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韓国の経済統計の怪しさ:「家計債務でもウソをつく」?

資金循環統計分析は私自身の「ライフワーク」のようなものであり、当ウェブサイトではずいぶん前から、わが国の資金循環統計に照らして、日本が本当に必要としているのは国債発行残高の圧縮ではなく、むしろ国債の増発だ、と申し上げ続けて来ました。こうしたなか、資金循環統計の外国との比較作業による思わぬ副産物が、「資金循環面から見た韓国経済の危険性」です。韓国経済の弱点は「外貨準備」と「外貨建て債務」だというのが私の長年の持論ですが、これに加えて先週、韓国メディアに「家計債務についても信頼できない」とする話題が出ていました。

資金循環統計の必要性

マクロ経済:資金循環を見なくて何を見るのか?

「資金循環統計」という統計があります。

最近、「毎月勤労統計」の「統計不正問題」を受けて、「資金循環統計も怪しいに違いない!」といった短絡的なコメントを頂くこともあります。

もちろん、資金循環統計自体にも、何らかの誤謬が含まれている可能性を否定するつもりはありません。実際、昨年6月に公表された資金循環統計では、家計の投資信託保有残高が30兆円ほど下方修正された、という事件がありました。

ただ、資金循環統計における主要な項目は、中央銀行のマネタリーベース、市中銀行の預金総額、保険・年金基金の預り金など、金額の大きさのわりに試算が容易な項目が多く、「家計資産の金額が全然違っていた!」などという現象は発生し辛いのではないかと思います。

なにより、一国全体の経済について議論するときに、「カネの流れ」を見ないという姿勢は、私にはどう考えても理解できません。というのも、わが国の場合、「国債の発行残高が1000兆円を超えている」、「だから日本の財政破綻は不可避だ!」という、極めて短絡的な議論が罷り通っているからです。

国債デフォルトの3条件

繰り返す!日本は財政再建も消費増税も必要としていない』でも説明しましたが、国債がデフォルトする3条件とは、

  • 国内投資家が買ってくれなくなること
  • 海外投資家が買ってくれなくなること
  • 中央銀行が買ってくれないこと

の3つです。

デフォルトした米ドル建てのアルゼンチン国債の場合、米ドルを持たないアルゼンチン国内投資家は当然のこととして、米ドルを持っている海外投資家からそっぽを向かれ、かつ、アルゼンチン中央銀行は米ドルを発行する権限を持たないため、あえなくデフォルトしました。

しかし、そもそも論として日本の場合、日本国債(JGB)は基本的に全額、日本円で発行されており、かつ、日本国内に使い切れない金融資産が余っている状況にありますし、海外投資家から見ても「外貨準備資産」として日本円はきわめて魅力的な通貨でもあります。

日本国債がデフォルトする確率は、米国債がデフォルトする確率よりもさらに低いのです。

(※ちなみに当ウェブサイトの読者コメント欄に「日本政府の信用格付は韓国政府よりも低い」といった趣旨の指摘もいただきましたが、格付業者ごときの信用格付など、国債のデフォルトを論じる上では、まったく役に立ちません。この点についてはいずれ機会があれば説明したいと思います。)

自然に考えたら、日本政府が今すぐやらねばならないことは、財政再建(政府債務の圧縮)ではなく、むしろ「①政府債務を膨らませ、未来に向けた公共投資をやること」か、「②消費税、所得税、法人税などを減税すること」のどちらか(あるいはその両方)でしょう。

韓国の家計債務残高

韓国の資金循環統計はどうなっている?

少し余談が過ぎましたので、本稿の本筋に戻りましょう。

この資金循環統計分析、私自身は日米欧などのデータを取得して、ときどき眺めています(※といっても、最近、米国の統計についてはデータの形式が変わったため、取得し辛いのが現状です)。

また、日米欧などの先進国だけでなく、発展途上国の資金循環はどうなっているのか、という観点からも、取得できる国については探してきて検索しているのですが、こうしたなか、興味深いのが私たちの隣国・韓国の資金循環統計です。

韓国の場合は日本と比べて、一見すると健全であるかに見えます。というのも、GDPと比べて政府債務残高は非常に少なく、ざっくり46%ていどに過ぎないからです(※日本の場合は一般政府で200%弱、財政投資基金が発行する財投債を含めると200%を優に超えます)。

韓国のGDPは1637兆ウォン(2016年、名目値)で、1ドル=1100ウォン、1円=10ウォンで換算すれば約14.9兆ドル、164兆円、といったところでしょうか。

これに対し、政府債務(※一般政府、つまり中央政府と地方政府の合算値で、債券に限定)は759兆ウォン(2018年9月末、時価ベース)で、さきほどと同じレートで換算すれば6910億ドル、76兆円ていどに過ぎません(図表1)。

