相手にするな、それより制裁を考えよ
忘れている方も多いかもしれませんが、「自称元徴用工判決問題」、じつは何にも解決していません。相変わらず差押え(と称した「資産売却スルスル詐欺」)は進んでいます。そして、問題はそれだけではありません。3月に報じられた「日本企業17社を相手取った訴訟」という話題、週末の韓国メディアでは被告企業を16社に減らしたうえで、実際に今週金曜日から審理が始まる、などと報じられているのです。そろそろ韓国に対する懲罰ないし制裁を発動するタイミングが到来しつつあるのでしょうか。
目次
今年3月の公示送達
以前の『いまさら感もある、「元徴用工ら日本企業を集団提訴」』でも取り上げましたが、今年3月、韓国で(自称)元徴用工やその遺族ら合計85人が日本企業17社を相手取り、合計86億ウォンの損害賠償を求めた訴訟の弁論を始めるための公示送達の手続が取られました。
これを報じた朝日新聞の3月18日付『徴用工訴訟、5月以降弁論 日本企業側へ書類送付手続き』によると、じつは、この訴訟自体が始まったのは約6年前だそうですが、今回の公示送達は「弁論を始めるために必要な訴訟書類を企業側に伝えたとみなす」ための手続だそうです。
そして、手続自体が取られたのは3月16日付で、効力が発生する5月18日以降に弁論が始まる予定、などとされていました。
ちなみに朝日新聞によると、訴えを起こされたのは三菱重工業や日本製鉄、三井E&S、ENEOS、住友金属鉱山、三菱マテリアルなど合計17社で、「これだけ多数の日本企業を一度に相手取った集団訴訟が審理されるのは初めて」としています。
自称元徴用工の集団訴訟
いよいよ集団訴訟の審理が開始へ
さて、その「続報」でしょうか、韓国メディア『聯合ニュース』(韓国語版)に昨日、こんな記事が掲載されていました。
日本企業16社相手に強制徴用被害者の訴訟が今週開始【※韓国語】
―――2021/05/23 06:00付 聯合ニュースより
今週28日、すなわち金曜日に、ソウル中央地裁は民事第34部で「強制徴用労働者と遺族85人が日本製鉄、日産化学、西松建設など日本企業16社を相手取った訴訟」の最初の弁論を開くのだそうです。
被告の日本企業、先ほどの朝日新聞の記事では「17社」でしたが、こちらの記事で「16社」に減っている理由は、この85人の原告らが途中で1社については訴訟を取り下げたためだとしていますが、そのほかの要素については基本的には変わらないようです。
しょせんは「サラミスライス」の一環
ただ、17社が16社に減ったにせよ、たしかに「85人が16社を相手に86億ウォンの損害賠償」と聞くと、未曽有の大規模訴訟が始まったかの印象を抱きますが、果たして本当にそうなのでしょうか。
冷静に考えてみると、損害賠償総額の86億ウォンを85人で割れば、原告1人あたりの請求額は約1億ウォンで、先週金曜日時点の1円≒10.35ウォンで日本円に換算すれば966万円、つまり1000万円弱に過ぎません。
これまでの自称元徴用工判決は、韓国の最終審である「大法院」で確定判決が出た2018年10月30日の新日鐵住金(現・日本製鉄)に対するもの、11月29日の三菱重工に対するものを含め、多くの場合、原告1人あたり1000万円前後です。
この点、2015年12月28日に日韓両国が交わした「慰安婦合意」では、(自称)元慰安婦1人あたり1000万円前後のカネが支払われることが想定されていたとされていたことからもわかるとおり、金額的にもだいたい似たり寄ったり、というわけです。
したがって、今回の集団訴訟も、金額的に見れば、正直、これまでのものとほとんど変わりません。
「これだけの数の原告がこれだけの数の日本企業を訴えるのは前例がない」というのは事実なのかもしれませんが、そのインパクトがそこまで大きいのかどうかについては、正直、疑問でもあります。それに韓国のことですから、後述するとおりどうせ勝訴しても現金化できるわけはありません。
今回の訴訟も、サラミを薄~~~~くスライスするように、日本企業の出方を探っているものではないでしょうか。
