立憲民主の未来が見える?社民党所属国会議員が1人に

個人的に「社民党」という単語と聞くと、究極の利権政党、というイメージがわくのですが、それとともにサヨク政党がどうやって没落の道をたどってきたのかという歴史そのものでもあります。こうしたなか、その社民党が、ついに所属国会議員1人になられるようです。あれ?これってもしかして、立憲民主党の将来の姿なのでしょうか?

かつての大政党の「成れの果て」

これが、かつては自民党と覇を競ったこともある大政党の成れの果てか――。

つくづくそう感じてしまう記事を発見しました。

社民党、ついに国会議員1人に 14日に臨時党大会 立民に合流容認で岐路

社民党は14日、東京都内で臨時党大会を開き、希望する国会議員や地方組織が立憲民主党へ合流することを認める議案を諮る<<…続きを読む>>
―――2020.11.13 20:43付 産経ニュースより

これは、『さらに分裂する、かつての大政党の「成れの果て」』でも紹介した話題の続報でしょう。産経ニュースによると、社民党は14日(つまり本日)、東京都内で臨時党大会を開き、分党を決定する方針なのだそうです。

ということは、今後の社民党は、所属国会議員が福島瑞穂氏1人という、なんとも味わい深い状態になるようです。なんとも、感慨深いものがありますね。

かつては栄華を誇った社会党

旧社会党といえば、かつては俗にいう「1955年体制」下で、一貫して自民党に次ぐ第2党であり続け、1989年の参議院議員通常選挙では土井たか子委員長(故人)のもとで大躍進し、自民党を上回る議席を獲得したこともあるという政党です。

もっとも、半数ずつが改選されるという参議院議員選挙の特徴が幸いして、当時は政権交代に至るということはありませんでしたが、それでも社会党の大躍進は、土井委員長の「山動く」の掛け声とともに、ひとつの時代を象徴していることは間違いないでしょう。

もちろん、今になってふりかえると、一部では土井たか子元委員長が拉致被害者のご家族に対し、非常に冷たい態度を取った、などとする情報もありますし、また、彼女こそ当ウェブサイトでいう「マスゴミ民主主義」の走りではないか、という気がしてなりません。

ただ、当時は破竹の勢いがあった社会党も、1990年代の政権交代、そして「自社さきがけ連立政権」などを経て民心が離れるなどした結果、党勢も大きく後退します。

結局、1996年に「社民党」に改名したものの、それでも退潮が止まらず、結局は1998年に発足した「民主党」に勢力の多くが合流。しかし、民主党側は「排除の理論」を持ち出し、排除された側が細々と社民党として残留し続けたわけです。

このように考えてみると、社民党が20年間以上、泡沫政党として残り続けたというのも興味深いところですね。

「ヤドカリ政党、都落ち」=2017年3月20日付産経

さらに、社民党は、かつては「三宅坂」に立派な本部ビルを持っていたのですが、党勢の退潮に歯止めがかからなかったことから、おりしも2011年3月の東日本大震災を経て耐震性の問題が生じ、2013年春に本部ビルが解体され、社民党本部は近所のビルに移ったようです。

ところが、2017年3月20日付の産経ニュースの記事によれば、その社民党はさらに賃料が安い隅田川沿いの物件(!)に移転し、「ヤドカリ政党の住まいは狭くなるばかりだ」などと書かれてしまっているようです。

【政界徒然草】ついに「都落ち」の社民党 2度目の党本部移転

―――2017.3.20 01:00付 産経ニュースより

しかも、その「三宅坂」の元社民党本部跡地は、もとは国有地だったという事情もあるようですが、なんとよりにもよって(?)警視庁の仮庁舎として使われることになったというから驚きですね。

社民党本部の跡地、なんと警視庁庁舎に! 空き地と化した「三宅坂」の今

―――2016年6月23日 06:00付 Jタウンネット東京より

少なくとも2022年まで、あわよくば25年までは「政党要件」満たす

ただし、そんな社民党ですが、少なくとも2022年まで、あわよくば2025年の参議院議員通常選挙を終えるまでは、政党交付金の交付対象の政党です。

総務省の『なるほど!政治資金 政党助成関連』というウェブページによれば、政党交付金の交付の対象となる政党は、「政治資金規正法」上の政治団体のうち、次の(1)、(2)のどちらかの要件を満たしているものとされています。

