クアッド参加を提唱する韓国「保守派」の噴飯物の主張
韓国の「保守派」に期待してはならない理由
先週の「日米2+2」、「米韓2+2」が終わったことで、むしろ日本が「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)構想」の中心国であるとともに、米韓両国の「同床異夢」が浮き彫りになったと言えるのですが、こうしたなか、韓国メディア『朝鮮日報』(日本語版)に昨日、「周回遅れ過ぎる議論」を発見しました。これこそまさに、韓国の「保守派」に期待してはならない理由でもあります。
目次
米中二股外交
鈴置論考で振り返る米中二股外交
日本を代表する優れた韓国観察者の鈴置高史氏といえば、かなり早い時期から「米中二股外交」の存在を指摘してきた論客でもあります。
この「米中二股外交」とは、読んで字のごとく、米国と中国の双方に良い顔をする外交のことです。
一方は世界最強の軍事大国にして経済大国である米国、一方は経済成長著しく、軍事的にも台頭している中国――。
古今東西、対立関係にある強大国のはざまにある弱小国が両大国からの援助をうまく引き出そうとするのは一般に見られる現象ではありますが、韓国の場合はこれが少々行き過ぎているのです。
ここで、最大の問題があるとすれば、韓国にとって、米中双方との関係は等価ではない、という点でしょう。
というのも、韓国は米国とは同盟関係にありますが、中国とは同盟関係にないからです。
米国は韓国を軍事同盟で守ってくれていますが、中国は韓国を守るどころか、むしろ北朝鮮という「飼い犬」をときどきけしかけて、韓国を躾けようとしているような国です。
私たち日本人の感覚からすれば、こうした心理は理解できませんが、次の鈴置論考あたりを読んでいただければ、韓国の中国に対する畏怖の念の異例さが伝わるかと思います。
元慰安婦は今度は国務長官に抱きつくのか 米国の怒りを報じない韓国メディアの歪曲報道
米国が韓国に「米国か、中国か」と踏み絵を迫る。追い詰められた文在寅(ムン・ジェイン)政権は「日本」を言い訳に逃げ回りそうだと韓国観察者の鈴置高史氏は読む。<<…続きを読む>>
―――2021年3月16日付 デイリー新潮『鈴置高史 半島を読む』より
韓国は米国から独立した!
こうした状況について、歴史からも振り返っておきましょう。
韓国は1948年8月13日、米国の軍政下から独立した国です。そして、1950年からの朝鮮戦争では、北朝鮮に攻め込まれ、国土が消滅する寸前にまで追いやられておきながら、米軍を主体とする国連軍により助けてもらった恩義もあります。
もし1950年9月15日以降に決行された仁川(じんせん)上陸作戦がなければ、おそらく「大韓民国」という国は現在、存在していなかったでしょう。その意味で、韓国政府、韓国国民は、米国に対して心の底から感謝の念を持たねばならないはずです。
ちなみに仁川上陸作戦の決行を決断したダグラス・マッカーサーの像が、現在も仁川市に建っているのだそうですが、この銅像に対しては2018年10月23日午前3時ごろ、「反日団体」の関係者2人の手で、引火性の物質で放火されるという事件が発生しています。
韓国の反米団体、朝鮮戦争で韓国救った“恩人”マッカーサー氏の像を火あぶりに
―――2018.10.24付 zakzakより
もちろん、この「マッカーサー像火あぶり事件」を決行した犯人は韓国国内のごく一部の過激派でしょうし、また、こんな行為が韓国国内で支持されるはずなどないと信じたいところです。
米国を裏切った朴槿恵政権
朴槿恵政権に対する漠然とした期待感
ただ、「恩人の像への放火」は論外としても、現在の韓国が米国に対し、十分に感謝の念を抱いているようには見受けらないこともまた事実でしょう。
とりわけ酷かったのが、朴槿恵(ぼく・きんけい)前大統領です。
彼女は故・朴正煕(ぼく・せいき)の長女だという事情もあり、日本国内では朴槿恵政権発足直前には、「彼女こそ親日派に違いない」、「朴槿恵政権で日韓関係は好転する」、といった期待を報じるメディアが存在していたこともまた事実でしょう。
たとえば、韓国メディア『ハンギョレ新聞』(日本語版)の2013年2月24日付『安倍 “祖父と朴正熙大統領 親友だった”』という記事によると、安倍晋三総理大臣の祖父・岸信介と朴槿恵氏の父・朴正煕は「非常に仲が良かった」、などと報じています。
また、朴槿恵政権発足前の2012年12月21日付で『東洋経済オンライン』に掲載された『韓国・新大統領は「親日」か「反日」か/朴槿恵新政権とのつきあい方』という記事によれば、朴槿恵政権に対する、次のような期待感も確認することができます。
- 「朴槿恵氏は悪化した日本との関係を改善したいと考えているはずだ」
- 「朴槿恵氏は日本に対する理解も深い」
- 「父親から日本的なるものを多分に聞いてきたであろうことから、日本と日本人への肯定的なイメージは少なからずあるだろう」
東洋経済の記事では、「日韓関係の改善は一筋縄ではない」などとする慎重論も併記されているのですが、李明博(り・めいはく)政権下で極端に悪化した日韓関係が朴槿恵政権で修復されるとする淡い期待感を抱いていた人も多かったのかもしれません。
最初っから反日ブースト全開!
