民主党代表選に思う(追記:二重国籍者が代表に!)

本日2本目のエントリーです。本日午後の民進党代表選では、「日本と台湾の二重国籍状態」だった蓮舫参議院議員が党内で支持を集め、代表に当選する見通しだそうです。しかし、彼女の「二重国籍問題」は、日本国内の法の不備をさらけ出すとともに、自称「識者」たちによる蓮舫氏を守るための怪しげな理論も大量に出てきました。さらに、意外なことですが、民進党が蓮舫氏の二重国籍疑惑を全く説明しないことで、一番利益を受けるのは自民党です。しかし、最大野党が国民に対して不誠実な態度を取り続けていることは、日本にとっても大きな不幸であることに間違いはありません。そうであるならば、いっそのこと民進党を「野党第一党」の地位から転落させれば良いのではないでしょうか?

2016/09/15 14:35 追記
蓮舫氏が一回目の投票で民進党代表に就任

追記です。

二重国籍者・蓮舫氏が、民進党の代表選を制し、代表に就任することが確定しました。国会議員票が1票2ポイント、公認候補予定者票が1票1ポイントとして換算されるとのことで、蓮舫氏が得たポイント数は次の通りです(図表A)。

図表A 獲得ポイント数
候補者名(敬称略)国会議員票公認候補票その他合計ポイント
蓮舫80票(160ポイント)50票(50ポイント)293ポイント503
前原 誠司42票(84ポイント)44票(44ポイント)102ポイント230
玉木 雄一郎25票(50ポイント)24票(24ポイント)42ポイント116

(出所:YouTubeの中継動画より著者が集計・計算。なお、表の内訳の間違いがあったとすれば、その責任は著者にあります。)

まさか1回の投票で蓮舫氏が過半数を得るとは私も想像していませんでしたが、僭越ながら、民進党の皆さんは国民の不信の声をきちんと聴いた方が良いのではないかと痛感しました。二重国籍者を代表に選ぶことには、やはり強い違和感が拭い去れません。(追記は以上です。)

↓オリジナルの文章(蓮舫氏が民進党代表に就任する前に執筆した記事)は以下に続きます。

あらためて、蓮舫氏の二重国籍問題を問う

報道によると、本日(2016年9月15日)午後、民進党は都内のホテルで「臨時党大会」を開催し、所属国会議員らによる代表選の投開票が行われます。現在の情勢だけでみると、蓮舫(れんほう)参議院議員が代表に選出される見通しですが、これについて、現状の論点を整理しておきたいと思います。当ウェブサイトでも「民進党という不誠実な集団」に関して議論を行ったばかりですが、本日放送された「真相深入り!虎ノ門ニュース」の中で、参議院議員の青山繁晴さんが蓮舫議員の問題について言及されたのを契機に、もう一度きちんと議論しておこうと思った次第です。

蓮舫議員の二重国籍問題の経緯

Wikipedia」によると、蓮舫議員は1967年11月28日生まれですが、読売新聞によると、「1985年1月に日本国籍を取得した際、台湾籍を放棄した」と説明してきたそうです。蓮舫氏のこれまでの主張が正しければ、蓮舫氏は17歳で台湾国籍を放棄していたはずですが、各種報道によると、蓮舫氏は二重国籍疑惑が生じて以降、この疑惑に対する説明も二転三転。産経新聞の記者から「二重国籍疑惑」についての追求を受けた際にも「質問の意味が分かりません」と不誠実な回答に終始するなど、逃げ続けていました。しかし、結局逃げ切れなくなったためか、実際には台湾国籍が残っていたという事実を、本人も9月13日に認めました。

国籍法上はグレーだが罰則なし

蓮舫議員の二重国籍問題は、何が問題なのでしょうか?

