地方選:ツイッターで見る立民への逆風とガースー人気
立憲民主党が「小西問題」を放置しているためでしょうか、ツイッター上では泉健太代表自信を含め、立憲民主党の議員らが発信するツイートに対し、一般国民からの厳しい反応が寄せられている状況です。なかには「(今回の統一地方)選挙の敗北の全責任を小西(氏)に押し付けるつもりだろう」、といったコメントも見られます。その一方で、「あの人物」は相変わらず、選挙応援で大盛況のもようです。
小西問題の深刻さ
いわゆる「小西問題」とは、最近だと、立憲民主党の小西洋之・参議院議員が何らかの手段で入手した「総務省の行政文書」をもとに高市早苗・経済安保担当相を追及したことや、衆院憲法審を念頭に「サル」、「蛮族」と暴言を吐いたことなどを広範囲に指すようです。
このうち高市氏に対する追及の件については、『勝負あり:高市氏が小西文書「捏造」を説明してしまう』などでも説明したとおり、小西氏がいう「政治側が放送法の解釈に介入していた」などとする疑惑については、すでに「結論」は出てしまっています。
もっとも、この「小西文書問題」に関しては、少なくとも小西氏がどうやってこの文書を入手したのか、入手の経路や経緯に違法性はなかったのか、疑問は残ります。これらについて立憲民主党などによる調査、捜査当局による捜査などがなされている形跡は見られませんが、なんとも納得し難い点です。
ただ、もうひとつの「サル」「蛮族」などの暴言問題については、さらに理解に苦しみます。
この発言は明らかな暴言であるにも関わらず、小西氏は「謝罪会見」(?)には応じたものの、発言そのものを陳謝・撤回したというわけでもなく、それどころか小西氏の発言を報じたメディア、小西氏のツイートに反応した個人らに対し、片っ端から「法的措置」をチラつかせる始末。
これについては『小西氏暴言で玉木氏「立憲民主は整合的な対応が必要」』でも紹介したとおり、たとえば国民民主党の玉木雄一郎代表なども、立憲民主党が小西文書問題で高市氏に辞職を求めてきた点などを踏まえ、「立憲民主党にはそれと整合する対応が必要」などと苦言を呈しているほどです。
もっとも、小西氏自身は現時点において、4月2日付のツイートを最後に、ツイート活動を休止しているようです。さすがに立憲民主党側からも小西氏に「ツイートを控えよ」という指示でも飛んだのでしょうか?
泉健太代表にツイッター上で厳しい声
さて、こうしたなかで、ツイッターを眺めていて気付く興味深い現象があるとすれば、立憲民主党の議員らに対する厳しい意見です。
たとえば党代表である泉健太氏が本日午前に発信した、こんなツイートが、興味深いところです。
おはようございます。
今朝は大分から。参院大分県選挙区補選がスタート。
大分県民の皆様、物価高なのに生活者増税や社会保険料引上げを目論む現政権に批判の一票を。「#吉田ただとも」候補へご投票をお願いいたします。各野党のご支持にも感謝です。統一候補として勝利します! https://t.co/qOGm6y9bMu pic.twitter.com/DTDKxAQBCC— 泉健太🌎立憲民主党代表 (@izmkenta) April 6, 2023
泉氏は吉田忠智氏(※4月23日投開票の参院補選に立候補)の選挙応援のために大分県入りしたのですが、「いいね」の数は本日16時時点で233件です。ツイートの表示回数は4.5万回ですので、割り算すれば約500回表示につき「いいね」が1個、という状況です。
泉氏が最大野党の党代表であるという事実を踏まえると、じつに少ない気がしますが、それだけではありません。ツイートの返信欄を見ても、立憲民主党に対する擁護意見もないではないのですが、ざっと90%以上が立憲民主党に批判的です。
それも、やはり「小西(氏)の問題を放置するな」、といった声に加え、なかには「どうせ(統一地方)選挙では敗北するのだから、小西(氏)に全責任を押し付けるつもりだろう」、などのコメントも散見される状況です。
元ツイートよりも多くの「いいね」がついた事例
党代表ですらこうなのですから、一般議員となれば、かなり大変です。たとえば、逢坂誠二・衆議院議員は昨日、北海道議選で候補者とともに遊説に歩いた、とする趣旨のツイートを発信したのですが、これについては本日16時時点でついている「いいね(♡)」の数が108件です。
北斗市の #石川ひでゆき 道議候補と遊説に歩いています。石川候補は、選挙戦の最初に履いていた革靴を履き潰したとのこと。早速、黄色蛍光色のスニーカーを新規購入し、今日も元気に走り回っています。新しい力、若い力、石川ひでゆきは、全力で戦います。 pic.twitter.com/8wo4xX7fTc
— 逢坂誠二 立憲民主党 (@seiji_ohsaka) April 5, 2023
ところが、これに対し、「小西(氏を)除名しないと、せっかくの努力も無駄になりますよ」、などと立憲民主党を批判するコメントに対しては、「いいね」が149件も付いています。元ツイートよりも多くの「いいね」がついているわけです。
小西除名しないと、せっかくの努力も無駄になりますよ
— Hal 9000 (@zuleomega) April 5, 2023
こうした状況は、なかなかに興味深いものです。元ツイートよりも多くの「いいね」がつくという状況自体が、立憲民主党への逆風の証拠だからです。
ガースー人気は健在!?
