現在進行形でいままさにネットに駆逐されつつある新聞

ネットという新たなテクノロジーでさまざまなトラブルも発生していますが、だからといって「ネットをなくせ」という議論にはなりません。便利だからです。そして、自動車が普及して馬車が駆逐されたのと同じく、ネットが普及してまっさきに駆逐されるのは、おそらく新聞です。こうした視点から例の「琉球新報vs西村博之氏」という論点を眺めなおしてみると、これなど、いままさに新聞がネットに駆逐されつつある証拠なのです。

一般人が痛感するネットの威力

ネットの出現が私たちの生活を根底から変える

インターネットの出現は、本当に私たちの生活を根底から変えつつあるようです。

普段から当ウェブサイトで取り上げている話題のひとつが、インターネットというツールの利便性です。

当ウェブサイトは「独立系ウェブ評論サイト」などと名乗っているのですが、じつは、当ウェブサイトは宣伝活動をまったく行っておらず、著者「新宿会計士」自身、実名もいっさい出していません。当ウェブサイトをご訪問いただいている方はおそらく、検索エンジンやどこかのリンクから偶然辿り着いた、という方が多いのではないでしょうか。

冷静に考えたら、こんな「素性もわからない、どこの誰とも知れない怪しい者」が執筆しているサイトに、毎月100万を超えるページビュー(PV)があるというのも不思議な話です。べつに当ウェブサイトには社会的な権威もなにもないからです。

ただ、著者自身は当ウェブサイトについて、一種の「社会実験」の場だと考えています。当ウェブサイトのような無名なウェブ評論サイトが読者の皆さまに支持していただけるためには、結局のところ、「そこに書かれている内容」だけで勝負をしなければならないからです。

これが「●●新聞」、「●●テレビ」、「週刊●●」などのように、社会的に「箔」があるブランドであれば、その新聞に掲載されているから、あるいはそのテレビで紹介されたから、というだけの理由で、人々に信頼されるという側面があります。

少なくとも著者自身は、基本的にはテレビに出演したことはありませんし、新聞についても(一部業界紙を除いて)寄稿したことはありませんし、雑誌も『月刊正論』『月刊WiLL』『月刊Hanada』の3誌を除いて寄稿したことはありません。

しかも、著者自身が上記3誌に寄稿するきっかけは、当ウェブサイトでの記事が各誌の編集者の方の目に留まったから、というものであり、べつに著者自身がどこかの新聞社、雑誌社に「寄稿させてくれ」と持ち込んだわけではありません(その意味で、貴重な寄稿の場をくださった各誌の皆さまには深く感謝申し上げたいと思います)。

このように考えていくと、やはり当ウェブサイトのような事例は、これまでだと珍しかったのではないでしょうか。

物品売買サイトでみるネットの威力

さて、どうしてこんなことを改めて申し上げたのかといえば、インターネット空間の場合、各ユーザーが何らかの「必要性」に迫られ、自分自身でウェブサイトを検索して必要な情報を入手するところから始まる、という側面があると思ったからです。

そして、私たち一般人が情報の「受け手」になることもあれば、それと逆に情報の「出し手」になることもあります。すると、思わぬトラブルに直面することもあるのです。その一例が、「物品売買サイト」でしょう。

著者自身も現在、とある事情があって、一般人同士で不用品を売買するアプリを自身の携帯電話にインストールし、使用していますが、これが非常に興味深いのです。

おそらく読者の皆さまのなかにも、この手のサイトを利用したことがあるという方はいらっしゃると思うのですが、わかりやすくいえば、「不用品を売りたい/譲りたい」という人と、「安値で買いたい/ただでもらいたい」という人同士で、お互いに需要がマッチさせましょう、という試みです。

この手のサイトはいくつかあり、それぞれのサイトでルールがあるようですが、共通しているのは「一般人」が「不特定多数に向けて情報発信をしている」、という点でしょう。

たとえば著者自身が最近使用したサイトのケースだと、出品する側はその品物の写真を5枚までアップロードすることができ、その商品のカテゴリー(家具、家電、自転車、車のパーツ、バイク、楽器、チケット、生活雑貨、子供用品、おもちゃなど)を選んだら、投稿タイトルと本文、金額などを入力して完了、というわけです。

この「投稿タイトル」と「本文」には、たとえばこんなアピール点を入力します。

薄い木製の本棚
  • 10年ほど前に約12,000円で購入した本棚です。
  • サイズは高さ約170㎝、幅約60㎝、奥行き約20㎝です。
  • 都心の狭い一人暮らし用マンションのために特注しました。
  • 奥行きが非常に薄いのですが、たいていの書籍はこの奥行きで十分に収納可能です。
  • 古いため傷はありますが、しっかりした作りですのでまだまだ使えます。
  • 発送は承っていません。引き取りに来てくださる方にお譲りします。

すると、この投稿に対して興味を持った人が、アプリのメッセージ機能を使って連絡してくるので、あとは値段と受渡場所などについて合意できたら取引成立です。本当に便利な時代になったものです。

ネットにトラブルはつきもの

ただし、だれでも登録できるサイトでもあるため、とても非常識なユーザーも多数棲息しています。

こちらが出品した品物に対し、「是非とも譲ってください」とメッセージを送りつけてくるわりに、「はい、それではお譲りします」と返信しても、それっきりまったくコンタクトがないユーザーもいますし、取引が成立したあとで「値段を変更してくれ」、などと要求してくるような者もいます。

酷い場合には、「それでは何月何日、この場所で取引しましょう」、と合意しているにも関わらず、ドタキャンされる、というケースもあります。このあたりは本当に腹が立つ話かもしれませんが、結局、半分匿名でオークションを行っているため、こうしたトラブルは枚挙に暇がありません。

また、著者自身は経験したことはありませんが、いわゆる「すり替え詐欺」のようなものも頻発しているようです。

これは、ブランド品を売買する際に、いったんその品物を引き取り、後日、「あなたから引き取った品物は偽物だったから売買をキャンセルしたい」などと申し立てる、というものだそうです。

もちろん、出品者としては、本当にそのブランド品を出品したにも関わらず、相手からは偽物が返送されてきて、返金に応じざるを得ない、というものです。ケースによっては明らかな詐欺に該当することもあるようですが、脇が甘い出品者だと「泣き寝入り」となるケースもあるそうです。

