「脱中国」の流れに異を唱える日経新聞に惑わされるな
日経「脱中国で生産額53兆円消滅」、はて?
現在の経営者に最も求められているのは、「脱日経」なのかもしれません。昨今の円安の流れもあり、製造拠点が日本に回帰していることに危機感を覚えているのか、日経新聞には今朝、「ゼロチャイナなら国内生産53兆円消滅」などと題した記事が掲載されていました。前提条件も何もかも無視していきなり中国からの輸入を停止すれば、短期的に日本経済が大混乱に陥るのは当たり前の話でしょう。ただ、ここで重要なことは、日中の貿易構造を正しく理解し、日経の報道に惑わされないという態度ではないでしょうか。
目次
日経新聞の輝かしい誤報・捏造報道の歴史
日経新聞といえば、経済オンチとしても知られていますが、それでも非常に残念なことに、一部のビジネスマンの間では、いまだに「必ず読むべき新聞だ」、といった幻想が根付いていることでも有名です。
当ウェブサイトの隠れたテーマのひとつが「新聞、テレビを筆頭とするオールドメディアの問題報道構造」にある、とする点については、当ウェブサイトを以前からご愛読いただいている皆さまならご存じのことと思いますが、日経新聞はその問題報道のオンパレードのようなメディアでもあるのです。
客観的事実として、日経新聞が明らかに誤った内容を報じた事件、あるいは誤報・捏造報道の疑いが極めて濃厚な事件を列挙しても、次のとおり、枚挙にいとまがありません。
SMBCと大和証券Gの経営統合
まずは2005年に発生した、「三井住友銀行と大和証券グループ本社が経営統合する」という、金融業界に強烈な衝撃を与えた誤報事件です。その報道から17年が経過した現時点においても、両社からはいまだに経営統合の発表はありませんし、日本経済新聞社から誤報の訂正はありません。
富田メモ報道事件
次に、2006年に発生した「富田メモ事件」についても取り上げておきましょう。これは2006年7月に日経が報じたもので、「昭和天皇の侍従長だった故・富田朝彦氏が記していたメモに、『昭和天皇が靖国神社へのA級戦犯の合祀に不快感を示していた』と書かれていた」とする記事です。
ただ、日経はこの「富田メモ」について、「メモを遺族から入手した」などと述べているのですが、それにしては全文がいまだに公開されておらず、このメモが富田氏本人によるものかどうか、日本経済新聞社以外の第三者による客観的な筆跡鑑定などの検証すら受けていません。
正直、これも捏造報道の疑いが極めて濃厚と断じざるを得ないでしょう。
「時価会計停止」事件
著者自身が日経新聞に対する信頼を喪失する決定的なきっかけとなったのが、2008年10月17日に発生した『時価会計 一部凍結へ/地域金融機関健全化へ「劇薬」 金融庁、適用時期など焦点に』という大捏造報道です。
そもそも論として、企業会計基準を設定している主体は金融庁ではありませんし、わが国の開示制度上、政治的に会計基準を変更する、といった権限は、金融庁には与えられていません。
余談ですが、結局、企業会計基準委員会(ASBJ)「有価証券の保有目的区分変更」という会計基準をが政治的に打ち出したのですが、これについてはインチキ会計基準であるIFRS(いふるす:国際財務報告基準)の推進と並び、ASBJという組織自体の汚点といえるでしょう。
FRB議長にサマーズ氏
ついでに、現在でも日本経済新聞電子版に掲載されている、2013年9月13日付の『FRB議長、サマーズ氏指名へ最終調整』という記事も取り上げておきましょう。
この記事は、2014年1月に任期満了を迎える米連邦準備制度理事会(FRB)のベン・バーナンキ議長(※当時)の後任としてローレンス・サマーズ元米財務長官を、副議長には女性のラエル・ブレイナード財務次官を起用する、などと報じた、凄まじい大誤報事件です。
実際には、バーナンキ氏の後任に指名されたのは当時のジャネット・イエレン副議長(任:2014年1月~2018年1月)でしたし、副議長に就任したのはスタンレー・フィッシャー氏(元イスラエル中銀総裁)でした(※2017年に辞任)。