ちなみに「応援演説」という話題に関しては、こんなツイートも紹介しておきましょう。
おはようございます。とうとう選挙も終盤戦に突入!
昨日は青葉区候補の応援に菅義偉前総理も来訪。たまプラーザ駅前の広場にはなんと800名近い有権者の方にお集まり頂き、各候補者の声に熱心に耳を傾けて頂きました。
全候補の当選に向けて、私も最後まで駆け抜けます‼️ pic.twitter.com/OrJOBk4mrf— みたに英弘(衆議院議員/神奈川8区) (@mitani_h) April 5, 2023
センター南駅前で、応援演説を行いました。
多くの方にお集まりいただき、ありがとうございました。
都筑区にお住まいの皆様、
力強いご支援をどうぞよろしくお願いします。#統一地方選挙 #統一地方選挙2023 pic.twitter.com/tCBY1zje7x
— 菅 義偉 (@sugawitter) April 5, 2023
たまプラーザ駅前で、応援演説を行いました。
多くの方にお集まりいただき、ありがとうございました。
青葉区にお住まいの皆様、
県会 #小島けんいち 、#内田みほこ
市会 #横山正人 、#山下正人 、#おさかべさやか力強いご支援をどうぞよろしくお願いします。#統一地方選挙 #統一地方選挙2023 pic.twitter.com/c3Z29vFtcn
— 菅 義偉 (@sugawitter) April 5, 2023
保土ヶ谷駅前で、応援演説を行いました。
多くの方々にお越しいただき、ありがとうございました。
保土ヶ谷区にお住まいの皆様、
県会には、#たかはし栄一郎
市会には、#いそべ圭太 、#青木りょうすけ力強いご支援をどうぞよろしくお願いします。 #統一地方選挙 #統一地方選2023 pic.twitter.com/6kJevGwMNf
— 菅 義偉 (@sugawitter) April 3, 2023
これらは菅義偉総理大臣が本日までに投稿したツイート群ですが、どの写真で見ても、神奈川県議選、横浜市議選などの候補者の応援演説で数えきれないほどの聴衆を集めた写真が投稿され、これにはいずれも1000件以上の「いいね」がついています。
これらのうちのひとつは、たとえば84,000回以上表示され、「いいね」が1,500件以上ついている、というものもありますが、約56回表示されると1件の「いいね」が押されているという計算です。表示回数に対する「いいね」の割合は、泉氏の8~10倍、といったところでしょうか。
菅総理といえば、2021年10月に辞任した際、メディアでは「不人気」などと揶揄されていましたが、その菅総理は選挙応援で多くの人を集める能力がある人物でもあります(『菅は菅でもカン違い、集客力は段違い=総選挙応援演説』等参照)。
もちろん、神奈川県といえば菅総理の地元でもあるため、この「ガースー人気」も、「地元で多くの支持を集めているだけだ」、という言い方もできなくはありません。
ただ、菅総理が発信するツイートには、「いいね」の数が岸田文雄・現首相を凌駕することもあるようですし、少なくとも菅総理の支持者は「神奈川県にしかいない」、というわけでもないでしょう。いずれにせよ、オールドメディアが報じる人物評は、案外あてにならないものなのかもしれない、などと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
読者コメント欄はこのあとに続きます。当ウェブサイトは読者コメントも読みごたえがありますので、ぜひ、ご一読ください。なお、現在、「ランキング」に参加しています。「知的好奇心を刺激される記事だ」と思った方はランキングバナーをクリックしてください。
ツイート @新宿会計士をフォロー
読者コメント一覧
※【重要】ご注意:他サイトの文章の転載は可能な限りお控えください。
やむを得ず他サイトの文章を引用する場合、引用率(引用する文字数の元サイトの文字数に対する比率)は10%以下にしてください。著作権侵害コメントにつきましては、発見次第、削除します。
※現在、ロシア語、中国語、韓国語などによる、ウィルスサイト・ポルノサイトなどへの誘導目的のスパムコメントが激増しており、その関係で、通常の読者コメントも誤って「スパム」に判定される事例が増えています。そのようなコメントは後刻、極力手作業で修正しています。コメントを入力後、反映されない場合でも、少し待ち頂けると幸いです。