ところが、現実にふたを開けてみれば、しかも、朴槿恵氏は最初から「反日ブースト」を全開にし、「父の盟友の孫」であるはずの安倍総理との日韓首脳会談から逃げ回ってばかり。
初の日韓首脳会談が実現したのは、朴槿恵政権発足後1年以上も経過した2014年3月のことで、しかも当時のバラク・オバマ米大統領との3者会談でしたが、産経新聞の次の記事によると、安倍総理のややぎこちない韓国語のあいさつ文を朴槿恵氏が完全に無視するという無礼とセットでした。
安倍首相の韓国語挨拶 〝ガン無視〟朴槿恵大統領のお家の事情
―――2014.3.29 12:00付 産経ニュースより
※ちなみにリンク先の記事を執筆したのは、のちに「朴槿恵大統領に対する名誉棄損」で刑事告訴されることになる、産経新聞ソウル支局の加藤達也氏(現・編集委員)だったというのも興味深いところですね。
いずれにせよ、韓国は朴槿恵政権時代において、日本に対する非礼・無礼、不法行為などが加速したことは間違いないのですが、それと同時にもっと露骨だったのは、中国傾斜です。
就任直後の最初の外遊先は米国、2番目は日本を選ぶのが韓国大統領としての慣習でしたが、何を思ったのか、朴槿恵氏は2番目の外遊先に、日本ではなく中国を選んだのです。
反日を隠れ蓑にした米中二股外交
朴槿恵氏の問題行動は、日本に対するものだけではありませんでした。
2015年9月には、中国が主催した「抗日戦争勝利70周年記念式典」に西側諸国の首脳としてほぼ唯一参加したことで、米国の激怒を招きました。
ちなみに参加したメンツにも、大きな問題がありました。
クリミア問題で西側諸国からの経済制裁を喰らったロシアのウラジミル・プーチン大統領、「独裁国家」として知られるカザフスタンのナザルバエフ大統領、ウズベキスタンのカリモフ大統領、さらには当時、国際刑事裁判所(ICC)から国際手配されていた、スーダンのバシール大統領…。
余談ですが、韓国人の潘基文(はん・きぶん)国連事務総長も、この天安門サミットに参加していたことは記録に留めておいてよいでしょう。
その韓国は、同じく2015年、中国が主導する国際開発銀行である「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)に「いの一番」で参加すると表明しました。
歴史問題を理由に日本との安保協力を拒絶しておきながら、米国にとっての潜在的な敵対国である中国を利するような行動ばかりとる韓国に対し、激怒したのも当然のことでしょう。
実際、朴槿恵氏は2015年10月に訪米したものの、肝心のオバマ大統領との面会時間は1時間未満に留まり、また、晩餐会も開催されず、ホワイトハウスではジョー・バイデン副大統領(現在の米大統領)との午餐会が実施されたに過ぎませんでした。
つまり、韓国はすでに朴槿恵政権時代に、「米中双方を値踏みするな」と米国からこっ酷く怒られた実績があるのです。
日米韓連携を「修復」せよ!
