鈴置論考で拙稿を取り上げていただきました!
NDF市場というものがあります。これは、現物決済ができない金融商品や通貨などの先渡取引のことですが、韓国ウォンもこのNDFの対象通貨のひとつです。「GDPで世界10位圏をうかがうような経済大国」であるはずの韓国で、自国通貨がNDF対象というのも驚きですが、ただ、このNDF市場が韓国ウォンの不安定化に寄与していることもまた事実です。
目次
鈴置論考に取り上げていただきました
最初に重要な「お知らせ」があります。昨日は韓国観察者・鈴置高史氏がウェブ評論サイト『デイリー新潮』に最新記事を寄稿しています。
韓国に通貨危機の足音 ウォン急落に打つ手なく「地獄の釜」が開いた
ウォンが急落、韓国人は「再び通貨危機が来る」と青ざめる。韓国観察者の鈴置高史氏は「打つ手はない」と見る。<<…続きを読む>>
―――2022年09月27日付 デイリー新潮『鈴置高史 半島を読む』より
今回の論考についても、本来であれば普段のように当ウェブサイトにて取り上げたいと思うところですが、ここでひとつ、問題があります。リンク先記事の3ページ目に、こんな記述があるからです。
「日本の外準のうち、40-50%は信頼性が最も高い米国債と見られています。『新宿会計士』のペンネームで政治経済サイトを運営する公認会計士氏が『日本の外準高に含まれる米国債の額を試算してみる』(9月21日)で『少なくとも5000億―7000億ドル』と推計しています」。
鈴置氏が引用している「何とか会計士」とかいうサイト、名前からしていかにも怪しそうです。いったいどこの誰が執筆しているのでしょうか(笑)。
それはともかく、引用された部分自体は本論にあまり大きな影響を与えるものではありませんが、ごく一部分であるとはいえ当ウェブサイトの議論が引用されている以上、この論考を当ウェブサイトで再び紹介すると、一種の「循環参照」が生じてしまう可能性があります。
そこで、このような事情に照らし、今回の鈴置論考の詳細については当ウェブサイトで紹介することは控えたいと思います(※一種の自主規制のようなものです)。
ただし、今回の鈴置論考、いつにもまして読者をぐいぐい引き込む優れたものでもあります。是非ともリンク先記事をお読みいただきますようお願い申し上げます。
NDF
NDFとはいったい何か
さて、せっかくの鈴置論考を取り上げることができないという事情はあるのですが、同じテーマを違う切り口から取り上げることは問題ないでしょう。なにより、昨今のウォン安局面を分析するうえで、韓国の通貨市場について詳しく議論しておくことはとても有意義でもあります。
本稿で取り上げたいのは、NDFです。
先日の『韓国紙、「ウォン市場の問題点」に言及も解決提案なし』では、こんな趣旨のことを述べました。
- 韓国ウォンの外為市場は基本的に韓国国内にしか存在しない。韓国の当局が域外外為市場の創設を許可しておらず、したがって、業者の営業時間終了後は現物決済を伴う外為取引ができないからだ
- しかし、韓国ウォンを含めた新興市場諸国通貨に関しては、現物通貨の受渡を伴わない「差額決済」の通貨デリバティブである「NDF」(ノンデリバラブル・フォワード)という取引が存在している。これは韓国ウォンの現物ではなく、米ドルなどを使って決済する取引だ
- 一般にNDFマーケットではオンショア取引と比べ、値動きが激しくなる傾向がある
…。
米国がスワップ締結に応じることは考え辛いのだが…隣国の通貨・ウォンは場外で1ドル=1420ウォン台と、じつに13年半ぶりの安値水準にまで下落しています。こうしたなか、韓国メディアには週末、韓国の為替市場が抱える「4つの課題」について言及された記事が掲載されていました。正直、韓国の家計債務問題などに言及がない時点で不十分と言わざるを得ないものですが、ただ、その記事を通して見えるのは、さすがに現在の状況が非常にまずいという点を、韓国メディア自身も認識しているという事実です(もっとも、「処方箋のなさ」はい... 韓国紙、「ウォン市場の問題点」に言及も解決提案なし - 新宿会計士の政治経済評論 |
現物セッションとは?