図表1 公的債務残高GDP比率の日韓比較(※一般政府ベース、債券に限定)
項目 日本 韓国
名目GDP(2016年)…① 538兆4460億円
(4兆8950億ドル)
1637兆4210億ウォン
(1兆4890億ドル)
公的債務残高(2018年9月末)…② 1,064兆6270億円
(9兆6780億ドル)
759兆7800億ウォン
(6910億ドル)
公的債務残高GDP比率…②÷① 198% 46%

(【出所】名目GDPは『世界の統計2018』図表3-5、公的債務残高は2018年9月末時点の両国の資金循環統計より「一般政府部門」の負債に計上されている「債務証券」または「株式以外の証券」。また、換算レートは1ドル=110円=1100ウォンと仮定)

つまり、韓国の公的債務残高GDP比率は日本の4分の1以下ですから、日本国内にありがちな「国の借金がGDPの200%だから日本は絶対に財政破綻する!」と主張する人たちにとっては、韓国は絶対に(?)財政破綻しない国に見えるのかもしれませんね。

韓国の資金循環構造、3つのポイント

ところが、韓国経済について、資金循環面から見て、公的債務残高GDP比率が日本よりも低いことは間違いありません。ただ、外国のことを議論するときには、相手国は日本と違う国だということをよく理解しておくことが必要です。

そこで、公的債務残高GDP比率以外に、資金循環面から見た韓国経済の特徴を3つほど列挙しておきましょう。

  • ①家計の金融資産・負債バランスは日本と比べ負債過多であること。
  • ②外貨建ての債務(借金)が隠されていること。
  • ③中央銀行の資産勘定におかしな項目が計上されていること。

このうちの②については『「韓国経済崩壊」論、本当の脅威は株価暴落ではなく外貨不足』とも関係するのですが、国際決済銀行(BIS)データから判明する韓国の外貨建債務の額と、資金循環統計から類推される外貨建債務の額に、大きな不整合があります。

また、③については、『総論:外貨準備の虚実 韓国の外貨準備の額は信頼できるのか』や『韓国の外貨準備高の多くはユーロ建てなのか?』などでも触れたとおり、韓国が発表している「外貨準備の額」と思しき金額が資金循環統計上は「その他の外国債権債務」に含まれてしまっています。

これらについては過去から当ウェブサイトで取り上げているテーマでもあるため、本稿では割愛することにします(※ただし、この2つについては実に興味深い話題でもあるため、折に触れ、今後も当ウェブサイトでは頻繁に取り上げたいと考えています)。

家計債務残高にポイントが?

ただ、普段当ウェブサイトではあまり触れないのが、①の論点です。

これについて議論する前に、まずは家計の金融資産・負債の状況と、家計資産・負債のGDP比率について、日韓比較により検討してましょう(図表2)。

図表2 家計の金融資産・負債の状況 日韓比較
項目 日本 韓国
家計の金融資産…③ 1859兆4130億円
(16兆9040億ドル)
3770兆8020億ウォン
(3兆4280億ドル)
家計の金融負債…④ 319兆6690億円
(2兆9060億ドル)
1762兆3220億ウォン
(1兆6020億ドル)
名目GDP…① 538兆4460億円
(4兆8950億ドル)
1637兆4210億ウォン
(1兆4890億ドル)
③÷① 345% 230%
④÷① 59% 108%

(【出所】名目GDPは『世界の統計2018』図表3-5、家計の金融資産・負債残高は2018年9月末時点の両国の資金循環統計。韓国の場合は「非営利部門」を含む数値。また、換算レートは1ドル=110円=1100ウォンと仮定)

このうち、家計の金融資産GDP比率(③÷①)については、日韓いずれも名目GDPに対して日本が約3.4倍、韓国が約2.3倍となっていることが確認できます。しかし、家計の金融負債GDP比率については、日本が59%に過ぎないのに対し、韓国は108%です。

もっとも、私が普段から申し上げているとおり、負債の水準自体には「理想的な水準」など存在しません。極端な話でいえば、経済が回っているかぎりは、別に家計債務水準がGDPの2倍であろうが100倍であろうが、関係ありません。

私が見たところ、確かに家計債務のGDP比率は日本と比べると「お高め」ですが、家計全体でそれなりに多額の金融資産を保有しており、家計全体が保有する金融資産残高は金融負債残高を上回っています。

このため、家計債務残高が「お高め」であることについては留意点として挙げられるものの、取り立ててこれだけを問題にする必要はないように思えます。

やはり統計でウソをつく?

家計債務残高に伝貰債務が含まれていない?