こうしたなか、米国には困った習性があります。それは、自国の都合を優先するあまり、「譲歩を迫りやすい相手」、「誠実な相手」に対して、無用な譲歩を強いる、ということです。
2015年12月28日の日韓慰安婦合意など、その最たるものでしょう。
この合意も、見方を変えれば、「日本との歴史問題」を言い訳にして、日米韓3ヵ国連携を進めようとしない韓国に対し、業を煮やした米国政府が「日本との歴史問題を解決せよ」と圧力を加えて形成されたもの、という言い方ができます。
日本にとっては、「慰安婦問題」を巡り、韓国に対しかなりの譲歩を余儀なくされたという側面はあったものの、結果として日米韓3ヵ国連携がスムーズに進むきっかけとなったこともたしかでしょう。
実際、翌・2016年7月には在韓米軍への高高度ミサイル防衛システム(THAAD)配備に米韓両国が合意していますし、同11月には軍事機密保持に関する協定である「日韓GSOMIA」についても署名が完了しています。
ところが、これに対して中国は2017年以降、韓国に対し、「THAAD制裁」を加えます。
たとえば中国に進出していたロッテマートに対し、消防法違反などの名目をつけて営業停止処分を下したり、韓国に対する団体旅行の実施を制限したりして、韓国に対して地道に経済的な打撃を与えるという嫌がらせを行ったのです。
韓国はこのTHAAD制裁に対し、本当に簡単に音を上げ、2017年5月に文在寅(ぶん・ざいいん)政権が発足すると、康京和(こう・きょうわ)外交部長(当時)は同年秋、いわゆる「三不の誓い」を宣言してしまいました。
「三不」とは「THAADを追加配備しない、米国のミサイル防衛(MD)に参加しない、日米韓3ヵ国連携を『同盟』に発展させない」、とするものですが、これで米国をあきれさせたことは間違いないでしょう。
さらには、2019年7月に日本政府が対韓輸出管理適正化措置を発表するや否や、翌・8月には韓国政府は日本に対し、GSOMIA破棄を通告してしまいます(※ただし、これについてはギリギリのところで事実上、白紙撤回されましたが…)。
つまり、せっかく日本に「命じて」まで慰安婦問題を片付け、THAADとGSOMIAを開始したはずだったのに、韓国は政権交代後に慰安婦合意を事実上破棄し、THAADやGSOMIAについても無効化しようとしたのです。
米国としては、せっかく高いコストを払って米韓同盟を維持しているにも関わらず、こんな仕打ちを受けたわけです。
また、こうした米国の姿勢で最も割を食った国が日本であったこともまた間違いありません。
見よ、これが韓国の「保守派」だ
日本が仕掛けたのが「FOIP」
ただ、安倍政権は日韓慰安婦合意で韓国に大幅な譲歩を行っただけではありませんでした。
「自由・民主主義、法の支配、人権尊重」などの基本的価値を大々的に掲げ、日本を事実上の事務局とする「価値連合」が、「自由で開かれたインド太平洋(FOIP)」です。そして、年々横暴化する中国に対し、このFOIPは現在、自由を愛する諸国が団結する際の旗印として機能し始めています。
現在のところ、FOIPに深くコミットしている国が日米豪印の4ヵ国(=クアッド)であるため、FOIPといえばクアッド、クアッドといえばFOIPのようなものととらえられていますが、「FOIP」と「クアッド」はイコールではありません。
あくまでも「クアッド(4)ありき」ではなく、「FOIPに深くコミットした国の数がたまたま現時点で4ヵ国だった」と見るべきでしょう。その意味では、このFOIPはクインテットないしペンタ(5)、セキサないしヘキサ(6)、あるいは7、8、9…、と拡張していく可能性がある、潜在的な同盟なのです。
FOIPの5番目の加入国がどこになるのか、欧州連合(EU)から離脱したばかりの英国か、中国の脅威を強く感じているベトナムやフィリピン、インドネシアか、あるいは台湾なのかはわかりません。
いずれにせよ現在の日本は、このFOIPの事実上の事務局を務めており、その意味ではオバマ政権の圧力に屈し、慰安婦合意を取り交わさざるをえなった2015年当時とは、事情がまったく異なっていることもたしかでしょう。
現在の米国は、かつてと比べ、日本に対し理不尽な譲歩を強いることが飛躍的に難しくなっているのです。
これこそまさに安倍総理の置き土産でしょう。
