「非核化交渉離脱宣言」は北朝鮮自身が困っている証拠
結論からいえば、「瀬戸際外交は無視」が鉄則だ、ということです。北朝鮮の国連大使が土曜日、外国メディアに対し「非核化は交渉テーブルから下ろされた」などと言い始めたようです。ただ、韓国や北朝鮮が国際協定や国際条約の破棄などの国際的不法行為をチラつかせて相手国に譲歩を迫るという「瀬戸際外交」を好むのは、いまに始まったものではありません。たいていの場合、瀬戸際外交は韓国や北朝鮮が大変な苦境に陥っているときに行われます。言い換えれば、北朝鮮が強気で「非核化交渉からの離脱」を言い出しているのは、北朝鮮(あるいは金正恩)が現在、国連安保理制裁決議による労働者追放問題で、金銭的に困っているという証拠ではないかと思うのです。
目次
インチキ外交の国・韓国
韓国の4つのインチキ外交
当ウェブサイトでは以前から、「韓国はインチキ外交をする国だ」と報告して来ました。
韓国の「4つのインチキ外交」
- ①あることないこと織り交ぜて相手国を揺さぶる「ウソツキ外交」
- ②国際社会に対してロビー活動をして、ウソを交えつつ「相手国の不当性」を強調する「告げ口外交」
- ③国際協定や国際条約の破棄、ミサイル発射などの不法行為をチラつかせる「瀬戸際外交」
- ④主要国間でバランスを取る「コウモリ外交」
冒頭であらためて、この「4つのインチキ外交」を振り返っておきましょう。
ウソツキ外交
このうち「ウソツキ外交」の典型例としては、昨年発生した、韓国海軍駆逐艦による日本の海自機に対するレーダー照射事件があります。
これは、2018年12月20日午後3時過ぎ、日本海能登半島沖の日本の排他的経済水域(EEZ)内で、韓国海軍駆逐艦「広開土大王」が海自P1哨戒に対し、火器管制レーダを照射したとされる問題ですが、この事件に対する韓国側の反応が典型的な「ウソツキ外交」でした。
というのも、最初は「『広開土大王』は行方不明の北朝鮮漁船を捜索中であり、悪天候のため、艦に搭載していたすべてのレーダーを稼働していた」、「そのレーダーのひとつがたまたま日本の海自機に当たったに過ぎない」、などと言い訳をしていたからです。
しかし、日本政府側が12月28日になって、当日の証拠動画を公表し、「悪天候」「北朝鮮漁船を捜索中」という言い訳がウソだと判明したのですが、その前後くらいから、韓国政府側は言い分を変え、「むしろ日本の海自機が低空威嚇飛行を仕掛けてきた」などとして「逆ギレ」し、日本を非難。
さらには本件を巡る日韓両国政府の実務当局者同士で行われた非公開協議の内容を、日本側の了解なく、ウソを交えて勝手に公表するなどしたため、最終的には防衛省が協議を打ち切りました(ことの経緯は防衛省『韓国海軍艦艇による火器管制レーダー照射事案』にまとめられています)。
告げ口外交
次に、「告げ口外交」の典型例は、日本政府が7月1日に発表した、韓国に対する輸出管理適正化措置に関し、韓国側が(無関係な国際会議の場を含め)日本政府を「WTO違反だ」などと強く批判して廻ったという事件です。
(※もっとも、これについては『総論 対韓輸出管理適正化と韓国の異常な反応のまとめ』にまとめているとおりですので、本稿ではあえて繰り返しません。)
瀬戸際外交
さらに、「瀬戸際外交」には、韓国政府が8月22日、突如として『秘密軍事情報の保護に関する日本国政府と大韓民国政府との間の協定』(いわゆる「日韓GSOMIA」)の終了を決定し、翌・23日に日本政府に文書で通告したという、いわゆる「日韓GSOMIA騒動」があります。
あくまでも当ウェブサイトなりの理解ですが、この日韓GSOMIA騒動は、文在寅(ぶん・ざいいん)政権が日本政府による輸出管理適正化措置を撤回させることを主目的のひとつとして発動したものでしょう(※もっとも、「米韓同盟に打撃を与えるため」という可能性もありますが…)。
ただし、この日韓GSOMIA騒動については、日本政府が微動だにせず、それどころか韓国が米国政府から「パーフェクトストームを覚悟せよ」などと脅されたため、日韓GSOMIA終了直前の11月22日に、韓国政府が突然、撤回しています。
(※なお、日韓GSOMIA騒動については『韓国の「GSOMIA瀬戸際外交」は日本の勝利だが…』あたりにまとめていますので、適宜ご参照ください。)
コウモリ外交
最後の「コウモリ外交」とは、現在の文在寅政権というよりも、前任の朴槿恵(ぼく・きんけい)政権あたりが好んだ手法ですが、「米国の同盟国」という地位にありながらも中国に全力で擦り寄るという、良くいえば「したたか」、悪くいえば「不誠実」な外交です。
いうまでもなく韓国は米国の庇護下にあり、米国や日本の支援を受けて、(実力と比べて分不相応ともいえるほどの)経済大国にのし上がった国です。その意味で、韓国は米国と日本に感謝しなければならないはずでしょう。
それなのに、朴槿恵前大統領は、2013年2月に大統領に就任後、最初の外遊先としては米国を選んだものの、2番目の外遊先には韓国大統領としての慣例を破り、日本ではなく中国を選択。さらに、安倍晋三総理大臣からの日韓首脳会談の呼びかけを無視し続けました。
しかも、朴槿恵氏はこれに留まらず、中国が設立構想を発表した国際開発銀行である「アジアインフラ投資銀行」(AIIB)に、西側諸国としては真っ先に参加する意思を表明。
さらに、2015年9月3日には、中国共産党による「抗日戦勝利70周年記念式典」に参加するため、世界の「ならず者国家」(?)の独裁者らと並んで北京・天安門にのぼり、黄色い服を着て軍事パレードを閲覧したほどです。
日本はバカ正直な国
あくまでも私見ですが、私たち日本人の多くは、子供のころから「ウソをつかない」、「ルールを守る」、「努力する」、といった、人間としての基本的な価値観を教え込まれているのではないかと思います(※中にはそうでない人もいますが、本稿では無視します)。
逆にいえば、「ウソをつく」、「ルールを破る」、「ズルをする」人間は、日本社会では決して尊敬されませんし、日本社会ではあまり成功できないのではないかと思います(※もっとも、「日本社会で成功した人」のなかに、このような不届きな者がいる可能性については、否定しませんが…)。
