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WSJの「ベトナムで米国が脱北者保護」をどう読むか

日本時間の昨日、米WSJが「ベトナムで米国が脱北者13人を保護した」とする記事を掲載しました。これについては事実なのかどうかわかりませんが、背景を探っていけば、韓国がもはや法治国家であることを放棄しているという事情に加え、南北揃って「瀬戸際外交」が本格的な行き詰まりを迎えている証拠だという言い方をしても良いのではないかと思います。

WSJ「米外交官が脱北者13人を保護」

日本時間の昨日、米メディアのウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)が、こんな記事を配信しました。

U.S. Diplomats Help 13 North Korean Escapees Held in Vietnam Reach Safety(米国時間2020/01/03(金) 12:26付=日本時間2020/01/04(土) 02:26付 WSJより)

(※リンク先記事については英文であり、かつ有料契約をしていないと閲覧できない可能性がある点についてはご了承ください。)

英文のタイトルを意訳すると、『米国の外交官はベトナムで脱北者13人を保護した』、というものです。

WSJの報道内容は、だいたい次のようなものです(※なお、原文の “South Korea” については「南朝鮮」ではなく「韓国」と意訳しています)。

  • 関係者によると、米国の外交官らは、北朝鮮を脱出したもののベトナムで拘束された13人について、北朝鮮に送還される直前に保護した(これらの米外交官のなかには金正恩体制の非核化協議に関与している当局者も含まれている)
  • 関係者のひとりは、米国政府が介入した背景として、通常であれば脱北者を保護するうえで主導権を取るはずの韓国政府はこの問題に積極的に関与することを控えるように見えたためだと述べている
  • 本件に関して韓国政府外交部は脱北者らの解放にあたり自分たちが主導的な役割を果たしたと主張しているものの、いつ、どのような関与をしたのかについての詳細な説明は控えた
  • 一方、米国内ではトランプ政権が北朝鮮の人権侵害に対して十分な対処を行っていないとして、議会や人権活動家などからの反発を受けている

…。

この事件を、どう読むべきでしょうか。

改めて言う、韓国は法治国家ではない

ちょっと調べたところ、昨日夕方時点において、一部メディアがWSJの記事を引用して報じているようですが、オリジナルの記事を報じているのはWSJだけのようです。

以前からしばしば指摘して来ましたが、米国の北朝鮮政策などについて、WSJはときどき「すっぱ抜き」をすることがあります(なぜ日本や韓国のメディアが米国のメディアにこのような「すっぱ抜き」を許すのかは存じ上げません)。

当ウェブサイトで過去に取り上げただけでも、『WSJ「米、対北制裁延期」報道と北朝鮮の狙い』や『「北朝鮮が核開発を継続中」に今さら気付く米メディア』、『米国が対北朝鮮制裁の強化に出るも「力不足」である理由は?』など、さまざまな記事があります。

もちろん、これらのなかにはあとから振り返って「単なるガセネタ」だったこともあれば、それなりに正確な報道だったりすることもあるため、玉石混淆ではありますが、それにしても北朝鮮問題に関心があるのならば、それなりに高いカネを払ってでもWSJを読む価値はあるかもしれません。

(※ちなみに個人的にWSJを購読している理由は業務上の必要性があるからですが、その点について当ウェブサイトに記載することはしません。)

それはさておき、仮に今回の記事が事実だとすれば、これには少なくともふたつの意味が考えられます。

ひとつ目は、韓国政府が脱北者の保護に極めて消極的である、という考察です。

そういえば昨年も、こんな「事件」がありました。

船内で同僚16人殺害か 北朝鮮人漁師を強制送還=韓国(2019年11月8日付 BBC日本版より)

BBCによると、韓国政府は昨年11月7日、日本海上の漁船で発見・拘束した北朝鮮人漁師2人を北朝鮮に強制送還しました。ただ、韓国政府の発表内容はきわめて不自然で、

  • 韓国に拘束された北朝鮮人漁師2人と、すでに北朝鮮当局に拘束されている1人、合計3人は、船長を含めた16人を殺害したことが疑われている
  • 通常であれば脱北者を受け入れている韓国政府は、今回はこの2人が韓国の安全保障を脅かすと判断し、脱北者ではなく犯罪者として強制送還した