朝鮮日報が「韓国はクアッドに参加せよ」
さて、以上の2013年から現在に至るまでの「日米韓3ヵ国連携」と「FOIP」の議論はとても大事です。
韓国の視点に立てば、調子に乗って米中二股外交を続けてきたところ、米国からこっ酷く叩かれ、慰安婦合意・THAAD・GSOMIAの「3点セット」で中国や北朝鮮からこっ酷く叩かれ、慰安婦合意とGSOMIAを破棄しようとしたら日米から再びこっ酷く叩かれたからです。
つまり、一見すると複雑な地域情勢も、中国の台頭と韓国のフラフラした態度を触媒にすれば、非常にスッキリと読み解ける、というわけです。
こうしたなか、どうして「朴槿恵政権下の米中二股外交」という古臭い議論を持ち出してきたのかといえば、韓国の「保守系メディア」として知られる『朝鮮日報』(日本語版)に昨日、こんな「寄稿」が掲載されていたからです。
【寄稿】韓国が「クアッド」に参加すべき四つの理由
―――2021/03/21 05:01付 朝鮮日報日本語版より
周回遅れも甚だしい議論であり、当初、これを当ウェブサイトで紹介しようかどうか悩んだのですが、それでも現在の韓国の「保守派」の葛藤が何となく見えるという意味では有意義ですので、あえて概要を紹介したいと思います。
(※なお、朝鮮日報の場合、記事自体は公表されて数日経過すると読めなくなるそうですので、もし読みたいという方がいらっしゃれば、早めにどうぞ。)
リンク先記事の末尾には、「千英宇(チョン・ヨンウ)韓半島未来フォーラム理事長」と署名があります。千英宇(せん・えいう)氏は、もともとは韓国の外交官でしたが、李明博政権時代の2010年10月に大統領外交安保首席秘書官に就任したという人物でもあります。
権利を主張、義務は無視=噴飯物の主張
リンク先記事の要約分は、次のとおりです。
- 韓米同盟を補強し、米国の対中戦略の過熱も和らげる
- 発足の初期段階から韓国の立場を反映し、中国を動かす「てこ」を確保
- 中国の報復・反発を恐れて屈従・隷属を選んではならない
要するに、「韓国がクアッドに入ることで、米韓同盟を補強するとともに、米国が中国に対して過度に圧力を加えるのを和らげるべきだ」という、まことにご都合主義的な発想です。「クアッド」という最新の表現は出てきますが、その本質は、朴槿恵政権時代の「米中二股外交」の発想そのものですね。
しかも、当ウェブサイトではかなり以前から、「どうも韓国ではFOIPが大事だという点が理解されず、クアッド(=4ヵ国)ありきだと勘違いされているフシがある」と申し上げてきたのですが、この点についてはこの記事にも該当します。
リンク先記事、2000字弱おちう文正でありながら、という「クアッド」という単語は全部で13個も出て狂うのに、肝心の「FOIP」あるいは「自由で開かれたインド太平洋」という表現は1個も出てきません。あるのは「バイデン政権のインド・太平洋戦略」という、じつに中途半端な表現です。
「クアッドに参加すべき4つの理由」
これだけでも内容は推して知るべし、といったところですが、ここで議論の中心が、「韓国がクアッドに参加すべき4つの理由」です。
最初が、これです。
①クアッドは、インド・太平洋地域の戦略構図の再編とこれに伴う地域情勢の不確実性の中で、韓国の生存と安定を守る保険として意味がある。
つまり、「クアッド参加(原文ママ)」は、韓国にとっては米韓同盟を強化するとともに、「中国の覇権的野望と『中国の夢」を実現するための強圧的な膨張政策』からの防御壁、というわけです。これ自体は、なにもおかしくはありません。
(※もっとも、「1894年の日清戦争から太平洋戦争が終息するまで半世紀の間、アジア太平洋地域の平和を破壊して韓半島侵奪を招いた主犯が日本の覇権的野望だった」など、日本に対する無駄に好戦的・挑発的な駄文には地道にいら立ちますが…。)
ところが、2番目以降の理由に関しては、明らかに噴飯物です。
②クアッドが実体を備える前に参加することで、目標や方向、原則や運営体制などを決定する過程で韓国の立場を反映すること。
そもそも韓国はFOIPの精神を理解している国ではありません。慰安婦合意などの国際約束を平気で破り、自称元徴用工判決のような国際法違反を繰り返す国だからです。むしろ、FOIPに参加する前に、国際法・約束を守ることから始めるべきでしょう。
