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南北通信線で「経済危機」の北朝鮮に振り回される韓国

北朝鮮の圧迫に右往左往する韓国

私たち日本国民にとって、「瀬戸際外交」といえば韓国のものが有名ですが、それだけではありません。やはり、「瀬戸際外交」といえば、その元祖は北朝鮮でしょう。北朝鮮経済が現在、いかなる状態であるかについては諸説あるのですが、ただ、昨今の南北通信線復活の背景には、北朝鮮の「困った事情」の存在が伺えます。そして、その北朝鮮は、韓国相手であれば大変に高圧的に出るようです。

謎が多い北朝鮮

北朝鮮というのは、じつに謎が多い国です。

内部事情自体がほとんど外国に報じられないという事情もさることながら、信頼し得る経済統計が少なく、その分、「数字とロジック」を用いた分析がやり辛く、必然的に断片的な情報を参考にせざるを得ません。

こうしたなか、北朝鮮を巡って気になるのは、現在の同国の経済状況であり、とりわけ「物資や食料品などが十分に供給されているのか」に関しては、大変に興味深い論点です。

ただ、これに関しては「モノ不足」が慢性化していることは間違いないと見て良いと思うものの、その「程度」を巡っては、さまざまな見解があることは事実です。

そもそも、北朝鮮に対しては2017年の国連安保理決議(具体的には2017年9月11日付『国連安保理決議第2375号』や2017年12月22日付『国連安保理決議第2397号』)などを含め、国際社会から厳しい経済制裁を課されているはずです。

これに加えて、2020年冬にコロナ禍が始まって以降、北朝鮮は中朝国境の往来を制限するなどした影響もあり、貿易高が激減し(『VOA「北朝鮮の11月対中輸出は実質2832ドル」』等参照)、生活物資などが極度に不足しているとの報道があります。

さらには、在平壌(へいじょう)外国大使館員らが北朝鮮から脱出する動きが相次いでいる、などの情報もあります(『米メディア「北朝鮮で停電頻発」』、『ついにチェコが北朝鮮大使館を「一時閉鎖」へ=RFA』等参照)。

こうした情報は、北朝鮮経済が破綻寸前にあることを示唆する有力な証拠ではあります。

ただ、その一方で、北朝鮮が意外としぶといのではないか、という状況証拠も多々あります。

たとえば、北朝鮮が違法な瀬取りなどを通じ、国連安保理制裁逃れを常態化させている、との報告もありますし、最近だとサイバー空間での犯罪活動などを通じた窃盗により、現金・現金同等物を入手しているようです(『国連パネル「北朝鮮が暗号通貨3億ドル窃盗」等を報告』等参照)。

こうした北朝鮮の犯罪に対する取り締まりが徐々に厳しさを増していると信じたいところですが、それと同時に、北朝鮮による犯罪は年々巧妙化しているとの疑いもあります。

いずれにせよ、予断を許さない状況が続きそうです。

経済はどうなっているのか

北朝鮮の物価は再び下落した

こうしたなか、一般に経済崩壊の兆しは物価にあらわれるはずなのですが、ただ、北朝鮮の物価に関していえば、不思議なほどに安定しているようなのです。

アジアプレス・ネットワーク』というウェブサイトが公表している『<北朝鮮>市場最新物価情報』というページでは、ガソリン、軽油、白米(以前は「北朝鮮産米」)、トウモロコシの4品目と、人民元、米ドルとの為替相場に関する情報が、不定期にではありますが、更新されています。

同サイトからデータを取得し、2021年について35日(=5週間)間隔でグラフ化したものが、次の図表1です。

図表1 北朝鮮の諸物価(2021年)

(【出所】アジアプレス・ネットワーク『<北朝鮮>市場最新物価情報』より著者作成)

グラフの終点は、最新調査である8月4日に設定しています。

これで見ていただくと明らかですが、今年6月に諸物価が大きく上昇するという現象が生じた(『北朝鮮の物価がさらに上昇:短期的混乱か、それとも…』等参照)ものの、どうやら物価上昇は一時的な現象だったらしく、その後、食料品などの価格はいったん下落しました。

この乱高下の様子は、グラフの期間を長くとると、よりいっそう明らかです(図表2)。

図表2 北朝鮮の諸物価(2019年2月以降の2年半分)