この点、韓国メディアの報道などを見ていると、ウォン市場の「終値」は、午後3時半時点における韓国市場の取引データを意味しており、韓国銀行のデータベースに掲載されている為替相場も、基本的には同じです。
韓国の場合、基本的に域外での外為取引が認められていないため、韓国ウォンの「現物取引」が行われるのは、基本的には韓国のマーケットが開いている、韓国の銀行営業日の午前9時から午後3時半までの時間帯(ここでは便宜上、「現物セッション」と呼びます)に限定されているのです。
しかし、WSJのマーケット欄などを見ると、この現物セッションが終わったあとも、為替レートが刻々と動いているのが確認できます(俗にいう「場外レート」)。
たとえば、韓国メディア『聯合ニュース』(日本語版)の情報によれば、昨日の「現物セッション」の終値は、前日比9.8ウォン高となる1ドル=1421.5ウォンでした。前日に比べてややウォンが買い戻された格好です。ただ、WSJのマーケット欄などを見ると、その後も小幅で値動きを繰り返しています。
現物セッションが終わっているにも関わらず、どうして場外のレートが動いているのでしょうか。
これについてWSJのマーケット欄をしげしげと眺めてみると、情報源として “Tullet Prebon” なる業者の名前が表示されています。タレット・プレボンは一般にはあまり知られていませんが、業界では知らぬ人がいない、インター・ディーラー・ブローカー(業者間のブローカー)の大手です。
つまり、タレット・プレボンの名前が引用されてるという時点で、このWSJのマーケット欄に表示されている「現物セッション」以降の場外レートの正体は、韓国国外(たとえば米国など)で取引されているNDFの実勢値を反映させたレートではないかでしょうか。
NDFセッションとNDF通貨
そこで、本稿では「現物セッション」以外の時間帯のことを、本稿では便宜上、「NDFセッション」とでも呼びたいと思います。
なお、NDFは何らかの事情で「現物決済が不可能である」、すなわち「ノンデリバラブルである」場合に、便宜上取引されているものですので、おそらく日本円のように「現物決済が可能な(デリバラブルな)通貨」に関しては、NDF取引をやる意味はありません。
なお、著者自身は「国際的に通用しない通貨」のことを「ソフト・カレンシー」と呼ぶこともあるのですが、そこそこの経済大国でありながらソフト・カレンシーであるような通貨のことを、「NDF通貨」とでも呼ぶべきではないか、などと考えている次第です。
それはさておき、日本円や米ドル、ユーロといった国際的なハード・カレンシーだと、「現物セッション」「NDFセッション」に分ける意味はありません。しかし、韓国ウォンのように、中途半端に経済大国でありながら、通貨の国際化があまり進んでいないような場合は、この両者の区別が重要です。
おそらく韓国の通貨当局は、「現物セッション」の取引については、業者に対する口頭介入などを含め、値動きを密接に監視しているのでしょう。また、彼らの設定するレートのレンジから外れれば、すかさず「スムージング・オペ」と称した為替介入を行っているものと見られます。
しかし、NDFセッションにおいては、NDF取引を担っているのはおそらく外国の金融機関・金融商品取引業者等であると想定されます。なぜなら、韓国にはそもそも外国の株式、債券、外為市場でのプレイヤーとなり得る大規模な金融機関・金融商品取引業者がほとんど存在しないからです。
よって、NDFセッションにおける韓国ウォンの取引は、そもそもの商いが薄いうえに、韓国の通貨当局の「監視」が十分に行き届かない可能性が高く、だからこそ、現物セッションと比べて値動きは激しくなる傾向がある、といえるのではないかと思います。
実際、著者自身の私見ですが、NDFレートは得てして値動きが激しくなる傾向があります(著者私見)。すなわち、下手にNDFレートに手を出し、その制御に失敗すれば、韓国ウォンはさらに暴落する可能性があるのです。
中央日報社説「NDFの管理が必要だ」
こうした視点は、当ウェブサイトではときどき話題として取り上げてきたつもりですが、昨日はついに韓国紙にNDFなる用語が取り上げられたようです。韓国紙『中央日報』(日本語版)に掲載されていた、こんな「社説」がそれです。
【社説】不安な金融市場…韓国政府の域外投機管理が必要だ
―――2022.09.27 11:13付 中央日報日本語版より
「域外投機」とは、まさにNDFマーケットのことを指しているようです。
中央日報は、26日のソウル外為市場で終値が1ドル=1431.30ウォンだったことを受け、「1430ウォン台に突入したのは13年6ヵ月ぶり」としたうえで、「国民も企業も適切にリスクマネジメントを行う必要がある」としつつも、次のように述べます。
「外国為替市場で海外投機勢力が揺さぶりをかけないように、NDF市場に対するモニタリングを強化しなければならない。先月、海外投資家らが8兆ウォン規模のNDFを買い越したことが分かった。(中略)差額だけを決済しても良いため、投機勢力が介入しやすい構造だ」。
NDF市場に対するモニタリングを強化しなければならない、というのは、そのとおりでしょう。
韓国も十数年前のリーマン・ショック時などと比べ、経済規模が大きくなっているため、韓国ウォンの市場取引もそれなりに大きくなっているからです(※これについては近日中に国際決済銀行のサーベイを紹介することができると思います)。
しかし、正直、韓国の通貨当局にそれらを「管理」することはできません。韓国国内と異なり、外国の市場参加者を韓国なりのルールでコントロールすることなどできないからです。というよりも、この社説の執筆者は、どうやってNDF市場を「管理せよ」と述べているのでしょうか?
