野田元首相の追悼演説と泉健太・立憲民主党代表の反応

野田佳彦元首相の故・安倍晋三総理に対する国会での追悼演説は、聴く人の心を打つ素晴らしい演説だったのではないかと思います。「勝ちっ放しはないでしょう、安倍さん」。このくだりで涙を流したという人もいるかもしれません。ただ、その直後の泉健太代表のツイートを読むと、やはり違和感を拭い去ることは難しいのです。

野田元首相による素晴らしい追悼演説

今年7月8日、奈良県で参院選議員選挙の応援演説中に暗殺された安倍晋三総理を巡っては、昨日、衆議院本会議で野田佳彦元首相による追悼演説が行われました。

野田佳彦元首相による安倍晋三元首相の追悼演説 全文/「勝ちっ放しはないでしょう」

―――2022年10月25日 13:28付 日本経済新聞電子版より

文字に起こすと5000文字を少し超えるくらいの文章ですが、野田元首相の安倍総理に対する敬愛の気持ちがよく出ており、聴く人の心にも響く、議会人としても素晴らしい演説ではないでしょうか。

野田元首相はまず、安倍総理の暗殺が「演説中に背中から銃撃されたもの」であり、「マイクを握り日本の未来について前を向いて訴えている時に、後ろから襲われた無念さ」を強調したうえで、「改めて、この暴挙に対して激しい憤りを禁じ得ません」と強調。

そのうえで野田元首相自身が安倍総理とは「政治的立場を同じくものではない」が、「あなたに首相のバトンを渡した当人である」と自らを位置付けたうえで、こう述べたのです。

我が国の憲政史には101代64名の首相が名を連ねます。先人たちが味わってきた『重圧』と『孤独』を我が身に体したことのある一人として、あなたの非業の死を悼み、哀悼の誠をささげたい」。

かつて『再チャレンジ』という言葉で、たとえ失敗しても何度でもやり直せる社会を提唱したあなたは、その言葉を自ら実践してみせました。ここに、あなたの政治家としての真骨頂があったのではないでしょうか。あなたは『諦めない』『失敗を恐れない』ということを説得力もって語れる政治家でした。若い人たちに伝えたいことがいっぱいあったはずです。その機会が奪われたことは誠に残念でなりません」。

そのうえで、こんなくだりでは、涙を流した人もいるかもしれません。

勝ちっ放しはないでしょう、安倍さん」。

正直、改めてこの演説を聴く人の心を打つものではないかと思いますし、まだ読んでいないという方は、ぜひとも、全文をお読みいただきたいと思います。

泉健太代表が絶賛するも…

著者個人としては、野田元首相に対しては、とくに現役の首相だったころのさまざまな迷走を含め、「政治家としてあまり尊敬できない」という気持ち強いのですが、この追悼演説については、素直に評価したいと思う次第です。

ただ、野田元首相のせっかくの追悼演説ですが、やはり立憲民主党という組織の残念なところは、そのトップにあります。

泉健太代表はこの野田元首相の演説について、「聴く人々の胸に響く、そして安倍元総理に届く議会人としての演説でありました」と絶賛するツイートを発信しました。

ここだけを切り取れば、たしかに「その通りだ」と思う人もいるかもしれません。

しかし、それと同時に、泉健太氏自身が9月27日の安倍総理の国葬儀に際し、「内閣が独断で強行する国葬には反対」、「本日私は参列せず、別の場にて弔意を示す」、などと宣言していることを忘れてはなりません。

泉氏のこうした二枚舌、本当に残念でなりません。

結局は国民がこの悲劇を乗り越えていくしかない

さて、ツイッターなどを眺めていると、こんな趣旨の指摘がありました。

ふだん保守的な政治的傾向を持っている人が今回の野田元首相の演説を一斉に絶賛していたことからもわかるとおり、保守派の人たちは是々非々で評価する。これに対し左派の人たちは中身も見ずに批判する傾向がある」。