(【出所】アジアプレス・ネットワーク『<北朝鮮>市場最新物価情報』より著者作成)

なお、為替相場については図表1、図表2では確認し辛いので、米ドルと人民元のみ抜き出して、2年半分の推移を取ってみたものが、次の図表3です。

図表3 米ドルと人民元の為替相場(2019年2月以降の2年半分)

(【出所】アジアプレス・ネットワーク『<北朝鮮>市場最新物価情報』より著者作成)

これらのグラフを、どう読むべきでしょうか。

物価は貨幣現象?北朝鮮への制裁は効いているのか

そもそも論ですが、あれだけ物資不足が報じられながらも、よくここまで物価水準が安定しているものだと思います。

ただ、注意すべきは、ここで考えられる仮説が少なくとも2つある、という点です。

1つ目は、北朝鮮では物資不足が生じていない、という可能性。

そして2つ目は、北朝鮮当局が通貨(北朝鮮ウォン)の供給量自体を絞っているだけだ、という可能性です。

これには少し補足が必要でしょう。

物価は「モノの値段」のことだと理解されていますが、同時に「カネの値段」のことでもあります。もう少し経済学的に厳密にいえば、「モノとカネの交換レート」のことです。

たとえば、スーパーで「米1キロ2000円」と書かれていたら、「2000円を払えば米1キロを自分のものにすることができる」、という意味ですが、同時に、店から見れば、「米1キロを相手に引き渡せば2000円もらえる」、という意味でもあります。

もしも市場からコメ不足が生じ、市場のカネの量が一定であれば、コメの値段は上がります。

これは当然のことですが、それともうひとつ注意しなければならないのは、仮に市場のコメの量が一定であっても、カネの量が増えれば、コメの値段が上がる、ということです。これが中央銀行による金融緩和の基本原理です(※もっとも、先進国では「流動性の罠」などの議論もあるので、そこまで単純ではありませんが…)。

北朝鮮ではこれと逆のことが生じているだけの話ではないでしょうか。

つまり、通貨当局が北朝鮮ウォンの紙幣をわざと刷らない(十分な量の貨幣を供給しない)ことで、市場では北朝鮮ウォン不足が生じ、物価は上昇しない(=カネの価格は下落しない)、という貨幣現象が生じているのではないか、という仮説です。

その前提の上で、先ほどの図表3をもういちど眺めてみると、今年6月に諸物価が上昇した局面であっても、人民元や米ドルとの両替レートは上昇せず(=北朝鮮ウォン安にならず)、逆に低下した(=北朝鮮ウォン高になった)という現象が生じていたことが確認できます。

北朝鮮の物価がさらに上昇:短期的混乱か、それとも…』でも指摘しましたが、もしも北朝鮮で貨幣経済が本格的に崩壊するのであれば、北朝鮮ウォンの為替レートも暴落していなければおかしいはずでしょう。

以上から、6月の物価の変動は、「外貨を持つ」ことに対する取り締まりが行われ、人々があわててカネを売り、モノに変えたことによる一時的な要因だ、という仮説に説得力が出てくる、というわけです(※ただし、これもあくまでもただの仮説であって、それを裏付ける確定的な証拠があるわけではありませんが…)。

「自動車が壊れて動かない」からガソリン価格が下落?

さて、ひるがえって最新のデータについても確認しておきましょう。

図表3で見るとおり、為替レートについては相変わらず北朝鮮ウォン高の状況が続いているのですが、もっと不思議なのは、図表1や図表2でも確認できるとおり、コメ、トウモロコシの価格は一息ついているものの、ガソリン、軽油の価格が暴落しているのです。

具体的には、ガソリン価格は6月22日時点の15,500ウォンから8月4日時点では5,150ウォンに下落。軽油についても6月22日時点の12,550ウォンから8月4日時点では3,900ウォンに下落していることが確認できます。

つまり、どちらもたった1ヵ月半で3分の1前後に下落した計算です。

これについてアジアプレス・ネットワークによれば、調査協力者が「車両の需要が減っている」、「移動統制に加え部品が枯渇し、修理不能な車両が増えている」ためだ、などと述べているのだそうです。

