選挙報道に思う

独立したウェブサイトのコンテンツ第二弾も、マス・メディアの話題です。

ブログ主「新宿会計士」は自宅でも仕事場でも新聞を取っておらず、テレビも設置していません。しかし、新聞・テレビがなくても、仕事上・生活上で困ったことなどありません。情報はもっぱらインターネットから取得していますが、必要な情報は全て得られるからです。

そして、テレビとは、私にとっては「情報を得るための手段」というよりはむしろ、ネタとして楽しむ対象になりつつあります。

憲法を理解していないのはアナウンサーの方では?

少し古い情報ですが、本日は参議院議員通常選挙から、この話題を紹介しておきましょう。参議院議員通常選挙の投開票(7月10日)にテレビ朝日の「選挙ステーション」という番組で発生した「椿事」です。

改憲、内閣改造、衆院解散は・・・自民・安倍総裁に聞く(16/07/10)

―――2016/07/10付 YouTubeより(ANNnewsCH

既に多くのインターネット・サイト等でも紹介されているので、ご存知の方もいらっしゃるかもしれません。リンク先の動画は番組メインキャスターの男性が安倍総理に対してインタビューを行っている一部始終が収められていますが、このアナウンサーの知識の無さは酷いものです。このキャスターは、安倍総理に対し、

「憲法を発議する前に国民の信を問うべきでは?」

と問いかけたのですが、安倍総理からは

「憲法改正はあくまでも国会の発議であり、それを決めるのは国民投票。(このプロセスを疑うということであれば)民主主義そのものを疑っているということですよ」

とたしなめられる、という代物です。話の流れを追いかけていくと、安倍総理は

  • 国会で3分の2以上の議員の発議が行われる
  • 憲法審査会が設置され、どの条文をどう変更するかについて議論がなされる
  • 改憲案が国会で可決される
  • 国民投票により過半数の承認を得ることで憲法が改正される

という当たり前のプロセス(※憲法や法律に書いてあるプロセスです)を説明しているのに、このテレビ朝日のアナウンサーは、

「(改憲の発議を国民投票などで問わないと)民意を問うていることにならないのではないか?」

といった具合に、どうも議論が噛み合っていないのです(というよりも単にこのアナウンサーの勉強不足でしょうか?)。

報道機関の役割

私が考える「報道機関の役割」とは、二つあります。

一つは、「事実の正確な伝達」、もう一つは「多様な意見の伝達」です。

まず、「事実の正確な伝達」の部分です。誰だって、子供の頃は「嘘をついてはいけない」と習うはずです。子供の嘘など大した社会的影響力がないことがほとんどですが、大人になってから嘘をつくと、時として他人に深刻な被害が生じます。自分がある会社の株を持っていて、その会社が「今度新しい製品を出すことになった」という嘘をどこかの匿名掲示板に書き込み、株価が上がったところで売り逃げるというのも悪質な嘘です(ちなみにこうした行為は「金融商品取引法」という法律で「風説の流布」として取り締まられます)。

しかし、報道機関が嘘をつくと、人々は何を信じたら良いのかわからなくなります。具体例として、朝日新聞が故・吉田清治の証言に従い「朝鮮人従軍慰安婦問題」を報じた事件があります。これは、数多くの有志の調査等により、朝日新聞社による完全なでっち上げ(捏造)であると判明しています(ただし同社は「捏造」ではなく「誤報」であると言い張っていますが…)。

もう一つは、「多様な意見の伝達」です。憲法第9条ひとつ取ってみても、「改正賛成派」「改正反対派」が存在し、それぞれに論拠があるはずです。しかし、昨今の新聞・テレビでは、憲法第9条といえば「護憲派」対「改憲派」の争い、という一面的な見方しか報じていないのではないでしょうか?例えば、選挙の翌日に、毎日新聞に次のような社説が掲載されました。

参院選 改憲勢力3分の2 まず自民草案の破棄を

―――2016/07/11(月) 付毎日新聞より

毎日新聞はこの社説の中で、

「ただし、審査会の再開にあたっては条 件がある。自民党が野党時代の12年にまとめた憲法改正草案を、まず破棄することだ。自民党草案は、前文で日本の伝統を過度に賛美し、天皇の国家元首化 や、自衛隊の「国防軍」化、非常時の国家緊急権などを盛り込んでいる。さらに国民の権利を「公益及び公の秩序」の名の下に制限しようとする意図に貫かれて いる。明らかに近代民主主義の流れに逆行する。」

と主張していますが、「明らかに近代民主主義の流れに逆行する」という曖昧な論拠で「改憲草案をまずは破棄せよ」などと一面的な意見を読者に押し付けているのは毎日新聞の方ではないでしょうか?

重要なのは「報道を検証する社会的な仕組み」

ところで、私自身は単なるブロガーであり、ジャーナリストではありません。いちおう、中小企業(というよりも「弱小企業」)を経営していて、普段は事務所に勤めています。新聞社・テレビ局・通信社の記者らと違い、政治家や官僚などに直接、インタビューをする、ということなどできません。しかし、それでも「多様な意見の伝達」の、ごく一部分を、マス・メディアに代わって担うことはできると思います。

また、朝日新聞社による「慰安婦捏造事件」では、数多くの人々が自発的に立ち上がり、朝日新聞社の嘘を暴くために手弁当で活動しました。日本社会もまだまだ捨てたものではありません。

しかし、もっと重要なことがあります。それは、「公正な報道」を実現することです。残念ながら、日本の新聞社・テレビ局が、「公正な報道」(正確な事実と多様な意見の伝達)を行っているとは思えません。従って、我々ブロガーとしてできることは、「報道を検証すること」ではないかと思います。そのためには、多くの人々がブログ、SNS等を使い、新聞・テレビの報道に対抗していくことが考えられます。

幸い、日本は「言論の自由」が貫徹している国です。新聞・テレビに「報道の自由」があるならば、我々国民にも「新聞・テレビを批判する自由」があるはずです。私は、ブログを通じて「報道を検証する社会的な仕組み」の一端を担っていくことができれば嬉しいと思います。

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