当ウェブサイトでは先月末頃から「姜昌一(きょう・しょういち)氏に対するアグレマン付与」という問題を追いかけているのですが、その成果のひとつが、日曜日の『帰国済み南官杓氏を日本政府がいまだ大使扱い、なぜ?』です。ただ、これに関して、細部に至るまでほとんど同じ文章の動画が『YouTube』にアップロードされているようです。
「帰国済みの南官杓氏を駐日大使扱い」という動画
当ウェブサイトでは日曜日、『帰国済み南官杓氏を日本政府がいまだ大使扱い、なぜ?』のなかで、「外務省のウェブサイト上、駐日大使として来日したはずの姜昌一氏ではなく、帰国したはずの南官杓氏が、いまだに駐日全権特命大使として記載されている」という点を報告しました。
当ウェブサイトの主張の要諦は、次のとおりです。
「姜昌一氏自身が日本に公用旅券でやってきたであろうと想像されることなどを踏まえれば、日本政府が姜昌一氏にアグレマンを与えていないとは考え辛いところだが、万が一にも姜昌一氏が「勝手に」日本に来ているのだとしたら、それはそれで興味深いことだ」――。
もちろん、こんなことを主張しているのは当ウェブサイトだけだと思っていたのですが、意外とそうでもなかったようです。というのも、これとまったくおなじ点に着目した動画が、昨日(月曜日)未明に、動画サイト『YouTube』に配信されていたからです。
これが、その動画です。
チャンネル名称は『犬館ゆり子がモノ申す!』だそうです。文章にして読めば1~2分程度の内容ですが、動画自体は10分以上あります。いちおう、冒頭部分の一部を文字起こししておきましょう。
「帰国済み南官杓氏を日本政府がいまだ大使扱い、なぜ?」
「茂木敏充外相は昨日、韓国の判決に対して談話を発表しましたが、駐日大使を外務省に呼びつけませんでした。気になって外務省の1月21日時点の『駐日各国大使リスト』を調べてみると、駐日韓国特命全権大使は依然として南官杓氏のままです。南官杓氏はすでに16日時点で帰国済みであるにも関わらず、です。これはいったいどういうことなのでしょうか。」
…。
なんだか、当ウェブサイトとまったく同じ問題意識をお持ちのようですね。
結論:当ウェブサイトの丸パクリでした!
リンク先動画では茂木外相の談話について紹介したうえで、「注目したいのは、おなじ外相でも、2019年7月19日における河野太郎外相(当時)との行動の違い」だとしたうえで、茂木外相が外務省に駐韓大使を呼びつけなかった、という点に着目するのですが…。
当ウェブサイトの記事を読んだ方なら何となく見覚えがあるかもしれませんが、議論の運びが当ウェブサイトの日曜日の記事とほとんど同じなのです。というよりも、冷静にリンク先動画を検証すると、利用されている文章がほぼ全文、当ウェブサイトの記事のコピーなのです(!)。
いちおう、YouTubeの文字起こし機能などを使いつつ、リンク先動画について確認してみたのですが、当ウェブサイト内の過去記事のリンクなど、当ウェブサイトが出所であるとわかるような情報についてはすべて削除されているようです。
また、動画の概要欄をいくら見ても、当ウェブサイトの記事のURL( https://shinjukuacc.com/20210124-01/ )は掲載されていませんし、『新宿会計士の政治経済評論』の「新」の字も出てきません。本当に「出るところ」に出れば一発でアウトですね。
動画そのものが削除される恐れもあるので、いちおう、盗用の証拠として、いくつかの画面のキャプチャについても掲載しておきましょう(※クリックで拡大)。
これは、本当に困った話です。
いちおう、リンク先動画ではアニメっぽい女性キャラクターが喋っているという体を装っていて(個人的好みを申し上げれば、この手のアニメっぽいキャラを使った動画は嫌いです)、しかも喋っている内容は他人のサイトの丸パクリ、というのも凄い話だと思います。
引用も転載もルールを守ってくださいね!