(なお、とくに韓国の瀬戸際外交・瀬戸際戦術の実例などについては、『「資産現金化」は典型的なサラミスライスの瀬戸際戦術』などでじっくり議論した「資産売却スルスル詐欺」、「チャーハン詐欺」あたりをご参照いただけると幸いです。)
原告1人当たり1000万円という微妙な金額
ついでにもうひとつ指摘しておくなら、この「原告1人あたり1000万円前後」という金額は、正直、日本製鉄や三菱重工を含めた多くの日本企業にとって、まったく問題なく払える金額であり、むしろ訴訟コストの方が高くついているほどではないでしょうか。
ひと昔前の事なかれ主義的な経営者であれば、「むしろ、訴訟コストの方が高くつく」との判断から、大法院(日本でいう最高裁に相当)まで争わず、途中でさっさと和解に応じ、カネを払っておしまい、という判断が働いても不思議ではありません。
もしかすると、自称元徴用工裁判を裏で支援している者たちは、このあたりの「微妙に日本企業に支払えそうな金額」をうまく1000万円前後に設定した、ということなのかもしれません。
逆にいえば、自称元徴用工問題の背後にいる者たちは、今後は何らかの形で「自称元徴用工利権」を確立させ、「(自称元)徴用工」を自称元慰安婦と並ぶ社会の最高権威に押し上げ、最終的には裁判によらず、日本企業に好きなだけ賠償金を支払わせる形に持って行きたいのではないでしょうか。
だからこそ、「払おうと思えば払える金額」を請求し、1社でも払ってしまった社が出てくれば、「そら見たことか」とばかりに、これを利権化するつもりなのでしょう。
日本企業が要求に応じてはならない理由
なお、いちおう申し上げておきますが、「払おうと思えば払える」からといって、1人当たり1000万円を支払って良い、という話ではありません。
当たり前の話ですが、企業経営をしていると、暴力団、総会屋、社会運動標榜ゴロ、政治運動標榜ゴロのような反社会的勢力はいくらでも寄ってきますし、少しでもカネを与えたら最後、次から次へと弱みを握り、やがては会社経営そのものを揺さぶられることになりかねません。
サメに血の匂いに敏感だと言われますが、反社会的勢力もカネのにおいに敏感です。したがって、仮に自称元徴用工にどこかのタイミングでカネを少しでも払ってしまえば、あっという間にその企業にはこの手の自称元徴用工が群がってきます。
実際、散発的な報道を眺めても、日本企業の敗訴判決は、日本製鉄、三菱重工の2社に大法院レベルで確定した3つだけでなく、高裁、地裁レベルでも何件か敗訴判決が出ているようです。
さらに、本稿で引用した聯合ニュースの記事を読んでも、自称元徴用工訴訟に関して審理中のものは、「ソウル中央地裁だけで20件」(!)というから、大変な話です。
問題は絶対に解決しない
自称元徴用工問題の本質
さて、改めて、ではありますが、この自称元徴用工裁判についてどう考えるべきでしょうか。
もう日韓関係は、これで完膚なきまでに破壊されるのでしょうか。あるいは日本企業が頭を下げ、和解金を支払えば、日韓関係は「修復」されるのでしょうか。
私見を交え、結論からいえば、日本企業がカネを払おうが払うまいが、この「問題」が解決することは絶対にありません。
いや、「この問題」と称するのは、この場合は適切ではありません。自称元徴用工問題についても、その概要を振り返っておく必要があります。
まずは、自称元徴用工問題の簡単な定義です。
「朝鮮半島で『強制徴用された』と自称する者(いわゆる旧朝鮮半島出身労働者、あるいは自称元徴用工)やその遺族らが、日本企業を相手に損害賠償を要求している問題」。
ここで「自称元徴用工」という用語を使うのには、ちゃんとした理由があります。
「強制徴用された」と自称する者たちの中には、もしかすると本当に、国家総動員法に基づく国民徴用令で徴用されたケースもあるのかもしれないし、工員の募集に応募しただけの者(つまり応募工)や、酷い場合には働いてもいないのに「強制徴用された」と称している場合もあるかもしれません。