つまり、日本とは、良い意味でも悪い意味でも「バカ正直」な人が評価される社会なのであり、また、社会全体も「バカ正直」なのでしょう(そういえば、一時期は数百万部という発行部数を誇っていた某著名少年漫画雑誌のスローガンが、「努力」「友情」「勝利」だったという話は有名です)。
もちろん、日本社会のこうした「バカ正直」なところが、良い方向に作用する場合と、悪い方向に作用する場合があることは事実です。
とくに、「私たちはウソをつかない/ルールを破らない/ズルをしない」という自負心があることは結構ですが、「相手も絶対にウソをつかないはず」「相手も絶対にルールを守るはず」「相手もズルをしないはず」という思い込みを持つと、酷い目にあうこともあります。
というのも、日本の近隣には、こうした日本人の価値観が通用しない国が存在しているからです。
これは、「良い」、「悪い」という話ではありません。「事実」です。
このことを、私たち日本人はきちんと意識しなければならないのではないでしょうか。
日本から見て、不誠実極まりない国だが…
こうした「日本人的な価値観が通用しない国」はいくつもあるのですが、そのひとつが、韓国です。
ただ、韓国が好む4つの外交(ウソツキ外交、告げ口外交、瀬戸際外交、コウモリ外交)を、当ウェブサイトでは「インチキ外交」と総称しているのですが、それと同時に誤解して欲しくないのは、当ウェブサイトは「韓国はこれらのインチキ外交を脱却すべきだ」と主張するつもりがない、という点です。
もちろん、私たち日本人の多くからすれば、こうしたインチキ外交を仕掛けてくる国は「卑怯」だと思いますし、「卑劣」だと思うでしょう。あるいは、少年漫画の悪役の姿を隣国に重ねる人もいるかもしれません。
しかし、そもそも論として韓国の姿勢をこのように批判するのは、不毛です。
というよりも、そもそも韓国に限らず、一般に外国とは、文化、言語、宗教などが「日本とは異なっている国」であり、そもそも何から何まで私たちと異なっている人たちを、私たちの価値観に当てはめて批判するのは間違っているからです。
韓国を弁護するわけではありませんが、韓国がこのような(日本人から見たら)不誠実極まりない外交態度を取るのには、中国という強大な国と隣接し続けてきた小国としての悲哀に基づく、歴史的・文化的な理由があると見るべきでしょう。
当ウェブサイトでは韓国の外交姿勢を「インチキ外交」と呼んでいますが、ただ、言い換えれば、これらの外交は、弱小国である彼らが生き延びるために必要な手段でもあります。
要するに、「強い国(含む日本)を騙し続けることで、自分たちの実力以上に自分たちの国を大きく見せ、また、自分たちの実力以上に豊かな生活を送る」ためには、一番手っ取り早いのがインチキ外交だった、ということではないでしょうか。
事実、韓国は自然科学系のノーベル賞もろくに取れないような国であるにも関わらず、半導体やスマートフォンなど、最先端の科学を駆使して最新鋭の製品を次々と生み出し、それを世界中に売りさばくことで大きく儲けている国です。
もちろん、内情を見てみれば、韓国社会は日本と比べて社会格差も大きく、不正も蔓延するなどの問題もありますが、それでもさしたる実力もない韓国が、曲がりなりにも全世界を相手に「最先端の工業製品を次々と生み出す国」と認知されているのは、こうしたインチキ外交が部分的に成功している証拠でしょう。
よって、重要なことは、「韓国が態度を変えるためには何をしなければならないか」、ではありません。韓国の態度が絶対に変わらないということを前提に、いかに韓国に騙されないようにするか(あるいは韓国に不当な利益を得させないようにするか)、という点です。
だからこそ、今後の日本はこれまでの日韓関係の反省を踏まえ、韓国との地理的な距離の近さに騙されることなく、また、うわべだけの「日韓友好」という甘言に騙されることなく、彼我の価値観の違いに応じた「本当に正当な関係」を作っていくことにあるのだと思います。
(※ただし、この「本当に正当な日韓関係」について議論するためには、少し時間が足りませんので、いずれ別稿でじっくり議論してみても良いかもしれません。)
しょせんは同族の国
「もはや交渉のテーブルから下ろされた」
ただ、韓国のことをじっくりと議論したことによる、思わぬ成果があったとすれば、「韓国と同族の国家による瀬戸際外交」にどう対処するか、という点です。
結論から先に申し上げておきますが、瀬戸際外交は無視が鉄則です。なぜなら、韓国や北朝鮮が瀬戸際外交に出てくるときは、たいていの場合、彼ら自身が本当に困っていて、「相手にしてほしい」と思っているからです。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
昨日、韓国メディア『聯合ニュース』日本語版に、こんな記事を発見しました。
北朝鮮大使が声明 「非核化は交渉テーブルから下ろされた」(2019.12.08 10:03付 聯合ニュース日本語版より)
聯合ニュースによると、北朝鮮の金星(きん・せい)国連大使は7日、外国メディアに次のような声明文を送ったのだそうです。
- (米・トランプ政権が)北朝鮮を窒息させようとする試みから敵視政策を続けている。
- われわれは今、米国と長く対話する必要がない。非核化は交渉のテーブルから下ろされた。
そのうえで聯合ニュースは、次のように述べます。
「金氏の声明は北朝鮮が『新しい計算法』を求めて非核化交渉の期限とした年末が迫り、双方の緊張が高まっている中で注目を集める。」
ここで、「北朝鮮が交渉期限として設定した年末」という記載がありますが、これはいったい何でしょうか。
現在、米朝両国は北朝鮮の非核化を巡る交渉を繰り広げていますが、それと同時に2017年の国連安保理制裁決議などに基づき、主要国は北朝鮮に対し、安保理制裁決議に基づく経済制裁を課している状況にあります。
