台湾半導体投資を「ふんだくった」米国に韓国紙が怒り
価値を共有しない韓国から投資を引き揚げる米国
韓国に行くはずだった台湾の半導体メーカーの投資案件が米国に「ふんだくられた」――。こんな「怒り」が、韓国メディア『朝鮮日報』(日本語版)で表明されました。「ふんだくる」といった激しい表現が出てくることにも驚きますが、それ以上に驚くのは、これがれっきとした「社説」の表現だ、という点でしょう。ただ、今回の問題は単なる投資案件の話ではなく、韓国の自由・民主主義国としての「態度」そのものの問題ではないでしょうか。
自由・民主・法治・人権の大切さ
普段から当ウェブサイトにて力説しているとおり、「自由」「民主主義」「法治」「人権」などは、我々日本人にとっては大変に重要な基本的価値ですが、それだけではありません。考えてみれば当然のことですが、これらの基本的価値を大切にしている国には、大きな恩恵が得られるのです。
自由主義とは、「ルールの範囲内で好きなことをやっても良い」という考え方ですが、経済的に成功している国は、たいていの場合、この自由主義のルールを採用しています。
また、民主主義とは「社会のルールはその社会の構成員が多数決などによって決めていく」という考え方のことですが、一般に「民主主義国家同士は戦争にならない」などといわれているとおり、安定した社会の多くは民主主義国でもあります(※)。
(※ただし、著者自身の持論ですが、「民主主義国家同士は戦争にならない」という主張はフォークランド紛争という事例もあるため、かなりミスリーディングなものだと思いますし、民主主義体制にさえすればその国が安定して発展する、というものでもないとは思いますが、この点についてはとりあえず脇に置きます。)
さらに「法治主義」とは、「法で定められた条件を満たせば、その法が定めた通りの効果が生じる」という考え方であり、たとえば会社を興すのに「政治的な権力者と仲が良い」、などの条件は必要ありません。極端な話、資本金を用意して会社の設立登記を済ませれば、誰でも「社長」になれます。
そのうえで「人権」は、「だれでも基本的な権利を与えられ、保証される」という考え方であり、ある日いきなり政治的な権力者が家に押し掛けてきて財産を取り上げていったり、政治的な権力者の気分次第で処刑されたりすることがない社会、というものです。
基本的価値と日本
日本はこの自由主義、民主主義、法治主義、人権尊重という考え方が徹底している社会であり、また、こうした考え方が貫徹しているからこそ、基本的には誰に対してもチャンスが与えられ、正当な努力を惜しまなければ、実力次第では一代で財を成すことも可能です。
逆に、こうした考え方が中途半端にしか機能していない国(たとえば中国など)では、政治的な権力者がカネ持ちなどと癒着したり、不正を働いたりすることもあるようですし、そもそも機会の平等すら保証されていないケースもあるようです。
いずれにせよ、国全部が豊かになるためには、「国土を掘れば石油が出てくる」という恵まれた状態でもない限りは、国民がちゃんと勉強し、働き、技術革新に努めて経済発展していくより方法はないのであり、そのための最も効率の良い仕組みが「自由・民主・法治・人権」、ということではないかと思う次第です。
ただし、地球上のありとあらゆる国が「自由・民主・法治・人権」という基本的価値を採用すれば良い、というものでもないようです。
やはり残念ながら、民主主義の制度だけ真似ても、民主主義が根付かない事例はいくらでもありますし、また、自由主義の考え方を教えると、この自由主義を「儲けるためならルール破りをしても良い」という意味だと勘違いする中国のような国が出てきてしまうのも事実でしょう。
このため、「自由・民主・法治・人権」といった基本的価値を実装するだけでなく、それを運営していくうえでは、社会の構成員がこの規範をしっかりと理解し、少なくとも選挙などの仕組みがクリーンでルール通りに実施するなど、民主主義を実践し続けることが必要です。
自分で学んだ国と外国から教わった国の違い
日本の場合、これらの「自由・民主・法治・人権」などの考え方の源流は、大日本帝国憲法の時代に求められますが、やはり自力でそれらを学び取ったのではなく、外国から教えてもらったに過ぎない国の場合、これらの基本的価値が十分に理解されていないケースは多いのではないでしょうか。
ことに、口先では「自由・民主・法治・人権」などと騙っていながら、その実質が伴わない国は非常に多いのが実情でしょう。
