「若い人たちに伝わっていない」と認めた沖縄タイムス

今年も8月がやって来ました。8月15日には、76年目の終戦記念式典(令和3年度・全国戦没者追悼式)が実施されます。こうしたなか、沖縄タイムスによれば、日本世論調査会が実施した「平和」に関する全国郵送世論調査の結果、式典で総理大臣が「加害と反省に言及するべきだ」とする回答が47%だったのに対し、「必要はない」と答えた人は49%で、しかも若い人ほど「必要ない」との回答比率が高かったのだそうです。

今年も8月がやって来ました

8月といえば、日本人にとっては忘れられない月です。

いうまでもなく、2回の原爆忌、そして8月15日の「終戦記念日」など、どうしても「戦争と平和」について考えざるを得ないのです。

ただし、昨年の『安倍政権は連続在任最長へ:国の在り方、今こそ議論を』などを含め、これまでに何度となく申し上げてきたとおり、8月15日を本当の意味での「終戦の日」と見るべきかどうかという点については、個人的には大いに疑問です。

なぜなら、8月15日は昭和天皇が終戦の詔書を玉音でご放送された当日であり、「すべての戦闘行為が終結した日」ではないからです。

たとえば、内閣府の『北方領土問題』などによると、ソ連が当時の日ソ中立条約を一方的に破って日本に対し宣戦布告したのが1945年8月9日のことであり、ソ連軍が千島列島最北端の占守(しむしゅ)島に上陸したのは、ポツダム宣言受諾に関する玉音放送が流れた8月15日よりも3日後の18日のことです。

その後、ソ連軍は島づたいに南下し、8月31日までに千島列島の南端である得撫(うるっぷ)に到達しています。

また、いわゆる「北方4島」については、樺太方面から侵攻した別動隊が8月28日に択捉島を占領したのを皮切りに、9月1日から5日までの間に、国後、色丹の両島、さらに歯舞群島のすべてを占領した、などとされています。

ソ連軍のこれら一連の動きについては、「火事場泥棒」というよりほかに表現のしようがありません。

ただし、1945年といえば、日本軍の敗色が濃厚になってきた時期であるにもかかわらず、ソ連軍はナチスドイツが降伏した5月ではなく、わざわざ8月に入ってから対日宣戦布告しています。このこと自体、どうもソ連(やその後継国であるロシア)が、どうも日本を恐れているように思えてならないのです。

そして、北方領土などの問題については、いまだに解決する目処が立たないかにも見えますが、基本的にはロシアの国力が低下していけば、いずれ解決の目処が立っていくのではないかと思う次第です。

(※余談ですが、この『安倍政権は連続在任最長へ:国の在り方、今こそ議論を』の記事を掲載した直後に安倍晋三総理大臣が辞意を表明し、その1ヵ月後には菅義偉総理大臣が就任しています。政界において「一寸先は闇」と言いますが、まさにそのとおりでしょう。)

脱戦後が徐々に進む

さて、1945年、すなわち昭和20年8月15日の「終戦」から、すでに76年が経過しました。

その間、日本は戦後復興を遂げ、一気に世界第2位の経済大国に浮上したものの、今世紀に入ってからはGDPで中国に抜かれ、する必要もない消費税等の増税により、日本経済は長年の停滞に苦しんでいます。

ただ、日本人の精神を長年縛ってきた敗戦のくびき、そして「戦争をしてはならない」というマインドコントロールも、かなり解けて来ているのではないでしょうか。

これについては余裕があれば近日中に改めて議論するつもりですが、端的にいえば、新聞、テレビを中心とするマスメディア(あるいはオールドメディア)による世論支配力が低下して来たからだと思います。

そして、こうした「戦後からの脱却」という視点で非常に興味深い記事が、韓国メディア『中央日報』(日本語版)に本日掲載されていた、こんな記事です。

日本人の49%、「終戦記念日に加害と反省に言及する必要ない」

―――2021.08.02 10:18付 中央日報日本語版より

中央日報によると、日本の世論調査会社が今年6~7月に実施した世論調査で、「終戦記念日の追悼式で総理大臣が加害や反省に言及する必要はあるか」という質問項目に対し、「必要だ」とする回答が47%であったのに対し、「必要ない」が49%に達していたのだとか。