これが説明として正しいのかどうかはわかりませんし、むしろこの説明を聞くと、「この1ヵ月半で急に車両故障が増えた、という話でもなかろうに」、と思ってしまいます。

むしろ、パニック的にカネをモノに変える6月の動きが収まり、その反動で下落した、という説明の方がしっくりくる気がします(もしこの仮説が正しければ、今後は9月から10月にかけて、ガソリンなどの価格はもとの水準に戻るのだと思います)。

いずれにせよ、北朝鮮の物価水準などの限られた情報から判断する限りは、現在の北朝鮮では、少なくとも最低限生きていくための食糧などについては、価格は落ち着いている(らしい)、という状況を伺うことはできます。

しかし、それと同時に、当ウェブサイトとしては、「北朝鮮が慢性的なモノ不足に困っている」という点についてはほぼ間違いないと考えており、もしかすると平壌(へいじょう)に住むエリート層の間でもかなりの不満がたまっているのかもしれません。

韓国を揺さぶる北朝鮮

南北通信線復活は利害関係の一致か

こうしたなか、先日の『唐突な「南北接近」は韓国の対日行動に影響を与えるか』や『韓国メディア、東京五輪と無関係に「南北和解」に期待』などでも取り上げたとおり、昨年6月以来、北朝鮮によって遮断されていた南北通信線が、先月27日、突如として全面的に復旧しました。

これについて、確たる裏付けが取れているわけではありませんが、当ウェブサイトとしては、「南北の利害が一致したものだ」という可能性が高いと考えています。

北朝鮮の側の利害は「経済制裁を部分的にでも良いから緩和して欲しい」、「米韓軍事演習をやめてほしい」、といったものであり、また、韓国、というよりも文在寅(ぶん・ざいいん)政権のホンネは、「あと9ヵ月で任期が終わるまでに、少しでも南北和平で進展させておきたい」、といったところではないでしょうか。

もし北朝鮮の側が「物資不足」で苦しんでいる、というのであれば、「足元を見る」のは、本来であれば韓国の側であるはずです。

ところが、『南北分断を嘆く前に、統一の努力を尽くしたのか=韓国』などでも指摘しましたが、どうも韓国(あるいは文在寅政権)は、日本に対してはやたらと高圧的に出るわりに、北朝鮮に対しては非常に下手に出る、という傾向が見て取れます。

とくに、北朝鮮の独裁者・金正恩(きん・しょうおん)の実妹である金与正(きん・よしょう)がここ数日、米韓軍事演習の中止を求めるなどの発言をしたことに対し、先週は韓国の国会議員ら74人が「米韓合同軍事演習の延期を促す共同声明」を出す、という椿事もありました。

韓国メディア『中央日報』(日本語版)に掲載された次の記事などが、その証拠です。

金与正副部長の一言に韓国の汎与党国会議員74人が動いた

―――2021.08.06 08:48付 中央日報日本語版より

もちろん、韓国も「民主主義国」らしいので、国会議員のなかには変な人がいても不思議ではありません(この点に関しては、日本共産党や立憲民主党に議席を与えている日本の有権者も、韓国に対して偉そうなことは言えません)。

しかし、さすがに定数300人のうち「74人」という人数には驚かされます。

いうまでなく、米韓軍事演習自体は米韓同盟を維持するために必要なものであり、北朝鮮が韓国という国家自体の存続にとって最大の脅威を与えている存在であるという点を踏まえるならば、もしも合理的に判断を下すなら、北朝鮮の要求を突っぱねるのが筋でしょう。

それなのに、隣国である韓国が、自国にとって最も大きな脅威を与えている北朝鮮のさまざまな不法行為に沈黙するだけでなく、その理不尽な要求に唯々諾々と従おうという国会議員が定数の20%以上を占めているという事実について、私たち日本人はもう少し重く受け止める必要があるでしょう。

北朝鮮が韓国に対して激怒

さて、ここでもうひとつ、是非とも取り上げておきたい話題が出て来ました。

結局、韓国政府は北朝鮮の要求にも関わらず、米韓合同演習については規模を縮小して実施することにしたのですが、これに対し北朝鮮が激怒したようなのです。

北朝鮮「南北関係改善の機会なくした…代償はっきりわからせる」

―――2021.08.11 08:24付 中央日報日本語版より

中央日報によると、朝鮮労働党の統一戦線部長である金英哲(きん・えいてつ)は11日、朝鮮中央通信を通じた談話で、次のように述べたのだとか。

南朝鮮当局は反転の機会に顔を背け、8月10日から戦争演習をまたもや繰り広げる狂気を振るい始めた。間違った選択によって自らがどんなにおびただしい安保危機に迫っているのかを時々刻々感じられるようにするであろう」。