遡及立法(あとから制定した法で過去を裁く考え方)が罷り通るのはもちろんのこと、国民情緒法が憲法や国際法の上位に存在するような国だと、正直、「自由・民主・法治・人権」などの価値を私たち日本と共有しているとは言い難いのです。
さらには、中国共産党一党独裁を維持したまま、つまり「民主・法治・人権」をないがしろにしたままで、中途半端に「自由」を追求した結果、ルール無用で経済大国となってしまった中国に対しても、我々西側諸国はルールの順守を求めなければなりません。
あるいは、自分勝手な理論を振りかざして違法でいわれのないウクライナ戦争を仕掛けたロシアに対しても、ルールを重んじる我々西側諸国は、戦争を直ちに停止するように求めなければなりません。
それなのに、「自由・民主・法治・人権」などの西側諸国の価値観で経済発展してきたにも関わらず、中国やロシアに対して「言うべきこと」を毅然と主張しない国があるのだとしたら、それは正直、「自由・民主・法治・人権」などの西側諸国のインフラをタダで使っているのと同じでしょう。
(※なお、「法治主義」と「法の支配」は厳密には別の概念ですが、本稿ではこのあたりについて深く議論することはしません。)
半導体について、米国がどう考えているのか
さて、昨日の『米中等距離外交の「ツケ」を3大危機で支払うか=韓国』では、米国のジーナ・レモンド商務長官が6日、韓国に新規工場を検討していた台湾の半導体メーカーのグローバルウェーハーズを説得し、米国に投資を誘致したと明らかにした、などとする話題を取り上げました。
ただ、著者自身の私見で恐縮ですが、この動きは単に「半導体の投資案件を米国が韓国から横取りした」という個別事例に留まるものではなく、もっと大きな米国の「半導体経済安全保障」という文脈で整理すべきものではないでしょうか。
もっといえば、韓国が「経済安全保障の同盟国」とみなされなくなった、という証拠そのものではないかとする仮説が成り立ちます。もしも米国が韓国を「信頼すべき同盟国」とみなしているのであれば、韓国に新たな半導体工場を建てることに目くじらは立てないでしょう。
考えてみれば当然で、韓国は米国の同盟国という地位にありながら、日本との関係を徹底的に踏みにじるだけでなく、中国と密接な関係を築き上げてきたからです。
2015年12月に日韓双方が取り交わした「慰安婦合意」を、2017年5月に発足した文在寅(ぶん・ざいいん)政権が反故にしてしまったこともそうですが、それだけではありません。
同じ文在寅政権が中国に対し、「三不の誓い」(THAADを追加配備しない、米国のミサイル防衛に参加しない、日米韓3ヵ国連携を同盟に発展させない)などの「誓い」を立てたことなども、米国の戦略を大きく狂わせるなどしたからです。
当然、米国にとっても韓国が徐々に「(形の上では同盟国だけれども)実質的には信頼できない国」、とみなされていることは間違いありません。
しかも、先月韓国を訪問したナンシー・ペロシ米下院議長を韓国が徹底的に「冷遇」したという事件は、今年5月に発足したばかりの尹錫悦(いん・しゃくえつ)政権が、さっそくに「米中等距離外交」に舵を切ったようなものであります(『鈴置論考「尹錫悦政権は米中等距離外交に舵を切った」』等参照)。
当然、今回の半導体騒動は、単なる工場投資案件に留まるものではなく、もっと大きな流れで眺めるべきものでしょう。
米国が「ふんだくった」=朝鮮日報
ただ、これに関連して韓国メディア『朝鮮日報』(日本語版)に、こんな「社説」が出ていました。
【9月9日付社説】50億ドルの対韓投資をふんだくった米商務長官、韓国にこれほどの長官がいるだろうか
―――2022/09/09 07:42付 朝鮮日報日本語版より
「ふんだくる」という激しい表現に驚いたという方も多いと思いますが、しかもこれが「社説」だというのもなかなかに驚きます。
もちろん、この「ふんだくった」という表現には、「米国が韓国に来るはずだった台湾半導体メーカーの投資を奪った」、という怒りが透けて見えます(そのわりに社説の中身はスカスカですが…)。
ちなみに朝鮮日報によると、韓国では企業の対外投資が増え、対内投資よりも多いという「投資逆流現象」が2014年以降に本格化したのだそうですが、こうした状況についてこんな提言をします。