また、『国際連合安全保障理事会決議第2397号』によれば、国連加盟国には、2017年12月から「24ヵ月以内」、つまり今月中に、「自国で収入を得ているすべての北朝鮮国民を北朝鮮に送還させる」ことが求められています。
このことから、北朝鮮としては貴重な外貨獲得手段がひとつ、またひとつと潰されていくなかで、仮に「北朝鮮国民の出稼ぎ労働者」という外貨獲得源を潰されたら、ますます資金的に窮してしまう、という「苦しい内情」が見て取れるのです(※これについては本稿の末尾でももう一度触れます)。
瀬戸際外交の特徴
ところで、最近の北朝鮮は、この手の「瀬戸際外交」を、やたらと繰り広げています。
たとえば、北朝鮮は今年5月以来、国連安保理制裁決議に反して弾道ミサイルなどの発射実験などを再開しています(※余談ですが、「瀬戸際外交」とは少し違うかもしれませんが、北朝鮮による違法な「瀬取り」行為もあとを絶ちません)。
北朝鮮が瀬戸際外交を繰り返す理由は、おそらく、米国が軍事的に介入して来ないギリギリのラインを攻めることで、米国を交渉のテーブルに引きずり込み、何らかの金銭的利益、(というよりもズバリ「国連安保理制裁の部分的な緩和」)という果実を得ようとしているからでしょう。
また、北朝鮮にとっては、中国やロシアが事実上の「後ろ盾」となっていることも強みです。なぜなら、北朝鮮は中国とロシアにとって、米軍が駐屯する韓国とのあいだでの、「軍事的な緩衝地帯」として機能しているからです。
さらに、この「瀬戸際外交」は、絶対に「虎の尾」を踏まないという意味では、ギリギリのところでひっこめられるという特徴があります。
もし北朝鮮が、今、このタイミングで、米国に届くような大陸間弾道ミサイル(ICBM)の発射実験を行ってくれれば、逆に米国としては北朝鮮に軍事侵攻する名目がひとつできることになります。
しかし、現状だと、北朝鮮が発射実験を行っているミサイルなどの射程に入っているのは、韓国か、せいぜい日本列島の一部までであり、米国にとっては「自国にとっての軍事的脅威を直接除去する」という名目での軍事侵攻というオプションは行使し辛い状況にあります。
つまり、ギリギリ米国には軍事オプションの名目を与えず、米国などの国際社会を挑発しながら目的を達成しようとすることこそが、北朝鮮がやたら強気で米国を相手に「瀬戸際外交」を繰り返す理由でしょう。
瀬戸際外交の妙
そして、北朝鮮や韓国の「瀬戸際外交」を見ていて感じるのですが、非常に厄介なことに、彼らは本当にそれが巧みなのです。
韓国の瀬戸際外交である日韓GSOMIA破棄騒動を振り返ってもわかりますが、彼らは結局、日韓GSOMIA破棄を、失効(11月23日午前0時)をあと6時間後に控えた11月22日午後6時になり、急遽、撤回しました。
もし実際に韓国政府が日韓GSOMIAを終了させていたとすれば、おそらく、米国側は直ちに韓国に対し、何らかの制裁(おそらくはサイレント型の経済・金融制裁)を発動していたのではないかと思います(※サイレント型経済制裁については『総論:経済制裁について考えてみる』などをご参照ください)。
しかし、結局のところ、韓国政府はこの「日韓GSOMIA破棄」という、「韓国側から米韓同盟を反故にする」という一線を越えなかったのです。
文在寅氏自身、政治家(あるいは策略家)としての能力は、安倍総理、あるいは北朝鮮の独裁者である金正恩(きん・しょうおん)と比べれば、かなり劣ると思います。しかし、その文在寅氏ですら、「一線」を越えなかったのです(あるいは越えるほどの勇気を持っていなかっただけなのかもしれませんが…)。
ましてや、まだ30代と若いながらに、自身の叔父を排除するなどしてまで権力基盤を確立した金正恩が、瀬戸際外交で下手を打って米国から軍事オプションを行使されるほどマヌケだとは思えません。
今後の展開
軍事オプションはあり得るのか
ところで、米国が突如として北朝鮮を攻撃するということはあり得るのでしょうか。
ここで、改めて振り返っておきたいのが、米軍による北朝鮮攻撃の可能性が非常に高まっていた、2017年12月の状況です(『12月18日が晴天ならば北朝鮮奇襲か?』参照)。
当時、中国共産党は、
「北朝鮮が米国本土に届くミサイルを発射し、それに対して米軍が報復した場合、中国としては中立を維持する。ただし、米国や韓国が北朝鮮の政治体制を変革しようとするならば、中国はこれを防ごうとする」
という姿勢を示していました。その具体的な証拠が、中国共産党の事実上の「機関紙」である『環球時報』英語版、つまり『グローバルタイムズ』に2017年8月に掲載された、次の社説です。
Reckless game over the Korean Peninsula runs risk of real war(2017/8/10 23:23:40付 環球時報英語版より)
そして、この環球時報の社説に呼応するかたちで、ジェームズ・マティス国防長官、レックス・ティラーソン国務長官(いずれも当時)が連名で、米ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)に寄稿したのが、次の記事です。
We’re Holding Pyongyang to Account(米国時間2017/08/13(日) 17:37付=日本時間2017/08/14(月) 06:37付 WSJオンラインより)
このなかで、マティス、ティラーソンの両氏は、
「米国が(北朝鮮に)圧力を加える目的はあくまでも朝鮮半島の非核化にある。米国としては北朝鮮の体制変革にも興味がないし、朝鮮半島の再統一の加速という意味合いも含まれていない。」
と応じたことで、事実上、米国の北朝鮮に対する限定的な軍事オプションの行使(限定爆撃、あるいは「鼻血作戦」など)にゴーサインが出た格好となりました。
これに加え、当時はまだ「米中貿易戦争」が勃発する前であり、米中間の緊張状態が今ほどではなったこと、2017年に北朝鮮がミサイル発射を繰り返したうえ、史上6回目の核実験に踏み切ったことなどを要因として、中朝関係も悪化していた、という事情もあります。
現時点の軍事オプションは?
