比例投票先でも「維新>立憲」の逆転=各種世論調査で
世論調査によれば、有権者の立憲民主党への支持が揺らいでいます。政党支持率では複数の調査で「維新>立憲」となっているほか、次期参院選での投票先として、日本維新の会が立憲民主党を大きく上回っていることも示されたからです。もちろん、世論調査に全幅の信頼を置くべきではありませんが、今後の動向として見るならば、これはこれで興味深い話です。
世論調査を定点観測
当ウェブサイトで「定点観測」しているデータのひとつが、各メディアが実施する世論調査(内閣支持率、政党支持率)です。
ただし、普段から申し上げているとおり、これらの調査については、正直、「全幅の信頼を置いて良い」というものではありません。というのも、どうも各メディアは世論調査の結果をそのまま公表するのではなく、何らかの「補正」を行っている可能性があるからです。
また、多くの世論調査では、依然として電話によるものが中心です。最近でこそ固定電話だけでなく携帯電話も調査対象に加えるようになったにせよ、やはり電話を中心とする調査では、回答者が限られているのではないか、といった疑念も払拭できません。
したがって、基本的にメディアの支持率調査については、あくまでも「参考」くらいに位置付けておくのがちょうど良い、というのが著者自身の持論でもあるのです。
こうしたなか、当ウェブサイトにて「定点観測」しているのは、には、読売新聞、朝日新聞、時事通信、共同通信の4社のものに加え、産経・FNN、日経・テレ東の2つの合同調査、あわせて6つです。
これらのメディアの世論調査、実施・報告されるタイミングは一定ではありませんが、多くの場合は各社とも毎月1回公表され、たいていの場合は内閣支持率と政党支持率、そしてその時々でそのメディアが選んだテーマなどに関しての調査結果が公表されています。
(※ただし、まれに1ヵ月で2回以上調査が行われたりすることもあるほか、一部のメディアの調査だと、政党支持率が公表されなかったりすることもあります。)
岸田内閣の支持率は堅調
こうしたなか、今月は6つのメディアのうち、すでに4つのメディアが世論調査結果を公表しています。週末に産経・FNNと共同通信がそれぞれ調査結果を公表したからです。
これに関して状況をまとめると、図表1のとおりです。
図表1 内閣支持率(2021年12月~2022年1月)
メディアと調査日 | 支持率(前回比) | 不支持率(前回比) |
---|---|---|
朝日新聞(12/18~19) | 49.0%(+4.0) | 23.0%(▲4.0) |
日経・テレ東(12/24~26) | 65.0%(+4.0) | 26.0%(▲1.0) |
読売新聞(1/14~16) | 66.0%(+4.0) | 22.0%(±0) |
時事通信(1/7~10) | 51.7%(+6.8) | 18.7%(▲5.3) |
産経・FNN(1/22~23) | 66.9%(+0.5) | 26.8%(+0.6) |
共同通信(1/22~23) | 55.9%(▲4.1) | 25.2%(+2.5) |
(【出所】各社報道より著者作成)
今回、共同通信の調査結果だと、内閣支持率が前回比マイナスに転じましたが、それでも依然として50%台半ばの支持率を維持しています。また、先月の朝日新聞の調査を除けば、ここに掲載している6つの調査は、支持率がいずれも50%を超えている、という共通点があります。
この点、岸田文雄首相に現時点で何か具体的な成果でもあったのかといえば、個人的に「これ」といって思いつくものはあまりありませんが、いちおう、「世論調査上は」、現時点で国民の過半数が支持しているらしい、ということでしょう。
政党支持率では「維新>立憲」
その一方で、政党支持率については、引き続き、興味深い結果が出ています。現時点において、最新世論調査のなかで手に入る政党支持率調査を並べてみると、図表2のとおり、先月の朝日新聞による世論調査以外は、いずれも政党支持率で立憲民主党と日本維新の会の逆転が生じていることが確認できます。
図表2 政党支持率(2021年12月~2022年1月、カッコ内は前回比)
メディアと調査日 | 自由民主党 | 立憲民主党 | 日本維新の会 |
---|---|---|---|
朝日新聞(12/18~19) | 36.0%(±0) | 8.0%(▲1.0) | 7.0%(▲2.0) |
読売新聞(1/14~16) | 41.0%(±0) | 5.0%(▲2.0) | 6.0%(▲2.0) |
時事通信(1/7~10) | 25.6%(▲0.8) | 4.0%(▲1.0) | 4.3%(▲0.6) |
産経・FNN(1/22~23) | 40.3%(+1.7) | 6.0%(▲1.2) | 6.7%(▲1.4) |
(【出所】各社報道より著者作成)
もちろん、「政党支持率」はたんなる支持率であって、次回国政選挙でその政党が獲得できる議席数と必ずしもリンクするものではありません。
しかし、かなり大きなトレンドとして見るならば、やはり、「有権者の立憲民主党離れ」が生じている証拠に見えなくもありません。
「ネット調査」だと立憲の支持率はさらに下がる
こうしたなか、世論調査という意味では、大変に興味深い話題がほかにもありました。
ひとつめは、これです。
【速報】今年最初の内閣支持率&政党支持率調査!電話調査・ネット調査で上昇したのは……?!2022年1月選挙ドットコムリサーチ
―――2022/01/19 20:54付 Yahoo!ニュースより【選挙ドットコム配信】
これは『選挙ドットコム』というウェブサイトが配信した記事ですが、注目すべきは、電話世論調査とネット世論調査、2つの調査結果が併記されている、という点です。
図表1や図表2に倣い、内閣支持率や政党支持率を列挙すると、次のとおりです(図表3、図表4)。
図表3 内閣支持率(2022年1月)