というものです。

そもそも論として、韓国政府が犯罪者の身柄引き渡し協定を結んでいない北朝鮮に対して「犯罪容疑者」を送還するのはどう考えても異常ですし、また、北朝鮮のような独裁国家ならいざ知らず、法治国家の場合であれば、「犯罪者」であるかどうかについては裁判で決定されるはずです。

なにより、大韓民国憲法第3条によれば、「大韓民国の領土は韓半島(※朝鮮半島のこと)と付属島嶼とする」と明記されていますので、韓国政府にとって北朝鮮政府は自国領を違法に不法占拠する反逆者の集団であるはずです。

したがって、北朝鮮国民は韓国の憲法上は「韓国国民」ですので、裁判も受けさせずに、犯罪容疑者の身柄引き渡し条約も結んでいない(それどころか法的に「国」ではない)相手に対し、自国民である漁師らを引き渡したこと自体、あきらかに韓国が「法治国家」ではない証拠です。

(韓国ではなく)「米国が」脱北者を保護することの意味

もっとも、一昨年の自称元徴用工判決やそれに続く日韓請求権協定無視、昨年の日韓GSOMIA破棄騒動などを見るにつけ、韓国が「法治国家」を騙っておきながら、もはや「法治国家」ではないことなど、私たち日本国民にとっては、もはや「自明の理」といえるかもしれません。

したがって、脱北者の保護義務を韓国政府が果たしていなかったとしても、個人的には何ら驚きに値しません。

ただ、事件のポイントは、「米国が」脱北者を保護したことにあります。先ほどのWSJの記事に戻りましょう。WSJは「国務省は本件について公式のコメントを出していない」としつつも、

It’s uncommon for American officials to get involved in cases pertaining to ordinary North Korean escapees. It’s rare for such interventions to become public.(仮訳「米国当局者が通常の脱北者の保護に関与するのも、こうした件が公になるのも、いずれも異例のことだ」)

と指摘します。

米国政府は金正男(きん・しょうだん)の息子、つまり金正日(きん・しょうじつ)の孫である金漢率(きん・かんそつ)氏の保護などに関与していると噂されていますが、「通常の脱北者」とは、このような特殊事情がない場合の脱北者の保護、というものです。

WSJは韓国の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領に対し、南北融和を優先するあまり、金政権による人権侵害をあまりにも軽視しているとの声が上がっていると指摘しているのですが、いわば、当事者能力を失いつつある韓国に代わって脱北者の保護に乗り出した、との指摘ですね。

朝鮮半島問題で蚊帳の外に置かれる韓国政府

ただし、もう少し深読みすると、今回の動きには、「韓国政府が朝鮮半島問題において蚊帳の外に置かれ始めている」という兆候を感じ取ることもできます。

こうしたなか、WSJが紹介するのは、北朝鮮当局が12月21日付で米国政府に対し、「もし米国が北朝鮮の人権について問題提起し続けるなら、しかるべき対価を支払うことになる」と警告した、というエピソードです。

北朝鮮が恐れているのは、脱北者を通じて最新の北朝鮮の情報などが国外に漏れることでしょう。そして、韓国が脱北者の北朝鮮への強制送還に同意していることは、いわば、現在の文在寅政権が北朝鮮の意向に逆らえなくなっている証拠でもあります。

米国があえて脱北者の保護に乗り出した理由を深読みするならば、北朝鮮に対する人権侵害への牽制という側面に加え、韓国に対しては「もはやブルーチームとはみなさない」という暗黙の宣言と見ることもできるように思えてなりません。

瀬戸際外交で南北揃って自滅へ…?