翻って、現時点において米国が北朝鮮に対し、軍事オプションを行使する可能性は、どのくらいあるのでしょうか。
少なくともこの2年間で、米中関係は非常に悪化していますし、2年半前の環球時報とWSJの「交換日記」が現在でも生きていると考えるのは、あまりにもシンプルすぎる発想でしょう。
その前に、そもそも米国が北朝鮮を軍事攻撃するとしたら、その目的は何でしょうか。
理屈のうえで真っ先に思いつくのは、
- ①北朝鮮の体制変革を目的とした全面攻撃
- ②北朝鮮の非核化を目的とした限定的攻撃
- ③北朝鮮を脅すための象徴的・局所的攻撃
といったものではないかと思います。
このうち①を達成するためには、結構なコストがかかります。
というのも、北朝鮮を攻撃するにしても、空爆だけで済ませるというわけにはいかないでしょうし、少なくとも首都・平壌(へいじょう)やいくつかの核開発拠点、あるいは金正恩が潜んでいると思われる拠点などを攻撃・占領する必要がありますので、電撃作戦で終わらせることは難しいと思います。
ただでさえ、米国内ではイラク戦争やアフガン戦争に対する批判も根強く、ドナルド・J・トランプ氏の現在の発言などから判断して、米国が多大なコストを掛けてまで、北朝鮮の体制変革を目的として、地上から北朝鮮に侵攻するとは(現時点では)考え辛いところです。
一方で、②③を目的とするにしても、中国共産党が2年半前の約束を現在も維持しているという保証はありません。だいいち、2017年12月の国連安保理決議は中国やロシアも賛成していますので、この制裁決議が生きているうちは、米国として北朝鮮への軍事攻撃という選択肢は取りづらいでしょう。
※もちろん、トランプ氏のことですから、意表を突いた行動をするかもしれませんが…。
これからの対策
瀬戸際外交は無視が最善
ただし、「現在の米朝の膠着状況が固定化され、北朝鮮問題は永遠に解決しない」、という話でもありません。
軍事オプションの行使が難しいからといって、悲観することはありません。日本も米国もその他の諸国も、北朝鮮の瀬戸際外交は基本的に相手にせず、「今やるべきこと」、つまり瀬取りの監視、北朝鮮出身労働者の追放などを粛々と実施するのが良いと思います。
そのヒントが、日本の対韓外交にあります。
『韓国の「GSOMIA瀬戸際外交」は日本の勝利だが…』でも報告しましたが、日本政府が韓国の「GSOMIA瀬戸際外交」に完勝した最大の理由は、ひとえに、韓国が仕掛けてきた瀬戸際外交にまったく動じなかったことにあります。
韓国政府は最後の瞬間まで、日本に対して「輸出『規制』の撤回」を求め続けましたが、日本政府はこれにまったく応じておらず、それどころか自称元徴用工問題などを巡っても、「韓国自身が作り出した国際法違反の状態を韓国が自分の責任で解決すること」を一貫して求めているだけです。
安倍政権のこうした姿勢も、おそらくは過去の対韓外交の失敗に学んでいるためでしょうか。
北朝鮮の瀬戸際外交は無視、安保理決議を実施
韓国は「瀬戸際外交」を得意とする国ですが、「瀬戸際外交」一辺倒では、やがて行き詰ります。そして、じつは、これについては北朝鮮問題でもまったく同じことがいえます。
あらためて『国際連合安全保障理事会決議第2397号』を読み返すと、
「この決議の採択の日から24ヵ月以内に、当該加盟国の管轄権内において収入を得ている全ての北朝鮮国民及び海外の北朝鮮労働者を監視する全ての北朝鮮政府の安全監督員を北朝鮮に送還すること」
とあります。
決議採択日から24ヵ月という期日が迫るなか、北朝鮮出身労働者が公式には全世界から排除されます。よって、北朝鮮は外貨獲得の手段をまたひとつ失うことになります。「忠臣」に報いるための金品が外国から入って来なくなると、金正恩にとっては非常に困った話です。
北朝鮮を金銭的に締め上げ、金正恩体制の自壊を待つのが、とりあえずは正解でしょう。
※ ※ ※ ※ ※ ※ ※
ここからは、ちょっとだけ余談です。
『韓国メディアの「逆ギレ」と北朝鮮の突然の体制崩壊』で少しだけ触れましたが、独裁体制の多くは、見た目は盤石であっても、実際にはちょっとしたショックで動揺し、あえなく崩壊してしまうこともあります。
ちなみに、国連安保理決議からの2年間、金正恩は文在寅政権を使い、国連安保理制裁を緩めさせようと必死になって来ました。ただ、金正恩にとって、ひとつの誤算があったとすれば、文在寅氏が決して金正恩の期待に応えるほど賢明で優秀な人物ではなかった、という点でしょうか。
結局、文在寅氏が(おそらく金正恩の意向を受けて)推進したであろう開城(かいじょう)工業団地事業や金剛山(こんごうさん)観光事業の再開、南北鉄道連結事業などは実現がかないませんでしたし、それどころか文在寅政権自身がGSOMIA騒動でぐらついている状況にあります。
