今も昔もテレビ放送は「無責任」
日本の新聞、テレビというものは、正確な情報を伝達するという能力が非常に低い集団でもあります。こうしたなか、先日も取り上げたとおり、株式会社電通の最新版レポートでは、新聞、テレビの広告費がさらに落ち込んだことが示されていますが、こうしたタイミングで、「昔のテレビが面白く感じられた理由は、テレビが無責任だったからだ」、とする記事が出て来ています。
目次
新聞、テレビの広告媒体としての魅力低下
『最新版「日本の広告費」から見える新聞・テレビの危機』でも取り上げたとおり、株式会社電通が27日までに公表した2023年版の『日本の広告費』のデータによると、「マスコミ4媒体」――とりわけ、新聞、テレビ――の広告費が順調に減り続けています。
総広告費自体は7兆3167億円と、前年の7兆1021億円から3%ほど伸びているのですが、それにもかかわらず、テレビ広告費は3.73%、新聞広告費は5.0%、それぞれ前年比で下がっていて、広告媒体という意味では明らかにその魅力を失っていることがわかります(図表1)。
図表1 媒体別広告費(2022年vs2023年)
媒体 | 2022年 | 2023年 | 増減(増減率) |
総広告費 | 7兆1021億円 | 7兆3167億円 | +2146億円(+3.02%) |
マスコミ4媒体 | 2兆3985億円 | 2兆3161億円 | ▲824億円(▲3.44%) |
うちテレビ | 1兆8019億円 | 1兆7347億円 | ▲672億円(▲3.73%) |
うち新聞 | 3697億円 | 3512億円 | ▲185億円(▲5.00%) |
うち雑誌 | 1140億円 | 1163億円 | +23億円(+2.02%) |
うちラジオ | 1129億円 | 1139億円 | +10億円(+0.89%) |
ネット | 3兆0912億円 | 3兆3330億円 | +2418億円(+7.82%) |
PM | 1兆6124億円 | 1兆6676億円 | +552億円(+3.42%) |
うち折込 | 2652億円 | 2576億円 | ▲76億円(▲2.87%) |
※新聞+折込 | 6349億円 | 6088億円 | ▲261億円(▲4.11%) |
(【出所】株式会社電通『日本の広告費』データをもとに作成)
長い目で見るとネットは50倍以上:マスコミは4割減
また、長い目で見ると、新聞、テレビを含めたマスコミ4媒体の凋落はいっそう明白です。著者自身が手元に持っている2000年以降の約四半世紀のデータで見ると、ネット広告費が50倍以上に伸びる一方で、マスコミ4媒体広告費については4割以上落ち込んでいるのです(図表2)。
図表2 広告費の推移(ネットvsマスコミ4媒体)
(【出所】株式会社電通『日本の広告費』および当ウェブサイト読者「埼玉県民」様提供データをもとに作成)
これもある意味で仕方がない話かもしれません。
新聞、テレビといったオールドメディアは情報媒体として、現時点において、インターネットと比べるとかなり劣っているからです。
新聞についてはいうまでもなく、新聞「紙」という紙に文字や写真、図表などの情報を印刷し、それを人海戦術で各家庭・事業所などに配るというビジネスモデルですが、現代のように次々と新しい情報が出てくる時代だと、どうしても新聞紙が刷り上がった時点の情報は陳腐化してしまっています。
しかも、新聞は速報性を重視して来たためでしょうか、雑誌などと比較すると情報の深掘りができているとは言い難く、また、「紙媒体」という性質上、文字や写真を拡大することもできませんし、当然、動画や音声情報などを掲載することも不可能です。
これが、新聞部数急減(図表3)の原因のひとつなのでしょう。
図表3 新聞合計部数の推移
(【出所】一般社団法人日本新聞協会ウェブサイト『新聞の発行部数と世帯数の推移』データをもとに作成。ただし、セット部数を朝刊1部・夕刊1部とカウントし直している)
テレビも視聴者離れが激しい
これに対し、テレビはどうでしょうか。
