経済対策で再生エネ賦課金徴収停止検討=自民・新藤氏
原発1基分の電力を太陽光パネルで生み出すためには、山手線の内側の面積の1.3倍に相当する敷地が必要であり、そのための投資額はざっと1.7兆円になる――。意外と知られていない、太陽光発電を巡る「不都合な事実」は多々あります。こうしたなか、自民党の新藤義孝政調会長代行は23日、出演したテレビ番組で、再生可能エネルギー賦課金の徴収停止などを柱とした経済対策を検討していることを明らかにしたのだそうです。
目次
FIT法の理念や良し、しかし…
俗に「FIT法」と呼ばれている法律があります。
これは菅直人政権下で成立した法律で、当時の正式名称は『電気事業者による再⽣可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法』でしたが、法改正によって今年4月1日から『再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法』として施行されています。
このFIT法の第1条には、法の目的が次のとおり記載されています。
再生可能エネルギー電気の利用の促進に関する特別措置法第1条
この法律は、エネルギー源としての再生可能エネルギー源を利用することが、内外の経済的社会的環境に応じたエネルギーの安定的かつ適切な供給の確保及びエネルギーの供給に係る環境への負荷の低減を図る上で重要となっていることに鑑み、再生可能エネルギー電気の市場取引等による供給を促進するための交付金その他の特別の措置を講ずることにより、電気についてエネルギー源としての再生可能エネルギー源の利用を促進し、もって我が国の国際競争力の強化及び我が国産業の振興、地域の活性化その他国民経済の健全な発展に寄与することを目的とする。
…。
法律なので、文章がやたらと長ったらしいのは仕方がないのかもしれませんが、法の理念自体はきっと「素晴らしいもの」なのでしょう。
ただ、このFIT法のもとで、「再生可能エネルギー源の利用を促進する」目的で、俗にいう「再生可能エネルギー賦課金」ないし「FIT賦課金」制度が設けられていることは事実でしょうが、そのことで「日本の国際競争力が強化され、産業が振興され、地域が活性化され、国民経済が健全に発展している」のでしょうか?
むしろ実態はその真逆ではないでしょうか?
貿易収支から見る化石燃料のインパクト
本稿の問題意識は、このFIT法の「目的」条文そのものにあります。そこで、まずは日本の貿易構造と現在の電力供給の状況について確認してみましょう。
図表1は、日本の貿易高と貿易収支の状況を図示したものです。
図表1 日本の貿易と収支(1996年~2022年。なお、2022年については8月まで)
(【出所】財務省税関『普通貿易統計』データをもとに著者作成。なお、2022年については8月までのデータで作成している)
図表で見ると、「鉱物性燃料」(石油、石炭、ガス)の輸入高が日本の輸入に占める割合は2005年ごろから増え始め、2008年には輸入全体の35%を占めるに至りましたが、その後はリーマン・ショックの影響もあってか、いったんは鉱物性燃料の輸入は減少。
しかし、東日本大震災が発生した2011年には再び鉱物性燃料の輸入が増え、日本全体の貿易収支も赤字に転じました。貿易赤字は2014年に最大となり、その後はいったん赤字幅が縮小し、2016年、17年には小幅ながら黒字となったものの、その後は赤字となる年が多かったのです。
もし化石燃料の輸入が半額だったら、2011年~21年まで貿易黒字だったはず
一方、上記図表1から貿易収支と鉱物性燃料の輸入額のみを抜き出し、さらに「もし鉱物性燃料の輸入が半分だったら貿易収支はどうなっていたか」というシミュレーションが、次の図表2です。
図表2 もし鉱物性燃料の輸入額が半分だったら…?
