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【速報】米「香港は中国からの高度な自治を喪失」認定

本日の「速報」です。米国が香港に対する「高度な自治」認定を取りやめたようです。

米国が香港に対するさまざまな優遇措置を取りやめるのではないかとする観測を巡っては、先日の『米国が「香港は金融センターの地位失う可能性」と警告』で触れました。

簡単に概要を振り返っておくと、米国は香港を中国とは独立した政体として取り扱っているのですが、その根拠となっているのが「1992年香港政策法」です。

この「1992年香港政策法」では、米国政府は毎年、香港が中国本土からの自治を保っているかどうか、検証して議会に報告する義務を負っており、香港が中国からの自治を維持している限りにおいて、米国は香港をあたかも中国から独立した国のように取り扱う、としています。

これに加えて昨年成立した「2019年香港人権・民主主義法」は、香港が中国から「高度な自治」を維持しているという前提条件が崩れた場合には、米国は香港に対するさまざまな優遇措置を撤廃し、あわせて制裁についても規定が設けられている、というものです。

そして、本日、その「続報」がありました。「香港は中国からの高度な自治を喪失した」と米国務省が認定したようです。ここでは、米メディアWSJに現地時間27日夜(日本時間の今朝)に掲載された、次の記事を確認してみましょう。

U.S. Officially Declares That Hong Kong Is No Longer Autonomous

‘It is now clear that China is modeling Hong Kong after itself,’ said Secretary of State Mike Pompeo<<…続きを読む>>
―――米国夏時間2020/05/27(水) 18:57付=日本時間2020/05/28(木) 07:57付 WSJより

(※リンク先記事は英文であることに加え、有料契約していないと読めないかもしれません。あらかじめ、ご了承ください。)

記事リード部分にある、マイク・ポンペオ米国務長官の発言の “model after” とは、「~を模範として形成する」という意味合いがあるようですので、意訳すれば「いまや香港の制度は中国が設計している」、といったニュアンスでしょうか。

WSJは米国務省が香港について「もう高度な自治を維持しているとは言い難い」と認定したとし、また、ポンペオ長官の発言は今後、米中関係をさらに不安定にするとともに、香港の国際金融センターとしての地位を不安定にするかもしれない、などと述べています。

では、なぜこの宣言が、香港の「国際金融センター」としての地位を脅かすのでしょうか。

米国は現在、香港に対してさまざまな優遇措置を与えているのですが、それらの主なものについてWSJ記事に紹介されているものを列挙すると、次のとおりです。

  • 輸出管理上の優遇措置:中国本土には許可されていない先端技術機器の輸出も香港に対しては許可されている
  • 国際機関への加盟の支持:国際機関(WTOやADBなど)に香港として加盟することを米国が支持する
  • 香港市民への優遇措置:香港居住者に対しては他の中国人と比べ、米国に対する入国管理上、優遇措置を受けている

WSJは、今回の国務省の決定によりただちに香港がこれらの特権を失うことはないとしつつも、現在のこうした取扱いが継続するかどうかは不透明だとしています。

さて、為替相場はこれにどう反応しているのでしょうか。

今朝の『【速報】人民元が急落~いまや、中韓通貨は一蓮托生?』で指摘したばかりですが、ここ数日、中国の通貨・人民元やASEAN通貨、韓国ウォンなどが下落基調にありますが、日本時間9時過ぎの時点ではほとんど動いていません。

たとえば、対米ドル相場では、オフショア人民元(USDCNH)は7.1811元、韓国ウォン(USDKRW)は1237.80ウォンで、人民元については前日比小幅の元安・ドル高となっていますが、韓国ウォンについてはほぼ前日比でむしろ小幅なドル安・ウォン高という状況です。

もっとも、株式指数ではハンセン先物が前日比2%以上下落しているのですが、これは米国の宣言を受けたものと見るべきなのか、それとも中国本土での国家安全法制定を嫌気したものと見るべきなのかは微妙でしょう。

いずれにせよ、米中対立がこれから本格化すると見られるなかで、その矛盾が米中対立点のひとつである香港に現れるであろうことは、想像に難くありません。

今後の動向については要注目、といったところでしょう。

新宿会計士:

View Comments (38)

  • >輸出管理上の優遇措置:中国本土には許可されていない先端技術機器の輸出も香港に対しては許可されている

    米国の輸出管理がどうなっているのかは知りませんが、香港→深圳は直行ルートだと思うのですが、ザルだったのでしょうか。
    それでよく日本に厳正な輸出管理を要求できたものです。

  • これも追加してください。
    「米下院、ウイグル族弾圧巡る対中制裁法案を可決 大統領に送付へ」
    https://news.yahoo.co.jp/articles/dadd74f7ef99700fb77d83674aa6699a5a027d08