さらには、若い世代であるほど「必要ない」とする回答が多かった、としています。

情報源のひとつは、沖縄タイムスか

ただし、この記事だけだと、「日本の世論調査」としか記載されていませんが、記事のなかで「沖縄タイムズ」(※原文ママ)という単語が出て来ます。

これについて、出所を調べていくと、たしかに沖縄タイムスに本日、こんな社説が掲載されていました。

社説[平和世論調査]緊張緩和のビジョンを

―――2021年8月2日 05:00付 沖縄タイムスより

(※ちなみに正式なメディア名は、「沖縄タイム」ではなく「沖縄タイム」ですので、ご注意ください。)

沖縄タイムスによると、これは同社自身も加盟する「日本世論調査会」が実施した『平和に関する全国郵送世論調査』というものだそうであり、問題の記述は同記事の末尾に出て来ます。

『加害と反省に言及するべきだ』47%に対し、『必要はない』と答えた人は49%で、ほぼ拮抗している。若い世代に『必要ない』が多い」。

おそらく、これが中央日報の記述の情報源なのでしょうが、残念ながら現時点で、この設問項目のこれ以上の詳細については見当たりません。本当に47%の人が「反省すべきだ」と答えたのか、むしろそちらの方が信じられない、という人も多いのではないでしょうか。

(※なお、これ以外にも「日本は核兵器禁止条約に参加すべきか」、「日本が今後、戦争をする可能性があると思うか」などの質問項目のあるようなのですが、割愛します。もしご興味があれば沖縄タイムスの社説を直接読んで下さい。)

沖タイ「若い人たちに言葉が届いていない」

さて、沖縄タイムスの社説を読んでいると、末尾にこんな記述がありました。

懸念されるのは、日中戦争が忘却され、加害意識が日本社会から急速に薄らいでいくことだ。若い人たちに届く言葉や手法が求められている」。

「懸念される」とありますが、果たして「懸念している」のは、いったい誰なのでしょう。

この手の「あえて主語を抜いた文章」には強い違和感を抱かざるを得ません。

もっとも、「若い人たち」に沖縄タイムスなどの主張が届かなくなり始めているというのは、どうも間違いなさそうです。

というよりも、新聞・テレビなどのマスメディア(≒オールドメディア)の世論を動かす力がピークだったのは、おそらくは2009年8月の衆議院議員総選挙のときだった、というのが、当ウェブサイトなりの仮説でもあります。

2013年~14年の「特定秘密保護法・安保関連法反対」騒動、2017年の「もりかけ騒動」、2020年以降のコロナ禍、と、騒動が発生するたびに、オールドメディアの影響力は下がって来たのではないかと思います。

今回は「五輪騒動」により、メディアは多くの広告主を敵に回した、といった分析もありますが(『メダルラッシュなのに新聞に広告入らず=日刊ゲンダイ』参照)、オールドメディアの主張が国民世論に響かなくなりつつあることについてはおそらく間違いないでしょう。

本文は以上です。

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読者コメント一覧

  1. masa より:

    左派メディアの崩壊は記者クラブの崩壊に繋がるのか?
    戦後100年辺りに大きなターニングポイントを迎えそうな予感がしますね。

  2. だんな より:

    懸念されるのは、沖縄タイムズの偏向した報道姿勢だと思います。

  3. 匿名2 より:

    >本当に47%の人が「反省すべきだ」と答えたのか、むしろそちらの方が信じられない、という人も多いのではないでしょうか。

    → 私もそう思います。

    >懸念されるのは、日中戦争が忘却され、加害意識が日本社会から急速に薄らいでいくことだ。

    → 懸念されるのは中国様をおいていったいどこが?

  4. おちゃ より:

    世論調査は太平洋戦争のことについて尋ねてるのに、なんで日中戦争の忘却が問題と、沖縄タイムスはかんがえてるんでしょうねぇ
    …(´・ω・`)

  5. じゃっく より:

    百歩譲って、沖縄決戦を遂行した大日本帝国陸海軍の沖縄に対する加害者意識。
    ソトナーの理不尽忘れるべからず?
    沖縄決戦は確かに理不尽。

    1. アッキー より:

      アメリカが沖縄に攻めてこなかったならば、沖縄決戦もなかったでしょうに。もちろん、これは、例えですがね。
      何で日本ばかり悪いとされるのでしょうか。もう、いい加減にしましょうよ。

  6. 農民 より:

     興味がなくて何も知らなければ「え、まぁ謝るものは謝ったほうがいいんじゃない?」となりがちです。特に日本人は退いて穏便に済ます文化であり且つ日本に於ける”戦争”というコトバは絶対悪ですからね。
     そういった傾向であってすら「謝ったほうが良い」が半数に及ばないというのは、相当だと思います。「謝るもの」であるかを否定でき、沖縄タイムスの戯言などに惑わされないのなら、「頼もしい」ものではあれど「理解していない」などと非難するいわれはない。

     というか、戦争を広く絶対悪と認識しているのもどうかとは思うものの、日本の一方的加害であったなどと思っている人は現代にどれくらいいるやら…?
     そもそも個別の事案ではなく概念としての戦争に一方的な善悪など無いし、フィクションでも勧善懲悪は幼稚と見られ、各々の正義のぶつかり合いを描く作品が売れますし。

  7. 宇宙戦士バルディオス より:

    >「懸念されるのは、日中戦争が忘却され、加害意識が日本社会から急速に薄らいでいくことだ。若い人たちに届く言葉や手法が求められている」。
     私はプーチンが嫌いですが、彼の「謝罪は一度すれば十分だ」というセリフには賛同します。
     日中戦争に、事実として日本が中国に対して加害者の立場に立ったことはあるでしょうが、それに伴う責任は、我が国は国際法によって誠実に解消しています。日中共同宣言と日中友好条約がそれです。日中共同宣言発表の時点で、両国間の戦争状態は終結し、それによって我が国は加害者ではなくなりました。加害者意識など有害無益、全く不要であり、直ちに捨て去るべきものです。百年一日の頭を有するローカル紙の記者ごときに分かる理屈ではないのでしょうが。

    1. 匿名 より:

      その通りです!

  8. めがねのおやじ より:

    更新ありがとうございます。沖縄タイムスってどんな購読者層を対象にしているのでしょうか?甚だ疑問なのはまず、「懸念されるのは、日中戦争が忘却され、加害意識が日本社会から急速に薄らいでいくことだ。若い人たちに届く言葉や手法が求められている」。

    日中戦争なんて昭和40年代以後に生まれた人には「聞いた事も無い語句」でしょう(笑)。第二次世界大戦、太平洋戦争ならともかく、その直前の日中戦争(日華事変)なんて、忘れると言うより、「聞いたことない」じゃないですか?オクレ過ぎ(笑)ですよ。

    8月15日。嫌な記憶しかありませんね。その前の週は広島、長崎原爆で「繰り返しません。過ちは」でしょう?主語の無い言葉が刻まれています。首相の言質が「必要はない」と答えた人は49%で、若い人ほど「必要ない」との回答比率が高かった。当然でしょう。

    私は米国のマンハッタン計画やルーズベルト大統領を無条件に支持はしません。けども、76年も経ち、当時を具体的に知る人は、ほとんど鬼籍に入ってます。それなら、終戦を優位に進める為、ミッドウェー海戦後やレイテ後に中立国を介して講和を結ばなかった軍部を糾弾するべきと思います。

    日本が暴走したのは、文民統制が出来なかった事、大陸奥地、樺太、東南アジアに食指を伸ばした事。すべてこれら愚策に尽きると思います(少なくともレイテ後に講和を進めれば、樺太の殺戮はありませんでした)。明治~昭和前半の日本人は、先進国に追いつこうと極端に走りすぎるきらいがある。顔色伺いすぎの今の方がマシかも(笑)。

    1. 匿名 より:

      同感です。
      反省すべきは、なぜ無謀な戦争に突入し、継続されていったのか、その意思決定やインテリジェンスを検証し、継承していくことこそが、平和を実現できるのだと思います。加害者意識だけで平和の実現を可能とするとは、思えません。

  9. 七味 より:

    >懸念されるのは、日中戦争が忘却され、加害意識が日本社会から急速に薄らいでいくことだ。
    時間とともに忘却されてくのは仕方ないことだと思うのです♪

    それに「加害意識」が薄らぐことに、なんの問題があるのか、わかんないのです♪

    中国人が「かつて日中戦争で日本から被害を受けたから、謝罪(と賠償)をしろ」と考えるのはその人の勝手だけど、「あんたはその時生まれてなかったんじゃないの?」というツッコミはしないまでも、それにあわせて、
    m(_ _)mごめんなさい
    なんてする必要はないと思うのです♪
    しょせんは当事者じゃない者の間で、被害意識や加害意識なんてものをぶつけあっても、意味がないと思うのです♪