そのうえで、さらにおかしな話が、これです。
③米国が中国との戦略的競争で中国の力と脅威を過大評価して過剰対応することを牽制する上でも、クアッドは役に立つ。
要するに、米国に「中国と対立するな」と牽制する、という意味で§が、この人物はいったい中国の味方なのか、自由主義の味方なのか、どちらなのでしょうか。こんな主張が韓国国内で「保守派メディア」として知られる朝鮮日報に堂々と掲載されること自体、ある意味で驚きです。
そのうえで、こんな主張もあります。
④クアッド参加は中国に対するレバレッジを強化する。
ここでいう「レバレッジ」とは、韓国だけだと怖くて主張できないことが、FOIP諸国の力を使うことで中国に言い分を述べることができる、という意味なのでしょう。その証拠でしょうか、最後の節に含まれている、この一文にこそ、韓国の「恐中」心理の本質を見る思いがします。
「レバレッジの放棄は、屈従を招くものだ。中国の反発と報復が怖くて屈従と隷属を選ぶのではなく、クアッドのレベルで共同対応する体制を備えなければならない」。
つくづく、権利ばかり主張して義務を履行しない人たちだという思いを新たにした気がしますし、これこそまさに、韓国の「保守派」に期待してはならない理由でもあります。
周回遅れの議論とは決別を
さて、日韓関係が良好か、良好でないかと問われれば、「良好だ」と述べる人は少数派でしょう。
しかし、それと同時に日韓関係の悪化の責任がどちらにあるのか、日韓関係悪化によって困る側がどちらなのかという点は、常に私たち有権者が意識しなければならない論点です。
ことに、日韓関係の悪化が韓国の自業自得であるという点だけでなく、現在の日本にとって、FOIPの推進こそが外交上、最も優先順位の高い課題であり、日韓関係の修復よりもFOIPを推進した方が費用対効果の面でも優れていることは、いうまでもありません。
いずれにせよ、これから文在寅政権が任期を1年ほど残すなかで、「日韓関係改善が必要だ」とする周回遅れの議論が活発化してくる可能性があります。私たち有権者は、こうした周回遅れの議論とはきっちりと決別しなければならない、と申し上げておきたいと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
米中の間で去就に苦慮するのは韓国だけでなく日本も同じです。
常時ふらふらするのも一つの手で、どちらかと固い共同歩調を取るのも選択肢で、どちらも有りなんでしょう。
尾張と駿河・甲斐の間で徳川の取った道は、律義者と言われるくらいの同盟順守でした。これが世評に大きく寄与したと思いますし、天下取りのタネにもなってます。
尤も同盟国の様子を見て、駿河から尾張へ敢然と鞍替えを行える、為政者の「腹」も必要になるのでしょう。
日本の保守性向の方々は自由民主主義の正しさに自信があるのか、ことさらに日中対立の方向に舵を切る考えの方が多いように見えるんですが、実利の部分での対立はともかくそれ以外での対立は計算ずくでやらないと危険だと思うのです。
韓国(に限らず半島国家全般)は目先の脅威がある以上、どうしても二股になる部分は出てきます。日本がその真似をする必要は無いと思いますが、西(側諸国)軍が負けた場合の事を常に頭の片隅に置かねばならないのではないでしょうか。
戦国時代愛好家としては石田のように負けて死ぬのは論外、真田のように二手に分かれて戦うのは下策、島津や鍋島のように旗幟を鮮明にして戦い、敗者側でも五体満足で鞍替えできるのが上策でしょう。何で二階幹事長が重宝されているかを考えれば、今の日本は鍋島の動きが近いと個人的には思っています。
まんなっか様
基本同意です。
残念ながら中国は韓国と違って全面的に敵にまわすには手ごわすぎますし、韓国と違ってディール可能なので、落ちる一方の日本の国力に鑑みれば、当面は、安倍元首相が推進した「戦略的互恵関係」を維持せざるを得ないと考えます。
但し中国との「戦略的互恵関係」維持に気を配るあまり、アメリカとの関係が悪化し、悪化がもたらす負の影響が戦略的互恵関係がもたらす正の影響を上回るならば本末転倒です。
しっかりバランスをとって巧みに操縦することが必要かと思いますが、安倍元総理と違って菅総理は少々荷が重いような気がします。
どうなんでしょうかね?
