回答者6割「韓国で1年内に金融ショック」=韓銀調査
韓国内外の金融機関関係者・専門家ら72人を対象に韓国銀行が実施したサーベイによると、回答者のうちの約6割が「1年以内に韓国の金融システムリスクにつながるショックが生じる」と答えたのだそうです。しかも、その回答割合は半年前の調査と比べて上昇しています。金利上昇や通貨下落が影響が韓国経済にいかなる影響を及ぼすのか、注視する価値はありそうです。
韓国銀行・システムリスクサーベイ
韓国経済が現在、非常に厳しい状態に置かれているのではないか、という懸念については、これまでに当ウェブサイトでしばしば取り上げてきたとおりです。
米国が利上げをするなかで、韓国銀行も追随利上げを余儀なくされており、しかもウォン安以上に円安が進んでいるためか、韓国の輸出高も低迷しているのが現状です(『経済的苦境脱却のために日韓関係改善を必要とする韓国』等参照)。
もちろん、為替市場や金利市場は常々動くものでもあるので、短期的な変動で一喜一憂すべきものではありません。ただ、大きな「流れ」で見るならば、通貨危機や金融危機の「予兆」のようなものは各所で出現し始めていることも事実でしょう。
こうしたなかで、韓国銀行のウェブサイトに興味深い調査が公表されていました。
2022年下半期のシステムリスクサーベイ結果【※韓国語】
―――2022/11/28付 韓国銀行HPより
原文が韓国語であるため、翻訳エンジンなどの機能を使って解読する必要がありますが、それでも調査自体はA4版で9ページと、さほど長いものではありません。
韓国経済の主要なリスク要因
これは金融システムリスク要因について、そのおもな要因と発生する可能性、発生したときの影響などについて、金融機関関係者や経済専門家ら84人を対象に実施し、72人から回答を得たという調査で、回答者の6割が「1年以内に韓国の金融システムで危機が生じる可能性がある」と述べた、とするものです。
まず、サーベイではリスク要因を優先順位に応じて選択する、というものですが、専門家らが回答した選択肢を単純に主計したものが、次の通りです(複数の翻訳サイトを使用していますが、翻訳がこなれていない部分が含まれているという点についてはご了承ください)。
対内リスク要因
- 家計の高い負債水準および返済負担の増大…69.4%
- 企業の資金調達条件悪化による不良リスクの増大…62.5%
- 金融機関融資の貸倒、偶発債務現実化懸念…48.6%
- 国内市場金利の急激な上昇…43.1%
- 不動産市場停滞…36.1%
対外リスク要因
- 原材料価格上昇及びグローバルサプライチェーンの機能不全による物価上昇圧力…34.7%
これらのうちの「対内リスク要因」について、「1位」を選んだ人が最も多かったのが「企業の資金調達条件悪化…」という選択肢で(27.8%)、これに「家計債務…」(16.7%)、「金融機関の不良債権化…」(13.9%)などが続く、というものです。
危機につながる短期的ショックは6割が「高い」
また、それぞれの項目の到来時期については、「企業の資金調達条件悪化…」、「金融機関の不良債権化…」、「国内金利の急激な上昇」、「原材料価格の上昇…」のリスクについては「おおむね1年以内」との回答が過半を超えている、というものです。
さらに、発生可能性が高い項目の中で最も影響が大きいのが「国内金利の急激な上昇」であり、ほかにも「金融機関の不良債権化…」や「企業の資金調達条件…」の設問については、発生の可能性は高くないにせよ、発生すれば金融システムに及ぼす影響は大きい、などと評価されていたのだそうです。
さらには、「金融システムリスクにつながる短期的なショック」の発生確率については、2022年5月時点のサーベイと比べて大きく上昇しています。「非常に高い」または「高い」と答えた比率が26.9%から58.3%に上昇する一方で、「低い」または「非常に低い」と答えた比率は32.1%から5.6%に激減したのです(図表)。
図表 短期的なショック発生のリスク
(【出所】韓国銀行レポートP7図表より著者作成)
韓国のマクロ経済運営の問題:注視に値する
ただ、個人的にはこの調査を読んで、「金利の急騰ならすでに発生しているじゃないか」、といったツッコミを別にすれば、べつに新味を感じることはありません。
あらためて韓国経済のリスク要因が、おもには純粋な韓国の国内要因であることが改めて示されたことに多少の意義を感じないわけではありませんが、基本的にはまったく予想通りと言わざるを得ない部分もあるからです。
すでに当ウェブサイトでは何度となく指摘してきたとおり、不動産バブル、暗号資産バブル等を発生させてきたのも、基本的には韓国政府のマクロ経済政策運営の失敗と考えて良いでしょう。
また、韓国がすぐ通貨危機に直面する本質的な理由も、韓国の通貨当局が長らく、域外ウォン通貨市場の開設を認めないなど、通貨・ウォンを国際化する努力を怠ってきたことに加え、為替介入を繰り返すという韓国銀行の不透明な市場運営に対する金融市場関係者からの不信にあるのでしょう。
民主主義国だと政府が崩壊する可能性が低いのと同様、自由主義国だと市場が崩壊する可能性は極めて低い、というのが著者自身の持論です。
自由・民主主義国である日本だと、政「権」が崩壊することはあっても政「府」が崩壊するという可能性は極めて低く、また、円通貨市場や円金利市場そのものが外国人に見限られて崩壊する、という可能性も同様に極めて低いといえます。
しかし、韓国の場合、政治は民主化したかもしれませんが、金融に関してはいまだに韓国銀行による統制が残っているため、いざ、グローバル金融市場が混乱するような局面が到来してしまうと、こうした混乱への耐性がほとんどないのです。
いずれにせよ、当面は12月のFOMC、そして年末にかけての「期越えの資金確保」で韓国の金融市場に何らかの混乱が生じるのかどうか、注目しておく価値はあるかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
金融機関だって営利企業なんですから、実行金利が法定金利上限〔20%〕に至れば融資が滞るんじゃないのでしょうか?