ちなみに『当ウェブサイトの基本方針(2020/05/25版)』などでも説明しているとおり、当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』では、基本的にすべての記事を無料で公開しており、また、どの記事に関しても当ウェブサイト側の事前の許諾なしに、自由に引用・転載していただくことが可能です。
ただし、その際には、注意点がいくつかあります。
その最たるものは、「無断で商業利用しないでいただきたい」ということと、「必ず情報源を明示してほしい」ということです。
ここで「商業利用」とは、出版がその典型例ですが、ほかにも「有料会員限定サイト」などに勝手に当ウェブサイトのコンテンツを流用することや、当ウェブサイトのコンテンツをシステム的に自動転載するなどの行為をさします。
そして、情報源を明示せずにそのようなことをされると、あたかも当ウェブサイトが該当するサイトに記事を配信しているがごとく誤認する人も出てきます。
たとえば、当ウェブサイトのコンテンツを個人ブログやYouTube動画等に流用する場合であっても、「情報源は『新宿会計士の政治経済評論』の何年何月何日付のこの記事である」などと明示する(または記事のURLを明示する)などしていれば、問題視することはありません。
また、当たり前の話ですが、何事も「常識の範囲」というものがあります。引用・転載先でブログ主さんがグーグル・アドセンスなどの広告配信システムを導入していたとしても、ケースによっては商業利用に該当せず、「通常の言論活動の範囲内」といえる場合もあります。
しかし、出所を明らかにせずに当ウェブサイトのコンテンツを転載し、それで広告をつけるような行為は、盗作のようなものでしょう(いや、「盗作のようなもの」じゃなくて、「盗作そのもの」ですが…)。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
くどいようですが、該当URLを明示していただくのであれば、当ウェブサイトのコンテンツを無断使用していただいてもまったく問題ありません。
だいいち、他人が作った文章であっても、それを二次利用、三次利用してわかりやすくアレンジするのもひとつの才能だと思っていますし、当ウェブサイトのコンテンツに画像や音楽を付加していただくことで、多くの人の目に留まると、結果的に当ウェブサイトの宣伝にもつながります。
しかし、この「犬館ゆり子がモノ申す!」のように、URLを明示もせず、勝手に流用するのは、明らかな著作権侵害です(なお、記事の公開時点と動画の公開時点を比較していただければ、どちらがオリジナルでどちらが盗用であるかは一目瞭然だと思います)。
じつは、少し前から当ウェブサイトのコンテンツがYouTubeなどの動画サイトでそのまま盗用されるという事例が相次いでいます。これについてYouTube上、逐一著作権侵害を報告しようとしたものの、入力項目があまりにも多すぎるため、現状ではそこまでできていないというのが実情です。
いずれにせよ、様々な文章を気軽にコピー&ペーストすることができるようになってしまったというのは、インターネット時代独自の問題点なのかもしれませんね。
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お早うございます。
この手のYoutuberは趣味でなく金稼ぎ目的でやってますから完全に商用利用に該当しますね。
困った連中ですね。
どっかに貼っときます?
CC BY-NC 4.0
https://creativecommons.org/licenses/by-nc/4.0/
サイト主どの
>動画そのものが削除される恐れもあるので、いちおう、盗用の証拠として、いくつかの画面のキャプチャについても掲載しておきましょう
Youtube運営者に連絡して、当該動画の内容が当ウェブサイトのコピペであることを主張し、動画投稿者に警告通知もしくはban措置を訴えることをお勧めします。
あるときこのようなことがありました。当方が楽しみにしている在外日本人さまの投稿動画のパクリがアップロードされていると在外さんがご自身のブログに書いてました。ハングル語のキャプチャーが付けられてそっくり再投稿されていたのだそうです。ハングル語だからと言って犯人が半島人と断定することはできませんが、彼らならきっとやりそうと当方には思えてなりません。
今回の盗作事件、当サイトも少なくともインターネット情報空間においては、有名になりつつあることの証左と思えなくもありません。
更新ありがとうございます。
夜中に見ました。ハハハ!一字一句まるパクリやん(笑)。コレは事前にことわりを入れないと。犬飼サン、新宿会計士さんに失礼だし、犯罪だ。しかし、本人が創作した部分ナシか?(爆笑)。
『お金の全てを学ぶ、マネピグ』は転載ルールを守れ
https://shinjukuacc.com/20181216-03/
↑その後、真似サイトはどうなったのでしょう?
更新お疲れ様です&これは許すまじですね…
再生数稼ぎ目的でやられてるのかと思いますが、苦労して作成した論や創作物が小遣い稼ぎに使われるのは何ともやりきれませんね…転売もですが悪しき文化です。
犬館って音読みするのでしょうか。
やってることが彼の国と一緒では名が泣きますね。
一応、当該記事のコメント欄にご本人が登場しております。
事後報告であれば、許されるものでも無さそうですが。
スジはきっちり通した方がいいですよね。
ご本人にも返信の形で書き込みましたが、「気分を害した」ことが問題だと認識しているようでは、ダメだコリァという印象を受けました。
YouTubeの当該動画を見る前にコメント欄を先にざっと目を通したところ、確かにご本人が登場していますね。
それによると、まず新聞やメディアの記事などを紹介し、それに対して自らの意見を述べるというスタイルだとか。それに対し、新宿会計士様が「コメント欄に(こっそり)引用元を記載するのではなく、先ずは明確に引用元を明示する」よう反論していらっしゃいました。
動画後半の自らの意見を述べているパートでは、ひげの隊長こと佐藤正久参議院議員のTwitterを引用していることをはっきり明示し、且つ「ひげの隊長・佐藤氏によると・・・」と明言しているにもかかわらず、動画前半の記事の紹介のパートは一貫して「日本のメディア」とあるだけです。
いろいろなチャンネルを通じて情報発信がなされることはインターネットの長所であり、報道しない自由を謳歌する既存メディアへのけん制にもなりますが、やはり少なくとも最低限のルール(マナーのレベル?!)は守っていただきたいですね。
あれ 動画見えなくなりましたね。
使われたくないのであれば連絡しろというのもなかなか・・・
人の褌で相撲を取る、と言うのでしたっけ。
ちょっと借りるだけ、と鍵の掛かっていない他人の自転車に乗って移動した時点で「窃盗」ですしね。
動画掲載者のコメントを読むと、トボケてやり過ごすつもりのようですね。
半島政府のように、この後追い詰めたら逆ギレするパターンでしょうか。
それよりも、コメント欄の盛況ぶりに驚きました。
わざわざ「Youtubeで文字を読む」という激烈に効率の悪い情報への接し方に時間を割く層が、結構厚く存在するんだろうかと。
目眩がしそうです。