メディアと調査日 | 支持率(前回比) | 不支持率(前回比) |
---|---|---|
選挙ドットコム(電話)(1/15~16) | 49.2%(+10.6) | 17.6%(▲10.4) |
選挙ドットコム(ネット)(1/15~16) | 23.8%(▲0.7) | 30.1%(▲5.5) |
(【出所】選挙ドットコム記事より著者作成)
図表4 政党支持率(2022年1月)
メディアと調査日 | 自由民主党 | 立憲民主党 | 日本維新の会 |
---|---|---|---|
選挙ドットコム(電話)(1/15~16) | 32.8%(+5.0) | 12.3%(▲0.5) | 9.6%(▲2.0) |
選挙ドットコム(ネット)(1/15~16) | 14.5%(▲2.9) | 2.7%(▲0.7) | 6.0%(▲3.3) |
(【出所】選挙ドットコム記事より著者作成)
これはどちらも、なかなか興味深い調査結果です。
内閣支持率については、電話だと50%近くに達していて不支持率を大きく上回っているのに、ネットだと逆に支持率が不支持率を下回っています。また、立憲民主党に対する支持率は、電話だと10%台で日本維新の会を上回っていますが、ネットだと2.7%で維新の6%に大きな差をあけられています。
すなわち、既存メディアの電話による世論調査、選挙ドットコムによるネットによる世論調査のうち、少なくともどちらかの調査結果が、「本当の意味での」国民の意見から大きくズレている、ということは間違いなさそうです(どちらが正しく、どちらが誤っているかは別として)。
また、『選挙ドットコム』のネット世論調査だと、「次期参院選比例投票先」については、自民党と日本維新の会が12.8%と同率で並び、立憲民主党は4%に過ぎません。
この調査結果を信頼するならば、いますぐ参院選の投票が行われた場合、比例代表では自民党も立憲民主党もかなり議席を減らす一方、日本維新の会は自民党と並ぶ第1党に躍進する可能性がある、ということです。さすがにやや唐突感もありますが、それと同時に大変興味深い結果でもあります。
毎日新聞「比例投票先で維新>立憲」
一方で、同じく夏の参院選の比例の投票先を巡っては、毎日新聞がこんな記事を出しています。
夏の参院選比例投票先、「自民」が最多27% 毎日新聞世論調査
―――2022/1/23 19:24付 毎日新聞デジタル日本語版より
毎日新聞によると、トップは自民党(27%)でしたが、日本維新の会が21%でこれに続き、最大野党であるはずの立憲民主党は11%に留まったのだそうです。
当ウェブサイトでは諸般の事情もあり、毎日新聞の世論調査については「定点観測」する対象からは外しているのですが、いちおう、その毎日新聞の調査でこんな結果が出たという点については、頭の片隅に置いておいて良いかもしれません。
いずれにせよ、今夏の参院選まではあと半年弱の時間が残っています。
日本維新の会、立憲民主党の「逆転」がどこまで続くのか(あるいは続かないのか)、日本維新の会が自民党を脅かす政党になるのかどうかどうか、などについては、興味深い論点だと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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選挙区でもブロック比例でも信任されなかったひとを、全国比例の看板に据えようってんですものね・・。
自民27、維新21はワタシには驚きの数字です。
維新21は(チョットではなく、イッパイ)買いかぶりです。
セイゼイ、10%イッタラ御の字でしょう。(私見です)
過去には維新にはケッタイなんが、上西小百合、丸山穂高等々ポロポロ出ました。
で、(一部の)皆様から罵詈雑言?の非難を浴びました。
で、それでも21%の得票が有るのか、と思っています。
で、自民もけったいなんは居ますし、公明(遠○)(池○大○)もけったいなんが...
で、同じけったいなんやったら、老舗の政党より、新店の維新が選ばれたのか、と思っています。でも、21%は出木杉君です。でも、ワタシは出木杉君は大好きです。
蛇足です。
21%得票できたら、野党第一党(タブン)は確実ですし、国会運営も確実に変わるでしょう。
朝日毎日現代は親中の岸田を批判非難しない。
自民公明はこの先もそこそこ安定すると見る。
次回参議院選挙は維新 vs 立憲が対立軸となる。
松井吉村橋下 vs 菅と早くも戦いののろしが上がった。
朝日毎日現代はアベスガのように維新を批判するだろう。
だが、だからこそ維新が圧勝すると見る。
https://twitter.com/amigo7000/status/1482697035392622592
もはや結果は出ているのだ!
維新が野党第一党になったら
自民党のリベラル派が少なくなりそう
『吉村知事「正式に立憲民主党に対して謝罪を要求する」菅元首相のヒトラー投稿に抗議』
https://www.daily.co.jp/gossip/2022/01/24/0015008851.shtml
>吉村氏は「元首相であり、現在党の最高顧問である方の発言。正式に、立憲民主党に対して、謝罪を要求する」と投稿した。
個人の発言扱いして、党としての責任から逃げる方に1ユーロ。
岸田政権の支持率が高いまま安定しているのは,安倍政権や菅政権の時のように反日左翼マスコミが無理筋な理由でも強引かつ執拗に批判していないことが最大の原因でしょう.国民の多くは多かれ少なかれマスコミの報道姿勢に誘導されてしまいますから.
本来ならば医療関係者や高齢者に対するブースター接種の大幅な遅れで厳しく批判されても何の不思議もないのですが.
岸田政権は反日左翼マスコミにとってよほど都合の良い政権だということでしょう.
ネットにせよ電話にせよとかく「世論調査」なんて到底あてにならない。
調査側、回答側ともに必ずなんらかのバイアスがかかっており、参考にする程度。