    それに、中国となにかの利害が対立してたときに、加害意識を持ってて「以前、悪いことしたから、ここは譲ることにしよう」なんて考えるのなら、そんなのは害悪にしかならないと思うのです♪

    あと、
    >普天間飛行場の「一日も早い危険性の除去」の必要性が、まだ十分に理解されていないというほかない。
    というのも、何を言ってるのか?と思ったのです♪

    普天間が危険だから何とかしなきゃいけないってことで、何年もかけて辺野古への移転を決めたのに、いざ実施しようとすると、鳩山元総理の甘言に踊らされたという面はあるにしても、辺野古は嫌だとか言い出したのは、誰だったんですか?と思うのです♪

    >普天間の危険性を言うなら、政府の姿勢を「支持しない」と答えた人は、「支持する」の38%を大きく上回り、57%に上った。
    ってことを憂慮すべきだと思うのです♪

    >軟弱地盤の存在が明らかになり、先の見通しが立たなくなったことが影響しているのだろう。
    と、さらっと書いてるけど、軟弱地盤で工事が難しくなってるなら、むしろ政府に工事費の積み増しをしてでも、予定通り完成させるように要求することが、普天間の危険性をなんとかするためには必要だと思うのです♪

    沖縄に住んでない気楽さから言えることかもだけど、なんだかんだ言って工事を妨害する姿をみてたら、知事を筆頭に沖縄県自体が
    >普天間飛行場の「一日も早い危険性の除去」の必要性
    なんて、あんまし感じてないのかな?って思っちゃうのです♪

    基地を押し付けられてる沖縄県の方々の気持ちを理解してない、って言われるとそのとおりだけど、これが、あたし自身の率直な感想なのです m(_ _)m

  10. たい より:

    「懸念されるのは、日中戦争が忘却され、加害意識が日本社会から急速に薄らいでいくことだ。若い人たちに届く言葉や手法が求められている」
    若い人に届く言葉が簡単に考えられるなら、現政権や都知事だってコロナ対策に苦労しないです。
    というか沖縄タイムスさんが求めているんですよね。
    やはりコンテストで素直に募集をかけてはいかがでしょうか?

  11. クロワッサン より:

    沖縄タイムスの主張は、戦後の国際秩序に対する挑戦者となった中国韓国北朝鮮に対して日本が譲歩する理由を作りたいだけなのでは?

    何はともあれ、元寇から1000年経っていないので、加害側である中国と韓国は被害側である日本への謝罪と賠償をしていただかないとですね♪( ´ω`)

  12. 匿名 より:

    この人達は反省を何のためにしているんでしょうね?自分は同じ失敗を繰り返さないようにするものだと思うんですけど。そしてその失敗の轍を踏んでいる中国になにか言えっていう。

  13. WindKnight.jp より:

    今、中国の軍艦が傍をうろついていることが、
    そんな沖縄タイムズにとって、最大の障害だということに気が付かないとね。

    まだまだ、先が長い人たちを相手にしていることを忘れてはいけない。

  14. HN忘れた より:

    質問 ; 日中戦争が忘却され、加害意識が日本社会から急速に薄らいでいくことが懸念されていますが、終戦記念日の追悼式で首相が近隣諸国、とりわけ韓国と中国に与えた甚大な残虐行為に対する加害と反省に言及する必要があると思いますか?

    回答 ;
    ① 加害と反省に言及するべきだ
    ② 必要はない

  15. チキンサラダ より:

    1945年といえば、日本軍の敗色が濃厚になってきた時期であるにもかかわらず、ソ連軍はナチスドイツが降伏した5月ではなく、わざわざ8月に入ってから対日宣戦布告しています。このこと自体、どうもソ連(やその後継国であるロシア)が、どうも日本を恐れているように思えてならないのです。

    ロシア・ソ連が日本を恐れているかといえば、おそれはあります。
    ロシア人の民族的トラウマであるタタールのくびきは、未だにロシア人の精神世界に非常に深い傷を残していて、タタール人(モンゴル人)とよく似た東アジア人(含む日本人)は未だに怖いという心境がどこかにあります。

    ただ、ソ連の対日宣戦布告が遅れたのは、部隊の移送(ソ連をしても、大部隊をドイツから満洲北辺までの移動するのは容易ではありません)、補給(ソ連軍は補給をわりと重視します)、そして占領したドイツ地域の管理などの作業を行う必要があったからです。
    日本への原爆投下がなければさらに参戦は遅れたでしょう。

