米韓同盟の消滅が視野に入った

米韓首脳会談は目に見えた成果がなかったばかりか、ドナルド・トランプ米大統領の発言からは、明らかに韓国に対する不信感がひしひしと伝わってきます。米韓同盟が消滅する日は、意外と遠くないのかもしれません。

米韓首脳会談には「成果なし」

トランプ大統領の発言

米国時間の6月30日(金曜日)、ワシントンで米韓首脳会談が開かれました。

前日の夜にはドナルド・トランプ米大統領夫妻が文在寅(ぶん・ざいいん)韓国大統領夫妻をホワイトハウスでもてなす晩餐会が開かれ、食事のメニューには韓国風の料理も出されたということですから、一見するとトランプ氏は文在寅夫妻を「歓迎」しているようにも見えました。

しかし、米韓首脳会談とそれに続く共同記者会見については、一見和やかでありながらも、期待されていた米韓間の様々な問題について解決したという「成果」は見られませんでした。

まずはホワイトハウスが公表しているニュースを紹介しましょう。

President Trump Welcomes President Moon to the White House(2017/06/30 18:09 ET付 ホワイトハウスHPより)

ホワイトハウスは会談の様子を次のように要約しています。

President Trump welcomes the President of South Korea

  • At their dinner on Thursday evening, President Trump congratulated President Moon on his electoral victory and thanked him for coming to the White House. Early Friday morning, Vice President Pence and President Moon laid a wreath at the Korean War Memorial to commemorate the American and Korean Veterans who lost their lives to preserve freedom in the Korean Peninsula. Later that morning, President Trump and President Moon met privately in the Oval Office. Afterwards, President Trump led an expanded bilateral meeting in the Cabinet room.(木曜日の晩餐会でトランプ大統領はモオン大統領に対し選挙で当選したことを祝うとともに、ホワイトハウスを訪れたことに謝意を示した。金曜日朝、モオン大統領はペンス副大統領とともに朝鮮戦争メモリアルに献花し、朝鮮半島の自由の為に尽くした米韓両国の戦死者を弔った。午前中はその後、トランプ大統領とモオン大統領は大統領執務室(オーバル・オフィス)で私的に懇談。その後、トランプ大統領は閣議室(キャビネット・ルーム)に移動して二カ国間協議を行った。)

Vice President Pence and President Moon

  • President Trump and President Moon issued joint statements after the meetings, reaffirming the strong ties between America and South Korea.(トランプ大統領とモオン大統領は会合後に共同声明文を読み上げ、アメリカと南朝鮮の強いきずなを再確認した。)

※なお、「文在寅(ぶん・ざいいん)」は英語で「Moon Jae-In(モオン・ジャエ・イン)」と表記されています。この「モオン・ジャエ・イン」が「ぶん・ざいいん」の韓国語読みと近いとは到底思えませんが、私はあくまでも原文に忠実に、これを「モオン・ジャエ・イン」と表記しています。また、ホワイトハウスは韓国の呼称を「South Korea(南朝鮮)」で統一しています。よって、訳出する時には、やはり原文に忠実に「南朝鮮」と表記します。

なお、共同記者発表におけるトランプ氏の発言を原文で確認したい方は、『資料集』にまとめておきましたのでご参照ください。

トランプ氏、韓国を「脅す」?

ヒトコトで要約すれば、今回の米韓首脳会談では、双方の溝は何一つ埋まっていません。それを示すのが、トランプ氏の発言にあります。

まず、トランプ氏は冒頭で、次のように発言します。

We will never forget that Americans and Koreans bravely fought and died together for a free Korea.(米国人と朝鮮人が朝鮮の自由のために、勇敢に戦い、死んでいったことを、私は絶対に忘れない。)

一般的に、両国関係がまずい状況にある時に、古い歴史に言及するのは外交の常套手段です。うがった見方ですが、トランプ氏は、「朝鮮の自由のために米国人も命を捧げた」(つまり「米国を裏切ることは許さないぞ」)、という部分を強調しようとしたのかもしれません。

