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日本を「ウソツキが得をするような社会」にしてはならない

以前から当ウェブサイト『新宿会計士の政治経済評論』では、「外交は究極的には価値と利益で理解できる」と申し上げて来ました。ここ数日、どうしても特定国の話題ばかり紹介して来ましたが、少しだけ時事的な話題から離れ、「そもそも論」を議論しておきたいと思うのです。私自身、日本国民である以上、日本という国をより良い国にして次世代に引き継ぐという義務を果たさねばならないと考えているのですが、その前に日本とはどのような国であり、アジアからはどう思われているのでしょうか?

アジアってどこですか?

さて、日本国内で「アジア」と聞くと、「むかし戦争で被害を与えたから日本はアジアで嫌われているに違いない」といった主張が聞こえて来ますし、私が存じ上げている某有名な在日韓国人の大学教授などは、常々、「日本は歴史を反省も謝罪もしていないから、アジアから嫌われている」と主張しています。

実際、中国ではいまだに「南京大屠殺」が「旧日本軍による犯罪行為だ」として記録されていますし、また、お隣の韓国や北朝鮮では「日帝の悪辣で残虐非道な植民地支配」を糾弾する意見が根強く残っている状況です。

ただ、ここでいう「アジア」とは、たいていの場合、「中国」と「韓国」と「北朝鮮」です。そして、「中国・韓国・北朝鮮」の3ヵ国を「アジア」と呼ぶのは明らかに不当であり、「アジア」の範囲はもっと多様で広いと考えるべきです。

広い意味では、「アジア」には東南アジア諸国連合(ASEAN)やその周辺地域、インドなどの南アジア諸国、さらにはロシアの一部、中東なども含まれますし、私は少なくとも台湾や香港、マカオは中国とは別の存在だと考えています(※もっとも、香港とマカオは中国化が進んでいるようですが…)。

こうしたなか、最近だと、インターネット上では、日本に対してやたらと批判的な中国と南北朝鮮のことに限定して、「特定アジア」(略して「特ア」)という表現をする人が増えています。裏を返せば、「アジアが日本を嫌っている」という、一部マスコミや学者の主張に同意しないという人が増えているのです。

アジアから嫌われている?

ASEANから深く信頼される日本

こうしたなか、「日本がアジア全体から嫌われている」という説が、明らかに誤っていると考えられる証拠があります。今月7日に産経ニュースが報じた次の記事です。

東南アジア諸国が最も信頼するのは「日本」 識者意識調査(2019.1.7 11:50付 産経ニュースより)

産経ニュースによると、シンガポールの「東南アジア研究所」がASEAN10ヵ国の識者に行った意識調査で、「平和や繁栄に貢献する国として日本が最も期待されていることが明らかになった」としています。

産経ニュースからの孫引きですが、この調査は昨年11月から12月にかけて、「政策、研究、ビジネス、市民社会、メディアの専門家ら1008人」を対象にネットで実施したものだそうで、『東南アジアの状況2019』として近く公表されるのだとか。

詳しい内容については産経ニュースを直接読んでいただきたいのですが、ここで重要なのは、国際平和と安全保障、繁栄、統治に「正しい行動を取ると信じている」との回答を得た主要国・地域の1位が日本だった、という事実です。

1位:日本(65.9%)

2位:EU(41.3%)

3位:米国(27.3%)

4位:インド(21.7%)

5位:中国(19.6%)

だったそうです(順位は引用者が付したもの)。比率を足し上げても100%を超えることから、おそらくは「重複回答可」というアンケートだったのでしょう。また、「不信感を抱いている」と回答された国でも、日本は最下位でした。

1位:中国(51.5%)

2位:米国(50.6%)

3位:インド(45.6%)

4位:EU(35.2%)

5位:日本(17.0%)

「中国が圧倒的に不信感を得ていて、日本が圧倒的に信頼されている。」

この事実は、重要です。

日本は期待に応じているのか?

