も韓国の国民性から天然で罠となるような言動になっているのだと思います。
岸田総理ですが、たまたま青山繁晴議員の6月20日のニュースの尻尾「韓国が悪い by 総理」と題したYouTubeチャンネル見てたら、青山先生は岸田総理には韓国が悪いと相当頭にきているとは言ってました。一方で、別の回では、韓国は輸出管理強化で韓国をグループBに落としたのを元に戻すようにしつこく言ってきて、青山議員は首相にぜったいダメですよといったが、明確な返事がなかったとも明かしてます。そこが非常に心配なところです。