ツイッターユーザー、玉川氏の名を挙げテレ朝取材断る
ツイッター・ユーザーがテレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』のスタッフからツイッター上で取材を申し込まれたところ、このユーザーが玉川徹氏への不快感を理由に取材を断ったことが、ネット上でちょっとした話題となっています。まさに現在は、ネットとテレビの力関係が逆転しつつあるという過渡期にあるのかもしれません。
ツイッターでバズ
インターネット時代が本格的に到来したことで、何が大きく変わったのかといえば、私たち一般人があるとき突然多くの人から注目されることがある、という点でしょう。その典型例が、ツイッターです。
ツイッターは少々操作にクセはありますが、だれでも気軽に投稿できるプラットフォームのひとつであり、また、多くのユーザーが使用していることから、ある日突然多くの人に注目されるという「バズ」が発生しやすいSNSのひとつでもあります。
著者自身もいちおうはツイッターを細々とやっています(なお、アカウントは@shinjukuaccです。よろしければフォローしてみてください)。
情報発信はこちらの『新宿会計士の政治経済評論』をメインに据えているつもりですが、ツイッター側では短い文章で情報発信できるため、ある意味では重宝しています。
@shinjukuaccはあまり宣伝していないにも関わらず、気が付いたら先月、フォロワー数が4000人を突破していました。というのも、何気ないツイートが、ときどき自分でも驚くほど多くの注目を集めることもあるからです(ちなみに1万件を超える「いいね」をいただいたことが過去に2回ほどあります)。
もちろん、ツイッター上で非常識なことをつぶやくと、逆の意味で注目され、叩かれることもありますので、このあたりは十分な注意も必要でしょう。
情報格差も消滅した
それはともかくとして、ツイッターなどのSNSにおいて、もうひとつ興味深い事象が生じているとしたら、それは情報格差の消滅です。
インターネットが出現する以前であれば、全国に向けて映像などで情報発信することができるのは、全国ネットのテレビ局の番組出演者など、本当に少数の人に限られていました。人口1億人以上の日本において、毎日のように自由自在に情報発信できる人は、本当に数百人というレベルだったのです。
したがって、情報を発信する立場の人は、情報を受け取るだけの人たち(一般大衆)に対し、圧倒的な情報支配力を持っていました。テレビに頻繁に出演している有名人ともなれば、それだけで街を歩いているだけでも話題になります。
しかし、動画サイトYouTubeには現在、登録者数100万人以上のチャンネルが少なくとも500個は存在していますし、登録者10万人というチャンネルであれば7000個を超えているのだそうです(2022年9月末時点、著者調べ)。
さらには、SNSなどではときどき「バズ」が発生します。話題性がある動画を投稿するなどすれば、いっきにそれらの動画が拡散するのです。
そうなると、面白いもので、テレビ局がYouTube動画やツイッター動画を流すようになります。
「撮り鉄線路敷地内立ち入り」事件
ここで興味深いのが、こんな事例でしょう(※ただし、以下の議論では、ツイート主の方がツイートを削除してしまうと、あとから確認することができなくなるかもしれませんので、この点についてはご注意ください)。
線路内(敷地内)立ち入りの撮り鉄のせいで列車停まっちゃったよ…
昔はグレーで見て見ぬふりで済ませてくれた場所でも今はダメなんだよ…
定期列車のキハ40でこれだから撮り鉄の世界も末期だな… pic.twitter.com/xRGYmvBxEz— 旅log91号 (@tabilog2021) October 22, 2022
このツイートは10月22日付で投稿されたもので、添付動画は「撮り鉄」(鉄道の写真を撮影する趣味を持っている人たち)が線路敷地内に立ち入ったとして、列車がその場で立ち往生してしまった様子を、列車内から撮影したものだそうです。
ところが、このツイートに対し、複数のテレビ局から動画を使わせてほしい旨の申し出があったようですが、そのなかでも興味深いものが、これです。
突然のご連絡恐れ入ります。テレビ朝日「羽鳥慎一モーニングショー」のスタッフです。 @tabilog2021さまが投稿された映像を拝見しご連絡致させて頂きました。
相互フォローの上DMにてお話を伺わせて頂くことは可能でしょうか。
ご検討いただけましたら幸いです。何卒宜しくお願い致します。— 月曜班@モーニングショー (@monday_bird) 2022年10月22日
誰かと思えば、今話題のテレビ朝日『羽鳥慎一モーニングショー』のスタッフと名乗る人物です。
この手の「相互フォローのうえDMにてお話を伺わせて頂きたい」という、日本語としても若干違和感が残る文章は、テレビ局関係者がツイート主に話しかけるときのテンプレートのようなものでしょう。
玉川氏の名を挙げたうえで取材を断ったツイート主