ただ、それと同時に、もう1つ重要な点があるとすれば、日本がASEAN諸国からの期待に応えているかどうか、という点です。そして、残念ながらこの点については非常に心もとない気がします。

産経ニュースによれば、実際に東南アジアで「政治的かつ戦略的に最も影響力がある国」は、1位が中国(45.2%)、「経済的に最も影響力がある国」も中国(73.3%)であり、米国や日本などを大きく上回っているのだとか。

考えてみれば、中国がこの地域で存在感を高めつつあることは、以前から懸念されていることですし、さまざまな実害も生じています。

たとえば、日本企業のコンソーシアムが調査を実行したインドネシア高速鉄道計画を、インドネシア政府が勝手に中国に流出させた事件では、日本企業に実損害が生じています(『インドネシア高速鉄道案件とAIIBの現状』、『【夕刊】態度を改めるのはインドネシアの方では?』参照)。

また、中国は南シナ海で強引な領有権主張を繰り返していますし、スリランカのハンバントタ港などは「借金のカタ」として中国に取られてしまったとされていますが(次の産経ニュースの記事参照)、逆に言えば、石油タンカーの重要な通り道の安全通行が脅かされるようなことがあってはなりません。

【国際情勢分析】/まるで高利貸し “借金のカタ”でスリランカの港を奪った中国のやり口とは(2018.1.5 09:00付 産経ニュースより)

どうやら日本がASEAN諸国から期待されていることは事実だとしても、現実の日本が政治的、経済的な存在感という面で、ASEAN諸国では中国に完全に負けているという点については、現状の課題として認識しておく必要はあるでしょう。

日本社会の強さ

法治と公正さが何よりも大切

私がこのシンガポールの研究所による調査記事を読んで、強く意識したのは、「法治」の大切さです。

「法治主義」という言葉を「聞いたことがない」という人は、あまりいないと思いますが、改めて私の言葉でわかりやすく説明すると、法治国家とは

法律に書かれているとおりのことが実現する社会

のことです。

たとえば、法律で「他人の物を盗んだら最大で懲役10年か罰金50万円の刑を受ける」と書かれてあるのに、他人の物を盗んだ人に対して、政治家の息子という理由で無罪放免されたり、冤罪を付け加えられて死刑が適用されたり、とデタラメな刑罰が適用される国は、法治国家ではありません。

国によっては権力者の子息が会社や役所を私物化したり、犯罪をもみ消したりする、ということが、罷り通っていますが、日本の場合、少なくとも政治家の息子という理由で性犯罪者が野放しになることはほとんどありません(例外は立憲民主党の小川勝也参議院議員あたりでしょうか?)。

また、日本では贈収賄には基本的に厳罰が適用されますし、役所や大企業(とくに上場会社)の場合、縁故採用はほとんどありません(まったくないわけではありませんが…)。そして、役所や企業で出世する人は、ほとんどの場合、「親のコネクション」などではなく、実力です。

ナッツリターンの国

こうした日本社会の姿を浮き彫りにするために、あえて、お隣の国の事例を振り返っておきましょう。

韓国の「ナショナルフラッグ」である大韓航空の副社長を務めていた女性が2014年12月に米国の空港でトラブルを起こした事件については、以前、『ナッツ姫が韓国という国の信頼を破壊する』などでも紹介したことがあります。事件の概要は次のとおりです(文中敬称略)。

韓進グループのオーナーの娘で大韓航空の副社長を務めていた趙顕娥(当時:40)が客としてファーストクラスに搭乗した際、乗務員のサービスに激高し、その乗務員の上司にあたる事務長に降機を命じた

同機はすでに離陸のために滑走路に移動していたが、趙顕娥の命令によりいったん乗降口に引き返し、事務長を降ろしてから出発した

このため出発までに時間が掛かったが、250人の乗客には理由が説明されなかった

翌年2月に趙顕娥は「人格的尊厳を踏みつけた」として、韓国の地方裁判所から懲役1年の実刑判決を受けた(のちに控訴・上告し、2017年12月に最高裁で執行猶予が確定)