トランプ氏の演説は、こう続きます。

More than six decades after our partnership was forged in the fires of war, the alliance between the United States and South Korea is the cornerstone of peace and security of a very very dangerous part of the world.(我々のパートナーシップが戦火によって固められてから60年以上が経過する中で、米国と南朝鮮の同盟は、世界のとてもとても危険な一部にあって、平和と安全保障の基礎となっている。)

The link between our countries cemented in battle is now also tied together by culture, commerce, and common values.(両国関係は文化、通商、そして共通の価値によりさらに固められている。)

つまり、トランプ氏は米韓関係を、いわば「朝鮮戦争を契機に出来上がった関係であり、それに貿易や価値観などで補強している関係である」と考えているのです。私など、意地が悪いので、この発言は「韓国が米国と異なる価値観を採用し、米国を裏切るならば、米国はコーナーストーンを除去してやるぞ!」という脅しにも聞こえます。

北朝鮮問題を巡る大きすぎる齟齬

トランプ氏は北朝鮮について、次のように言及します。

Together we are facing the reckless and brutal regime of North Korea.(米韓両国はともに、向こう見ずで暴力的な北朝鮮という敵に直面している。)

そして、北朝鮮の圧政下で人々が人権無視と飢餓に苦しんでいることに加え、オットー・ワームビア氏が北朝鮮当局により死に追いやられたことに怒りを表明。北朝鮮問題については次のように対処すると表明しました。

We’re working closely with South Korea and Japan as well as partners around the world on a range of diplomatic security and economic measures to protect our allies and our own citizens from this menace known as North Korea.(我々は「北朝鮮」として知られる脅しに対し、我々の同盟国とわが国の市民を守るために、南朝鮮、日本、その他の世界中のパートナーと緊密に協力し、外交政策、経済政策の観点から問題に対処する。)

この文章のポイントは、2つあります。

1つ目は韓国大統領との会談なのに、「日本との協力」がトランプ氏の口から出てきたことです(ちなみに、これに対して文大統領側は、もちろん「日本」という単語を口にしませんでした)。トランプ氏がそこまで日本を深く信頼しているという証拠であり、今年2月に行われた日米首脳会談が強く米国の政策に影響を与えている格好です。

そして、2つ目は、北朝鮮との「対話」は、トランプ氏の選択肢に入っていない、という点でしょう。聯合ニュースによると文大統領は「制裁と対話を活用した段階的かつ包括的なアプローチに基づき、根本的に解決することで一致した」と述べたそうですが、トランプ氏の発言に「対話」という選択肢は含まれていません。

トランプ氏の発言は、さらに、こう続けます。

The US calls on other regional powers and all responsible nations to join us in implementing sanctions and demanding that the North Korean regime choose a better path and do it quickly and a different future for its long-suffering people.(米国は他の地域大国、および全ての責任ある国が、我々とともに制裁に加わるとともに、北朝鮮に対して体制を変革し、長年の圧政に苦しむ人々に対し、より良い将来への道筋を示すことを求めるべきだ。)

つまり、トランプ氏は「北朝鮮の体制変革が必要だ」と述べているのであり、その意味で、明らかに文在寅氏が掲げる「対北宥和政策」を正面から否定しています。

トランプ氏、韓国に「負担」を要求

そして、トランプ氏の演説の後半は、韓国に対する経済的な要求ばかりです。具体的には、

  • 防衛経費負担の増加(burden sharing)
  • 米韓FTAの見直し
  • 韓国による対米投資の要求
  • 米国製自動車などを韓国がもっと買うことの要求

などであり、さらには韓国大統領本人を目の前にして、「私は南朝鮮に対し、鉄鋼のダンピングを止めるように要求した(I’ve called on South Korea to stop enabling the export of dumped steel)」と言ってのける始末。

トランプ氏は演説の末尾で、文在寅氏が大統領就任後の初の外遊先に米国を選んだことを「感謝する」とは言ったものの、習近平(しゅう・きんぺい)中国国家主席に対して言った「(大した成果はなかったが)個人的信頼関係くらいならば構築できた」といった発言は、今回はトランプ氏からありませんでした。