余談ですが、著者自身に「自衛策」があるとしたら、「相手の評価の数をチェックする」、「無料で出品するのではなく、わざと数百円など値段をつける」、といったことだと思います。また、素人はこの手のサイトであまり高額な品物(たとえばブランド品や貴金属など)の売買は行わず、きちんとした業者を通すべきでしょう。

違法性の疑いが極めて濃厚な行動に関する求人

また、この手のサイトで思わず苦笑してしまったのが、反社会的な、あるいは違法性の疑いが極めて高い求人広告が出ていることです。

ある日、商品を出品し終えた直後に、自身の出品を確認するために一般向けの掲示板を開いたところ、そこに偶然表示されていたのが、運送業を営んでいるらしい会社による、こんな趣旨の求人です

短期アルバイト募集!駐禁の見張り

東京都心部でトラックを路駐する際、駐禁の見張りとして助手席に座っていただきます。責任感を持って仕事をしてくれる人を募集します。日給は2000円です。

「日給2000円」というのにも驚きますが、いちおう1日の勤務時間は1時間半なのだそうです(交通費はちゃんと負担しているのでしょうか?)。

ただ、この手の求人、「当社は運送トラックを駐車禁止の場所に停めることがあります」と宣言しているようなものではないでしょうか。

もちろん、「駐停車禁止場所」で「見張りをつける」というのは、警察の交通違反取締を避ける手段としては一般に行われていることではあるため、この求人自体が直ちに違法行為であるとまでは言い切れないのかもしれません。

ただ、同社のことを少し調べてみたら、働き手からもユーザーからもずいぶんと悪評が高いようであり、「口コミサイト」によると「仕事が乱雑」「受付も態度が悪い」「もうあの会社には絶対に依頼しない」といった評価が上位に表示されていました。

運送業を営むのであれば、「駐禁場所に駐車する」のを当然の前提にするのではなく、きちんと駐車料金を支払うなりして、然るべき場所に駐車すべきではないかと思うのですが、いかがでしょうか?

ニューテクノロジーにトラブルはつきもの

自動車普及で交通戦争

さて、やはりインターネット空間では、誰でも気軽に参入できるという事情もあってか、トラブルもまた後を絶ちませんが、これも文明が進歩するときには人類が必ず直面する課題です。

たとえば、自動車が出現したら生活はたしかに便利になりましたが、それと同時に交通事故が社会問題化し、日本でもとくに高度経済成長期には「交通戦争」などと呼ばれたこともあるほどです。

しかし、運転免許制度を通じて当局による規制、啓蒙活動などの努力も続けられ、社会環境の変化に応じて規制も変化するなどしたためか、日本では毎年少しずつではあるにせよ、交通事故の犠牲者数は減少傾向にあることは間違いありません(図表1)。

図表1 人口10万人あたりの高齢者及び高齢者以外の交通事故死者数の推移

(【出所】内閣府『令和元年交通安全白書』)

結局、インターネットの世界もこれと同じではないでしょうか。

交通の世界に自動車という新たなテクノロジーが出現したのと同じく、通信の世界にインターネットという新たなテクノロジーが出現したことで、私たちの生活は飛躍的に便利になりましたが、その反面、いままでだとありえなかったような「事故」が多発する、というわけです。

自動車事故が発生しても「馬車に戻せ」という主張は出てこない

さて、新たなテクノロジーの話に論点を戻しましょう。

自動車が普及したことによって、たしかに交通事故などのあらたな社会問題が引き起こされたのですが、ただ、これらの問題にもかかわらず、「自動車を禁止して馬車に戻そう」、といった議論は、どの国でもほとんど発生していないようです。

なぜか。

理由はとても簡単で、自動車がやはり便利だからです。

自動車と似たような事例としては、飛行機があります。飛行機もときどき悲惨な事故が発生しますが、それでも「飛行機事故をどうやってなくすべきか」という議論が出てくることはあっても、「飛行機そのものをなくすべきだ」、という主張はほとんど出てきません。

(※なぜか原発に関しては、原発事故が発生すると「原発事故をどうやってなくすべきか」という議論ではなく、「原発そのものをなくすべきだ」という主張が出てくるのは不思議と言わざるを得ません。)

つまり、自動車にしても飛行機にしても、事故が発生すると悲惨なことになるという点を人々は理解したうえで、それでも「便利だから」使い続けているのであり、悲惨な事故が発生したときには「どうやってその事故が発生しないようにするか」を考えるのが当たり前なのです。

真っ先に駆除される媒体は「新聞」

そして、自動車の普及により馬車が駆逐されたのと同じ現象が、おそらく情報の世界でも発生するでしょう。

いや、すでに発生し始めている、というべきでしょうか。

インターネットの普及に伴い真っ先に「駆除」される媒体は、紙でしょう。

すでに紙媒体の新聞、雑誌は、程度の差こそあれ、部数が激減するという現象に直面し始めていますし、収入源である広告費の世界でも、大きな地殻変動が生じています。

たとえば一般社団法人日本新聞協会が発表している新聞の発行部数に関するデータを加工すると、2021年における新聞の発行部数は朝刊部数が3240万部、夕刊部数が711万部だったそうです(※元データは「セット部数」「朝刊単独」「夕刊単独」という集計区分です)。

しかし、これが2000年時点だと、朝刊は5189万部、夕刊は2001万部でしたので、この20年あまりで朝刊は1949万部、夕刊に至っては1289万部も減少した計算です。減少率に換算すれば朝刊が37.56%、夕刊が64.45%です。

朝刊の減少率が夕刊のそれと比べて緩やかな理由はさだかではありませんが、これについて著者自身は次の4つの仮説を抱いています。

  • ①折込チラシ…朝刊に折り込まれる近所のスーパーの特売情報などのチラシを目当てに朝刊を取り続けている世帯がいる
  • ②訃報欄需要…地元紙に掲載される訃報欄などには根強い需要がある
  • ③夕刊の廃刊…夕刊自体の発行を取りやめるという事例があるため夕刊が朝刊より激減している
  • ④「押し紙」…消費者に販売されていない虚偽の部数が水増しされている

上記①~④についてはいずれもそれなりに有力な仮説ではないかと思うのですが、これについては現時点でどれが正解なのか、あるいはほかにも要因があるのか、確たることはなかなかいえない状況ではあります。

ただ、チラシに関してはスマートフォンのチラシアプリに配信されますし、「押し紙」についてもいつまでも続けられるものではありません。結果的に、新聞は「訃報欄」需要だけで生き延びていかざるを得ないのかもしれませんね。

広告費は20年で新聞が3分の1、ネットが50倍に!

