紙媒体が解約されてもウェブ版に移行しない日本の新聞
連日当ウェブサイトでも議論している「新聞部数の減少」について、本稿ではもう少し突っ込んで考察してみたいと思います。新聞の寿命は「朝刊で13.98年」、「夕刊で7.68年」というのが、客観的なデータから導き出せる予報のひとつですが、その一方で、諸外国に見られるような「紙媒体の契約を止めた読者がそのままウェブ媒体に移行する」というフローは、日本の場合、一部新聞を除き、ほとんど発生していないようです。
目次
たった十数年で世の中は大きく変わる
新聞の部数の減少が止まりません。
『新聞朝刊の寿命は13.98年?』や『新聞夕刊は7.68年以内に消滅』などでも議論したとおり、客観的に確認できるデータを用いて予測していけば、夕刊に関しては5~10年で、朝刊に関しては10~15年で、部数はあらかたゼロになってしまう計算です。
ただ、現実問題として、新聞が本当に、あと10年内外で消滅してしまうものなのでしょうか。
こうした予測に関しては、「社会というものは、ほんの数年から十数年で大きく変わってしまう」という事実を思い出しておくと、案外ピント外れではないのかもしれません。
たとえば、今からだいたい10年くらいまえであれば、都会の通勤電車内で、新聞を読んでいる人を見かけることは多かったはずです。それがどうでしょう、現在では電車内で新聞を読んでいる人は、ほとんど見かけません。いてもせいぜい10人に1人か、それ以下、といったところではないでしょうか。
もちろん、現時点においても新聞を読んでいる人はいますが、ほんの10年前と比べて、その数は激減しているのではないでしょうか。
読者の皆さまのなかでも、マンション住まいの方であれば、集合ポストないし戸別ポストに投函される新聞が、ずいぶんと減っていると感じる人は多いでしょう。というよりも、私たちの体感上の新聞部数は、統計上のデータと比べてより大きく落ち込んでいるフシもあるのです。
夕刊廃止ラッシュと値上げラッシュ、業界の苦境
これから訪れる「夕刊廃止ラッシュ」
しかも、このペースで新聞部数が減り続けていれば、現実問題として、部数がゼロになるよりも前の段階で、各新聞社は新聞の廃刊を決断せざるを得ません。売上高が損益分岐点を割り込めば、通常の新聞社は新聞の発行を続けることが不可能になるからです。
そして、「7.68年以内に夕刊が消滅する」というシナリオが現実の脅威であるという証拠は、すでに出始めています。
東海地区で朝日新聞や毎日新聞が夕刊発行を取りやめたという話に加え、昨日の『ブロック紙の北海道新聞が今年の秋にも「夕刊廃止」か』などでも触れたとおり、ブロック紙の一角を占める北海道新聞が、今秋、夕刊を廃止するとの報道も出てきているからです。
つまり、「夕刊廃止ラッシュ」はこれから訪れる、ということであり、その次はいよいよ本命としての「朝刊廃止ラッシュ」なのかもしれません。
新聞業界のクビ絞める値上げラッシュ
しかも、そんな新聞業界は最近、自分で自分のクビを絞めているようなものでもあります。というのも、『日経新聞も値上げ?古き慣習から抜けきれない新聞業界』などでも触れたとおり、主要紙(とくに全国紙やブロック紙)を中心に、値上げラッシュが続いているからです。
もちろん、昨今の値上げはウクライナ戦争勃発などに伴う用紙代の高騰など、やむを得ない事情があることは事実でしょう。
しかし、それと同時に新聞業界の値上げのやりかたも奇妙です。
主要紙(5つの全国紙と4つのブロック紙)のうち、値上げに踏み切った3紙(朝日新聞と西日本新聞に関しては5月、毎日新聞に関しては6月)に関していえば、いずれも「朝夕刊セット」の値上げ後の価格は月額4,900円で揃っているからです。