  • (1)所属国会議員が5人以上の政党
  • (2)所属国会議員が1人以上で、かつ次の①~③で全国を通じた得票率が2%以上の政党
    • ①前回の衆議院議員総選挙(小選挙区選挙又は比例代表選挙)
    • ②前回の参議院議員通常選挙(比例代表選挙又は選挙区選挙)
    • ③前々回の参議院議員通常選挙(比例代表選挙又は選挙区選挙)

ということは、所属議員が福島瑞穂氏1人であっても、社民党は条件(2)③に該当しているため、福島氏自身の参議院議員としての任期が到来する2022年までは安泰で、そこで参議院議員に再選された場合には、政党要件はさらに2025年まで伸びます。

1955年12月24日にお生まれになられた福島瑞穂氏は、今から5年後に69歳、8年後に72歳になられます。あと5年間、政党交付金を受け取り続ければ、参議院議員としての任期の最後の3年間は政党要件を宇しまっても、それなりにおカネは貯まるでしょう。

これで福島氏の残りの人生も安泰ですね。

立憲民主党の未来が見える!

さて、あくまでも個人的な持論ですが、立憲民主党はその本質において、かつての社会党と同じようなものではないでしょうか。

つまり、「最大野党」としての地位を謳歌しながら、所属している国会議員は議員特権(高額の歳費、非課税とされる月額100万円の文書通信交通滞在費、国費で3人まで雇える秘書、JR乗り放題チケットなど)を楽しむことができます。

さらにはときどき、野党合同ヒアリング大会と称したパワハラ大会で霞が関の役人を呼びつけて偉そうに怒鳴りつけるというストレス発散もできますので、まさに現代の王侯貴族そのものでしょう(あるいは旧朝鮮王国の両班のようなものでしょうか)。

当たり前ですが、そんな彼らは政策の勉強をしたりしませんし、国民のためになることをやろうともしません。

「もりかけ・さくら」、「日本学術会議」など、マスメディアが作ってくれる政局で政権追及を適当に続けていれば、マスメディアが彼らを守ってくれますので、次回選挙でも安泰、というわけです。

まさに野党利権とマスメディア利権が結託し、癒着して腐敗し切っているのですが、それを謳歌するのは今のうちだと思います。あまり私たち日本国民を舐めたマネを続けていると、いずれ立憲民主党も現在の社民党のような状態になるかもしれません。

いや、むしろ私たち日本国民が鉄槌を下さねばならないのは、頑なに後ろ向きな揚げ足取り活動を止めない特定野党勢力であり、その特定野党勢力を偏向報道などで全力で擁護している特定の新聞・テレビなどのマスメディアでしょう。

そして、『立憲民主党が一生懸命スキャンダル追及をした結果…』などでも述べたとおり、すでにその兆候は出ているのかもしれまないと思う次第です。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

にほんブログ村 政治ブログ 政治・社会問題へ

このエントリーをはてなブックマークに追加    

読者コメント一覧

  1. 引きこもり中年 より:

     独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。
    (なにしろ、素人考えなので)
     (社民党に限りませんが)組織を維持するには金が必要です。そのため、往々にして金を集めることが(いつのまにか)目的になってしまいます。これから社民党は、どうやって組織維持のための金を集めていくのでしょうか。
     蛇足ですが、社民党の地方組織は、これからどうなるのでしょうか。
     駄文にて失礼しました。

    1. 引きこもり中年 より:

       すみません。追加です。
       旧社会党は、それなりの人数で、それなりの職員がいたことになります。それから議員が減っていったことで、職員の数も減らしていったことでしょうが、現在、議員の対する職員数は適正なのでしょうか。(もしかしたら、企業の売り上げが減ってきた時、社員数をどうすかの、研究材料になるのかもしれません)
       駄文にて失礼しました。

