本当に米国は「日韓両国関係の修復」を望んでいるのか

韓国前首相を飲み屋の酔っ払いにたとえたことを謝罪します

個人的に、少し前から気になっているのが、「日米韓」と「日韓」の違いです。この両者、よく似ていますが、冷静に考えてみると、微妙に異なった概念です。そして、ひとつ気づくのが、最近の米国はしきりに「日米韓」に言及する一方、「日韓」にはほとんど言及していない、という事実でもあります。そして、「米国は日韓関係改善を望んでいる」などと勝手な事実をでっち上げ、日本が韓国に譲歩すべきである、などと説く勢力が出てくることは、私たち日本国民が警戒すべき点ではないでしょうか。

米国は日韓関係に介入するのか

少し前から当ウェブサイトでは、「米国が日韓関係に口出しをする可能性がどの程度あるのか」について、不定期にではありますが、考察を提示して来ています。

また、当ウェブサイトではかねてより、「日韓関係は日本と韓国の2ヵ国だけでは決められない」と申し上げてきましたが、その理由は「日米韓3ヵ国連携」という考え方にあります。

現在の日韓関係が「日本にとって日米同盟がきわめて大切である」という点と、「米国が韓国を(現時点では)同盟国として位置付けている」という点の合成ポジションだからです。

  • 「日韓関係」≒「日米関係」+「米韓関係」

この図式は、日韓関係の現実の問題を分析する際、頭に入れておかねばなりません。というのも、思い起こしてみれば、日韓関係が「悪化」(?)したときには、多くの場合、米国が「仲介」をするかたちで、日韓関係の修復が図られて来たフシがあるからです。

慰安婦合意を振り返る

慰安婦合意は「介入」の典型的事例

その典型例こそ、2015年12月28日に日韓双方の外相が会談して取り交わした「日韓慰安婦合意」でしょう。

この慰安婦合意、当ウェブサイトとしては「慰安婦問題という与太話を日本政府があたかも公式に認めてしまったかに見えてしまう」という問題点があると考えている反面、実際のその後の日米韓各国の動きを見ると、やはり短期的には一定の意義があったことは間違いありません。

先週の『慰安婦合意で振り返る「岩盤支持層を敵に回すリスク」』を含め、当ウェブサイトでもこれまでしばしば言及してきたとおり、この合意自体、「日米韓3ヵ国連携」をうまく機能させるために、安倍総理が仕組んだ「しかけ」のようなものでした。

これは、「『歴史問題』を言い訳に日米韓3ヵ国連携を進めようとしない韓国を黙らせる」という意味では、米国に対して大きな恩を売る効果がありましたし、また、韓国に対しても、後述する「一定の意味」がありました。

このうち、「なぜ慰安婦合意が米国に対して恩を売ることになるのか」については、韓国の地政学的な位置づけに加え、当時の日米韓の事情を思い出しておく必要があります。

そもそも韓国は朝鮮半島の38度線の南半分にあり、たとえば韓国・ソウル市南方の平沢(へいたく)市にある烏山(うざん)空軍基地のように、現時点において(特に米国から見て)その利用価値が極めて高い施設も多い、という事情があります。

(※ついでに申し上げれば、この烏山空軍基地の存在について、さる専門家の方からは「中国から見るて『有事の作戦計画を立てるのが極めて複雑になる』という効果をもたらし、そのこと自体が中国に対する抑止力として機能している」、とのご指摘を頂いたこともあります。)

慰安婦合意は米国の都合にマッチした

その韓国は、米国が「北朝鮮問題などに対処するためには日米韓の3ヵ国協力が必要だ」、という日米の呼びかけに対し、当時、歴史問題(とくに自称元慰安婦問題)を言い訳に、この3ヵ国協力から逃げ回っていました。

もちろん、逃げ回っていた本当の理由は、おそらく、「日本との歴史問題」ではなく、単純に中国が怖かったという事情が大きいのではないかと思います(ちなみに当時、それを見抜いていたのは、日本を代表する優れた韓国観察者で、当時は日本経済新聞社の編集委員だった鈴置高史氏くらいなものでしょう)。

しかし、慰安婦問題で「最終的かつ不可逆的な解決」で合意したことにより、韓国はもはや、「日米韓3ヵ国連携」から逃げられなくなりました。

実際、この日韓慰安婦合意ののちに、2016年7月8日に米韓両国が在韓米軍への高高度ミサイル防衛システム(THAAD)配備で合意し、同11月23日には日韓間の秘密軍事情報保護協定(日韓GSOMIA)の署名式が執り行われました。

まさか、朴槿恵(ぼく・きんけい)前大統領が罷免されて収監され、文在寅(ぶん・ざいいん)政権が発足し、慰安婦合意がこんなに簡単に破られることを、安倍晋三総理大臣が予想していたかどうかは、さだかではありません。

ただ、少なくとも合意を結んだ時点では、短期的には日米韓3ヵ国連携がうまく回り始めたわけです。

そして、この合意の裏では、当時のバラク・オバマ政権で副大統領を務めていた、ジョー・バイデン現大統領が深くかかわっていました。実際、彼は2016年8月、米メディア『ジ・アトランティック』とのインタビューで、次のように発言したのだそうです。

私は別れようとする夫婦の修復を助ける離婚カウンセラーのようなものだった」。

もちろん、慰安婦合意自体は安倍総理と朴槿恵・前韓国大統領がそれぞれに決断したものであり、その意味で、合意を取り交わした当事者は、あくまでも日本国と大韓民国です。

しかし、米国がここに強い圧力を加えてきたという経緯があり、かつ、結果的に日本がそれに応じたという表面的な事象のみを見れば、「日韓関係がギクシャクしているときに、米国が日韓に対し(あるいは日本に対し)『関係を改善せよ』と圧力を加えてきた」という点が目立つことは間違いないでしょう。