また、一部では「日経新聞も7月以降のタイミングで現在の朝夕刊セット4,900円を5,400円に値上げする」といううわさもあるようですが、これを含め、著者自身が調べられた限りにおける月ぎめ購読料を一覧にしたものが、次の図表です。
図表 主な全国紙・ブロック紙の月ぎめ購読料(税込み)
新聞 | 朝夕刊セット | 統合版or朝刊のみ |
日経新聞 | 4,900円→5,400円? | 統合版4,000円→4,500円? |
朝日新聞 | 4,400円→4,900円 | 統合版3,500円→4,000円 |
読売新聞 | 4,400円 | 統合版3,400円 |
毎日新聞 | 4,300円→4,900円 | 統合版3,400円→4,000円 |
産経新聞 | 4,400円 | 統合版3,400円 |
東京新聞 | 3,700円 | 統合版2,950円 |
北海道新聞 | 4,400円 | (不明) |
中日新聞 | 4,400円 | 朝刊のみ3,400円 |
西日本新聞 | 4,400円→4,900円 | 統合版3,400円→3,900円 |
(【出所】著者調べ。なお、日経新聞に関してはあくまでも噂ベースであり、現時点で正式リリースなし。「統合版or朝刊のみ」は、新聞社によって適用される条件が異なるため注意。とくに「統合版」とは「夕刊が発行されていない地域で発行されている版」であり、「夕刊が発行されている地域における朝刊のみの契約」ではない可能性がある点には要注意)
なぜ横並びで値上げするのか?
毎日新聞に関しては、値上げ前の月額購読料は4,300円と、朝日、読売、産経(※朝夕刊セットは西日本のみ)の4,400円と比べて100円安く設定されていましたが、6月からの値上げで、シレッと朝日新聞や西日本新聞と同じ月額4,900円に改定されます。
つまり、見事に横並びなのです。
このあたり、私たち一般人の感覚だと、材料費の値上げは最終的に製品価格に転嫁せざるを得ないことは仕方がないものの、基本的に値上げは「最後の手段」であり、値上げの前に、可能な限り、経営の合理化を行うのが筋ではないでしょうか。
たとえば新聞を作る工程を見直し、導線を改善し、より燃費の良い運搬用車両を導入するのも手ですし、最近だと印刷工場を共有化するなどし、設備の二重投資を削減する、といった経営上の工夫もなされていてしかるべきです。
それなのに、新聞社の場合、こうした経営努力が行われているのかどうか、最終消費者たる読者の目からは見えません。ある日いきなり、「材料費が高騰したから来月から値上げね」、などと言われても、通常の製品の場合だと、多くの人は「なぜ?」と思うかもしれません。
業界がカルテルを組んで価格を引き上げる場合、公正取引委員会が排除命令を出すなどの対応を行うはずなのですが、新聞に関しては独禁法の例外として、末端の販売価格を新聞社がある程度コントロールすることが認められてしまっています。
こうした値上げプロセスの不透明さもさることながら、それ以上に、ただでさえ業界が急激に干上がっているタイミングで値上げをすれば、新聞部数の減少がおそらく加速するであろうことに気付かないというのは、新聞業界も相当に不思議です。
しかも、4,400円から4,900円へと値上げされたならば、値上げ幅でいえば500円ですが、値上げ率でいえば、約11%です。最近増えている「統合版」の場合、3,500円から4,000円に値上げされたならば、値上げ率は14%に跳ね上がります。
しかも、「なぜこの値段設定なのか」という説明もなく、業界がほぼ横並びで値上げしているという状況自体、やはり新聞業界内に「みんなで値上げすれば怖くない」式の驕りの証拠に見えてなりません(※なお、今回の値上げ局面に関しては、読売新聞は『1年間は値上げしない』と宣言しています)。
デジタル戦略で成功する外国メディア、失敗する日本のメディア