また、ネットの隆盛、オールドメディアの退勢の証拠が、広告費です。

ついにネット広告費がマスコミ4媒体広告費を追い抜く』でも取り上げたとおり、株式会社電通が発表するレポートによると、ついに2021年にはマスコミ4媒体(テレビ、新聞、雑誌、ラジオ)を合計した広告費がネット広告費に追い抜かれました。

具体的には、2021年の広告費についてはマスコミ4媒体の合計が2.45兆円だったのに対し、ネット広告は2.7兆円と、史上初めてネットがマスコミ4媒体を上回ったのです(図表2)。

図表2 広告費(インターネットvsマスコミ4媒体)

(【出所】株式会社電通『日本の広告費』および「埼玉県民」様提供データより著者作成)

ちなみにマスコミ4媒体のなかでも新聞広告費の落ち込みは激しく、2000年に1.2兆円を超えていた新聞広告費は、2021年には3815億円と、じつに3分の1以下に落ち込んでいることが確認できます。

これに対してネット広告費は、2000年においてはわずか590億円でした。20年あまりで一気に46倍にまで拡大した計算です。このペースで伸び続ければ、下手をすると数年のうちに、マスコミ4媒体の広告費の倍以上に達するかもしれません。

これについては、紙媒体、電波媒体の広告媒体としての魅力が下がっているからなのか、ネットの広告媒体としての魅力が上がっているからなのかはわかりません(もしかしたらその両方でしょうか)。しかし、この傾向が不可逆的なものであることだけは間違いないでしょう。

駆逐されつつある新聞

西村氏vs琉球新報は西村氏の圧勝

そうなると、結局は自動車が馬車を駆逐したのと同じ現象が、新聞の世界でも生じるのかもしれません。

いや、すでに新聞とネットで情報発信力、人々を説得する能力の格差が生じ始めているのです。

昨日の『琉球新報が西村氏への取材を取りやめた経緯の不可解さ』では、琉球新報が西村博之(ひろゆき)氏に取材を申し込んだものの、西村氏側がウェブ配信などを条件としたためか、琉球新報が取材をドタキャンした、という話題を取り上げました。

琉球新報側が取材をドタキャンした言い分は、こんな具合です。

調整を進める中、ひろゆきさん側から19日、他メディアのチャンネルでの配信を必須とする新たな条件を提示された。本紙は他メディアで本紙記者のインタビューが配信されることを検討したが、取材予定日までに結論を出せないため、21日のインタビューは見合わせたいとひろゆきさん側に伝えた」。

正直、琉球新報側の言い分は、「他メディアが入ると何らかの困る事情がある」と述べているのとほぼ同じです。琉球新報が西村氏に取材する様子を生配信されると、後日、琉球新報の記事がネット上で検証されるのが困るのではないでしょうか。

著者自身は西村氏の普段の主張に100%賛同することはありませんし、西村氏を「ネットの象徴」とみるのは適切ではないとも考えていますが、本件のみに関していえば、この騒動を巡っては西村氏の完勝だったと断言して良いと思います。

実際、ネット上でも、琉球新報の側を擁護するコメントがないわけではないのですが、ツイッター上の「いいね」の数だけで判断するならば、圧倒的多数は西村氏に軍配を上げています。

昨晩10時の時点で琉球新報側ツイートについた「いいね」が7300件少々、西村氏側ツイートについた「いいね」が7.3万件でしたので、ちょうど10倍です。

もっとも、フォロワー数は西村氏が215万人、琉球新報が11万人弱ですので、そもそもネット上で琉球新報が西村氏に勝負を挑むこと自体がやや無謀といえるのかもしれませんが…。

情報のタテヨコ検証

いずれにせよ、インターネットの普及は、私たち一般人にとっても、非常に大きな恩恵をもたらし始めています。そのひとつが、以前の『ネット「タテヨコの広がり」議論を深める読者コメント』でも触れた、「情報のタテヨコ検証」という論点です。

当ウェブサイトでいう「情報のタテ検証」とは、「ある話題を同じメディア・同じ人物などが時系列でどう報じてきたか」を検証するというものであり、また、「ヨコ検証」とは「ある話題を同じ時点において異なるメディアがどう報じているか」を検証するというものです。

この検証をすることで、あるメディアが誤った報道、偏った報道をしてしまった場合、あっという間にバレてしまうようになったのです。

それだけではありません。

最近だとツイッターなどのSNSが発達し、だれでも気軽にスマートフォンで写真や動画を撮影し、それをその場で投稿することができるようになるなどしたため、下手をするとメディアの報道よりもはるかに早いタイミングで、現地の状況を知ることができてしまうこともあります。

もちろん、ネット上に「フェイク・ニューズ」が皆無だと申し上げるつもりはありませんが、だからといって、「信頼性という意味では既存の新聞、テレビの情報のほうが高い」、「ネット上の情報は信頼できない」という話にはなりません。そもそも「フェイク・ニューズ」は既存の新聞、テレビといったメディアでも普通に観測されるものだからです。

したがって、このインターネット時代に重要なことは、私たち一般人であっても、手にする情報の妥当性については自分自身で判断しなければならない、ということですが、それと同時に、これらの情報については可能な限り検証する癖をつけるべきである、という点に尽きるのではないかと思う次第です。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. お世話になります より:

    そういえば、ABC新聞発行部数レポートベースによると朝日新聞の発行部数が400万部割れしたというニュースが出ていましたね。

    朝日に限らず新聞などオールドメディアの取材スキルは決して低くないと思うのですが、余計な編集操作や偏った論調のために自傷行為になっている。

    かつてイギリス自由党は第一次大戦後の内紛で崩壊して泡沫政党に成り下がり、「歴史的存在としては自殺した政党」と評されましたが、朝日のようなメディアもまた「マスメディアとしては自殺した」と言われることになるのでしょうか。

  2. 雪だんご より:

    「沖縄メディアvs西村博之氏」はどうも、前者が”損切り”や”撤退”をしたがっているのに
    出来ないジレンマに苦しまされている、と言う印象を受けますね。

    紙面で博之氏の主張には一切反論しないまま勝手に批判を繰り広げたり、
    ネトウヨ呼ばわりしたり、挙句の果てにはこの取材のドタキャン。

    私は当初、沖縄メディアは一通り博之氏を「論破する価値もない、残念な人」扱いした後は
    居ない者として扱い、今回の騒動を無かった事にするだろう……と予想していました。
    しかし予想外に騒動が長引いています。意外にも博之氏の主張が”お仲間”や”スポンサー”に
    不安視されているのでしょうか?