さて、当ウェブサイトで継続的に追いかけているテーマのひとつが、「韓国や北朝鮮の瀬戸際外交・インチキ外交」ですが、韓国の瀬戸際外交の最たるものといえば、昨年の「日韓包括軍事情報保護協定(GSOMIA)破棄騒動」でしょう。

この瀬戸際外交については『韓国の「GSOMIA瀬戸際外交」は日本の勝利だが…』などでも指摘したとおり、事実上、日本の完勝に終わりましたが、それと同時に韓国は日本だけでなく、米国からの信頼についても、かなり深いレベルで毀損したと考えて良いでしょう。

こうしたなか、現在のところ、米国政府はWSJが報じた「ベトナム脱北者保護」の件について沈黙を守っているようですが、この手の「朝鮮半島問題における韓国外し」という動きは、むしろこれから本格化するのではないでしょうか。

さらに、「瀬戸際外交」という意味では、「ICBM発射というクリスマスプレゼント」で米国を脅した北朝鮮も同罪です。

結局のところ、南北朝鮮は瀬戸際外交で一時的に実力以上の成果を手に入れたものの、そうした成功体験に引きずられるあまり、瀬戸際外交から脱却できずに自滅していく運命なのかもしれませんね。

新宿会計士:

View Comments (29)

  •  この事件は、昨年11月に中国からベトナムに入国した脱北者が、ベトナムの韓国大使館に助けを求めたものの韓国政府が何もしなかったため中国に強制送還された後、翌12月に中国からベトナムに再入国した事案のようです。
     1度ならず2度までも自国民の救助要請を無視しようとした韓国政府を、アメリカが見るに見かねて助け舟を出したということでしょうね。
     韓国政府外交部は、脱北者らの解放にあたり自分たちが主導的な役割を果たしたと主張しているそうですが、よく言えたものだと思います。

  • 韓国が北朝鮮に配慮して,脱北者から得られた情報をアメリカにきちんと伝えなくなったので,アメリカは直接脱北者から情報を得る必要性も高くなってきた,という面もある程度あるかと思います。
    アメリカはさしあたってイランと戦争を始めそうですし,北朝鮮はアメリカの軍事的脅しに屈して,レッドラインを越すような行動は当面控えそうなので,近々に有事が発生する可能性は低くなってきたように感じます。イラン情勢に注目しましょう,
    P.S. ゴーンさんのおかげで,レバノンについていろいろ調べるきっかけができ,中東情勢に関する知識が増えました。こういうことを言うと怒る人も多いかもしれませんが,今の日産を見ていると,ゴーン氏は経営者としては優秀だったのかな,と思います。牢屋に閉じこめておくのは惜しいですね。

    • 愛読者様

      >北朝鮮はアメリカの軍事的脅しに屈して,レッドラインを越すような行動は当面控えそうなので,近々に有事が発生する可能性は低くなってきたように感じます。

      ここが残念ですの。北朝鮮は放置された時間で核兵器開発に邁進しますから。制裁?金正恩さんは、国民の最後の一人が飢え死んでも、王朝を守り抜くでしょうね。もう、それ以外の道はないと思い定めているみたいだし。

      ダークサイドの考えといたしましては、北朝鮮の暴発で一気に半島をシリア化し、中露も手を出しにくい焦土にするというのがベストなシナリオだったのですが(笑)。まあ、実働するアメリカとしては、半島にそこまでの”うまみ”がないのでしょうが。

      中東問題は半島とは、別の意味で複雑ですが、あそこにはイスラエルがあります。
      イスラエルを支援するという意味でイランを叩く費用は、多分ですがアメリカ国内、いえ世界中のユダヤ系財閥から出ると思います。半島を叩く費用は、日本の覚悟が追いつかず、この段階で行うとすれば、アメリカの持ち出しになります。トランプ大統領がGOというとは思えない。

      中国?アメリカは持久戦にもちこみ、自壊を画策するのではないでしょうか。中国はトランプ政権の次を狙っているそうですが、読み間違っていますね。トランプ氏はビジネスマンなので、まだ交渉の余地がありますが、他の政権ではより中国の人権問題に先鋭化すると思います。

      中国共産党の生き残る道は、その生存ギリギリの線まで、アメリカに譲歩することです。まあ、そうすればそうしたで、国内統治が難しくなりますが。

  • 更新お疲れ様です。

    >結局のところ、南北朝鮮は瀬戸際外交で一時的に実力以上の成果を手に入れたものの、そうした成功体験に引きずられるあまり、瀬戸際外交から脱却できずに自滅していく運命なのかもしれませんね。