もっとも、経営者的な視点に立てば、もうひとつ興味深いのは、新聞社のデジタル戦略の在り方です。
英メディア『フィナンシャル・タイムズ』(FT)や米メディア『ウォール・ストリート・ジャーナル』(WSJ)などにみられるように、英米圏を中心に、新聞はほぼウェブ版に移行しつつ、私たち日本人から見たら「かなり強気」の価格設定がなされているケースもあります。
日本だと(これも噂ベースですが)ウェブ戦略で成功しているのはせいぜい日経新聞くらいなもので、それ以外のメディアはウェブ化に苦戦している、という話もあります。
たとえば4月の『朝日朝刊3ヵ月で7万部減なのに「有料会員数」横ばい』でも指摘したとおり、株式会社朝日新聞社が公表する「朝日新聞メディア指標」によれば、2022年12月末から23年3月末にかけて、朝日新聞の朝刊がさらに7.7万部減少したにもかかわらず、有料ウェブ会員は30.5万人のままです。
最大手の朝日新聞でさえ、「3ヵ月間で紙媒体が8万部近く減り、ウェブ契約はほとんど増えていない」という状況にあるのですから、他紙に関しては推して知るべし、といったところでしょう。
(※なお、「山手線の駅名を冠した怪しげな自称会計士」は、べつに株式会社産経新聞社の回し者ではありませんが、産経ニュースの場合は有料でも月額たったの550円です。これで産経の記事が読み放題になるなら「お得」かもしれません。)
新聞社が全面ウェブ化に踏み切れない理由
いずれにせよ、純粋に経済合理性のみで考えるならば、新聞社にとっては、高いコストをかけ、地球温暖化ガスなどを大量に撒き散らしながら人海戦術的に情報を印刷した物体を物理的に送り届けるよりも、インターネット回線を使って情報だけを送信した方が、コスト的には遥かに有利です。
なぜそれをやらないのか。
その理由はずばり、現在の新聞が「既存読者」のみをターゲットにしているからではないでしょうか。というのも、たいていの新聞は、ネット上で手に入る情報と比べ、量的にも質的にも下回る程度の情報しか提供できていないからです。
つまり、インターネットが出現する以前だと、日常的なニューズは新聞かテレビ、せいぜいラジオなどを通じてしか入手する手段がなかったのであり、その時代と比べ、現代のインターネット・ユーザーが受け取る情報は、かつての新聞から入手し得る情報と比べてはるかに多いことが想像できます。
インターネットの強みは情報の「タテ検索」と「ヨコ検索」にあります。
「タテ検索」とは情報を「タテ串」、つまり時系列に並べることを意味し、「ヨコ検索」とは情報を「ヨコ串」、つまり同じ時点で同じような話題を複数のメディアがどう取り上げているかを調べる、という意味です。
紙媒体の新聞だと購読料が高いため、必然的に各家庭が購読し得る新聞は1~2紙に限定されるのが通例です。これに対し、インターネット空間だと、(有料記事は読めなくても)無料版記事については簡単に読むことができますし、それらを読み比べることも簡単です。
日本の新聞記者は客観的事実を軽視する
すなわち、正直、新聞社の「中の人」の思考は、スマートフォンが爆発的普及を始める直前の2010年あたりから、まったく進歩していないのかもしれません。
新聞の場合、まず、「情報が遅い」という問題点があります。
「新」聞、などと名乗っているわりに、あなたが読んでいるその情報はまったく新しくありません。情報が紙に印刷されているからです。
もしもあなたが東京都心などの便利な場所にお住まいだったとしても、あなたが手に取って読んでいるその新聞に書かれている記事が執筆されたのは、どんなに早くても数時間前、下手をすると十数時間、いや1日以上前だったりもします。
これに続き、新聞記事は正直、記事の書き手が「角度」を付けることも多く、「客観的事実がありのままに書かれていない」、ということが、よく発生します。
