ろうそくデモが日本で定着しなかったことを歓迎する

韓国で朴槿恵・前政権を倒した「ろうそくデモ」をめぐって、一部の韓国メディアは「韓国の民主主義の勝利だ」などと自画自賛し、これを日本などに「輸出」しようとしたようですが、日本はこの手の低レベルなデモに与するほど愚かな国ではありません。ただし、朝日新聞を筆頭とするマス・メディアによる、第3、第4の「もりかけ問題」という政権攻撃には、十分に警戒する必要があります。

民主主義を否定した国・韓国

ろうそくデモとは?

「ろうそくデモ」というものを覚えている人は多いと思います。

これは、当時の韓国の朴槿恵(ぼく・きんけい)大統領に対し、長年の友人である崔順実(さい・じゅんじつ)氏に国政の機密を漏洩していた疑いが浮上したことに対し、2016年10月29日以降、毎週土曜日に行われた集会です。

とくに、同年12月3日に行われたデモの参加者数は、警察発表で43万人、主催者発表では232万人(!)だったそうです(図表)。その結果でしょうか、12月9日には、韓国の国会(一院制、定員300人)が「大統領弾劾訴追案」を234人という圧倒的多数の賛同で可決しました。

図表 韓国「ろうそくデモ」参加者数
日付主催者発表警察発表
2016/10/293万人12,000人
2016/11/0520万人45,000人
2016/11/12100万人26万人
2016/11/1950万人18万人
2016/11/26150万人27万人
2016/12/03232万人43万人

(【出所】当時の報道等をベースに著者作成。ただし、主催者発表数値、警察発表数値については、報道によって微妙にズレがある)

朴槿恵氏はその後、2017年3月10日に、憲法裁判所から罷免判決を言い渡されて失職。3月31日には収賄、職権濫用、強要、機密漏洩など13件の容疑で検察に身柄を拘束され、今年4月6日に、懲役24年、罰金180億ウォン(約18億円)の実刑判決を受けました(※現在は控訴中)。

それだけではありません。失職した朴槿恵氏の後任として、2017年5月9日に行われた大統領選で、親北派の文在寅(ぶん・ざいいん)氏が韓国大統領に選出されました。「保守派」の朴槿恵政権が「平和裏に倒された」ことから、韓国国内の一部メディアは、これを「ろうそく革命」と呼んでいるようです。

(※余談ですが、私は朴槿恵政権を「保守派」と呼ぶことは妥当ではないと思います。しかし、朴槿恵・前大統領が文在寅・現大統領と政治的スタンスを異にしていることは間違いなく、実際、文在寅氏の大統領就任により、韓国社会の親北化が急激に進んでいることは無視できません。)

これを褒めそやす社会の病理

ハンギョレ新聞など、一部の韓国メディアは、これを「平和なデモ行進だった」と言い張っています。しかし、この「ろうそく革命」とは、韓国国民が自分たちで民主的に選んだ大統領を、選挙という手段を経ずに、デモという示威行為を行うことで、大統領から引きずりおろしたという点においては、間違いありません。

そして、「選挙以外の手段で政権を倒した」という意味では、まったく褒められたものではありません。もちろん、法的には国会が弾劾決議案を作成して、可決したこと自体は、韓国の憲法(第65条第1項・第2項)に準拠したものです。

しかし、国会議員がポピュリズムに染まり、「よくわからない罪状」で時の大統領の職務権限を停止してしまったこと、その「よくわからない罪状」を憲法裁判所が全員一致で認めてしまったことは、韓国の国会議員や裁判所が、法律をまったく理解していない証拠といえるでしょう。

放っておけば、朴槿恵政権はどのみち2018年2月に任期満了を迎えていたはずです。それなのに、どうしてあのタイミングで急いで朴槿恵政権を引きずりおろさなければならなかったのか。この点について私は、北朝鮮の影を感じてしまうのです。

そもそも「ろうそくデモ」を仕掛けた集団が、親北系の市民団体であることは間違いありません。そして、親北系の市民団体の後ろには、おそらく、北朝鮮・朝鮮労働党からの指令が出ていたのではないでしょうか?