    黙りたいけど黙れない、黙らせる事も出来ない……オールドメディアにとっては
    最悪の相性の敵かも知れませんね、博之氏は。

    1. 引きこもり中年 より:

      雪だんごさま
      >オールドメディアにとっては、最悪の相性の敵かも知れませんね、博之氏は。
       さすがに極論ですが、会社のためとして、博之氏を殺害しようと、考えるかもしれません。

      1. 引きこもり中年 より:

        すみません。追加です。
        どこかが、「新聞社の契約社員が、会社にとって不都合な情報をネット配信しようとした男を、会社のためとして、殺害した」という映画を作ったら、面白いと思いませんか。

        1. 雪だんご より:

          >>「新聞社の契約社員が、会社にとって不都合な情報を
          >>ネット配信しようとした男を、会社のためとして、殺害した」
          >>という映画

          題材としては面白そうですが、”映画”として作れるとしたら
          非公式の物になりそうですね。既存のマスコミが
          こんなテーマの映画は存在自体認めないでしょうから。

          1. 引きこもり中年 より:

            ネットフリックスの配信なら、どうでしょうか。

    2. 通りすがり より:

      >私は当初、沖縄メディアは一通り博之氏を「論破する価値もない、残念な人」扱いした後は居ない者として扱い、今回の騒動を無かった事にするだろう……と予想していました。

      Twitterの「#ひろゆき離れ」を無理矢理トレンド入りさせてそれを実行しようとしたフシがありますが、そもそも「ひろゆき離れ」を起こすほど彼を盲信してるような人間はほとんどいないことの指摘であったり、ひろゆき自身が「”ひろゆき離れ”の結果をお知らせします」などとむしろフォロワー数が爆増した事を報告してきたりと、彼らの目論見は失敗に終わりましたねw

      ネットを敵視し、ネットを軽視してきたオールドメディアが、ひろゆきをオールドメディアの土俵に誘い出そうとしても、「ネットで実況放送する」ことを条件にされることでそれはひろゆきのホームグラウンドでの戦いを余儀なくされており、あえなく撃沈という滑稽な結果となりましたw

  3. 土地家屋調査士 より:

    おはようございます。
    朝早くからの投稿、ありがとうございます。

    本記事に対しては、新宿会計士様に同意です。
    ただ、ネットメディアは新聞に敵わない部分もあると思います。
    焼き芋や野菜を包む、少し濡らして窓ガラスを拭く、濡れたゴミを包んで捨てるなどは新聞が優れてます。

    1. 攻撃型原潜#$%&〇X より:

      >焼き芋や野菜を包む、少し濡らして窓ガラスを拭く、濡れたゴミを包んで捨てるなど

      自分も新聞購読をやめて不便でしたが、今はネットで購入した宅配に詰められている紙の梱包材を重宝しています。更に新聞紙だと印刷されたインクで包んだ物が汚れますが、梱包材だと汚れません。

      1. 土地家屋調査士 より:

        攻撃型原潜#$%&〇X 様

        返信ありがとうございます。
        当方は業務で農家の御客様の測量をすると、新聞紙に包まれた新鮮な野菜を頂くことがあります。とても美味なので、遠慮せずに頂いてしまいます。

    2. 駝鳥 より:

      土地家屋調査士様、皆様、お早う御座います。

      > ただ、ネットメディアは新聞に敵わない部分もあると思います。
      > 焼き芋や野菜を包む、少し濡らして窓ガラスを拭く、濡れたゴミを包んで捨て
      > るなどは新聞が優れてます。

      仰る通りです。私は長葱やキャベツを冷蔵庫で保存する際に、新聞紙に包む方法が効果的なのをWebで知りました。ですから宅急便の緩衝材に使われ私の手元に届いた新聞紙は捨てずに、長葱やキャベツを保存する際に備えて保存しています。

      ところで後暫くで師走で大掃除の時期を迎えます。手持ちの新聞紙で窓ふきに足りない場合に備えて、新聞紙の調達方法を調べました。何とAmazonで¥2,498で売っていました。

      ご参考迄にAmazonの新聞紙販売画面の説明文を転載致します。新聞紙には色々な利用方法があるのですね。確かにこれらはネットメディアでは太刀打ちが出来ません。

      Catsobat 新聞紙 古新聞 軍手1組セット 荷造り ペット飼育 トイレシート 引っ越し 梱包 中敷 BBQ アウトドア 包装材 緩衝材 機械油 掃除用品《予備紙梱包でボロボロな新聞一切なし!》 (90日分(約15kg))

      1. 土地家屋調査士 より:

        駝鳥様

        御教授ありがとうございます。
        当方の父親が認知症になり、施設の御世話になって以来、新聞購読を止めましたが新聞紙の入手が難しくなるのを感じてました。
        知人から頂いてましたが、知人も新聞購読を止めてしまったり。ゴミ捨場に置いてあっても、無断で持ち去ると窃盗罪が成立したり。

        余談ですが、個人的に新聞を購読する方は、ヨコ書きの日本語に馴染めないのではないでしょうか?。
        ネットメディアはほぼヨコ書きです。
        新聞、雑誌等のオールドメディアはタテ書きです(専門雑誌は例外アリ)。
        書籍は文庫本、マンガの吹出しまでタテ書き。昔、「ケータイ小説」というジャンルがヨコ書きでしたが、何となく読み難かった。
        単なる思い付きですが、日本語のタテ書きとヨコ書きの読解力、伝達力の違いなどはあるのでしょうか?。

        1. より:

          > 個人的に新聞を購読する方は、ヨコ書きの日本語に馴染めないのではないでしょうか?