(【出所】財務省税関『普通貿易統計』データをもとに著者作成。なお、2022年については8月までのデータで作成している)
このシミュレーションに基づけば、2022年については、たとえ鉱物性燃料の輸入額が半額だったとしても、貿易赤字に突入していたであろうことが示されていますが、その場合であっても2011年から2021年までの11年間については貿易黒字になっていたはずです。
原発稼働停止による化石燃料への依存度の上昇
ではなぜ、ここまで鉱物性燃料を大量に輸入しなければならないのでしょうか。
その理由は明らかです。多くの原発が稼働を停止し、日本経済が火力発電などに依存せざるを得なかったからです。その証拠が、図表3に示した「日本の電源別発電量の推移」です。
図表3 日本の電源別発電量の推移
(【出所】資源エネルギー庁『総合エネルギー統計』データより著者作成)
念のため、2010年以降の各年における電源別発電量の割合についても示しておきます(図表4)。
図表4-1 電源別発電量と割合(原子力)
図表4-2 電源別発電量と割合(天然ガス)
図表4ー3 電源別発電量と割合(石炭)
図表4-4 電源別発電量と割合(太陽光)
図表4-5 電源別発電量と割合(太陽光+風力+地熱+バイオマス)
(【出所】資源エネルギー庁『総合エネルギー統計』データより著者作成)
これらのデータでも明らかなとおり、再生可能エネルギー(とくに太陽光)が発電量、割合ともに近年増加傾向にあるのは事実ですが、東日本大震災が発生する直前の2010年における原子力と比べ、発電量、割合ともに、全然足りません。
東日本大震災直前の2010年、日本の発電量全体に占める原子力発電の割合は25%で年間2882億kWh近くの電力を生み出していましたが、太陽光発電は2020年において発電量全体の8%、生み出す電力は年間791億kWhに過ぎません。
また、太陽光以外にも風力、地熱、バイオマスの4電源を合算しても、2020年における発電量は1199億KWhであり、発電量全体のやっと12%に達するくらいなのです。2010年における原子力の発電量の半分にも足りないのです。
その結果、日本の電源は依然として、天然ガスや石炭、石油を中心とする化石燃料が7~8割を占めており、日本のエネルギー源の中心を占めており、とくに多くの原発が稼働を停止して以降は天然ガスへの負荷が重くなっている格好です(図表5)。
図表5 電源別発電量と割合(石炭+天然ガス+石油等)
(【出所】資源エネルギー庁『総合エネルギー統計』データより著者作成)
原発の再稼働・新増設
こうした日本の電力事情の惨状に対しては、絶対に避けて通れない論点が2つあると考えられます。
ひとつ目は、原発の再稼働と新・増設です。
「原発」といえば、「地震国の日本でそんなものを作るとはとんでもない」、といった感情的な反論があることは重々承知していますが、ここでひとつ踏まえておかねばならない事実があるとしたら、福島第一原発事故は自身を直接の原因として発生したものではない、という点でしょう。
福島第一原発が事故に至ったのは、津波により緊急時の発電所内の電源が喪失したことに加え、外部電源も喪失し、それによって原子炉や使用済燃料プールの冷却機能が失われたことによるものです(実際、地震直後には原子炉は安全に停止しています)。
普段から当ウェブサイトで申し上げているとおり、航空機などで悲惨な事故が発生した際には、事故原因を調査し、その事故の再発防止策が講じられることが一般的であり、「事故が発生したら悲惨なことになるから航空機の使用を禁止しよう」という議論にはなりません。
原発もこれとまったく同じであり、事故が発生するメカニズムを徹底的に研究することこそが大切です。
それに、先日の『円安が進行する一方、これだけある「原発稼働の利点」』などでも取り上げたとおり、西村康稔経産相によると、「原発を1基再稼働すれば、天然ガスの消費量を年間100万トン削減することが可能」なのだそうです。
西村氏の該当するツイートを再掲しておきましょう。
円安は物価高などマイナス影響ある一方、輸出など好機。物価対策と同時に、①中小企業の輸出支援②半導体など戦略的分野の国内投資支援を進める。また③原発1基稼働でLNG輸入100万t減少し貿易収支改善。輸出支援、国内投資促進、安全性確保し地元理解得た原発再稼働進める。これらが円安対策にもなる。 pic.twitter.com/WnAOuVtp1k
— 西村やすとし NISHIMURA Yasutoshi (@nishy03) October 18, 2022