ちなみにバーナンキ氏は2022年10月にノーベル経済学賞を受賞していますし、イエレン氏はFRB議長を退任後、現在はジョー・バイデン政権下で財務長官を務めています。
いずれにせよ、日経新聞は「SMBCと大和証券グループ本社の経営統合」、「富田メモ」、「時価会計停止」、「FRB次期議長にサマーズ氏」といった誤報、捏造報道(あるいはその疑惑がある報道)について、いまだにきちんとした申し開きも謝罪も行っていないのですが、謎と言わざるを得ません。
日経=中国進出をあおったメディア
こうしたなか、日経新聞といえば、1990年代後半から2000年代前半にかけて、「これからは中国の時代」とする主張を、社を挙げて猛烈に煽ったメディアのひとつでもあります。
いわく、「中国は14億人の人口を抱える将来有望な市場だ」。
いわく、「中国は安価で優秀な労働力を抱える製造拠点だ」。
今になって思えば、中国は「安価な労働力」をダシにして、西側諸国の技術と資本の投下を受け、「発展途上国」をダシにして世界のルールを無視し、知的財産権を窃盗し続けてきたに過ぎません。
そして、日本も「安い中国製品」に目がくらみ、生産コスト圧縮という一時的な利益の代償として国内製造拠点を中国に取られ、技術を流出させられ、国力の低下に悩んでいます。結局、日本の「失われた30年」は、日本が国を挙げて中国進出を積極化させた時期と重なっているのです。
ちなみに事実関係で述べておくならば、日中貿易については、「日本の貿易赤字」、「中国の貿易黒字」という構造が定着しています(図表)。
図表 日中貿易額
(【出所】財務省『普通貿易統計』データをもとに著者作成)
はて?
「14億人の市場」で「日本製品が飛ぶように売れる」という話は、いったいどこに行ったのでしょうか?現実に日本は中国に対し、貿易赤字を垂れ流している状況なのですが…。
ちなみに日本から中国への輸出品目の上位を占めるのは半導体製造装置や半導体等電子部品など、いわゆる「モノを作るためのモノ」(生産財、中間素材など)が中心であり、これに対し日本が中国から輸入しているのはPC、スマートフォン、家電、衣類、雑貨類などが中心です。
ただ、最近になって、さすがに中国との経済関係を深めることが、経済安全保障の観点からも好ましくないという点に、日本も気付くようになりました。
故・安倍晋三総理が提唱した「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)に沿って、菅義偉総理が「価値外交」を強力に推進してきた流れから、岸田政権下で経済安保法制も成立。中国リスクをコントロールするうえでの基本的な体制が整った格好です。
日経「ゼロチャイナで国内生産53兆円消失」
しかし、こうした動きを踏まえたものでしょうか、その日経新聞には今朝、こんな記事が掲載されていました。
ゼロチャイナなら国内生産53兆円消失 中国分離の代償
―――2022年10月18日 5:17付 日本経済新聞電子版より
記事冒頭には、こんな記述があります。
「日米欧は中国を世界経済から切り離す動きを強めるが、中国を外せば、あらゆる製品のコストが大きく上がる。世界に『ゼロチャイナ』への備えはあるのか」。
そのうえで、脱中国プロジェクトを進めるホンダの事例も取り上げつつも、日経はこんな趣旨のことを述べます。
- 早稲田大学の戸堂康之教授らがスーパーコンピューターの「富岳」で試算したところ、部品など中国から日本への輸入の8割が2ヵ月間途絶すると、GDPの1割に匹敵する約53兆円分の生産額が消失することが判明した
- 供給網の調査会社・オウルズコンサルティンググループによると、家電や車など主要80品目で中国からの輸入をやめ、国産化や他地域からの調達に切り替えた場合、東証プライム上場製造業の純利益合計の7割にあたる13兆7000億円のコスト増になる
…。
前提条件が書かれていない以上、数値の検証は困難ですが、「中国からの輸入がいきなり断絶したらサプライチェーンに大混乱が生じる」のは当たり前の話ですし、価格面、品質面の検討もなしにいきなり中国製品の調達をやめたら、製造コストに転嫁されるのも当たり前の話でしょう。
日中貿易を品目別に眺めてみると…?