          特に何ら支障は感じませんが?
          経験的に言えば、学生の頃(日本語ワープロなるものが出始めた頃)、試しにワープロを使ってみたら、それまでの手書きで書いていた文章とワープロで書いたものとでは、自分でも驚くほど文体も文章そのものも違ってました。また、恥ずかしながらその頃ちょっとだけ現代詩に関わっていたのですが、手書き縦書きとワープロ横書きとでは感覚が全く異なります。そして横書きではロクに書けなかったことを記憶しています。
          結局のところ慣れの問題ではあるかもしれませんが、執筆する側からすると、結構な感覚的差異があるかもしれません。

          1. 土地家屋調査士 より:

            龍様

            返信ありがとうございます。

            業務で法務省のネット六法を閲覧することがありますが、ヨコ書のせいか理解に苦しむことがありますが、単なる慣れの問題ということですね。

    3. 同業者 より:

      わたしは紙の新聞を取らなってから、「畳の下には何を敷こうかしら」と悩んでおります。
      畳干しの時に古新聞を読む楽しみはなくなってしまいますが、防虫・防カビシートでも敷こうかしら。

      あれだけ潤沢な人、設備、金があるにもかかわらず、昨今の程度の品質の記事しか書けないということは、もはや何をやってもダメな組織なのでしょうね。

      1. 土地家屋調査士 より:

        同業者 様

        返信ありがとうございます。
        当方も土地家屋調査士登録証の額の中に、合格者の名前の入った官報と親父殿から頂いた開業の祝儀を入れてます。
        廃業する時、祝儀を何に遣うかを楽しみにしてます。

  4. はにわファクトリー より:

    良質の情報源を捜すことは永遠のテーマなんですが、それはある種の「娯楽」です。
    新聞記者は分かっていない。選別のふるいから落伍しかけていることを。彼らが生き残るには自分たちがネットの一部になるほかない。だが、スキル不足でどうこうなるような状況でないですね。

    1. 元ジェネラリスト より:

      >良質の情報源を捜すことは永遠のテーマなんですが、それはある種の「娯楽」です。

      いい表現ですね。人と話すときに使わせていただきます。(ブログはやってませんけど)
      娯楽と捉えれば楽になれます。良質の情報源といっても所詮は人なので、永続しないし相対的なものですね。
      「かつては安住安息の地があった」というのは幻想だと思います。昔から何も変わってない。
      「確固たる良質な情報源がある」と信じる人が一定数いるのも、昔から何も変わっていないと思います。
      そうあってほしい願望はわかりますけど。

  5. 農民 より:

     素性の分からない個人評論が信用されるのもすごいのですが、箔のある大メディアが信用されないどころか疑われるというのも、逆にすごい話です。真逆の結果にありながら両者に共通するのは「日々の積み重ねによって結実した評価」ということでしょう。
     琉球新報の今回の言動も、確実に社と業界の信用に傷をつけているはずです。そして傷は適切に処置しなければそこから腐るものです。どうも自らのことを「傷もつかないし、ついても傷などすぐに消しされる」と思い込んでいるようですが。

     そういえば自分も、力仕事が辛くても翌日には体力は戻りどうにでもなると思っていましたが、年々そうでもないと感じるようになりました。メディアも、以前は実際に信用に傷などほとんどつかなかったし、多少のものは隠している間にきれいに癒えていたのかもしれません。しかし”オールド”メディア扱いされる今日、すっかりエグイ傷が簡単についてそこから腐敗が始まっているのに、気付けないでいるのかもしれません。単に取って替わられたからオールドというだけではなく、質も”老化”してしまっている。
     彼らが「おっかしいな前はこんなんじゃなかったのに……歳取ったなぁ、もうあかんかな。」と気づき認めるのには、時間がかかるかもしれません。どっかで一気にキますけどね。

  6. たか より:

    >琉球新報側ツイートについた「いいね」が7300件少々
    >フォロワー数は(中略)、琉球新報が11万人弱

    何気に、これもすごい。こんな新聞にこれだけ賛同する人間がいるとは。

    1. はにわファクトリー より:

      「あなたはクリックするだけ
      「リモートワーク、ワークフロムホームの時代、誰にできる簡単なアルバイトです
      「ネット副業収入で生活レベルアッープ」

  7. sqsq より:

    朝日の記者は新聞記者というよりも活動家というのを読んだことがある。

    新聞記者にはそういうタイプ多いんじゃない?

    1. こんとん より:

      私感ですが、新聞記者を始めとするマスメディアの一部の先鋭化した人たちは彼らの中にある「正義」という名の神を信仰する宗教信者のようなものと思っています。
      「正義」の名はある時は、反権力であったり反安倍であったり、反原発・環境Co2・SDGsとか、ポリコレ・ジェンダーetcと変わりますが、
      その「正義」を無知な大衆に伝播する伝道師であると思っているのでしょう。

      宗教であるがゆえに、その「正義」に反対する者は「異教徒」であり排斥されるべきであると考え、その「教義」は絶対的に正しいので論理をもって疑義を挟んでも聞く耳持たず、自分以外の「正義」との比較やバランスを持って俯瞰する事もできないので、誤謬を認めることもできないのかと思っています。

      先鋭化した左翼・右翼等の政治集団や、欧米での環境活動家・BLM運動やジェンダーその他、極論に先鋭化した組織はだいたい全体が俯瞰できなくなりカルト化するものと思っています。

  8. やまいぬ より:

    >(※なぜか原発に関しては、原発事故が発生すると…

    相変わらず本題と無関係な駄コメですが
    原発反対派の立場からひとこと書かせていただきたいと思います。

    自分が原発に反対している(あるいは原発を疑問視している)のは
    「事故」ではなく核燃サイクルの非現実性と廃棄物処理の見地からです。

    かつては(今も?)使用済み燃料は再処理によってPu239を抽出し
    「ガラス固化体」等と呼ばれる状態に加工された上で数十年の冷却の後地中で管理されるとされており
    Puを燃料とする原子炉と増殖炉が実用化されれば「原発を運転すると燃料が増える」という
    核燃サイクルによる薔薇色の未来が喧伝されていました。
    しかし、再処理施設および「もんじゅ」の現状からして核燃サイクルが絶望的なのは明らかです。
    また、あまり知られていないことですが現在の技術でPuを燃料として使う場合かなりのコスト高となり
    安全性も疑問視されています。

    つづく

    1. 匿名 より:

      で、代替案は?
      原発が危険!→あい、わかった。で、代替案は?