      1. 匿名 より:

        旧社会党の党職員は立憲の党職員に組織ごと収まっていると聞いたことがあります。
        立憲の手法が社会党と変わらない(より劣化した)のは、そのせいかもと思っています。

      2. 阿野煮鱒 より:

        匿名さんが仰るとおり、旧社会党の事務方の多くは旧民主党が引き受け、事務作業を行いましたので、左翼臭の強い文書や方針が沢山作られました。

        また、左翼は気配りやおもてなしができないので、勉強会などで、参加者に弁当どころがお茶も出ない、というような裏方さんたちでした。

  2. だんな より:

    NHKから
    コロナ “明確な第3波で政府対応遅れの人災” 立民 枝野代表
    https://www3.nhk.or.jp/news/html/20201113/k10012711141000.html
    無責任に学術会議の追求を、国会でしていたくせに、何言うえだのん。
    政府の人災じゃないぞ。もし人災というなら、立法府全体の責任だ。

  3. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。

    社民党ーー旧社会党を辿れば労組を中心として、硬直した頑迷な組織でしたね。保守派を徹底的に敵視する。労働者対支配階級という図式で庶民をオルグする。

    米駐留軍の核持ち込み反対阻止(出来る訳ない)、原水爆禁止、ヒロシマナガサキを繰り返さない、反米反日、親ソ、親北朝鮮、媚中、9条を守る。

    時代が変化しているのに旧態依然とした体質でした。そりゃ、あの方針でついて来る若者層はほとんど居ません。

    地方の組織は老体を鞭打ちながら、60代から80代の爺婆さんが中心になって、頑張ってます。駅前で街頭演説、揃いの蛍光色のパーカー着て(笑)、ビラ配ってます。

    でもいずれ近いうちに総解散になるでしょう。国会議員居なくなれば、もう新たに別の組織にも加わる元気は無いだろうし、左派系や情弱は更に淘汰されると思いますね。第一、残った議員が趙氏というコリアン系ではネー。

  4. 一般市民 より:

    まず、立憲民主党、社民党、共産党の政策の違いが分かる人って、どのくらいいるのでしょうかね?
    そしてその『違いが分かる』人の中で、社民党に残る人と残らない人の違いが分かる人って、誰なのでしょう?
    恐らく本人だけ?

    1. 老害 より:

      一般市民 さま

      >まず、立憲民主党、社民党、共産党の政策の違いが分かる人って、どのくらいいるのでしょうかね?

      大多数の人にとって、「今日の夕飯は何だろう?」より興味がないことですね、きっと。
      知ったところで無意味なことですから。

      1. 一般市民 より:

        はい、今日、お風呂をもう一回追い炊きで入るか、新しく入れるか、悩んでいます。

        1. 老害 より:

          一般市民  さま

          野盗には、せめて、提案型の質問を年に1回はしてほしいです。

  5. HNわすれた より:

    結果としては韓国の尹美香議員と同じ類の議員だったのですね。 嘘を真実にまぶして被害者ビジネスを続けています。
    政党に合流しないのも自分が次回選挙ではじかれるのを恐れてるのですね。
    https://www.youtube.com/watch?v=p10cfSQawUA

    1. 捨韓人 より:

      「結果」ではなく、この方は元凶・元祖的立場と言えるでしょうね.

      議員以前(単なる弁護士時代)から、社会党土井氏の陰で国会に潜り込みその権限を散々「悪用」してきましたからね.土井氏からしても、冷戦終了による左翼の劣勢が確定的になった時代、「人権」とか女「性差別」などに注力して党勢確保に躍起になっていましたからこの御仁の活動は「渡りに船」だったのでしょう.

      しかし、リンク先の動画、相方が松尾貴史というのが「やっぱり」という第一感しかありませんね.