    南北揃ってチンピラ国家でしかなく、脅しはするけど行動を起こす覚悟が無い、って感じではあります。
    実力に見合った国へとこれから落ち着くのでしょうね。

  • いつも興味深い論評をありがとうございます。

    些細なことかも知れませんが、
    > ※なお、原文の “South Korea” については「南朝鮮」ではなく「韓国」と意訳しています
    欧州の人と話をしていても、よくないイメージで話されるとき、皆さん "Republic of Korea" ではなく "South Korea”と表現されます。

    日本で「南朝鮮」と呼ぶと南朝鮮人は火病るかも知れませんが、
    元記事のニュアンスをそのまま伝えるには、「南朝鮮」のままでよいのではないでしょうか?

  • 金正恩氏へのアドバイス
    人民の脱北を防ぐ最良の方法は、大好きな核実験を地下でやらず、イスカンデリに核弾頭を搭載して同時多発的に地表約500メートル位の高さで行う事です。実験範囲は、南は休戦ラインを跨ぎ漢江北岸迄(ソウルにEMP効果が及ぶ範囲)、北は中朝国境を跨ぎ北朝鮮全体に影響が出る様に手持ちの核弾頭全弾を実験に使えば、もう脱北を試みる者はいなくなります。🐧
    更に、アメリカも恐れをなして、北朝鮮に干渉しなくなります。🐧

    アメリカ合衆国へのアドバイス
    助けてやった朝鮮人は将来アメリカに対して必ず牙をむきます(日本の戦後史や元寇の事実を見れば自明な事)。後に禍根を残さぬ様に処置すべきです。🐧

    大韓民国へのアドバイス
    別に何も無い。🐧

    • ハゲ親父 さま

      >大韓民国へのアドバイス
      >別に何も無い。

      半島人A:ヘイトだ!差別だ!
      川崎市長:ヘイトだ! 差別だ! 条例違反で処罰だ!
      半島人B:半島(南)への愛は無いのか!
      日本人R;また始まった…

      • 老害様
        「ハゲ親父🐧」の反応

        「別にぃ〜」
        ソッポ向いて、エア髪の毛イジイジ

  • 人権派弁護士出身なのに脱北者の人権を無視し続ける文政権に対するアメリカ皮肉、あるいはもう少し強めのメッセージでしょうね。
    「あなた人権人権言ってたけど、脱北者は人非人か?」

  • 文氏の全てを捨ててまで北に求愛し続ける態度は素晴らしいですね。不退転の決意を感じます。しかしそれに自分を選んだ自国民だけならまだしも、他国を巻き込むのは、民族性を感じざるを得ませんね。WSJの記事が事実なら、日本同様に米国もドンドン距離を置いていると言うことでしょう。

  • 更新ありがとうございます。

    >韓国は法治国家ではない

    韓国を観察していると、法治をないがしろにした国家がどのような顛末を迎えるのか、という教材ではないかとある意味思います。行きつく先は民主主義の有名無実化と一党独裁でしょう。

    日本にも民意で容易に覆せない既得権益が少なくないですが、法を軽視するということは既得権益を持つ側に圧倒的に有利だと思われます。民主主義を守りたいなら法を重視し、それを崩壊させるような立法を阻止する必要があります。

    >米国からの信頼についても、かなり深いレベルで毀損したと考えて良いでしょう

    根本的に話が通じないですからね。
    対話をすっとばして脅迫、制裁、実力行使(事後承諾も無し)等によってコントロールするようになるのでは、と思います。つまり、南北同レベルということですね。

  • 更新ありがとうございます。

    北朝鮮脱北者をみすみす放置して、北へ戻すしかない状況にした韓国政府。同胞と言いながら赤貧の民には冷遇するのですね。

    文氏はもう狂信的な北朝鮮崇拝、自分の国より北朝鮮の機嫌を伺っている偽為政者だ。当然、法治国家ではなく中国のような人治国家でもない。韓国民すべてが政権の奴隷、もしくは脱出出来るならやりたい、と思っているでしょう。