この手の主張自体、定量的に証明することはなかなか難しい部分ではありますし、これに共感するかどうかについては各人の評価に委ねられる部分もあろうかと思いますが、個人的には非常にストンと腑に落ちるものです。

一般論としていえば、保守的な政治的傾向を持っている人ほど、結果的に「良いものは良い」と素直に評価する傾向があるように思えてならないからです(※もちろん、「保守」あるいは「右翼」、「ネトウヨ」などと名乗る人たちのなかにも、非常に残念なことに、あまり科学的な思考ができない人もいるようですが…)。

いずれにせよ、安倍晋三総理を失ったのは私たち日本国民にとっての損失ですし、現在の日本政府の姿勢を見ていて不安になる気持ちもないわけではありませんが、いつまでも悲しんでいたとしても始まりませんし、将来を悲観しているだけでは始まりません。

結局のところ、この日本という国を動かしているのは、私たち日本国民による投票行動なのであり、私たち一般国民が賢く判断し、選挙を通じて賢く行動していくことでしか、日本を変えていくことはできません。その意味で、安倍総理暗殺という悲劇も、私たち国民自身が乗り越えていかねばならない問題なのではないでしょうか。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 一之介 より:

    野田元首相の追悼演説には感銘しました。しかしながら、個人的感想ですが、立憲民主党の議員の方々の中には、残念ながら政治家としての質、まっとうな社会人としての品性に疑問を抱かざるをえない方が多いように思います。もちろん自民党にも他の政党にもいらっしゃいますが、特に立憲民主党は悪目立ちすぎるように思います。

  2. 農民 より:

     泉氏の二枚舌を見逃してあげて10/25のTweetだけを見れば、まぁ変なことは言っていないのですが。よくよく見なくとも、泉氏自身の安倍総理に対する哀悼の意は欠片も語られておらず、ただ「身内の野田センパイを絶賛」しているだけの太鼓持ち宣伝Tweetです。
     中身のない政治家は見抜かれれば嫌われますが、中身がない状態でも良く見せる・意に反した状態でも利用して見せる、という能力があれば実力以上のものを残せるでしょう。私も野田氏(の主に支持母体)を信用できませんが、この演説はまさにそういった点で優れ侮れないなと感じます。あ、内容を疑うわけではありません。
     しかし泉氏の方は……体裁を整える、利用して見せる能力すら無いのかと愕然とします。「こういう時はちゃんと敵でも認められるのだな。」というのは二枚舌とは言われないし、かっこつけて利用すべき場面だろうに。所謂左翼はそのへんの視点や感性、基準が欠けていると感じます。まやったらやったで「敵に肩入れするのか!」とか内ゲバ始めそう(個人の感想です)。純化・先鋭化ってコワイ。

  3. 愛知県東部在住 より:

    新聞で全文を読みました。
    動画がネットに上がっていることは承知していますが、まだ観ていません。
    活字を読んでいるだけでも、正直言って目頭が熱くってきましたから、動画を見たらどうなることかと・・・・。

    しかし、一つだけ突っ込みを入れたくなった箇所がありました。

    「歴史の法廷に、永遠に立ち続けなければならない」のは、安倍晋三元総理ではなく、むしろあなた達立憲民主党を初めとする、まともな国会運営の足を引っ張り続け、ことあるごとにアベガーを叫び続けてきた無能な野党諸君なのではないですか、と。

    ともあれ、バカばかりの集団である立憲民主にあって、たった一人といえども野田氏のような比較的まともな御仁がいたことは、せめてもの慰め或いは救いと言うべきなのでしょうかね。

  4. akunin より:

    見事な演説でした。立民党には口数ばかり多くて次元の低い連中が多くみられますが、野田さんは別物です。

  5. とむ より:

    野田元総理の追悼演説を受けて、小川淳也・蓮舫の両氏の反応がネットにありました。
    ひどいものでした。人として終わっていますね。
    私は「トーイチャンネット」で読みました。

  6. 引きこもり中年 より:

    完全なる妄想ですが、(安倍元総理に倣って党首に再チャレンジして)野田党首と総理の、(ご自身が追悼演説で申した通りに)直接真剣対立をしてもらいたいものです。ただし、相手が岸田総理になるのか、(安倍元総理のように再登板した)菅義偉総理になるのか、麻生太郎総理になるのかは分かりません。(もちろん、全くの新顔もあります)
    蛇足ですが、自民党政権になるのか、(村山内閣のように)自民党との連立政権になるのかは分かりませんが、野田(元)総理が総理に再登板する可能性も、ゼロではありません。その場合、泉党首と党首討論をするのでしょうか。

  7. 無銘 より:

    ネットでは野田元総理の追悼演説を評価する方が多いように感じました。小生もそのとおりだと思います。また、自民党に移籍をという書込みも見ました。
    いろいろな評価はありますが、政治家の評価は政治活動の実績によるべきだと考えます。野田さんは総理退任後何をしたか?立憲民主党の道標となったのか、小生には理解できません。

  8. 世相マンボウ* より:

    野田佳彦元首相の追悼演説を
    ご本人出演のBSフジプライムで見たあと
    再度録画で見なおして、大きく教えられ
    野田元総理への心からの称賛を表します。
    少数狭量な野党立ち位置からの
    心もとない不評の書き込みも
    あるようではありますが
    野田さん演説聞いたあと私は、
    私は日頃はともすればいらないかも?(笑)
    と感じていた野党を「(まともな)野党はやはり必要だ」
    とまで感じたものです。
    山上・安重根を礼賛する書き込みまであるなかで
    明確にテロを否定し、さらに最後の、
    与野党の立場を超えて未来に向けて、
    国会議員の国政に対する矜持を語る姿勢には
    思わず大きな拍手を送らずにはいられませんでした。

    https://toyokeizai.net/articles/-/628555

    演説の中盤で、安倍元総理の持病の腹痛を
    選挙演説で使った件を
    「語るも恥ずかしい、大失言」と謝罪するところも
    野田さんの人柄にはじめて接し心打たれました
    そして私も、あの民主党政権で
    日本の労働者に塗炭の苦しみ味わせた
    行ってはならない巨額売国野田スワップの人なことから、
    してしまったこととは直接リンクしない
    野田元総理の人格人柄まで汚れたものとして
    見ていたことは間違いであったと
    野田元総理に謝罪します。

    回ってきた役回りが悪かっただけで
    野田元総理は松下政経塾の理想を今も掲げる
    本物の政治家だと気づきました。

    ———————————–
    PS
    多くの国民の心を打った追悼演説の5分後には
    それとあまりにかけ離れたこの記事にもある
    しょうもない質問を同じ所属で
    これまで野党調査委員会での暴れようで名をなす
    立憲民主党逢坂議員がやっちまったことも
    そのコントラストがネットでも話題です。

    【 世 相 狂 歌 】(^^)/
    ◇こ ら あ ~ こ の お ~ 
     行 き も 帰 り も 暴 れ て は
     知 る も 知 ら ぬ も
     逢 坂 の 議 席

    (注釈:本歌 『後撰集』蝉丸
    小倉百人一首で有名)
     これやこの 行くも帰るも 別れては
     知るも知らぬも 逢坂の関
     

  9. 匿名 より:

    野田さんは、中道保守の方ですよね。
    確か父上が自衛隊員だったと思いますが。
    現在の立憲所属は場違いなのですが、少なくとも下野するまでは、所属政党は今より中寄りでしたので、場違いでもなかったと思います。
    多分、宏池会あたりの立ち位置なのでしょうが、野党から政権に対して批判する使命を持っているようです。
    レン○ーや辻○のような、なんのためにもならない批判しかしない方々とは違う、建設的批判のできる方だと信じたいものです。

    1. 迷王星 より:

      >野田さんは、中道保守の方ですよね。

      自民党はともかくとしても,今や共産党並みの極左思想の持ち主たちが主流の党となってしまっている立憲民主党よりは国民民主党のほうが野田さんにとっては政策的には居心地がよさそうに思えるのですけどね.