ただ、財務省の貿易統計で品目別の内訳をみる限り、はたしてそこまで大きな混乱が生じるのかについては、やや微妙です。
中国からの輸入品目については、たとえば2022年6月時点の例だと、トップが電気機器(スマートフォンなど)で6238億円、2番目が一般機械(PCなど)の4124億円、3番目が元素及び化合物(レアアース・レアメタル等)です。
PCやスマホについては、たしかに中国からモノが入ってこなくなれば短期的には大混乱が生じますが、いずれも製造拠点は中国以外にも存在するものばかりです。また、レアアース等については過去に中国が政治の道具として使用したという実績もあるため、日本企業は脱中国の流れを強めています。
それに、雑貨類に関しても、徐々に日本に製造拠点が回帰し始めています。『アイリスオーヤマが一部の製造拠点を国内回帰へ=報道』などでも取り上げたとおり、すでに一部の企業は中国など外国の製造拠点を整理し、少しずつ日本国内に製造拠点を戻す動きに出ているからです。
この期に及んで「平時は中国での事業を伸ばせ」
これに危機感を覚えたのでしょうか、日経の記事の末尾には、こうあります。
「冷戦時は東西の供給網がつながっておらず脱ソ連、脱中国は容易だった。現在は原料などの上流から製品組み立ての下流まで中国と密接に絡み合う。平時は中国での事業を伸ばしながら有事に備えて中国に頼らない供給網も整える。企業そして国家の覚悟が問われる」。
意味がわかりません。
「平時に中国での事業を伸ばしながら有事に備える」。これを執筆した記者の方は、経済安保法制について少しでも調べたことはあるのでしょうか。
それに、昨今の円安は国内への製造拠点回帰に向けた貴重なチャンスでもありますし、中国におけるコロナのロックダウン対応の強引さなどを見るにつれ、「チャイナリスク」は決してコントロールできるものでもありません。
いずれにせよ、特別の理由もなしに、この期に及んで中国に製造拠点を移そうとする経営者こそ、「脱日経」が必要なのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
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中国事業を見直して、再編もしくは一部事業売却、撤退するにはどうすればいいのか、大陸進出企業の多くの経営層が気に掛けているところだと思います。
そんななかアルファベット K で始まる会計監査多国籍企業が「中国事業のM&A・一部売却・撤退・再編」というタイトルでオンラインセミナーを開くのだそうです。問題意識と解決手段を整理するために参加してみたいと考える担当者は多いんじゃないですか?
「普段は中国で大量生産するからオマエんとこなんて使わないけど、中国が戦争とかしちゃったら全部オマエんとこで作れるように準備しといてくれよな。その間は別に何も保証も補償もないよ。」
こんな話が通る相手(国)居るわけないでしょうに、覚悟がどうたらと偉そうですね。忙しい時だけ人手を出し合える農家ネットワークでも見習え。
冷戦時のソ連中国ってのも何の意味もない当たり前なことを言っているだけなんですが、文意に対してこのくだりって必要ですか?むしろ当時のように希薄にすれば脱出も容易になる、という示唆であれば意味が出てきますが。
「中国に頼らないようにしよう」という建前を見せつつも「でもやっぱり中国から離れないでね」という本心・目的が隠しきれてないわ。
日経該当記事が有料で当方確認不可、戸堂康之教授のTweetでは
「中国からの輸入の”途絶”が”国内サプライチェーンを通じて増幅”」
という脱中国依存がテーマらしきものなので、どうも日経が都合よく学者の研究・発言をダシにしたのではという感触があるのですが……どうなんでしょこれ。
今朝、一面見出しを見て、これ、ブログ主さまが取りあげるだろうなぁ、と思ってました。『「世界の工場」分離の代償、ゼロチャイナなら国内生産53兆円消失』ですから。まるで脅迫ですね。
書くなら『円高放置「生産拠点中国移転」推奨の代償』、でしょう。
しかも、サプライチェーンの中国依存を推し進めたのは他ならぬ日経新聞であったのが罪深い。
いづれにせよ、強権諸国での生産物に一元的にサプライチェーンの一部を依存するだけでも、とんでもなく経営リスクになることは周知されたでしょう。
強権諸国を含めた水平分業は出来る範囲ででも減らしていく、強権諸国を市場として見なすかどうかも検討されると推察します。
>平時は中国での事業を伸ばしながら有事に備えて中国に頼らない供給網も整える。
有事だけの供給網なんて上手く機能しないと思うんだけど・・・・
供給網を平時から二重に整えるってことなのかな??
それでも、必要最小限は中国以外から、上乗せ分だけを中国からって選択になるんじゃないかな?