もちろん、北朝鮮が「代償を払わせる」、「無慈悲な攻撃を仕掛ける」などと述べたとしても、彼らにそんな手段はありません。これが安倍晋三総理大臣や菅義偉総理大臣あたりであれば、黙殺するところでしょう。

ただ、北朝鮮側は軍事通信や南北共同連絡事務所チャンネルなどを通じた定期通話に応じなかったとして、韓国側ではこんな騒ぎにもなっているようです。

北朝鮮、午前には「在韓米軍撤収」主張し午後には通信線切った(1)

―――2021.08.11 09:43付 中央日報日本語版より

北朝鮮、午前には「在韓米軍撤収」主張し午後には通信線切った(2)

―――2021.08.11 09:45付 中央日報日本語版より

中央日報によると、金与正は10日の談話で、次のように述べたのだそうです。

朝鮮半島に平和が訪れるには、米国が南朝鮮に展開した侵略武力と戦争装備から撤去しなければならない」。

中央日報はこれについて、金与正が「在韓米軍撤収」を「公開的に要求したのは初めてだ」、などとしています。

もしも7月27日の通信線回復に対する「請求書」が「在韓米軍撤収」だとしたら、これに文在寅氏がどう対応するかについては興味深いところでもあります。

ただ、それ以上に興味深いのは、北朝鮮が韓国を口先だけで圧迫する様子を間近に見ることができる、という点では、大変に参考になると思う次第です。

日韓関係が心配な今日この頃

さて、文在寅氏が韓国大統領を務めたことで、何が良かったのかといえば、私たちの国・日本が、「約束破りのウソツキ」と対面しているという認識が、日本国民のレベルで浸透した点にあります。

そして、普段から韓国の「瀬戸際外交」には慣れっこの私たちにとって、文在寅氏が金与正らの挑発にどう対応するのか(あるいは対応できないのか)については、興味深く見守る価値がありそうです。

本来ならば、「北朝鮮の経済危機」は、という大変に危険な存在を除去する好機であるようにも見受けられますが、どうして韓国がこの好機を活かそうとせず、それどころか日本や米国を苛立たせる行動に出ているのかについては、謎です。

ただ、米韓合同演習の一件では、規模を縮小したことで米国の不興を買ったであろうことは容易に想像がつく点ですし、その一方で中止できなかったことで北朝鮮の不興を買ったであろうことは明白です。

そして、韓国国民が北朝鮮の動きに恐れをなし、来年の大統領選で李在明(り・ざいめい)京畿道知事を次期大統領に選ぶようなことがあれば、米韓関係や日韓関係は本格的に岐路を迎えることになるでしょう。

個人的な事情を申し上げるならば、日韓関係が破綻してしまわないかどうかが心の底から心配でならず、最近だと夕食もゴハンのお代わりが3杯くらいしかできず、夜も12時間くらいしか眠れない状況が続いているのはここだけの話です。

新宿会計士:

View Comments (33)

  • 主権を放棄しているに等しいですね。韓国は北も含めた地域を韓国と法律で決めているはずですがね。次期大統領も立憲民主党、いや共に民主党系の輩がなれば、今の状況が更に加速こそすれば、止まることは無いですから、周辺国から、棒で叩かれ、口汚く罵られ、丁寧に無視され、更に太平洋の先の方からは首を絞められる状態が続くでしょう。

  • 北にソウルの高額団地辺りへミサイルを誤射してもらえば、住宅価格も下がって、文大統領もホルホルできるかも。
    あっ、日本への難民は、お・こ・と・わ・り。

  • 文在寅政権の北朝鮮に対する姿勢を眺めていると、ど</うしてもこの歌が思い出されます。

    ストロベリー・フラワー: 愛のうた
    https://www.youtube.com/watch?v=RB9MPGYA46E

    本人たちは、それでも幸せなのかもしれませんが。

    なお、昨今の北朝鮮情勢については、こんなレポートもあります。
    想像以上の苦境?北朝鮮が再び「苦難の行軍」を決めたのはなぜか
    https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/66401

    「みんな、ぱらいそさ行くだ。おらといっしょにぱらいそさ行くだ!」

    • ストロー ベリーですね。
      文政権の献身は、藁にも縋りたい思いなのかな? 
      それとも吸い尽くされたがっているのかな・・?