不思議です。
どっちが「しっぽ」でどっちが「胴体」なのか
中央日報の社説の問題点は、ほかにもあります。そのひとつが、こうした記述です。
「『しっぽ』(NDF市場)が『胴体』(ソウル外国為替市場)を揺さぶらないようにしなければならない」。
はたして、NDFセッションが「しっぽ」で現物セッションが「胴体」だと、どうして断定できるのでしょうか。正直、主要国通貨の場合だと、現物(スポット取引)と先渡取引の規模は、一概にどちらが大きいとは言えませんし、通貨によっては現物相場が先渡相場から強い影響を受けている、という事例もあるからです。
この場合、むしろ「胴体」が先渡市場、「しっぽ」が現物市場です(※これについては著者自身の専門領域とも少し関わってきますが、本稿では詳細は割愛します)。
そして、NDF市場を「監視」したところで、韓国の通貨当局が外国の銀行や金融商品取引業者等に対し、韓国国内でやっているような「口先介入」ができるはずもありません。韓国以外の先進国では、為替相場は基本的に完全に市場マターだからです。
トリレンマから無縁ではいられない
というよりも、中央日報の社説では、為替相場の安定に向けて韓国の通貨当局が努力すべきだ、などと指摘するのですが、実際にやらなければならないのは、その真逆です。というのも、韓国は「資本移動の自由」、「金融政策の独立」、「為替相場の安定」という3つの目標をすべて追いかけているフシがあるからです。
『香港とスイスの明暗を分けるもの』を含め、当ウェブサイトで何度も指摘してきたとおり、「国際収支のトリレンマ」はどんな国であっても絶対に避けられない命題です。
先週木曜日、日本が3連休に入る直前、財務省が唐突に為替介入を実施しました。これについては巨額の含み益を実現させたという経済効果があったのですが、この点を脇に置けば、そもそも論として「為替介入自体、有効なものなのか」という疑問があります。そこで、本稿では改めて「香港とスイスの違い」などを含め、為替介入や金融政策などについて、広く考えてみたいと思います。為替介入年初来の下落率では日本円は24%に!先日の『BIS統計で確認する世界通貨安:本質は「ドル不足」』では、国際決済銀行(BIS)の統計データを... 香港とスイスの明暗を分けるもの - 新宿会計士の政治経済評論 |
もし韓国が頑張って「三兎」を追ったとしても、2015年1月に「スイスショック」を発生させたスイスのように、いずれ必ずどれかの政策が破綻します。よって、「金融政策で独自路線を取る」、「資本移動の自由は維持する」という前提で、「為替相場の安定を達成する」ということは、絶対にできません。
この事情は、スイスだけでなく、韓国でもまったく同じです。
そして、「自国通貨高を防衛すること」を目的としていたスイスの事例と異なり、現在の韓国の政策課題は、「自国通貨安を防衛すること」にあります。基本的に自国通貨安の防衛は、保有している外貨準備の範囲でしかできません。外貨準備が尽きたら、スリランカのように「お終い」、というわけです。
くどいようですが、国際収支のトリレンマは、どんな国であっても逃れることはできません。
「金融政策の独立」と「為替相場の安定」の2つを達成するために、「資本移動の自由」を捨てている典型例が中国です。また、最近だとウクライナ戦争直後に国際的な金融制裁を喰らい、通貨暴落に直面したロシアも、「資本移動の自由」を規制することによって強引な通貨防衛を成功させています。
一方、「資本移動の自由」と「為替相場の安定」の2つを達成するために、「金融政策の独立」を完全に捨てているのが香港です。香港では1983年以来、資本規制のない自由な都市でありながら1米ドル≒7.8香港ドルの相場をほぼ維持し続けていますが、その代わり、金融政策の独自路線は捨て去っています。
そして、日本や英国、ユーロ圏のように、「資本移動の自由」、「金融政策の独立」を採用するならば、「為替相場の安定」という政策目標は、捨てなければなりません。日本も先週、24年ぶりに円買い介入を行いましたが、逆に言えば、それまで通貨防衛をほとんど行っていなかったのです。
ウォンの開放を受け入れよ(無理ですが)
以上の議論より、韓国がやらねばならないことは、極めてシンプルです。それは、「NDF市場を規制すること」ではなく、「NDF市場を撤廃し、域外でも自国通貨を受渡可能(デリバラブル)にすること」、「為替市場に対するスムージング・オペと称した介入をいっさいやめること」です。