さらに、記者会見では米韓双方の間で問題となっている高高度ミサイル防衛システム(THAAD)の配備延期問題については一言も触れられず、和やかな雰囲気とは裏腹に、いわば、双方が自分の原理・原則的立場を主張しただけだったといえるでしょう。

関心が薄い米国メディア

また、今回の共同記者発表では、記者からの質問は一切シャットアウトされ、記者らは両首脳が話す内容を一方的に聞くだけの場となりました。

米国のメディアの反応をうかがい知るために、地元ワシントンを代表する政治紙である『ワシントン・ポスト(WP)』の報道を眺めておきましょう。

With South Korean president, Trump denounces ‘reckless and brutal’ regime in North Korea(米国時間2017/06/30 12:47付=日本時間2017/07/01 01:47付 WPより)

タイトルを直訳すると、「南朝鮮の大統領と一緒に、トランプ氏は北朝鮮を『向こう見ずで無謀な体制』と批判する」というものであり、記事の中身もトランプ氏の発言に焦点を当てた記載となっています。

WP記事の中で、文在寅氏を主軸に置いた記載は、次の部分だけです。

Moon had campaigned on a platform of greater engagement with North Korean dictator Kim Jong Un, whose bellicose rhetoric and ballistic missile tests have drawn rebukes from the White House. Moon also has questioned the need for the U.S.-backed THAAD missile defense system being installed on the peninsula that has been opposed by China and Pyongyang.(モオン氏は北朝鮮の独裁者・金正恩との関係の強化を政権公約に掲げているが、この独裁者は挑発的な言動や弾道ミサイルの発射実験により、米国を激怒させてきた。こうした中、米国は中国と北朝鮮の反対を押し切り、朝鮮半島にTHAADの実戦配備を完了させようとしているが、モオン氏はこれに待ったをかけている。)

そして、WPには「米韓首脳会談の結果、THAADはどうなったのか?」という、「肝心な内容」には一切触れられておらず、「トランプ氏は韓国に対し、米韓FTAの再交渉を要求した」とか、「トランプ氏は米国製の自動車をもっと買うように韓国に要求した」とか、そういった「どうでも良い」(?)内容に終始していたことが示されています。

さらに、このWP記事を巡り、私が注目しているのは次の2点です。

  • Neither president offered a specific path forward on dealing with North Korea.(いずれの大統領も北朝鮮問題をどのように解決するつもりなのかについては具体的言及を避けた。)
  • Unlike the president’s announcement on the Paris agreement, when the garden was packed with reporters, this Friday-before-a-holiday-weekend event had dozens of open seats.(トランプ大統領がパリ協定からの離脱を宣言した記者会見の時と異なり、今回の記者会見は連休前の金曜日という事情もあり、会見場には空席が目立った。)

1つ目のポイントを私なりに言い換えれば、米韓間で、

  • 「圧力による核放棄」を目指す米国、
  • 「対話による核兵器」を選択肢に入れる韓国、

の差異が埋まらなかった証拠と見るべきでしょう。

「日本>(越えられない壁)>中国>(越えられない壁)>韓国」

そして、2つ目のポイントは、「そもそも韓国の大統領が訪米中だということを知らない記者が多い」「米国人の読者の関心も低い」という点です。安倍晋三総理大臣が訪米した時と比べると、その違いは歴然としています(日米首脳会談の熱気については、今年2月に上梓した『日米首脳会談、異例にも世界中が注目』『圧倒的存在感!北ミサイル受け日本が主役に!―韓国に言及なし』あたりを読んで頂ければお分かり頂けると思います)。

つまり、米国・トランプ政権からすれば、アジアにおける外交の優先順位は、露骨に「日本、中国、韓国」という順番となっているのです。

恐らく、現時点において、トランプ政権にとっての日本(というよりも安倍晋三総理大臣)は、「何か困ったことがあったらすぐに相談できる、頼りがいのある相手」です。日本が米国にとって、英国と並んで「さまざまな課題について相談する相手」に昇格したのは、私が知る限り、歴史上、初めてのことです。

一方、中国は米国にとって、「戦略的な利害を共有する相手」ではありますが、「友好国」ではありません。先ほど引用したWPの記事にもあるとおり、米国政府は北朝鮮制裁の一環として、中国の銀行に対する制裁の発動を宣言しましたし、また、台湾には武器売却のパッケージを承認したばかりです。

