経済安保からも望ましい九州・シリコンアイランド構想
水資源や電力が豊富な九州。地理的な条件は、シリコンアイランドである台湾と非常に似ています。ですが、半導体産業自体は台湾の10分の1以下。そんな九州がシリコンアイランドとして大きく発展する可能性を秘めていることを窺わせるレポートを、日銀が今年3月に発表しています。こうしたなか、タイミングよく、シリコンウエハ大手のSUMCOが佐賀県に建設する新工場に、経産省が最大750億円を補助するとする話題が出てきました。
目次
興味深い日銀レポート
「日銀資料」といえば、「どうも堅苦しくて苦手だ」、という印象を持つ人も多いのではないかと思います。
日銀は、正式には日本「銀行」と称してはいるものの、民間企業ではなく、事実上の役所のようなものであり、その日銀が作成・公表する資料も、お役所っぽいものが多くなるのは仕方がない話かもしれません。
ただ、そんな日銀の資料でも、私たち一般人が読んで参考になる、というものに、ときどき出会うことがあります。日銀・福岡支店が3月20日付で公表した、『九州における半導体関連産業の動向』というPDF版の資料が、その典型例でしょう。
このレポート、副題に『オール九州で挑むシリコンアイランドの未来』とあります。わかりやすくいえば、九州が「シリコンアイランド」となりつつある、というものです。
九州の半導体企業は1,000社
サマリー部分の記述をさらに抜粋すると、こんな具合です。
- 半導体は、広範な分野で利用されている電子部品である。半導体を分類すると、人間でいう目に相当する「イメージセンサー」、筋肉に相当する「パワー半導体」、頭脳に相当する「マイコン」など多岐にわたる
- 九州では1960年代に半導体メーカーが進出して以降、半導体やその部品、材料、製造装置など、半導体に関連する多数の企業が相次いで進出し、国内における一大集積地となっており、国内に占める生産金額シェアはIC(集積回路)が約4割、半導体製造装置では2割弱に達する
- 世界的に見て、半導体需要は家電等の民生品向け(パワー半導体、マイコン)、車載向け(ロジック、マイコン)、スマホ向けなどを中心として増加基調にあり、中長期的にはAI技術の進展による大量のデータ処理、移動通信システム(5Gなど)、電気自動車などでで需要は一段と拡大していくとの見方が多い
…。
読んでいて、大変に参考になる記述です。
ちなみに資料によれば、九州の半導体関連企業数は約1,000社だそうです。
半導体は構造別に分類すると、半導体素子(トランジスタ、ダイオード)や光半導体(LED、フォトダイオード、レーザダイオード)があり、また、集積回路(IC)や大型集積回路(LSI)には「ロジック」(MPUなど)、「メモリ」(DRAMなど)、「アナログ」(イメージセンサーやパワー半導体)があります。
九州ではシリコンウエハ、フォトレジスト、リードフレーム、封止材料などの半導体材料に加え、シリコンウエハの表面にフォトレジストを塗布するための塗布装置、クリーンルーム内でウエハ等を傷つけずに搬送するための搬送装置などが生産されているのだとか。
投資の経済波及効果は莫大
また、半導体産業において、現在予定されている投資などの波及効果も莫大です。日銀レポートのP10によると、九州では国内外の企業による積極的な設備投資が計画中ないし実行中です。少しわかり辛いですが、その概要は図表1のとおりです。
図表1 九州で計画・実施されている半導体関連の設備投資
(【出所】日銀福岡支店・2023年3月20日付『九州における半導体関連産業の動向』P10)
その具体的な金額について、日銀レポートは、こう説明します。
「現在、公表されている主なものだけでも設備投資額は約1.5兆円。これを投資期間(3年と仮定)で按分すると、2022~24 年にかけて毎年約5000億円の設備投資が実施される計算になる」。