「韓国が『企業が活動しやすい国』になるよう、大々的に規制を緩和し、大統領と長官が積極的に投資誘致に乗り出さなければ、韓国に到来するチャンスさえ再び他国に目の前で奪われてしまうだろう」。
残念ながら、それだけの問題でもないと思います。「米国と基本的価値を共有する国であること」を態度で示さない限りは、米国の戦略が変わることはないでしょう。その意味では、現在発生しているのは単なる投資案件の話ではなく、韓国の「態度の問題」なのでしょう。
そもそも半導体は米国が戦略物資として重視しているものであり、対中包囲網に参加しない国に重要産業を置いておくことを許容することは、徐々になくなっていくのではないかと思う次第です。
本文は以上です。
日韓関係が特殊なのではなく、韓国が特殊なのだ―――。
— 新宿会計士 (@shinjukuacc) September 22, 2024
そんな日韓関係論を巡って、素晴らしい書籍が出てきた。鈴置高史氏著『韓国消滅』(https://t.co/PKOiMb9a7T)。
日韓関係問題に関心がある人だけでなく、日本人全てに読んでほしい良著。
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【おしらせ】人生で10冊目の出版をしました
自称元徴用工問題、自称元慰安婦問題、火器管制レーダー照射、天皇陛下侮辱、旭日旗侮辱…。韓国によるわが国に対する不法行為は留まるところを知りませんが、こうしたなか、「韓国の不法行為に基づく責任を、法的・経済的・政治的に追及する手段」を真面目に考察してみました。類書のない議論をお楽しみください。 |
【おしらせ】人生で9冊目の出版をしました
日本経済の姿について、客観的な数字で読んでみました。結論からいえば、日本は財政危機の状況にはありません。むしろ日本が必要としているのは大幅な減税と財政出動、そして国債の大幅な増発です。日本経済復活を考えるうえでの議論のたたき台として、ぜひとも本書をご活用賜りますと幸いです。 |
毎度、ばかばかしいお話しを。
韓国市民団体:「米から韓国から台湾半導体投資をぶんだくったことで、韓国の裁判所に提訴する」
この話は、2022年9月9日時点では、笑い話である。
広島のマイクロン、熊本のTSMCなどの日本進出の動きと繋がっていますね。
もしかしたら最近の円安まで、シナリオが出来ているのかもしれないとさえ思います。
私も先ほどこの社説を読み、この中にある「新たな投資先として韓国を検討した」とする部分が、そもそも本当のことなのかどうかも怪しく感じていました。
こういう怪しい推論を前提に論を重ねる、こういう「印象操作」こそ韓国のメディアが最も得手とするところだからです。これはこういう稚拙なメディアの嘘を見抜けない(あるいは敢えて見抜こうとしないのかも?)韓国人自身の責任もあろうかと考えています。
尤も、今の日本を見渡すとメディアの扇動に乗って「アベの国葬がー!」と大騒ぎしてるリテラシー皆無なノイジーマイノリティの方々を見るに、我々もあまり韓国人を嗤ってばかりもいられないかと、少々サビシク感じられる今日この頃です。
私は法学者でもない、しがないおっさんの一人ですが、日本も法治国家としての体裁を保っているかと言われると、かなり怪しいと思います。
獣医学部問題、大学補助金問題など、官庁自体が法律を蔑ろにしているケースも多々あるように思います。
「そんな杓子定規に法律を適用しなくても・・・」なんて言う人がいますが、とんでもない話で,
王侯貴族だろうと庶民だろうと、外国人だろうと日本人だろうと同様に適用されてこそ、法治国家です。
朝日新聞、毎日新聞などが、この法治を壊そうとプロパガンダを仕掛けてますが、今の日本を見るとかなり成功しているように思えてしまいます。
お隣の国を「情痴国家」などと笑ってばかりいられないように思います。
同感です。先日加藤厚労大臣が 生活保護について「「生活保護法は日本国民を対象と承知しているが、人道上の観点で実施。総額を把握するつもりはない」という発言で 大臣が法を守らないことを公式に発言したことに唖然としました。人道が法律より上位にあるのであればそれは 法治主義ではありません。韓国のいわゆる「情治主義」中国の「人治主義」と同じであると言わざるを得ません。 ちなみに外国人生活保護は1,200億円と片山さつき議員が指摘」という情報もありました。
>韓国が『企業が活動しやすい国』になるよう、
いいがかかりで企業からお金をふんだくることをやめることからはじめては如何ですか?
