日本にとって韓国は直接投資残高でそもそも重要なのか
少し遅くなりましたが、JETROのウェブサイトにドル建ての対外直接投資残高のデータが出ていましたので、本稿で紹介しておきたいと思います。ことに、近年は韓国の不法行為に基づき、両国関係が緊張していますが、日本企業による韓国に対する直接投資残高は「もともと重要性がなかった」のかもしれないと思うようになりました。
自称元徴用工で日本を揺さぶる韓国
本稿は、ちょっとしたメモです。
自称元徴用工問題、すなわち「戦時中、強制徴用された」などと自称する者たちが、韓国国内で続々と日本企業を訴えている問題を巡っては、当ウェブサイトでは以前から、「新たな利権を捏造(つく)り出す動き」だと考えてきました。
当然、韓国側もさまざまな手で日本を揺さぶってきます。
たとえば、一昨日の『自称元徴用工問題でまた原告敗訴』では、下級審レベルではありますが、8月11日に原告敗訴の判決が出た、という話題を取り上げました。今年に入ってから自称元徴用工側が敗訴するのは、6月7日の集団訴訟に続く事例です。
もっとも、これら2つの事例は、『徴用工判決「却下」を対日配慮と見るべきではない理由』でも述べたとおり、「韓国の配慮に今度は日本が答える番だ」などとする主張の論拠にはなりません。国際法の観点からは、原告が敗訴して「当たり前」だからです。
しかも、昨日の『日本企業の資産売却実現まで、まだまだ長い「道のり」』でも取り上げたとおり、2018年10月の大法院(※最高裁に相当)の判決で敗訴した日本製鉄に対し、差し押さえられている資産に関する売却に向けた手続のごく一部が進んだ、とする話題もありました。
韓国の裁判所は日本企業に対し、あるときは国際法を守った判決を出したり、あるときは資産売却に向けて手続を(サラミ1枚分だけ)ほんの少~~~~~しだけ進めてみたり、と、さまざまな手で揺さぶって来る、というわけです。
ハッキリ申し上げて、お話になりません。
「いますぐの日韓断交」は不可能、ならば…
ただ、それと同時に当ウェブサイトでは以前から申し上げているとおり、現在の日本にとって、韓国と「いますぐ断交」することができる、という状況にはありません。軍事的にも経済的にも、韓国は日本にとって、決して無視することができない程度には重要性がある国だからです。
韓国との付き合いで腹が立つこともありますが、今はじっと耐え、その間に「いまできること」を急がねばならない、というのが、当ウェブサイトとしての持論であり、2月に刊行した拙著『韓国がなくても日本経済はまったく心配ない』のメインテーマでもあります。
つまり、言い換えれば、韓国が不法行為を仕掛けてくるのを我慢しなければならない理由をなくしてしまおう、というのが、当ウェブサイトとしての一貫した立場、というわけです。
ただし、当ウェブサイトの考えですが、韓国の国としての不法行為を理由にした、「直接的な経済制裁」を実施することは非常に困難です。
わが国の法律では、経済制裁が実行できるパターンは「国連などの決議」、「国際社会の協調制裁」、「閣議決定した場合」の3つに限られており、どれも「相手国が世界平和に深刻な悪影響を与えている」という証拠が必要です。
したがって、「韓国の行動に腹が立つ」という理由で、「対韓経済制裁」を発動する、ということは、なかなか難しいのが実情でしょう。
ただし、「経済制裁」ではなく、「結果的に韓国に経済的な損害を与える」という意味であれば、やり方はいくつかあります。
間接的な3つの経済制裁
当ウェブサイトなりに分類すれば、それは次の3つです。
サイレント型経済制裁
「経済制裁」という名目ではなく、ほかの名目を使った実質的な経済制裁。たとえば、輸入検疫の強化、輸出管理の強化、韓国国民に対する入国審査の強化など。
消極的経済制裁
「相手が困っているときにわざと助けない」という方法を使った実質的な経済制裁。たとえば、「これ見よがしに韓国以外の国との通貨スワップを締結する」、「国際社会に対し、『日本はこの国を助ける』と宣言し、その際にわざと韓国の名前を読み飛ばす」、「韓国以外の国にワクチンを提供する」、など。
セルフ経済制裁
相手を「自爆」させることで、実質的に経済制裁を適用したのと似たような経済効果を生じさせる戦略。たとえば日本が韓国国民向けの入国条件を厳格化することで、韓国が激高し、対抗措置として日本人の入国制限に踏み切る、など。
これら3つの経済制裁には、それぞれ一長一短があります。
ただ、究極的には「韓国のさまざまな不法行為のコストを韓国自身に支払わせる」ことに加え、「日本にとっての韓国の存在感を低下させ、韓国がなくても大丈夫な体制を作る」ことを実現させるうえでは、これらの制裁をうまく組み合わせていくことが有効でしょう。
そして、その良い意味での兆候は、すでに出ています。
まず、軍事面・防衛面からいえば、『ついに日韓ハイレベル防衛交流「ゼロ回」に=防衛白書』などでも述べたとおり、防衛関係者同士の「ハイレベル防衛交流」については、昨年の日韓間での交流実績がついにゼロ回になってしまいました。