昨年の『日本のメディアは客観的事実軽視=国際的調査で裏付け』でも取り上げたとおり、日本の新聞記者は諸外国の記者と比べ、「物事をありのままに伝える」、「冷静な観察者である」といった役割を軽視する傾向が強いのです。
まともな社会人であれば、日本の新聞がときとして、客観的事実を軽視(あるいは無視、酷いときには歪曲、捏造)して記事を執筆していることは、もはや周知の事実でしょう(これに関しては『広島サミットでバレた「日本マスコミのレベルの低さ」』などもご参照ください)。
ウェブ化に失敗しつつあることは間違いない
いずれにせよ、日本の新聞の多くは、どうやらウェブ化に大きく失敗しつつあるように見えてなりません。
諸外国の場合だと、とくにFTやWSJなどに関していえば、「読者の側が紙媒体を読まなくなったが、ウェブ媒体で引き続き『読みたい』という需要がある」、という状況があることは間違いありません。この場合、読者は紙媒体の購読契約を止めても、ウェブ媒体で購読し続けるでしょう。
これに対し日本の場合、読者が紙媒体の契約を止めたら、多くの場合はウェブ媒体に移行せず、「それっきり」、です。まさに「朝日新聞メディア指標」から見えるのは、こうした実態なのではないか、と思う次第です。。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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今日の記事は、これまでの紙新聞と新聞社に関する総纏めの内容だと思います。
以前から気になっていたのですが、紙新聞に関する考察の中で見落とされている事があります。つまり、何故、紙新聞を購入するのか?という事です。購読者なのか、購入者なのか?
つまり、読んでいるのか、と言う以前に、読む目的で「購入」しているのか?読む目的なら購読者、そうでなければ、単なる購入者です。
単なる購入者が多いから、ウェブ版に移行しないのです。
これ以上書く必要はないと思いますが、チラシと番組欄が目的で、購入している人が殆どだという事が、この数字と、日経と産経の今の所のウェブ版の健闘に現れているのでしょう。
こういう物理的な理由による消費動機の実態も観察の対象にしていかないと、実相には近づけないように思います。
日経の「健闘」は、自前の健闘ではなく、スタートはマグロウヒルとの合弁でスタートした現在の日経BPの成功による所が大きいだろう。
そして少しづつ効果を表しつつあるのがFTの買収効果。
これら二つによって、新たな血液循環が起きた。
でも、まだ本体は死ぬ気になってなんかいない。
他の新聞媒体と横並び料金なんていうのは全くわかっていない証拠。
最大の課題は、日経の記事がほとんど海外の媒体に引用されていないこと。
元の匿名です。
主旨は、
どこから持って来ようが、「コンテンツ」が求められ、読まれているということです。
電子版への移行というか、「電子版は、コンテンツが肝だ」ということです。
チラシも、最終面に印刷されていて見易い番組欄も、無いのだから。これら2つは、物理的利便性ということです。
電子版は、この物理的利便性がごっそり無いのだから、これを当てにしている読者層は、絶対に電子版には移行しないですよね、ということです。
つまり、電子版に移行する読者が少ないのは、元々が、コンテンツが目当てにされていないのだから、コンテンツだけが肝の電子版には絶対に移行しないですね、ということです。
だから、ATMは、コンテンツが全く当てにされていないのです。
ATMは、まあ、読者に当てにされるような内容を書こうという努力も意思も感じられない記事ばかり書いていますね。
以上が、主題なのです。
日経にしても偉いじゃないですか?