韓国から見た「慰安婦合意の隠れた意味」

さて、以下の議論を続ける前に、ちょっとだけ、日韓慰安婦合意の「隠れた意味」について、考えておきます。

日韓慰安婦合意は、安倍総理の指示に基づき、当時の岸田文雄外相が、当時の韓国の朴槿恵(ぼく・きんけい)政権下で外交部長官(※外相に相当)を務めていた尹炳世(いん・へいせい)氏と口頭で交わした合意であり、当ウェブサイトの文責で要点を抜粋すると、次のとおりです。

【参考】いわゆる「日韓慰安婦合意」(2015年12月28日)のポイント
  • ①慰安婦問題は、当時の軍の関与の下に、多数の女性の名誉と尊厳を深く傷つけた問題であり、かかる観点から、日本政府は責任を痛感し、安倍晋三総理大臣は日本国を代表して心からおわびと反省の気持ちを表明する。
  • ②韓国政府は元慰安婦の支援を目的とした財団を設立し、日本政府はその財団に対し、政府予算から10億円を一括で拠出する。
  • ③韓国政府は在韓国日本大使館前に慰安婦像が設置されている問題を巡って、適切に解決されるように努力する。
  • ④上記②の措置が実施されるとの前提で、日韓両国政府は、この問題が最終的かつ不可逆的に解決されたことを確認し、あわせて本問題について、国連等国際社会において互いに非難・批判することを控える。

(【出所】外務省HP『日韓外相会談』より著者作成)

当ウェブサイトにおいて慰安婦合意を批判する理由のひとつは、日韓間の事情などに疎い第三国の人などが、上記①、②の字面だけを読めば、日本があたかも韓国に対し、過去に酷い行為をしてきて、それを謝罪し、賠償金を支払ったようにしか思えないでしょう。

そもそも「慰安婦=性奴隷」という韓国側の主張する内容自体が大きなウソであるという点をちゃんと説明せずに、こんな合意を結んでしまえば、まるで「慰安婦=性奴隷」説を日本政府が公式に認めてしまったかに見えてしまいます。

もちろん、上記文章をちゃんと読めば、「日本政府が『慰安婦=性奴隷』説を是認したわけではない」、という言い訳ができなくもないのですが、やはり「慰安婦=性奴隷」という与太話が日本を除く全世界で報じられている現状を見ると、本当にやりきれない思いがすることも事実です。

「私たち日本人の父祖が、朝鮮半島で20万人もの少女を戦場に強制連行し、性的奴隷として使役した」、という与太話は、私たち日本人が民族の名誉と尊厳を守るためには絶対に否定しなければならないものだったはずです。

対韓で見た2つの効果

もっとも、慰安婦合意には上述のとおり、短期的には「日米韓3ヵ国連携」をスムーズに機能させるという大きな効果を発揮したことは事実であり、少し酷い言い方をすれば、「私たち日本人の父祖の名誉を売ることで、日米韓3ヵ国連携を手に入れた」、というわけです。

ただ、慰安婦合意にはもうひとつ、「毒饅頭」としての2つの効果もあったことは間違いありません。

1つ目は、慰安婦合意という「拘束力のある約束」を交わすことで、もしも韓国政府が約束を守るならば、日本に対してこれ以上、慰安婦問題で名誉と尊厳を傷つけるような行為に出ることはできなくなる、という効果。

そして2つ目は、もしも韓国政府がこの慰安婦合意を破ったならば、今後日本は韓国に対して「約束を守れ」とだけ宣言し、あとはコンタクトをシャットアウトすることができる、という効果です(韓国が好きな用語で言えば、日本が「被害者ポジション」、韓国が「加害者ポジション」を得る、ということでしょうか?)。

そして、この2つ目の効果は、現在、いかんなく発揮されています。

いうまでもなく、文在寅政権下の韓国が、この合意をほぼ完全に反故にしてしまったからです。

日本政府としては、もしも韓国政府とはコンタクトを取りたくないという事情があれば、口を開けば韓国に対し、「慰安婦合意を守れ」と述べていればよい、というわけです(もっとも、日本政府に「韓国政府とコンタクトを取りたくない」という事情が生じているかどうかは別問題ですが)。

日米韓≠日韓

韓国側で(なぜか勝手に)強まる「米国の仲介」期待

いずれにせよ、韓国は米国にとって、地政学的には戦略上の要衝にあることに加え、現状、日本も米国も、(少なくとも表向きは)「北朝鮮問題など対処するためには日米韓3ヵ国連携が重要だ」と認識していることなどを踏まえると、日米両国政府が「日米韓」に言及するのは当然のことです。

ただ、こうしたなか、本日の「本題」である日韓関係をどう位置付けるべきかは、また別の議論です。

このあたり、米韓首脳会談(現地時間21日)が開催される前、韓国メディアでは「米国が韓日関係改善に向けて動き出す可能性」について、しきりに議論されていたことを思い出しておく必要がありそうです。

その典型例のひとつが、『日米韓3ヵ国連携修復の障害となる「慰安婦合意破り」』でも触れた、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に5月13日付で掲載されていた次の記事です。

<どうなる韓米首脳会談・下>韓日米の協力復元…「韓日カウンセラー」バイデン氏、再び始動(1)