U.S. announces sanctions on Chinese bank, arms-sales package for Taiwan(2016/06/29付 WPより)

そして、トランプ氏の発言からは、米国にとっての韓国の地位は、中国よりもさらに劣るのです。

韓国の今後

都合の悪いことは無視する韓国メディア

今回の米韓首脳会談は、「表面上は」、私が事前に予想していたほど殺伐としたものではありませんでした。しかし、それはあくまでも「表面上」の話であって、トランプ氏の発言をつぶさに読めば、文在寅氏に対して「米韓同盟をないがしろにするなよ、さもなくばお前たちの国はすぐにでも滅亡するぞ!」、「貿易の不均衡を解消する手立てを考えろよ!」と脅している格好です。

ところが、これに関する韓国国内のメディアの報道には、首をかしげてしまいます。

韓米首脳が会見 北朝鮮核問題の根本的解決で一致(2017/07/01 03:15付 聯合ニュース日本語版より)

韓国の『聯合ニュース』はその最たるもので、トランプ氏のこうした発言の真意が全く伝わらないばかりか、

文大統領は会談後に開いた共同記者会見で北朝鮮問題について、「韓米首脳は北の核問題の解決を最優先課題とし、関連政策を緊密に調整することにした」として、「制裁と対話を活用した段階的かつ包括的なアプローチに基づき、根本的に解決することで一致した」と述べた。

と、あたかも米国が文在寅氏の掲げる「対話」アプローチを支持したかのような報道ぶりとなってしまっています。

こうした無責任な報道を行うのは、聯合ニュースだけではありません。ほかにも、中央日報は『韓米首脳が共同声明…対北連携・経済協力など6分野』、朝鮮日報は『韓米首脳「北非核化に向け圧力と対話並行」=共同声明採択』、ハンギョレ新聞は『ホワイトハウス、北朝鮮核問題の解決策において「同じ目標を共有」…貿易は圧迫を予告』など、いずれも「非核化に向けて対話と圧力のアプローチ」で米韓両国が合意したかのような記事となっています。

私が見たところ、韓国メディアとしては比較的「まともな」社説は次の東亜日報のものです。

文・トランプ、北核を解決し「偉大な大統領」として記録されることを(2017 07/01 08:39付 東亜日報日本語版より)

この社説では、米韓首脳双方が、「THAAD配備問題」などを巡る葛藤を表面化させずに、うまく共同記者発表に漕ぎ着けたことを評価した上で

「トランプ大統領と文大統領が、今後数年間、韓半島と国際社会の平和と繁栄に向けて協力するには互いに信頼できるパートナーシップを構築することが何よりも重要だ」

と述べています。このこと自体は正論ですが、しかし、私が見たところ、この「一番まともに見える」東亜日報の社説にしたって、トランプ氏の発言の「真意」には全く触れられていません。

つまり、今回の米韓首脳会談でトランプ氏が発したメッセージは、韓国国民には全く正しく伝わっていないのです。

米国は韓国を巡り匙を投げる?

韓国メディアがどうしてここまで楽観的な報道に終始しているのか、私には意味が分かりませんが、それとは対照的にここ3~4日の報道に接すると、米国側は韓国について、すでに匙を投げている節があります。

今回の米韓首脳会談でも、THAAD問題を巡って見解の差異を真剣に埋めようとした形跡は見当たりません。それどころか、韓国側がTHAAD配備完了を拒絶し始めている問題を巡り、「親韓派政治家」の代表格であると見られていたジョン・マケイン米上院議員が、もはや真剣に調整しようとしなくなっているようにも見受けられるからです。

マケイン氏「THAAD環境影響評価実施…正しいと信じる」(2017年07月01日12時57分付 中央日報日本語版より)

中央日報によるとマケイン氏は、THAAD配備を巡る「環境影響評価」の実施を「正しいと信じる」と述べたのだそうです。しかし、マケイン氏の従来の発言などから判断する限り、マケイン氏が本当にそう思っているとは、私には考えられません。マケイン氏の発言の真意とは、韓国のために米国政府を説得するという労を、これまで散々、韓国政府側に台無しにされたことで、もう匙を投げたということではないでしょうか?