まぁ、あたしは素人なので、記者さんからしたら専門外の者の戯言なんでしょうけどね♪
新宿会計士様
お久しぶりです。ご無沙汰しております。でもいつも拝読させて頂いてました。
日本経済新聞はかつては国内の日本企業の、その後は中国の、提灯記事ばかり書きまくって、サラリーマンに対しては「日経がバイブル」みたいな幹部、リーダー社員を養成し、先兵を仕立てて経済ジャーナリズムの先頭に立っていました。
深圳や上海など、中国が国家を挙げて注力した経済拠点作りには、一番手として幟旗を挙げ、日本のサラリーマン社長にハッパをかけて来ました。
中国から輸入する家庭用雑貨の一つとして、百均があります。しかし、日本の小売店では物価上昇から百円での商売が成り立たなくなり、3コイン店や供給過多から廃店もたくさん出始めてます。また供給側の中国も「日本はかつては百均の最大輸出国だったが、今は低迷している。インドネシア、マレーシア、タイが中心だ。我々の目はもう日本市場を向いていない」と最近言い放ったデジタル記事をみました。まったくあの女性、日本を下に見て豪語してましたよ(嘲笑)。
アチラがその気なら丁度いい。我々も中国は雑貨だけに限らず、あらゆるモノの導入を他国に求めている最中です。「敵」に与える餌は無い。日本人は中国が信用ならないのは十分分かってます(韓国も)。大正、昭和戦中戦後スグの世代はもう居ません。日中のシバリが少なくなった今、日本が自由民主主義国のアジア代表として前面に立ち、「自由の環」の連合体で中国の暴走を阻止するべきです。
オールドメディアもそうですが、漫画の世界でも中国進出を持ち上げてました。島耕作シリーズがそうです。地方住みの浅学非才の者からすると、世間はそんな流れなんだ、と漫画の世界ながら、そう思っていました。
その結果、人ごとと思ってましたが、私の住む県の製造業もここ10〜20年で幾つか撤退し、はっきりいって不況になり、豊かになった中国からは不愉快なニュースがどんどん入ってくるようになりました。
アイリスオーヤマのような企業が増えれば、国内景気は絶対良くなると思います。トランプ大統領も米国内の製造業の復活を重視してました。AIもいいけど、大量の雇用を生む製造業は、人口の少ない地方には必要だと思います。日経さんは国内の過疎化や雇用についてどういう見識、というか認識を持っているのか聞きたい。
弘兼センセはノリで描いててあまりお調べになってないので…
シマコーの会社は液晶とプラズマの岐路においてプラズマテレビに舵を切りましたが
その後どうなったかの描写はありません。
韓国の半導体産業を褒めてたときもありましたけど
特に思想的なものはなくそのとき週刊誌やらに書いてあったのを
そのまま描いただけと思われます。
そうなんですよね。今週の黄昏流星群では、円安不況で会社をクビ、というエピソードが出てきてビックリしました。世間が円安批判してるから同調しただけなのか、実際そういう事があったのか考えましたが、どうやら前者のようですね。
毎度、ばかばかしいお話しを。
社長:「これから、中国国内での事業を見直すとなると、(人間関係も含めて)色々と面倒くさい。だから、脱中国をしなくてもよい、という日経の記事を読むとホットする」
これって、笑い話ですよね。
引きこもり中年様、
その通りですね。
「騙すなら、騙し通して欲しかった♫」って
やつですね(笑)。
確か中国は当局の許認可がなければ外資系企業は清算できなかったはずです。
一度自国内へ取り込んだ企業は手放さない。税収を減らす真似はしないということでしょうか。
だから撤退できずにいた企業が多かったような記憶があります。
そんな国といつまでも経済的につながっている必要はないんではないでしょうか。
必要最低限に留めるべきだと思いますね。
個人的な印象ですが、日経新聞と言えば、儲かるならば嫁でも売り飛ばすような社風であると認識してます。金儲けするだけなら、日経は正しいことも書いているように思います。
ただし、倫理や国益やその他、大事な物を失いそうなので、賛同は出来そうもありません。
中国依存に関しては、コロナ化のマスク不足で日本は懲りたんじゃないかと思います。
マスクの輸出を外交のカードにしてました。そんな国に依存は出来ません。
昔、一度、書き込んだけ中国関連のことです。
30年位昔ですが、実家が縫製工場を営んでいて、繊維製品組合の青年部に在籍していました。