新聞と違って音声、映像などで情報を伝えることもできますし、また、「速報性」という意味でも、新聞どころかインターネットに対しても、あまり引けを取らないはずであり、その意味では、新聞と異なり、このインターネット時代においてもテレビは生き延びていきそうな気がします。
ただ、現実の数値は、そうはなっていません。
各種調査で見ても、若年層ほどテレビを見なくなっていて、また、この傾向は年を経るごとに強まっていますし、「テレビをまったく見ない層」は、若年層から徐々に高齢層に拡大しているのです(図表4)。
図表4-1 2013年における年代別・メディアの平均利用時間(平日、単位:分)
図表4-2 2022年における年代別・メディアの平均利用時間(平日、単位:分)
(【出所】総務省『情報通信白書』データをもとに作成)
どうして新聞だけでなく、テレビも視聴者離れが進んでいるのでしょうか。
これについて論じ始めると何ページあっても足りないくらいですし、これだけをテーマに書籍の出版も可能ですが(※書籍自体が売れなくなっている、という論点は、とりあえず脇に置くとします)、端的にいえば、「新聞とテレビの情報に価値がないから」、ではないでしょうか。
私たち消費者が新聞、テレビに求めるものとは、いったい何でしょうか。
想像するに、それは「高いクオリティの情報」です。
新聞を購読するためには、私たちはわざわざ高いおカネを払わなければなりませんし、また、テレビは(民放の場合は)コンテンツの対価を支払う必要はありませんが、テレビCMを我慢しなければなりませんし、さらに地上波が映るテレビを設置すれば、NHKに対し、「受信料」という名目の負担金を支払う必要があります。
(※ただし、民放テレビに限定していえば、Tverを使えば、条件付きでNHKに受信料を支払うことなく、インターネット経由でテレビ放送を見ることもできるのですが、この点についてはとりあえず本稿では脇に置くことにします。)
つまり、私たちは新聞、テレビの情報にアクセスするために、決して安くないコストを負担しているわけですから、新聞、テレビが提供するコンテンツのレベルがそのコストに見合っていなければ、徐々に読者、視聴者が離れていくのは当然のことでしょう。
昔のテレビが面白く感じたのは無責任だったから?
さて、『日本の広告費』の最新データが出てきた直後というタイミングで、ウェブ評論サイト『JBプレス』が28日、こんな記事を配信しています。
昔のテレビが面白く感じたのは「無秩序」「混迷」「送りっ放しで無責任」だったからだ
―――2029/02/28 06:02付 Yahoo!ニュースより【JBpressより】
これは、このほど出版された『テレビ局再編』という書籍を手掛かりに、テレビ放送の今後について、「このまま衰退してしまうのか、それとも新たな活路を見出すのか」を探る、という趣向の記事です。
話は日本でテレビ放送が開始された1953年から始まります。記事によると、当時、放送開始前は「赤字必至」と見られていたにも関わらず、その人気ぶりに多数の広告スポンサーが集まり、急成長を遂げていったのだそうです。
「当時テレビ受像機は一般家庭には手が出せないほど高価なものだったが、東京都内や近郊53カ所に『街頭テレビ』が設置されており、娯楽に飢えていた人々から爆発的な人気を呼んだ」。
そして、その大躍進の契機となったのが、1964年の東京五輪だそうです。五輪にあわせてテレビのカラー化が一気に進み、一般世帯にも普及したのがこのころで、「高視聴率の人気番組に全国の視聴者が夢中になり」、まさにテレビが「家族団欒の象徴」と目されるようになったのだとか。
その後はさまざまなイベントに加え、当時の大人気番組などにも言及されているのですが、このあたりは記事原文をご確認ください。
それよりも気になるのは、なぜテレビがここまでの人気を博したのか、そしてそのテレビがインターネット時代の到来とともに、一気に「オワコン」化しているのか、という理由ですが、これに関して記事の中で興味深いのは、こんな記述です。