七味 さん
例えばドイツ車メーカーに対して「韓国社会で儲けてるのに韓国社会への寄付が少ない!もっと寄付をしろ!」とか言っちゃう連中ですよ?
言い掛かりで金をふんだくるのを辞めろだなんて、韓国的価値観の全否定ですよ。
韓国については、ウォン安で企業が戻るという話を聞かないわけで。
労働組合をなんとかしないと、Samsung ですら、米国に逃げ出すんじゃないかな。
ああ、もうひとつ。
経済安保の視点では、韓国はアメリカの同盟国として、機能してないわけで。
まあ、台湾メーカーの韓国進出に反対するのは、当然ではあるのです。
対中包囲を念頭に呼びかけられたchip4。予備会議での「対中宥和の進言」を表明した韓国。
台湾企業の誘致は、米国の本気度の現れなんですよね。きっと。
*米国の怒りで「一刀両断!」。 韓国は、”半胴体王国” へ・・。
>*米国の怒りで「一刀両断!」。 韓国は、”半胴体王国” へ・・。
そして日本は?というと、半藤一利氏の歴史観に染まった連中が「半藤隊」として日本を蔑みまくっているのであった(汗)
韓国の記事で 企業誘致の話題が出ると、たいてい妄想だらけなので
まともに取り合ってはいけません
本気で信じるなら、今頃韓国にユニバーサルスタジオやレゴランドがあるはずです
世界3位の台湾シリコン素材企業が 今年2月にドイツ投資計画を白紙化、
韓国を検討していたといたが、6月にアメリカに取られたという記事なんですが、
ドル高も酷いのにアメリカ投資が こんな簡単に最終決定する訳ないじゃないですか
記者の妄想とか韓国記事では よくある事です。
外国人に投資して欲しいから外交しろって言いたかっただけだと思います
ヒグマの人身事故の要因の一つに、一度でも自分が触ったものを所有物と認識し、それを奪われれば執念深く取り戻そうとする習性があります。
ザックなどを自身の所有物と認識したヒグマは、それを持ちさった登山者を加害者、自身を所有物を奪われた被害者として執拗に登山者を付け狙い、襲います。
まあ、ヒグマに限ったことではなく、ストーカー犯罪者の多くはこのような身勝手な被害者意識で付け狙うんでしょうけどね。
韓国の場合は、国全体が被害者プレイを演じますからねぇ。
一度でも交渉を持った相手を他国へ乗り換えたら、交渉相手から裏切られたか、他国が奪い取ったかの被害者になりきるんでしょうね。
どこかがで聞いた話だと思いましたが
「天の神が息子に、下界に降りて人びとを治めるよう命じた。太白山の神檀樹の木の下に降りた。ある日、トラとクマが来て人間になりたいと願った。桓雄はヨモギとニンニクをあたえ、これを食べて100日のあいだ日光をみなければ人間になれると教えた。トラは途中でやめたが、クマはよくたえて美しい娘となった。」
クマかぁ。。あと、旭日旗が苦手な理由もわかったかも知れない。。
り地域「こんな…こんなはずじゃ… …畜生ォ、持って行かれた………!!」
痛みを伴わない教訓には意義がない
人は何かの犠牲なしに何も得ることなどできないのだから
昨今の世界情勢の不安定化の中、リスク分散を図る意味で、最初に選んだ投資先の候補だったのがドイツ。
それがうまくいかなかったから、じゃあと言うんで、すぐ隣国の韓国を次の候補に考えたり、普通するもんでしょうかね。東シナ海、南シナ海の情勢が緊迫化したとき、台湾より韓国が安全だなんて発想は、まず出てこない気がするが。
「朝鮮日報」記事では、政府がきちんと仕事をしてさえいれば、韓国に誘致できた案件のように書いているが、果たしてそんなはなしなのでしょうか?