    2. こんとん より:

      エネルギー政策ではコストの問題は大きいとは思いますが、原発の場合は万が一の事故が起こった場合(レベルにもよりますが)対策費が比較にならぬほど膨大になるという問題は抱えていると思います。
      福島の場合でも事故後に税金より多大の復興費が流されてきたわけで、通常時のコストにプラスして事故を想定した事故引当金積立のようなコスト・それに加えやまいぬ様の仰るような所謂核のゴミの保管費用も加えた形でのコストを発電会社に負担させることにより、より事故の起きにくい体質や技術革新・保管や再利用への研究も進むのでは無いでしょうか
      被害が甚大なだけに一企業に背負わすのは厳しい事案かもですが、事故が起きても国や税金が後始末をしてくれる。それよりも運用コスト下げて利益率をという方向に行ってしまうと、かつての銀行や住専といった「利益は自分のものリスクは税金で後始末」というような方向に行ってしまいそうで心配ではあります。

      1. KY より:

         放射性廃棄物の処理技術も日進月歩なのに、反対派はこう言った面からは目を背けて「廃棄物ガー!」とドヤ顔で喚きまくっているのですね。

         https://www.nikkei.com/article/DGXNASDZ040JJ_X00C14A4000000/

         「放射性物質の無害化まで10万年かかる」って化石化した過去に未だしがみ付いてるんですか?

        1. やまいぬ より:

          すばらしい技術ですね。
          「一時期喧伝された薔薇色の未来だが今では絶望的」にならないように祈ります(皮肉ではなく本気で言ってます)
          この技術でイチエフのデブリを無害化できたら自分を含めた反対派も考えを変えると思いますよ。

          でもやまいぬ個人が夢見る未来は原子力よりメタンハイドレート。

          つづく

    3. CRUSH より:

      日本海溝に沈めたらよいかと。

      マリンスノーが何十メートルも堆積してる安定した環境で、長期的に考えてもマントルの中に飲み込まれてゆくだけ。

      ロンドン条約で海洋投棄できないという「人間世界の約束事」
      で選択肢に上がってこないだけで、物理的には明日からでも安価に実施可能です。

      1. やまいぬ より:

        使用済み燃料がウランのような重金属の塊だと思っていませんか?
        核分裂生成物にはさまざまな物質が含まれており
        水より軽いものや水溶性のものもあるのですよ。

        つづく

    4. やまいぬ より:

      「核燃サイクルが絶望的である」という主張に反論がありませんのでこれを前提に廃棄物について語ろうと考えていましたが
      既に書かれている反論が「薔薇色の未来を夢見れば解決」とか「他国との約束を無視すれば解決」という
      お前らいったいどこの国の人ですかと問い詰めたくなるような情けないものばかりなので
      (もう一件「原発は危険だよ」と開き直る書き込みもありますがやまいぬが問題視しているのは「発電所の危険性」ではなく「廃棄物処理のコスト」です。)
      やる気がなくなりました。
      いったんキリにします。

  9. 元ジェネラリスト より:

    そういえば、と今日気づいたのですが、図表2広告費のオールド+ネットの合計値はずっと伸びてるんですね。
    ネットが広告市場そのものを拡大してきたんですね。パイを食い合ってるだけじゃなくパイを大きくもしていた。価格設定の柔軟さとか、広告を見る人はグローバルだからとか、そういう理由でしょうかね。

    ひろゆき氏のその後の活動を見ると、やはり「左いじり」の新市場を開拓しにかかってるように見えます。
    あるいは、左いじりじゃなく「政治」分野参入かもしれませんが、もし目的が後者だとすると、彼は勉強が足りないので厳しいと思います。
    ある時、その道の専門家に対してwikipediaで対抗しようとしたときには仰け反りました。ネットで食うところから外には出られない人なんじゃないかな。

    1. 匿名 より:

      是々非々が大事ですよね
      誰が言ったかで判断ではなく、何を言っているかで判断するのがネットリテラシーだと思います

  10. ねこ大好き より:

    日本の対韓問題にしろ、ウクライナ戦争にしろ、情報源は全てネットです。テレビはほとんど見ません。報道番組を見てても、親露中韓北・反日反米を感じてしまい、5分と見ていられない。新聞もスポーツ欄しか読まない。若い頃は筑紫哲也だ、朝生だ、と熱心に見てたし、会社で取っていた日経新聞を熱心に読んでいたのに、いつからこうなったのか。ガラケーからスマホに変えた時期だったかもしれません。スマホは革命ですね。

    しかしながら今後問われるのは、新宿会計士さんもおっしゃる読み手の能力。特に外交の問題は感情論になりそうで、心地よい言葉はまさに夜郎自大になる恐れありです。その読み手の能力を鍛える為、これからも新宿会計士さんのこのブログを読ませていただきますし、たまには投稿させていただき、自分の位置を確認したいと思います。

  11. 引きこもり中年 より:

    皆さんにお尋ねします。
    そもそも新聞というには、「インテリが作って、ヤクザが売り、バカが読む」というものだそうですが、ということは新聞が駆逐されるということは、「作り手からインテリがいなくなり、売る人からヤクザがいなくなり、読者からバカがいなくなった」ということでしょうか。
    蛇足ですが、(別に新聞社に限りませんが)将来性がないと思われた業界、会社には、優秀な人材は集まらないと思うのですが。(しかし、そこから巻き返しを図ろうとすれば、どうやって優秀な人材を集めるか、を考えなければなりません)

  12. より:

    新聞が衰退(=部数減)の方向に進んでいることは間違いありませんが、ならば消滅にまで進むのかというと、それはだいぶ先のことになるのではないかなと思っています。
    例えば、ラジオが普及して速報性では及ばなくなっても新聞は滅びませんでした。さらにテレビが普及して映像によるインパクトが加わっても、新聞もラジオも滅びませんでした。その一方で、電子メールやSNSの普及により電報は滅びつつあります。同様に、義務的あるいは儀礼的な年賀状の交換などは激減しつつあります。そうかと言って、手書きでのお手紙に価値を認める人は今でも決して少なくはありません(多分ね)。
    結局のところ、各種のメディアには各々の特性があり、その特性が上位互換性を持つものに完全に乗り越えられない限り、電報の例に見るように、滅びることはそうそうないのだろうと思います。

    ラジオやテレビの普及にも関わらず新聞が生き残ってきたのは、新聞が基本的に文字情報で構成されているというのが要因の大きな一つだと考えています。インターネット(より正確に言うならばWWWサービスの普及というべきでしょうが)は新聞と同様に文字情報を、新聞よりも広範に提供するようになりました。つまり、新聞・雑誌がほぼ独占してきた文字情報の発信は、すでに独占物ではなくなりました。新宿会計士様もご指摘の通り、その気になれば、素人であってもかなり深いところまで調べることが可能になっています。

    しかしながら、それでは新聞に全く価値がなくなったのかというと、必ずしもそうは考えていません。鵜呑みにするのはもちろん危険ですが、それでも一定水準以上の情報を提供していること、そして紙面での記事の扱いで、その新聞社がその情報にどの程度価値を認めているかが見えることなどがあります。また、なにしろあれだけ人数をかけて情報を拾っているので、情報の幅広さは個人の及ぶところではありません。
    「何を言ってるんだ。新聞(特にA新聞とか)はウソばかり書いてるじゃないか」と思われる向きもあるかと思いますが、ネット上の情報だって玉石混交で、おそらくは「石」のほうが遥かに多いはずです。新聞記事だって、その新聞社の「傾向」を予め踏まえておけば、別にどうということもありません。結局のところ、読み手側の適切なフィルタリングと判断が必要だという点では、ネット上の情報と何も変わりはないのです。

    というわけで、今のところ、私は新聞について以下のように考えています。

    ・新聞は情報源として今でも一定の価値と有用性がある。ただし、新聞に書いてあるから本当だなどと信じるのはただの思考停止であり、自らを愚民化するものだ。
    ・紙という情報媒体は今でもなお有用である。その特性は、映像・画像(WWWサービスも、幅広くとらえれば映像や画像です)によってその全てが置換可能なわけではない。ただし、溜まった新聞の処分に困るなど、紙ならではの欠点も同時に存在する。
    ・結局のところ、新聞は数ある情報源の一つであり、日々の娯楽である。

    また、黙って座っていれば、毎朝届くという点も大きいですね。宅配制度が無くなったら、購読を止める人が相当数に上るでしょう。私もご多分に漏れません。

    現在、新聞なんか読まなくたってちっとも困らないというのは紛れもない事実です。そして、個人的に論調が大いに気にいらない某紙や某々紙など潰れてしまえなどと思ったりもしますが、新聞という媒体そのものがなくなれば良いなどとは思っていません。
    もっとも、新聞社の中の人たちが新聞という媒体の特性を理解しておらず、妙な権威主義や歪んだ特権意識に囚われている人がまま見られる点が残念と言えば残念です。とは言え、昨今の流れからすると、経営体力が持たずに消滅する新聞社もこれから増えるでしょうねえ。

    1. 伊江太 より:

      龍様

      紙媒体としての新聞のニーズはなくならないという御説に賛成です。とくに

      >なにしろあれだけ人数をかけて情報を拾っているので、情報の幅広さは個人の及ぶところではありません。

      の一文。

      雑多な記事が混載されている新聞に目を通すとき、いちいち最初から最後まで、全文を読み通す人は多くはないでしょう。さして集中することなく、ぱらぱらっと紙面をめくっていても、面白いものでアレッと興味をひく見出しの記事があれば、不思議に目にとまり、精読してみる気になるものです。はじめから特定の情報を取得することを目的にやるネット検索とは、また違った関心の拡がりに役立つことがしばしばあるように思います。

      こうした利点は、一般紙よりいわゆる業界紙でより際立つのではないでしょうか。おそらく定評のある業界紙は、今でも底固い購読数を維持しているでしょうし、有能な編集者を獲得した場合など、一層の購読数の増加に結びつくことだってありそうな気がします。

      業界紙の場合は、購読層の求める情報はある程度限定されており、毎号の個別記事、連載ものなどを顧客がどう評価しているかについて、日頃から気に掛け、またその評価を編集に活かそうと努力しているはずです。

      一般紙に一番欠けているのは、読者の評価へのアンテナの感度、いわば双方向性が到底時代に合わないほど劣悪だという点にあるのではないでしょうか。旧態依然たる読者投稿欄を以て事足れりとしているようでは、サイレントマジョリティならぬ、ノイジーマイノリティの反応が、購読者全体のものと見てしまう恐れがあります。

      とくに読者の関心を引いた記事、高い評価を受けた記事、更には反論に遭い、ときに論破されてしまったなど、常に自らの発信する情報への評価を的確に把握して、編集に活かしていけば、まだまだ社会的使命はすでに尽きたなどと言われずに済むと思うんですがね。

      1. より:

        業界紙さらには業界誌となると、おそろしく対象読者を限定したものがあります。例えば、『月刊住職』(実在する月刊誌です)のようなお寺さん(宗派を問わず)向けの雑誌となると、そうそう無茶なことは書けませんし、檀家減少に悩むお寺さんにとって有用な情報を掲載し続けなければ存続すらできません。一般紙/誌や総合誌のように対象読者が不特定多数となると、ある程度は総花的になりがちで、その分散漫になるということも避けがたいことだろうと思います。
        でも、伊江太様が仰るように、総花的で散漫だからこそ良いというケースもあるのです。どこに自分が興味を惹かれる情報が転がっているかなんて事前に予測できません。情報の一端に触れてみて初めて「面白そう」と思えるようなことだって、経験的にも数多くあります。そして、興味を惹かれたら、改めて調べてみればいいわけです。その際、指向性を持った情報はむしろ邪魔になります。総花的かつ散漫で、単なる情報の受け手であるからこそできることなのかもしれません。
        その一方で、自らアクティブに情報を得ようとした場合、その時点ですでに何らかのバイアスがかかっている可能性があることを自覚するべきでしょう。往々にして、人は信じたい情報に飛びつく傾向があるからです。例えば、反ワクと言われている人たちなどはその例でしょう。おそらくですが、彼らは「ワクチン」なるものに不安と疑問を感じ、自ら一生懸命ネットで(!)調べた結果、「反ワクチン教」とでも呼ぶべき情報源に辿り着き、その情報を信じ込んだのではないかと思われます。結局、情報収集の手法がパッシブだからダメ、アクティブだから良いということでは必ずしもありません。最終的には情報の受け手の問題であり、そして全ての人が森羅万象について正しい理解力と判断力を持ち合わせているなどと期待すべきでもありません。