瀬戸際外交で日本や米国、世界を愚弄した南北朝鮮が、その瀬戸際外交によってともにぐらつき、自滅していくのは、ある意味では「自業自得」といえるのかもしれません。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
北朝鮮は、する気の無い非核化をカードにして、トランプ大統領との首脳会談をする事で、2年間の時間稼ぎに成功しました。
非核化する気がない事も、隠さなくなりました。この状態で、米朝が話し合いで解決する可能性は、無いと思います。
私は、無視か最善とは思いません。2年前に大規模な空爆をしてしまえば、良かったと思っていますし、今からでも空爆した方が良いと思います。
だんな様
今からでも空爆した方が
大胆な意見ですね〜。
私も賛成です…
金豚はヘタれなので、自分だけ防空壕で震えていると思います。
北朝鮮から反撃は無いと思いますが、
有っても、十万人単位、…、百万人には行かないでしょう。
私はその中のひとりになっても良いですよ…。
毎日が日曜日です〜。
シーロムのコーヒー屋さんの美人のお姉ちゃん、
見に行くのが楽しみですので、生きてる値打ちないです。
タナカ珈琲さま
そんな事は有りません。美人を見るのは、とても重要です。
ソウルにロケット砲を打ち返して、同族同士でやり合えばいいんです♪
「非核化は交渉テーブルから下ろされた」という発言や,エンジン実験など最近の北朝鮮の行動は,瀬戸際外交のつもりでやっているのでしょうが,アメリカは軍事行使の可能性を強く全面に押し出すことで答えました。また,実際,軍事展開を徐々に拡大しています。もちろんデモンストレーションの意味も強いでしょうが,アメリカの場合はそれを実行に移したことが過去何度もあります。脅しでは終わらない可能性も少なくないのです。さすがに,日本のマスコミも察知したのか,米朝関係緊迫化の報道が増えてきました。今後,もっと増えてくると思います。
新宿会計様の昨日の評論で「韓国国民は韓国経済・株価・為替の危機をマスコミから知らされずババを引こうとしている」という趣旨のことを書かれていましたが,平和ボケした日本人も,まさか日本の近くで戦争が起こることはないだろう,とタカをくくってのんびりしています。国全体が1つの空気に流されるところといい,日本人と韓国人の国民性は,国際的な意味ではよく似ているのです。反日や嫌韓をしている余裕はなくなるかもしれません。
軍事衝突の予想がはずれることを強く願っていますが。
更新ありがとうございます。
北朝鮮の金星氏とはキム・ソンとでも読ますのでしょうか?別名、つまりかっこよく見せたいが為の源氏名でしょうか?(笑)
いちいち突っ込みたくなる私です(笑)。瀬戸際外交も、ここに極まれりというか、「何でもいいから、金をくれーッ!」という叫びに聞こえます。外貨を稼げるような特産品、高品質な物品は、まるで無し。
で国民は飢えを凌ぎ、体内には寄生虫だらけ。他国にはミサイルで威嚇。こんな国に誰が関わるか?と見ていたら居るんですねー。物好きが(笑)。隣の韓国文在寅は、サポートしたくて仕方ない。
『国際連合安全保障理事会決議第2397号』を読み返すと、「採択の日から24ヵ月以内に、当該加盟国の管轄権内において収入を得ている全ての北朝鮮国民及び海外の北朝鮮労働者を監視する全ての北朝鮮政府の安全監督員を北朝鮮に送還すること」となってる。
搾取の対象だった労働者が帰って来る!だから「非核化交渉はテーブルの下」と言ってまた恫喝する。そう何度も通じないよ、ボケ金!国解体か、平壌火の海とどちらがいい?
めがねのおやじ様
他国から見ると、なぜ韓国が敵国であるはずの北鮮にこうも融和的なのか、不思議でなりません。先頭に立って追い詰めにかからなければ嘘だろうと思うのですが。
あえて文大統領になったつもりで、その行動から心理をリバースエンジニアリングすると…
・対立をを煽って戦争になると、戦場になるのは朝鮮半島。国家のため国民のため、それは回避しなくてはならない。したがって戦争回避に全力回避、北鮮の靴だって舐める。(おお、なんかカッコイイぞ!)
・憎き日本(あるいは米国)に対抗するためには、朝鮮半島が南北合一し、力を合わせて恨を晴らす必要がある。手を取り合いウサを晴らす日を夢見て、今の不条理にも耐える。(一般の韓国人の認識としては、南北合一した朝鮮半島は日本より広く人口も多く国威も上回るらしい)
・ノーベル平和賞を取りたい。さすがの韓国と言えど、ノーベル賞受賞者を政治犯として収監することはないだろう。(劉曉波はどうなった?)
