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【夕刊】発想の転換:「テレビが映らないテレビ」

「夕刊」と呼ぶには少し変な時間かもしれませんが、本日2本目の記事は、最近インターネットでちょっとした話題になっている、「テレビが映らないディスプレイ」に関して、です。

NHKを映さないテレビの重要性

テレビが映らないディスプレイの話題

少し前から、インターネット上で密かに話題が盛り上がっているのが、「テレビチューナーのついていないディスプレイ」です。

業務用ディスプレイ・テレビ[法人向け] ブラビア BZ35F/BZシリーズ(SONYウェブサイトより)

リンク先は、ソニーのウェブサイトに掲載されている、BRAVIAの「業務用ディスプレイ」の紹介ページです。これがなぜ話題になっているかといえば、どうやらテレビチューナーがついていない、すなわちNHKや民放が映らない仕様だからだそうです。

私の理解だと、BRAVIAはもともとテレビのブランドでしたが、リンク先のウェブサイトを読んでいても、確かにこれは「ディスプレイ」と記載されていて、テレビとは記載されていません。つまり、あの高画質のBRAVIAからテレビチューナーを外して売り出したもの、と考えて良さそうです。

残念ながら法人向けに限定されているようですが、私はこのディスプレイであれば、買っても良いと思います。YouTubeなど、インターネット上のコンテンツを視聴するのに便利だからです。是非、ソニーは個人向けにもこの製品を大々的に売り出してほしいと思います。

ニーズがあれば必ず売れる!

ところで、テレビ局のなかでも、とくに腐敗している組織が、テレビを設置した時点で受信料という名目の税金を巻き上げていく、不届きな組織がNHKです。NHKといえば人件費が2000万円近くに達していることでも知られています(『超高給取りのNHK職員は「正当な努力」をしているのか?』参照)。

正当な努力などしなくても、寝ていても、国民から自動的に受信料が入ってくるのですから、笑いが止まりません。まさに法律が間違っているのではないかと思ってしまうのですが、ここで興味深いのは、「イラネッチケー」という商品です。


これは、

地上デジタル放送におけるUHF26・27チャンネルのデジタル信号を遮断するフィルタ装置

であり、関東広域圏親局の放送波のみを受信する環境で使用すれば、NHK総合/NHK教育の両チャンネルの視聴ができなくなるというものです。

いわば、「NHKを受信することができる設備を設置すれば受信料を支払わなければならない」という放送法の規定が存在するため、その裏をかいて、「イラネッチケーを装備していれば、NHKを受信することができない」と主張するための商品であると理解すれば良いでしょう。

ちなみに、近畿圏(大阪局の放送波のみを受信する環境)の場合は、「iranehk 生駒山送信所向け地上波カットフィルタ―(大阪UHF13,24ch用) IRANEHK-BK24BB13NN」という商品を使えば、同様にNHK総合、NHK教育の視聴ができなくなるそうです。

もちろん、この製品を装備していたらNHKに受信料を払わなくて良いのかどうかは、私にはわかりません。取り外し可能であるらしいので、NHKからすれば、「テレビを設置している」のと同じだ、という理屈になるかもしれないからです。

しかし、このような商品が出てくる背景には、やはり、「NHKには受信料を払いたくない」と思う人が多いという証拠でしょう。NHKとは究極の利権組織であり、このような組織に1円でもおカネを払いたくないと思うのは、人間として自然な心理だと思います。

冷静に考えてみれば、このインターネット時代に、NHKのような巨大組織を「公共放送」として維持しておくというのも無理があります。国会中継も官房長官記者会見も、「政府インターネットテレビ」などのコンテンツで流せば良いだけの話だと思います。

なにより、NHKには番組の政治的公平性確保において、大きな問題があります。そのような組織に、国民が事実上の血税を支払わされるというのもおかしな話です。もちろん、中には「大河ドラマが見たい」などと思う人もいるので、それこそ「見たい人だけ受信料を払う」ということで良いのではないでしょうか?

いずれにせよ、これからは家電メーカーも「売れる製品」を作らなければ会社がつぶれてしまいます。ソニーのBRAVIAディスプレイがどの程度売れるのかにもよると思いますが、シャープ、パナソニックなど、家電メーカー各社がソニーに続き、「テレビチューナーのないディスプレイ」を売り出してほしいと思います。

利権は必ず腐る

さて、安倍政権は通信と放送の融合を打ち出しました。これについては当ウェブサイトでも、先週土曜日の『通信と放送の融合・補足論点』、月曜日の『【夕刊】安倍政権は今こそしっかり前を向くべき』などの記事の中で、情報源月で簡単に議論していますので、是非ご参照ください。

現在、新聞・テレビを中心とするマス・メディアは、猛烈な勢いで安倍政権を叩き、まさに倒閣運動に邁進しています。しかし、考えてみれば、国民から選ばれたわけでもないマス・メディア人らが、「もりかけ問題」という、言い掛かりともいうべきスキャンダルで安倍政権を引きずりおろそうとしているのは、傲慢です。

もちろん、森友学園に対する国有地の売却を巡っては、何かと不透明さを払拭することができないことは事実です。しかし、安倍総理を初めとする政権関係者の不当な口利きがなかったことについてはほぼ間違いありません。