同様に、トランプ氏の記者発表文でも、THAADは「T」の字すら出て来ませんでした。このことから考えるならば、おそらく、今回の文在寅氏の訪米を機に、「文在寅政権の韓国」を値踏みし、「この国が米国にとって信頼に値するかどうか」については、トランプ氏はある程度の見極めを付けたのではないかと思います。

単独攻撃が選択肢に入った

今回の文在寅氏の訪米の意義について、韓国メディアは正しく報じていないように見受けられます。

繰り返しになりますが、今回の米韓首脳会談を要約すると、トランプ氏が韓国に対し、

  • 「米韓同盟を大切にしろよ!」(軍事面)
  • 「ダンピングをやめろよ!」(経済面)

と、軍事、経済両面で突きつけた「対韓要求」のようなものです。そして、文在寅氏がトランプ大統領の要求を無視すれば、米国は容赦なく、「次の一手」を繰り出してくるはずです。

このうち、日本の安全保障に直結するのは、北朝鮮への米国による「単独攻撃シナリオ」です。少なくとも米国は、北朝鮮攻撃に踏み切る前に、日本に対しては事前に協議(または通告)するでしょう。しかし、韓国に対しては通告せず、米国の判断として戦争を開始する可能性が極めて高いと見ています。

(※余談ですが、日本の対韓外交についてはいろいろと問題があります。私はこれを「忖度外交」と呼んでいますが、詳しくは明日以降、当ウェブサイトにて議論したいと思います。)

文在寅氏の「次の訪問国」は?

こうした中、私が個人的に注目しているのは、文在寅氏の「次の訪問国」と、その訪問日程です。

従来、韓国の大統領は、就任して最初の訪問国が米国、2番目の訪問国が日本であるとされています。しかし、前任の朴槿恵(ぼく・きんけい)氏の場合、就任して最初の訪問国こそ米国でしたが、2番目の訪問国については慣例を破り、日本ではなく中国を選択。そればかりか、昨年12月に大統領権限を停止されるまで、ついに大統領在任中に、ただの1回も日本を訪問しませんでした。

この点、文在寅氏は韓国大統領の「外交慣例」に従い、就任して最初の訪問国に米国を選びました。しかし、訪問日程は3泊5日と「強行軍」であり、また、米韓首脳会談についても、韓国にとっては何ひとつとして具体的な成果がなく、私には米韓関係の悪化を象徴する訪問だったように思えてならないのです。

そして、私は朴槿恵氏に続いて文在寅氏も、就任以来2番目の訪問国(ただし、G20会合が開かれるドイツを除く)として、日本ではなく、中国を選ぶ可能性が極めて高いと考えています。しかも、訪問日程が米国よりも多い4泊以上ともなれば、米韓同盟はまさに「風前の灯」となるでしょう。

あるいは、文在寅氏が「就任後2番目の訪問国」として、中国ではなく北朝鮮を選んだとしても、私は全く驚きません。

いずれにせよ、「米韓同盟が消滅する瞬間は、刻々と近付いてきている」―。このことだけは間違いないと見て良いでしょう。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. 非国民 より:

    韓国はひどよね。THAADは防衛型兵器で韓国はもとより米軍も守る兵器だ。THAADを配備しないということはアメリカは韓国を守るが韓国はアメリカを守らないと言っているに等しい。そりゃ、怒るよね。昔の通貨危機の時も日本の銀行は最後までドルを韓国に供給したのに、いまでは日本が真っ先に逃げ出したってことになっている。とてもじゃないけどつきあいきれない。
    アメリカは民主主義国家で、当然に自国民の生命は大事にする。アメリカが北朝鮮に対して何かやるときは、在韓米国人に対して韓国からの出国勧告ぐらいは出すかも。アメリカの単独攻撃は奇襲作戦になるだろうけど、その前に自国民保護は考えるだろう。

  2. unagimo3 より:

    日本のマスゴミとは反対に南鮮のメディアは、自分にとって都合の良いように捩じ曲げて報道するのですね。
    英文で読めば全く両者の主張はかみ合っていません。英文を少し読んでもツイッターなら 
    treat を使用するでしょうが menace なんて言葉を使用して危機感が出てますね。
    彼の文章の中にはどこにも北との対話を示唆するところもなく、むしろ “was forged” と言う言葉に、
    同盟そのものに’counterfeit’ を暗に匂わせていると感じるのは穿ちすぎでしょうか ?