だからこそ、これらをひっくるめて、韓国側の「強制徴用被害者」という呼び方ではなく、「自称元徴用工」とカテゴライズすべきである、というのが当ウェブサイトで報告してきた主張、というわけです(※この用語、拙著『韓国がなくても日本経済はまったく心配ない』でも使用しています)。
自称元慰安婦問題とまったく同じ構図
そして、「強制徴用工」ではなく「自称元徴用工」という正しい用語を使うことで、この自称元徴用工問題には本質的に次の2つの問題が存在していることがわかる、というわけです。
自称元徴用工問題の2つの本質的問題点
- ①本来、日韓間のあらゆる請求権に関する問題は、1965年の日韓請求権協定で完全かつ最終的に決着しており、慰安婦問題は2015年12月の合意で最終的かつ不可逆的に解決済みである。
- ②韓国側が主張する「被害」の多くは、(おそらくは)韓国側によるウソ、捏造のたぐいのものであり、最終的には「ウソの罪をでっち上げて日本を貶めている」のと同じである。
ちなみにこの2つの問題、自称元徴用工だけでなく、自称元慰安婦にもまったく同じことが成立します。
ただ、慰安婦問題に関しては、日本政府の側にも1993年の「河野談話」や2015年の日韓慰安婦合意などで、この慰安婦問題があたかも事実であるかのごとく認めてしまったという過失があるため、②の部分については、いわば「過失相殺」のような形とならざるを得ません。
大変に悔しい話ではあるのですが、慰安婦問題に関し、「朝日新聞の捏造記事や韓国の自称元慰安婦、尹美香(いん・びこう)現国会議員を含めた市民団体関係者、さらには韓国政府などがグルになって捏造した問題だ」といった正論を述べても、世界は日本の言い分に聞き耳を立ててくれません。
だからこそ、自称元徴用工問題を「第2の慰安婦問題」にしてはならない、というわけであり、逆に自称元徴用工問題を主張しているであろう勢力は、これを「第2の慰安婦問題」にしようと必死なのだ、という言い方ができるわけです。
徴用工と慰安婦の最大の違い
ただし、この自称元徴用工問題に関しては、いくつかの点において、慰安婦問題とは違った展開を見せています。その最たるものは、上記①の部分において、日本政府がただの1ミリも譲歩する姿勢を見せていないことでしょう。
問題の①については、安倍晋三総理やその後継者である菅義偉総理らを筆頭に、現在の日本政府は一貫して1ミリも譲ろうとしておらず、それどころか、とくに2018年10月と11月の2つの大法院判決などを巡っては、「韓国が作り出した国際法・日韓請求権協定違反」と厳しく糾弾し続けています。
また、日韓請求権協定では第3条で問題解決プロセスを定めているのですが、日本政府はこれに従い、2019年1月に同第1に基づく外交協議を、5月には同第2に基づく国際仲裁を、6月には同第3に基づく第三国仲裁を、それぞれ韓国に通告しました。
それにもかかわらず、韓国政府はこれら「第3条手続」のすべてを無視し、2019年7月19日には河野太郎外相(当時)が南官杓(なん・かんひょう)駐日大使(当時)を外務省に呼び、厳しく抗議しました(『「河野太郎、キレる!」新たな河野談話と日韓関係』等参照)。
したがって、先ほど指摘した「自称元徴用工問題」には3番目に、次の一文を付け加えても良いでしょう。
- ③日本政府は日韓請求権協定第3条に定める手続に従い、平和的かつ友好的に問題を解決しようと努力したが、韓国側はこの日本側の外交的協議や仲裁手続にいっさい応じなかった。
その意味では、現在の日本政府は、韓国が得意とする「インチキ外交」のひとつである「ウソツキ外交」の罠には陥らず、それどころか韓国が最も嫌う「被害者」ポジションに収まっている、という言い方もできるかもしれません。
つまり、いまのところ、防戦としてはパーフェクト、というわけですね。
防戦だけで良いのか
ただし、普段から当ウェブサイトで申し上げてきたとおり、未来永劫、日本政府が「防戦」だけをやっていればよい、という話ではありません。そもそも論ですが、この自称元徴用工問題も、広い意味では「ゼロ対100」の構図にあるからです。
ゼロ対100理論とは?