円安対策、物価対策としても原発の積極稼働を進めることは重要ですし、また、日本がLNGなどの輸入を削減すれば、その分、余った資源を欧州などに廻す余力が生じます。そして、欧州のロシア産エネルギーへの依存度が少しでも減れば、もってロシアの戦争遂行能力を削ぎ落すという効果が期待できます。
FIT法の見直し
さて、「避けて通れない論点」のふたつ目は、やはりFIT法そのものの見直しです。
FIT法のもとでは、再生可能エネルギーの生産者に対し、私たち一般家庭が1kWhあたり3.45円(※2022年5月以降1年間の適用分)の再生エネルギー賦課金を負担させられています。260kWhのモデル世帯の例でいえば、毎月897円、年間にして10,764円です(※消費税等を含みます)。
一般家庭がこれだけ高い賦課金を負担させられておきながら、電力の安定供給ができていないという時点で、明らかにおかしな法制です。
しかも、太陽光発電の場合は発電量は天候、季節、時間帯などにも左右されますし、発電量の調整もできませんので、日中の最も発電量が多くなる時間帯に出力制御などを行う必要が生じてくることもあります(資源エネルギー庁『出力制御について』等参照)。
つまり、太陽光発電を始めとした再生可能エネルギーには、電力需給実務においては「発電し過ぎてしまう」問題、「発電量が足りない」問題を抱えこんでしまっている、というわけです。いわば、ベースロード電源として、再生可能エネルギーはまったく役に立たないといえます。
ちなみに今から10年以上前に日経新聞に掲載された記事によると、原発1基に相当する電力を太陽光で生み出すためには、山手線の内側の面積の1.3倍に相当する広さに太陽光パネルを敷き詰める必要があるという計算で、そのための投資額は当時の価格でざっと1.7兆円だったのだそうです。
数字が語るメガソーラーの「不都合な現実」
―――2012年4月23日 7:00付 日本経済新聞電子版より
その後、日本各地に設置された太陽光パネルのなかには、設置工事が杜撰であるためか、台風などの災害時にはパネルの構造物自体が損壊・飛散してしまう事例もあるようですし、最近だと周辺に土砂崩れ、浸水被害をもたらすなどの損害との因果関係があるのではないか、といった疑念も提起されています。
新藤義孝氏、賦課金の徴収停止に言及
もちろん、問題は切り分けて考える必要がありますので、太陽光発電そのものの利点と短所、さらにはFIT法そのものの存在意義などについて混同すべきではありません。
しかし、現在のFIT法は、「一般家庭などが高いFIT賦課金の負担を強いられている」、「それにも関わらず電力の安定供給は実現していない」、「太陽光発電そのものにさまざまな問題がある」などの論点を伴っているのです。
こうしたなかで、昨日はこんな話題が目に留まりました。
経済対策、規模15兆円超に 自民・新藤政調会長代行
―――2022年10月23日 11:50付 日本経済新聞電子版より
日経新聞によると、自民党の新藤義孝政調会長代行は23日、出演したテレビ番組で、FIT賦課金の徴収停止と事業者への補助金支出などを総合経済対策の柱に据えていることを明らかにしたのだそうです。これについて日経はこう報じています。
「新藤氏は負担軽減策は再エネ賦課金の徴収停止と事業者への補助金支出が軸になるか問われ『おおむねそういう形で詰めに入っている』と語った。企業への支援に関し『電力消費の多い産業は極めて厳しい状態だ』と述べた」。
このあたり、一部のネットサイトでは、これが「再生エネルギー自体の終焉の序章だ!」などと大騒ぎしているようですが、少し先走り過ぎです。そもそもFIT賦課金の徴収停止が時限的なものにとどまるのか、それとも今後、FIT法制自体に踏み込んでいくのかについては、見極めが必要だからです。
それに、いきなりFIT法自体を廃止するというのも現実問題としてはかなり乱暴です。FIT制度自体を当て込んで太陽光発電に参入した事業者に対する補償という論点も出てくるからです。
ただ、再生可能エネルギー自体が日本の電力の安定供給に寄与しているとは言い難いなかで、今回のFIT賦課金の徴収停止が、今後のエネルギー政策やエネルギーミックスを総合的に見直していくうえでの、ひとつの重要なきっかけとなることについては期待したいところです。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
>化石燃料の輸入が半額だったら、2011年~21年まで貿易黒字だったはず
数字に強い会計士だからそこできる論旨展開です。
