ロシア中央銀行が大幅利上げ=ルーブル防衛で政府圧力
ロシアの中央銀行は15日、政策金利を8.5%から12%へと、一気に3.5%ポイントも引き上げました。ルーブル安への対応です。このおかげでしょうか、一時1ドル=100ルーブルを超えていた為替相場も、現時点では1ドル=95ルーブルを少し割り込む程度で取引されているようです。ただ、為替相場を気にして金融政策のかじを切ると、おそらく、その影響は国民生活に響いてくることでしょう。
やっぱり利上げに踏み切りました。
ロシアの通貨・ルーブルが14日、1ドル=100ルーブルを突破する局面が生じ、これに関してロシア政府の経済アドバイザーからは「金融政策が原因だ」とする指摘があがった、とする話題は、先日の『ルーブル価値は千分の1…対日関係改善逸した露の末路』でも取り上げたとおりです。
これに、続報がでています。
すでにマーケット参加者からは注目されているとおり、現地時間の15日、ロシアの中央銀行が政策金利をそれまでの8.5%から、一気に3.5%ポイント引き上げて12%に設定したのです。
ロイターによるとロシア中銀はロシア政府中枢からの要求に応じ、予定外の緊急会合を開催して利上げを決めたと報じています。
Russian central bank jacks up rates to 12% to support battered rouble
―――2023/08/16 00:02 GMT+9付 ロイターより
こうした利上げの影響もあってか、その直後からルーブルはドルに対して買い戻され、利上げから数日経過して、現時点では1ドル=95ルーブルを割り込んでいるようです。とりあえず通貨防衛には成功した、といったところでしょうか。
もっとも、中央銀行が政府から独立できていない国というのは、じつに悲惨です。これが日本だと、政府関係者から「円安懸念がある(から日銀は利上げしろ)」などとする要求があっても、日銀は拒絶するはずです。
先ほどの『日銀が「円安」で金融緩和修正する可能性はあり得ない』でも指摘しましたが、通常の先進国の場合は「資本移動の自由」、「金融政策の独立」を重視し、「為替相場の安定」を放棄しているからです。ちなみに日銀の場合、利上げするかどうかについては、あくまでも「物価目標」を見て決断を下します。
しかし、ロシアの場合は、中央銀行は政府(というよりも独裁者であるウラジミル・プーチン容疑者)の顔色を見て金融政策を決定しているようです。
当たり前の話ですが、中央銀行の金融政策は、その国の国民生活に非常に大きな影響を与えます。
ロシア中銀は2022年2月、ウクライナ侵攻の直後に、政策金利を9.5%から一気に20%へと10.5%ポイントも引き上げたことがありましたが、こうした利上げは国民生活に甚大な苦痛をもたらします。場合によっては失業率も急騰するでしょう。
このあたり、ロシアは少なくともウクライナ戦争以降、金融引締めと金融緩和をうまく使い分け、通貨安にうまく対処してきた国ではありますが、それと同時に金融政策自体はデタラメでもあります。
為替相場で政策金利が乱高下するという意味で、ロシアというのはじつに面黒い国なのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
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気候が厳しい寒い地域で生まれ育ち生活されていた方々は、そうでない地域の方々よりも我慢強く耐え忍ぶ能力に長けているように思います。
大半のロシア人も都市部を除けばそのような環境で生活されているように思います。
であるとすると、大抵の窮乏生活は折込済、金利が多少上がろうが、生活物資が多少手に入れることが難しくなろうが関係ないのかも。と思いました。
Sky様
>気候が厳しい寒い地域で生まれ育ち生活されていた方々は、そうでない地域の方々よりも我慢強く耐え忍ぶ能力に長けているように思います。
ロシア人が「耐え忍ぶ能力に長けている」という点は.多分そうだろうなは思いますが、「気候が厳しい寒い地域で生まれ育ち生活されていた」に繋がるかどうかについては、若干疑問に感じます。
かつて、冬の底冷えが厳しい京都に暮らしていたとき、真っ先に音を上げたのが、北海道出身者。内地とは耐寒仕様になっている家の造りが違うんだそうです。
逆に一番耐性を示したのが、関西以西の出身者。九州鹿児島、南国高知にしたところで、真冬は結構寒いですからね。それでも小学校から高校まで、ストーブなどない教室で、当たり前のように授業を受けてたんですから。
伊江太さま
確かに。お説は納得するところがあります。
私自身の印象では、北関東以北、東北地方出身者は耐寒耐性が高かったが、北海道出身の方々は、そもそも家の造りが違っていたとのことで、彼らは実家と違ってこっちは家の中が寒いさみぃ~、ってうるさかったですね。
ロシア人の耐寒耐乏感性も居住環境や物資環境次第でしょうね。
通貨下落による国民生活の痛手が増大すれば、不満が吹き出て足下が不安定になる。プーチンの独裁と云えど、押さえつけるのは容易なことではないだろう。かつての経済崩壊とは違いロシア国民は豊かな生活を享受してしまったからだ。ウクライナ戦争の終結が見えない。国土開発に手を貸す国はないだろう。少なくとも西側先進国では。国連再編も視野に入る。中国は反対するだろうがロシアの常任理事国の座は風前の灯だ。経済力も必要な条件だからだ。
日本の親露知識人(?)がなんて言おうと、ロシアは大幅利上げをしたということは、ロシア経済に何らかの問題が起きていることを示しているのではないでしょうか。
毎度、ばかばかしいお話しを。
日本の親露知識人:「ロシア経済に問題が起きていると認めたくない。だから、ロシアが大幅利上げしたというのは誤報である」
ありそうだな。
まずは、資本移動の制限によるルーブル安の防衛
そして、基準金利の調整によるルーブル安の防衛
さらに、両替レートの固定と民間留保外貨の供出
・・と、悪あがきが続くのではないのだろうか?
ロシアの実態は、でっかい北朝鮮なんだし・・。