        まあ、多くの新聞社は、新聞という紙媒体の特性と強みをきちんと把握しきれておらず、ゆえに自覚的でもないように見受けられます。まずはその辺の意識を変えないと、いよいよ自滅に向かってしまうのかもしれません。

        1. 農民 より:

           私は農薬の話題や登録情報などをネットに依存していますが、google検索で「農薬 」まで入力すると、サジェストは「登録・効果・安全性」などは上がらないか下位で、上位は「危険性・デメリット」などばかりです。それが多くの人の「見たい情報」ということしょう。
           そしてそんな検索ワードで上がってくるものには、それでも多くは過剰な危険視を諫めるものが多い(業界団体のHP等なので当然ですし、陰謀論好きであれば「どうせ業界利権だ」などと無視するでしょうが)のですが、割と上位に「畑で野菜から落ちた農薬が蓄積し続けて微生物が死んで痩せた土地になる」だの、ろくに使われなくなった有機リン酸系がとても危険だの、ネオニコチノイドが避けがたい猛毒だなどといった針小棒大で数値レスな記事があります。
           ちなみにこのなかば誤情報をあげているのが「DIY用品販売とメディア」の企業で、お洒落でクソ重いHPの引用でした。ようは「プロの作った野菜なんぞ汚染されてて危険だぞ、DIYで安心安全な野菜を作ろう!奇遇ですがウチはDIY商品扱ってましてねぇ!」ということです。自分たちの事業のために他業界に迷惑をかけ、情弱層を騙すのに罪悪感は無いものか。まぁ反ワク界隈と親和性は高そうです。

  13. カズ より:

    (余談です)
    画面上に通販サイトの閲覧歴を反映した広告が表示されるのですが、この場から広告をタップして注文をすれば、多少なりとも管理人様に収益の還元が発生したりするのでしょうか?

    どうせ買うんだったらそうしようかな???

  14. 裏縦貫線 より:

    新聞を日々の情報源として捉えるか将来に伝えるアーカイブと考えるかで変わってきます。前者はネットにとって代わられつつあると感じますが、後者は依然として健在でしょう。コアな読者向けに加えて全国の図書館で保存されるぶん、極論をいうと国会図書館に納本される1部だけ発行できれば、新聞社としては目的達成ともいえます。

    1. 朝日新聞縮小団 より:

      メディアスクラムで偏向した記事を後世に残すのが彼らの本望ですからね。
      千年後の歴史研究では安倍晋三氏はカリギュラのように扱われるのかもしれません。

      1. 目指せ!年金生活 より:

        願望かも知れませんが、逆にメディアがいかに偏向してきたかが晒されると思います。

        1. 裏縦貫線 より:

          ネット側の情報も、千年後に新聞紙と同じように残っていれば「その頃のマスメディアの異様さ」が晒されると思いますが、精々十年前のブログも見つけられないようでは厳しいのでは。また、前後の文脈がわからないパッと出のように見える文章と、曲がりなりに百年以上にわたり同じフォーマットで作成された文書、中身が大事というもにの千年後に内容で評価してもらえるのはどちらになるか….

  15. 引きこもり中年 より:

    もしかしてですが、西村博之氏は、(オバマ元大統領のように)「フェイク動画で言っていないことを、言ったことにされる」ことを警戒して、自分の方でもネット生配信すると言い出したのではないでしょうか。(もしそうなら、これからはオールドメディアからインタビューを受ける際には、自分の方でネット生配信しなければ、安心できないことになります)

  16. 七味 より:

    勝ち負けというわけじゃないのですが・・・・

    対談形式の記事って、インタビューを受ける人の考えとかが上手く整理されてるなって感じることがあるのです♪
    そういう記事は、独白の形式のものとは違った価値があると思うのです♪

    ただ、取材意図が透けてるように感じるからかもだけど、琉球新報の西村氏へのインタビューが流れたことに、「残念だった」って感想が全然わいてこないのです♪

    1. より:

      多分私自身は視聴しないでしょうが、それでもニコ生で配信されていたら、さぞかし面白かっただろうとは思いますww

      もはや無理だろうけど、一度は見てみたかったもの: 全盛期の古舘伊知郎による国会中継

  17. 匿名 より:

    ネットによって新聞が駆逐されるというよりは、ネットという手段によって質の悪い新聞事業者が淘汰されるという方が正確かなと思います。

    馬車が自動車に置き換わった例と並べてしまうと、誤解を生じるかもしれません。

  18. トシ より:

    ひろゆきは毀誉褒貶、賛否両論はあれどその影響力は疑いようがない。
    熱狂的な信者やひろゆキッズと呼ばれる小中学生のファンがいる。

    ひろゆきにはぜひ次回国政選挙前に投票を呼び掛けてほしい。

    日本の投票率が低いのは承知の通り。
    あの手この手を尽くしてもなかなか上がらない。

    このサイトも選挙前には投票を呼び掛けている。
    だがここを訪れる人は私も含め普通に投票している人が多いはず。

    ひろゆきが「投票しよう」と訴えることで一石を投じてほしい。
    併せて政治に興味のない若者を政治に興味を持つようにしてほしい。

    余談になるが、もしひろゆきがツイッターでこのサイトのリンクを貼り
    「おいらはこのサイトを毎日見ています」なんてやったらこのサイトは大バズリだろうw

    なんとかここも彼の影響力を利用できないものか?

  19. 七味 より:

    新聞は基本文字情報でネットとの親和性はあるように思うのです♪
    上手くやってたら、今のネット広告費の大半を新聞社が持っていけてたのかな?

    ・・・・・・検索って発想はなさそうだから、やっぱり無理かな?

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