  6. たい より:

    三宅坂って陸軍省があった所ですね。
    (あまり東京は詳しくないですが)
    うん、まあ警視庁の仮庁舎があってもいいんじゃないですか。

  7. より:

     元民青(日本共産党の青少年支部)からすると、「嘘をつかない」「調査に基づき批判と提案をする」「反自民党有権者を取り込む」党が現れない限り、りっけん(という名の共産党票数動員に頼る共産党寄り野党)がなくなることは無さそう。
     なぜならば、「自民党は金にうるさい庶民をなんとも思ってない自由の欠片もない古い悪役」と思い込んで抜け出せない「善良な有権者」が山ほど居ますから。
     彼らは自民党だけは入れたくないと、共産党にまで票を投じる人もいれば、自民党も共産党も嫌だけど、無投票も嫌だと「マイノリティーに優しい()最大野党」に投じるので。
     当方もそうですが、人は感情の動物。中々に理性を保ち、第一次ソースにあたり、思考するというのは難しいもの。
     いつか有権者が理性的に票を投じると期待しない方がよいかと思われます。
    (当方が理性的かどうか。自民党への投票ならば理性的とも言い切れませんが)

  8. んん より:

    さても自民にもスリムアップが必要かと
    スト-ンブレイカーやらファーストフロアーなど

  9. 普通の日本人 より:

    今まで選挙での投票は欠かさず行ってきました。えへん 
    威張ることでは無いですが投票は国民全員の権利で有り義務で有る
    と思っています。
    ここで議員の資質について清廉潔白とか聞こえてくることが有りますが自分に置き換えて見るにそんな事は出来ませんしあり得ません。俗人です。
    ちょっとだけ意思が強くて相当に面の皮が厚い普通の人だとおもっています
    だから国民の唯一の意思表示で有る選挙での投票を大切にしてきました。
    つまり監視を怠らないことが重要で非常にもろい物だと思っています。

  10. おっさん より:

    北朝鮮にによる拉致被害を否定するだけでなく、北朝鮮に日本側の動きまで情報を流していたと言われる連中の系譜に繋がる社民党。

    ある意味で、共産党より邪悪である。

    1. ここでヘタな歌を。

      反日と お花畑の なれの果て 邪悪な葦も ついに立ち枯れ

    2. 引きこもり中年 より:

       社民党に何か相談すると、その相談内容が、相手側に流れるとなると、うかつに社民党を頼ることが出来なくなります。

  11. ビトウ より:

     コメント失礼します。

     信者や利害関係者が居るから、ぼっちでも政党は可能な限り維持すると。福島瑞穂って変な日本語のツイートする人か。
     いっそ民主と合体して、社壊利っ権民主党にでもすれば、選挙の際余計な選択肢が減って老人にも優しいのではないかと。

     自民以外の政党と議員潰して、自民を分裂させたらまともな野党が出来るのかな?と思ったりする今日この頃。

  12. 捨韓人 より:

    バリバリの「左翼」で、怪しげな「人権」「女性」「市民」団体がバックボーンの福島氏にとって、民主党連立政権時に自民党以上に敵対した小沢氏や中道的議員とは絶対に一緒にやって行けるとは思わないのでしょうね.党ぐるみで「立民」と合流した場合、自分の身分が党首から一泡沫議員になりますし.
    また、旧社会党を継承する「社民党」の看板は、自分の議席確保の意味でも「立民」より有利という計算もあるでしょう.参院の比例で「社民」とか「社会」とか書く有権者は一定数あるでしょうし、何しろ自分以外の「現職」はいないわけですから(政党要件のある間は、交付金も「独占」できるし)、口うるさい「同僚」も居ないし、そう居心地が悪いわけでもなさそうです.

  13. 一国民 より:

    福島党首には、横田めぐみさんのお母さんの声など届くはずはない。
    と言うか、聴く耳持たず、だろう。

    彼らの系統こそが、拉致を否定し、日本人妻の北朝鮮渡航も半ば強引に推し進めた。

    闇の歴史を隠蔽し、国民に寄り添う振りをする。
    こういった実態が知られるようになったから、支持を失い、存続が危ぶまれるに至ったのだろう。

※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。

やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。

※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。

※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。

当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 が付いている欄は必須項目です

【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました

自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。

【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました

日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。
関連記事・スポンサーリンク・広告