―――2021.05.13 07:20付 中央日報日本語版より

<どうなる韓米首脳会談・下>韓日米の協力復元…「韓日カウンセラー」バイデン氏、再び始動(2)

―――2021.05.13 07:22付 中央日報日本語版より

記事のタイトルでもわかるとおり、主題は「21日の米韓首脳会談で日米韓3ヵ国協力の復元が図られるか」というものです。

リンク先記事は無駄に長文ですが、「当時副大統領だったバイデン氏が間を取り持った慰安婦合意を、韓国自身が反故にした」、という事実にはまったく触れられていない時点で記事のレベルはお察しのとおり、というわけです。

その点を無視して、何を勝手に「米国が韓日関係改善にむけて 動き出す」と期待しているのでしょうか。意味がわかりません。

ただ、この中央日報の記事に限らず、ここ数ヵ月の韓国メディアの報道記事を読むと、「米国が韓日双方に対し、関係改善に向けて圧力を加えてくるのではないか」、といった議論がよく掲載されているのです。

これを、どう考えるべきでしょうか。

良好な日韓関係は日米韓3ヵ国連携の前提だが…

もちろん、自然に考えて、「3ヵ国連携」がうまく機能するためには、三角形の各頂点を結ぶ辺(この場合、「日米」「米韓」「日韓」)がしっかりとつながっていることが必要です。

したがって、良好な日韓関係は日米韓3ヵ国連携を円滑に機能させる重要な前提条件でもありますし、これに加えて万が一、日韓関係が破綻するようなことでもあれば、「日韓」を前提とした日米韓3ヵ国連携も同時に破綻します。

しかし、現在の日本政府(それも、外務省ではなく、政府首脳の方)、あるいは米国政府の姿勢を眺めていると、どうもこの「日米韓3ヵ国関係」と「日韓2ヵ国関係」を、ハッキリと分けて考えているフシがあるのです。

このあたり、安倍総理や、その後継者である菅義偉総理大臣の発言を眺めていても、「日米韓3ヵ国」であったり、「日韓関係」であったり、と、内容に微妙なブレがあることはたしかでしょう。

しかし、『台湾防衛にコミットした日本:日米同盟は経済同盟に!』などでも触れたとおり、少なくとも4月の日米首脳会談では、共同声明に「日米韓」の文言は掲載されていましたが、「日韓」にはいっさいの言及がありませんでした。

また、それより1ヵ月前、東京で開催された外相・防衛相による「日米2+2会談」でも同様に、共同声明には「日米韓」の文言はあれど、「日韓」という表現は出て来なかったのです(『「日米2+2」で中国を名指しも「日韓」には言及なし』等参照)。

これは、じつはとても重要なポイントではないでしょうか。

茂木外相「日本は『日米韓』はしっかりやる」

じつは、これについては先日の『「茂木氏が機先制し米国の日韓関係介入を阻止」=産経』でもすでに紹介したとおり、産経ニュースは5月6日付で、「茂木外相が米国に対し、『日米韓3ヵ国』はしっかりやるから、『日韓』には介入しないでほしいと要求した」、と報じています。

「韓国との問題は日本に任せて」茂木氏、米国の介入防ごうと先手

―――2021.5.6 19:06付 産経ニュースより

産経ニュースによると、茂木外相はバイデン政権発足直後からブリンケン国務長官に対し、「北朝鮮問題に対処するための日米韓3か国の枠組みはしっかりやるから、日韓2ヵ国の関係には介入しないでほしい」と働きかけていたのだそうです。

この産経の記事が事実ならば、米国が日本に対して要求しているのはあくまでも「日米韓3ヵ国連携」が円滑に進むことであって、「日韓関係を改善せよ」とは必ずしも要求していない、という点については、非常にスッキリと説明がつきます。

米国もしょせんは国益を最も大事にする国ですから、米国の国益にとって大切な「日米韓3ヵ国連携」が円滑に進むのであれば、その他のことがら(とくに日韓の歴史問題など)には興味も関心もなかったとしても、それはそれで当然の話です。

もっとも、5月初旬に英国・ロンドンで日韓外相会談が開かれた際には、一説によれば「茂木敏充外相はアントニー・ブリンケン米国務長官の『顔を立てる』意味で、形だけ会談に応じた」、などとする説も報道されていました。

【参考】茂木敏充外相(向かって右)と鄭義溶(てい・ぎよう)韓国外交部長官(クリックで拡大)

(【出所】韓国政府HP)

もしこの報道が事実ならば、「米国は『日米韓3ヵ国連携』にしか関心がなく、『日韓関係の改善』には興味も関心もない」、という仮説とは、必ずしも整合するものではありません。

したがって、「米国が日韓関係改善にまったく興味も関心も持っていないのではないか」という議論は、現状ではあくまでも「仮説」に過ぎず、しかもその「仮説」を裏付ける報道や事実もある一方、そうでない報道や事実などもある、という点には注意は必要でしょう。

聯合ニュースの気になる記事

いずれにせよ、当ウェブサイトにおいては現状、少なくともバイデン政権自身は「日米韓3ヵ国連携」には積極的であることは間違いないと考えているのですが、米国が「日韓関係」に介入してくる可能性は、さほど高くないと見ているのです。

しかし、それでも5月21日の米韓首脳会談以降も、こうした見方と反する内容が、韓国メディアで出てきていることは事実です。その典型例として、先週金曜日に韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)に掲載された、次の記事を紹介しておきたいと思います。