この事件を見て真っ先に抱く違和感があります。

当時40歳そこそこの女性が、「大韓航空」という、韓国の「ナショナルフラッグ」の航空会社の副社長を務めていたことです。しかも、乗務員のサービスに「キレ」てヒステリーを起こすくらいですから、人格としても極めて稚拙ですし、こんな人物に大企業の役員を務める資格があるとは思えません。

その理由は簡単で、彼女は大財閥「韓進(かんしん)グループ」のオーナーの娘だったのです。

日本でも欧米でも、「同族会社」の場合、オーナーの息子や娘などが、若いころから会社の役員を務める、といったケースは散見されます。しかし、国を代表する大企業でかつ「ナショナルフラッグ」の副社長を務めるというのは、どう考えても異常です。

ついでに「韓進グループ」といえば、系列の大手海運会社「韓進(かんしん)海運」が経営破綻し、それによって貨物や乗客を乗せたまま、海上を「漂流」するという異常事態を引き起こしたことがあります。

これについては『最低限の信義則も守れない韓国』などでも触れたことがありますが、子会社が少なくとも顧客や乗客に迷惑を掛けるような形で経営破綻しているのに、親会社がそれを放置している時点で、韓進グループのオーナーは「責任ある企業経営者」としては失格でしょう。

あまり人種差別的なことを申し上げたくはありませんが、やはり北は事実上の王朝国家、南は両班の支配する前近代的社会という意味で、共通しているのかもしれません。

日本は日本のやり方で?

ウソつきが得をする社会にしてはならない!

当ウェブサイトでは以前から主張しているとおり、日本はとくに中国、韓国、北朝鮮との外交において、かなり国益を損ね続けて来ました。

その最大の理由は、外務省という組織が非常に腐敗していて、「相手の顔色をうかがう事なかれ主義」に染まっているからだと思うのですが、それだけではありません。日本人はお人よしであり、「相手には自分と同じく公正と信義が通用する」と思い込むふしがある、という点も、理由の1つでしょう。

ただ、日本人が愚直であるという点は、決して悪いことだけではないのです。

たとえば、日本は基本的に、「ルールを守った人が得をする社会」です。鉄道に乗るときも「キセル乗車」は基本的に難しいですし、多くの学校では、試験でカンニングをすれば、ただちに失格となり、答案が没収されることが一般的でしょう。

もちろん、なかには「ルールを破っても破り得」のような事例もあるかもしれません。しかし、総じていえば、日本では「ルールを守ってカネ儲けすること」が評価されるのです。

一方で、「ルールなどあってなきがごとし」、「儲けた者が勝ち」という社会も存在します。しかし、「ルールを守ること」が評価される社会と、そうではない社会、どちらの社会の方が暮らしやすいかと問われれば、私はやはり「ルールを守ることが評価される社会」だと思うのです。

ウソをつかない、ルールを守る、努力する、人を助ける

私は日本国民ですし、日本のことを愛しています。当然、日本が諸外国から貶められていること自体、日本国民の1人として憤りを感じますし、とくに最近の某国の日本に対する不法行為の数々を見ていると、鉄拳制裁を加えたい気持ちを抑えるのに必死です。

ただ、最近になって私は、日本の強みとは「愚直さ」にあるのではないか、と思うようになりました。

私はおそらくいつか死にますが、その前に、1人の親として、日本をより良い国にして子供たちに引き継いでいくという義務を果たしたいと考えています。また、自分の子供には、「おこづかいをたくさん与えて贅沢をさせる」のではなく、

ルールを守る。

ウソをつかない。

正当な努力をする。

困っている人を助ける。

といった倫理観を教えつつ、必要な時に判断し、決断する能力を身に付けさせようと考えているのです。

新宿会計士:

View Comments (43)

  • 労働基準法に関しては、杜撰すぎる国ですけどね…
    (守る努力をしない雇用側も、残業削減や有給取得を思考停止で諦める労働者側も)

    • 親の代から比べると、賃金以外の条件はマシになってるはずです。
      賃金が上がらないのは、バブル崩壊を経験して
      会社自体の体力増強目的で、社内留保に走ったためと
      青天井の賃金抑制のため(本来は違いますが)の36協定締結のせいです。