グローバルウェハーこと環球晶圓は実に面白い会社です。徐秀蘭董事長をいわゆる女傑と表現して言い過ぎでないでしょう。なお親会社の中美(石偏に夕)晶は、旧東芝セラミックにつながる日本企業を買収し環球晶圓の成長を加速したことで台湾経営者協会?の表彰を受けています。広義の日本文明継承企業ですね。
韓国は世界有数の詐欺大国なので「騙し盗る」ことに長じている彼らですが、「ふんだくられる」ことには動揺を隠せないようですね
台湾からすると、(言語と認識の両面で)言葉が通じない韓国に工場作ると思えない。
GMコリア社長の出国禁止、ローンスター案件など考えると中国よりリスク高いかも。
中国とは言語は通じるので、工場運営はまだ楽のはず。
環球晶圓は韓国にウェハー工場を持っています。100%子会社です。第2工場竣工のときは前大統領氏が式典に参加しています。国産化率向上と彼は胸を張っていますが、実態は日本の素材で、経営は台湾企業ですから、国産化達成とは相当怪しいものです。
これから韓国にはチャンスがあると見せかけるのにご執心のようですが、敗因はチャンスを完全に覆すリスクを大々的に連発して見せたせいに思えますが。片やチャンスはこれから用意するとか言ってる以上は今んとこ実現してないし……リスクシカナイジャン?
連投すみません。台湾企業環球晶圓と旧東芝セラミクス社に、特にご興味を感じる方々だけに。
環球晶圓から目を離してはいけないと当方が気が付いたのは数年前で、集中的に調査して自分なりに状況整理してました。
グローバルウェハーズ社の沿革図には、旧東芝セラミクス社と米国クアーズテック社の関わりと経緯に全く言及がありません。SASこと中美(石偏に夕)晶は、クアーズテックが一度手に入れたMBO達成後の旧東芝セラミクス社ビジネスのウェハー部門を引き取りました。グローバルウェハース社沿革と、クアーズテック社の日本語Wikiを照らし合わせると、環球晶圓が日本から手に入れたものがようやくはっきりするというわけです。
米国クアーズテックはどういう会社かというと、本家USの CoosTek.com WEB サイトに会社沿革を語るページがあります。
https://www.coorstek.com/en/about/history/
百年企業で同族経営を続けています。アメリカ産業の底力のひとつを垣間見る思いがします。
台湾中美(石偏に夕)晶の董事長(当時)は太陽光発電パネル製造参入を成し遂げた後に、子会社の環球晶圓の董事長に徐秀蘭氏を据えて高度半導体素材製造ビジネスを任せました。旧東芝セラミクス社を手に入れたのは十年前のことです。環球晶圓が今般米国に新工場を建設するのは、TMSCによる米国新工場建設決定と同様に、台湾が経済安全保障を真剣にとらえ決断していることのあらわれと考えます。
貴重なお話しありがとうございます。
中国共産党による台湾本島への軍事攻撃の可能性を感じ取った米国が、台湾を主導(説得)して、台湾の半導体および関連企業を日本あるいは米国へ疎開させているように思えます。
日本にTSMCの工場を建設する話も、汎用レベルのもので最新の製造プロセスでないのは、戦時のリスクを考えてのものではないかと考えています。
いつ裏切るかわからない韓国はお呼びじゃないんじゃないでしょうか……。
人間関係の基本が「対等さ」にある社会では円滑な生活を営むには「誰にでも等しく適用されるルールを守る事」が必須で、物事を成し遂げるには「人に信用される事」が大事です。
翻って、人間関係が「上下関係」に基づいている社会では「無理やり言う事を聞かせるか無理やり言う事を聞かされる」かのどちらかであるから、「ルールの尊重」も「信頼関係」もさほど重要ではないのでしょう。