ずばり、朴槿恵政権が米軍の圧力に屈して、高高度ミサイル防衛システム(THAAD)の在韓米軍への配備を決めたこと、2015年12月に日本と「慰安婦合意」を結び、翌11月には「日韓包括軍事情報保護協定(GSOMIA)」を締結したことが、北朝鮮を強く刺激した、という仮説です。

この仮説が正しいのかどうかは、よくわかりません。しかし、事実として朴槿恵政権は倒れ、親北派である文在寅氏が政権を獲得したのです。そして、現在の韓国は、北朝鮮の核兵器の廃絶方法などをめぐり、日米と深刻な対立関係にあります。

韓国社会は北朝鮮の工作により籠絡され、もはや芯から腐っている、と見るべきなのでしょう。

「土曜日デモ」が続かない理由

日韓デモの共通性

ところで、今年の4月14日、わが国の国会前では、「3万人デモ」が行われたのだそうです。

当ウェブサイトでは『【夕刊】超絶悲報:パヨクとマスゴミの倒閣運動、大失敗』で取り上げましたが、朝日新聞と毎日新聞は「主催者発表で3万人が参加」、日本共産党の機関紙『しんぶん赤旗』は「のべ5万人が参加」と、こぞって報道しています。

しかし、実際に4月14日のデモについて、上空から撮影した映像、画像などで確認してみると、この「3万人」(あるいは「5万人」)という参加者については、明らかに虚偽であるとわかります。「60年安保闘争」と比べても、あきらかに後ろの方がスッカスカだからです。

朝日新聞、毎日新聞などのマス・メディアは、後ろのスッカスカの部分をカットして、あたかも国会前を人が埋め尽くしているかのような画像を報じていますが、このようなものに騙されるほど日本国民は愚かではありません。

それよりも重要な点があるとすれば、韓国の「ろうそくデモ」との類似性です。

  • デモの第1回目が行われたのが土曜日であること
  • デモの理由がよくわからないものであること(韓国:国政壟断、日本:もりかけ・セクハラ問題)
  • 主催者発表で参加者数が3万人だったこと

このことから、デモを主催した勢力自体、日韓でつながりがある、という仮説が成立するのです。

あとが続かない!

しかし、最も大きな違いがあるとしたら、日本の場合は単発で終わってしまった、という点にあります。

朝日新聞、毎日新聞、東京新聞などの紙面で、デカデカと「0414国会前大行動」などと広告を出したにも関わらず、集まったのは主催者発表で3万人、画像でチェックすれば、せいぜい3~4千人程度です。

首都圏の人口は、東京23区内で940万人、東京都全域で1364万人(いずれも東京都による2018年1月時点推計値)、東京広域圏(一都三県)だとおよそ3000万人とされます。そして、23区内だと地下鉄などの交通網が発達しているため、国会前には遅くとも1時間以内に辿り着けるはず。

それなのに、参加者は主催者発表ベース(3万人)で23区の人口に対して0.3%、実測値(最大4千人程度)だと0.04%です。母集団を「一都三県の人口」と置くと、参加者は主催者発表ベースで首都圏人口に対し0.1%、実測値だと0.01%に過ぎません。

何より重要な事実があるとすれば、国会前の大規模なデモは、4月14日の単発で終わってしまった、という点でしょう。韓国と違って、日本では民主主義が深く定着していて、日本人の大多数は、民主主義を自ら否定するようなことはしないからです。

日本共産党としては、完全に当てが外れた格好だといえます。

そろそろ2ヵ月、警戒が必要だ

ところで、あの国会前デモから、約2ヵ月が経過しようとしています。

マス・メディアが一生懸命に火を点けようとした「もりかけ・セクハラ・日報問題」は、安倍政権どころか、麻生太郎副総理兼財相のクビを取ることすらできずに終わろうとしています。それどころか、かかる報道テロの首謀者である朝日新聞は、部数の激減により、足元に火が付き始めている状況にあります。

さらに、野党側はゴールデンウィークを挟んで「審議拒否戦術」に出たものの、インターネット上を中心に「18連休」を取ったことが強く非難されており、立憲民主党を初めとする野党に対する支持率は、ひとケタ台前後で低迷している状況にあります。

さらに、希望の党と民進党が5月7日に合併して「国民民主党」が成立しましたが、沈む船から逃げるネズミのごとく、合併を前に希望、民進の両党から離党者が相次ぐなどしたため、国民民主党の勢力は衆参あわせて63議席と、第3政党に留まっている状況です。

しかし、朝日新聞を筆頭とするマス・メディアは、何が何でも憲法改正を止め、北朝鮮に圧力を掛ける安倍政権を引きずりおろすために、第3、第4の「もりかけ」問題を捏造し、波状攻撃を仕掛けてくるはずです。このことを、私たち日本国民は強く警戒しなければなりません。

マス・メディアに対抗する存在としてのウェブ評論サイトの重要性は、ますます高まっているのです。

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なお、当ウェブサイトの影響力など、たかが知れています。しかし、昨日までにいただいたアクセス数で予測するならば、順調にいけば、近いうちに「月間PV数20万件」を達成する可能性があります。そうなってくると、「日刊ゲンダイ」よりは影響力が出てくるかもしれません(笑)