韓日関係改善へ米国が圧力強める可能性 対応策必要=韓国研究機関

―――2021.05.28 16:57付 聯合ニュース日本語版より

これは、韓国政府系シンクタンク「対外経済政策研究院(KIEP)が28日、「今後は韓日関係改善などに対する米国側からの圧力が強まる可能性がある」、「対応策が必要だ」などとする報告書を公表した、という話題です。

聯合ニュースによると、その報告書には、次のような説明が記載されていたのだとか。

  • 21日の韓米首脳会談では「韓米日協力」の重要性が強調され、台湾海峡や南シナ海など中国が敏感に反応する問題が取り上げられた
  • 今後は韓日関係の改善と域内の安全保障面での役割向上に対する米国からの圧力が強まる可能性がある
  • (韓国政府は)対応策を講じるべきだ

…。

日韓関係を破壊した韓国の側から「対策を講じるべきだ」などとドヤ顔で言われても、どうにも困惑します。また、「対応策を講じるべき」と言いながら、現状の何がどう問題で、それにどう「対応策」を講じるべきというのか、その具体的な内容にはまったく言及がないというのも、いかにも韓国らしいというべきでしょうか。

いずれにせよ、なんとも怪しい分析ですが、ただ、日本国内でもこれに呼応するかの動きが今後出てくる可能性には、注意を払っておく必要もあります。

とくに、現時点であまり表面に出てきていませんが、伝統的に日本の外務省には「日韓関係を円滑にしよう」と画策する力学が働きがちであることを思い出すと、日本国内でも「日韓関係改善」などと周回遅れのことを言いだす勢力が出てくる可能性は十分にあるからです。

日韓はうまくいかない

十分な警戒が必要だ

以上を総合し、日韓関係の先行きに対する個人的な関心事と懸念点を改めて申し上げておくならば、「日韓関係はいつ、いかなる形で破綻するか」、「日韓関係の破綻が生じる前に、それに誰がどう『抵抗』するか」、に尽きると思います。

文在寅政権下の韓国が日本に対して仕掛けてきた不法行為の数々は、国と国との関係を円滑に動かすうえでの前提条件である「信頼」を踏みにじる行為であり、しかも、韓国はそうした信頼を回復させるための意思も能力も持ちません。

しかし、日韓関係が「うまくいく」ことで利益を得ている人たちからすれば、こうした状況は好ましいことではありませんし、そのような人たちは、「日本が助け舟を出す形でもよいから、なんとか日韓関係を修復しなければならない」、などと考えます。

あまり予断めいたことを言うべきではありませんが、「円滑な日韓関係」から何らかの利益を得ている人たちとは、ずばり、外務省のコリア・スクールや一部の経団連企業ではないか、と疑っています。

このあたりは『「韓国への譲歩と妥協を念頭に」という周回遅れの議論』でも紹介した、外務省OBの方が執筆した「韓国との協議、ある程度の妥協は念頭に置いておくべきである」などと称した噴飯物の議論などが参考になるでしょう。

韓国の前首相<飲み屋の酔っ払い

もっとも、マスメディアが情報を統制していたようなひと昔前の世の中ならばともかく、インターネットを通じて韓国メディアの報じる内容がそのまま垂れ流される現在のような状況において、日本の国益を犠牲にしてまで日韓関係を「修復」しようとする動きが出てくるかどうかは微妙です。

「官僚や一部企業の私利追求で日本が滅びる」という観測は、「日本は民主主義国家である」という事実を、あまりに軽視しています。日本国民は、さすがにそこまで愚かではないと信じたいところです。

その意味では、昨日の『韓国前首相が日本に「偏屈、恥知らず」など暴言を吐く』でも報告したような、私たち日本国民が眉を顰(ひそ)めるような話題が、定期的に韓国側から投下されるのは、決して悪い話ではないのかもしれない、と思う次第です。

※ ※ ※ ※ ※ ※ ※

なお、昨日の議論では、韓国メディア『中央日報』(日本語版)の記事を参考に、丁世均(てい・せきん)韓国前首相が土曜日に発言した、次のような内容を紹介しました。

日本はちょっと偏屈で恥知らずなのではないか。われわれを刺激しなくてもいくらでも五輪をできるのではないか。五輪地図修正ができなければ国民の同意を受けて五輪をボイコットすべき」。

中央日報はまた、「2019年に日本政府が韓国大法院(最高裁)の徴用関連判決を問題にして輸出規制をしたこと」と関連し、丁世均氏が「本来敵国に戦争物資は禁輸しても生活物資や産業物資は禁輸しない」、「(日本は)悪い人たち」などと話した、とも報じています。

(※もっとも、日本が韓国に対し、2019年に輸出「規制」を発動した、などという事実は存在しないのですが…。)

これを巡って当ウェブサイトでは、「どこかの飲み屋でクダをまく酔っぱらいの発言というのならば、眉を顰めはするものの、『まぁ、仕方がないか』と思ってスルーする」と述べたうえで、これが「前首相という立場にある人物の発言というのは驚きだ」、と報告しました。

これに対し、ツイッターなどで「要するに、『新宿会計士の政治経済評論』は『大韓民国の前首相≒飲み屋の酔っ払い』と考えている、という意味だ」、といったご意見を頂いたのですが、そのように申し上げたつもりはありません。

もしそのように受け取られたのだとしたら、大変な侮辱ですのでお詫び申し上げます。もちろん、この場合、謝罪の対象は「この暴言を吐いた韓国の前首相と同一視されそうになった飲み屋の酔っ払いの皆さまに対して」、です。