    インドとは国境線で小競合いしてるし、米国は台湾への戦闘機・戦車・地対空ミサイル等の武器輸出を許可するし、
    https://www.cnn.co.jp/world/35154209.html

    いよいよ中国共産党はピンチ? 最低でも習近平失脚くらいまでは行ってほしいですね。 そういえば、最近「法輪功」弾圧の話を聞かなくなりましたが、、、。

    来月のG7は「期待大」です。

    • 福岡在住者様

      >最低でも習近平失脚くらいまでは行ってほしいですね。

      みみっちいこと、おっしゃらないで(笑)。

      攻める時は、ソ連に次ぐ、中共の瓦解ですわ。ウイグル、チベット、モンゴル、香港の独立まで行かなくては、逆にアメリカを筆頭とする陣営が危なくなります。

      そして、やってはいけない時に、やってはいけない事をする。習近平体制ならではのこれはプレゼントです。
      使わない手がありますか(笑)?

      • 心配性のおばさん 様

        コメント有難うございます。
        理想は100年前ですが(笑)、ウイグル・チベットくらいは可能性があるかもしれませんね。モンゴル自治区はよく分かりませんが 本国は結構親露らしいですよ。(日帝から救ってくれた、、、、みたいです)

        中国は8つ(?)に分裂するとか 日本ではいろいろ言われていましたが、当の本人達は「塊でいた方が有利」と考えているのではないでしょうか。

        ソ連の場合、バルト3国やトランスコーカサスの各共和国が 結構反ロシア(民族独立)だったので独立ドミノが発生したと思います。 中には利権目的で、ドサクサ紛れの独立もあったようですが、、、。

        「中共の瓦解」は是非実現してほしいですが、あのやかましい民族が各地で大声を出し始めると それはそれで面倒ですね。

        • 福岡在住者様 

          >あのやかましい民族が各地で大声を出し始めると それはそれで面倒ですね。

          うーん。アフターのことを考えておりませんでした。ちなみに、中共指導の反日は指導部のスィッチON/OFFで切り替わります。その箍が外れた中国が半島国家とつるむとなると、それはそれで(マネっこです。笑)、厄介ですわね。

          対策を準備しておかなくてはなりませんわよね。確かに。

        • 中共の瓦解は日本にとっての何のメリットもないということを理解していない人が多くて驚きます。保守系の人も覚醒してるようで覚醒してないんですよねー

        • 福岡在住者さま
          バラバラになって、喧嘩し合うんじゃないかなぁ。
          中には自由民主主義の所も出てくることを、期待します。

    • 文大統領と同じように優秀な集近閉こそ終世共産支那トップ!! これですよ。

  • 更新ありがとうございます。

    マイク・ポンペオ米国務長官の発言の「いまや香港の制度は中国が設計している」といったニュアンスなら、もう手厚い優遇は終わりです。香港から深センは筒抜けだったと思いますが、これも遮断ですね。

    米中経済戦争、これが全面的に火蓋を切る事になる。まさか軍事での報復や攻撃は無いだろうが、一歩手前の示威行動、東シナ海での作戦、日本海での軍事演習もありそう。

    日本は旭日旗翻してトップと後方兵站基地を担当。米国主力、豪、加、英国、台湾、NZ、シンガポール、タイが続く。米国士官「アレ?サウス・コリアがいない!どこ行った?」(爆笑)。釜山帰ったって(笑)。

    これで日中の行き来復活もずーっと遅れる。韓国もセットで当分無しな。

  • 今日の全人大での裁決後、アメリカ政府から正式に経済制裁の内容が発表されそうです。
    いよいよ、本格的な米中経済戦争の開始、G7後の習近平の訪日中止の決定となるかな。

  • もう二十年以上前のことですが、当時中年にさしかかっていた私が、なぜか香港の若者達の観光案内をすることになりました。東京から京都に移動するなかびに、私の住む地方都市を見たいとのことで、東京の知り合いに頼まれたのです。

    彼等は二十代の社会人でしたが、いかにも頭が良さそうな言動で、もちろん英語も堪能でした。それでも彼等が言うには「本当に能力のある人たちやお金持ちは香港を脱出してしまった。私たちは能力もお金も無いから諦めている。いずれは香港は中国に組み込まれる。」と悲しそうに言っていたのが忘れられません。

    今や彼等もアラフィフのはずですが、どうしているのでしょうか。

  • 香港は中国経済の固い扉を開く窓口だったはずなのに、「良いとこ取りを許す突破口」にされてしまっています。

    *内政の中国化に伴い「香港は役目を終えた」との判断は妥当なのだと思います。

  • プーさんは焦っているのかな?