さて、韓国はGSOMIA破棄期限ギリギリで日和りました。その韓国を罵倒する北鮮は、自分で設定した今年末での期限前に、まさか日和らないですよね。
南北朝鮮の交渉手法にうんざりして、中国の遅滞戦術にも辟易として、米国が極東から心理的に遠ざかることが危惧されます。北鮮には頑張って米国の怒りを盛り上げ、中東に向かいがちな国際的視点を引き寄せてくれることを期待しています。
全共闘世代が現役で学園闘争を繰り広げていた頃、背後にはソ連や中共の支援があり、日本共産党が暗躍し、資金も思想教育も、赤い国々が支えていました。
韓国の学生運動は、それよりずっと遅れて70年代後半に起こり、80年代、独裁政権がゆらいでから激しくなりました。1979年:朴正煕射殺事件、1980年:全斗煥クーデター → 光州事件、1987年:民主化運動激化、1988年:ソウルオリンピック、1992年:金泳三大統領による初の文民政権誕生、こんな流れです。
韓国の民主化運動は、保守・親米・用日の独裁政権に対抗するために、反米・反日勢力が中心となったのですが、そこに北朝鮮が積極的に思想教育と資金面でバックアップしたのです。当時の学生運動家達は、主体思想学習会などにこぞって参加し、朝鮮式の左翼思想に染まっていきました。
つまり、韓国人は、独裁政権を支持するか、北朝鮮を支持するかという、二択のドツボに嵌まったのですね。民主化のために日本になびくという選択肢を取れないので。後の韓国の保守派は、独裁政権の直系であることを否定するため、却って左派よりも激しい反日や親中を演じなくてはならないのです。特に朴正煕の娘である朴槿恵がそういう苦しい立場をやりくりするのに必死でした。
話を戻して、盧武鉉や文在寅は、70年代から民主化運動に関わった人で、若かりし頃は北朝鮮の思想教育に感化されていたと思われます。日本でも左翼の人は無批判に中国共産党を崇めたり憧れたりしますが、韓国でも左派は北朝鮮に無批判だったり崇拝したりします。特に不思議なことではないと思います。
阿野煮鱒様
私も大学在学中全共闘の一員でした。仰る通り、赤い国と日本の赤い政党の影響は絶大でしたね。ただ、私もそうですが新左翼の台頭に反比例して洗脳が解けた人間も多数居りました。貴方の言を借りれば、独裁政権下では無い逃げ場が有ったのが幸いしたと云うことでしょう。
自転車の修理ばかりしている様へ
上の書き込みは、
> なぜ韓国が敵国であるはずの北鮮にこうも融和的なのか、不思議でなりません。
に対する反応でした。唐突な書き出しで失礼しました。
阿野煮鱒さま
20世紀から遅れてやってきた亡霊たちという当方の印象は間違いでなかったのですね。説明お聞かせいただきよく理解できました。今頃なにやってんだろ。きっと大陸や香港、台湾の民衆はそれぞれ感じているはず。
2019年12月22日が国連決議の期限と聞くので、期限と前後して米中が2017年のようなやり取りをしたら、それは米国流「瀬戸際外交」なんじゃないかと思います。
ただ、北朝鮮と違うのは、米国は直前での撤回はしないであろう事。
例えがあれですけど、ならず者(南北朝鮮)にとって殺人(軍事行動)は脅迫の手段ですが、殺し屋(米国)にとって殺人(軍事行動)は脅迫の手段ではないと思います。
すばらしい時事要約です。母国を離れ世界各地でご活躍中の本邦同朋のみなさまにあっては、URL回送もしくはハードコピー回覧を通じて極東情勢の2019年12月実体を全世界へ知らしめる努力をとるべきではないでしょうか。
国連安全保障理事会さん、ついでに日本で収入を得ている南北在日も強制送還出来ないかな。🐧
南北在日の方々に謹んで申し上げます。
帰化もせず、在日のままでおられるということは、イコール不法滞在者ということになりません?
日本で生まれ、日本で反日教育を受けて育ったご自身のアディンティティについて、どうお考えですか?
ハゲ親父様、彼らの罪咎以前に、私には彼らが自分の庭で孵ってしまった毒蛇のように思えます。
心配性のおばさん様
毒蛇は避けようがあります(ニコチンを嫌う、半長靴を履く、出来れば半長靴にタバコの吸殻を結び付けておくか、半長靴にタバコの汁をかけておく)、しかし朝鮮人は町中に人に紛れて生息していますし、避けるのは毒蛇より困難な存在です。🐧
駆除するには明確な立法措置が必要です。🐧
更新ありがとうございます。
北朝鮮がまともに交渉に応じないようだったら(まず応じないでしょう)、米国は攻撃に出るべきです。
中東イランや、米中貿易、香港、南米問題等あって、韓半島にかかりっきりは無理なのは分かりますが、このままでは北朝鮮の思うがまま。サージカルアタックを今、仕掛けて欲しい。
米国にメリットが無いとトランプ大統領は思うでしょう。しかし、愚連隊国を除去すれば、中国、寄生虫の南朝鮮もダメージはあります。何も1週間もやれとは言わない。ホンの数時間で良いです。狂人が発射命令出す前に射殺か拘束しないといけません。
韓国には事前に知らせず、日、英、仏、豪、加などには知らせておく。中国には1時間前(笑)。演習と称して日本海か東シナ海に集める。精密な空爆、ピンポイントでのミサイルと爆弾攻撃。それと艦艇からのミサイル、艦砲射撃。平壌には将軍の拉致確保部隊を投入する。
これ以上、北朝鮮に時間をダラダラ与えないように!一気に潰して和平に導く(金正恩の保障、海外への亡命)。
>「ウソをつく」、「ルールを破る」、「ズルをする」人間は、日本社会では決して尊敬されません
>日本とは、良い意味でも悪い意味でも「バカ正直」な人が評価される社会なのであり、また、社会全体も「バカ正直」なのでしょう
記事とは関係ないのですが
このワードを見て、極悪組織NHKを思い出しました。
彼らこそ、誠実で嘘をつかず、ルールやマナーを重んじる馬鹿正直な民族「日本人」を数十年来利用し、受信料というお布施を半ば騙して巻き上げ続けるピュアブラック特殊法人です。
いや、すいません。
まじめで事なかれ主義、ルールを守る日本人だからこそNHKの好き勝手を許している、という側面をいつも歯がゆく感じていましたので。
北朝鮮が核を手放す気が全く
無いこと、軍事侵攻でしか
取り除けないのも事実と思う
北への軍事攻撃は賛成ですが
イラク侵攻時とは違って問題点は
①空爆では足りず地上侵攻が必要
米国軍の犠牲を覚悟しなければ
②アメリカ大統領選
トランプは選挙と中国しか頭にない
北のことは後回し
③オリンピック開催
日本への様々な被害
④中国の出方
覇権争いの中、出方が未知
⑤韓国への被害
ソウルは火の海
→どうぞ、喜んで!(キッパリ!)