      • 匿名さん

        >会社自体の体力増強目的で、社内留保に走ったためと

        この話はテレビの経済解説でも頻繁に出てきますが、社内留保(内部留保)とは別にため込んだ現金とかいうわけではないそうです。解説は下記のページで。私も最近知ったのですが…
        https://toyokeizai.net/articles/-/193444
        http://blog.livedoor.jp/sharescafe/archives/30345738.html

        賃金が上がらないのは社会保障費の伸びが、多少なりともある経済の伸びよりも圧倒的に高いのが原因ではないかという気がします。
        新宿会計士様は専門家でいらっしゃるので、この手の話もいつか解説していただきたいなと思います外為特会。

    • 「働き方改革法案」は、廃案にすべきでしたね。
      内容以前に、あんな粗雑な仕事をしたら、しっぺ返しを食らうというという教訓を官僚には与えるべきでした。
      それがまかり通ってしまった問題は、もりかけに執着した野党の無能です。

  • 韓国は「裏口社会」

    英語能力テストを筆頭に裏口から入ることに「知恵を絞る」社会。
    それが「賢さ」と称賛される。
    日本とは努力の使いどころが違う。

    新宿様の仰る「密室外交」もそのひとつでしょう。

  • * 更新ありがとうございます。

    * シンガポールの東南アジア研究所のアンケート結果は、ASEAN各国がどのように他国を見ているか、妥当な結果だと思います。

    つまり日本は「常に正しい行動を取り」「信頼が置ける国」であるが、裏読みするなら「まだまだ我々の要望に100%答えきれてない」ので「もっとアジアに入り込んで欲しい」なんでしょう。

    その為、『耳障りの良い事を呟いてくる中華に、或は国家・施工者が工費を大幅に下げて来る韓国に、ついなびいてしまう。

    しょうじき、日本の技術は超が付くほど優秀だが、工期がながく、お値段もバカ高い。自分の政権の期間中に竣工出来ない、多少の不具合は目を瞑り、『ハイ竣工!』と持って行きたい。

    開発途上国には世銀も融資枠を低利で、もう少しひろげれば、どうでしょうか。下心ミエミエの特亜は、これ以上モノを作るのさえ、不安です。

    最後に二世三世経営者についてですが、日本企業にも沢山おられますけれども、DHC社長様が以前言われてたように、大概、創業者よりかなりオチます。苦労が足りない。立派なオーナーさんが、『何故あの子息を継がすか?』と思うケースは多いですね。

    なんと言っても子供は可愛いいから、キツイ事は言わない。で、社業は傾くというケースを何度も見て来ました。結論から言うと、子供に継がすより、他人で、一緒に努力した方に譲る方が、会社は上手く行くと思います。

    • 大企業の場合は、血縁にこだわるより、パブリック・カンパニーの経営者としての資質を重んじて後継者を見るべきでしょうね。
      小さな会社の場合は、業種にもよりますが、家業の継承のような側面がありまして、従業員さんでは負いきれない重荷を負わせる場合があります。幼い頃から親の背中を見て育っていないと伝わらない家風みたいなものです。
      そこまで重いものを継がさない一般的な業種では、世間知らずにならないよう、若い内は他社に勤めさせ、現場の苦労を味合わせる経営者は多いですね。あるいは親会社に入社させて、技術を仕込んで貰うというちゃっかり型とか。
      子供に会社を継がせることのリスクを考えない経営者が、息子をオボッチャマに育ててしまうとろくでもないことになりますね。

  • なんかこの調査について報道されているのを見たことなんですが、去年末に外務省から発表された「平成29年度海外対日世論調査」というのがあります。ご存知かもしれませんが。
    調査時期は昨年2~3月なので現状と多少ずれがあるでしょうが、設問に「かの国」も入っているので比較するにはよいかと思います。
    調査対象は、ASEAN10か国・インド・豪州・米国・中南米5か国 です。
    https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_006943.html