また、外交面でも、『外交青書:基本的価値の共有相手は韓国ではなく台湾だ』などでも指摘したとおり、日本は「自由で開かれたインド太平洋」(FOIP)を日米同盟に次ぐ基軸に据えたうえ、このFOIPを「韓国との連携」よりも上位に置いたのです。
さらには、経済面では貿易高で台湾が韓国を上回る機会が増えていますし(『6月の輸出高も「台湾>韓国」:基調は定着するのか?』)、『国際金融統計から見える「ジワリ韓国から離れる日本」』でも述べたとおり、直接金融面での日韓のつながりは、もともと隣国同士とは思えないほど希薄です。
カネの面でのつながり:対外直接投資残高
さて、もうひとつ個人的に注目しているのが、「対外直接投資」です。
加工しやすいデータはJETROのウェブサイトの『直接投資統計』というページに掲載されており、とくに『日本の直接投資(残高)』の項にある対外直接投資残高は、ドルベースに換算された状態で主要国について掲載されているなど、大変有益です(※データが更新されるまで少し時間がかかるのが玉に瑕ですが)。
これについて、少し遅くなりましたが、2020年12月末までのデータが出ていたようですので、さっそくグラフ化してみました(図表)。
図表1 日本の韓国に対する直接投資(残高)
(【出所】JETROウェブサイト『直接投資統計』より著者作成)
これで見ると、2020年における韓国に対する直接投資残高は420億ドルで、2019年末の390億ドルと比べれば30億ドル増え、また、2020年における日本の対外投資全体に占める割合も2.11%と、2019年の2.08%からは0.03ポイント上昇しています。
すなわち、この数値は、「法律や約束を守らない韓国に呆れ、日本企業が韓国から少しずつ撤収している」という仮説には合致しません。実際に投資残高もシェアも増えているのですから。
もっとも、日本のような「投資大国」にとって、隣国である韓国に対する投資が、たった420億ドルというのも、考え様によっては凄い話かもしれません。
参考までに、2020年末時点における日本の対外投資先をまとめておきましょう(図表2)。
図表2 日本の対外直接投資残高(2020年末)
相手国 | 金額 | 割合 |
---|---|---|
1位:米国 | 5914.59億ドル | 29.67% |
2位:英国 | 1739.96億ドル | 8.73% |
3位:オランダ | 1548.56億ドル | 7.77% |
4位:中国 | 1434.50億ドル | 7.20% |
5位:シンガポール | 989.82億ドル | 4.97% |
6位:オーストラリア | 892.12億ドル | 4.48% |
7位:タイ | 787.17億ドル | 3.95% |
8位:スイス | 766.03億ドル | 3.84% |
9位:ドイツ | 453.46億ドル | 2.27% |
10位:ケイマン諸島 | 429.06億ドル | 2.15% |
11位:韓国 | 419.76億ドル | 2.11% |
その他 | 4558.27億ドル | 22.87% |
合計 | 1兆9933.30億ドル | 100.00% |
(【出所】JETROウェブサイト『直接投資統計』より著者作成)
考え様によっては、日本企業にとっての「直接投資先」としての韓国の重要性は、もともと高くない、というオチだったのかもしれませんね。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
直近の一例を含め、徴用工判決「却下」を対日配慮と見るべきではないのは当然です。「韓国の配慮に、日本が答えよ」なーんておバカタレント、ジャーナリスト、マスコミ、野党が火をつけ、また韓国側は期待してますから。
韓国への対外直接投資残高が、419.76億ドルの2.11%?たったの?それじゃ無視レベルじゃないですか。1,000億ドル以上なら無碍に出来ませんが。
私は韓国を困らせるなら、3つのフリーキックいやもとい、経済制裁のうち、サイレント型が効果的と思います。彼らが理解しようが火病起こそうが構いません。
輸入検疫の強化、輸出管理の強化、韓国国民に対する入国審査の強化(ビザ免除対象ナシ)をやるべきです。
韓国の反日感情を刺激して自傷行為に走らせるというのは韓国の思考(?)行動原理をしっかり把握していれば割合簡単で効果的かも知れません。
日本政府が韓国の司法制度に対して「韓国は法治国家とはみなし難いし原則的性国家である」と言う評価を下して韓国への直接・間接投資を差し控えるように「行政指導」ができるようになって欲しいですな。
自称徴用工・慰安婦の無茶苦茶な訴訟とそれに輪をかけた支離滅裂な判決を見れば、今後新規で韓国に投資をする会社の首脳部のリスクマネージメントの能力を疑い経営判断の責任を問うべきでしょうしね。
性国家…
あながち間違いではないかも
Woops!