「実際のところ、昔のテレビが面白く感じられたのは、『無秩序』『混迷』『送りっ放しで無責任』という揺籃期から成長期に向かうテレビの無邪気さ、幼さにその理由のひとつがあったと思う。その頃のテレビは『人権意識』も低く、『個人情報』といった言葉も、BPO(放送倫理・番組向上機構)もなかったのだから」。
この記述に対し、「BPOが放送の倫理や番組の品質向上に、現実問題として、まったく役に立っていないじゃないか」、というツッコミは、とりあえずしないことにします。
視点としては面白い
ただ、「テレビが面白く感じられたのは、テレビが無責任だったからだ」、という視点は、ちょっと斬新です。「テレビが無責任」、というのは、『今度はドラマで原作改変…不祥事は日テレの体質問題か』などでも触れた、例の日本テレビの体質の件を見るまでもなく明らかだからです。
「無責任だから面白い」というものではありませんが、ただ、SNSでわざと「炎上騒ぎ」を起こす者や、いわゆる「迷惑系YouTuber」などに対しては、ごく一部には面白がってもてはやす向きもありますが、こうした「炎上騒ぎ」「迷惑系コンテンツ」を大々的に展開しているのがテレビ局だと考えれば、何となく辻褄は合います。
これについて記事では、『テレビ局再編』の著者の方は、「それでもインターネットの時代でもテレビ放送にしかない価値がある」と主張していると説きます。
「例えば『報道』において、個人が発信できるネットの時代にあっても、テレビ報道は組織的で継続的なプロのジャーナリスト集団が担っているとして評価する」。
はて、そうでしょうか。
これまでのさまざまな偏向報道、捏造報道、報道不祥事、「報道しない自由」などの豊富な実績で見るに、「情報を正しく伝える」ということこそ、むしろ日本のテレビ(や新聞)業界が最も苦手とする分野ではないでしょうか。
ただ、記事ではこうも述べます。
「しかし現実は厳しい。問題はテレビ局、特に地方局の経営にある」。
この視点は、なかなかに興味深いところです。
詳しくは記事を読んでいただきたいのですが、早ければ2025年頃から地方テレビ局の経営に「黄信号」が灯り、2030年代には経営破綻を示唆する「赤信号」が点滅する、というのです。
広告費の減り方で見れば、それが到来するタイミングはもう少し早いような気もします。
いずれにせよ、著者自身は新聞、テレビといったオールドメディアこそ、いままで不正確な報道で世の中を惑わせてきた張本人だと考えていますし、そのオールドメディアの社会的影響力が低下することは、不正確な情報源が駆逐されるという意味で、むしろ歓迎すべきことだとすら思っています。
もちろん、記者クラブなどのマスメディアによる談合組織は廃止しなければなりませんが、『【総論】崩壊始まる官僚・メディア・野党「腐敗利権」』などでも触れたとおり、日本の病巣一掃の第一歩がマスメディア改革にあることだけは間違いないといえるでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
もしテレビ局が、無秩序、混迷、無責任で始めたとしたら、それが前提でこれまで進んできたので、今から、それを何とかしようとしても出来ないのではないでしょうか。(開き直って、「テレビとは、そういうものだ」と言い出すかもしれません。そういえば、テレビ局の黎明期に「テレビなんて視ると、日本国民はバカになる」と言った評論家がいましたっけ。ということは今はテレビ局が「YouTubeなんて視るとバカになる」と言い出すのではないでしょうか)
こんな記事をみつけました。
>https://wpb.shueisha.co.jp/news/society/2024/02/29/122427/
現在は変化が激しい時代なので、(テレビ局に限りませんが)華やかに見える業界も、数年後は、どうなるか分からないということでしょう。(そう言えば、数年前に生成AIと言う言葉を知っていた日本人は、どれだけいたでしょうか)
『無秩序』『混迷』『送りっ放しで無責任』が
『規制』『停滞』『送りっ放しで無責任』になっているのではねぇ。いっそのこと