上記のバランス外交と韓国の蝙蝠外交とどう違うのかと追及されそうですが、違いは「嘘をつかない誤魔化さない一貫性、及びアカウンタビリティ」といったところでしょうか。
当然ながらアメリカも日本の国益はアメリカの国益と必ずしも一致しないことは承知しているはずです。
アメリカ自身の判断と対処を間違わせないために、利益の違いがあれば正直に主張し、コロコロ主張を変えず、主張の根拠をしっかりと明確に伝えるならば、蝙蝠外交にはならないかなと思います。
なお韓国の用日派に関しては、いかに協力しても「戦略的互恵関係」構築は無理なので、距離を置くことが肝要でしょう。
周回遅れ言説はおそらく
・NHK評論番組解説者
・新聞社論説委員
あたりから出ると思われます。彼らに対する監視を強めましょう。「ネタ」すなわち「おやじエンタテーメント」となる可能性大です。わくわくします。
ワクワクするだけではなく 即刻「周回遅れ」のハッシュタグで反論し黙らせましょう。論理的裏付けはこの記事。
日米韓の慰安婦合意、GSOMIA、THAADミサイル配備については、北朝鮮の核実験、ミサイル発射にびびって日米側に戻ろう(利用しよう)とした朴槿恵政権への条件で、アメリカ民主党政権と韓国政府の約束です。
これをきっかけとして、中朝工作員が、朴槿恵を弾劾に持ち込み、文大統領が誕生して、全ての約束を反故にしようとしました。
私が、文大統領は中朝の傀儡政権という根拠の一つです。
また、文大統領が選ばれた時点で韓国国内における、自由民主主義勢力は、中朝工作員勢力に敗北したと考えています。
韓国の保守系は、その自由民主主義勢力の残党で、日米に利権を持っています。
要は韓国国内で、中朝工作員と日米利権派の争いが、そのまま外交に繋がっています。
また韓国にとってQUADは、国内問題に外国を巻き込む為の良い案件です。
最後にソウル、釜山の市長選挙についてです。
保守系が当選するかもしれませんが、その後選挙違反や何らかのいちゃもんを付けられて、任期を全うする事は、出来ないでしょう。
更新ありがとうございます。
韓国保守派(笑)の、一体何処が保守なん?李明博にしろ、朴槿恵にしろ、激しく反日行動を取ったじゃないですか。朴槿恵の親が旧帝国陸軍軍人の高木氏だからと言って、日本のジャーナリストも我々国民も期待し過ぎました。
よーく考えれば、彼女の行動は意識された役者を演じた部分もありますが、でも基本は反日、用日、とにかく日本は大嫌いです。
朴槿恵の日韓首脳会談は、政権発足後1年以上も経過した2014年3月のことです。しかもイヤイヤ。当時のバラク・オバマ米大統領との3者会談ですが、二者会談なら無かったです。安倍総理の韓国語のあいさつ文を朴槿恵氏が完全に無視するという無礼付き。またその後、メシも出さない事件もありました。「もっと良い条件を日本が出すなら、夕食会(昼食会)を設けてめ良い」、、ふざけんな!です。
話を飛ばして、朝鮮日報の記事ですが「クアッドは役に立つ。」の一言で認識が分かります。役に立つんじゃなくて、そこで何について貢献するかです。取るだけ取ったるではない。クアッドもFOIPもまったく理解していない朝鮮民族です。
新宿会計士様のいうとおり周回遅れの議論ですし、目先の利益だけを追っかけてるだけの浅いものだと思うのです♪
FOIPの目指す方向性に賛同して、それに貢献することが韓国にとっても大切だという言説がなく、ただただフラフラと二股外交の道具としてしか見てないことが良くわかるのです♪
>そういう点で、韓国のクアッド参加は日本・オーストラリア・インドと共に米国の対中戦略を適切に和らげ、重心をつかむことに寄与できる。
ここが特に噴飯物なのですが、クワッドという枠組みは、FOIPという考えの下、それと相容れない行動を取る中国を牽制するためのものという側面がある訳だから、その在り方を(今の)中国に融和的にしてどうするのか?と思うのです♪
米国の中国に対する姿勢を和らげたいなら、クワッドに潜り込んで獅子身中の虫として行動するんじゃなくて、米国との信頼関係を構築して、より大きな枠組みから、道具たるクワッドの在り方を論じれば良いと思うのです♪
文大統領は、すくなくとも北朝鮮や中国に隷属するって事を、態度に表していて、一貫性がある分、まだ、この論表を書いた記者さんよりも信頼(??)がおけるのです♪
つまみ食いばかりしてるのが、一番信用できなくて、そんな相手は個々の事象への対応が予測困難だからこそ、仲間にしてはいけないと思うのです♪
そんで、それは敵から見てもおんなじだろだから、気軽に殴りつけて良い対象でしかないのです♪
ん??