「敵性」のタイポでした。
適正なコメントを有難う御座いました。
対韓国投資の大半は 日本で立身出世した韓国とつながりの深い人たちが 故郷に錦を飾るという思いのもの 及び昔の投資で現在それなりに利益が出ているので敢えて引き上げるまでもないというもので 純粋に各種リスクを考慮したものではないと思っています。これを裏付けるほどの知見はありませんが。
もし、自分がストーカー被害にあったなら。
警察に相談。
無理なら引っ越し。
最終手段で、、、。
日本は今韓国というストーカーに粘着されてます。
法治国家なら、警察にですが、国連と言っても国家を取り締まることはできません。自分で解決しろと言われるのがオチでしょう。
モチロン、日本が太平洋の反対側 カルフォルニア沖に移動出来る訳でも無いです。出来たら最高なのに、、、。
なので最終手段です。
ぶっちゃけ韓国の繁栄の元は立地に寄るものです。
例えば東京の繁華街に昔から土地を持ってる者と北海道の東の果てに土地を持ってる者、どちらが有利かは簡単にわかります。
日本から近いというのは、最高の素材が安く簡単に手に入り、また商品を日本に売れるという繁栄しやすい立地です。
なら、この有利な条件を無くすことで、韓国の粘着を起こす行動力を削ぐ会計士様の論は理に適ったモノと思われます。
やはり、政府から 韓国への輸出はいつ何時戦犯企業認定されるかわかりません。現金のみの取引とする様に言うべきです。
また、ビザは復活。
韓国企業への融資には半島プレミアで金利アップ。
おそらく、今なら半島にどんな嫌がらせしてもなんとかなりそうな気がします。
日韓が離れつつあるのは実感できますね。サイレント型経済制裁はもっと促進すべきでしょうね。現に種苗窃盗とか、実害が多発しているわけですし。青森県なんか、ねぶたの作り方まで教えたくせにパクられたと騒いでいる始末。相手側もそういう日本の動きに気づいて韓流をテコに若者をターゲットに民間交流に活路を求めていますよね。日本の若者が心配です。
ところで、日本は対韓教育をどう考えているのか?日本国の意思が全く感じられず、非常に無責任な感じ。ある意味、当の韓国の態度以上に問題だと思います。相手は常に日本に贖罪意識を植え付けるのが基本戦略です。本当に慰安婦や徴用工が韓国の言うような事実では無いのならばなぜそれを歴史の教科書にきっちり載せて教えない?何もウソの反論を載せるわけではない(本当に事実無根なんですよね?)。事実を教えるだけでいい。それをどう評価するかは国民個々に委ねればいいだけなのではないでしょうか。
韓国からみて日本が重要というのは事実なのでしょう。
ただ、日本の貿易や投資の観点で韓国が重要な国だったことはないと考えます。
韓国の「自分にとって日本は重要、だから日本から見ても韓国は重要に違いない」という妄想が日本語版ニュースなどで伝播し、日本人すら勘違いしてしまっているというのが現状です。
特定分野で関係の深いものはあるものの、世界で見れば順位で10位あたりの関係しか持っていないことになります。
大事なことは、離れる、断交するということでなくて、「もともと世界10位内外の薄いお付き合いの普通の国」との認識をしっかり再確認して、正しい距離感を維持することじゃないでしょうか。
韓国の要求は「普通の国」として妥当なものであれば受け入れていいです。五輪の開会式に表敬訪問したいというのはその範囲内ですね。ただ韓国だけに、韓国しか要求しないこと、については一切聞く必要ありません。五輪開会式の例でいけば具体的な議題を擦り合わせた上での首脳会談ですね。五輪の表敬訪問で政治の話を持ち出すのは非常識です。これは結果受けないでよかったです。他国との手前受けてはいけないものでした。