つまり、こういうことです。

  • (×)「大韓民国の前首相」≒「飲み屋の酔っ払い」
  • (〇)「大韓民国の前首相」<「飲み屋の酔っ払い」

以上、当ウェブサイトにおける昨日の暴言を謝罪申し上げる次第です。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. カズ より:

    米国は、国際連携を弱める効果しか持たない韓国の存在を、プレーヤーからスーパーサブ(永遠の秘密兵器)に格下げしたのでは?
    「日米韓」とのくくりも、契約をタテに彼らを飼い殺しにするための方便なのかと・・。

    「無能な働き者に何もさせない」のが、不確定要素を排除するための善後策なんですよね。きっと。

    永遠の秘密兵器と化した彼らに、出場機会は訪れません。
    なぜなら、”永遠の秘密” なのですから・・。

    1. 引っ掛かったオタク より:

      使いドコロ無くそもそも使いものにならない秘匿兵器に維持費をかけるのは、必要経費というより無駄遣いの類いかと
      ハッキリお払い箱にしたほうがリソース有効活用できそうではアリマス

      1. 裏縦貫線 より:

        >>ハッキリお払い箱にしたほうが

        放棄もできない負動産では…
        敵に渡ったら厄介なことには変わりないので固定死惨税を払い続けざるを得ません。

      2. カズ より:

        引っ掛かったオタク様
        プランの意図は ”何もさせない(使えなくする)こと” にあるので、
        雨曝し(アメ晒し?)のバックヤードで廃れるがままにするための秘匿だと考えれば、いかがでしょうか?

        確かに維持費だと捉えれば無駄遣い。
        けれど廃棄費だと捉えれば必要経費なのかもです・・。
         

  2. 匿名 より:

    >ちなみに当時、それを見抜いていたのは、日本を代表する優れた韓国観察者で、当時は日本経済新聞社の編集委員だった鈴置高史氏くらいなものでしょう

    エドワード・ルトワックさんでしょう。日韓の識者以外でこれをズバッと書ける人がいることに驚きました。

    >このような韓国の安全保障の責任を逃れようとする姿勢は、「日本との争いを欲する熱意」という歪んだ形であらわれている。ところが日本との争いには戦略的に何の意味もないし、日本へ無理矢理懲罰を加えても、韓国側はリスクを背負わなくてすむのだ。
    https://geopoli.exblog.jp/20648618/

    慰安婦合意は米国を保証人にすることで韓国にリスクを背負わせたと言えると思います。トランプ時代には韓国がGSOMIAで暴れるまでほとんど忘れ去られてましたが。

    韓国が日韓関係改善を言い出しているのは、米韓会談でFOIPコミットを明確にしたことでシンガポール宣言を容認してもらえるほど米韓関係が改善したという思い込みがあるからでしょう。米国の威を借りて日本に譲歩を迫るチャンスだと考えているように見えますね。

    米国からしてみれば、韓国がFOIPで汗を流して米韓関係を進めるのなら、日米韓も最低限回るように協力せざるを得なくなると考えているのでは。後、日本が日米韓や日韓で何かしようとすると韓国が発狂するということも理解したと思います。で、日米韓は米韓の従属変数として扱う、それが動いている限りは日韓は放置。

    日本としては韓国がFOIPにコミットするなら、ベトナムやフィリピン、他のASEAN諸国の手前、中国の圧力や嫌がらせから韓国をある程度守ってやる必要が出てきたのがめんどくさいところですね。

    1. だんな より:

      匿名さま
      シンプルに良いコメントだと思います。
      是非ハンネを入れて、続けてコメントして欲しいです。

    2. 頓珍韓 より:

      >日米韓は米韓の従属変数として扱う、それが動いている限りは日韓は放置。

      「日米韓」と「日韓」のツートラック外交

  3. だんな より:

    >「この先は韓日関係の改善と域内の安全保障面での役割向上に対する米国からの圧力が強まる可能性がある」とし、対応策を講じるべきだと指摘した。

    茶番と言い訳を考えて、日本が悪い事にするニダ。

    >本当に米国は「日韓両国関係の修復」を望んでいるのか

    「そうなったら良いなぁ」とは、思ってるんじゃない。

    これからは、G7で日米韓首脳会談、日韓首脳会談が行われるかどうかが、話題になるんでしょう。

  4. めがねのおやじ より:

    つまり丁世均氏は酒無しでもクダを撒く、呑み屋の酔っ払いよりタチが悪いという事ですね。平常運転でという事は、いつも日本に対しては、そう思っていると。

    また「本来敵国に戦争物資は禁輸しても生活物資や産業物資は禁輸しない」「日本は悪い人たち」ハア?戦争物資とか産業物資とか。自分で戦争準備した事ない国家の政治家はコレですから、戦争には絶対負けます。

    日韓関係は続かないです。何処まで頑張っても韓国側が裏切る。日韓関係は早ければ1年後、遅くとも5年後には破綻しているでしょう。

  5. たろうちゃん より:

    オリンピック会場への旭日旗の持ち込みも、問題なくクリアされた。韓国の発狂に拍車が掛るわけで彼らからしたら後には退けない舞台が整ってしまった。おれはオリンピック開催反対派なんだが、なんだかワクテカになってしまった。このボイコットは実現するのか?それとも、シレッと参加するのか?どちらにしても彼の国は世界の笑い者にはちがいない。

  6. だんな より:

    飲み屋さんが、酒類提供出来ないこの時期ですから、酔っ払いよりも、風評被害が有るのは飲み屋さんの方かな。
    こんな奴が居ると思ったら、飲み屋に行きたく無くなるニダ。