自分たちの側に100%の過失がある場合でも、インチキ外交の数々を駆使し、「相手にも落ち度がある」などと言い募り、過失割合を「50対50」、あわよくば「ゼロ対100」に持ち込もうとする、中国や北朝鮮、韓国に特有の屁理屈のこと。
この「ゼロ対100理論」は、日韓間に何らかのトラブルが生じ、かつ、韓国側に100%の責任がある場合であっても、韓国側が「日本が歴史を正しく教えないのが悪い」などと言い募り、少しでも「日本も悪い」ということにしようという屁理屈のことです。
その典型的な事例が、先月21日に出てきた、自称元慰安婦訴訟の却下判決でしょう。
『自称元慰安婦訴訟「却下」でも楽観視できない日韓関係』などでも触れたとおり、そもそも今年1月8日の主権免除違反判決自体が韓国による国際法違反行為であり、そのような非常識な判決を出した責任は、100%、韓国の側のみにあります。
それなのに、類似する訴訟で今度は原告側の主張が却下されたことで、「韓国が日本に配慮を示したものだ」といった主張が、おもに韓国メディアで相次ぎました(『慰安婦「韓日外交で解決を」=予想どおりの韓国紙主張』等参照)。
ちなみに「あの」朝日新聞自身も、日韓両政府に「本格的な対話」を促す社説を掲載しています(『朝日新聞社説「判決を機に日韓両政府は対話本格化を」』等参照)。
しかし、現実に4月21日の却下判決では、「日本政府が損をしなかった」というだけの話に過ぎず、「日本政府が獲得したもの」はゼロです。その意味では、典型的な日韓「ゼロ対100」外交、というわけですね。
懲罰
「日韓」に言及しなかった米国
さて、米国時間5月21日午後に行われた米韓首脳会談では、ひとつ、際立った特徴があったと思います。それは、ジョー・バイデン米大統領が文在寅(ぶん・ざいいん)韓国大統領に対し、「日韓関係の修復」を求めなかったことです。
バイデン氏自身、バラク・オバマ元大統領(任:2009年1月~2017年1月)のもとで副大統領を務めていて、日韓慰安婦合意に向け、日韓両国に圧力を掛けた人物としても知られています。
ところが、『台湾防衛にコミットした日本:日米同盟は経済同盟に!』でも話題として取り上げたとおり、バイデン大統領は日本に対して、「日米韓3ヵ国連携は大事だ」などとしつつ、「日韓関係は大事だ」とは言及しませんでした。
一方、米韓首脳会談の内容については、週末の『日本との比較で考える:米国の韓国に対する扱いの軽さ』や『文在寅氏「米国が韓国へのワクチン支援約束」、本当?』などでも取り上げたとおりです(未読の方はぜひご確認ください)。
この「米韓」においても、やはり「日米韓」に言及はありましたが、「日韓」に言及はありませんでした。
少し私見が入ってしまいますが、米国が日韓両国に対し、「関係を改善しろ」といわない理由はおそらく、米国としては「日米韓3ヵ国連携」をちゃんとやってくれればそれでよい、といった発想なのでしょう。
ダウングレードは「米国公認」、もっと踏み込んだ制裁は?
その意味で、日韓関係のダウングレードは、米国の公認だ、という言い方をしても良いかもしれません。
もっと言えば、「日米韓3ヵ国連携」の枠組みを傷つけない範囲においては、日本は韓国に対し、もっとボコボコに叩いても良い、という話ではないでしょうか。
自称元徴用工問題については、「①裁判を起こされる、②日本企業敗訴の判決が下る、③日本企業敗訴の判決が確定する、④日本企業の資産が差し押さえられる、⑤日本企業が賠償金を支払わされる」…、といった「段階」があります。
日本政府は「⑤日本企業が実質的に賠償金を支払わされる」という状態に陥らない限り、韓国に対し制裁を加えないようなそぶりを見せていますが、これについてもそろそろ改めても良いのかもしれません。
つまり、日本政府が対韓制裁制裁を発動するタイミングを、「④と⑤」の間ではなく、いきなり「③と④」の間、あるいは「②と③の間」にまで持ってきても良いのではないでしょうか。
もっとも、拙著『韓国がなくても日本経済はまったく心配ない』でも報告したとおり、現状、日本政府が韓国に対しとれる制裁措置には限界もあるため、これについては別途、立法措置などが必要でもあります。
韓国でわけのわからない訴訟が頻発すること自体、自称元徴用工判決問題を風化させず、議論を進展させる効果があることは間違いないでしょう。
View Comments (17)
100あるという対抗措置の一端を見せるときがきた!!