  3. ムル より:

    更新ご苦労様です。
    どう読んでもトランプ大統領と最悪の首脳会談だったのに何を間違えれば最高の首脳会談だったと言えるんですかね全く……
    http://www.sankei.com/world/news/170701/wor1707010005-n1.html
    日本に韓国の丁議長って言う方が来てたそうですが安倍首相に文句言いまくり、日本に無理難題言って帰ったそうです。疲れてるのかな?

  4. ムル より:

    更に投下しますがアメリカのロシアゲート疑惑問題がアメリカメディアの自作自演だった事が判明しCNNの記者3名の首が飛びました。
    フェイクニュースだった事が判明した理由はちょっと私が英語が得意でないので暴露した人物の背景が解りにくいんですがどうやらCNNに潜入した人物が動画や録音しCNNの記者とのやりとりでロシアゲート疑惑は嘘なのに視聴率目当(金)てで政権批判していると言い、更に上からの指示だとも動画内で語った為これが原因でアメリカのネット内では現在大炎上中だそうです。その暴露動画も貼っときます、まぁ数日経ってるんでご存知の方も多いとは思いますが、何故か(お約束)この件は日本国内のメディアでは報道されていないので出来れば拡散を希望します。
    トランプもこの件でツイッターで文句言いまくってるそうですからそっちのツイッターでも確認されると良いでしょう。
    https://youtu.be/jdP8TiKY8dE

  5. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。もうどう見ても友邦で信頼関係の厚い国同士の米韓会談ではなかったですね。トランプ大統領は朝鮮戦争の話を持ち出して、米国人が血を流したことに言及したり、日本の名を出して「日本を見よ!」と信頼関係を表現してます。この辺が阿呆カンコクマスゴミと文ら首脳がどう理解しているのか。特にお咎めなしニダ、韓米関係は良好ニダって思ってるんでしょう(いつも、そうなって欲しいを信じてる民族)。トランプ氏からの要求は、戦力の応分の負担をせよ、中国の鉄鋼を南鮮経由で米国に持ち込むな、米韓FTAの見直し、米国製自動車をもっと買えなどですね。北鮮対策は米国が核廃棄を即座に求めてるのに、南鮮は相変わらず対話重視(笑)。話は平行線、極左の文にはもう匙を投げましたね。中国も役立たずとトランプ大統領が言うあたり、米軍は動き出すかも。斬首作戦のDデイの3日前あたりに事前通知は日本のみ、中国には30分前に完全スタンバイ出来てから通告ぐらいでしょう。南鮮には知らせず(大笑)。*(これを実行するには在韓米軍はダミーで動かさず、撃ち漏らした箇所の掃討と北シンパ拿捕の遊撃軍とし、一次攻撃の瞬殺は空母打撃群と在日米軍でやり遂げなければなりません)。
    文の次の訪問国は間違いなく中国でしょう。それから残っていれば北、露あたり。日本には「行ってやってもいい」態度だから、来て貰わなくてもいい(嘲笑)。まあ、5年の任期は持たずローソクデモの愚民に引きづり降ろされると思います。
    話はかわりますが、トランプ大統領と文大統領の会見時に南鮮マスゴミが行儀の悪い事をしたみたいですね。執務室の応接家具を壊したり、米人記者に怪我させたり、トランプ氏の機嫌が悪くなったそうです。あと、来日してたらしい南鮮議会の丁議長、ヒラマサ五輪の日本人ツアー客を増やせ、そうしないと東京には一人も行かせない、昨年はこの懇談の招待がなかったとか言いたい放題。チョン人の精神構造は狂っている。日本には強気だが、自国の現状認識も出来てないようです。東京五輪に朝鮮の方は一人も来て貰わなくていいというのが、私の偽らざる気持ちです。