  16. チキンサラダ より:

    北方領土などの問題については、
    (中略)
    基本的にはロシアの国力が低下していけば、いずれ解決の目処が立っていくのではないかと思う次第です。

    私も同じ見解です。ロシア人は割合合理主義ですから、北方領土も国益になると思えば売り渡すことはあります。

    気をつけなければならないのが、売る相手が中国にもなりうるということ、そして某漫画にあるように、北極海航路が開けた代わりにオホーツク海が原潜基地になった場合、北方領土の戦略的重要性が増して簡単には外国に売り渡せなくなるというケースですね。

    1. 匿名2 より:

      まさに、ですよね。

      >基本的にはロシアの国力が低下していけば・・。

      ここが肝だと思います。地図を見る限り以前のソビエト帝国の版図は縮小の一途みたいな感じが・・。そもそも、多他国との長大な国境線を国防ラインとしてKeepするには、莫大な費用が今までもかかってきたと思うんです。ですが、昔からのロシアの習性として、国民が塗炭の貧困にあえいでいても、国境線の維持費と兵器産業への維持・出費だけは惜しみなくつぎ込んできたような気が・・。これはロシアのweak pointとも思えます。だから、ロシアへは兵糧攻めが最も有効かと・・。それと、ご指摘のようにシナなんかに売却できないように、この際、南樺太、千島全島(千島樺太交換条約)とも日本の領土であることを執拗に主張(教科書掲載を含めて)すべきでしょう。それなのに、日本は真逆で、敵に塩を送ることばかり・・。なんか、対露交渉では古くは鳩山一郎から最近の安倍さんに至るまで、なまじっか大物政治家気取りの人がスタンドプレーを繰り返し、大失点を献上しています。安倍さんなんか、あの外務省が警告しているにも関わらずです。ダメですね。日本は。そもそも歴史教育、理論教育がまったくなっていない。だから優秀でも、根本が誤っている政治家、有識者ができてしまう。そんな感じです。

      1. チキンサラダ より:

        親露派を自称する私としては、今の日露関係は嘆かわしいものがあります。
        日露は手を組めば互いに大きな利益があるんですけどね。今はその逆方向に進んでいるのが悲しいです。
        ロシアの領土は増えたり減ったりしています。逆に言うと彼らは領土にそこまでこだわりはありません。そもそもロシア古都キエフは今や別の国の首都なわけですから。
        ロシア人は信じられないくらい我慢強いので、経済封鎖しても簡単には音を上げません。これは、戦前の日本に似ているところがあります。
        なお、日本の外務省の中でロシア派は物凄く立場が弱いのです。必然的に対露外交はいつも対米外交の犠牲になっています。日本全体のことを考えれば、それは正しいことではあるのですが。

        1. 匿名2 より:

          お返事ありがとうございます。チキンサラダ様は、馬渕睦夫さんのお考えに近いかたのようにお見受けします。ウームでも・・かつてロシアと手を組んで成功した他国の例ってありますかね。国民性なんかも似ているところがあるとは言え、本質的には相当に違いがあるように思えます。私にはロシアは北朝鮮以上に信用できない国に思えます。外務省はたしかにそうかも知れませんね。人事なんか、外務省とは違いますが、戦前はロシア駐在武官なんか、相当優秀な人がたくさん赴任していたようですが・・。佐藤優さんなんか、もてはやされていますが、私には単なる占い師にしか見えませんし・・。

          1. チキンサラダ より:

            ロシアと組んで成功した国も多くありますよ。

            ナポレオン戦争での英露の協調 → ナポレオン打倒

            露仏同盟、三国協商 → 第一次世界大戦で勝利

            連合国 → 第二次世界大戦で勝利

            ロシア外交は全く信用なりませんが、利益に素直な面があるので、組みやすいこともあります。

            佐藤優さんは、外務省の人に言わせると眉唾な話ばかりだそうですが、外務省の内情を暴露してくれる貴重な存在でもあるので、私は結構好きですね。

  17. 人工知能の中の人 より:

    沖縄タイムスは理念理想で反戦やってるわけじゃなくて政府叩きできる道具を振り回してるだけです。

  18. haduki より:

    沖縄タイムスに限らず所謂リベラルを標榜する人が頻繁に口にする「若い人たちに届く言葉や手法」に違和感を感じていたのですが、これ、「若い世代に自分らの考えを理解して貰おう」ではなく、「若い世代に罪悪感を植え付け自己肯定感を下げ、自分らの思い通りにしたい」という本音を耳障りの良い言葉に装飾しているんですよね。やり方自体自己啓発セミナーやブラック企業がよくやる手法ですし。

  19. ちょろんぼ より:

    ソ連の対日侵攻は、ソ連の火事場泥棒的なものではありません。
    米国が九州・関東平野に侵攻する時の助攻そして対独戦線に対する
    補給に対する支払いもあり米国の依頼を受けただけです。
    7・8月に日本がソ連に対し連合国との講和条約を結ぶ動きを
    した事自体が間違っており、ソ連側に日本の交戦能力減退を見透かされました。
    ソ連の思惑として北海道の半分を見越しておりましたが、占守島。樺太等
    日本軍が兵器を破壊した状態で健闘したから、現在の国境線の状況になって
    いるだけにすぎません。(8月15日の終戦の詔による兵器の破壊です)
    ソ連の対日参戦布告が遅れたとかいっておりますが、そんなものは無意味です。
    米国・ソ連との協調関係で実施した事であり、米国と日本が戦争状態であった事から
    自動的に開戦しても問題無いとソ連では判断している筈です。

    現在、北方4島とか樺太問題とか言っておりますが、肝心の当事者である米国が
    出てこないのが不思議です。 
    解決方法はメキシコ流のテキサス・カリフォルニア作戦だと思います。

    1. チキンサラダ より:

      ちょろんぼ様、

      ソ連参戦に至る過程、全く仰る通りです。

  20. 匿名 より:

    >若い人たちに届く言葉や手法が求められている
    若者から搾取したいという特殊利権を今でもあきらめてない。

    日本人、とくに若年層は犯罪者だから福祉や社会保障がクソで良いと決めつけてる政策をするべきだという・・・

  21. ad より:

    新聞購読者の年齢や性質から言ってそこ限定で調査すれば今でも8割は行くと思いますよ沖縄タイムスさん。

  22. お虎 より:

    領土問題を語る際に、「①わが国固有の領土」と「②現在の領土」の区別ができていない議論が多い。この区別がなされないと、文字通り議論にならない、というか意味をなさない。
    すこしでも文字数を減らすために箇条書きを多用するが、
    ①北方領土(外務省が南千島と呼ぶ4島)、竹島、尖閣は、わが国固有の領土と認識して間違いない。
    先の大戦にわが国は負けたのだが、その途中、戦後にいくつか重要な取り決めが行われた
    まず北方領土
    ・ヤルタ協定にはアメリカ・イギリスがソ連を対日戦にいざなう内容が含まれている。その報酬として、南樺太、千島全域がソ連のものとすることを米英が承認した
    ・日本はヤルタ協定に束縛されないから、北方領土をソ連領とすることに意義を述べることができるが、それはソ連、現在のロシアともう一度戦争をやるか、おカネで購入するか、何らかの負担を必要とする。吉田茂の1951年衆議院での答弁にあるように、北方領土はソ連領である、と日本政府は認識していた
    ・サンフランシスコ条約で日本は独立を果たしたが、ソ連、中国との国交正常化の課題が残った
    ・国連加盟をはじめ、各種国際機関に加盟して世界の外交界に復帰するためにはソ連との国交正常化が欠かせないとの認識のもとに、鳩山一郎が日ソ交渉を進めた。その中で領土問題が議論され、択捉・国後をソ連領に(わが国外務省は後に、この2島は検討課題と発言を変える)、歯舞・色丹を日本に返還する(その見返りに経済協力が求められた)という骨子
    ・この日ソ接近に、アメリカ国務省、なかでもダレスが危機感をもった。「これ以上交渉を進めるなら、沖縄をアメリカ領土にする」と、日本政府を脅したために日ソ交渉は停滞、さらに外務省は「北方領土はわが国固有の領土」というキャンペーンを始める。これは国民に対して論点をそらす愚民化政策
    ・10数年後に沖縄が返還されるが、「北方領土はわが国固有の領土」キャンペーンは続く

    次は竹島
    ・あまりにも小さな島ゆえに、アメリカはその帰属が朝鮮なのか日本なのか明記しなかった。アメリカ統治下の朝鮮半島の南半分が韓国として独立すると、このどさくさに付け込んで李承晩が占領して今に至る