実際、ジョー・バイデン米大統領との5月の米韓共同声明でも、尹錫悦(いん・しゃくえつ)韓国大統領は、こう約束しました。
“To promote sustainable growth and financial stability, including orderly and well-functioning foreign exchange markets, the two Presidents recognize the need to consult closely on foreign exchange market developments. The two Presidents share common values and an essential interest in fair, market-based competition and commit to work together to address market distorting practices”.
声明に含まれる “market distorting practices” (市場を歪める慣行)が韓国銀行によるスムージング・オペと称した為替介入を指していることは明らかでしょう(なぜか韓国内ではこの声明が「米韓通貨スワップ締結に米国が合意したものである」と勘違いされているフシがありますが…)。
そろそろこの約束を韓国は果たすべきではないでしょうか。
世界10位圏内入をうかがうほどの「先進国」となった韓国が、いまだに前近代的な為替介入と域外通貨取引規制を課しているというのもおかしな話です。「先進国」なら「先進国」らしく、そろそろ通貨市場の全面開放に踏み切るべきでしょう。
(※もちろん、これまで為替市場の規制に慣れ切ってしまっている韓国のこと、そんなことが「できっこない」というのもまた事実でしょうが…。)
View Comments (13)
しっぽが胴を~というのは韓国の慣用句か何かなのでしょうか?経済も朝鮮語も門外漢なので違和感しかないのですが。
物事の甲乙・主従を表現するのに"乙・従が尾"で"甲・主が頭や胴"という置き換えはよくあるのですが、尾そのものは胴というか体全体の制御に用いる器官なので、単に物事の本質は無視して記者の言いたいことに合わせてあてはめただけ?という気もします。
朝鮮語、特に韓国メディアの構文の傾向は、本質を無視して都合重視ばかりで例えがドヘタなので、どうなのかなーと朝から混乱した次第。
英語の慣用句で "tail wagging the dog" は「尻尾が犬を振り回す」で本末転倒と言う意味で使うようで、韓国もそれを無断借用しているのかも。
世界経済の主人になれって言っているんでしょう。
>「NDFの管理が必要だ」
「実弾が少ないのであれば、より取引規模の小さい”域外”で介入すればいい」ってことなのかな?
弁当(昼食)介入どころか、”おつまみ(夜食)介入” の指南なのかもですね。
手前の火消しに夢中で先々を見越した全体を見ようとしないので、火は広がって強くなるばかりですね。火傷が重症化しそうです。
韓銀の為替市場介入って、W高進行ではW売り、W安進行ではW買いで、一応スムージング方向に愚直にやってるように見えるんですよ。
でも、too little,too lateで結局やってもやんなくても一緒のなのに、今の局面、なんでわざわざ貴重な外貨準備を削るようなことするんだろうと疑問でした。
>鈴置:「ウォン安に対し、韓銀は何も手を打たない」との批判をかわすためだと思います。
これで納得しました。
批判をかわすために身を削るといえば、今の大統領の右往左往も批判を気にしてのことですもんね。
当の世論もアレだし、サイレントマジョリティーへの信頼感もなさそうだし、ロシア並みに詰んでるかも。
「イヌが尻尾を」ではなくって、「尻尾がイヌを」振り回しているのは、この中央日報の社説を書いた人のアタマの中身でしょうね。
ウォン相場がドル高方向に向かうのは、ドル需要がウォン需要に比べて相対的に多いという経済実態の反映であって、外為相場をいじったからといって、経済実態が反転するものではない。その状況も顧みずに、貴重なドル資産を投げ出してどうするのと言いたいところですね。
サイト主さんが記事に書かれている、韓国の通貨政策改善のための処方箋がこれまたヒドイ!