ただし、問題は、この資金循環統計上の数値が実態から乖離している可能性があるとなると、問題はまったく変わってきます。そのことをうかがわせる記事が、月曜日に韓国メディア『中央日報』(日本語版)に掲載された、次の記事です。

韓国経済の信管である家計負債の規模は(2019年02月18日07時56分付 中央日報日本語版より)

中央日報によると、家計の公式な負債残高は1514兆ウォンだとしつつ、実質的にはそれよりも1000兆ウォン以上多い、2600兆ウォンに達しているのだとか。

先ほど図表2で挙げた「韓国の家計の負債」は1762兆ウォンで、中央日報の記事とは異なりますが、その理由は、資金循環統計だと家計に非営利部門が加わっている点と、厳密な集計範囲が異なるためであると考えられるため、このこと自体は別に問題ではありません。

問題は、「伝貰制度」と呼ばれる、韓国独自の制度だそうです。

韓国社会に関する記事を呼んでいると、「チョンセ」という表現が出てくるのですが、おそらくこの漢字表記が「伝貰」なのだと思います。一方、「貰」は日本語では一般的に「貰(もら)う」という訓読で使うことが多いようですが、音読みしたら「せ」だそうですので、「伝貰」は「でんせ」とでも読むのが正しいのでしょう。

(※なお、今回の中央日報の記事では「伝貰」と書かれているので、本稿でもこれに倣って「伝貰」と記載します。)

この伝貰は「賃貸住宅入居時に家主に多額の保証金を預けるもの」だそうですが、この説明が正しければ、資金循環統計上は、本来ならば「家計部門同士の資金のやり取り」として金融資産、金融負債に両建てで計上されなければおかしい項目です。

ところが、中央日報によると、「伝貰負債関連の公式統計はない」のだそうです。

なかなか信じられない話ですね。この「伝貰負債」、韓国の大学教授らの研究によると、2017年時点で750兆ウォンを超えているとの推定が出ているのだそうですが、伝貰負債は2018年を通じてさらに増大しているため、「750兆ウォン+α」、となるおそれがあるのだとか。

個人事業者貸付が企業貸付に分類?

しかも、恐ろしいのはそれだけではありません。

中央日報によると、「企業貸付に分類される個人事業者貸付も家計負債の範疇と見るべきとの主張がある」という文章があるのですが、裏を返せば、どうやら韓国では個人事業主の負債が「家計部門」ではなく「企業部門」に計上されているようなのです。

ちなみにわが国の資金循環統計の場合、「法人形態を採らない個人事業主」は「個人企業」として家計部門に計上されます(日銀ウェブサイト『資金循環統計の解説』P3-25、PDFでいうと65ページ目冒頭)。

これについて中央日報は、韓国銀行が公表する1月末の個人事業者貸付残高は314兆9000億ウォンだった、ということであり、少し時点が異なりますが、先ほどの図表2の家計金融負債残高(1762兆ウォン)にこれらを加算すると、韓国の家計負債残高は2827兆ウォンです。

  • ④2018年9月末時点の資金循環統計…1762兆3220億ウォン
  • ⑤2017年末の伝貰債務の推計値…750兆ウォン
  • ⑥2019年1月末時点の個人事業者貸付金残高…314兆9000億ウォン
  • ⑦:④~⑥の合計値…2827兆2220億ウォン

これを使って図表2を書き換えてみましょう(図表3)。

図表3 家計の金融資産・負債の状況 日韓比較
項目 日本 韓国
家計の修正後金融資産…⑧(=③+⑤) 1859兆4130億円
(16兆9040億ドル)
4520兆8020億ウォン
(4兆1100億ドル)
家計の修正後金融負債…⑦(=④+⑤+⑥) 319兆6690億円
(2兆9060億ドル)
2827兆2220億ウォン
(2兆5700億ドル)
名目GDP…① 538兆4460億円
(4兆8950億ドル)
1637兆4210億ウォン
(1兆4890億ドル)
⑦÷① 345% 276%
⑧÷① 59% 173%

(【出所】名目GDPは『世界の統計2018』図表3-5、家計の金融資産・負債残高は2018年9月末時点の両国の資金循環統計。韓国の場合は「非営利部門」を含む数値で、2017年末の伝貰債務推額750兆ウォン、2019年1月時点の個人事業貸付金残高314兆9000億ウォンを合算したもの。また、換算レートは1ドル=110円=1100ウォンと仮定)

ちなみに、この「伝貰債務」は、預かっている側(家主)から見れば金融負債ですが、預けている側(店子)から見れば金融資産ですので、図表2の③、④にそれぞれ足しこむ必要があります。

先ほどの図表2と比較すれば、韓国の実質的なGDP家計債務比率は200%近くにまで上昇していることが確認できるでしょう。

住宅価格下落が深刻な理由

さて、先ほど申し上げたとおり、私自身は債務残高をGDPと比較しても、経済の健全性を一律に判断することはできないと考えていますが、ただ、債務残高GDP比率が高ければ高いほど、家計の破綻リスクが高まることは間違いありません。