  6. 文在寅大統領は盧武鉉大統領の側近で活躍したため、盧武鉉大統領の悲願である戦時作戦統制権の早期返還を必ず持ち出すと思います。その場合、米軍はこれ幸いと変遷に応じ、在韓米軍は危ない朝鮮半島から撤退する可能性が高いと思います。
    北朝鮮は米軍撤退終了後、南朝鮮に火力を集中した後、進撃すると思われますが、南朝鮮も火力で応じ航空戦が始まって戦線は泥沼になるでしょう。ただ、朝鮮戦争時と異なって、中国は米軍が引き返して来ない限り介入はしないと思います。(1人っ子政策で兵士の命が惜しいからです。朝鮮戦争当時は死んでも惜しくない国民党軍が多数いました。)米軍は撤退してますから、戻りません。そのため、在日米軍基地に核ミサイルが撃ち込まれることも無い訳です。
    朝鮮戦争当時の韓国軍の戦意の無さや北朝鮮軍の逃げ足の速さからみて、長期になると思われどちらが勝つかは分かりません。朝鮮半島は荒廃しますが、復興援助は期待出来ないでしょう。
    1つのシナリオとして考えてみました。

  7. めがねのおやじ より:

    オールドプログラマー様
    私も朝鮮戦争時の資料を探して読みましたが、韓国軍の士気の低さは酷いレベルですね。前日の夜まで米軍司令官のパーティでしこたま飲んで、敵が京城に入るまで韓国軍は現状が把握出来てなかったとか、包囲作戦でもソ連製戦車が見えただけで逃げ回る、仕掛けた地雷、トラップに自ら引っかかる、農家の食物を強奪する、最後は軍服を脱ぎ捨て北鮮のフリをする。確か米軍の将官が戦死したのも南鮮のチョンボから。北も朝鮮族という同胞とはいえ、中国軍に散々助けられた。面積が九州沖縄プラス四国の半分ぐらいの狭い土地を鬼ごっこして、もう64年以上南北に分断してるのは、その民族の器量がないから。冷戦のせいだけではない。ドイツは30年前に統一した。チョウセンは無理だな。

  8. ムル より:

    めがねのおやじさんとオールドプログラマさんの提示する可能性も否定できない程なんですが在韓米軍の仕事の一つに有事の際は韓国、中国、ロシアなどよりも先に北朝鮮のミサイル、核、技術者を抑えると言うのがあります。まぁ38度線からの北上は難しいかもしれませんので強襲揚陸の可能性も有りますが……
    兎も角核の恐怖を理解出来ない韓国人に上記の3つの保有は危険すぎますし北朝鮮の外交を見ていた韓国なら真似して日本や周辺諸国に対して同じ事をして要求を飲ませようとする可能性もあります。
    更にもし韓国主導で統一が行われた場合事大主義の韓国はロシア、中国、日本、アメリカ相手に危険極まりない綱引き外交をする可能性もあります。
    以上を考えて私はトランプの対北朝鮮政策が最も穏便で最高の選択だと考えます。(韓国に好き勝手させない為にも)

  9. 清明 より:

     米国で大歓待された文在寅大統領様と大はしゃぎの韓国マスコミですけど・・。
    本当にそんなに大喜びしていて、高転びしなけりゃいいですがw

    アメリカからの報道では、そんなに優しいおもてなしとは思えませんがね。
    米国も同盟消滅より前に、注文を沢山出して様子見ようと(わらい
    韓国側は厳しい注文を沢山頂戴したようですし、ほんとに大丈夫なんでしょうか。

    米ホワイトハウス経済担当側からの注文に、「対中貿易制裁に参加してほしい」というものがあるそうですよ。
    知的財産権侵害など、中国の「略奪行為」に対する米国の貿易制裁に、同盟の韓国が参加することを要求するものだそうです。

    >ドナルド・トランプ米国政府の経済政策を総括するコーン委員長は30日、韓米首脳会談が始まる前の記者会見で、「いずれかの時点で私たちは、文大統領の対中政策がどのようなものなのか、アメリカの対中政策にとってどのように役立つことができるのかを聞きたい」。