それにも関わらず、マス・メディアがしつこく「もりかけ問題」を追及し続けている理由は、「それしか政権攻撃する材料がないから」、です。要するに、足を引っ張れれば何でも良い、ということであり、その先にある目的は「改憲阻止」にほかなりません。

しかし、それと同時に「利権構造」を批判してきたのがマス・メディア自身であるという事実も忘れてはならないでしょう。要するに、他人に対しては偉そうに「既得権益打破」「利権打破」というご高説を垂れておきながら、自分たちの利権構造についてはダンマリを決め込んでいるのです。まったくお話になりません。

もっとも、テレビ・メーカーがこの腐ったテレビ業界と運命を共にするのも自由ですが、「NHK・民放を見たくない」と思っている国民の意見に真摯に応えるのも自由です。もういちど申し上げます。「ニーズがあれば必ず売れる」のです。

テレビ・メーカーの皆さん、是非、「テレビ・チューナーがついていないディスプレイ」を開発し、一般向けに広く売り出してください。心からお願いします。

新宿会計士:

View Comments (4)

  • 携帯のワンセグでもNHKは料金をとる。ワンセグの映らない携帯はほとんどないから、これは押し売りに近い。財務省も犯罪者集団だが、NHKも犯罪者集団みたいなかんじ。我が国はいつから犯罪者集団国家になったのだろう。

  • < 夕刊の配信ありがとうございます。
    < NHKの社員平均年収って2,000万円なんですか?地上波テレビで、一番潤沢な資産を持ち、一般家庭から
    視聴料を取り、一番面白くない番組を作り、一番偏向した報道を垂れ流しているのに、、アレで「公共放送」というのは、ちゃんちゃら可笑しい。サイテーの放送局ですな。
    < 日本のテレビが今のていたらくになったのは、当時の政府、管理省庁および親会社である新聞社に責がある。NHKは一足先に試験放送をしていたが、民放の開局は日本テレビ(関西はよみうりテレビ)、TBS(同、新日本放送→すぐに毎日放送)などが草分けです。その時、既に米国はスポンサーが広告宣伝を流してましたが、日本はどうするか、揉めました。NHKのように『公共性』からスポンサーを取らずに行くか(実質テレビは一般家庭にはまだ全く普及していない)、でも民間会社の新聞屋の発想ですから、CMをセットで流す事になった。
    < 私はここがおおもとの間違いだったと思う。NHKだけ公共放送として受信料を取った(といっても出力が10KWとか小さいので、実質タダミです。関東なら都内23区はともかく千葉、神奈川、埼玉の端っこの方は映らなかったはず。関西でも大阪はOKだが京都は日本海側ダメ、兵庫は西宮神戸明石まではOKという状態)。民放も開局するなら、全局が全て無料にするべきだった。
    < 現在も民放がいつまでもくだらない芸能人を出すのは、視聴率UPのため、スポンサーを逃さない為。NHKは半ば高給省庁でお役所仕事、番組もまったく面白くない(ワザとか?)。そして近年NHK民放とも、人気が落ちてきたので、「政治」というおよそ昔は考えられなかったジャンルに入り込み、面白おかしく捏造報道している。NHK、TBSなどは先頭に立って政権批判し、世論を煽動している。民放は親会社(新聞屋)がヘタってきたので、余計マスメディアの主力として立ち振る舞い、今は無意味な国会空転を仕掛ける。
    < 私もテレビを見ないが、未だにNHKが視聴料を取るのはおかしいと思う(全国の25%の世帯が未払いだそうです)。また民放はCMが長すぎるし音量が急に大きくなるので、不愉快だった。早く新しい放送法を通してほしい。いろんな切り口のモノが視聴出来たらいいと思う。その中に既存テレビ局は入らないけどね。
    < 失礼します。

  • いつも知的好奇心を刺激する記事の配信有り難うございます。

    このディスプレイは企業内のプレゼン機器やテレビ会議の表示装置、工場でのFAシステムの組み込み等を意識した製品でしょうね。

    企業ではこういった設備は各種ネットワークと連携して運用していますので。

    本体にチューナーを付ければ放送の受信は可能ですがそういった用途は意図していない製品です。

    ただNHKはネット経由で配信する様になれば、こういった機器にも受信料金を請求するようになるでしょう。

    NHKはなにを考えているんだか。
    何も考えずに金を貪るより自分の姿勢を見てから顧客満足を得た視聴者だけに受信料金の支払いをお願いすべきですね。
    以上です。
    長文失礼しました。

  • 昔、パナソニックがネット検索も出来るテレビを発売しようとしたら、既得権益テレビ局からCMを流さないって事件がありましたね。

    自分達の嘘や偏向報道が、直ぐにネット検索で明らかになるってのが本音でしょうね。でもスマホで直ぐに確認出来るんだよね、今の時代。

    まぁ、既得権益テレビ局のコメンテーターと言う名のテレビ局の良い使いっパシリの意見や、ステレオタイプの様なニュース番組やワイドショー等に耳を傾ける暇も無い今日この頃です。

    皆様、花粉症等お身体に気をつけて下さい。

    長文失礼しました。