  7. WindKnight.jp より:

    米国は米国で望ましい日韓関係というのがあるはずで、
    だから、そこは”修復”よりも、”更新”というほうが正しいと思います。

    それを韓国が勘違いしているんだよなぁ。

  8. 匿名29号 より:

    新聞に始まりシンクタンクだろうと大学教授とか前〇〇だろうと名前の前に「韓国系」と付くと99%が半分の事実と捏造と欲望とをごちゃ混ぜにした屁理屈ばかりです。自身で筋が通っていると思っているのか、韓国内の情動につき動かされやすい層を意識してものを言っているのでしょうが、ほとんどシュプレヒコールを叫んで自己を満足させているようにしか見えません。

    これが確信犯なら相当の役者ですが、本気で信じているなら、いちいち真剣に話を聞いてやる相手ではありません。アメリカ人というよりバイデン大統領も自分自身が骨を折りようやくそのことに気づいたのでしょう。文在寅大統領との首脳会談におけるあしらい方がそのことを良く表しています。ニコニコして文大統領に相槌を打ち顔を立ててやりながら、その実重要なことは何一つ与えず、まさにクラブケーキ野郎に対する扱いでした。

    今中国に目がいっているバイデン大統領にとって、北朝鮮に対してのみ力を発揮する日米韓関係強化は最優先課題ではなく、韓国が形式的にでも自陣営に残っていればOKです。それより嫌がる日本に圧力をかけて日韓慰安婦合意をさせて、再度同じことをすれば中国包囲網が政治的に破綻しかねない方に注意したのでしょう。 実際、EU・日本を引き込んで政治的には中国包囲網ができつつありますが、日本の経済界はまだ中国寄りですし、バイデン政権は韓国・北朝鮮より経済的・サプライチェーン上も中国包囲網を完成させることを急務としています。当分はアメリカが日本に日韓関係改善を強要してくることはないと思います。

  9. りょうちん より:

    数学オタの戯言ですが二国間関係は足し算ではなく行列の演算子だと思います。

    1. だんな より:

      りょうちんさま
      私もそう思います。

      日韓関係へのアメリカの影響は、「米韓関係」と「日韓関係」の差によると思います。
      頭が悪いんで、これ以上分かりませんm(__)m

      1. 匿名 より:

        日韓関係って、対米では本来韓国が日本を巻き込んで米国に物申すためのものだと思うんですよ。東北大震災以来、韓国がすっかり日本を下僕だと思うようになって、日本もそんな韓国にもう付き合いきれなくなった。人の弱み探しが生きがいになってしまった人と話したい日本人もほとんどいないでしょうし。

    2. 迷王星 より:

      二国間関係は非線形なので演算子だとしても行列演算子よりも遥かに複雑だと思いますよ。行列演算子の集まりが成す空間は線形空間ですからね。

  10. 匿名 より:

    >あまり予断めいたことを言うべきではありませんが、「円滑な日韓関係」から何らかの利益を得ている人たちとは、ずばり、外務省のコリア・スクールや一部の経団連企業ではないか、と疑っています。

    私は、一部の(あるいは多くの)政治家も含めていいのではと思います。以前は日韓癒着とか言っていましたよね。そういう人たちにとって韓国は便利な国なのかも知れませんね。もちろん被害者は日本国民(の税金)です。真っ当な方法で金を稼ぐのは本当に大変です。そんな人たちにとって税金は垂涎の的です。国際援助、政府補助金・・あらゆる名目を使って税金を自分の懐へ入れたいと考えるのは自然です。オリンピックだって、スポーツバカ(見る方も含めて)をダシに使った税金ネコババイベントなのだと思えてしまいます。

    「カネのために人は売国奴になる」・・いい言葉ですね。コレ、私の言葉です。以前、某野党と共同での北朝鮮利権未遂なんてのもありましたよね。世の中には市民団体を装った売国奴なんかもたくさんいることでしょう。

    売国奴=スパイと言っても差し支えない。だ・か・ら、スパイ防止法が急がれるのです。はっきり言って、憲法改正などどうでもいい。アメリカに利用されるのがオチです。有事になったら国民は憲法なんて飛び越して行動するでしょう。使えない法律。それが憲法です。(いったん事あれば政治力でどうにでもなるのです。現に憲法第9条って何なんでしょうか?)でも、スパイ防止法は違います。国家の意思がしっかりしてなければできない、正に国を守るための法律になるものと私は思います。

  11. PONPON より:

    WINWINの関係になるのなら、日本にとっても日韓連携は歓迎すべきことなの
    でしょう。
    しかしそうならないことは、嫌というほど日本人は解ってきたのです。

    アメリカ政府はもはや修正不能な韓国の根深い反日侮日をどこまで理解しているのしょうかか?
    韓国の反日を、日本が韓国を支配下したことが原因である、としか理解できないのであれば、日韓連携は日米韓連携の重要な要素、ニアリーイコールであると誤認し続けることになるのでしょう。

    対中国、北朝鮮に対する軍事連携としてのみ韓国とは引き続き協力する(であろう)、と茂木外相は言ったに過ぎません。
    アメリカ政府はその意図はおそらく感じ取っているのでしょうが。。。

    アメリカ政府が、日米韓連携≒日韓連携、と捉えるのか、日米韓連携≠日韓連携と捉えるのかは、各政治家や官僚によって違うかと思いますが、
    おそらく多くの政治家や官僚は、日米韓連携≒日韓連携と捉え続けているのではないでしょうか?