というのも、中央政府と違って家計部門は紙幣を発行する権限を持っていないからです。

こうしたなか、参考になるのが、当ウェブサイトにしばしばコメントを下さる「韓国在住日本人」様のご意見です。

といっても、当ウェブサイトのコメント欄は常に「自己申告ベース」でもあり、かつ、私は「韓国在住日本人」様と直接の面識もないため、このコメント主様が「本当に韓国に在住する日本人」なのかについては、私自身には検証のしようがありません。

(※ただし、ウェブサイト管理人権限として、コメント主様のIPアドレスを確認することができるのですが、間違いなく韓国からのコメントであるということについては確認しています。)

この「韓国在住日本人」様が2月21日に下さったコメントが非常に興味深いものでしたので、紹介させていただきたいと思います。

今韓国で行っていることは1980年代の日本と同じでマンションは投機対象です。韓国にはチョンセという独特の契約があります。これはマンション売買価格の80~90%を家主に預け、その部屋を家賃なしで2年間借ります。家主は預かった金で別のマンションを購入し、また借主を探します。最初の借主の返済期限が迫ると、家を担保に銀行から借りたり、新しい借主から預かった金を回したりします。このチョンセが成り立つのはマンション価格が上昇し続けるのと、借主が増加し続けるというのが絶対条件です(※下線部は引用者による加工)

なるほど。

コメント本文にある「チョンセ」は、先ほどの中央日報記事にあった「伝貰」のことでしょう。そして、コメントの下りを読むと、実に恐ろしくなります。まさに日本のバブル期とそっくりな構造ですね。コメントの続きを読んでみましょう。

ところが世の中そう上手くはいきません。小生が知っている韓国人は2009年の経済危機で破産寸前までいきました。最初の借主にお金を返せなくなったそうです。その頃は韓国の金利も高く、銀行に預けているだけで資産が増えていく仕組みなってたのですが、経済危機で一気にダメになったそうです。これは1997年のIMFの時にも起こっているはずですが、どうも反省をしない気質がモロに出て2009年にえらい目にあったみたいです。

つまり、仮に現在、1997年や2008年と同じような通貨危機が韓国を襲った場合、危機が住宅価格に波及すれば、外国からカネを借りているわけでもない個人事業主にも連鎖破綻のリスクが生じる、ということでしょう。

朴槿恵政権の時に住宅価格があまりにも高騰したため、これを抑えようとしましたが、韓国経済が不動産投機の建設業等の下支えをしているため、中途半端な政策に終わりました。現政権も住宅価格を抑えようとしていますが、あまり抑えすぎると2009年と同様、借主にお金を返せなくなる家主が続出することになります。実際に去年はチョンセに対する保険金の支払いが過去最高を記録したそうです。

なかなか難しいところです。1990年代の日本でも、2010年代の中国でも、一気にバブル退治をすればバブルが破裂し、国民経済にも甚大な被害をもたらします。朴槿恵(ぼく・きんけい)前大統領も経済オンチ、現在の文在寅(ぶん・ざいいん)大統領はそれに輪を掛けて経済オンチですので、心配です。

韓国の不動産投資は韓国経済が常に発展する前提で成り立っていますので、今後経済破城等が発生すれば不動産の暴落が起こり個人破綻が多発します。その時政府は徳政令を発するでしょうが、昔と違って韓国の銀行の殆どが外資が絡んでおり、徳政令が出たとたん外資が逃げ出す可能性があります。そうなると、銀行自体が潰れてしまうため、韓国政権は徳政令を小出しにするしかありません。

この「韓国の不動産は右肩上がりの前提で成り立っている」という部分については、私にとっては検証のしようがない部分ですが、仮にこの説明が事実であれば、不動産バブルが破裂すれば、1990年代の日本のバブル崩壊と比べて、比べ物にならないほど時代な損害をもたらすでしょう。

難し過ぎる舵取り

「韓国在住日本人」様のコメントは、次のような文章で締められています。

不動産は建築業界にとって重要な部分であり、今後も新築マンションは建ち続けるでしょう。かと言ってマンションが余り始めれば当然価格は下がります。韓国政府は建築業界の生き長らせながら、マンション価格の暴落は防ぐといった難しい舵取りをしています。

ですが、その「難しいかじ取り」がいつまで続くというのでしょうか?