    ASEAN10か国で気になるのはブルネイの対日感情?が他のASEAN諸国に比べて低いことです。
    ブルネイと日本は古い付き合いですし、ブルネイの輸出する天然ガスの最大の買い手は日本ですので、この数字は正直ちょっと意外でした。
    資源国のブルネイは、人口40万・1人当たりGDP 2万5千ドル超と比較的豊かな国で、20年以上前の1996年には我が国からのODAを卒業しています。このあたりが関係して日本が近しい関係とは感じられないのかもしれません。ということは、ODA一辺倒ではない他のアプローチもこういった国に対する時には必要なんだろうと思います。
    ブルネイは日本の天然ガス輸入相手国第7~8位なので、ブルネイ王室と皇室との交流なども含めて外務省などにはいろいろ知恵を絞ってほしいなと思います。

    あと気になるのは、豪州における中国への期待がものすごい高いことです。米国・日本・英国への期待とほぼ変わりません。調査時期の豪州は親中の前政権時なので、現政権になって以降これがどう変わるのかは、「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一翼を担うべき豪州の内情として気にする必要があろうかと思いますね。

  • 現代社会への考察は甘すぎると思います。ウソをつかない、ルールを守ってるのは一般市民でしかない。

  • あれ?投稿できなかった…?しょうがないので改めまして。

    なんかこの調査が報道されているのを見たことなんですが、去年末に外務省から発表された「平成29年度海外対日世論調査」というのがあります。ご存知かもしれませんが。
    調査時期は昨年2~3月なので現状と多少ずれがあるでしょうが、設問に「かの国」も入っているので比較するにはよいかと思います。
    調査対象は、ASEAN10か国・インド・豪州・米国・中南米5か国 です。
    https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_006943.html

    ASEAN10か国で気になるのはブルネイの対日感情?が他の国に比べて低いことです。
    ブルネイと日本は古い付き合いですし、ブルネイの輸出する天然ガスの最大の買い手は日本ですので、この数字は正直ちょっと意外でした。
    資源国のブルネイは、人口40万・1人当たりGDP 2万5千ドル超と比較的豊かな国で、20年以上前の1996年には我が国からのODAを卒業しています。このあたりが関係して日本が近しい関係とは感じられないのかもしれません。ということはODA一辺倒ではない他のアプローチも必要だろうと思います。
    ブルネイは日本の天然ガス輸入相手国第7~8位なので、ブルネイ王室と皇室との交流なども含めて外務省などにはいろいろ知恵を絞ってほしいなと思います。

    あと気になるのは、豪州における中国への期待がものすごい高いことです。米国・日本・英国への期待とほぼ変わりません。調査時期の豪州は親中の前政権時なので、これが現政権になってどう変わるのかは、「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一翼を担うべき豪州の内情として気にする必要があろうかと思いますね。

  • なんか投稿できない・・・改めて。

    なんかこの調査が報道されているのを見たことなんですが、去年末に外務省から発表された「平成29年度海外対日世論調査」というのがあります。ご存知かもしれませんが。
    調査時期は昨年2~3月なので現状と多少ずれがあるでしょうが、設問に「かの国」も入っているので比較するにはよいかと思います。
    調査対象は、ASEAN10か国・インド・豪州・米国・中南米5か国 です。
    https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_006943.html

    ASEAN10か国で気になるのはブルネイの対日感情?が他の国に比べて低いことです。
    ブルネイと日本は古い付き合いですし、ブルネイの輸出する天然ガスの最大の買い手は日本ですので、この数字は正直ちょっと意外でした。
    資源国のブルネイは、人口40万・1人当たりGDP 2万5千ドル超と比較的豊かな国で、20年以上前の1996年には我が国からのODAを卒業しています。このあたりが関係して日本が近しい関係とは感じられないのかもしれません。ということはODA一辺倒ではない他のアプローチも必要だろうと思います。
    ブルネイは日本の天然ガス輸入相手国第7~8位なので、ブルネイ王室と皇室との交流なども含めて外務省などにはいろいろ知恵を絞ってほしいなと思います。

    あと気になるのは、豪州における中国への期待がものすごい高いことです。米国・日本・英国への期待とほぼ変わりません。調査時期の豪州は親中の前政権時なので、これが現政権になってどう変わるのかは、「自由で開かれたインド太平洋戦略」の一翼を担うべき豪州の内情として気にする必要があろうかと思いますね。

  • 新宿会計士様

    3回同じコメント投稿しましたが、反映されませんでした。
    スパム認定でもされましたかね?
    もうそうなら、すいません。お手数おかけします。

  • 個人的な視点ですが、日本人の皆様には「花咲か爺さん人格症候群」があるのではないでしょうか?