日本は韓国に負い目はありません。日本から呼びかけて解決しなきゃいけないものはありません。韓国から難癖吹っかけられたのを振り解くというのはたくさんありますが。この辺は構うのをやめて1mmたりとも動かない態度で諦めさせるしかありません。
韓国人は日本に「国際的な非難を浴びて孤立するぞ」と脅しを入れますが、それそのもの全く韓国の宣伝に過ぎないことが明らかになっています。国際社会は極東のちっぽけな2国間の争いに興味ありません。
で、10位内外の薄いお付き合いの普通の国=韓国に対してどうしたらいいか。我々も関心を持つのをやめるのがいいのかもしれません。多分それが完遂出来れば問題は全て解決します。何も言っても日本人には一切届かないとわかれば、徒労に感じて攻撃を止めるでしょう。ただ、現状無理っぽいです。我々もおかしな難癖国家の韓国をひたすらバカにする対象として依存してしまってます。私はこの状況を「嫌韓エンターテイメント」と呼んでいます。
結論、我々はもっと心に余裕を持って、難癖大国韓国をバカにしながら蔑みながら「嫌韓エンターテイメント」を楽しむべきです。韓国人、在日の方含めて特定個人への差別言動などは絶対に避けるのは必要です。その上で、ちゃんと根拠を持って嫌韓しましょう。変な妄想などしなくても、ソースも根拠もしっかり整えた上で、いくらでもネタがあるというのが韓国という国です。ある意味才能だと思います。
心に余裕を持って嫌韓を楽しむ。
その通りです。
ストローマン論法なぞ使わなくとも、日本人の想像を超えた笑いを提供してくれる、ある種能力者ですね。
肩肘張らずに、楽しみましょう。
どうせ騒ぐ喚く嘘をつくしか出来ないのだから。
米国 > 英国 > オランダ > 中国 > シンガポール > オーストラリア > タイ > スイス > ドイツ > ケイマン諸島 > 韓国
台灣やベトナムなどがもう少し高くなると良いですね。また南米、アフリカ、東欧などはなかなか日本からは手が出せないのでしょうか?
以前証券会社からベトナム関連のファンドに投資しないかと言われて目論見書を手にしてみたら韓国資本の投資ファンドだったので断りました。
日本の直接投資金額の増加は、輸出管理対象品の企業が韓国に工場を作ったせいも有るのでは。
>日本企業にとっての「直接投資先」としての韓国の重要性は、もともと高くない
日本の直接投資が少ないのは、韓国人にしてみれば「日本の投資が、無くても大丈夫」と考える根拠になるんですね。
更新有難うございます.ところで,
>現在の日本にとって、韓国と「いますぐ断交」することができる、という状況にはありません。
ここはお書きになられている通りだと私も思いますが,
>軍事的にも経済的にも、韓国は日本にとって、決して無視することができない程度には重要性がある国だからです。
ここは違うと思います.
どう違うかと言えば,韓国が日本にとって重要であろうが無くとも構わない国であろうが,日本には日韓断交に関する決定権を持たせてもらえていない,と私は考えているのです.
つまり,日本にとって仮に韓国の重要性(によって付き合うことで期待できる潜在的なメリット)よりもデメリットの方が大きいと日本自身は判断し韓国と断交しようとしても,アメリカが日本と韓国それぞれと軍事同盟を結んでいる(そして韓国を莫大な量の米国の若者の血で手に入れたと今も考えている)限り,日本が韓国と断交することをアメリカは絶対に許さないということです.
つまり,日本が独断で韓国と断交しようとすれば,いざという時の為にCIA等が日本国内で通信傍受・盗聴や諜報員によるヒューミントでかき集めているであろう様々なスキャンダル情報を左翼マスゴミに流され公表されて文字通り時の日本の政権が吹き飛ばされるか「日米安保を解消しても良いのかな」と恫喝されるかぐらいの厳しいお仕置きされると予測しています.