今のまま韓国が北朝鮮や中国の属国への道を歩んでくれるのが、分かりやすくて良いと思ってたけど、・・・・・。米中対立のガス抜きの場として、とっても使い易い存在になりそうだから、文大統領の次が保守派になっても良いのかも??って思えてきたのです♪
南朝鮮が堕ちたら次はフィリピン、インドネシアあたりに食指を伸ばすのが中国。
たけ 様
仰る様に ドミノ倒しになる可能性がありますね。
それを防ぐ一つの方法が、中国的な見せしめです。北朝鮮と同レベルにしてあげるのが彼らの為かも。
米国もベネズエラ等にやっていますね。
この時、お人よしの日本がしゃしゃり出ない様にするのがこのサイトの役割と思います。
韓国は対中戦略の駒として使えば良いのであって、日韓友好も韓国引き留めも不要。
要は、日本がやるべきなのは、今の状態の継続と朝鮮人送還、資本の静かな引き上げ=次の迂回輸出基地準備(当然フィリピン、インドネシアは除外)です。
「食指を伸ばす」はありがちな誤用です。
「触手プレイ」ならいくら伸ばしても構いませんw
新宿会計士殿、更新ありがとうございます。
「周回遅れ」との言葉で、2021年3月19日金曜午後8:00から放送されたBSフジLIVE プライムニュース『岸信夫防衛相に生直撃 日米2+2の舞台ウラ 対中戦略と日本の覚悟』と題された回を視聴した時に覚えた違和感を思い出しました。
番組の中で「日本の学生運動が盛んな世代が日米安保の必要性を理解する迄に時間が掛かった。だから韓国の文政権を支える左翼世代が目覚めるには時間が掛かる(だからそれ迄日本側は待とうと言いたいらしい)、韓国の防衛力は日本を遥かに上回る、その韓国があっちに行ってしまうと日本の国益に打撃が大きい」、等々の主張を声高に繰り返す出演者が居ました。
顔から判断し、兼原信克・同志社大学教授 元内閣官房副長官補 元国家安全保障局次長の筈です。(ライブ録画を見直して本人確認をすればよいのですが、これらの主張を再び聞くのが気持ち悪いので、ご容赦ください。多分、間違いはないです。)
主張が異様なので、この兼原信克とは何者かと調べると、「日本の外交官。外務省国際法局長を経て、2012年から安倍内閣で内閣官房副長官補。2014年から国家安全保障局次長兼務。2019年退任。」とありました。なんだ、誤魔化しを重ね国益を損ねて来た害務省の出身者ではないですか。
この様な人物こそ、新宿会計士殿のHPと新刊を読んで考えを改めるべきだと強く思いました。しかしここ迄凝り固まってしまうと、もはや無理でしょう。せめて若い学生を騙したり、TVに出演して嘘を広めないで貰いたいものです。
私も韓国の反米、反日を日本の学生運動に例えた兼原氏の発言に強い違和感を感じました。
番組冒頭に「かねはら」氏の紹介がありましたが私は「金原」氏なら半島出身者かなと思いました。
兼原氏の全く説得力のない適当な発言は半島出身の方と大変良く似ています。
この様な人物が政府内にいた事に大変驚いています。
多分今もいるのでしょうね。
正直に白状します。
朴槿恵に期待してました。
その時までは、韓国は政権が替ればマシになると思ってました。
その意味では、朴槿恵、文在寅は日本人の目を醒まさせるいい役者でした。
このクアッド参加に対する韓国の反応ですが、見事に韓国の習性が現れています。
まず、後から入ってきて頭になろうとします。
権利を主張し義務から逃げます。
中国怖いけど、みんなで文句言えば大丈夫。
小学生位なら、こんな奴はいましたが、日本で大人になるにつれこんなのと出会う確率は限りなくゼロに収束します。
日本ではマトモではない部類の人種と思って対処するしかないですね。
四の五の言わずに、さっさと中国に隷属してまえ。その方があれこれ悩まずに済むし気が楽になるで。
>父親から日本的なるものを多分に聞いてきたであろうことから・・
*姉には苦悩だけ、妹さんには「いいとこだけ」を聞かせたのかな?