当時、中国への進出が失敗に終わって別の東南アジアの国に進出に切り替えた話を聞きました。
合弁会社を立ち上げて進出したのですが、出資比率は中国企業が多くなるように決められていました。機材の持ち込みは自由でしたが、帰属は合弁会社になりました。
繊維工場が進出した当初は、港に近い立地で良かったのですが、家電系などの進出の煽りを受けて内陸に移動していったそうです。
中国国内の移動コストなどで競争力がなくなり撤退する段になると投下した設備は持ち出せなかったため、すべておいてきたそうです。
ミシンや工業用アイロン、裁断機等すべてただでおいてきたそうです。
JETROは知っていたと思いますよ。
中国からの撤退は投下資本の放棄がつきものとなるので早めに見切りをつけて清算した方が良いとのことでした。
今も変わらないんでしょうね。分かっていたはずです・・・。
日本の企業は、イランの時のように取り残されるかもしれないですね。
米モデルナ、中国での販売交渉で知財移転を拒否、破談に=FT
https://jp.reuters.com/article/moderna-china-vaccines-idJPKBN2QY04L
自分とこのワクチンが変異株には効かないからゼロコロナをやめられないともっぱらの噂なのに、この態度ですからね。
そりゃあ中国も一応マーケットなんで全く関わり無しって訳には行かないのかもだけど、いつポシャっても大丈夫な程度の投資内容と規模にしておかないと痛い目見ますよね。
その通り。
中国進出ブームの初期のころ、「有望ではあるけれど、社運を賭けるようなことはするな」
というコンサルタントのセミナーに出席したことがある。
日経がどうしてあそこまで中国に肩入れするのかは不明ですが、それなりの会社で現場を担っていた人であれば、日経の記事をそのまま鵜呑みにする人はいないんじゃないですかね。特に、会社の統合や合併、大規模な提携などに関しては、日経の記事だけでは全く信用できず、一般紙が追随するようになって初めて「本当かも…」と考える程度です。私がいた業界でも、日経はさんざん飛ばし記事を書いてくれました。なので、日経がやたらと持ち上げる地域や国など、参考にすらなりません。
でも、現場のことが分かってない経営者だと、日経の煽り記事を真に受けちゃう人がいるかもしれません。というか、いたからこそ、今のような状況になっているんでしょう。そのツケは現場に回ってくるのです。たまったもんじゃありません。
そういえば、香港ハンセン指数はとうとう17000を割り込むレベルまで落ち込みました。市場関係者が香港及びその背後にある中国の状況について、どのように見ているかがよくわかる状況だと思います。市場関係者は「日中友好」だの「一帯一路」などといった生温い甘言に引っかかるほど甘くはないでしょうから。
僕が弱小システム会社の新入社員だったとき、日経は読みません。ネットの方が早いと思うのでと社長(親会社天下りおじい)の前で発言したらその後冷遇されまくったwwwおじい経営層は日経信者多いのかな。僕はシステム会社だからみんなネット派だと思ったのになー。
>日米欧は中国を世界経済から切り離す動きを強めるが、中国を外せば、あらゆる製品のコストが大きく上がる。世界に『ゼロチャイナ』への備えはあるのか
まず21年に米中貿易額は過去最高を記録し今年はそれを超える。
そして米国は中国を唯一の競争相手としこれから規制を強める。
先端分野(半導体、EV、バッテリー、バイオ)は中国から切り離し米国で地産地消。
汎用品(コモディティ)についてはベトナム、メキシコなどにある程度分散する。
だが「ゼロチャイナ」まではできない。
それは中国に相当する「世界の工場」というのは見当たらない。
また新たに世界の工場ができてもそことの貿易赤字が問題となる。
もちろん汎用品を米国で生産して採算が取れようがない。
それを無理にやろうとすればインフレが加速するだけ。
要は先端分野を切り離し中国の成長を止めることが本質であり汎用品は今後も取引を続ける。
中国は食料、肥料、エネルギーにおいて米国のお得意様であることからも明らか。
いくつかの変数はあれど日中関係は米中関係に収斂される。
日本も米国に従い先端分野の素部装対中輸出は止めることになる。
汎用品については是々非々で採算に応じて国内回帰をすればよい。
日経のゼロチャイナは本質を欠いた記事。
こんな記事で国の進むべき方向を間違えてはならない。