ってことだと思うのです♪
おかしな訴訟に巻き込まれるリスクがあるという意味で、本当に「問題」なんだと思うのです♪
現に巻き込まれている被害企業を助けるのはもちろん、新たな被害企業が出ないようにするためにも、政府にはちゃんと対応して欲しいのです♪
七味 様
日本人は法秩序を重んじるから、最高裁で結論が出るまで政府は動かないと思います。
勿論地裁レベルで実害の有る仮処分でも執行されれば、動かざるを得ないでしょうが、あくまで韓国の国内問題なので静観と言うスタンスだと思います。
政府は動けませんが民間は動けますから、それと無く話を着けて、当該の企業に韓国撤退を言わせる事くらいは出来ると思うんです。
多分人質作戦で撤退に待ったをかけて来るでしょうが、そうなれば政府も動けると言うものです。
助けない教えない関わらないの非韓三原則というのは有益なようで、実は有害なものなのではないでしょうか。
なぜなら韓国の反日は近づく反日ですから、こちらが無視してるだけだと反日葉止まらないし、どんどんエスカレートしていきます。
ですから日本としては非韓三原則にプラスして、韓国の不当行為に対してきちんと制裁が必要なんだと思います。
非韓三原則だけで満足するのは、ただの自己満足に過ぎないと思います。
韓国が強制労働をめぐり「他国の主権を裁いた例」として下記のような記事がありました。
裁判所、金正恩委員長と北朝鮮に強制労働させられた元韓国軍捕虜への損害賠償命じる2020.07.08(ハンギョレ)
http://japan.hani.co.kr/arti/politics/37159.html
>ソウル中央地裁民事39単独のキム・ヨンア判事は7日、元国軍捕虜で脱北者であるHさんとNさんが北朝鮮と金委員長を相手取り起こした損害賠償請求訴訟で、「北朝鮮と金委員長は2人にそれぞれ2100万ウォン(約190万円)を支給すべき」として、原告勝訴判決を下した。
2020.07.08(中央日報)
https://japanese.joins.com/JArticle/267851?sectcode=510&servcode=500
>特に今回の判決は文在寅(ムン・ジェイン)政府が尊重すると強調してきた「強制動員被害者に対する日本戦犯企業の損害賠償判決」と同じ性格の判決で、同じ論理で政府が簡単に介入できない状況なので南北関係に大きな波紋を呼ぶ可能性がある事案だ。
その後、北朝鮮側の不参加で判決は確定したのでしょうか??
「憲法上は北部も韓国領なのだから」との観点に立てば主権免除義務に反してるとも言い難いのかもですけどね・・。
*****
>「日韓」に言及しなかった米国
①韓国に過度な期待をしなくなった
②日本が言うべきを言い、韓国に負けないくらい「(正論で)面倒くさくなった」から
・・ではないのでしょうか? *いい傾向だと思います。
カズさま
北朝鮮は、裁判の有効性を認めていませんので、控訴せず確定したものと思います。
また、今年に入ってからから別の判決が出てます。
聯合ニュース
正恩氏に拉致被害者家族への賠償命じる判決 韓国地裁
https://news.yahoo.co.jp/articles/6c11b42aeed2a3d758c0ece23fb116f9c47a3495
>今回の判決が確定したとしても、北朝鮮と金正恩氏から賠償金を直接受け取る方法はない。
と有りますが、韓国が「朝鮮中央TV」などに支払う費用を制裁のためプールしていますので、差し押さえが可能なはずですが、続報有りません。
だんな様
裁判所に供託された北朝鮮分の著作権料16億5200万ウォン+α(2018年5月以降分)を国軍捕虜(一連の原告団?)とされる80名で分配すると1人あたり2100万ウォンの判決賠償額とほぼ一致することになりそうなんですよね。 確信的判決なのかな?