『規制』『停滞』『厳格な責任』という方向に持っていけば、エンタメとして売れなくても、おカタい情報源として存在意義は保てた気がします。3段目のこれら3要素はネットがむしろ「持てない」要素ですから、堂々と「ネットよりも正確だ」などと言えたでしょうに。
まぁ事業の縮小と職員の専門教育が不可欠になるので、ザギンでチャンネーとシースーとかやってた人達でなくとも、絶対にやらないだろうなとも思いますけど。
ネットコンテンツ、webサイトや動画などでは、発信者がそれぞれ違うためもありますが、専門性の高いものと完全なおふざけが各個に乱立し、それぞれに閲覧者が付きます。しかし昨今のTV番組などは、ワイドショーなどに代表されるように情報をウリにしつつ芸人にふざけさせたり、お笑い専門の番組が規制規制で大したことはできなかったり。一定の組織が別のものを同じような基準で作って万人受けしか追えなかったのが、これまでの勝因でありこれからの敗因かと思います。
>早ければ2025年頃から地方テレビ局の経営に「黄信号」が灯り、2030年代には経営破綻を示唆する「赤信号」が点滅する、というのです。
上場している地方テレビ局、RKB毎日、新潟放送、中部日本放送について調べると、どこも黒字体質。彼らのビジネスではキー局の番組を買って放送するがスポンサーの広告料も入ってくるというもので、売上と売上原価をセットでキー局から分けてもらっているようなもの。
(空いた時間帯で)独自に番組を作るとxx県ママさんバレー準決勝、決勝のようなショボい番組。スポンサーはxx駅前「元祖xx饅頭」
彼らの運命はキー局の全国ネット放送がいつまで続くか、つまりスポンサーがいつまで金を払ってくれるかにかかっているんじゃないかな。
地方放送局から経営難になっていくのも、地方銀行から都会へお金が吸い取られて苦しくなるのも、新聞発行が困難になるのも原因は同源、地域住み分け=領地分割を通じた権益相互保護が社会発展により意味を失いかけているせいです。
銀行業界あっては利便そのものが唯一の存在意義ですし、新聞発行にあっては物理的困難さにより事業継続困難となる一方で、デンパの届く範囲を商圏としてきた地方放送局がペイしないビジネスとなるのは不可避なこと、何にどれだけお金を払ってもらって給料に替えるのか今一度考え直したほうがいいです。銀行業に関しては先がある。上下分離のような概念変更が必要なのかも知れない、だが上と下のどちらが現行業界に相当するのかはかなり怪しいです。ぼくたちのおかね、大丈夫でしょうか。
新聞は昔の屋台の食べ物のように、その時しか食べる事ができず、物珍しさもあったから楽しめたのだと思います。
現在のように、何時でもコンビニに行けばそれなりのレベルの食べ物(インターネット、サブスク)がある時代に、わざわざ高くて美味しくもない物を食べる必要は無くなりました。
ましてや、産地偽装や不要な添加物が多いとなると…
「昔は無責任だったから」
という書き方をすると、まるで今のテレビは責任を負うてるみたいですね。
昔も今もテレビは責任なんか負いませんよ。(笑)
そもそも責任の有無は視聴率にさして影響しないと思います。
例えば天気予報。
当たろうが外れようがテレビに限らず責任なんかとってくれません。
だからこそ、
「的中したかどうか」
が全てです。
ここ数年の天気予報だと24hrsくらいの短期予報は見事な的中率。
だからこそ需要がある。(=視聴率が取れる)
ここ数年のテレビ報道は、ひどい予想的中率。
(そもそも検証なんか絶対にしないし)
だからこそ需要がない。(=視聴率が取れない)
単純シンプルに未来予測を当て続ければよいだけなんですが、そんなに難しいことでもないと思うんだけどなぁ。
(願望を垂れ流すから外れるだけなのでして)
まぁ、主とは同じことを違う言い方してるだけの、差異かとは思いますが。
実際に局の人に聞いた話です。まず、鳴り物入りの4KですがBS以外の地上波ではやる予定が無いそうです。理由は、多額の投資に見合わないからです。つまりTVはこれから先細り確定と見ているからです。