→邦人の避難体制は大丈夫か
⑥世界的経済への打撃
一時的なものと予想
金より大事なことがある
北朝鮮も、各国から出稼ぎ労働者が一斉帰国してしまうと、国外から見た自国の異常性が一般世論に認識されてしまうのかもですね。
体制の崩れるときはあっけなかったりするんですよね。きっと。
*****
このサムネイル、笑ってしまうんですよね。
White Houseの手綱を取りたい人が、
White Horseの手綱を取ってるから・・。
本音は「朝鮮人殲滅すべし」なんだけど、どうせ無理な妄想だから現実的な思考で、ここ数年から何十年後に現れる次の朝鮮人国家は援助せず、積極的に懲罰を与え「身の程を知らしめるべし」。🐧
理由は「お前達の血に聞け」で良い。🐧
>この日韓GSOMIA騒動は、文在寅政権が日本政府による輸出管理適正化措置を撤回させることを主目的のひとつとして発動したものでしょう
違いまぁ~す(笑)。日韓GSOMIA破棄は、文在寅さんが中朝、そして韓国民にお約束していたことであって、アメリカからどれくらい恐ろしい脅しがあったのか判りませんが、土壇場のごめんなさいをしました。その際、苦し紛れに掴んだ藁です(笑)。
繰り返しますが、苦し紛れにです(笑)。少なくとも韓国民への言い訳には使えると思ったのでしょうか。現在の韓国経済の状態は、文在寅政権の経済政策の失敗と、中国経済の失速が、主な原因です。それを、棚ぼたで降りてきた日本経産省措置のせいにして、NOジャパンを煽りましたよね。韓国経済の不安に怯えている韓国民には使えます。
>韓国の態度が絶対に変わらないということを前提に、いかに韓国に騙されないようにするか
はい、大賛成です。良いの悪いのといった不毛な議論をしていると、うっかり、彼らの術中にはまってしまいます。はぶという毒蛇に、「毒を無くしなさい。」と説教しているようなものです。はぶは毒蛇という前提でいれば避けることや、駆除することもできます。
>金正恩にとって、ひとつの誤算があったとすれば、文在寅氏が決して金正恩の期待に応えるほど賢明で優秀な人物ではなかった
あのぅ・・、独裁者の元には普通、賢臣は存在できません。金正恩氏の周りの人間も彼を諫めたりする賢臣の存在は許されません。文在寅氏が賢明で優秀な人物であったりすれば、金正恩氏は警戒し排除しようとするのではありませんかしら?
古代中国には、君主の暴走を防ぐために命を賭して諫言するだけのお役があったと何かの本で読んだことがありますが、君主のために命を投げ出す存在は半島人にはムリかと。
朝は時間の都合で「軍事力行使の可能性は低い」という下記の見解についての意見を述べる時間がなかったので改めて。
> (1) ただでさえ、米国内ではイラク戦争やアフガン戦争に対する批判も根強く、ドナルド・J・トランプ氏の現在の発言などから判断して、米国が多大なコストを掛けてまで、北朝鮮の体制変革を目的として、地上から北朝鮮に侵攻するとは(現時点では)考え辛いところです。
> (2) 一方で、②③を目的とするにしても、中国共産党が2年半前の約束を現在も維持しているという保証はありません。だいいち、2017年12月の国連安保理決議は中国やロシアも賛成していますので、この制裁決議が生きているうちは、米国として北朝鮮への軍事攻撃という選択肢は取りづらいでしょう。
アメリカの関心は北朝鮮より中国であるのは確かです。そして,中国(と韓国)が北朝鮮制裁の抜け穴になっていることも知っています。米中交渉は香港やウイグル問題までからんできて,簡単に解決する見通しはありません。その間に,中国が覇権を握ることへの警戒感が強くなってきています。中国制裁の都合上,北朝鮮に毅然たる態度を示さなければならなくなる可能性は排除できません。2年前のトランプ・習近平会談のときも,シリアにミサイルを打ち込んでいます。北朝鮮攻撃は,北朝鮮だけ見たら経済的に割が合いませんが,対中国政策の一部と考えたとき,経済的に見合うものとなり,現実的に有り得ること思います。
(1)で述べられているように,アメリカが北朝鮮に地上軍を送ることはないでしょう。アメリカの北朝鮮への攻撃は,核施設・軍事施設への空爆が中心であり,民間人への被害はできるだけ少なくするよう配慮するでしょう。また,韓国侵攻のための軍事力も極力削いでおくでしょう。
(2)の2017年12月の国連安保理決議ですが,確かに26条・27条には平和的解決の重要がうたわれています。しかし28条には,北朝鮮が核実験やICBM発射を行う場合には「さらなる重要な措置」をとる決意が書かれています。ここには,軍事力行使も含まれているものと解釈できます。
ところで,アメリカが北朝鮮を空爆した場合,中国とロシアが北朝鮮に地上軍を送る可能性は高く,終戦後にそれなりの分け前を要求してくると思われます。これについては,かなり前の,北朝鮮分割委任統治の密約がまだ生きているのかもしれません。
「韓国にいる邦人保護の観点からアメリカの北朝鮮空爆はない」という意見もありましたが,邦人保護は自衛隊の役目で,アメリカ民間人への被害が小さければ,北朝鮮攻撃を妨げる理由にはならないでしょう。