      日本の場合,政党形成の第一原理は,以前からしばしば指摘されているように,欧米先進国のような政策に関する一致の度合いでなく,議員同士の個人的な好き嫌いであるので,「政策的には〇〇党の方が××党よりも合っている」という主張は殆ど無意味なのですが.

      日本の政治家も彼らを選ぶ我々日本国民も,共にもう少し精神的に大人になって政治的な選択では個人的感情でなく政策で選ぶように成長しないと,いつまでも今のようなグダグダ状態のままでしょうね.

  10. カズ より:

    野田元総理の追悼演説は、個として発したから心に響いたんだと思う。
    泉立憲代表の弁は、核心を糊塗して発するから心に響かないんですよ。

    たとえば共産支持の人でも、個で接するといい人が多いんですよね。
    集団になるとおかしくなるのは、疑うことを知らないからなのかな?

  11. 匿名 より:

    野田元総理による追悼演説は、素直に素晴らしいと思いました。

    また、追悼演説で語られた内容を通じて、野田元総理の政治家としての資質の高さも滲み出ていたと思います。

    追悼演説で総理公邸での密会のエピソードを聞いたときには、野田元総理は、今の立憲民主党ではまず見かけることのない、「議論して握る」ことができる政治家なんだと思いました。週刊誌や新聞の片棒を担いで与党政権を罵倒することしかできない立憲民主党議員が太宗を占める中で、野田元総理は政治家として不可欠の資質を堅持してるなぁと思いました。

    政治的な立場は違えども、安倍元総理を評価できるところは率直に評価するところ、安倍元総理に対する自分のまずかった発言について、時間は経ったにせよ率直に申し訳なかったとお詫びをする姿勢など、罵倒と言いがかりばかりに終始する多くの立憲民主党議員の中にあって、本当に稀有な存在なのではないかと思いました。

    野田元総理を立憲民主党に置いておくのはもったいないとさえ思えます。まさに「掃き溜めに鶴」状態だと思います。

  12. 古いほうの愛読者 より:

    次回の選挙では,統一教会に関わった議員を公認からはずして,立憲民主党から野田派を引き抜いて自民党に取り込む,という話もちらっと聞きましたが,さすがに半信半疑です。

  13. クロワッサン より:

    >これに対し左派の人たちは中身も見ずに批判する傾向がある

    左派は、指導部は自らを絶対善と置く独善性が売りだし、末端は脳みそを指導部に預ける連中だし、中身を見るなんてしなくて当然ですって。

  14. ジン より:

    >「勝ちっ放しはないでしょう、安倍さん」。このくだりで涙を流したという人もいるかもしれません。

     確かに、ウルッときました。
    民主党政権時代には様々な迷走があったかと
    思います。
     が、それはそれとして、そう言うのであれば
    今の立憲民主党はどうなのでしょう?
    迷走に拍車がかかっています。
     「負けっぱなし」にならぬような気概をみせて
    自民党のケツを叩いてもらいたいものです。

    1. ジン より:

       野田元首相の追悼演説が
      素晴らしいものであったことは
      間違いありません。念のため。

  15. 匿名 より:

     野田元首相、菅元首相、いずれの安倍元首相への追悼の言葉は、聞く人の胸を打つものでありました。
    その政治的立場を異にしても、送られる人への思い遣りが感じられました。
     一方、国葬に関して反対の立場を取られた、野党各党の党首、党員の方々の心の狭さが一層浮き彫りになりました。
     たとえ政治的立場を異にしても、彼方へ旅立つ方への思い遣りが大切です。
    それさえも出来ない政治家に何をか求めんや。

  16. 匿名 より:

    なるほど、僕も某半島国家が嫌いだからと言ってもその半島を象徴する漬物を避けたり、その国料理店不買とかしないようにしようかな。
    他のものの方が美味いからあまり選択肢に上がらないけども。

  17. ビトウ より:

     コメント失礼します。

     文章読みましたが確かに追悼文えがったですね。まさか野田元総理を見直す日が来るとは…。
     それにしても立憲共産党は追悼演説最初拒絶してたのによく引き受けたものです。伊勢神宮参拝でも判る様に、立憲信者に怒られる事は明白だったのに。

    https://www.moeasia.net/archives/49705584.html

    https://www.sankei.com/article/20190118-WZ5GFZNAPZJT5JRGFKNPZSQYLM/

     左右陣営問わず、まともな人間は是々非々、功罪を検証した上でマシか選びます。
     でもカルト(前提が変わっても結論が変えられない、異端と異論が許せない)にはそれが出来ません。魔女狩り(推定死罪。疑わしきは殺す)やり捲ってたかつてのキリシタン、今だとイスラム過激派や共産党、自称環境保護団体や反ワクチン等、100%の賛同しか許さない迷惑千万な輩が居ます。
     多様性というのはお互いに不愉快なのをある程度我慢し続ける事なのに「多様性の統一」という凄まじい事をほざく政党も居る始末。日本国には余計な自由(故に国が乱れる)が多いと思ってます。
     朝日玉川は又「電通の演出だー!放送法なんて守らないのは当たり前!」云々ちゃんと文句付けてるのかな?珊瑚レイプにじゃあな!リスト宣言や言葉の力を信じている朝日だから、正当な抗議や権力に屈服せずに反日を貫いて欲しいものです。

  18. 匿名2 より:

    確かに野田さんの追悼は人間味があるものだったとは思います。だけど、ただそれだけのことです。この演説だけを賞賛するのはいいでしょう。しかし、それを以て政治家としての野田さんを高く評価したり、自民党に取り込みたいだの、どこを叩けばそんな言葉が出てくるのか私には全く理解できません。2009年の総選挙で消費増税反対で民主党が大勝して政権を手に入れたときの消費増税反対の急先鋒が野田さんでした。しかし3年後には消費増税推進の急先鋒になった、すさまじい変節漢・・いや、選挙詐欺師です。政治の世界では深刻な情勢変化などにより選挙公約を破らざるを得ないこともあるでしょう。そんな場合は国民も理解します。しかしあの時の総選挙で民主党が政権を手にしたとき、消費増税反対の選挙公約の重みは、民主党自身にとっても国民にとっても相当なものと認識されていなければばならなかったはずです。しかし政権をとったら、自身が総理大臣になったら、そのことの釈明すらなく、あんなに簡単に国民を裏切れるものなのか・・。菅直人もそうですが、この人は評価にも値しない信用ゼロの最低の政治家に思えます。事、この限りにおいては、鳩山さんの方が政治家としてずっと立派な気がします。因みに、その後、民主党(立憲)が低迷しているのは、無能だけでなく、あの時の裏切りが大きいと私は思います。最後に、自民党に担がれて、よく恥も外聞もなく、のこのことあんな追悼演説ができるものかと感心します。でも詐欺師は言葉だけは上手なものですね。まあ、近々、自民党に鞍替えすることでしょう。国民、思いっきり舐められてますよ。

    1. 匿名 より:

      野田政権に対する毀誉褒貶はあろうかと思います。

      しかし、自分は、民主党政権にあって、野田元総理の国政への貢献は甚大であったと考えています。

      これを野田元総理が聞いたら腹を立てるかもしれませんが、自分が思う野田元総理の最大の功績は、「正々堂々と衆議院を解散し、国政選挙戦を戦った結果として、自民党に政権を奉還した」ことだと思っています。

      鳩山・菅政権によってガタガタになった国政は、野田政権がいくら頑張ったとしても、正常化するのは至難の業だったと思います。その局面において、衆院解散総選挙によって民主党政権に対する国民の審判を仰ぎ、正当な国民の評価を得ることを通じて自民党に政権を奉還したことにより、野田元総理は、国政の正常化に向けた礎となったのです。

      野田政権時に提唱された消費税増税が実行に移されたのは、安倍政権に移行してからです。消費税増税を非難するのならば、むしろ安倍政権を非難するのが筋ではないでしょうか。