昔はTV局に入社した者はほとんど辞めなかった(激務でも)らしいです。ところが今は難関を突破して入社したにも関わらずわすが数年で退職するのが珍しくないそうです。これも同様に先行きを見ての事だと思います。
TVを見なくなった理由はYouTubeが原因です。TV番組が見たければ(Tverを除く)TVの前で見るしかありません。ところがYouTubeはスマホさえあって電波さえ届けばどんな場所、時間でも見る事が出来ますし、気にいれば何度だって見返す事が出来ます。
TVもYouTubeのようにネットでリアルタイムで見る事が出来れば多少なりとも延命にはなるかも知れませんね。
ただし、多くのTV局の役員は投資を嫌がり経費削減ばかり主眼にしているらしいので無理とは思いますが
4K ディスプレィを買ったので、バーゲン価格に釣られて Amazon Fire TV Stick 4K Max をポチってしまいました。初期設定に数時間費やして、TV 電波受信装置の延長としてよく作り込まれていると分かりました。父母が存命だったらと残念でなりません。
タダ番組の視聴法、特に Youtube で好みの動画を効率よく発掘しつつ、毒動画は遠ぞけ退散させる「21世紀型ディジタル生活術」を教授してあげて、日々楽しく暮らしてもらえたらとそう思っています。TV は捨てる、Fire Stick 上等。
当方は昨年1月に一度触ってつまらなかった。なので Fire Stick は死蔵させたままです。
それにつけても、原作者の
「自殺」
については、いまだに全てのメディアが
「急死」
「逝去」
「亡くなった」
などとしか見出しで書きませんね。
モリカケの人や、旭川のいじめで、そういう気の使い方をしたメディアなんかあったかな。
呆れますわ。
面白いから、とりまそこだけ継続ウォッチングしております。
「変われぬ新聞記者、遠い信頼回復」
「株価最高値累進も春の来ない新聞産業」
うそこ新聞見出しが幻覚で浮かびました。
「アベノミクス大成功 株価4万円回復でも真実を伝えないメディア」
「民主党政権時代が底だった 政権交代を喧伝した新聞 TV の罪」
「言い捨て書き捨て そっぽを向く読者 タダ読み宣言で遠回しに制裁」
暖かくなってかじかんだ心(おつむ)が緩み、幻覚が止まりません。
地方局の経営難に関連して、去年の10月に、こんな記事がありましたね。
「テレビ離れ」 で収入減 民放4社が起死回生の共同支局 – 産経ニュース
https://www.sankei.com/article/20231007-ZZVTV43ATRLS3DLPEBLFQCHLS4/
>4社はテレビ愛媛、南海放送、愛媛朝日テレビ、あいテレビ (いずれも本社・松山市)。共同の支局を置いたのは八幡浜市で、記者は中岡照夫さん (58) だ。1人で記事を書き、カメラ撮影も行う。すべて4社の代表取材となる。
同じ放送エリアの地方局が共同で支局を運営する・・・それがテレビ局同士の経営統合につながっていくのか?・・・というのも興味深いけど、そもそも今は、キー局が地方局を直接自社の傘下にすることも可能なように法改正されています。(「独占」 だの 「メディアの集中排除原則に反する」 だのと言ってられない状況だから。)
つまり、これって 「キー局には、自社の系列局であっても地方局を助ける気は無いから、自分たちで頑張るしかない」 という事なんですよね。今は衛星放送にしろネット配信にしろ、キー局だけで全国放送ができるから、番組を再送信するだけで広告料のおこぼれをチューチューしている地方の系列局は、キー局にとってお荷物でしかありません。
ただ、この産経の記事も 「地方都市のニュースを取材して、発信してくれる記者がいなくなってしまう!」 という感じに書いてあるけど、実際は、この八幡浜市にも地元のケーブルテレビ局があって、県域放送なんかより、ずっと地域密着なニュースを放送してるんですよね。
八西CATV | 愛媛県西宇和郡
https://www.hassei.jp/
ホームページでニュースキャスターを募集してますねw 地上波テレビが番組の送信方法などで異常な高コスト体質なだけで、ケーブルテレビなら地方のテレビ局でも経営が成り立つんでしょう。