  • 最近、韓国が、お馬鹿な対日軍備にお金を無駄遣いしていることに危惧を覚えます。
    あんなんで北朝鮮と戦えるのかと。

    • りょうちんさま
      韓国は、北朝鮮と戦うという事を考えていないと思います。

    • りょうちん様

      何故、南朝鮮が北朝鮮と戦争するというのが、わかりません。
      南朝鮮では、もし北朝鮮と戦争状態になったら、北朝鮮と合同し
      日本と戦うのだそうですし、学校で教えていると聞いております。
      その為、国民に対し日本への憎悪合戦を毎日しているのです。
      それは、南朝鮮の装備品からも解ります。
      陸の動かない名品戦車、弾丸が出ない大砲・小銃に対し海は日本侵攻用の
      揚陸艦艇とその護衛艦隊、憧れの空母・原子力潜水艦、空のF-35
      北朝鮮向けに揚陸艦艇も空母・原潜・F-35は必要ありません。
      対日本向けです。

    • 在日、在韓米軍がポチっとボタンを押したら両国の軍事兵器が停止して、お互いが素手で殴り合っている最中に北が攻め込んでくるという状況が目に浮んたニダ

    • 日本はその韓国に軍事費でほぼ追いつかれ来年あたりには抜かれる見込みという事実に危惧を覚えます。
      中国、北朝鮮、韓国というならず者国家に囲まれてにいるのに未だにGDPの1%ちょっとという軍事費しかかけてない日本は平和ボケしてるのではないでしょうか。

  • 文大統領の一番の目的は、南北融和ですから、通信線復活は希望でしか有りません。

    >ただ、昨今の南北通信線復活の背景には、北朝鮮の「困った事情」の存在が伺えます。

    普通は、こう考えるんでしょう。
    北朝鮮の行動の背景には、中国の意向が働いている可能性が有りますので、考えておいた方が良いと思います。

    >北朝鮮が「代償を払わせる」、「無慈悲な攻撃を仕掛ける」などと述べたとしても、彼らにそんな手段はありません。
    これは事実では有りません。ソウルに向けてロケット砲が並んでますので盛大に仕掛ける事も可能です。地味な話なら国境付近での小競り合いをする事は、十分に可能です。

    >朝鮮半島に平和が訪れるには、米国が南朝鮮に展開した侵略武力と戦争装備から撤去しなければならない

    北朝鮮の目的は米軍が朝鮮半島からいなくなる事で、金王朝の安全を確保する事。中国にとっても在韓米軍基地は、目の上のタンコブです。

    中朝が文政権に不満が有り、組んで韓国を揺さぶっていると見るのが正解だと思います。

    • 北朝鮮にすれば、在韓米軍の存在は邪魔以外の何物でもありません。従って、北朝鮮(および韓国従北左派)から見れば、在韓米軍撤退→米韓同盟破棄が一番望ましく、文大統領ならばそこまで踏み込んでもらえると思ったのに、どうやらそこまでは実行してくれそうもない。さりとて、北朝鮮に課されている制裁を解除、せめて大幅な緩和に繋がることも何もできていない。となれば、北の翁主様がご立腹というのも無理からぬところ。なに、どうせ、どれほどの暴言を浴びせても何も言い返してこないのはわかってますし。

      ということで、翁主様の真意を忖度するとこんな感じになるでしょう。
      「奴婢のくせに何一つ役に立たないのはケシカラン。少しは働け」

      > 地味な話なら国境付近での小競り合いをする事は、十分に可能です。

      燃料備蓄など、北朝鮮人民軍の継戦能力には少なからず疑問がありますが、ソウルまでたどり着けばなんとでもなるでしょう。従北左派政権であれば、ソウルまで無抵抗の可能性もありますし。

  • この件での最大の懸案は、新宿会計士様の健康だと思いますねw
    寝過ぎは身体に悪いとも言いますし、武漢肺炎には肥満がリスク要因だと聞いたこともありますので、睡眠8時間・ご飯2杯くらいにしていただくのが良いのではないかとww

    • 失礼。

      >まともな市場経済が存在してないのに、西側の自由経済の尺度で北朝鮮の経済は語れないと思いますよ。

      「西側の自由経済の尺度で北朝鮮の経済を語っている」ようには見えませんよ。インフレデフレは貨幣現象で、モノ不足でもカネ不足によって物価安定が生じる、と述べているようにしか見えませんが。

      逆に聞きますが、貴方は何をもって北朝鮮の経済を語ろうとしていますか?