    >香港を犠牲にして、習近平が国内外の責任追及を逃れようとするのは、中国で言うところの「臭棋」、囲碁の悪手もいいところだ。

    香港「国家安全法」の衝撃、習近平が暴挙に出た理由(福島 香織)
    https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/60714

    • >中国は法治国家ではないのだから、本当は無理して法律など作る必要はないはずである。

      福島香織さんのこういうところが好きw

    • 福島香織さんのコラム大好きなので、早速拝見しました。ありがとうございます。

      >その香港をつぶすということは、中国は西側社会との決別を決心したということではないか。

      ええ、ごくあたりまえに考えて、これは習近平氏が中国を道連れに、西側社会(主にアメリカ)に行った宣戦布告ですわね。共産国中国に味方はおりません。要は中共はともかく、中国の人々が習近平氏に従うかだと思います。

      福島氏はこれを、コロナ賠償を迫られた習近平氏の悪足掻きとしています。こんな人間の道連れになる中国の人々って…。

  • 二階堂ドットコムよりの情報

    http://www.nikaidou.com/archives/127153

    香港ドルを国際決済から外すという話が出ている。ご注意されたし。
    必要のないFX取引は手仕舞いされたし。

    香港は、いよいよ、やばいことになってきましたね。
    中共は、本気で、香港の統制に出てきました。
    香港のあと、中共の標的は、当然、台湾となります。
    もし、中共が、本気で台湾を攻めるのであれば、
    日本の「尖閣諸島」も、セットで、占領するそうです。

    日本も、決して、他人事ではすまないことになります。

    • 中国漁民の救援を理由に中国海警の尖閣上陸などありそうですね。
      このような事態が起きた場合の対応策を海上保安庁、自衛隊は既に検討しているのでしょうか?
      想定外では済まされないと思うのですが。

      • 前にも述べましたが、まずは武力を使わずに誰かを上陸させるのでは?と私も考えています。
        例えば、嵐が過ぎたあとになぜか漁民?のテントが張ってある、といった感じです。
        さらに、「遭難した自国民保護」などを掲げて、大小の海警が巡視船をブロックし、そのうちには島上の人数が増え、小屋が立っていく・・・

        この場合、あくまで武力を使わずに実効支配を日本から奪い取るのが目的であり、手段です。むろん、背後からの「武力でもいつでも取れるよ」との恫喝もセットです。同時に日本国内では、「戦争反対」の大合唱が起きているでしょう。

    • 匿名希望の平民様

      >日本の「尖閣諸島」も、セットで、占領するそうです。

      セットは沖縄にも及びそうです。翁長氏以降、沖縄県知事は中共に朝貢しておりますので、中共からしたら確信的なんとやらとなるのかもです。

      離島警備、奪還については、日米でプログラムしているとのことですが、アメリカはあくまで友軍に過ぎません。自国は自国で守るのが当たり前です。が守るべき自国の一部が中共に尻尾を振っているようでは、自衛隊の皆さんに申し訳なさすぎます。

  • 北部仏印進駐あたりに来ているのか、それとも既に南部仏印進駐まで来ているのか。

    • 印の字で思い出しましたが、インドとの紛争が起きそうでwktk。

      発端は国境警備部隊同士の「殴り合い」らしいですw。
      まだ機関銃を撃ち込みあう方が文明的な・・・。

      • そういえばインドとも色々ありましたね。
        尖閣、台湾、南沙、インドetc…
        どこから始まるでしょうか?

        • ≫尖閣、台湾、南沙、インドetc…

          まるで大日本帝国のようだ。
          多方面へ進軍なんてしようものならまさに、という感じ。
          序盤は連合国同士が連携取れずに勝利を多く取れるが、連合国の連携が取れるようになったが最後、兵力分散、補給線が伸びた事で敗戦。

      • りょうちん 様

        中国・インド・イラン・トルコ等のユーラシアの「大国?」では 数十人レベルの死者は小競合いなのでしょうね。 その辺はガス抜きで見逃してるのでしょうか?  辺境地では 大昔の海賊・山賊レベルでそこを納めたら「よきに計らえ~」的自由主義が存在しているのでは?と思っています。(宗教込みですが)

        今はまだ「余裕の寸止め」状態と思いますが、不測の大惨事を期待してます。 でも、大国(多民族国家)はやりませんよね。

  •  習金平が大切なことは、政局でありチャイナゼブンのトップでいること。
     チャイナゼブンに大切なことは政局であり、経済は政局の付属物。

    いうことは、習金平は香港などどうなってもかまわない。金融都市が消滅しようが、政局に勝たねばならない。
     香港という便利な存在が消えて、共産支那の半分(七億の人民)が飢え死にしても気にもしない、まだ七億の人民がいるのだから。それが、China。となりますね。

    なお、香港は江沢民の縄張り。とのことです。

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