>「先進国」なら「先進国」らしく、そろそろ通貨市場の全面開放に踏み切るべきでしょう。
これじゃまるで自殺企画者のヨコで、首つりの縄を綯いでやってるようなものじゃないですか(笑)。もっとも最後にこうも書かれていますが、
>そんなことが「できっこない」というのもまた事実でしょうが…。
最近、漠然とではありますけれど、そもそも韓国政府のやることに論理的整合性とか一貫性とかを見出そうとすること自体が間違いなのではないかと感じるようになってきました。要するに、すべての施策はその場その場の思い付きで実行されており、整合性だの一貫性だの、ヤヤコシイことはハナから考えてないのではないかということです(*)。そして、唯一固執しているのが「序列」という概念なのではないかと。
そんな出鱈目なことで国家が運営できるのかというと、もちろん運営できてなんかいません。ただ、これまでは過度にバランスを崩しそうになると、アメリカなり日本なりが支えてあげていたというだけです(その際にも韓国政府はいかにも自力で立て直したかのように喧伝し、愚民どもはそれを信じ込んでいるようですが)。
でも、今や日本はもとより、アメリカも手助けしてくれそうもありません。もちろん、今でも日本には媚韓派、アメリカには未練派と呼ぶべき人たちが残ってますが、政府を動かすには至ってないようです。つまり、韓国は困難の多くに自力で立ち向かわねばなりません。ただ、問題は、見る限り、どうやら韓国には自力で何とかするという発想そのものがなさそうだということくらいですかね。
(*) どうでも良い注: 「ハナから」というのは、どうも韓国語に由来するらしいと聞きました。
韓国は本質的には寄生生物みたいなもので、自分に都合の良い
寄生先を選んで取り入る能力は非常に高い(日本のネット民などは、
むしろ韓国のこの能力を過小評価している節がある)。
問題は寄生生物なのに宿主が持て余すくらい大きく育ち過ぎて
しまったのと、デカくなったところで寄生以外の生き方は
出来ないのに、出来ると勘違いしたところ。
一貫性が認められるのは「今が良ければそれでいい」との姿勢くらいですね。
*ハナは韓国語で「ひとつ」のようです。日本語では「端(はな)から」ですね。
一貫性が認められるのは「日本に負けてなるものか」という見栄。
いずもが空母化するかもしれないと聞くと、すぐに「わが国にも軽空母が必要」と言い出す。「軽空母はいいけど、それでどこ行くの?」と笑われる。
今回の鈴置論考で印象に残ったのが、次の部分です。
「日韓で一番異なるのが、国民の政府に対する信頼でしょう。韓国では1997年も2008年も政府が『絶対に通貨危機には陥らない』と豪語していたのに、いとも簡単に危機を迎えた。(中略)
政府への不信感こそが、韓国の宿痾(しゅくあ)です。朝鮮戦争の際に生まれたと説明する韓国人が多いのですが、それ以前――李氏朝鮮からのもののような気もします。」
⇒韓国の国民でさえ韓国政府を信頼していないのですから、日本政府が韓国政府を信頼するのは大きな間違いです。
これまでも、慰安婦問題をはじめ、韓国政府の言葉を信用して騙された経験が豊富なのに、今回、尹錫悦政権の「日韓関係の改善を目指す」とか「自称元徴用工問題の解決策を提案する」とかいう言葉を信用するのは学習能力が無いと言わざるを得ません。
日本政府は、韓国政府の「自称元徴用工問題の解決策」は提案されることは無いという前提で対韓政策を進めていくべきだと思います。
>むしろ「胴体」が先渡市場、「しっぽ」が現物市場
基本的に同じ商品を扱ってるんだから取引時間の長い方で決まった価格に、後からサヤ寄せするんでしょうね。