  • 米北両方ともにいい顔したい韓国。無理矢理、米韓軍事演習を規模を縮小して開催しても、北朝鮮の怒りを止められるはずが無い。ましてや米国は規模縮小開催となると、怒りの矛先は南朝鮮しかない。

    通信線もぶった斬られて、文大統領はおちおち眠れないよ。まさにタコ殴り状態ですね。何であんなに北朝鮮が怖いのと統一を急ぐのだろう?ま、どっち転んでも日本は関知しませ〜ん!(笑)

    • 北とアメリカ、両方にいい顔しようとして、どちらからも信頼されず舐められるだけという結果にしかなってないですね。

  • 中央日報から
    金英哲氏「大変な安保危機」の脅威…正恩氏の「1月指針」の可視化
    https://news.yahoo.co.jp/articles/43ebb880697f5296d68deaea35dad2735916b0b7
    >これを時間順にみると、(1)南北通信回線の接続(先月27日)→(2)談話「選択は南にかかっている」(1日)→(3)談話「米軍の戦力を撤去せよ」(10日午前)→(3)通信回線遮断(10日午後)→(5)談話「大変な安保危機」(11日)と、まるで事前に準備したような手順を踏んでいる。

    北朝鮮の罠と思いますが、とても簡単な罠で「緻密にに作られたシナリオ」には思えません。

    >韓国政府はこの日、金英哲部長の談話後、「韓半島で軍事的緊張が高まるのは、誰にとっても有益でない」とし「韓半島の平和と安定、南北関係の発展のためには、当事者間の対話が早期に再開する必要があることを強調する」とコメントした。

    米朝対話を促すための、出来レース?
    曇ってるニダ。

  • 経済学オンチです。
    自由市場経済において「需要と供給のバランスで価格が決定される」と言うのは理解出来ますが、これが成立するのは「貨幣の供給が一定である」という「無意識の前提」があるからでは?

    「価格が安定している」状況は算数的(あえて数学的とは言いません)には「モノの物量と貨幣流通量が両方とも有り余っている」、或いは逆に「モノの物量と貨幣流通量が両方とも枯渇している」でも成り立つのでは?

    ひょっとして、北朝鮮では物々交換で経済が動いているのかも。

    • 私も経済の専門家ではありませんが、貴方の物々交換経済説に共感します。
      2009年11月の乱暴なデノミによって、ごく一部のエリート層を除く北朝鮮国民の大多数は、自分たちの資産に甚大な損害を受けました。
      その結果、北朝鮮ウォンは最早自国民から、その価値を信用されなくなっているのではないかと思われます。
      そして、国民がウォンを保有しようとしなくなった結果、北朝鮮は経済面で、下の方で、とある福岡市民様が述べられているように、南西ソマリアと似た様相を呈しているのではないかと想像します。

    • コメント欄にお邪魔します。

      野 様

      >「価格が安定している」状況は算数的(あえて数学的とは言いません)には「モノの物量と貨幣流通量が両方とも有り余っている」、或いは逆に「モノの物量と貨幣流通量が両方とも枯渇している」でも成り立つのでは?

      まったくそのとおりだと思います。
      経済学的には「物価」は「モノの値段」というよりは「モノとカネの交換比率」のことです。したがって、「物価が安定している」という現象は、裏を返せば、「モノとカネの供給量が釣り合っている状況」と考えて良く、モノが市場に十分供給されていなくても、カネの供給も同様に十分ではない状況が続いていれば、理屈の上ではモノとカネの価格は釣り合います。

      引き続き当ウェブサイトのご愛読とお気軽なコメントを何卒よろしくお願い申し上げます。

      • 新宿会計士 様、

        小生の純粋に素人的な疑問に丁寧なご返答を有難う御座いました!
        このサイトでは甚く「学習心」を刺激されます。

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