日本をけなし続けることが報道機関の矜持、誇りであると勘違いしているとしか思えない日本経済新聞記者の頭脳力文章力は、本当に学級新聞並みです。
貿易黒字だった⇒2011~以降、ずっと円高だった
国内の製造業がより疲弊していた可能性は高いと思います。
おはようございます。
早朝からの記事更新、ありがとうございます。
東京都で新築住宅にソーラーパネルの設置義務化条例のパブリックコメントを募集していることは御存知かと思いますが、個人的な意見としては愚策と考えます。
ソーラーパネルの設置費用分、高気密、高断熱に使った方がいいと考えてます。断熱材の増量、樹脂窓枠サッシの使用などです。
理由は、メンテナンス費用がかからないからです。
ソーラーパネルは電化製品なので故障します。修理費はかなりの金額と聞いてます。
小池都知事もパブリックコメントにこのような意見はあるはずですので、翻意なさると思いますが。
読売新聞
https://www.yomiuri.co.jp/column/henshu/20221021-OYT8T50012/
小池知事は考えが浅い方です w
>「事故が発生したら悲惨なことになるから航空機の使用を禁止しよう」という議論にはなりません。
人類の歴史は試行錯誤(T&E)の繰り返し。それは間違いありません。
ただ100万キロワット級の巨大な原子炉に試行錯誤が許されるのかという疑問は感じます。
>地震直後には原子炉は安全に停止しています
イチエフでは複数の炉にメルトダウンが発生したため「チェルノブイリ以上の事故」と考える人
また溶け落ちた炉心の一部が圧力容器の底を抜いたことから「中身が全部出た」という人
などなどおられますが
いろいろ誤解が多いようですね。
チェルノブイリでは
・運転中の原子炉が暴走(大袈裟に言うなら炉心が爆発した)
・格納容器が無いため炉心の一部が東欧を中心とする世界中に撒き散らされた
・溶け落ちた炉心はデブリとなって固化している(象の足)
イチフクでは
・緊急停止に成功
・冷却水を喪失したことでメルトダウンが発生
・水素爆発やベントにより核分裂生成物が環境中に放出された
・炉心の一部は圧力容器の底を抜いたがほとんどが格納容器内にとどまっている
・格納容器の健全性が失われており地下水によって核分裂生成物が少しづづ漏れ出している
「どっちがマシか」という比較論ならばイチフクの方がかなりマシではあります。
100万キロワット級の巨大な原子炉に試行錯誤が許されるのか
許されないからイチエフ事故以前には「絶対安全」が喧伝されていたのでしょう。
「人類の進歩は膨大な犠牲の上にある」などと本当のことを言ってしまえばカッコいいけれど
そんな前提で原発を動かそうとしても近隣住民が許さないでしょう。
だからこう言いましょう。
「今度こそ絶対安全だ」と。
「絶対」というのは矛盾を含む言葉です
「絶対」を使う方を「絶対」信用してはいけません w
>地震直後には原子炉は安全に停止
似たような話題として、しばしば「米軍ヘリが不時着」というニュースが出ます。不時着という単語で間違いはないのですが、どうも不時着というと空港での胴体着陸(+火災発生)のようなイメージが強いようで、「ヘリ 不時着」で画像検索すると木端微塵な画像も出てきますが(話題の琉球新報が大喜びで報じたもの)、不時着は単に「トラブル回避のための予定外の着陸」というだけのものです。「緊急停止」と似ていますね。緊急停止は事故を察知して安全な段階ののうちに行われるもので、結果として事故を防げないこともあるというだけです。
実際に米軍ヘリ不時着報道の画像を見ると、ほとんどが恐ろしく正確に農道にピッタリと沿って着陸したものや、緑を避けて剥き出しの地面に着陸したものが多いです(放棄地ではなく播種直後かもしれませんが、どう考えても配慮はされた結果でしょう)。ヘリの操縦難度や状況を考えると、見事とすらいえます。回収作業で踏み荒らされて「地元民憤り」などの題が踊りますが、補償が出ないわけがないし、私のとこなら収穫せずして儲かったやったぜってところです。ヘリ重量もAH-1で3tちょいなので、トラクター乗り入れと大差はありません。飛行自体の危険性を言うのであれば、琉球新報のヘリにも文句を言うべきです。むしろ軍事グレードの製造と整備ではないのだから、信頼性が劣ります。
原発や米軍、自衛隊叩きの記事は、報じたい要素を選別して民衆に寄り添ったポーズをとって、とにかく叩くのが正義であるという思想を感じます。そして実際に突然存在を無くしてしまえば日本国が窮地に陥るというのも共通かな。