*返信ありがとうございました。
カズさま
文政権が、差し押さえて原告団に支払う事を許容するとは、思えません。
ガス抜きの判決ではないかと思います。
だんな様
もしかして北朝鮮の関与しないところで、勝手に免罪符を与えるような目論見なのかとも思ったのですが・・。
確かに「(白)頭山の金さん→トウヤマノキムサン」が汚大韓様の所業を見逃す訳ないのですものね・・。
m(_ _)m
徴用工の集団訴訟を『しょせんは「サラミスライス」の一環』と考えるべきでは有りません。
徴用工、慰安婦判決は、韓国を特別扱いしなくなった日本に対して、韓国司法が賠償を認める日韓関係の変化です。
処理水排出も訴訟が起きており、今後「日本を対象とした訴訟」が、韓国の国民感情で乱発することになると思います。
>韓国でわけのわからない訴訟が頻発すること自体、自称元徴用工判決問題を風化させず、議論を進展させる効果があることは間違いないでしょう。
最後の文章が、良く理解出来ません。
韓国人も「自称元徴用工判決問題を風化させず、議論を進展させる効果がある」と考えているんじゃないかな。
更新ありがとうございます。
金額的に1,000万円前後なら、日本の企業、政府も出すかもしれない。いや、少額だから慰安婦(売春婦)の二匹目を狙おう、が韓国の考えでしょう。
でも日本企業がカネを払おうが払うまいが、この問題が解決することは絶対にありません。また次、その又次と、永遠に訴訟を起こし毟り取るからです。
日本は日本企業の訴訟が出た時が、報復措置の一番手ですが、少なくとも敗訴確定時には、輸出はCランク、韓国人の入国停止、金融制裁を行うべきです。
米国としては日米韓3ヵ国連携をちゃんとやってくれればそれでよい、と切り替えた。日韓には口を挟まなくなった。良いじゃないですか。今後も更に関知しない、日本を貶める行為は、一発二発かますで良いと思います。それでもイチャモンつけるなら、残る道は一つです。
サイト主どのの皮肉でないでしょうか。韓国事業は精算せよとの。
韓国の憲法からすると北朝鮮は他国ではないなでは?
新宿会計士 様の見解にはほぼ賛同ですが、一点だけ異なる点があります。
米韓初納会談で、米国が日韓関係に触れなかったことには大変失望しました。
それは、”バイデンは信用ならん!し、役立たず。” という事です。
仲介者の役割は何か。
約束を破った場合は”お仕置きをする”から仲介者であり。
それが出来なければ、単なるメッセンジャーボーイです。
菅さんが、どのような交渉をしたかを
この後の”日本政府のお仕置き”具合で見てみたいと思います。
あわせて、本日の駐日大使信任状捧程式を注視したいと思います。
どこかの企業の受付に行き、○○の理由で1万円くださいと請求しても、謂れの無い金や、やましいことでもない限り、金額の多寡を問わず一円たりともお金を支払いませんよね。
もし支払ったとしたら○○の理由を会社が認めたことになります。
100万円なら狙いがばれる、1億円なら敷居が高い、1000万くらいがちょうどいいと踏んだのでしょう。
判決理由は「不法な植民支配・侵略戦争に直結した日本企業に対する反人道的な不法行為の慰謝料」です。
日本政府に「不法な植民支配・侵略戦争」を認めろと言っても事実無根ですから絶対に認めない、民間企業なら歴史に疎い担当者もいるでしょうし、歴史認識より金という経営者もいるかもしれません、そこを狙う戦略でしょう。
一社でも和解や慰謝料を払ったら日本政府は歴史を直視しないが、当事者である企業には過去の行いを素直に認める良心的な企業たとかで慰安婦に次ぐ鉱脈にしてしまいそうです。
だから「オレオレ詐欺」と同義の特殊詐欺であるという意味で「ヤルヤル詐欺」なのでは。
私個人的には、歴史認識をできないひとびとが歴史認識という言葉でタカることを覚えて、一度カネを渡したら無限に繰り返される「クレクレ史観詐欺」と表現すべきと考えておりますが。
自称元徴用工判決に対する日韓の主張は、次のとおりだと思います。