ただ、これに対し、元ツイート主は、同番組のコメンテーターである玉川徹氏の名を挙げたうえで、「そちらの番組への協力はできません」と断ったのです。
玉川徹の偉そうな態度と発言が大嫌いなのでそちらの番組へ協力はできません。
— 旅log91号 (@tabilog2021) October 22, 2022
玉川徹氏といえば、先月、故・安倍晋三総理の国葬儀で菅義偉総理が読んだ弔辞を「電通が関与していた」と虚偽の発言をしたとして、10日間の謹慎処分という(テレ朝基準では)「重い処分」を喰らい、19日にその処分が明けたばかりの人物でもあります。
謹慎10日は単なる「秋休み」ではないか、といった疑念は脇に置くとして、テレビ朝日がこれでこの虚偽発言問題に完全な幕引きと逃亡を図っていることは間違いありません(『玉川氏は結局降板せず:テレビ朝日は「逃げ切り」図る』等参照)。
しかし、このツイートのやり取りを高く評価したツイッター・ユーザーは非常に多かったらしく、昨晩時点で「いいね」が7000件を超えているのが確認できます。
テレビ局関係者が一般のツイッター・ユーザーに対し、密室ベースではなくオープンベースで取材を断られたというのも興味深いところですが、そのことをほかのユーザーが高く評価したというのもまた興味深い点でしょう。
いずれにせよ、このインターネット時代においても、新聞と異なり、テレビはまだそれなりの社会的影響力を維持しているのですが、それだけにちょうど両者の力関係が逆転しつつある過渡期にあるのかもしれない、などと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
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情報支配力を引き剥がされた「新聞記者・メディア産業従事者」はこの先
・世界公開
・即時反撃
という翻しようのない情報手段が一般化したことにより、それまでの専横を日々追及され続ける哀れな落日存在から逃げることはできないと思います。衆愚とは言わせません。情報の民主化です。
そうですね。公開処刑の環境下では誠実でなければ生き残れないのかと。
>それまでの専横を日々追及され続ける哀れな落日存在
沈み逝く 朝日と云う名の 夕日かな・・。
『目覚めよと呼ぶ声あり JSB』
新聞記者こそ天動説世界から覚醒せよ。
テレビ受像装置や輪転機という精緻なバロック芸術すなわち「メディアの伽藍」が打ちこわし=ラッダイド運動の舞台になるのは避けがたい情勢、ですかね♪。気が付いていないのは本人たちだけのよな。
>昨晩時点で「いいね」が7000件を超えている
先程私もイイネ押しました。
ついでに、モーニングショーもフォローしました。(笑)
ネタが転がってそうw
「この撮り鉄ってのも、当然コレ電通が絡んでますからね。」とか垂れ流すつもりだったのでしょうか。怖くて協力などできませんね。
一方通行メディアとネットの差はここでも現れるでしょうね。ここでそのTweetを紹介したおかげで、さらに閲覧といいねが増加するでしょうし、更に同じ現象が随所で起こるのですから。彼らがバズ或いは「炎上」という現象を妙に特殊で危険なもののように捉えているのが不思議でしたが、情報統制をできるという驕りから来ていたのかな。
「世界公開」されると「値打ちが棄損」され
「即時反撃」されると「場外乱闘に巻き込ま」れる
そのような基本構図から逃れられない新聞・テレビに勝ち目はないですね。
素朴な疑問ですけど、玉川事件を理由に一般人が、その時その場所の動画をテレ朝に提供するのを断るのなら、もし、テレ朝の裏番組が信用できる(あるいは、まだましに見える)のなら、裏番組には提供するということでしょうか。そうなら、その番組はスポンサーに、「我が番組は、一般視聴者から信頼されている」と報告するかもしれません。(番組としても、スポンサーへの良い報告は、多いにこしたことはありません)
もちろん、本当に信頼されているかは別の話です。
ある意味痛快、ある意味悲哀。
一方通行捏造メディアの限界と、SNSに追従しYOUTUBEを採録して垂れ流すTVの限界を感じますね。
ネットという手段によって、メディアの取材過程が可視化されて大勢の人の目に触れるというのは、いいことなんじゃないかと思います。番組や出演者に対する評価情報も付随的に得られるのですから、テレビ局も番組の質向上のためにこういう情報を利用してやるぐらいの気構えで頑張ればいいんじゃないでしょうか。
しかし最近は、ニュース番組でも情報番組でも、ツイート情報とか、視聴者がスマホで撮影した映像とかを材料にしてネタを作る例が増えましたよね。二番煎じのような安い作り方をしてるなぁと思うのですが、そんな番組に情報価値が果たしてあるんでしょうか。
ロケ番組で、出演タレントに飲食店、宿泊施設、店舗などの取材許可を取らせているのは、テレビ局スタッフが交渉すると断わられるのか?、と勘ぐってしまいます。
マスメディアはネット上の個人では難しい取材能力や分析能力で優位性を出せないと、淘汰されかねないですね。
SNSでネタ探しが常態化のテレビ番組w
(情報提供料は?)