※【重要】ご注意:人格攻撃等に関するコメントは禁止です。
当ウェブサイトのポリシーのページなどに再三示していますが、基本的に第三者の人格等を攻撃するようなコメントについては書き込まないでください。今後は警告なしに削除します。なお、コメントにつきましては、これらの注意点を踏まえたうえで、ご自由になさってください。また、コメントにあたって、メールアドレス、URLの入力は必要ありません(メールアドレスは開示されません)。ブログ、ツイッターアカウントなどをお持ちの方は、該当するURLを記載するなど、宣伝にもご活用ください。なお、原則として頂いたコメントには個別に返信いたしませんが、必ず目を通しておりますし、本文で取り上げることもございます。是非、お気軽なコメントを賜りますと幸いです。
コメントを残す
【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
菅氏は、支持者からは元々仕事ぶりを評価されていましたし、総理辞職後は難癖イチャモンの手が緩んだ(辞めたしもう良いかとばかりの好評価も一部あったか)ためか、政治にあまり関心が無い人々からも「実は良い首相だったんだー」などという声をよく聞いたなと感じています。
空気を読めない朝なのに斜陽な朝日新聞や泡沫野党党首などは「逃げた!」とキャッキャしていましたが、ほとんど響かず。マスコミの印象操作力はまだまだ強いと言えそうですが、それが無くなった所ではネット発の情報で塗り替えられるくらいには強くなってきたのかな。
この人気であれば、激務は酷ですが、良くない政権後の立て直しなど、短期的にリリーフ執権して欲しいとも思います。
あ、立民の方は
「革靴ってたかが選挙期間に歩くだけで潰れんの?それかソールがちょい削れただけで潰れた扱い?」
てのと、
「吉田氏はなんで落ち武者みたいに髪垂れてるの?……あテロップの端が出現した瞬間なのか、動画編集くらいちゃんとやれよ。」
くらいしか感想ありませーん。
あの線が無ければクリックして再生しませんでした。
高等テクニックを感じました。
知り合い見てるとやっぱテレビ疑いなく受け入れてる人はまだまだ多いなあとは思う
素朴な感想ですけど、ツイッターを使った選挙運動を使いこなした人、使いこなせなかった人に分かれたということではないでしょうか。もちろん、この選挙運動が効果があるのか、また、ツイッターと他のこととを組み合わせて効果があるのかは別問題です。
すみません。追加です。
もし菅義偉(前)総理のツイッターで選挙運動が優位になるのなら、(使う人次第かもしれませんが)選挙運動のツイッターが、オールドメディアより効果がある、ということになるのではないでしょうか。
アメリカの大統領選挙では、オバマ元大統領やトランプ前大統領は、ネットを使いこなしました。ということは、アメリカで起きたことが日本でも起きつつあるということでしょうか。
ご存じの方は多いかと思いますが、憲法審査会での玉木氏の発言がなかなかよかったので。(笑)
https://twitter.com/mi2_yes/status/1643805080108544002
東大卒エリート官僚出身議員というだけで逆風になりかねない、迷惑至極な話かもしれません。w
うちの選挙区に来てくださったんです。行きたかったなぁ
つい2時間ほど前、小西議員がツイートを再開した様です。
中身は「東京新聞と朝日新聞が社説で味方してくれました!」という物。
それらの社説は今更小西文書に賛同し、養護する内容……
このままだと小西議員が不満で爆発しちゃいそうだから、
東京新聞と朝日新聞が慰める事にしたんだろうか?と疑いたくなります。
どういう訳か、小西議員を称賛するツイートもそれなりにありますし……
やはり立憲民主党は小西議員を切るつもりは毛頭ないみたいですね。
この2紙は、小西議員に不利な事実には 「報道しない自由」 を行使していたから、 これらの新聞を情報源にしている層には、これまでの流れに矛盾は感じないのかも。
でもそれ以外の新聞は、あの毎日新聞でさえ報道したわけだから、読者にちょっとでも知性があれば 「どういうこと?」 と思うはず・・・なんですけどね。
ガーシー人気に空目して異次元に迷い込んだかと思いました
やっぱり、電波利権に目を向ける政治家はオールドメディアからは目の敵にされやすいのかな。
宮前区にも行くのかな?