というのも、韓国銀行としては、

  • 国内債券市場からの資金流出を防ぐためには、利上げしなければならない。
  • 不動産市況を鎮静化させるためには、利上げしなければならない。
  • 為替相場をウォン安に誘導するためには、利下げしなければならない。
  • 不動産価格を高値維持させるためには、利下げしなければならない。
  • 雇用を最大化するためには、利下げしなければならない。

という状況ですから、どう考えても、どれかの目標を達成するためには、どれかの目標を犠牲にしなければなりません。現在の韓国にとって、最大のリスクは外貨流出ですが、足元で「伝貰爆弾」が転がっている中で、急激な利上げをすれば、不動産バブルが弾け、個人債務の破綻が相次ぐ可能性もあります。

今後の韓国銀行の金融政策、なかなかの見ものです。

新宿会計士:

View Comments (35)

  • いつも貴重な情報ありがとうございます。
    今年が確かピーク時の不動産の元本返済の(たぶんチョンセ)の元年だと聞いています。
    (間違ってたら指摘していただくとありがたい)
    貧困層の負債と合わせると凄いことになるのでしょうか?
    個人的には通貨危機だけでない社会の崩壊進行する可能性が大きいと見ていますが。

  • 韓国では、チョンセのほかにウォルセという仕組みもあって、ウォルセがいわゆる普通の家賃制度みたいで、最近ではウォルセが増えてチョンセは減っているという記事を何かで読みました。最初にチョンセという仕組みを知ったときには、なんてリスキーな制度なんだろうと驚いたものです。こんな制度、金利が下がったら一気に崩壊しますからね。チョンセが減ってきているとはいえ、大きな爆弾を抱えていることは間違いないのだろうと思います。

    • おそらく、チョンセで得た資金は大半が株や不動産にまわってると思います。
      こんな制度にしている韓国人の多くが堅実に銀行の金利にまわすとは思えない。
      一時の不動産バブルもこれが一役かっているでしょう。株価がある程度に落ち着いているのもそうでしょう。
      借金をもとにした(株で言うと表に出ない信用買い)ですから崩壊するときはすざましいことになると思います
      最近、「韓国の株価、為替は落ち着いているから経済危機…というのはというのはおかしい」というコメントを
      見ましたが、私は水面下で凄いことになっていると考えています。

  • 国債格付なんて、
    「価格操作して自社が儲けるための仕組み」でしかないのに、
    あんな者信じる人がいるんですねぇ。
    モンドセレクション最高金賞をありがたがるような方達ですかね(笑)

    • 格付会社が万能ならば、リーマンショックなどは起きないわけですからね
      現状、韓国の国債が日本より格上なのはどういった力学が働いているのか興味があるところです

    • 以前、格付会社で働いていた人からの投稿を何かで読みました。
      表面的な経済の数値を主に用いて相当杜撰なようです。
      その国の債権の内容も精密に調べてないようでした。(財務省に似ている)
      本来は、その国の多くのこと(主要企業の技術力、資金、雇用の質、日本では中小企業の技術力も、
      国内消費の質、政府の経済政策、金融政策…その他多すぎる)を知る必要があるので、
      その国に対するいろいろな相当多くの分野の研究者を統合しないと無理なものです。
      (1つの国にこれだけです、しかもこれでも予想はよくハズレる)
      最近、コメントで「スーパーエリートが集まる格付会社の評価は正しい」と言ったコメントを
      見ましたが、過大評価はいけません。エリート集団の日本の官僚があれです。

  • チョンセというシステムはかなり前にシンシアリーさんのブログで知りましたが、当時も非常に問題が多いと思いましたが改善されていないようですね。

    元々、チョンセは賃借人が大家に高額な金を預け(今は物件価格の70%程度が平均らしい)大家はその金の運用利益を家賃に当て、賃借人は家賃無料で住めるというシステムです。

    このシステムだと、大家に預けたチョンセが安全に返還されるかどうかが最大のポイントでしょうが、かなり危うい状況のようですね。日本でもしチョンセがあったとしたら、保全措置が大家に義務付けられると思います。

    一応チョンセはチョンセ権として、不動産登記されるようですが、大家が銀行ローンで物件購入して既に抵当権設定されている場合もあり安心できません。そのため、アパートを借りるだけなのに大家の資産調査が必要らしいですね。高額な金を預けるので当然といえば当然ですが。

    入念に調べておいても、大家が税金を滞納して物件を国に差し押さえられ、結局賃借人のチョンセが無くなったという事例もあるらしいです。日本の不動産バブル崩壊では賃貸物件に住んでいる人は直接の影響はありませんでしたが、韓国で不動産バブルが弾けたら地獄になりそうです。

    • 大統領が代替わりするたびに徳政令ですよね。実質徳政令のおかわり要求のために大統領を替えてるようなもんです。「今替えれば大統領に漏れなく徳政令がセットでついてくる」みたいな。国の体をなしてないという指摘はあるにせよ、これでよく国が回るもんだなあ。
      売春を非合法にすれば海外遠征売春婦になる。最低賃金上げて結果職を奪う。食いつめる若者たちが出稼ぎ応募工になる。愛国反日と日本にケンカふっかけては自分の首を絞める。さも独立運動の成果で国が建国されたような物語をつくる。これが最後で不可逆的な「日韓基本条約Ver.2」を今から作ろうとか言いだした。ほとほと呆れるわ。「歴史を直視しない民族に未来はない」って決まり文句のそれ、自虐ですか?自己紹介ですか?

