対韓譲歩の成果?今度は浜田防衛相「元反社撮影」報道

対韓譲歩をする人物は、やはりどこか政治家としての資質に根本的な欠陥でも抱えているのかもしれません。対韓譲歩の詭弁を大々的に展開した末、エッフェル塔物見遊山が炎上した「エッフェル塔オバサン」もそうですが、それだけではありません。2018年12月に発生したFCレーダー照射事件を「不問に付す」と決断した浜田靖一防衛相を巡る「元反社集合写真」疑惑もその典型例かもしれません。

「岸田首相は頑張ってるね」

岸田文雄政権を巡っては、インターネット上ではごく一部の保守論客を中心に、「見た目は頼りないけれども、意外とちゃんと頑張っているね」、といった評価があることは事実です。

彼らが挙げている「意外とちゃんと頑張っている証拠」としては、たとえば原発の再稼働や新増設方針を打ち出していること、安保関連文書を制改定したこと、さらには福島第一原発の処理水の海洋放出を無事実現にこぎつけたことなどが含まれます。

この点は、そのとおりでしょう。

どんな政権であっても、評価すべき功績もあれば、評価できない政策というものもあるからです。

著者自身もじつは菅直人政権(「すが」ではなく「かん」の方)を高く評価している分野があります。国際財務報告基準(IFRS)の強制適用を見送ったことです(といっても、この決断を下したのは菅直人元首相ではなく、国民新党から金融担当特命大臣として入閣していた自見庄三郎氏でしたが…)。

同じことは、安倍晋三政権についてもいえます。たとえば消費税等の税率が2度にわたって引き上げられたこと、2015年12月に韓国側といわゆる「慰安婦合意」が取り交わされたことなどについては、基本的に高く評価することができない項目です。

現在の岸田文雄政権についても、様々な取り組みの中には評価できるものもあればそうでないものもあるというだけのことです。

対韓外交で国益をドブに捨てたキシダ

問題があるとしたら「評価できない項目」の方が多い、という点ですが、その分野のひとつが対韓外交です。

岸田首相は韓国政府が今年3月に打ち出した自称元徴用工問題の解決策(※解決になっていない)を巡り、日韓関係を「健全な関係に戻すもの」として「評価する」と述べてしまいました。これなど、「岸田文雄」という人物が、実務能力もプリンシプルもない人物であることを、如実に示すエピソードというべきです。

岸田ディールで垣間見える「キシダの実務能力」の低さ』などでも示した通り、こうした岸田首相の知力のなさ、原理原則の欠如は、正直、政治家としては致命的です。

ただ、外交分野における「岸田禍」は、それだけではありませんでした。

なんと驚くことに、国民の(おそらくは圧倒的多数の)反対意見を押し切り、韓国に対する輸出管理上の扱いを「グループA」(旧「ホワイト国」)に戻す決定を行い、あわせて日韓通貨スワップを復活させるとの合意まで取り交わしてしまったのです。

日本の国益は、なんとも安っぽいものになったものです。

この点、安倍晋三総理大臣の時代に取り交わされた慰安婦合意の場合は、まだ狙いが明らかでした。朴槿恵(ぼく・きんけい)大統領(当時)による「反日を隠れ蓑にした米中二股外交」を封殺するための、いわば「肉を切らせて骨を断つ」という外交そのものだったからです。

しかし、岸田首相の「自称元徴用工合意」、「ホワイト国」、「日韓通貨スワップ」の3点セットは、まさに日本の国益をタダ同然で韓国という「ドブ」に捨てる行為であり、正直、過去、現在、未来の日本国民に対する背任そのものです。

FCレーダー照射を不問に付した浜田防衛相

ただ、岸田内閣の行いは、これだけではありません。

以前の『FCレーダー照射は不問?自民岩盤支持層失う岸田政権』でも取り上げたとおり、2018年12月に韓国海軍が発生させた火器管制(FC)レーダー照射事件を巡って、事実上、不問に付す決定を下したのです。

このFCレーダー照射事件は、何から何まで異例ずくめでした。

そもそも韓国の艦船「広開土王」が、米国を介した間接的な「同盟国(?)」であるはずの日本の海自機に対し、しかも日本の排他的経済水域(EEZ)内において、FCレーダーを照射するという行動自体が極めて非常識であり、危険です。

しかも、韓国側はその後、この無法行為を全力で否定し、そればかりか「日本が低空威嚇飛行を仕掛けた」という大嘘を展開したのです。

この事件自体、韓国がまさに「日本にとって最も信頼できない無法国家」のひとつであることを如実に示したものであることは間違いありません。

ただ、そのFCレーダー照射事件を「不問に付す」との決定を直接に下したのが浜田靖一防衛相であることもまた忘れてはなりません。

浜田氏が元反社と記念撮影?