ちなみにこの「毎年5000億円」は2019年の九州のGDPに対して占める割合は1.0%、九州GDPのうちの「設備投資」に限定したら、6.7%にも達するというから、大したものです。
日銀レポートのP11でも、経済波及効果(半導体関連企業の進出や能力増強投資が地域経済に与える効果)は、直接投資(工場建設、物流拠点の整備等)にとどまらず、従業員が増えることによる人口増、それにともな住宅・商業施設の建設や個人消費の増加などの間接的な効果が期待できると指摘。
たとえば熊本県の場合、「世界最大手の半導体製造企業」(※おそらくTSMCのことでしょう)の進出により、2022年以降の10年間、熊本県における経済波及効果は4.3兆円、GDP押し上げ効果は2.1兆円にも達するとする九州フィナンシャルグループの試算が示されています。
(※なお、2019年度における熊本県のGDPは約6.4兆円だそうです。)
九州の強みは電力と水源:課題は人材
ではなぜ、九州に半導体関連の産業が集積しつつあるのでしょうか。そしてそこに課題はないのでしょうか。
簡単にいえば、九州には半導体産業にとり、必要な水資源が豊富であることと、工場の安定稼働を支えるための電力供給もしっかりしていることが強みですが、その一方で人材確保には依然として課題があるようです。
これに関し、日銀レポートは、こう続きます。
- 九州において半導体関連の設備投資や企業進出が増えている背景としては、①半導体生産に必要な水が豊富である、②電力の安くて安定的な供給が見込まれる、③半導体関連企業が集積している点が挙げられる
- 半導体関連産業の更なる発展に向けては、①製造等を支える人材や先端的な研究開発を担う高度専門人材の確保・育成、②サプライチェーンの強靭化(設計・製造企業の連携強化による技術の発展)、③シリコンサイクルを乗り越えた研究開発投資等の取り組み、といった課題が聞かれている
そのうえで日銀は、これらの課題に対して現在、「産官学金」が一体となって、次のような取り組みを進めていると説明します。
- 高度専門人材の育成を目的に2022年3月に「九州半導体人材育成等コンソーシアム」を設立
- 公益財団法人福岡県産業・科学技術振興財団(ふくおかIST)や九州半導体・エレクトロニクスイノベーション協議会(SIIQ)等で半導体関連企業の連携強化を支援する取り組みを推進
- 地元金融機関においてビジネスマッチングなどを含めた支援活動を実行
つまり、現状では人材育成などにおいて課題はあるにせよ、「産官学金」の四者が一体となって、いわばオール九州で半導体産業を支援しているということであり、また、九州にはすでに半導体産業の蓄積があるのに加え、水資源や電力などにも恵まれている、ということです。
稼働中の原発、九州には2基
気になって原子力規制委員会のウェブサイトで今年5月29日時点における『原子力発電所の現在の運転状況』を調べてみたところ、日本には現在、原発が19箇所、原子炉は58基あるのですが、そのうち稼働中のものは9基あります(図表2)。
図表2 原発の稼働状況
(【出所】原子力規制委員会・2023年5月29日時点における『原子力発電所の現在の運転状況』を参考に著者作成。自己責任において引用・転載自由)
ところが、ここで驚くのは、稼働中の9基はいずれも西日本に集中している、という事実でしょう。内訳は関西電力が6基、四国電力が1基、そして九州電力2基です。九電管内だと玄海原発3号機と4号機、川内原発1号機が稼働しています。
日銀レポートにいう「電力の安定供給」は、まさに九州の大きな特徴なのかもしれません。
九州vs台湾:条件が似た2つの島
こうしたなかで、日銀レポートの興味深い点は、台湾と九州の比較を掲載していることでしょう(図表3)。
図表3 九州と台湾の比較
項目 | 九州 | 台湾 |
面積 | 3.7万㎢ | 3.6万㎢ |
人口 | 約1270万人 | 約2330万人 |
GDP | 約50兆円 | 約90兆円 |