      •  独断と偏見かもしれないと、お断りしてコメントさせていただきます。

         韓国は徳政令のために、大統領の代替わりですか。(何やら王様即位の
        たびに、国民にバラマキをするみたいですね)
         ならば、「1人の大統領が何度も徳政令を実施するのなら、わざわざ、
        大統領の代替わりをする必要は、ないのではないか」と考えるのは、私だ
        けでしょうか。(そうなれば、毎年、毎月でも徳政令ができます)

         駄文にて失礼しました。

      • 積弊清算を理由にした恩赦や徳政令は政権で一回しか使えないので、2回目からは大義名分が必要になります。
        しかも対外的な理由がない限り自己批判を伴うことになる為、韓国大統領には採りえない選択肢だと思います。

        •  (日韓基本条約と同じで)前回の徳政令が不十分だった、あるいは韓国
          国民の感情が許さないからという理由で、あるいは前回は日本が邪魔をし
          て不十分だったからという理由で、再度の徳政令を実施するのはダメでし
          ょうか。(もし、2回目の徳政令で韓国経済や韓国社会が悪化しても、そ
          れは日本の責任としそうです)

      • 戦争を知らないおじさんたちささんへ

        >実質徳政令のおかわり要求のために大統領を替えてるようなもん
        室町幕府の足利義教を思い出しました
        徳政令を出さなかったら、馬喰達が怒ったとか

    • 政府が肩代わりするのならまだしも、「減免」なんですか?

      100年も前、蓄財とは「官吏に収奪されるためのもの」だったそうですが、今も変わらないってことですね。
      「やったもん勝ち」「マジメなものがバカを見る」そんな世の中に、まともな正義なんて存在する訳もない。
      *****

      韓国は、外貨流出対策で公定歩合を上げ、家計負債対策で市中金利を下げる必要に迫られています。
      前回は、手数料改定でクレジット会社に負担を押付けました。今回は、徳政令で金融機関全般に犠牲を強いるのですね。〔ひどい・・。〕

      でも、よく考えたら韓国の銀行って、資本の持分のほとんどが外資なんですから、政府からの補助金補填なしでの徳政令って、ISD訴訟の対象になってもおかしくない気がするんですけどね。

  • この記事とは関係なくて恐縮です。
    日経ビジネスオンラインがつまらなくなった、という話題でチョイチョイ賛意を示しているものです。
    最近見つけたのですがJBPressというサイトはご存知でしょうか。
    個人的に日経ビジネスオンラインで好きだった、福島香織さんや大西康之さん、高濱賛あたりも寄稿されています。
    懐かしいところで伊東乾さんも。
    鈴置さん来てくれれば役満です。

    中国経済ヤバイ!ってのと大丈夫!って両論あったりするのも良いです。

  • 自分には新宿様の様な専門性は無いのですが、私が見るに【朝鮮人の信用の無さ】が経済法則として【一般人の貸し出し利率の高さ】になって反映している事が日韓では大きな違いではないかと思っています。つまり金利政策云々とは別個に、個々人の市民が不動産を取得するなり、チョンセ支払いのために借り入れするなりした時に、債務返済が途中で出来なくなるリスクが高い場合には利率は高くならざるを得ない。これは世界経済や為替や公定歩合と無関係にそうなる。もしも銀行の貸出金利を政府が決めて抑制してしまうと金融機関は貸し出しを渋る(債務者となる相手を厳選)しかない。それでも借りたい場合は銀行ではなく消費者金融の様な所に行かざるを得ない。勿論高金利。そこでも難しい場合は闇金融に更に高い金利で借りるしかない。日本にもそう言う債務者は勿論居るわけですが韓国ではよりそちらにシフトしているのでは無いか?
    だから公定歩合の「何%」では見えない所で金利が決まって来て、それは「名目」ではあり得ない高金利で、政府も捕捉出来ていなくて、しかもそれがチョンセ資金だった時に、時には家オーナーが返済不能になって、同時に家自体が他人の手に渡り、住人は債権は飛ぶわ、家は立退きだわ、チョンセ資金のための自分の借金は残るわ、と言う悪夢もあり得る。これが全部政府の経済指標に見えない闇経済と言う怖さ。

  • 暴れん坊将軍が節約(緊縮財政)に舵を切った時、ライバルの徳川宗春は「金は回さねばならぬのじゃぁ~」とかいって、遊興に浸っていた。
    いきなり、おばさんレベルにステージダウンさせました。ごめんあそばせ。
    経済的観点から言うと、宗春さんの方が正しいんですよね。でも、回す経済の車輪にひびが入っていたら、回している内に車輪(経済)が壊れる。
    車輪(経済)が頑丈(健全)であれば、積荷(債務)が大きかろうと大丈夫、回せるよ。でもひび(粉飾決算とか?外貨準備不足とか)から、車輪(経済)が壊れちゃったら、もう回せない。
    ごめんなさい。話が難しくなってきたので、かき混ぜてみました。

    私とどっこいの経済オンチの(これは失礼ですね。いくらなんでも。)文在寅さんが、支持母体(低所得者層)にバラまくため、金持ちをターゲットに増税するかも。って言っている評論があります。以前、ご紹介したアジアンレポートなんですけどね。
    韓国は共産化にまっしぐら?