国籍法第14条第1項によれば、

外国の国籍を有する日本国民は、外国及び日本の国籍を有することとなつた時が二十歳に達する以前であるときは二十二歳に達するまでに、その時が二十歳に達した後であるときはその時から二年以内に、いずれかの国籍を選択しなければならない。

とあります。もし蓮舫氏が主張する通り、1985年1月時点で台湾国籍の放棄が終了していたならば、国籍法違反は生じません。しかし、実際には、蓮舫氏は台湾国籍の放棄が完了していなかったのですから、現段階でれっきとした国籍法第14条第1項違反です。ただし、国籍法第14条第1項には罰則がありません。あえていうならば、国籍法第11条第2項に

外国の国籍を有する日本国民は、その外国の法令によりその国の国籍を選択したときは、日本の国籍を失う。

とありますから、条項を厳格に適用するならば、蓮舫氏は日本国籍を剥奪されても文句はいえません(もっとも、二重国籍を理由に日本国籍が剥奪された事例はほとんどないそうですが…)。

公職選挙法上も罰則適用は難しい

一方、公職選挙法には「二重国籍者の公職への立候補」を禁止する規定は設けられていません。「二重国籍状態」の国会議員が、国籍法第11条第2項に基づいて日本国籍が剥奪されたならば、日本国民でなくなるわけですから、国会議員の資格を失います。しかし、「公職選挙法」自体に二重国籍者に対する罰則は設けられていないのです。

敢えて言えば、蓮舫氏は初当選した2004年以降、既に3回、国政選挙に当選していますが、選挙に出馬する際に「二重国籍の存在」を公言していなかったのですから、一種の「経歴詐称」に該当する可能性はあります。公職選挙法には「虚偽事項の公表罪」(第235条)という規定がありますが、同第1項によると、「2年以下の禁固又は30万円以下の罰金」が適用される可能性はあります。ただし、これも検察当局が動かなければ罪に問われないでしょう。

結論:法的な問題は少ない

いずれにせよ、蓮舫氏が二重国籍者であるという事実を隠して3回も参議院議員選挙に当選してきたこと自体、相当に悪質ですが、だからといって現在の日本の国籍法や公職選挙法により、彼女に何らかの罰を与えるということは難しいのが実情です。一応、「国籍法第11条第2項による日本国籍の剥奪」「公選法第235条第1項による虚偽事実公表罪の適用」という可能性はありますが、これらの法律の適用にはハードルがあります。

ただし、法的な問題が少ないからといって、蓮舫氏の行為が「問題がない」といえるものではありません。問題は彼女が「ウソをついてきたこと」、「二重国籍問題に関して不誠実な説明に終始してきたこと」にありますが、もっと大きな問題は、公職選挙法や国籍法に重大な不備がある、ということです。法律に不備がある以上、法務省や検察当局からすれば、国会議員(しかも最大野党の代表候補者)に対する追及には及び腰となるのも仕方がありません。

したがって、今回の問題はむしろ「法的な問題がなかった」としても、「蓮舫氏の二重国籍問題がこれで終わった」と結論付けるのは不適切です。

蓮舫氏を擁護する三流メディア

ところで、今回の「二重国籍疑惑」は、インターネット上を中心に火が付いた問題です。これについて、既存のマス・メディア(特に左派メディアや左派「識者」)の間では、これを「蓮舫氏の出自の問題だ」と決めつける事例や、「有権者がどう判断するかの問題だ」などと述べるなどの事例が出てきています。

蓮舫議員は別に好きじゃないが

まず、日経ビジネスオンラインに掲載された、「ひきこもり系コラムニスト」を自称する小田嶋隆氏による、この記事を紹介しておきます。

蓮舫議員は別に好きじゃないが(2016年9月9日付 日経ビジネスオンラインより)

小田嶋氏の文章自体、要約するのが難しいのですが、敢えて冒頭ページの彼の主張を抜粋し、特に最初の数行を私の言葉も交えて要約すると、

「蓮舫氏の出自について騒いでいる人には、①二重国籍者は国を代表する政治家としてふさわしくないと言い張っている人、②二重国籍問題について公党の代表選に出馬する人間としての説明責任を問うている人、がいるが、特に②の主張は卑怯な姿勢に感じられる。というのも、実際には出自にツッコミを入れているからだ。出自や血統が気に食わないのなら、思っている通りにそう言えば良い。出自を持ち出すことに後ろめたさを感じるのであれば、はじめから何も言うべきではない。ところが、卑怯な人たちは『いや、オレは出身国を理由に差別してるわけじゃない。ただ、一般論として、エレベーターなんかで一緒になると、食べてるものの匂いとかが耐えられないよねって話をしてるだけ』てな調子で、実際には出自や民族性によって他人を差別していながら、その自分の差別感情を、個別の性質や特定の出来事についての理性的な判断の結果であるかのように見せかけながら、やんわりと差別を実行しにかかる。いやらしい話だ。」

と決めつけます。特に冒頭の書き出しの部分が重要です。「①二重国籍者は国を代表する政治家としてふさわしくない」。これは当たり前です。そして、「②二重国籍問題について公党の代表選に出馬する人間としての説明責任」についても、問われて当たり前ではないですか?