    「正直で愚直であれば、どのような逆境や悪逆に直面しても、必ず、説明の出来ない、超自然的で不可思議な力が働き、最後には必ず報われる」と言う根拠の無い思い込みの事です。

    正直に言って私には馬鹿正直な花咲か爺氏で大多数である日本には「カチカチ山」の狸氏や足柄山のあ金太郎氏のような「総括的な判断と自助努力の出来る能吏」が日本社会の要所要所に必要ではないかと思います。

    • 前半は我が意を得たりですが、後半がよくわかりません。
      狸とはウサギの書き間違いですか? 金太郎の自助努力とは?

      • 阿野煮鱒様、

        鋭いご指摘のとおり「狸氏」は「ウサギ氏」それから「金太郎氏」は「桃太郎氏」の間違えでした。

        「花咲き爺さんの隣人の業突く張り夫婦」と「カチカチ山の狸氏」は日本のの隣国そのものですから。

        桃太郎氏はリーダーシップに恵まれた「鬼が島」の鬼退治の功労者と言う意味です。

        時差ボケで誤字脱字もあり、失礼しました!

  • なぜか書いたのが投稿できないので別の話題を。

    東南アジアの日本への期待ということでは、政府開発援助(ODA)があろうかと思います。表明するたびに政権への文句が出ますが。

    そこで今後の評論テーマとして、ODAについてを希望します。
    ODAを支出する内容についてではなく、会計的といっていいのか金融的といっていいのか分かりませんが、ネットの右側の人達がよくODAについてコメントしているこの主張についてです。

    【ODAはドルを使うので、日本国内では使用できない余っている外貨準備のドルから支出されるので税金じゃない!!】

    この主張を裏付けるものが私が調べた限り出てこないのですが、ODAの話題に必ずコメントされています。
    ODAの財源は、無償資金協力の二国間贈与や国際機関への出資が一般会計から、有償資金協力の円借款は一般会計と財政投融資からというのは調べればすぐわかると思うのですが、いつも出てくるこの主張は何なんだろうと不思議に思っているのです。

    また、この主張に出てくる財務省の闇?のような気がする外貨準備金を扱う外為特会についてもテーマとしてどうでしょうか。過去、国の借金の話題で少し出てきましたが、どんなになってもこの外為特会の借金も保有ドルも減らない(円高になれば円換算では目減りしますが)というのは無理やりな感じがしますが、どう思われますでしょうか。
    この特別会計での会計上の儲けを一般会計へ組み入れている手法については、批判的な論調で語られるサイトを時々見ます。上念司さんとか。
    たしかIMFへの出資とかはこの会計からだったり、海外送金に利用したりとかあったと思いますが、思う所も含めて解説頂けると有り難いです。

    • Popaix 様

      いつもコメントありがとうございます。

      当ウェブサイトでは少し前から、なぜかまったく問題のないコメントがスパムに誤判定されることが相次いでいます。
      せっかくコメントを賜りましたのにスパムに行ってしまい、大変申し訳ございませんでした。
      先ほど頂いた3つのコメントにつきましては、手動で元に戻しておりますのでご確認ください。

      引き続き当ウェブサイトのご愛読とお気軽なコメントを賜りますよう、何卒よろしくお願い申し上げます。

      • 新宿会計士 様

        お手数をおかけしてすいません。
        内容が全く同じなので戻していただくのは一つ目だけでもよかったんですが… (^-^;
        最初に書いとけばよかったですね。申し訳ないです。

        >皆様
        お見苦しい点はご容赦ください。

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