自社で売り物になるコンテンツが作れないから、売り物になるコンテンツを、逸早く他所から引っ張ってきたのだから、経営戦略としては、立派に機能していますよね。
産経も、一定の読者層の求めるコンテンツと、そのコンテンツ料金である、月額500円(税別)がちょうど均衡しているから、電子版が売れているのでしょう。
これも、経営戦略としては、機能していますよね。
しかも、産経がマトモナのは、500円という、ワンコイン戦略をとっていることです。つまり、自社の読者層と記事内容の釣り合いをきちんと正確に把握しているということです。
既存の読者でも、産経の記事を500円以上出して読もうとは思わないでしょう。
本当にマトモナ感覚を持っています。だから、記事もマトモナものが書けるのでしょう。
返信を頂いたので、ここまで細かく書かなければならないのだと分かりました。
私も産経と500円の契約をしています。しかし、普段はその契約した記事を読むこともありません。気が向いたときに無料版を読みますが、肝心の所が読めないようになっている場合は500円で契約した契約で文字データだけは読めるのでもっと深掘りして記事が読めるという利点だけを使っています。従ってお金を払っているが殆ど読んでいませんが、寸止めの記事でどうしても読みたいところが読めない場合にその500円をケチると気分が悪くなるので、そのような気分にならなくて済むというメリットのみを享受しています。
その500円の契約も殆ど役に立つことはありませんが、その程度の費用は散髪を自分ですることで支払えますので、止めずに続けています。
なお、産経は以前500円程度で紙版の記事をネットで読める企画がありましたが、値段が高くなりしかもパスワードを入れないと読めないから、そこまでして読む価値がないと思い契約を解除してしまいました。
遙か昔に現役から引退しており、まもなくご先祖さまの待つ世界に行く身ですが、紙版の全ての記事を毎日読むほど暇ではないものでして、無料版で隠された部分の情報を毎月500円払って見られる程度で十分です。
以前は大きな事件の判決要旨などが紙の新聞に大々的に報じられたので裁判官の考え方が分ったのですが、そんな高度な報道ができる新聞社は既に日本にはないのが寂しいですね。
タッカーカールソンやアンディ・チャンのような有能なジャーナリストは日本では存在し得ないのでしょうかね。
かつては毎日新聞の西山記者のような優秀な新聞記者がいたのですが、その西山氏も毎日新聞に裏切られ、その毎日新聞も政府の恫喝に屈してニュースソースを明かしてしまったので実質倒産しているようなものらしく、事実かどうか存じませんが、噂に寄れば創価学会の印刷所になってなんとか解散をせずに済んでいるとか言う噂を聞きますが。
日本経済新聞の見出し付けに特徴的な軽薄文体をからかうのは編集部に実際効果があるはずです。記者は鏡に映ったわが身の醜さを見る気持ちになっていると予想します。
新聞の必要性は「1面・TV欄・お悔やみ欄」でしかない。
1面はネットで見られる、TV欄はTV本体の番組欄がある、お悔やみ欄は「市・防災アプリ」が有れば良い。
で、いつの間にか必要性が無くなり5年前から新聞は見ない。
子供たちは最初から新聞を見ない生活が続いている、問題ないらしい。
消える運命だな。
毎度、ばかばかしいお話しを。
新聞社:「今からウェブ版を発行しようとすると、すでに発行している海外メディアとの競争になる」
これって、笑い話ですよね。
そうですよね。
今は、一瞬で、翻訳してくれる優秀な翻訳ソフトがありますから、世界各国の記事が読めますね。
週刊誌風軽薄体文章を思いつきました。
「輪転機が止まる日
公認会計士が指摘する新聞発行事業存続可能性への疑義」
「編集部に逃げ恥横行
出社しなくなったのは論説委員」
音楽・映画・ゲームといったジャンルでは既にダウンロード販売が中心になっているようですが、これらは元々再生機器を必要としたからでしょう。とはいえ製作者や表現者(歌手・俳優・声優など)のファンであれば、デジタルデータの如き幽霊ではなくディスクのような形のあるものを手元に置きたいと考える向きもあるようです。