大学・大学院生数 | 約22万人 | 約28万人 |
年間降水量 | 約2,000㎜ | 約2,200㎜ |
半導体関連産業の生産量 | 約1.5兆円 | 約17兆円 |
輸出額 | 約9兆円 | 約50兆円 |
(【出所】日銀福岡支店・2023年3月20日付『九州における半導体関連産業の動向』P14)
九州は台湾と面積がほぼ同じで、大学生や大学院生の人数も似通っており、半導体を生産するうえでカギとなる「水」(年間降水量)はほぼ同水準ながら、半導体関連産業の生産量は10分の1以下であり、輸出額も5分の1以下です。
そもそも人口が半分、という事情もあるのですが、GDPも約半分ですが、仮に九州が台湾と並ぶ「シリコンアイランド」として発展していけば、GDPが大きく押し上げられる可能性は濃厚です。
もちろん、これから日本全体で生産年齢人口の減少が見込まれるなか、人材確保はなかなかに悩ましい課題ではありますが、しかし、高度な付加価値が予想される半導体産業に人材を投下しようとする九州の産学官金を挙げた取り組みは、興味深いところでしょう。
さらに、アジアに台湾に加えて九州という2つの「シリコンアイランド」が並立することは、地政学的な不安要因を低減するだけでなく、経済安全保障という観点からも望ましい話といえるでしょう。
SUMCOに最大750億円を助成
こうしたなかで、14日付のロイター記事によると、経産省が半導体シリコンウエハー大手SUMCOが佐賀県に建設する新工場に対し、最大750億円を助成することを決めたと報じています。
経産省、半導体素材大手SUMCOの新工場に最大750億円助成
―――2023年7月14日11:10付 ロイターより
これは、経済安全保障上重要とされ、日本企業が強みを持つ半導体部素材の分野で、「競争力を維持し、国内の供給基盤を強化する」ことを目的としたもので、西村康稔経産相も14日、シリコンウエハーを「極めて重要な領域」とした上で、「半導体製造基盤のさらなる強化につながることを期待する」と述べたのだとか。
こうした動きについては、素直に歓迎すべきでしょう。
経産省といえばつい最近も、(おそらくは圧倒的多数の国民の反対を押し切って)よりによって韓国を輸出管理上の優遇対象国である「グループA」(旧「ホワイト国」)に復帰させるという決定を下したばかりで、「センスのない役所だな」、などと思った人も多いでしょう。
しかし、半導体という「未来のある産業」の九州における裾野を広げるための動きに、政府が支援を行うことは、大変良い取り組みではないでしょうか。
もちろん、台湾有事のリスクに備えることはさらに重要ですが、それと並行して日本にも半導体拠点を作るというのは、非常に重要な投資であると考えて良いでしょう。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
面白い事に、九州各県は、一人当たり県民所得で下位グループにあります。47都道府県中35位以下にあります。これは、暖かく自然が豊かなので、第一次産業が盛んで、第2次産業の誘致が疎かになっていたのが原因なのでしょうか?又、理由は分かりませんが、一人当たり医療費は、逆に高いグループにあります。余り、健康的な生活をしていないのか?
その地域が、シリコンアイランドとなって、第2次産業の比率が高まった時に、上記の数値・順位に何か影響が出て来るのか?数年後から10年後に注目したいです。
経済防衛の観点から見れば、東南アジアに近い所に、戦略産業のクラスターを形成するのは不安な面もあります。朝鮮半島の南端とは、狭い対馬海峡を挟むだけですから。
政府は、戦後の「新産業都市政策」のような、日本国土全体を俯瞰した経済産業配置戦略を考えて見てもいいのではないか?勿論、防衛的視点も加えながら。
企業の製造拠点の国内回帰が進むのであれば、政府はその視点から補助政策を進める事も必要ではないか?