韓国社会で暴かれる事の多い「高学歴という地位を得る為の経歴詐称の事例」や「社会的に力を持った人物が嘘を吐いた事を証明されても、その地位を必ずしも失わない事例」を見るたびに西側の文明社会と韓国社会の違いを痛感します。
単に交渉の材料、当て馬として引き合いに名前を出されただけのことでしょ。恰も自分たちの確定の取り分であるかのように錯覚し、ふんだくったなどと発狂して米に毒を吐く姿をみて、台湾企業はバカも使いようだと笑っているのでは。
「ふんだくった」(?)という表現から
すでに自国にある工場を取られたのか?と思ったら
なんのことはない、単に誘致失敗して
米国に逆恨みしているという
いかにも韓流らしいありようです。
これまでさんざん他国技術を盗んでパクって
「ふんだくってきた」のは韓国さんであり、
また、トンスルなどの伝統文化で
「糞たくっている」のも韓国さんなのに
・・・と 呆れます。
(^Д^)面白見出し集
【ファイナンシャルニュース】
『한국 향하던 7조원 투자, 美 상무장관이 전화 한통으로 가로챘다』
『韓国に向かっていた7兆ウォンの投資、米商務長官が電話一本で横取りした。』
【国民日報】
『美장관 전화 한 통에… ‘7조원’짜리 한국 투자 뺏겼다』
『米長官の電話一本に… 「7兆ウォンの韓国投資奪われた」』
【韓国経済】
『한국 말고 미국 오라 했더니 왔다”…반도체 투자 유치 홍보한 美 상무장관』
『彼に韓国ではなくアメリカに来るように言った、そしたら彼は来た”…半導体投資の誘致を推進した米商務長官』
【ノーカットニュース】
『미국, 7조원짜리 한국투자 가로채갔다』
『米国、7兆ウォンの韓国投資を横取りした』
【ソウル新聞】
『한국에 오려던 7조원의 투자를 가로챈 미국, 이것이 현실이다』.
『[社説]韓国に来ようとした7兆ウォンの投資を横取りした米国、これが現実だ。』
【イーデイリー】
『”韓 말고 美 오라”…장관 전화에 7조 반도체 투자처 바뀌었다』
『「韓じゃなくて米に来い」…長官の電話に7兆半導体の投資先が変わった』
【朝鮮日報】
『대만의 7조원 한국 투자… 美장관이 전화 한 통으로 가로채갔다』
『台湾の7兆ウォン、韓国投資… 米長官が電話一本で横取りした』
「ふんだくった」って…、日本のB級メディア並みの酷い表現ですね。
普通ならこういう表現は絶対にメディアは使いませんからね。
これが罷り通っている訳ですから、韓国という国は「こんなもん」なのでしょうね。
米国でインフレ抑制法とチップスプラス法が成立。
前者では米国系の原材料を使用し米国で製造したEVに補助金を与えるとした。
もちろん中国系原材料を使用し韓国で製造されたEVは除外。
米国で中国系原材料を使用する多数のバッテリー工場の計画もとん挫した。
韓国は事前に米議会に強い陳情を行ったがすべて無視された。
それが「韓国差別法」「後ろから刺された」という表現となる。
だが米国市場を捨てることはできない。
しぶしぶインフレ抑制法の基準に従うこととなる。
後者では米国に半導体工場を作る企業に補助金を与え、代わりに中国での先端半導体投資を10年間禁止させるもの。
こんな理不尽な話はないが米国の製造装置がなければ半導体生産ができない。
結局は日本、韓国、台湾とこれに従わざるをえない。
米国でレガシー~先端半導体を製造、中国ではレガシー半導体のみ製造。
こうして「現代の石油」と称される半導体を米国が握ることとなる。