さて、新聞ですが、報道内容の是非はともかく「居間で新聞を広げるお父さん」には昭和の様式美のような風情を感じませんか?(「うる星やつら」の諸星君の父親がそんな人でした)
紙媒体に非ずんば新聞に非ず。「新聞」という言葉は紙媒体とともに過去のものになればいい。ネット配信される文字ニュースは別の名で呼ばれればいい。そんなことをふと思いました。
藤井聡太さんの大活躍で将棋界が大変盛り上がっていますが、タイトル戦の主催の多くが新聞社が占めています。新聞が衰退すると将棋界の先行きも心配されます。
いや 代わりとなるスポンサーはいくらでも見つけられるかと思います
参考
https://note.com/kshogi/n/nf48817376b32
こまめにいろんな情報を集めてきますね。
日本将棋協会の収益源は、棋譜の販売だと聞いびっくりしたことがあります。
将棋ファンは、そんなに多いのか、と。
将棋ファンの多さを考えると、スポンサーになりたい企業は沢山あるのでしょうね。
プロ棋士の給料や対局量は何処から出てるのだろうと疑問に思っていた時期がありましたが、新聞社が棋譜を買い上げているらしいですね。
新聞購読者が毎月、毎日減っている。しかしそれが新聞社の期待通りウェブ版に移行して無い。その原因は旧来の(高齢者を中心にした)読者層が、ペーパー紙面から液晶画面へと移行するのに、抵抗があるからでしょう。
その前にまずはパソコン、タブレット、スマホ操作に慣れていません。スマホを使うのは電話するか、写真撮影かライン、メール程度で、インターネット空間に入るのに、凄く抵抗があるようです。
先週、同年代の人達に「ネットの情報は、いろいろな意見や見方が入り乱れていて、判断が出来ない。情報量が多く、偏った見方も多く、狭い所をつついているようだ。だから見ない」と言われ、愕然としました。初老以上の人は、どうもそうみたいですね。しかし「テレビは見ない」と。じゃ情報は何処から得てるんだ?と尋ねると「新聞かな」と。やはりロートル、旧世代ですねアカンわ(笑)。
逆に新聞には、多様な意見がなく客観性もない偏った情報だけが載っていると思うんですよね。
匿名様
それが情報弱者には「金科玉条」なのですね(^.^)v。
こんな感じの見出しはどうでしょうか。
「新聞社の経営努力に集まる批判
見限る読者たち」
「相次ぐ値上げ
紙では腹は膨れない
賢い消費者の生活防衛術」
仮説=高齢者にとって新聞購読は、もはや宗教と化している
現在、新聞購読をやめているのは、高齢者を除く層だと思われます。そうしますと、あと数年で新聞の購読者数の激減は止まり、穏やかになると推測します。
理由は、高齢者層は「新聞には嘘は書かれてない」という洗脳が出来上がっているからです。
ただでさえ高齢になれば、新しいことに興味を持ったりすることが苦手になり、今までとは違うことができなくなります。
脳機能が落ちている高齢者が、長年の習慣である新聞購読をやめ、ネットで情報を得る事に移行するのは、若い人に比べてそうとうハードルが高いと思います。
実際、私の周りの高齢者に新聞をやめてネットを見てはどうかと勧めますと、「ネットでは何が正しいかわからない、新聞ならちゃんとわかる」という答えが多いです。
新聞=正しい情報、という事を刷り込まれていると実感できます。私が丁寧に「新聞=偏向報道も多い」という事を説明しても、まったく聞き入れてくれません。
この状態は、カルトにはまっている人たちと同じ状態ではないかと思います。
少し古いデータですが,公益財団法人 新聞通信調査会「第 13 回メディアに関する全国世論調査(2020年) 」P30,図21-5.月ぎめで新聞をとっている人の割合(年代別)に,10歳ごとの年齢階級別の新聞購読者の割合の推移(2008〜2020年)がでています.
https://biz.shufoo.net/column/useful_info/15175/
この図で,2010年にたとえば50歳代だった人は,2020年には60歳代になっているわけですが,両者を比較すると新聞購読者の割合はさほど大きく減っているわけではありません.