    バイデン政権も、懸念したとおり、徐々に、日米韓連携≒日韓連携に寄せてきているように思います。

  12. チキンサラダ より:

    私が思うことの一つに、「価値観や危機感の伝播にはタイムラグがあり、それが国際政治を難しくしている」というものがあります。

    たとえば、中国の膨張主義に対する危機感は2000年代には日本に充満していましたが、アメリカは当時呑気に米中共存を夢見ていました。
    しかし、2010年代後半のトランプ政権誕生直前の頃からようやく中国の危険性が認識されるようになりました。
    オーストラリアもこれとほぼ同時期に中国への過剰な傾倒へのリスクを認識し始めました。
    ヨーロッパに至っては2020年代になってようやく危険性が認識し始められたというところです。

    同様に韓国のあまりの身勝手さは、日本以外の国にはなかなか伝わってきませんでした。これは地理的距離も大きいでしょうし、韓国との関係が薄い国には良くも悪くも関心が低いということもあるでしょう。

    長らく日本のみが韓国の異常性を認識する時代が続いていましたが、最近ようやくアメリカでも「もしかすると、韓国は少しワガママなのかもしれない」程度には認識されてきたようです。日本、韓国の関係においてここ数年はアメリカが日本よりの姿勢をとっていることがその証拠です。
    一方、韓国の異常性はまだいまいち伝わりきってないことは忘れるべきではないですし、そもそも米国は韓国にさほどの関心がない=韓国が異常だろうがどうだろうか気にならない、ということを忘れるべきではないのでしょう。

    なお、米国以外には韓国の異常性が伝わるどころか、日本の方がおかしいと認識してる国がまだまだ数多くあることを我々は忘れるべきてはありません。(誠に腹立たしいことではありますが)

    1. PONPON より:

      チキンサラダ様

      >なお、米国以外には韓国の異常性が伝わるどころか、日本の方がおかしいと認識してる国がまだまだ数多くあることを我々は忘れるべきてはありません。

      一般的に、左派リベラル派が強い国、言い換えればポリコレが強い国が韓国擁護派が多いように思います。
      例えば、ドイツやカナダ、ニュージーランド、アメリカ国内の民主党支持者等です。
      これは、韓国が被害者ビジネスを巧妙に展開していることとの表裏一体を示すものかと思います。

      ですが、例えばフランスは左派が強いわりに例外的に日本びいきのようですが、これは江戸時代から現代に続く日本文化への傾倒から、日本のことを良く知っているとに根差しているからだと個人的に勝手に思っています。
      一方、ドイツは日本文化に対して過去から現在に至るまであまり関心を寄せないように思います。

      つまり、文化的な魅力は重要ということですが、この点でも日本は韓国に負けつつありますので(BTSが最たる例)、韓国との評判戦争は予断を許さない状況かと思います。

      1. チキンサラダ より:

        PONPON 様、

        左派が強い国は韓国びいきが多いというのは仰るとおりかと思います。
        フランスは、サブカルチャーな人たちばかりが特集されるので、日本贔屓と思われがちなのかもしれませんが、全体としては日本には厳しい国です。
        ドイツは戦後左派が強いのと、第二次世界大戦のトラウマから日本と距離を置きがちなようですね。中国の宣伝戦略にやられている部分も大きいかと思います。

        1. PONPON より:

          チキンサラダ様

          私が記憶する各種調査では、フランスは欧州の中では親日度が高いと認識しております。

          https://news.yahoo.co.jp/byline/fuwaraizo/20190322-00118643/

          https://nlab.itmedia.co.jp/research/articles/160096/2#utm_source=yahoo_v3&utm_medium=feed&utm_campaign=20210412-10005844&utm_term=it_nlab-life&utm_content=img

          調査によって違いはあるかと思いますが、少なくとも、相対的には、日本に厳しい国とは思えません。
          逆に、一定数の日本人はなぜかフランスを嫌う傾向にあるとは感じています。
          おそらく、気取っている、上品ぶっている、等、フランス文化が持つ独特な雰囲気を嫌ってのものかと思いますが。。

        2. PONPON より:

          すいません、ドイツに対して少し。。

          ドイツが中国の宣伝戦略にやられている部分も確かにありますが、それを受け入れてしまうところに日本への低い評価とそもそもの親近感の無さがあるようにも思います。

          ドイツ現地に住む日本人の面白い考察がありますので、ご参考まで。。
          https://ameblo.jp/fan-of-fun/entry-12357094261.html

          この人の考察もなるほどです。
          https://www.multilingirl.com/2017/07/why-german-do-not-interested-in-japan.html

          日本は、ドイツを過大視、過重要視しすぎる傾向にあるのかもしれません。

          1. チキンサラダ より:

            PONPON 様、

            なるほど、フランスはそこまで対日感情悪くないのですね。私はまさにその「おフランス」な文化が好きでアテネフランセまで通った人間ですが、正直フランス人たちが他の国以上に日本を好きと言う印象は持てませんでした。まあ、彼らはどの国に対してもシニカルですけどね。(それをエスプリと呼ぶw)

            ドイツに関しては、ご紹介いただいた考察に類するものは何度か読んだことがありまして、それがまさに私の上記のコメントのベースになっています。「第二次世界大戦のトラウマから日本と距離を置きがち」と上に書かせていただいている部分です。

            > 日本は、ドイツを過大視、過重要視しすぎる傾向にあるのかもしれません。

            全く同感です。ドイツを正確に知らないのですよね。特に戦後のドイツの微妙な機微を知らず、ナイーブな幻想を抱きすぎかと思います。

  13. より:

    韓国人がアメリカの「介入」を望むのは、ごく簡単な理屈です。
    韓国人は、「議論などするまでもなく、無条件に韓国は絶対的に善であり正義であり、日本は無条件に絶対的な悪であり不正義である」と信じ込んで疑うことを知りません。従って、「アメリカは絶対的な善であり正義である韓国を支持するのが当然であり、それがものの道理というものである」と考えているので、韓国人の望むアメリカの「介入」とは、「絶対的な悪であり不正義である日本を懲らしめること」なのであり、アメリカが日本を支持どころか中立を保っていても、「後頭部を殴られた」と泣き喚くことになります。なぜならば、「絶対的な善であり正義である韓国に与しないということは、アメリカは悪であり不正義なのだ」という結論に至るからです。さすがの韓国人も、アメリカが韓国の後ろ盾であることくらいは解っているので(本当に?)、アメリカに真正面から反抗することなどできないため、星条旗を燃やして鬱憤を晴らすくらいのことしかできません。

    「アホか?」と思われるかもしれません。でも、韓国式思考法では当然の帰結なのです。過去、アメリカは専ら日本に圧力を掛ける方向で日韓間の問題に介入してきました。それは単にアメリカの戦略的な都合でしかなかったのですが、韓国人からすれば、「韓国=善/正義」vs 「日本=悪/不正義」という構図をアメリカが認めたからだとしかなりません。それゆえ、韓国は今回もアメリカの「正しい介入」を望んでやまないのです。

    余談:
    韓国式の「韓国=善、日本=悪」というのは、まず「韓国=善」から出発し、「韓国が善であることは疑い得ない以上、日本は当然悪でなければならない」という展開に依ります。一方、日本のサヨクその他は、まず「日本=悪」というところから出発しています。「日本が悪であることは当然なのだから、日本と対立する韓国は少なくとも悪ではない、むしろ善であっても不思議ではない」という展開になっているようです。
    出発点が異なるのに、似たような結論に至るのは、どちらもよほど頭が単線構造になっているのではないかと思います。

    1. 匿名29号 より:

      >似たような結論に至るのは

      利害関係が一致するからとも言えます。 グルともいいます。
      そういえば、意味はまったく違いますがサリンを撒いて死刑になったグルもいましたね。コロナ禍により孤立した若者をSNSを駆使して取り込み、またぞろ信者を増やしているとか。他人の弱い面につけこんで金を巻き上げる方法は同じです。

  14. 農家の三男坊 より:

    >ブリンケン国務長官に対し、「北朝鮮問題に対処するための日米韓3か国の枠組みはしっかりやるから、日韓2ヵ国の関係には介入しないでほしい」と働きかけていた

    実際のところは良く判らないので、コメントしませんでしたが、茂木さんのこのコメントは外交の責任者としては、足りませんね。

    多分やっているとは思いますが、

    「ご存じの様に、バイデン大統領の顔を立てた慰安婦合意は破る、条約は守らない、挙句に、日米間連携で本来味方の筈の日本の哨戒機に火器管制レーダーは照射する、話し合おうと言っても、都合の悪いことは無視し、逃げ回る。殴りつけられなければわからないチンピラの様だ。表立って殴りつけるわけにはいかないので、紳士的に対応しているが、恥ずかしながら、襟を正させるところまで行っていない。
     日米韓連携を確かなものにするためには、安心して協力できる様、韓国をしっかり反省させ、慰安婦合意を守り、日韓基本条約を守り、日本の哨戒機に火器管制レーダー照射した顛末を謝罪と共に報告させ、再発防止措置を誓わせる必要がある。米国も手伝ってくれ。」

    と言って、米国をこちらに引き込む必要があります。
    要は、”日米韓連携を確かなものにするためには、韓国を変える必要がある”と、米国に認識させ、日米韓連携が必要と思うなら韓国に米国が自発的に圧力を掛けさせることが必要です。

     産経の記事では米国を傍観者の位置に立たせたままです。それで、韓国をコントロールできて居るのなら良いのですが、ただボーっとしているだけです。
     米国にとっては”どっちもどっち、日米韓を強固な関係にしようとしていない”と見えている気がします。

  15. 名無しの権兵衛 より:

     茂木外相の「北朝鮮問題に対処するための日米韓3か国の枠組みはしっかりやるから、日韓2ヵ国の関係には介入しないでほしい」という言葉を分析してみました。
     「北朝鮮問題に対処するための日米韓3か国の枠組み」は、次の3分野に分類できます。
    【A】北朝鮮の「完全かつ検証可能で不可逆的な非核化」の実現ならびにそのための国連決議に基づく経済制裁の実施と各国の経済制裁実施状況の監視
    【B】韓国政府が米国政府の了解を得て実施する南北融和政策ならびに南北統一に向けた取組など韓国政府独自の対北朝鮮政策
    【C】日米韓三角GSOMIAに基づく北朝鮮の核実験・ミサイル発射など核開発関連情報の共有
    ⇒このうち、【A】は実質的には日米連携、【B】は実質的には米韓連携で、実質的に「日米韓連携」と言えるのは【C】のみです。
     つまり、茂木外相の言葉を言い換えると「日米韓三角GSOMIAに基づく情報共有はしっかりやるから、日韓2ヵ国の関係には介入しないでほしい」ということになるのではないでしょうか。

  16. 名無しのPCパーツ より:

    > 単純に中国が怖かったという事情
    アメリカがこれに気づくきっかけは、朴大統領の中国軍事パレード参加だと思います。
    同盟国であるアメリカがあれだけ言っても中国の軍事パレード参加しました。
    アメリカが「米韓同盟より中国の方が重要なのか?」と疑問に思って当然でしょう。

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