地理的な位置というのは、重要でしょう。ウクライナの首都が露国境に近かったら、今回の戦争はどうなっていたか?と考えてしまいます。
コロナの前には九州発高雄行き定期便がありました。それが取り止めになって、いろいろあってこのたび熊本台北便が次の9月から運航開始の運びに。地元のひとの話によると運航に意欲を示しているのは一社だけではなかったらしい。桃園と新北は隣り合わせですし台湾高鉄を使えば台南高雄へのアクセスも簡単です。知り合い氏を焚きつけているのですが腰が重い。ビジネスチャンスを感じます。
関西人ですので電気代値上げの直撃されていないのはありがたいこと。北海道は早く原発をなんとかせよ。
連投すみません。
九州産業局資料にない情報で、宮崎でロームが半導体事業を拡大するとの報道が出ています。これはかつての沖電気半導体部門の後継ですね。
SUMCO など半導体素材企業の沿革に興味を感じてググって集中的に調べたことがあります。世界的な競争力のある産業分野に育ちましたが、生まれたころはライバル同士というよりもほとんど兄弟関係にあったようです。業界紙・学術誌にいい情報が見つかりました。本草学や鉱物学をおろそかにしない本邦の実力の顕れと考えます。
素朴な疑問ですが、(別に半導体産業だけでなく、九州だけとは限りませんが)これからは工業用水、そして、その水の質(?)、水の安定供給が重要になってくる、ということでしょうか。
世界水戦争が、農業分野だけでなく、(半導体産業を含む)製造業にも広がる危険性がでてきた、ということでしょうか。(ハリウッド映画で、「半導体産業のための水源をめぐって戦争が起きた」という新作ができそうです)
九州は福岡を中心に「全九州」「オール九州」という団結っぽい表現をよく使います。この場合、山口県も含まれることもあります。どちらかと言うと、従来首都圏に若者や働き手は出て行くばかり、という印象を私は持ってましたが、半導体産業という重要な産業が九州で成り立っているというのは、とても頼もしい事です。
「資源や電力などにも恵まれている」という事ですが、確かに河川が多く(治水が大変だが)四方が海、原発が3機もある。話が脱線しますが、東日本は原発を再開か新設かしないと、化石エネルギーに頼りっぱなしになります。もちろん太平洋側の停止中や廃棄予定の原発は太平洋に面しており、津波が来ても遮るモノがまったくありません。その点、西日本は複雑な列島・島嶼の成り立ちから、津波が一気に押し寄せるであろう地域に原発はありません。だから早く再開出来ました。
半導体関連企業の既進出、予定地は特に熊本県に集中していますね。TSMCの進出が拍車をかけました。丘陵地、平野部が広く、他の長崎県、鹿児島県、宮崎県、大分県の山がち、平野部の少ない県土とは異なります。正に絶好のポジションです。※アクセスは空港が熊本市内からやや遠いのがネックです。
但し、日銀レポートは「半導体関連産業の更なる発展には、製造等を支える人材や先端的な研究開発を担う高度専門人材の確保・育成〜」と示してます。しかし日本人以外の労働者を、人手が足りないと言って、安易に増やして欲しく無いです。自動車産業や機械製造業のように、特に国名は言いませんが、特定の国の方が大量に「タウン」を作ってしまわないよう、何しろ先端産業だけに優秀層を日本人、外国人問わず選別はするべきでしょう。
若者の流出防止と誘引に、核となる仕事と学びの場の提供という意味で
地方活性化に『産業と大学をセット』で配置するというのは有効な手立てだと思います。
少なくとも観光立国よりは。
企業への補助金だけでなく、配置した大学の入学金・授業料を国民は免除とすればより効果的かと。
大学自体は今ある地方国立大学のリニューアルで対応できるでしょうし
財源は無駄なFラン大学への補助金・留学生支援金から充当すればよいかと思います。
ところで、工場の地震対策はどうやっているのだろうと素人的には興味あります。
九州は80年代も盛んにシリコンアイランドと呼ばれていましたね。実家が九州の私も就職時期に半導体方面に進むかどうか悩んだ記憶があります。
ちょうど昨日か一昨日だかに、九州に住む兄弟と甥(まだ中学生ですが)の将来を語る機会があって、九州のシリコンアイランドのポテンシャルの話をしたところでした。
先ほどさっそく、こちらの記事を紹介しておきました。(笑)
半導体に限らず、国内にものづくりが回帰する方向ですし、一度国内生産を捨てて苦い思いをしているところは今後は簡単には捨てないだろうと期待しています。
中華民国のステートメディア中央通訊によれば、鴻海とTMSCが日本のスタートアップ企業 KMH と合同してインドにおいて半導体ビジネス(中身未詳)を始めるとのことよし。
KMH とはなんぞやと調べてみれば、JETRO が開催する Global Startup Acceleration Program 参加企業だそうで、経産省のあと推しをレバレッジしているのでしょう。
当該記事は鴻海が先ほど現地インド企業との半導体事業提携をイキ打ち切った旨の言及も(ちゃんと)あります。やっぱり海外報道、イキのいい情報がが集まっていそうなサイトを巡回し続ける必要がありますね。
ありがとうございます。
アドバイスとして付け加えます。
人材育成に関しては、熊本大が「半導体学部」の開設を進めていたり、九工大が社会人向けの公開講座を開いている、というニュースもありましたが、今日改めて探してみると、こんな記事を見つけました。
「キッザニア福岡、中高生に半導体講座 九大や三菱電機と」
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOJC06BJ00W3A700C2000000/
通常のアトラクション?ではなく、一般向け営業終了後に実施される教育プログラムだそうです。これも産学官連携の一つでしょうか。
スマホやゲーム機に興味はあっても、その中身にまで興味を持つ中高生は少ないと思います。こういうことをきっかけに、普段の生活を支える様々な技術に興味を持つ若い人が増えるといいな、と思います。
これから日本は復活すると思うけど、発展するのは西側が特に発展するよね!