    また韓国民自体あまり程度の良くない人物ばかりである。もはや韓国は北、中、米、露等に言われるがままの、小突かれる根無し草でしょうか。

    米国はもう朝鮮半島問題で韓国を相手にしません。何一つ話が出来ない。中、北にツーツーですから。

    また北朝鮮も昨年秋頃、あれだけロケット推進砲や短距離ミサイルでデモンストレーションしてたのに、最近は音無しだ。韓国はGSOMIAで瀬戸際外交失敗、北東アジアで一番邪魔な存在、この半島2国は同時に潰せないかと思案します(難民の発生、無秩序状態発生は別として)。

  • 新宿会計士様、更新有難うございます。
    >北朝鮮国民は韓国の憲法上は「韓国国民」ですので、裁判も受けさせずに、犯罪容疑者の身柄引き渡し条約も結んでいない(それどころか法的に「国」ではない)相手に対し、自国民である漁師らを引き渡したこと自体、あきらかに韓国が「法治国家」ではない証拠です。

    これは仰る通りなのですが、文大統領を頂点とする現在の韓国の極左政権はそもそも現行の大韓民国憲法の内容を否定し韓国でなく北朝鮮こそが朝鮮半島における唯一正当な国家だと考えている可能性があります。この点に関して、正に今日、シンシアリー氏のブログに極めて興味深い記事が掲載されましたので、当該記事へのリンクを貼ることと、重要なポイントを引用することを御了承下さい。

    韓国の教科書、北朝鮮を「国」、韓国は「政府」樹立と記述(シンシアリー氏のブログより)
    https://sincereleeblog.com/2020/01/05/%e9%9f%93%e5%9b%bd%e3%81%ae%e6%95%99%e7%a7%91%e6%9b%b8%e3%80%81%e5%8c%97%e6%9c%9d%e9%ae%ae%e3%82%92%e3%80%8c%e5%9b%bd%e3%80%8d%e3%80%81%e9%9f%93%e5%9b%bd%e3%81%af%e3%80%8c%e6%94%bf%e5%ba%9c%e3%80%8d/

    ポイント
    >以下、高校教科書です。
    >・来年3月から高等学校で使われる高校韓国史教科書にて、教科書8種すべてが国連が大韓民国を朝鮮半島唯一の合法政府として承認したことを書いていない
    >・・・
    >・戦後、韓国は「政府の樹立」、北朝鮮は「朝鮮民主主義人民共和国の樹立」とし、正統性が北朝鮮にあるかのよう書いた教科書も6種である

    つまり、今後、韓国で使用される高校教科書の75%(8種中6種)が戦後に国として樹立されたのは朝鮮民主主義人民共和国であって韓国という国家は樹立されておらず(38度線以南の領域の)統治機構としての政府しか樹立されていない、という内容を教えているということです。

    このような内容の教科書が4分の3も占めるということは現在の文大統領がそういう見方を少なくとも否定していないのだと判断して良いでしょう。

    ということで、文大統領やその一味は朝鮮半島における国家として正統性を有するのは韓国でなく朝鮮民主主義人民共和国であると(現時点では表立っては声高には主張していないものの本音では)考えている可能性が高いということです。

    そうであるならば、文大統領一味が自らの「国」を国家として認めていない以上、法治国家として振る舞わないのは当然なのかも知れません。

    • 迷王星さま
      文政権というか、韓国左派は、以前から韓国より北朝鮮に正統性が有るという認識(というか信仰)だと思います。
      工作活動をするのに最も効率が良いのは、教育とマスメディアを操作する方法です。古くから韓国では、左派が教育界を牛耳って来た為、教科書は左派思想的な内容でした(日本の日教組の様なものです)。
      左派の北朝鮮信仰を自然発生的なものか、北朝鮮工作活動の一環として見るかは、意見が分かれると思います(私は、後者です)。
      最後の文章は、朝鮮人が、法治という概念が無いか、それよりも上位概念(情治)が有る為だと思ってます。

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