    • 心配性のおばさん様

      暴れん坊将軍=国民の敵Z ですよね。宗春はブログ主などですかね。
      これが分かっていれば、文在寅より、経済通と思います。

      実際、江戸時代の経済は米本位性と金本位制を合わせた制度だったと思います。
      そして、金の含有率を減らし、その分流通量を増やした時代の方が、
      経済と文化は、発展したようです。

      • 心配性おばさん様のコメントを読んで好奇心が刺激され、おかしな物ができてしまいました(笑)

        題して『緊縮財政 vs 積極財政、江戸幕府の未来はどっちだ!スペシャル』です!

        さて、バラエティ番組みたいな適当なタイトルは置いておきまして、徳川吉宗の時代ってバブル崩壊後とほぼ同じ状況だと思うんです。そして緊縮財政という意味で政策も似たような物だと思います。その上で私は徳川吉宗の緊縮財政の判断は英断だったと評価しています。ですが、その一方でデフレを早急に脱却して経済成長すべきだ、と積極財政を主張しているんです。この一見矛盾した主張こそが歴史のおもしろいところだと思うんですよね。

        私見ですが、たぶん、徳川吉宗が享保の改革(緊縮政策)のような事をやらずに経済発展させる方向に行っていたら戦争せざる負えない状況になり、江戸幕府がこんなに長く続く事はなかったと思うんです。

        なぜか?それは享保の改革の段階で当時の日本で維持できる人口ギリギリだったのではないかと思っているからです。実際、享保の改革辺りから明治維新まで人口はほぼ横ばいです。土地は一通り開拓し終わり、必要な道具や設備も揃っている、そういう国内の伸びしろが尽きかけている状況だったと思うんです。

        この状態で、もし経済成長路線、人口増加路線を取った場合、遅かれ早かれ増えすぎた人口を養えなくなると思うんです。その場合の解決策は二つでしょう。国内の人口を減らすか、外に出るか、です。一人っ子政策を考えてみれば分かる通り人口を調整するのは難しいです。また、養えなくなってから始めたのではタイミングが遅いため内乱になる可能性が高いでしょう。下手しなくとも戦国時代に逆戻りです。逆に外に出た場合は朝鮮出兵リターンズか東南アジアで大航海時代でしょうか?どちらにせよ安定とは程遠く、江戸幕府が存続した可能性は低いんじゃないかと思います。

        このifは我ながらなかなかおもしろいと思いますし、魅力的な気もします。とは言え江戸時代の長い文治政治があったからこそ日本人は日本人らしくなったのだと思っていますので、これはこれで良かったのだろうなと思うんです(戦国時代の日本人はかなりの戦闘民族です)

        それはさておき想像の羽を無駄に広げてみましたが、江戸時代の鎖国・循環型社会・超低成長という方針は良くできていますし、「権力者的」にこれしかないという選択だと思うんですよね。何と言っても非常に安定しているので維持するのが楽です。

        では逆に、現代日本でもデフレに適応する方向に社会を変えるべきなのか?と言えばそうでもないと思うんです。江戸時代は比較的平和で安定した時代でしたが、その代償がありました。それは他国との競争に置いていかれるという事です。260年ものんびりしていたのですから明治維新で相当苦労する事になったのだと思います。

        なので江戸時代と同じように現代日本がデフレに適応する方向に動いた場合、遠くない未来で中国やロシアどころか韓国辺りに圧倒され、あっさり征服されてしまうのが目に見えていると思うんです。私にはそれぐらい経済成長とそれを支える技術革新の速度が上がっていると思っています。だから今は積極財政だと思うんです。

        以上、妄想から普段の主張の正当性に繋げてみました。

        • 匿名希望様、ショゴスライム様 ごきげんよう。

          半島問題がちっとも動かない。つらくて、Web主さんのお話にも着いていけなくなってバクハツしてみました。
          ショゴスライム様、相変わらず博学ですね。暴れん坊将軍の話をふったら、レポートの回答がきました。(笑)
          暴れん坊将軍は江戸幕府の味方で、宗春さんは日本の味方。おもしろかった!