原発も使わなくて良いほど代替が安価ならそれに越したことはないし、軍備も無くて済むならさぞ平和で良いでしょうが。
毎度、ばかばかしいお話しを。
琉球新報:「原発は嫌いだから、再生可能エネルギーが代わりにならなくてはならない。米軍も自衛隊も嫌いだから、その代わりがなければならない。琉球新報の取材ヘリのパイロットの仕事を守らなければならない。心地よくない現実は嫌いだから、現実は全て心地よくなければならない。心地よい現実が滅多にないのは、邪魔している人間がいるからだ」
これって、笑い話ですよね。
再エネ賦課金は、システム普及コストを”電力消費割合に応じて負担しよう”ってことだったと思う。
でも大口消費者への賦課を減免してるから、制度の趣旨とはかけ離れてたりしてないのだろうか?(分母が小さくなると賦課単価が上昇)
企業の国際競争力の確保なんかは、再エネ賦課金の減免ではなく省の予算から捻出すればいいと思うんですけどね・・。
国民民主党の提言を受け入れた感じですかね?
もし、ある程度火力発電を止めて(鉱物性燃料の輸入が半分になるくらい)、足りない分を原発を再稼働させたとき、輸入するウラン燃料の価格はどれくらいになるのでしょうか?ウラン燃料が高額であれば原発を再稼働しても貿易収支が黒字になるとは限らなくなります。
(※原発再稼働はどちらかというと賛成派です。エネルギー供給が不安定の中、原発再稼働で余った鉱物性燃料を他の国に回せるからです。)
原発は発電コストに占める燃料コストが少なそうだから影響軽微では?と思ったのですが、発見した資料をご紹介します。
資源エネ庁:原発のコストを考える
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/tokushu/nuclear/nuclearcost.html
発電コストに占める燃料費の割合が、原子力は火力と比べて段違いに少なく、火力で60%、原発で7%くらいだそうです。原発は燃料輸入額の影響を受けにくいと言えるのではないでしょうか。
日本エネルギー経済研:原子力発電コストの長期的推移と 国富流出抑制効果の評価
http://www.aec.go.jp/jicst/NC/iinkai/teirei/siryo2013/siryo31/siryo2.pdf
輸入ウラン(燃料)が貿易統計でどの項目に入っているかわかりませんでしたので、いい資料ではないですが。輸入ウラン燃料は多いときで年3000億円、概ね1000~1500億円程度だそうです。
2つめの資料、ウランの輸入額を知る資料としてはイマイチでしたが、ご疑問の主旨に対しては的に近い資料かも知れません。
“[図解]ウラン、トリウム鉱石の輸入(輸入額、輸入先、輸入量) – 日本貿易図鑑” https://jtrade.ecodb.net/trade/286-import.html
ウラン輸入量
“可採年数6万年、無尽蔵の国産エネルギー「海水ウラン」の技術開発を再開せよ ” https://cigs.canon/article/20220829_6957.html
現在は中断しているようだが「海水ウラン」を抽出するつもりだった
ありがとうございます。
核燃料につながる物質の輸入はウラン鉱石ばかりじゃなく、製品もありそうです。日本視点のマテリアルフローがみつかんなくて。
https://www.meti.go.jp/policy/external_economy/trade_control/03_import/12_nuclear/index.html
海水からウランの話はなかなかブレークスルーの報がないと思っていたら、日本の研究は止まってたんですか・・・
元ジェネラリストさん、わんわんさん
わざわざ資料まで用意してくださりありがとうございます。
資料の方、じっくり読まさせて頂きます。
原発燃料も、日本の場合、大元を独裁国等に依存している割合が高いので、長期的には問題有りです。
しかし、当面使用する燃料は、既に国内にあります。
また、再処理すれば使える燃料もたっぷりあります。
大量保有していると、核兵器保有欲を疑われると称して、左翼が処分を要求している位です。
原発も、既に54基もあります。
この冬の化石燃料価格に当惑している諸国から見れば、日独は、既保有の原発と燃料で十分乗り切れのに、化石燃料価格吊り上げに狂奔している様に見えます。
私は、既に国内にあるものは有効利用すべしと考えますが、既存原発を今後長期に渡って稼働すべしとは考えてません。
既に日本が保有しているものを有効利用するのは、貿易収支改善に効くのでは?