楽しんご さま
さようにございます。そうするのに手を貸すのは楽しい営み。
まずは20世紀から来た亡霊たちをざっくり切除。
あえてリスクを上げるとすると、九州は多方面から韓国に浸食されがちで土地によってはリスクを認識していない事ですかね?
その中で比較的汚鮮が少ない熊本をTSMCが選んだのでしょうが
昔炭鉱があったところは九州に限らず全部そうですし、第一 JRQ 自慢のビートル号が人をせっせと運ぶ交雑地域です。
去年11月に行われた台湾の統一地方選挙では与党・民進党が大敗し、蔡英文総統が党のトップ、主席を辞任しました。
台湾の総統選が来年1月に予定されています。
総統選は地方選とは違うと言われていますが、国民党政権が誕生する可能性も排除しきれません。
親中的と言われる国民党政権が誕生すれば、アメリカが戦略物資として一番重視している半導体についても、中国に配慮した政策が採用される可能性があります。また、その場合のアメリカの対応も台湾の半導体関連企業に対しては厳しいものになる可能性もあります。
台湾の半導体企業としては、リスク分散として、遠いアメリカに工場を作るよりも、近くて国民性も理解しあえる日本を選択するのが自然だという事でしょう。
このような背景に加えて、日本の半導体関連企業がも九州に集積することにより、九州が台湾に次ぐ世界的な半導体製造拠点に成長していくのではないかと思います。
ラピダスは工場の建設地に北海道を選びましたが、大丈夫なのでしょうか?
千歳空港に近いようですが、それだけで資材や人が集まるとは思えないのですが。
罪務省、害務省、と並んで三大利権省の経産省にしては、まともな意見。
ただ、九州のシリコンアイランド構想は私が現役の半導体技術者だった頃からありましたが(かれこれ20年くらい前?)。
いずれにせよ、中韓抜きのサプライチェーン構想は今現在はともかく、国策として5EYES+台湾などと共に考えていく必要はあるだろう。
数年後に韓国が裏切った時の、経産省の弁解がどうなるのか見てみたい気もするが。
九州新幹線・西九州新幹線のビジネス利用も増えるだろうから、鉄オタとしても嬉しいかぎり。JR九州には、そのお金でなんとか肥薩線を復旧させて、また観光列車を走らせてほしい。
シリコンアイランドが始まったのは、半世紀程前だと思いますが、当時はそれ程の適地とは考えられてませんでした。
海に近い→空気中の塩分除去にコストがかかる。
黄砂・PM等が多い→空気浄化にコストがかかる。
平均気温が高い→冷やすより温めるほうがコストが安い。
地震→有感地震も問題だが、それより無感地震が問題。
白紙に戻って考えるなら疑問のある立地でも、現在では、半導体関連の企業が集積してしまった後なので、まあ適地なのでしょう。
クリーンルーム内は、人が少ない程歩留上有利なので、人が多く要るのは、デザインセンター等クリールーム外。デザインセンター等は、クリーンルームに近い必要はないので、クリーンルーム外で、クリーンルームの近くに居る必要のある人材は、それ程多くない。
デザインセンターと云っても、ファブのは、新規に回路を設計するより、顧客から来た設計を、自社のデザインルールに合う様、書き直し・最適化して、性能向上・歩留向上等に資するのが主な仕事。
キシダがサムスンに百億円の補助金を献上する(こちらは、横浜かどっかの話らしいけど)様なので、特亜に狙われ易い九州は、ちと危険な感じがしないでもない。何も、九州が特亜に軍事的に占領されると言っている訳ではなく、特亜企業が日本の公金をチューチューしたり、特亜人の人口攻撃とか、その他(例えば、半導体製造装置等を日本国内に納入させた後、特亜に横流しする為に、特亜企業が九州に進出するとか)の攻撃が懸念されます。