愛読者さま
とても良くまとまった説明で、分かりやすいと思います。
わたしも中ロが、地上軍を国境付近に展開して、北朝鮮から難民が侵入して来るのを防ぐと共に、北朝鮮領内に展開すると思います。妄想ですが、多分北朝鮮兵士は、中ロ軍とは、戦闘をしないと思ってます。そうすると中ロ国境付近にいる、食うや食わずの北朝鮮軍は、中ロに投降すると思います。
金王朝を守るのは親衛隊的な、ちゃんとした軍隊がいるのだと想像しています。いても数万人でしょうね。
一度空爆すれば、好きな時に空爆出来る環境になるでしょうからね。その数万人が、いつまでも金正恩を守りますかね。中国が金正恩に亡命しろと説得して、半島分解統治になる事が、想定されます。
だけど、必ず韓国が口を出して来ますから。北朝鮮は「韓国憲法で、韓国の領土だと決まってる」ってね。
2年前の、空爆の時に考えた、筋書きです。
楽しみにしてたんですけどね。
>アメリカの北朝鮮への攻撃は,核施設・軍事施設への空爆が中心であり,民間人への被害はできるだけ少なくするよう配慮するでしょう。
もしかして、現代の空爆はレーザー・GPS誘導なんかのスマート爆弾やミサイルで軍事施設だけ叩くキレイな空爆とか言うイメージをお持ちなのでは。
シリアのラッカ空爆とか調べてみてください。
現代の軍事技術でもコラテラルダメージは不可避です。
やるなら最終的に平壌を焼け野原にするくらいの勢いになることでしょう。
日本のパチンコ利権の上りは、まだ北朝鮮に流れているのだろうか。
知っている方がいましたら。
かつては
朝鮮総連による「在日同胞祖国訪問団事業」
なるもので、新潟港にくる万景峰号に載る在日に電子部品などの戦略物資や現金をハンドキャリーさせていたと言われていましたが、万景峰号の寄港は無くなりました。
外為法では北朝鮮が仕向地の場合の現金持ち出しは10万円に制限されていますが、正直に北朝鮮に行くなんて申告する馬鹿はいませんw
調べていたら、こんなやりとりがありました。
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/189/syuh/s189143.htm
在日朝鮮人による「祖国訪問団事業」などに関する質問主意書
有田 芳生
https://www.sangiin.go.jp/japanese/joho1/kousei/syuisyo/189/touh/t189143.htm
参議院議員有田芳生君提出在日朝鮮人による「祖国訪問団事業」などに関する質問に対する答弁書
これらのやりとりが何を意味していたのか、当時の背景が特にわからなかったのですが、ヨシフのことだから、どうせろくでもないことだったのだと思います。
ちなみに北朝鮮への現金持ち込みは国連制裁決議で現在禁じられています。
最近も中国で北朝鮮に30万円程度の元を持ち込もうとした民間人が逮捕されています。
あとは外交官が外交行嚢にパンパンに詰め込んで持って行くか、仮想通貨でも使って送金するしかないでしょう。
12/22の期限は、単なる始まりでしか無く、そこからどこまで干上がらせることができるかがキモです。
米国が躊躇しているのは、金王朝崩壊後の体制をどうするのか青写真が描けていないからと思います。フセインやタリバンを駆逐することぐらい米国の軍事力からすれば、わけもありませんでした。しかしイラクもアフガニスタンも政権崩壊後の民主政権を磐石にすることには失敗して、いまだに多くの米兵の血を流し続けています。
ここに北朝鮮が加わることになると、選挙には大きなハンディとなってしまいます。もし金王朝が崩壊して南北が統一されると、どちらの陣営につくか問題となり、中国、ロシアも黙っていないでしょう。スローガンだけで政治には素人の文大統領に任せられるわけがないし。
結局米中ロとも、今の分裂した形で北と南がそれぞれの陣営の干渉地帯となっている今の姿こそが、都合がよいのだと考えているように思います。
更新ありがとうございます。
今回の北朝鮮の非核化交渉離脱宣言は、北朝鮮流瀬戸際外交との言は同意しますが、もい一つの視点として北朝鮮と韓国の出来レース(韓国の米国発言力の相対的向上目的)では無いかと考えてます。そしてシナリオライターは中国と考えています。
理由として、北朝鮮にとって国境を接する国が各自、バラバラに行動する時、同時に2方面からの攻撃にさらされることは無いのですが、韓国が中国寄りになる事は、北と南からの同時攻撃になり非常に都合が悪いこととなります。一方中国は韓国と北朝鮮分離している事。韓国は安定しない事。北朝鮮の核が北京を向かない事。の三点が基本です。
故に中國外相の韓国訪問で売春婦財団清算金5億と引き換えに北朝鮮に出来レースを打たせる事をレクチャーし、北朝鮮も瀬戸際外交の実績として乗ったと思っています。
従って、北朝鮮からの軍事オプションは無いですが、米国は相手国が、この様な態度の時、パンチを出してしないますから、爆撃やるかもはおもっています。
以上駄文失礼しました。