書き忘れましたが、日本にある様な普通の原発等から出る使用済核燃料(再処理すれば使える燃料)を原料にして、核兵器製造に成功した国は、まだありませんし、技術的にもその可能性は検証されていないそうです。(現状では、机上の空論としてできるだけ。)
墺を見倣えさん
返信ありがとうございます。
マスコミにはもっとこのようなことを問題提起してほしいのですが、期待できませんね。
埋蔵量自体はオーストラリアやカナダも多いから、そっちに変えてくのはありかもしれない。
・ウラン資源埋蔵量と確保状況
https://www.ene100.jp/zumen/4-1-2
ネタです。
単純に、夜どうするんでしょうね。揚水と蓄電池?
揚水は計画から開発に時間かかるんで「残された時間」でどうにかなると思えない。
新技術を待つならなおさら。
そもそも、なんで太陽光だけなのか。
宇宙エレベータを実用化して、赤道上空にグルっと太陽光パネルを敷き詰めれば、24時間どこかの太陽光パネルで発電できます。
また、赤道上空に降り注ぐ太陽光が減って、地球をクールダウン(温暖化と相殺?)できます。
立憲民主党が菅蛙(考える)のは、この様にピンフ(平和)な話でしょう。
菅直人氏の「残された時間」ではムリです。
不穏な発言は控えますが。こういうのに限って、まだまだたっぷり残っていそうで。
ダイソン球体ですね。わかります。
赤道一周ならリングワールドでしょう。
グレタ嬢が原発はクリーンと言ってるので原発はクリーンです。理論的にはこれで全て解決です。
それはともかく、老朽化した施設は安全を期する為、最新機器にバージョンアップして、設備面での不安は払拭して再稼働すべきです。そして再稼働したならフル稼働させて、なんなら隣国に輸出して隣国の命綱を握るくらいの戦略で電力施策を進めて欲しい。この期に及んで「検討中」ではなく、とにかく動いて欲しい。菅首相の一年と岸田首相の一年が違いすぎて怒り心頭です。ツラツラと思い当たるものを書き上げてみました。
・憲法改正 → 動きなし
・安保 → お花畑
・韓国との外交 → グラグラ
・中国の日本侵掠 → 放置!
・対米関係 → 事務方任せ?正式な訪米しましたか?国連やG7等のついでの首脳会談ばかり。1対1の密接な首脳会談はしていない。サンドウィッチマンの伊達の安倍首相のモノマネが思い出されます。
・電力 → 放置!原発再稼働も菅首相時代に決まっていた話
・経済 → ビジョン無し。強いて言えばアベノミクスのまま
・少子化、貧困問題、女性問題 → 放置
・メディアの暴走 → 放置
電力の話しなのに岸田首相の愚痴になってしまいましたが、国内問題にしろ対韓外交にしろ、結局は岸田首相の方向性が見えない所、というか、あまりにも国益では無く、省益や中韓益にしかならない事しかしないので納得できないし、いつまでも問題が解決しないのかなと思います。