    三番目は尖閣
    ・これはアメリカ統治下の沖縄に属していたから、沖縄返還とともに日本領土に復帰
    ・中国は、韓国による竹島窃盗を見ていたから、おなじような領土問題を日本に課そうと策謀
    ・日中国交正常化の過程で、尖閣の帰属が棚上げされたと伝えられるが、その実態は明らかではない

    こういう状況にあるから、アメリカは尖閣に対しては「安保条約を適用する」というが、北方領土や竹島については沈黙する。
    ということで北方領土問題は存在しないのだが、どうしても島を欲しいとなれば、ロシアと戦争するのか、あるいはエリツィン時代に試みられたように、経済協力という名の買収を行わざるを得ない。買収するのであれば北方領土にこだわらずに、もっといい場所を選ぶのがいいようにも思うが(例えば、旧ドイツ領のカリーニングラードの一部とか。こうすることでわが国はヨーロッパ国家となり、NATOやEUに加盟する余地が生まれる)
    竹島については盗まれたものだから、わが国としては買収という手段はあり得ない。であるなら、韓国と戦争をするのか、経済的に締め付けるのか、いずれにせよ荒業が避けられない。
    尖閣については、これから中国が盗もうとするのであるから、戸締りを堅くすることになる。

    竹島、尖閣については武力行使を視野にはいる。「憲法を改正しないと何もできない」みたいな意見も目にするが、そんなことはない。「何もできない」というのは怠慢者の言い訳。

    戦没者追悼に対して若い人たちの関心が薄れているとのことだが、単に祈りを捧げるだけでなく、戦争で何が決まって、何が未解決で、その過程で何が行われてきたかをしっかりと教えてもらいたい。それをおこたると、韓国のような愚民化教育が蔓延しないとも限らない、韓国のような社会、国民になってしまったら、終わってしまう。

    1. お虎 より:

      さて、では今後どうするのか、を追伸する

      ロシアだが、プーチンというのは稀に見る出来物であり、同時に稀代の悪党でもある。ここでいう「悪党」とは、うらやましい、ああなりたい、という憧れの気分を含有する。
      イギリスが、19世紀に地表の30%を占領して文字通り世界帝国を謳歌したのと同様に、ロシアは19世紀(-1914まで含める)ヨーロッパの政治にイギリス同様に超大国として影響を及ぼし、20世紀後半には、アメリカと世界を二分して争うまでに国威を発露した。この栄光の再現をプーチンは夢見ている。
      だがロシア国内は荒れている。ここ10年くらい、東京を中心としてあなたのまわりにロシア人(ウクライナ人などを含め)が急に増えたことに気づくだろうか。大学を優等な成績で卒業してもまともな就職先が少なく賃金が安い(モスクワ、ペテルブルグあたりで月10万、田舎都市だと5-6万、ウクライナはもっと低い)。所得比で物価が高く、インフレであり年々ルーブル価値が低下し、社会インフラの整備は遅々としているから、若い人が逃げ出している。約1000万人がロシア外へ出てしまった。
      こんな国力でアメリカと対抗するのは不可能だろう。バイデンに「あんたの国には何もないじゃないか」といわれる始末。だからプーチンは中国をそそのかす。そうして中国とアメリカを争わせ、自らは中国の味方であるふりをして中国が弱体化するのを待っている。なかなかの策士なのだ。
      アメリカがかって、日露接近を警戒したように、いまの中国も日露接近を望んでいない。この点でアメリカと中国は同類にある。
      アメリカと中国との対立が長引くと、ロシアは内心でほくそえむのではなかろうか。わが国も、米中対立を通じて国益を拡張できるような動きをすべきであり、東南アジアあたりの新興国になめられないようにする必要も、ある。
      その試金石として、韓国、これをとことん締め付ける様を見せる必要がある。韓国、そのメディア、その国民と選手団の傍若無人ぶりが多少なりとも世界に伝わったことは、今回の苦しいオリンピックの成果だろう。あのような態度が人間社会で容認されるはずはない。

      中国軍の拡張がとまらないが、一方で21世紀初頭以降混迷してきたアメリカの国防方針が「正常化」する機会ともなろう。
      「軍旗を見せつける」のを主とし、実際の戦火をつとめて回避し、防衛装備技術、外交技術を進化させる方向をめざしたいものだ。

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