        • ショゴスライムさんへ

          マルサスの人口論と徳川幕府の関係を
          実に上手くマトメられた手腕に脱帽します

  • いつも面白いブログありがとうございます。

    今回も、後半に「チョンセ」なる言葉が出てきて、思わずググってしまいました(笑)
    調べてみれば、関西でいわれる「保証金」に似た制度だとわかりましたが、私が驚いたのは、なんと、この「チョンセ」なる保証金を払えば、家賃無料で住める上、退去時には全額返してもらえるという下りでした。

    「嘘だろう…」と思わず声が出たほどでした。
    このシステムを利用すれば、大金さえ持っていれば、なんと永遠に家賃を払わずに、賃貸住まいができるわけです。
    償却費用もなしに、不動産取得税も払わずに、もちろん不動産所有税もいりません、マジか?(笑)
    そんな甘い話があるわけない。
    なにかリスクがあるはずだ。
    と思い、更に調べてみると、やはりトラブルも多いようで、安心しました。

    まず考えられるトラブルが、退去時にそのチョンセなる保証金は確実に帰ってくるのか?
    という問題です。

    当然、日本でいう保証金と同様、住んでる賃貸マンションのオーナーが破産すれば、そのマンションは差し押さえられ、競売にかけられます。
    そのときのチョンセの配当順位は、どうなのか?
    やはり銀行の抵当権には勝てませんでした。

    だから、チョンセ物件に住むときは抵当権設定のない物件に住まないといけない、という事が韓国では常識のようでした。

    あと、借家人は役場で引っ越す前に「確定日字(ファッチョンイルチャ)」というスタンプを賃貸借契約書に押してもらうのが慣習みたいです。
    これさえあれば、抵当権には負けるけど、それ以外の債権なら、チョンセは優先的に弁済してもらえるらしいです。

    まあ、どうやら日本でいうところの、競売物件における敷金返還トラブルのようなものは、韓国にもチョンセ返還トラブルとして存在するということで、何となく納得できました。

    あと、チョンセとは別にウォルセとかいう制度も韓国ではあるようですが、もうこっちは面倒なので調べませんでした(笑)

    ところで、主さまの危惧されてる韓国における不動産バブルの件ですが。
    私は韓国の不動産バブルに関しては、心配してないんです。
    そもそも、私の見立てては、バブルにすらなっていない(笑)
    ただ資産の大暴落は十分にあり得ますが(笑)

    主さまもご存じだとは思いますが、日本の1989年からの不動産バブル崩壊過程には、金融機関の過剰融資がありました。

    当時、日本の金融機関は、担保評価額以上の金額を、無審査で不動産を担保に貸し付けてましたので、完全なマネーゲームとなっていました。
    私は知っています。「金は全額貸しますんでこの物件買ってくれませんか?」と銀行が物件持参で不動産屋周りまでしていた事を(笑)
    あれじゃ、絶対破裂します(笑)
    もし、今の韓国で、チョンセが不動産の実勢価格90%で保たれているなら、まだまだ不動産バブルには至っていないということです(笑)

    バブル当時の日本の金融機関は一般庶民にも不動産の購入予算以上の金を貸してましたから。
    私も金融機関に購入するマンションの販売価格を50%水増ししてもらったチラシを持って融資の相談にいったら、その価格で融資を100%受けれました、だから金が余りました(笑)
    チョンセでいえば、不動産価格の150%の相場が成り立っていることになります。
    韓国でも人口減少は激しいのですから、そんなことはたぶんないだろうと思います。
    まあ、ちょっと前の中国では、そんなレベルの不動産バブルだったとは思いますが、今はどうなんですかね、中国のバブルは弾ける弾けるといわれて、もう10年もってますが、なかなか弾けないですね。
    あれもフェイクニュースだったんでしょうか?
    まあ、日本は、そんな異常な1989年があったからこそ、あんなに見事にバブルがはじけてしまったのでしょう。

    そういえば、ちょっと前にスルガ銀行で、シェアハウスの家主向けの融資で、割り増し融資のような事をやってたようですね。
    私は思わず昔のバブル時代を思い出しました。
    主さまは現役の会計士さんなんですごくお詳しいと思いますが、スルガ銀行でも、バブル時代の日本の金融機関に比べたら可愛い方ではないですか?
    昔はあの数倍酷かったんじゃないでしょうか(笑)

    ところで主さまのご指摘された韓国の統計ですが、本当にズサンですね。
    家計金融負債でこのような偽装工作が行われているとは、主さまの鑑識眼には新ためて敬服いたしました。

    • 中国のバブルは中国政府によって絶対零度で凍結されるから理論的に弾けないそうですよ。彼の国は個人でも企業でも破産するのに政府の許可がいるので、政府が破産を認めない限り死なないようです。実態としてはもう破産して裸一貫になった方が楽なのに、ゾンビのように借金を返済させられるそうな。

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