(韓国大法院)大日本帝国による大韓帝国併合は国際法上違法で、違法な併合により発生した日本企業の強制連行・強制労働という不法行為に対する元徴用工の慰謝料請求権は、日韓請求権協定により完全かつ最終的に解決された日韓両国・両国民間の請求権には含まれていない。
(日本政府)大日本帝国による大韓帝国併合は、当時の国際法では合法で、日本企業は強制連行も強制労働も実施しておらず、不法行為に対する慰謝料請求権も発生していない。仮に慰謝料請求権が発生していたとしても、日韓請求権協定により完全かつ最終的に解決された。
⇒この争いは、明らかに日韓請求権協定第3条第1項の「協定の解釈に関する両締約国の紛争」に該当するので、同条に定める紛争解決手続による解決を図る必要があり、日本政府もそうしています。
つまり、第3条の紛争解決手続きを経ずに、いきなり、国際法上認められた「対抗措置」を実施するのは同協定違反で、国際法違反になります。
ただし、日本政府の紛争解決手続き(協定第3条)による解決の要請を韓国政府が拒否したのは、明らかに同協定違反で、国際法違反ですから、この時点で、日本政府は韓国政府に対して、国際法上認められた「対抗措置」を実施することが出来ると思います。
ただし、「対抗措置」には、「受けた損害と均衡でなければならない」という制約があります。
「紛争解決手続きによる解決を拒否されたことにより受けた損害」は、金額に換算することが出来ませんので、「紛争解決手続きによる解決義務の履行回復を可能にする程度」の「対抗措置」を実施することが出来ると考えて良いと思います。
私は、「条約法に関するウイーン条約」(長ったらしいので、以下「条約条約」と書きます)がキモになると思っています。
この「条約条約」は、私の理解では「国際条約を守りますという条約」と考えています。
日韓基本条約は韓国が「条約条約」を批准する前に締結されています。
韓国的には「日韓基本条約は締結したが、当時はまだ条約を守るとは言ってない。だから国際法違反ではない」という強弁も、完全に不可能ではないのかもしれません。
そのような理屈が通るかは別次元の話として。
日韓基本条約という目先の約束はしたけど、その時点で、今後その約束を守るという約束はしていなかった。
だから韓国は日韓基本条約を守る義務はなく「条約条約」違反ではないと。
狂気の沙汰ですが。そのような理論展開があり得なくはないし、彼らの「約束とは相手が守るべきもの」という価値観に適っていると思います。
仮にそのような理論だったとして、韓国にとって都合の悪い、いくつかの問題が発生します。
(私の思考はだんだんとエスカレートしていきます)
日韓併合時、日本は「条約条約」を批准していないので、これを現状の日韓基本条約違反状態から敷衍すれば、韓国は日韓併合を「条約条約」違反とは主張できない。
むしろ、日本は日韓併合条約を守ったから日本による国際法違反であるという、なんだかわけのわからない話になってしまう。
日韓併合条約が強制であったと主張するなら、それ以前の朝鮮開国時における列強各国との修好条約締結はどうなのかという議論に発展しかねず、歴史戦でG7主要国の大半を敵に回すことになりかねない。
突き詰めていけば、我々はそもそも旧朝鮮や韓国を国際条約を締結し得る独立国と認めたことが間違いだったのではないか。
そんで、なんでこんなことになっているのか。
日本としては、これまでかれこれの条約を締結してしまったことが間違い。
彼らにとっての約束とは、その約束を裏切りますという宣言と考えるべき。
今後は新たな条約を結ばず、条約違反にペナルティを与えつつ、既存の条約を整理しなきゃいけないよね。
こんなふうに発展するのだろうか、とか。
中国は上手ですね。
韓国にとって法治下の条約など意味がなく、儒教的誓いが有効と知っている。
韓国が中国に誓いを立て、中国がその誓いを許すという一方向の関係のようですが。
その中国をついに征服できるかもと糠喜びさせた日本への恨みは深いのでしょう。