また、インターネットの特徴は、べつにウェブメディアを運営しているのは「新宿会計士」に限られない、という点にあります。当ウェブサイトのクオリティが落ちて来て、読者の皆様が「信頼できない」とばかりに離れて行ったとしても、ほかにクオリティの高いウェブ評論サイトなど、いくらでも出現します。

いずれにせよ、良いウェブ評論サイトが増えれば、日本国民が賢明になります。日本国民が賢明になれば、朝日新聞が売れなくなります。朝日新聞が売れなくなれば、日本共産党、立憲民主党、国民民主党などが選挙で勝てなくなります。

当ウェブサイトも、賢明な読者の皆様に支持されるよう、精いっぱい努力して参りたいと思いますので、どうか読者コメント欄にもお気軽な叱咤激励を賜りますと幸いです。

本文は以上です。

読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。

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読者コメント一覧

  1. ketsuro8da より:

    シールズの学生が「ろーそくデモ」を現地で見て「これが本当の民主主義だ」とほざいたという記事を見て「アホか・・・」と思いました。あんなものは民主主義でも何でもなく法治主義の否定であって、日本ではとっくに半世紀前、遅くも連合赤軍事件以降絶滅しました。韓国が民主主義に関しての後進国ぶりを証明しているもので、日本に定着するはずがありません。

  2. めがねのおやじ より:

    < 更新ありがとうございます。
    < ろうそくデモにあやかってなんて、下賤な悪巧みするのは、日本共産党、朝日新聞社、毎日新聞社等日本国民から『外れた』方ですね。実数3〜4千人、主催者も『日本人の後進性』に驚いた事でしょう。
    < あ、韓国に比して日本人はそれだけ自由民主を理解して実践できるという事です。野蛮国ではありません。無理やり騒擾罪でっち上げるのは無理無理。貴方達が地下に潜れ。国家転覆罪で芋づる式に逮捕だ(笑)。
    < PV20万部超え、凄いですね。もっとも『ゲンダイ』なんて爺の読むもの、相手が不足です(笑)。もっとこちらのサイトを見る方が増えるのを期待してます。

  3. 信州都民 より:

    はじめまして。一昨年韓国の経済関連の検索をして本ブログにたどり着きそれ以来日々の更新を楽しみにしております。毎日の更新ありがとうございます。

    PV数の話が出ておりましたがブログ村の政治ブログのPV数ランキングを見るとパヨク系のブログがなくなったりPV数を落としてると感じます。長らく二位だった〇っち言い分さんは最近だと会計士様のブログのダブルスコア前後のPV数に落ちてきました。もちろん本ブログのPV数向上もあるでしょうが。パヨク系のブログは読むに堪えないので(普段目にするパヨクの論調そのままなので精神衛生上良くない)PVランキングページから記事タイトルを見てスルーします。

    ところで本日は長らく一位を維持していた会計士様のブログがPVランキング二位になってました。本日の一位は普段の十倍程のPV数なので炎上でもしてるかも?記事タイトルが酷そうなので閲覧はしなかったけど。順位や他ブログにはおそらく興味はないと思いますが。

    1. 信楽焼き より:

      KAっちの言い分って随分前から3位とか4位に落ちてるよね。あのブログ読んでると頭が痛くなるが、新宿会計士さんのブログの読者の面々はスルーしてると思う。だって新宿会計士さん自身が異論はスルーってスタンスだもんね。ところでPVランクで1位になっているのは頭おかしい系のブログですね。昨日化一昨日にバズって物凄いアクセス数になってますが、大部分は批判コメントばっかですよ。あのブログって時々バズるみたいですがはてブって時々変な頭おかしい系のブログがバズるからね。どうせ1週間経ったら元通りだよ。スルー推奨で(笑い)

    2. 信楽焼き より:

      ついでにもう一個。新潟県知事選で池田ちかことかいうパヨク候補が出馬してて保育園児にポスターを張らせていたとかで問題になっているが、こいつの選挙を応援しているのがアクセス4位の頭がおかしいブログ。こいつは別の日のブログで加計学園理事長が安倍首相と会ったことを否定する証拠を出せって言ってるがどう考えても頭おかしい。ちなみに新宿会計士氏はこの問題で一貫して推定無罪、会ってないと主張するなら会ってない証拠を出せ、じゃなくて、会ったって主張するなら会ったって証拠を出せって立場ね。こっちの方が法治国家としてマトモ。

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