>韓国がクアッドに参加すべき4つの理由
①組織にぶらさがって虎の威を借りてみる
②組織にぶらさがって権利だけを享受する
③組織にぶらさがって集合写真にホルホル
④組織にぶらさがって自ら脚立を蹴っとばす・・?
m(_ _)m
率直なところ、
国際連携の結束は彼らの加盟で”弱まる効果”しか期待できないのかと・・。
*彼らの関心は”集合写真に格好よく写ること”・・だったりするのかな?
いろいろと説明は可能ですが、結局のところ、「だって韓国人だし」という一文で結論付けられるというあたりが、実になんとも。
ついでに幾つかの感想を。
・朴槿恵大統領就任の頃、韓国の増上慢は頂点に達し、「もはや外交的なフリーハンドを得た」とばかりにいろいろとやらかしました。保守派の大物と言われる人までが堂々と米中二股論を唱えてました。しかしそんな思惑は叩き潰され、保守派がうろたえているうちに従北左派に政権を握られました。現在は、高揚した大国意識をそのまま持ち続けながら、南北融和以外に活路を見いだせず、迷走を続けているように見えます。
・韓国がQUADばかりに目を向け、FOIPに言及しないのは、彼らの視野には北西太平洋しか入っておらず、インド洋などに関心がないからです。頑張っても、南シナ海の北半分くらいまででしょう。彼らにとって、その外側は「化外の地」でしかないのです。
・小国が右顧左眄しがち、風見鶏になりがちということ自体はよくある話で、特に不思議ではありません。ただし、韓国の場合はDNAレベルにまで刻み込まれた事大主義を忘れることができないという点を忘れるべきではありません。韓国の進路がふらついているように見えるのは、事大主義と「高揚した大国意識」との間で揺れ動き、ますます現実感覚を失っていることがなせる業だと思います。
独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
(そう自分に言い聞かせないと、素人が舞い上がってしまうので)
(韓国だけでなく、日本も同じかもしれませんが)ある国のマスゴミは、(世界から見れば小さなことでも)自国に関することなら大きく扱うものではないでしょうか。つまり、(元ネタは外交儀礼にすぎなくても)「世界は韓国のクアッド参加を熱望している」と書かないと売れないということです。
駄文にて失礼しました。
更新ありがとうございます。
朝鮮日報の千英宇韓半島未来フォーラム担当氏、「この人物はいったい中国の味方なのか、自由主義の味方なのか、どちらなのでしょうか?」(会計士様)
ごもっとも。でも、ハッキリ言いまして根っこは中国の味方ですネ(笑)。というか、中国の属国、奴隷、自治区扱いです。でもクアッドとか入らねば〜って言ってますが、完全に主たる目的、意義、分かっていません。日本が事務局なのに、この関門はキツイで〜(爆笑)。
>④クアッド参加は中国に対するレバレッジを強化する。
レバレッジというのは、「元の力xテコの効果」ですが、元の力がゼロなら何をかけてもゼロですよ。
レバレッジは効かない。屁の突っ張りにもなりません。
「言葉の意味はわからないが、とにかくすごい自信だ」
なんやかんやで桃太郎は鬼退治に出かけました。道中、犬猿雉を加えて4名で「苦圧怒」を結成しました。これならイケると活気付いていたところ、”寅”が現れてこう言いました。「俺はこのあたりではすごい強いから陣営に加えろ。鬼の奴にも言いたい事あるし。でもまぁ鬼…様も中々だから…ほら、あんまり強く出ないでさぁ、取り持ってやるよ。ごにょごにょ。」
こうして寅は置いて行かれましたとさ。苦圧怒と鬼の対決や如何に!?次号、続かない。
安倍晋三総理と朴槿恵大統領の会談記事で思い出したのが、2013年11月の週刊文春に掲載された安倍総理の「中国は嫌な国だが外交はできる。韓国は交渉もできない愚かな国だ。」という発言です。当時の菅官房長官は記者会見で「(首相が)そんなこと言うわけがない」と否定しましたが、実際には(そんなことを)言っていたとしても、不思議ではない気がします。
仮に、現時点で安倍晋三氏に「韓国の文在寅政権をどう思うか」と尋ねれば、「大統領が保守派から革新派に交代しても、やっぱり韓国は交渉もできない愚かな国だ。」と言いそうな気がします。文在寅政権は、米国とも、中国とも、日本とも、北朝鮮とも、イランとも、本当の意味の「外交交渉」は、全くできていないと思います。それはそれで、日本にとって悪い話ではないのですが。