こうしたなか、浜田防衛相を巡って、週刊文春が「反社会的勢力の元メンバーと集合写真を撮影していた」と報じました。

浜田靖一防衛相(67)が反社に囲まれ“出家祝い”証拠写真《合計で逮捕11回入れ墨男も》

―――2023/09/06付 週刊文春電子版より

これは浜田防衛相が知人の出家祝いに出席して集合写真を撮影した際、反社会的勢力の元メンバーが含まれていたとされるものです。しかも、産経ニュースの8日の記事によれば、浜田氏自身、そのことを認めているのだそうです。

浜田防衛相、元反社会勢力と同席写真「反省」 週刊誌報道

―――2023/9/8 11:22付 産経ニュースより

普段であれば、たとえ「反社会的勢力」であっても、「知り合いの知り合いに過ぎない」、しかも「元」反社会的勢力、などといえば、そんなに大騒ぎすべき話ではないだろうに、などと流してしまうような話題です。

しかし、浜田防衛相自身がFCレーダー照射事件を「水に流してしまった」ほどの軽率な人物であるというエピソードを踏まえるならば、これはそう簡単な話ではありません。写真週刊誌にすっぱ抜かれてしまうほど脇が甘いという点も踏まえ、政治家としての適性に疑義を抱かせるに十分な材料となり得るのです。

エッフェル塔オバサンとそっくり

この点、例の「エッフェル塔オバサン」(『「エッフェル党事件」で岸田政権は来年9月に終了か?』等参照)事件とも、なんとなく相通じるものがあります。

この人物のケースも、『自称徴用工で対韓譲歩促す松川るい議員のインチキ理論』や『松川るい氏のツイートに見る「日韓関係改善論」の詭弁』、『「徴用工解決で安保協力が進む」という松川議員の詭弁』などでも指摘してきたとおり、とくに対韓外交においてインチキ理論を提唱した人物です。

このように考えると、岸田首相を筆頭に、対韓譲歩をした人物というものは、やはりどこかに政治家としての根本的な欠陥でも抱えているのかもしれない、などと思う次第です。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. taku より:

     浜田防衛大臣の父上ハマコーさんは、元稲川会とも言われた名うての武闘派でしたからね。今でもそれに近い方々とのお付き合いがあるのかもしれません。でもTV番組に出たり、人間的な魅力は豊富な方でした。
     「レーダー照射事件の先送り」は断じて容認できず、以前から標榜している通り、次回の総選挙では、私は自民党に投票しません(どこにするかは決めていません)。百田新党は自民党に不満のある人の受け皿となれますかねえ。

  2. 農民 より:

     歴史上の人物は”広開土王”で正確ですが、該当駆逐艦は”広開土大王”ですね。大をつけるのが癪な相手ではありますし、艦名の由来を正確に認識されているからこその誤記(デスヨネ?)ですが、固有名詞は固有名詞かと。
     よくある艦の解説では、高句麗王の好太王からとった、だの広開土王のこと、だの、あんまり大王にしてもらえない可哀想な子でもあります……シーマンシップもさることながら、大王の名を冠しながらこんな下卑た事件を起こすのに、呵責はないのでしょうかね彼ら。ないか。
     海自艦”かしま”が英国客船”クイーンエリザベス”に衝突されるも「損傷は軽微、それより女王陛下にキスを賜り光栄」と返したというエピソードと比べると、なんともはや。

    1. 新宿会計士 より:

      バレた❗️

    2. 匿名 より:

      >該当駆逐艦は”広開土大王”

      当方も違和感が・・・。
      あ。一多いんだ!!

  3. 匿名 より:

    ふっふっふ
    どうなりますかね

  4. 匿名 より:

    https://news.tv-asahi.co.jp/news_politics/articles/000315013.html?display=full

    ハマダ「反省しなければならない」
    認めちゃうのか。

  5. クロワッサン より:

    構図としては以下と同じかと思います。

    桜を見る会に反社会勢力、認める
    https://jp.reuters.com/article/idJP2019112601002320

    FCレーダー照射事件の不問化とつなげて考える事柄では無いのでは?というのが率直な感想です。

  6. 一之介 より:

    実務能力もプリンシプルもない人物が選んだ大臣ってのもね。どこぞの農水大臣しかり、おそ松くんが色んなところにいるんでしょうかね?まあ、それはさておき、ハマコーの小倅は親の姿を見てたのかね?草葉の陰で親父さんが泣いてませんか?それとも蛙の子はカエル?

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