    米国財務省は、中国の丹東銀行や大連国際海運、個人2人を北朝鮮「マネーロンダリング」疑いで制裁を決定しましたね、日本もこれに追随して制裁に参加します。
    30日にオンライン媒体アクシオス(Axios)は、ホワイトハウスが中国の輸入に20%ほどの関税を課すことで心を固めたと報じました。

    米国は北朝鮮問題で対応を中国へ丸投げしていましたが、100日の猶予が迫ってきました。
    時間切れとともに米国は中国への厳しい貿易制裁を決めたようですね。
    参加を求められる韓国、宗主国さまに対してこんな過酷な踏み絵、踏めるんでしょうか。

     

  10. 左翼 より:

    以前こちらにコメントした「左翼」です。

    前も書きましたが、このブログは右翼過ぎると思って、共感できない部分はあるけれども、それでも論旨がめちゃめちゃ一貫していると書きました。今日の記事を見てなったくです。こうやって細かい文章を見ながら根拠をしっかりと作ってるから、だから説得力があるんですね。

    私は左翼ですが、このブログが凄いなって思うのは、違う意見のコメントでも無条件に承認されるところですね。私がよくいく左翼系のブログではブログ主が承認しないとコメントが公開されないので、おなじ左翼コメントであってもブログ主が承認してくれないとコメントが載らないです。

    私たち左翼は韓国を好きだと思っている人も多いようですが、それは違います。元々左翼は1960年代は韓国(当時の言い方で南朝鮮)のことを(楽土の北と比べて地獄だ)とか批判してましたから。それが変質したのは1990年代、ソ連が崩壊した後だったと思います。こちらのブログ主さんは慰安婦問題をねつ造と仰いますが、(南朝鮮はうそつきだ)と主張してきたのは、元々我々左翼のほうですからね。

    それから、こちらのブログ主さんは左翼のことをパヨクって読んでいますが、あれは劣化した左翼のことです。本当の左翼は、もっとテーマ別にいろんな主張を持っていますからね。今のパヨクって、反原発だし反米軍基地だし憲法9条擁護だしって、要するに全部共産党の主張のままです。でもホントは右翼だけど反原発って人もいますし、左翼だけど日米安保賛成派ってのも居るんですよ。少数かもしれませんけどね。

    とりとめもなくてすみません。気に入らなければこのコメント削除しといてください。

  11. 憂国の志士 より:

    本日、興味深い記事を確認しました。
    今回の米韓会談で、韓国側から「戦時作戦統制権の移譲について米国側と合意した」、という朝鮮日報の記事です。
    http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2017/07/03/2017070300815.html
    戦時作戦統制権の移譲は、古くは李承晩時代から、中途では盧武鉉政権でも米国に対し希求していた問題です。
    韓国は過去、米政権に対し執拗にこの要求を続けていましたが、米側は頑なに拒否していました。
    当然です。在韓米軍の存在は「韓国を守るため」にあるのではなく、自由主義陣営の防波堤として、つまり「米国の主観」として存在しているからです。これは在日米軍も同様です。
    …と、過去、盧武鉉の忠実な部下であり、盧武鉉の弔い合戦で大統領になった文在寅として、これは「悲願」であったのでしょう。
    ただこれが事実だとすると、遂に米国は韓国を見限った、と見えます。
    在韓米軍が韓国(=軍)の統制下に入るなど100%あり得ません。
    米国は防波堤として韓国に軍事援助をしているが、もし統制権の移譲となれば、もはや多大な軍事費を費やしてまで駐留する必要は全く無くなる訳で、統制権移譲=韓国保護忌避となります。
    …となれば韓国の生末など「どうとでもなれ…」なわけで、米国から完全放逐されるでしょう。
    逆に見ればこれは「日本には朗報」とも言えます。
    いままで米国の顔色伺いで思い切ったことが言えない「遠慮」が要らなくなるのです。
    米国が韓国を見限り日本擁護となれば、これは日本にとって「反韓」の好機となります。
    …今後益々、韓国は「赤化まっしぐら…」の様相です。

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