むしろ世代間の購読者の割合の差の方が顕著で,各年代の新聞購読者の割合の経年的な低下は,その集団の中身が購読者が少ない下の世代に入れ替わっているのが主因と考えた方が良いように思われます.
男性の平均寿命は81歳ですので,団塊の世代はこれから亡くなる方が増えるでしょう.残された一人暮らしの女性もいつかは高齢者施設に入るでしょうし(面会に行くようになって,がく然としましたが,高齢者施設の入所者は8割がた女性です),
新聞の購読習慣のあるマス層がこれから急激に細るので,新聞の購読者数の激減はこれからも続く(あるいは加速するかも)と私は思います.
本来であれば、今は” 紙読者 “とのつながりを保持すべきとき。
既存顧客にWEB版を無料開放し、移行への裾野を広げるべきときだと思うんですよね。
そうでなければ、神読者(コアなファン)とのつながりを深めるよりほかないですね。
購読数が2割に減っても、朝刊のみ月額10000円であれば生き残れそうな気がします。
*販売店は、それに非ずなんですけどね・・。
読売新聞は既にそれをやって、週1で「タダで見れますよ~懸賞とかも応募できますよ~」ってやってますね。
ただ、購読者である私の母親にはやはりハードルが高いと。逆に父はポータルサイトでニュース見てるので興味ないらしく、「Web版ならではの魅力創出」は厳しいようで。
70台の知り合いが何故ネットをしないのか聞きました。
答えは「お金が掛かると嫌だから」
たしかに年金暮らしで「知らないところから取られるのは嫌だ」は本心ですね。
食わず嫌いというかつながった線の向こうなんて理解できません。と言う事。
う~ん
使っていろいろ失敗して慣れていくしか無いんだけど、それが怖いんだよなあ。
時間を掛けて手取り脚取り進むしか無いと思っています。
ちなみに朝日新聞購読老人の事です。
「安部は殺されて当然」と言う言葉を聞いてこれはいかんと思いの行動でした。
「知らないところから取られるのは嫌だ」
→ならば、プロバイダが「電電公社」を名乗れば解決?????
日曜朝の、勝手な推察ですが、
①機関紙化
熱心な政党やカルト宗教などでは、自分達の主義主張を広く伝えるために、機関紙を自費出版することがあります。
社会的正義感(自称)だけは強い人たちなので、商業ベースではなくて、そちらに移行するかも。
どうせ開き直るなら!例えば共産党や立憲民主党と朝日新聞社や毎日新聞社が資本提携したって、おどろくけど不思議ではないような。
②無料化
無料配布しても広告収入だけで雑誌が成立している例はあります
「ニーズがあるから」
「世間に望まれて」
発行してるんだよ、という欺瞞を捨てさえすれば、明日にでも実施てきる選択肢です。
発行部数倍増は間違いないかと。
(古紙はいろいろ便利に使えますからね)
上記①より広告スポンサー次第で、身売り色がキツイやつ。
③政党化
上記①のバリエーションですが、新聞社自体が政党化するとか。
なりふり構ってられないから、カネもヒトも読者もまだあるうちに、別の船で沖合いまで漕ぎ出してしまおう!
しかし、新入社員さんの確保がたいへんでしょうね。
確保できてもボロボロ辞めてたりして。
読者に嘘は通用したとしても、社員に嘘は通用しませんからね。
10年前だとすでに電車内(メトロ東西線)で新聞を読む人はほとんどいなかった記憶です。
震災前にはすでに過半数がNintendoDSでゲームやっていて、震災くらいからスマホいじってたように思う。
ま、読者が移行しないなら、収入の軸足が移りようがないわけで。
さて、読者の世代交代についていけるのでしょうか?
世代交代した読者の要望に応えられる記事をどれだけ載せられるのでしょうか?
紙の新聞も雑誌も激減したり廃刊してもWEB頑張ってるわけでもない…
つまりもう既に
「冒頭なんてする気持ち時代自体が無い!」
って惰性と人聞きの良さだけでやっているのでは?