      自分は、過去の民主党政権における悪夢のような状況を肯定的に評価するつもりは毛頭ありませんし、今現在の立憲民主党の不毛な状況については視線も向けたくないのですが、いわれのない罪を野田元総理に擦り付けるがごとき言説には大いに疑問を感じます。

      野田元総理憎しで判断を誤ることのないよう願います。

      1. 匿名2 より:

        消費増税反対をあれだけ街頭演説して、国民に掲げて、政権を得たら国民にろくな説明もなく消費増税推進に変わったことを非難しているのです。(私の文章をよく読んでください。)ろくな政治ができずとも自らの政権の間は消費増税反対を貫くのが国民に対する筋ではないですか。何が、野田元総理の最大の功績・・ですか。何が、自民党に政権を奉還した・・ですか。国民にウソをついたことも忘れ、そんなことを功績などと持ち上げる気がしれません。判断を誤っているのはあなたの方です。

    2. より:

      私も野田元総理が総理大臣として有能だと思うかと問われれば、そうではないと答えるでしょう。ただ、前任二人があまりにも酷く、我が国憲政史上の黒歴史としか呼びようがない体たらくであったため、相対的にマシに見えたのは確かです。その意味では、「フツーに無能だった」という評が適切なのかもしれません。少なくとも、当時の民主党にあっては、数少ない「割とマトモ」な人材ではありました。

      さて、2009年の政権交代当初、私自身は民主党に票を入れた記憶はありませんが、政権交代自体は是認してました。麻生総理に不満はなかったものの、その頃の自民党は閣僚クラスであっても不祥事を連発させており、長年政権の座にあったことによる気の緩み、または驕りがそこここに現れているように思えたからです(メディアの影響を受けていたかもしれないことは否定できませんが)。当時良く言われていた「お灸論」に近かったかもしれません。
      しかし、民主党政権はほぼ当初からふらついていました。不慣れなのは間違いないので、若干の混乱が生じるのは仕方ないとは思っていましたが、混乱は収束せず、むしろ加速する一方でした。その頃、知人あてのメールで「この際だから、菅直人でもいいから代えてくれ!」と送ったことを今でも記憶しています。まあ、菅直人氏があんなんだったのは想定内ではありましたが、よりにもよって東日本大震災の時に彼が首相だったのは、実に不幸の極みでしたね。その後を承けた野田氏は、超常識、非常識と続いた後だったので、政策への支持不支持はともかく、とりあえず常識の範囲に留まっているように見えたことを記憶しています。

      2009年の総選挙で民主党は、マニフェストと称して、華々しく公約をぶち上げました。「政治家の”公約”なんてその場限りでちっとも守られない。しかし、我々は確実に実行するため、手垢のついた”公約”などとは呼ばず、マニフェストと呼ぶのだ」と胸を張ってましたね。で、蓋を開けてみれば、皆様も良く御存じの通り、マニフェストなるものはほとんど実行不可能でした。埋蔵金なるものもは結局存在しませんでしたし、高速道路無料化も実現できませんでした。事業仕分けと称する官僚の吊し上げを公開で行ったことだけは国民から喝采を浴びましたが、結果的に見れば、これも大して実効性はありませんでした。結局のところ、マニフェストなるものは、従来の”公約”以上にあてにならないことが晒されたわけです。そのためか、あれ以降、マニフェストなる用語はほとんど使われなくなりました。
      正直に言うと、当時の民主党のマニフェストに消費税の問題が載っていたのかどうか記憶にありません。ただ、埋蔵金があるから、増税しなくてもいろいろな施策が可能なのだと謳われていたことしか記憶にありません。もっとも、政権交代自体は是認したものの、特にマニフェストに期待していたわけではなかったので、真面目になど受け取ってなかったと言った方がより正確かもしれません。要するに、”換気効果”以上の期待を持ってなかったので、発言の一貫性にも特に注意を払っていませんでした。でも、”換気”どころか、毒ガスをばら撒きだすとまではさすがに予想してなかったので、野田元総理が解散を明言した時にはホッとしたような感覚がありました。