利ざやの縮小で貸したくても貸せなくなれば、借りたくても借りられなくなるんですものね。
隣国と関係が深い○○銀行が
損失を被る羽目に陥っても
国庫で損失補填などしないよう
次の総理に固くお願いいたします
> べつに新味を感じることはありません
仰る通りで、すでに金融ショックが生じている、が正しいと思います。
1年以内に経済が破綻する、が正しい設問ではないかと思います。
「衣食足りて礼節を知る」事が出来ない民族だと分かった以上、一度世界の最貧国に戻っていただき、二度と表舞台に出る事が無いように徹底的に崩壊した方が、世界人類の為にいいのではないかと思います。
韓国経済は図体だけはぶくぶくと大きくなりましたので、本当に韓国が経済危機に陥ったとしても誰にも救えません。韓国人に違いが理解できるかどうかは知りませんが、「救わない」のではなくて「救えない」のです。1997年のときとの大きな違いはそこにあります。
なんとなくではありますが、1997年のときのように、前日まで大丈夫と言い続けていたのに、ある日突然バンザイするのではないかという気がしてなりません。それでも前回はIMFが(しぶしぶ)手を差し伸べてくれましたが、次回はあまり期待できそうもありません。となると、バンザイしたあとにどうなるのか、いよいよ韓国産の底力が他m値されるとき ……になるのかも。
今ごろこの話してる韓国が不思議でもある。
文在寅があれだけデタラメな金の使い方していた時点では誇らしげですらあった。
どうも韓国の方は金はどこかから降ってくるもので、借金は何時かは赦されて支払わないで済むものだという教義の信仰でもあるらしい。
コロナや米中経済対立や台湾問題やウクライナvsロシアは確かに変数ではあったが、そんなの全世界共通の問題である。
韓国だけが被害者でもなんでも無いうえに、その中で姑息に立ち回ろうとして泥濘に嵌まったのは韓国前政権と韓国政府と企業の選択の結果でしかない。
現政権や現韓銀総裁就任時には傍目でみていてもどうにもならない状況だった。
むしろ悪い時にBTSやイカゲームやパラサイトで実生活にはなんの効果も無いものが現れ現実を見る事さえ世論なるものが赦さなかった不幸が後世語られるかもしれない。
韓国の皆さんは民主労総のある業態にいっぺん就職して専従になり、民主労総内で民主労総に対してストやデモやったらいかがだろう?
もはや民主労総と民弁連に在らずんば韓国の支配階級に非ず。
民主労総を掌握さえ出来たら現在最大野党のともに民主党さえ支配出来る。
…とかまでどポンチな思考になる事を期待している。
韓国経済がどうなろうと知ったことではありませんが,日本政府は韓国に入れ込んでいる某銀行のみならず韓国に輸出することで韓国に対して無視できない規模の売掛債権を有する企業などに対して韓国経済破綻時にそれら日本企業が大きな損失を蒙らないよう注意を喚起するために,日本という第三者の立場で分析した韓国経済の今後の見通しなど,近未来に発生し得る韓国のカントリーリスクを公表すべきですね.
えっ,それが引き金になって韓国経済が破綻したらどうするって?
そんなの知りませんよ.隣国からカントリーリスク分析が公表されただけで破綻するような脆弱な国は放っておいても破綻するのは確実ですから.
日本にとって問題は,韓国が経済破綻した場合に経済難民が日本に流入しないようにするには,どうすれば良いかということです.
まずビザ無しをすみやかに廃止して,韓国の税務当局が発行した一定額(例えば日本円で1千万円相当)以上の収入証明(というか納税証明と言うべきかな)が無い韓国人の入国ならびに日本国内で売春婦になり日本に不法滞在し続ける確率の高い女性だけの入国を禁止することです.このビザ無し廃止と入国者の所得による資格制限は政権が実施すると決断すれば,省令などの形で速やかに始められる筈です.
もっとも「決断」こそは首相の岸田さんが最も苦手で避けようとする行為なので,その前に岸田さんの首を飛ばす必要があるのかも知れませんが.
(流石に以前から私が不可欠だと主張している「半島・台湾有事での難民・在日永住者隔離専用島」の整備は次の韓国経済危機までには間に合わないでしょうから)