要するに,日本から韓国と断交するのは,その前にアメリカが韓国を見捨てることが絶対に不可欠だ,アメリカが韓国に執着している限りは日本にとって韓国が重要性ゼロで全く無価値になろうとも日本は韓国と断交することは不可能だ,私はそう考えています.
従って,以前から書いている通り,日本が韓国と断交するには,韓国内で従北左派が絶対的な地位を占めて親米保守派を絶滅させ,従北左派に反日だけでなく反米でも暴れてもらい,アメリカが「もはや韓国を民主的な手続きで正常化することは不可能だ」と諦めさせる以外に道はないのです.
なお,経済的な問題に関しては,日本企業(特に経団連に加盟しているような古典的な大企業)は日本らしく現在でも言霊的な行動原理が色濃く残っているので,起こり得るが未だに起こっていない危機に対して備えるのは極めて苦手です.
その言霊的な行動原理を考えると,我が国の大企業にいくら韓国からの撤収時間を与えたところで,韓国の反日というカントリーリスクに予め備えて韓国からの撤収を行う企業は,少数の例外を別にすれば,三菱重工や日本製鉄のように理不尽な訴訟の被告として実際に起訴され差し押さえを食らうというカントリーリスクの現実化を経験した企業だけでしょう.従って,経済的理由で断交を先延ばしするのは無意味(何の役にも立たない)と私は考えます.
また軍事的には韓国軍との直接の結びつきは殆どない筈ですから日本にとっての韓国の重要性は低い.そもそも,韓国軍(特に空軍と海軍,それに陸軍の弾道ミサイル関連)が過去20年以上に亘って新たに装備した兵器の殆どはそのスペックや用途からして対北鮮用でなく対日戦争用です.レーダー照射問題以前に,韓国軍は着々と我が国との戦争準備を進めて来たのです.
(例えば弾道ミサイルの射程はギリギリ東京には届かない制限をアメリカに課されていましたが,弾頭重量を減らせば韓国本土から東京など関東圏の主要部全てを射程に収められます=関東やそれ以西の空自基地を韓国は弾道ミサイルによる先制攻撃で少なくとも一時的に使用不能にできる手段を持っているということです.更にその韓国の弾道ミサイルの射程に関する制限をアメリカが解除したという話題も数か月前にネットの軍事関係ブログ等で出て少し話題になりましたが,真偽は不明)
つまり,軍事的には韓国は日本にとってプラスの意味で重要などころか,実は既に潜在的な敵国である(少なくとも先方は日本を敵国として戦争準備を進めている)のが実態なのです.韓国の軍事的な重要性という意味では,マイナスの意味(つまり大きな脅威という意味)では確かに重要です(危なくて無視できないという意味です).当然ながら,ブログ主様が「軍事的にも重要だ」と書かれた意図とは全く違うでしょうが.
保守系のブログなどで直ぐに「韓国と断交しろ」と書いていることは珍しくありませんが,日韓断交の決定権は日本にはない,その決定権を握っているのは(現時点では未だ韓国に執着しており日米安保によって日本という国の生殺与奪の権を握っている)アメリカだという現実を正しく理解すべきだと思います.腹立たしいと言えば腹立たしいですけれど,その現実を認めないで韓国との断交を議論するのは9条教徒や一国平和主義者と向きが正反対なだけで彼らと同レベルだと思うのです.
迷王星様
>日本が韓国と断交するには,韓国内で従北左派が絶対的な地位を占めて親米保守派を絶滅させ,従北左派に反日だけでなく反米でも暴れてもらい,アメリカが「もはや韓国を民主的な手続きで正常化することは不可能だ」と諦めさせる以外に道はないのです.
同感です。
早くアメリカの韓国に対する執着が無くなって欲しいですね。
ここにきて、また執着が増したように感じるのは私だけでしょうか?
輸出入金額全体に占める対韓輸出入金額の順位は3~4位、一方、直接投資残高順位は11位ということは、長期的な現地事業リスクが高いため短期的な取引を重視している、と言うことができます。
かつ、その傾向が増しているということは、長期的なリスクたる、カントリーリスクが高くなりつつあること、労働の質が低下しつつあること等、事業を行う上で国としての魅力が低下しているということであり、日本企業として極めて合理的な判断をした結果であり、めでたいかぎりです。
逃げ足が速くなった、ということですから。。
そのうち、後を追って短期的な輸出入取引も激減することでしょう。
こういう国には投資しない方がいいよ。あぶないから。