      というわけで、野田元総理の政治家としての力量を高く評価はできませんが、先の追悼演説は十分評価に値すると思います。もしかすると、彼は首相を務めたことではなく、あの追悼演説を行ったことで後世評価されるのかもしれません。
      ただ、彼を自民党に引っ張ってもなぁ。国民民主党あたりならわかりますけど。

  19. 匿名2 より:

    あの選挙の時、生活が苦しい私は消費増税反対の公約にすごく期待したのです。たいした政治は出来ずとも、この公約だけ守ってくれればいいと思った。それと、今まで野党だった政治家にも政権を担っての政治を、せめて5年くらいはやらせて経験を積んでもらいたかった。でも小沢さんの、選挙にしか興味のない政治を目の当たりにして幻滅しました。そして、消費増税推進への裏切り。これを言ったのは菅さんと野田さんですが、特に野田さんは、熱く街頭演説でも消費増税反対を訴えていただけに、この裏切りには愕然としました。世間一般では当時の民主党政権を処置無しみたいに言っていますが、正直、私には自民党もさほどそれと変わらないものと思っています。特に売国度なんか似たり寄ったりです。

  20. 匿名 より:

    財務官僚出身の、故藤井財務大臣が「野田を財務色に染めろ」と言ったとか。財務官僚の恐さをマジマジと、二重の意味で、思い知らされています。

    野田さんと言えば、民団との関係はその後どうなったのでしょう。民主党には、外国勢力からの献金を受けた政治家が本当に多いですよね。統一・原理研も鬱陶しく、どちらにしても半島勢力からの影響力行使には、充分に注意し、排除していただきたい。

    その上で、野田元首相の追悼演説は、日本人らしい「戦った相手に敬意をもつ」典型のように思われます。西欧の騎士道、ラグビーのノーサイドやら、太平洋諸島における日米の慰霊祭など、真剣に対峙すれば自ずと湧き上がる感覚なのでしょう。感涙むべなるかなと評価するものです。政治的な立場、首相としての実績など、相容れないことが多々ありますが、スレ主の言われる通り、是々非々にて「良きは良き」であります。

  21. はにわファクトリー より:

    >財務官僚出身の、故藤井財務大臣が「野田を財務色に染めろ」と言ったとか。財務官僚の恐さをマジマジと、二重の意味で、思い知らされています

    野田元首相演説とは離れますが、英国スナク政権は大丈夫かと不安です。ジェレミー・ハント財務相は留任だそうですが、トラス首相は彼(と彼を送り込んだ勢力)に刺されたように当方には思えます。実質英国首相は彼だとの発言も目にしてます。国家安定経営の麗句に潜む欺瞞があったりはしないでしょうか。

    1. より:

      イギリスの内閣制度の歴史を見ると、首相は元々第一大蔵卿と呼ばれる存在で、要するに財務大臣でした。その後、第一大蔵卿は国務全般を担うことになり、財政などは第二大蔵卿に任されるようになりました。その第二大蔵卿が今でいう財務大臣になったわけです。
      はにわファクトリー様の言うように、ハント財務相が実質的な首相だとすると、要は第一と第二の看板を掛け変えただけだとも言えますね。

      とりあえず、スナク政権にはイギリスを安定させることを期待しましょう。EUがガタピシいってる今、イギリスまで崩れると、本当に「欧州の没落」につながりかねません。

  22. 元ジェネラリスト より:

    先日プライムに出演した野田氏の発言を聞いていました。
    民主党政権発足前に、彼の「民主の敵」という書籍を読んだことがありますが、考え方の基本は今も変わってないなぁと思いました。彼の視線は国家の骨格にあるんでしょう。
    二大政党制の実現を目指して走った以上、今もその看板は降ろしていない。
    民主党政権で首相になった立場もあって、彼なりにスジを通した結果が今の姿のように思えました。(価値観や個別政策の良し悪しは別として)

    自分の言葉と行動には責任を負う概念を持っていると思うので、今の立憲は居心地はよくないんじゃないかとは思うものの、そこにいなきゃいけないと思ってそうな気がしました。
    自民党には行かないでしょう。

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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
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