米国は韓国からEV、バッテリー、半導体と人質を取ることとなった。
保守政権の間にこれらの工場建設を確実に実行する。
次回の革新政権で反米政策をしようものなら遠慮なく工場を接収する。
米国の韓国への態度はここまでハッキリとしている。
ふんだくったwのが、アメリカだからこれで済んでますが、日本だったら国を挙げて反日運動、不買運動、報復措置を取るのは間違いありません。
この韓国紙の社説の内容は、単に記者が思い付きで書いたのではないか、と思われるレベルの内容です。
(記者も毎日記事を書かなければならないから大変。更に、国民のその時の情緒的嗜好に合ったものを書かなければならないから、事実を見るよりも、国民の、その時々の情緒を読み取らなければならない。逆に言うと、その情緒に合わせて記事を書いているのか?これは、当方のマスコミもやっているように見える。)
今の騒然とした世界情勢の中で、韓国に「大型投資」、しかも、半導体の工場を造るということを考える企業がいるとは思えません。
隣国は、自由主義諸国から見れば、いつもカントリーリスクの高い国です。
・地政学的に中国大陸から続く半島である。
・その関係で政治的には中国に気を遣わなくてはならない宿命がある。
・国民心理に冒険主義的な所があるーつまり、優しくされれば優しくしてくれ
た人に反発する傾向がある。
・・・今、自分達が自由主義諸国のお陰で、自由主義の恩恵を最大限に享
受し謳歌していながら、反自由主義の国に成ろうとしている。
(これは、変なこと。日本の中にもこの種の人達がいる。)
・国内に法治主義が浸透しているかが疑わしいところがある。
・その他にもありますが、外見は、自由主義・法治主義を謳っているが、国民
心理の奥底は、自由・法治主義を理解しているか疑わしい事例が多すぎる。
・そもそも、韓国の法曹界が、「法の精神」を理解しているか、疑わしい。
自由主義・法治主義・民主主義は、相互補完・相互保障するものなので、
「法治の精神」を理解していなければ、他の二つの存立も難しい。
以上の様な、宿命的に常に情勢不安定、政治家及び国民の心理も不安定な国は、カントリーリスクが「恒常的に内在している」と言えるのではないか?
このような国に何のメリットを感じて「大型投資」がなされると思うのでしょうか?
グローバルウエーハズは既に韓国に複数の製造拠点を持っているので追加投資を検討する可能性がないとは言えない。韓国メディアの言うように、今回、ドイツの次に韓国を検討したかどうかは不明なれど。
ご返信ありがとうございます。
「大型投資」という前提で書いています。
ある意味、戦略投資です。
7兆ウォンは大きいと思います。
企業にとってそれが毀損されれば、、事業や企業の存続にダメージを受ける投資です。
それなりの投資は、事業の利便性を考慮して適宜行われるでしょう。
サハリンのガス事業は、三井三菱にとってどの程度のものなのか?
今回ロシアから接収されて、三井は取り敢えず、800億円減価償却したとか。
全部減損したら幾らになるのか?
また、日本企業は、工場をC国に大量に造っているが、そのカントリーリスクは、考えたくも無い位に甚大なはずです。
これは、非現実的というなら、一例を。
昔、安宅産業という大きな総合商社がありましたが、カナダ人の大きな投資詐欺に遭って、一発で潰れました。
これは、始めは、小さな投資額でした。しかし、追加投資を次々させられて、気がついたら、という事です。
ですから、始めの額は、小さくても、戦略的な案件は慎重であるべし、です。
返信を頂いたので、ここまで書くことが出来ました。
ありがとうございました。