小田嶋氏はこれらの主張が「実際には出自にツッコミを入れている」(=蓮舫氏が台湾人の父親の血を引いていることを問題視している)と決めつけていますが、その具体的な情報源はどこにあるのでしょうか?決めつけているのは小田嶋氏の方でしょう。さらに「エレベーターなんかで一緒になると匂いが気になる」だとか、そんな「他人が言ってもいないこと」を「言った」かのように決めつける姿勢は、アンフェアというほかありません。

慰安婦捏造新聞の奇怪な解説

もう一つ、奇妙な報道がいくつかありますが、「日本軍が朝鮮半島で少女を強制連行した」という大捏造報道により日本の名誉を傷つけた「慰安婦捏造新聞」こと朝日新聞が、これまた奇怪な解説記事を掲載しています。

蓮舫氏の台湾籍放棄 何が問題なの? 論点を整理(2016年9月8日04時57分)

リンク先の記事は朝日新聞社への読者登録(※無料)がなければ続きを読むことができませんが、記事の末尾に「国籍法に詳しい近藤敦・名城大教授(憲法)の話」として、次の下りが出てきます。

「日本の国籍法は二重国籍保持者の外国籍の離脱について、努力義務のような規定になっており、より厳格に運用することは現実的ではない。世界的な潮流として複数の国籍を認める国が増えており、知らずに二重国籍のままというケースも多い。仮に二重国籍があったとしても、日本の国会議員、首相や大臣になる上での法的な禁止規定はなく、有権者がどう判断するかだ」

これについて、まず前段の誤りを指摘しておきます。国籍法第14条や第11条第2項は、「努力義務」ではありません。罰則がないだけの話です。また、この近藤教授は、「世界的な潮流として複数の国籍を認める国が増えている」という怪しい情報を持ち出してきますが、だからといって日本が「世界の潮流に合わせて(国籍法を無視して)複数の国籍を認めるべきだ」、という結論にはなりません。

次に、後段についてですが、確かに二重国籍者が日本の国会議員、首相、大臣になるうえでの「法的な禁止規定」はありませんが、これは「法の不備」の問題であって、「禁止規定がないから問題ではない」、ということではありません。また、有権者が判断するにあたって、蓮舫議員は「二重国籍者であるという事実自体」を隠して立候補しているわけですから、「有権者の判断を歪めたこと」については蓮舫氏自身に責任があると見るべきでしょう。

蓮舫氏が民進党代表になったら?

ただ、冒頭の青山繁晴参議院議員の発言にもありましたが、このまま蓮舫氏が民進党の代表に選出されたら、どうなるでしょうか?心ある有権者は、民進党、ひいては政治全体を信頼しなくなるのです。青山さんご自身もご指摘になられていますが、仮に安倍晋三総理大臣が衆議院解散・総選挙に踏み切ったら、民進党は壊滅的な打撃を受けるでしょう。常識的に考えて、有権者に対する説明責任すらまともに果たそうとしない不誠実な政治家が「代表」を務めているような政党を、国民の大多数が信頼するとは思えないからです。

したがって、今回の民進党代表選を、心の中で喜んで眺めているのは、間違いなく自民党でしょう。逆説的ですが、「作用反作用の法則」というのがあって、民進党が不祥事を隠し立てすればするほど、その事実が対抗政党である自民党にとって有利に働くのです。ただし、仮に解散・総選挙が行われ、自民党が圧勝したとしても、それは「自民党が有権者に信頼された結果」ではなく、「民進党が有権者から見放された結果」だと見るのが正しいでしょう。

青山さんは「民進党の体たらくのおかげで自民党が努力しなくても躍進するため、自民党の腐敗が加速する」と危惧していらっしゃいますが、私はむしろ逆に、「民進党が最大野党である」という状況を解消すれば良いだけの話だと思います。都知事選に立候補して10万票もの得票を集めた桜井誠氏が新党を結成するそうですが、インターネットを通じた世論形成という新しい時代が到来したのに合わせて、新たな政治潮流が生まれていることも事実でしょう。

私も有権者の一人として、民進党の迷走を冷ややかに眺めることにしたいと考えています。

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